JP2004305525A - 内視鏡付き腹壁吊り上げ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】腹腔鏡下手術において、省スペースで、皮下組織の損傷を低減でき、しかも腹腔内を立体的に観察することにより手術を容易に行える内視鏡付き腹壁吊り上げ装置を提供する。
【解決手段】支柱部1と、支柱部1の先端部1aから支柱部1の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材2とを備えてなり、複数の腹壁支持部材2の内の少なくとも一つの可動腹壁支持部材2aは、支柱部1の先端部1aを支点として支柱部1の軸心廻りに回動自在に支柱部1に取り付けられ、複数の腹壁支持部材2の内の可動腹壁支持部材2aを含む少なくとも二つは、体腔内9bに面する表面の支柱部1より延伸方向に所定距離離間した位置に撮像部3と投光部4が設けられている。更に、撮像部3と投光部4を備えた二つの腹壁支持部材2の延伸方向の成す開口角度θを検出する開口角度検出部5を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】支柱部1と、支柱部1の先端部1aから支柱部1の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材2とを備えてなり、複数の腹壁支持部材2の内の少なくとも一つの可動腹壁支持部材2aは、支柱部1の先端部1aを支点として支柱部1の軸心廻りに回動自在に支柱部1に取り付けられ、複数の腹壁支持部材2の内の可動腹壁支持部材2aを含む少なくとも二つは、体腔内9bに面する表面の支柱部1より延伸方向に所定距離離間した位置に撮像部3と投光部4が設けられている。更に、撮像部3と投光部4を備えた二つの腹壁支持部材2の延伸方向の成す開口角度θを検出する開口角度検出部5を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非開腹の腹腔鏡下手術において、腹腔内の臓器と腹壁の間に内視鏡や鉗子等の手術器具を挿入するための空間を確保するための腹壁吊り上げ装置に関し、特に内視鏡を具備した腹壁吊り上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば虫垂や胆嚢の切除等において、従来の開腹手術に代わり、非開腹の腹腔鏡下における手術が注目されている。この腹腔鏡下手術は、腹腔内に複数本のトロカール管と呼ばれる連通管を挿入し、一本のトロカール管から挿入した内視鏡によって腹腔内をモニタリングし、他のトロカール管から挿入された鉗子、メス、持針器等の手術器具によって、モニタを見ながら腹腔内で手術を行うものである。
【0003】
従来より、このような腹腔鏡下手術において、腹腔内臓器と腹壁の間に空間を確保する方法として、腹腔内にトロカール管を介して気体(主としてCO2)を注入して、腹腔内臓器と腹壁の間に空間を作る気腹法や、器具を使用し腹壁を吊り上げる腹壁吊り上げ法が行われていた。また、腹壁吊り上げ法に関し、吊り上げ治具にCCD撮像素子と照明部を内蔵した内視鏡付き腹壁吊り上げ装置が、下記の特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献1に開示された内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、図4(A)に示すように、U字型の本体60の腹腔内20bに挿入する挿入部90には、略中央に照明窓(照明手段)10および観察窓(観察手段)31が設けられている。また観察部ユニット31は駆動モータによって回動可能になっており、このモータによって観察窓31の視野方向を変化させることができるようになっている。また、特許文献1には、観察窓は2組以上の観察ユニットを設けたものでヘッドマウントディスプレイなどの表示装置により立体表示する手法が述べられている。更に、図4(B)に示すように、腹壁20aを支える有効面積を大きくとることを目的とした渦巻状の吊り上げ器に2組以上の観察ユニットを設けたものも開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−194602号公報
【特許文献2】
特開平11−216113号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
腹壁吊り上げ法においては、2本の針付きワイヤで右上腹部の腹壁の2点を挙上し、腹部中央部に立てたL字型の支持台にそのワイヤを固定して腹壁を吊り上げる装置や、L字型やU字型の金属もしくは樹脂製の支持具で吊り上げる方法が考えられたが、内視鏡や鉗子類を多数挿入し、常時移動するため、手術の円滑な遂行を阻害する問題点があった。
【0007】
そのため、特許文献1等では、図4に示す吊り上げ治具に内視鏡(CCD撮像素子と照明部)を挿入する方法が考えられたが、これらの発明はCCD撮像素子が何れも固定されており、画像認識部間の距離について考慮されておらず、使用時の画像イメージと実際の距離(倍率)がかけ離れてしまうという問題が発生した。また、観察部ユニット(レンズとCCD撮像素子)内に駆動モータを設けてCCD撮像素子を回動させるため、省スペースが要求される腹腔内で観察ユニットが占める体積が増大する傾向にあった。
【0008】
また、特許文献2等で述べられている照明を複数の多方向から点灯する方式で無影灯状態にする方法では、照明(白色LED)から発生する熱的なダメージによる内視鏡の劣化及び最悪の場合は患部の低温火傷の原因となるため、内視鏡冷却手段が必要であった。
【0009】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、省スペースで腹腔鏡下手術を実施しやすい内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、患部を高解像度で画像認識できる内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、皮下組織の損傷を低減できる内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、または、医師の目の届かない場所を術者に判り易く立体的に表示可能な内視鏡システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、体腔内に挿入し腹壁を吊り上げて体腔内空間を確保する腹壁吊り上げ装置であって、支柱部と、前記支柱部の先端部から前記支柱部の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材とを備えてなり、前記複数の腹壁支持部材の内の少なくとも一つの可動腹壁支持部材は、前記支柱部の前記先端部を支点として前記支柱部の軸心廻りに回動自在に前記支柱部に取り付けられ、前記複数の腹壁支持部材の内の前記可動腹壁支持部材を含む少なくとも二つは、前記体腔内に面する表面の前記支柱部より前記延伸方向に所定距離離間した位置に撮像部と投光部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
上記の特徴を備えた本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置によれば、2以上の異なる位置の撮像部から2以上の異なる撮影方向の画像データが得られるので、これらの画像データに対して立体画像表示のために必要なデータ処理を公知の手法により施すことにより、所定の表示装置上に撮影した体腔内の患部を立体表示することができる。
【0012】
通常、立体表示は同一解像度の平面表示に比べ2倍以上も画像認識が向上するため、例えば、各撮像部が30万画素のCCDで構成される場合、CCD2個使いの立体表示で100万画素以上レベルの画像認識が可能となり、小さな画像認識装置で高解像の画像知覚表示が可能となる。
【0013】
また、可動腹壁支持部材が支柱部の軸心廻りに回動自在に構成されているので、撮像部間の相互離間距離を任意に変更でき、状況に応じた適切な当該離間距離を設定することができる。
【0014】
更に、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、前記撮像部と前記投光部は互いに近接して1対となっていることを特徴とする。これにより、撮像部の撮像範囲と同一範囲を照明可能な最低限の投光部の数で、撮像部から得られる画像に影の部分が無くなり、無影灯状態と同じ状態が確保できる。この結果、投光部からの発熱量を低減でき、皮下組織の損傷を低減できる。
【0015】
更に、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、前記撮像部と前記投光部を備えた二つの前記腹壁支持部材の前記延伸方向の成す開口角度を検出する開口角度検出部を備えていることを特徴とする。これにより、開口角度検出部が検出した開口角度を画像処理用の演算装置に読み込めば、開口角度から撮像部間の撮像部間の相互離間距離が分かるため、当該離間距離と表示装置の画像倍率(表示倍率)を連動させることにより、表示画像を実際の視覚イメージに近づけることが可能となる。
【0016】
以上の本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置を使用することにより、腹腔鏡下手術において鉗子類の操作がし易くなる。
【0017】
本発明に係る内視鏡システムは、上記特徴を備えた内視鏡付き腹壁吊り上げ装置と、前記開口角度検出部が検出した前記開口角度と前記撮像部が検出した画像データに基づき立体表示画像データを生成する立体表示画像データ生成装置と、前記立体表示画像データを表示する表示装置と、を備えてなることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る内視鏡システムは、前記立体表示画像データの画像倍率が、前記開口角度に基づいて自動設定されることを特徴とし、更に、前記画像倍率は、前記開口角度に基づいて決定される前記撮像部の相互離間距離が人の両眼間隔の標準値に等しい場合に1となるように設定され、前記離間距離が短い程大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0019】
上記特徴を備えた本発明に係る内視鏡システムによれば、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の奏する上記作用効果をより良く発揮する内視鏡システムが実現でき、その結果、医師の目の届かない場所を術者に判り易く立体的に表示可能な内視鏡システムを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置及び内視鏡システム(以下、適宜「本発明装置」及び「本発明システム」という。)の一実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1(A)、(B)に示すように、本発明装置は、体腔内9bに挿入し、腹壁9aを吊り上げて体腔内空間を確保する装置であり、本発明装置の本体部を成す支柱部1と、支柱部1の先端部1aから支柱部1の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材2とを備えている。図1に示す試作例では、腹壁支持部材2の個数は2であるが、腹壁支持部材2の個数は3以上であっても構わない。二つの腹壁支持部材2の一方は、支柱部1の先端部1aを支点として支柱部1の軸心廻りに回動自在に支柱部1に取り付けられた可動腹壁支持部材2aとなっている。図1(A)の例示では、二つの腹壁支持部材2が夫々異なる方向に延伸した開口状態が示されている。尚、二つの腹壁支持部材2が重なった状態で非開口状態となる。
【0022】
二つの腹壁支持部材2の体腔内9b側に面する表面の先端近傍(支柱部1より延伸方向に所定距離離間した位置の一例)に撮像部3と投光部4が近接して対になって設けられている。撮像部3はCCDカメラ等で構成され、投光部4は白色LED等で構成され、外部の演算処理装置6(図3参照)から照度制御が可能である。ここで、投光部4の照明範囲は、撮像部3の撮像範囲をカバーできるように構成されている。
【0023】
二つの腹壁支持部材2に各別に設けられた撮像部3の相互の離間距離Lは、二つの腹壁支持部材2の開口角度θが90度となる90度開口時に人の標準眼幅である62mmになるように、腹壁支持部材2の支点位置(支柱部1の先端部1a)より約44mmの位置に撮像部3を設けた。腹壁支持部材2の長さと本数は術式の面積にも依存する為、開口角度90度を基本にした腹壁支持部材2の長さ、撮像部3の取り付け位置、及び、画像倍率(表示倍率)の対応関係を表1に示す。尚、表1に例示する寸法はあくまでも基本であり、腹壁支持部材2の長さや撮像部3の取り付け位置を限定するものではない。
【0024】
【表1】
【0025】
更に、支柱部1の先端部1aの付近に、二つの腹壁支持部材2の開口角度θを検出する開口角度検出部5が設けられている。図2に、開口角度検出部5による開口角度θの検出機構の概略構成を示す。今回の試作例では、開口角度θを90度、45度、30度と3段階とし、夫々に対応した位置に三つのメカニカル接点N1〜N3を設け、また、メカニカル接点N1〜N3と接触する接点N0を設けた。接点N0に直流電源から所定の電圧(例えば+5V)を与えることにより、開口角度θが90度、45度、30度の何れかとなれば、その開口角度θに応じてメカニカル接点N1〜N3の何れかが接点N0と導通し、所定の電圧が外部の演算処理装置6(図3参照)に対し出力される。この出力は、後述する立体表示画像データ生成装置7(図3参照)で表示される立体画像の表示倍率を設定するために用いられる。尚、表示倍率と開口角度θの関係は、例えば、表1で示す関係に従う。また、本試作例では、開口角度θを3段階としたが、段数は3段階に限定されるものではなく、また、可変抵抗を用いて無段階に切替できるように構成しても構わない。
【0026】
次に、本発明システムの構成例につき説明する。図3に示すように、本発明装置1〜5と、演算処理装置6、撮像部3が検出した画像データAと開口角度検出部5が検出した開口角度θの検出データBに基づき立体表示画像データを生成する立体表示画像データ生成装置7、及び、立体表示画像データを表示する表示装置8とで構成されている。尚、演算処理装置6、立体表示画像データ生成装置7、表示装置8は、例えばパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータのハードウェア及びソフトウェアを用いることにより具現化される。立体表示画像データ生成装置7は、例えば市販の2D/3D変換ソフトウェアを用いて汎用コンピュータ上でソフトウェア的に実現できる。
【0027】
本発明装置の撮像部3が検出した画像データAと開口角度検出部5が検出した開口角度θの検出データB(メカニカル接点N1〜N3の電圧値)は、支柱部1の内部を通過する信号配線を介して、演算処理装置6に入力される。また、演算処理装置6から投光部4の照度制御が可能なように、支柱部1の内部を通過する信号配線を介して演算処理装置6と投光部4が結線されている。
【0028】
演算処理装置6では、開口角度θの検出データBに基づき、表1に示す開口角度θと表示倍率の関係に基づき表示倍率を設定し、立体表示画像データ生成装置7に入力される。尚、開口角度θが無段階で与えられる場合には、所定の演算式に基づいて撮像部3の相互の離間距離Lを算出し、その離間距離Lと人の標準眼幅との比に基づいて、例えば、離間距離Lが人の標準両眼間隔に等しい場合に1となり、離間距離Lが短い程大きくなるように表示倍率を設定するようにしても構わない。尚、表示倍率の設定による倍率変更は、撮像部3が検出した画像データAをディジタルデータ処理(ディジタルズーム処理)により変更しても、また、撮像部3の光学的ズームレンズの倍率を変更する(光学的ズーム処理)の何れの方式を用いても構わない。
【0029】
立体表示画像データ生成装置7は、撮像部3が検出した画像データAと演算処理装置6が設定した表示倍率に基づいて、2D/3D変換ソフトウェアを用いてその表示倍率での立体表示画像データを生成し、立体表示画像が表示装置8に表示される。表示装置8としては、例えば、ヘッドマウントディスプレイを使用する。
【0030】
次に、別の実施形態につき説明する。
上記実施形態では、試作の簡便のため、腹壁支持部材2は2本としているが、この腹壁支持部材は3本以上でも可能であり、腹壁を確実に吊り上げ保持する為に、図5(B)に示すように4本以上(多数)としても構わない。この場合、腹壁挿入時には、図5(A)に示すように、腹壁支持部材2を一塊に束ね、体腔内に挿入後、図5(B)に示すように各腹壁支持部材2を開く。ここで、3本以上の腹壁支持部材2を設けても、撮像部3と投光部4はセットで、隣接する2本の腹壁支持部材2に各別に設置すればよい。更に、3本以上の腹壁支持部材2に各別に撮像部3を有することにより死角部分を減らすように構成するもの好ましい。但し、撮像部3と投光部4の組は3組以上でも可能であるが、3組以上の場合は、2D/3D変換ソフトウェアとして、撮像部3の検出する画像データAのデータ数に応じた立体表示ソフトとする必要がある。
【0031】
上記実施形態では、試作の簡便のため、表示装置8としてヘッドマウントディスプレイを用いたが、立体表示が目的であり、立体表示画像データ生成装置7の2D/3D変換ソフトウェアに対応したどのような立体表示方式の表示装置を用いても構わない。
【0032】
上記実施形態では、撮像部3がCCDカメラで構成される場合を例示したが、立体表示をすることにより像の認識度が格段に向上するため、撮像可能であればCMOSイメージャ等の小型の撮像装置を用いても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、腹壁を支持する少なくとも2本の腹壁支持部材2と、腹壁支持部材2の先端もしくは途中に撮像部3と投光部4が対になった2組の撮像機構を有し、内視鏡と一体になったことによりいたずらに患者の開腹箇所を増やすことなく手術が行える。また、撮像機構の位置が体外からコントロールできるため、内視鏡の占有する体積の極小化が図れた。更に、撮像部3の相互離間距離Lを測定する開口角度検出部5を有し、画像データを画撮像部3の相互離間距離Lを考慮した立体表示画像データ生成装置7により表示装置8に表示することにより、あたかも直視しているように手術を行えるようになり、画像認識率の向上と共に、安全で確実な手術を行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の一実施の形態を示す外観図(A)と体腔内に挿入した状態を模式的に示す側面図(B)
【図2】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の開口角度検出部の検出機構を説明する図(A)と回路構成図(B)
【図3】本発明に係る内視鏡システムの一実施の形態を示す構成図
【図4】従来の内視鏡付き腹壁吊り上げ装置を構成及び使用形態を示す図
【図5】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の他の実施形態を示す図、(A):閉鎖時、(B):開口時
【符号の説明】
1: 支柱部
1a:先端部
2: 腹壁支持部材
2a:可動腹壁支持部材
3: 撮像部
4: 投光部
5: 開口角度検出部
6: 演算処理装置
7: 立体表示画像データ生成装置
8: 表示装置
9a:腹壁
9b:体腔内
A: 画像データ
B: 開口角度の検出データ
L: 撮像部の相互離間距離
θ: 開口角度
【発明の属する技術分野】
本発明は、非開腹の腹腔鏡下手術において、腹腔内の臓器と腹壁の間に内視鏡や鉗子等の手術器具を挿入するための空間を確保するための腹壁吊り上げ装置に関し、特に内視鏡を具備した腹壁吊り上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば虫垂や胆嚢の切除等において、従来の開腹手術に代わり、非開腹の腹腔鏡下における手術が注目されている。この腹腔鏡下手術は、腹腔内に複数本のトロカール管と呼ばれる連通管を挿入し、一本のトロカール管から挿入した内視鏡によって腹腔内をモニタリングし、他のトロカール管から挿入された鉗子、メス、持針器等の手術器具によって、モニタを見ながら腹腔内で手術を行うものである。
【0003】
従来より、このような腹腔鏡下手術において、腹腔内臓器と腹壁の間に空間を確保する方法として、腹腔内にトロカール管を介して気体(主としてCO2)を注入して、腹腔内臓器と腹壁の間に空間を作る気腹法や、器具を使用し腹壁を吊り上げる腹壁吊り上げ法が行われていた。また、腹壁吊り上げ法に関し、吊り上げ治具にCCD撮像素子と照明部を内蔵した内視鏡付き腹壁吊り上げ装置が、下記の特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献1に開示された内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、図4(A)に示すように、U字型の本体60の腹腔内20bに挿入する挿入部90には、略中央に照明窓(照明手段)10および観察窓(観察手段)31が設けられている。また観察部ユニット31は駆動モータによって回動可能になっており、このモータによって観察窓31の視野方向を変化させることができるようになっている。また、特許文献1には、観察窓は2組以上の観察ユニットを設けたものでヘッドマウントディスプレイなどの表示装置により立体表示する手法が述べられている。更に、図4(B)に示すように、腹壁20aを支える有効面積を大きくとることを目的とした渦巻状の吊り上げ器に2組以上の観察ユニットを設けたものも開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−194602号公報
【特許文献2】
特開平11−216113号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
腹壁吊り上げ法においては、2本の針付きワイヤで右上腹部の腹壁の2点を挙上し、腹部中央部に立てたL字型の支持台にそのワイヤを固定して腹壁を吊り上げる装置や、L字型やU字型の金属もしくは樹脂製の支持具で吊り上げる方法が考えられたが、内視鏡や鉗子類を多数挿入し、常時移動するため、手術の円滑な遂行を阻害する問題点があった。
【0007】
そのため、特許文献1等では、図4に示す吊り上げ治具に内視鏡(CCD撮像素子と照明部)を挿入する方法が考えられたが、これらの発明はCCD撮像素子が何れも固定されており、画像認識部間の距離について考慮されておらず、使用時の画像イメージと実際の距離(倍率)がかけ離れてしまうという問題が発生した。また、観察部ユニット(レンズとCCD撮像素子)内に駆動モータを設けてCCD撮像素子を回動させるため、省スペースが要求される腹腔内で観察ユニットが占める体積が増大する傾向にあった。
【0008】
また、特許文献2等で述べられている照明を複数の多方向から点灯する方式で無影灯状態にする方法では、照明(白色LED)から発生する熱的なダメージによる内視鏡の劣化及び最悪の場合は患部の低温火傷の原因となるため、内視鏡冷却手段が必要であった。
【0009】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、省スペースで腹腔鏡下手術を実施しやすい内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、患部を高解像度で画像認識できる内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、皮下組織の損傷を低減できる内視鏡付き腹壁吊り上げ装置、または、医師の目の届かない場所を術者に判り易く立体的に表示可能な内視鏡システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、体腔内に挿入し腹壁を吊り上げて体腔内空間を確保する腹壁吊り上げ装置であって、支柱部と、前記支柱部の先端部から前記支柱部の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材とを備えてなり、前記複数の腹壁支持部材の内の少なくとも一つの可動腹壁支持部材は、前記支柱部の前記先端部を支点として前記支柱部の軸心廻りに回動自在に前記支柱部に取り付けられ、前記複数の腹壁支持部材の内の前記可動腹壁支持部材を含む少なくとも二つは、前記体腔内に面する表面の前記支柱部より前記延伸方向に所定距離離間した位置に撮像部と投光部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
上記の特徴を備えた本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置によれば、2以上の異なる位置の撮像部から2以上の異なる撮影方向の画像データが得られるので、これらの画像データに対して立体画像表示のために必要なデータ処理を公知の手法により施すことにより、所定の表示装置上に撮影した体腔内の患部を立体表示することができる。
【0012】
通常、立体表示は同一解像度の平面表示に比べ2倍以上も画像認識が向上するため、例えば、各撮像部が30万画素のCCDで構成される場合、CCD2個使いの立体表示で100万画素以上レベルの画像認識が可能となり、小さな画像認識装置で高解像の画像知覚表示が可能となる。
【0013】
また、可動腹壁支持部材が支柱部の軸心廻りに回動自在に構成されているので、撮像部間の相互離間距離を任意に変更でき、状況に応じた適切な当該離間距離を設定することができる。
【0014】
更に、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、前記撮像部と前記投光部は互いに近接して1対となっていることを特徴とする。これにより、撮像部の撮像範囲と同一範囲を照明可能な最低限の投光部の数で、撮像部から得られる画像に影の部分が無くなり、無影灯状態と同じ状態が確保できる。この結果、投光部からの発熱量を低減でき、皮下組織の損傷を低減できる。
【0015】
更に、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、前記撮像部と前記投光部を備えた二つの前記腹壁支持部材の前記延伸方向の成す開口角度を検出する開口角度検出部を備えていることを特徴とする。これにより、開口角度検出部が検出した開口角度を画像処理用の演算装置に読み込めば、開口角度から撮像部間の撮像部間の相互離間距離が分かるため、当該離間距離と表示装置の画像倍率(表示倍率)を連動させることにより、表示画像を実際の視覚イメージに近づけることが可能となる。
【0016】
以上の本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置を使用することにより、腹腔鏡下手術において鉗子類の操作がし易くなる。
【0017】
本発明に係る内視鏡システムは、上記特徴を備えた内視鏡付き腹壁吊り上げ装置と、前記開口角度検出部が検出した前記開口角度と前記撮像部が検出した画像データに基づき立体表示画像データを生成する立体表示画像データ生成装置と、前記立体表示画像データを表示する表示装置と、を備えてなることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る内視鏡システムは、前記立体表示画像データの画像倍率が、前記開口角度に基づいて自動設定されることを特徴とし、更に、前記画像倍率は、前記開口角度に基づいて決定される前記撮像部の相互離間距離が人の両眼間隔の標準値に等しい場合に1となるように設定され、前記離間距離が短い程大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0019】
上記特徴を備えた本発明に係る内視鏡システムによれば、本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の奏する上記作用効果をより良く発揮する内視鏡システムが実現でき、その結果、医師の目の届かない場所を術者に判り易く立体的に表示可能な内視鏡システムを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置及び内視鏡システム(以下、適宜「本発明装置」及び「本発明システム」という。)の一実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1(A)、(B)に示すように、本発明装置は、体腔内9bに挿入し、腹壁9aを吊り上げて体腔内空間を確保する装置であり、本発明装置の本体部を成す支柱部1と、支柱部1の先端部1aから支柱部1の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材2とを備えている。図1に示す試作例では、腹壁支持部材2の個数は2であるが、腹壁支持部材2の個数は3以上であっても構わない。二つの腹壁支持部材2の一方は、支柱部1の先端部1aを支点として支柱部1の軸心廻りに回動自在に支柱部1に取り付けられた可動腹壁支持部材2aとなっている。図1(A)の例示では、二つの腹壁支持部材2が夫々異なる方向に延伸した開口状態が示されている。尚、二つの腹壁支持部材2が重なった状態で非開口状態となる。
【0022】
二つの腹壁支持部材2の体腔内9b側に面する表面の先端近傍(支柱部1より延伸方向に所定距離離間した位置の一例)に撮像部3と投光部4が近接して対になって設けられている。撮像部3はCCDカメラ等で構成され、投光部4は白色LED等で構成され、外部の演算処理装置6(図3参照)から照度制御が可能である。ここで、投光部4の照明範囲は、撮像部3の撮像範囲をカバーできるように構成されている。
【0023】
二つの腹壁支持部材2に各別に設けられた撮像部3の相互の離間距離Lは、二つの腹壁支持部材2の開口角度θが90度となる90度開口時に人の標準眼幅である62mmになるように、腹壁支持部材2の支点位置(支柱部1の先端部1a)より約44mmの位置に撮像部3を設けた。腹壁支持部材2の長さと本数は術式の面積にも依存する為、開口角度90度を基本にした腹壁支持部材2の長さ、撮像部3の取り付け位置、及び、画像倍率(表示倍率)の対応関係を表1に示す。尚、表1に例示する寸法はあくまでも基本であり、腹壁支持部材2の長さや撮像部3の取り付け位置を限定するものではない。
【0024】
【表1】
【0025】
更に、支柱部1の先端部1aの付近に、二つの腹壁支持部材2の開口角度θを検出する開口角度検出部5が設けられている。図2に、開口角度検出部5による開口角度θの検出機構の概略構成を示す。今回の試作例では、開口角度θを90度、45度、30度と3段階とし、夫々に対応した位置に三つのメカニカル接点N1〜N3を設け、また、メカニカル接点N1〜N3と接触する接点N0を設けた。接点N0に直流電源から所定の電圧(例えば+5V)を与えることにより、開口角度θが90度、45度、30度の何れかとなれば、その開口角度θに応じてメカニカル接点N1〜N3の何れかが接点N0と導通し、所定の電圧が外部の演算処理装置6(図3参照)に対し出力される。この出力は、後述する立体表示画像データ生成装置7(図3参照)で表示される立体画像の表示倍率を設定するために用いられる。尚、表示倍率と開口角度θの関係は、例えば、表1で示す関係に従う。また、本試作例では、開口角度θを3段階としたが、段数は3段階に限定されるものではなく、また、可変抵抗を用いて無段階に切替できるように構成しても構わない。
【0026】
次に、本発明システムの構成例につき説明する。図3に示すように、本発明装置1〜5と、演算処理装置6、撮像部3が検出した画像データAと開口角度検出部5が検出した開口角度θの検出データBに基づき立体表示画像データを生成する立体表示画像データ生成装置7、及び、立体表示画像データを表示する表示装置8とで構成されている。尚、演算処理装置6、立体表示画像データ生成装置7、表示装置8は、例えばパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータのハードウェア及びソフトウェアを用いることにより具現化される。立体表示画像データ生成装置7は、例えば市販の2D/3D変換ソフトウェアを用いて汎用コンピュータ上でソフトウェア的に実現できる。
【0027】
本発明装置の撮像部3が検出した画像データAと開口角度検出部5が検出した開口角度θの検出データB(メカニカル接点N1〜N3の電圧値)は、支柱部1の内部を通過する信号配線を介して、演算処理装置6に入力される。また、演算処理装置6から投光部4の照度制御が可能なように、支柱部1の内部を通過する信号配線を介して演算処理装置6と投光部4が結線されている。
【0028】
演算処理装置6では、開口角度θの検出データBに基づき、表1に示す開口角度θと表示倍率の関係に基づき表示倍率を設定し、立体表示画像データ生成装置7に入力される。尚、開口角度θが無段階で与えられる場合には、所定の演算式に基づいて撮像部3の相互の離間距離Lを算出し、その離間距離Lと人の標準眼幅との比に基づいて、例えば、離間距離Lが人の標準両眼間隔に等しい場合に1となり、離間距離Lが短い程大きくなるように表示倍率を設定するようにしても構わない。尚、表示倍率の設定による倍率変更は、撮像部3が検出した画像データAをディジタルデータ処理(ディジタルズーム処理)により変更しても、また、撮像部3の光学的ズームレンズの倍率を変更する(光学的ズーム処理)の何れの方式を用いても構わない。
【0029】
立体表示画像データ生成装置7は、撮像部3が検出した画像データAと演算処理装置6が設定した表示倍率に基づいて、2D/3D変換ソフトウェアを用いてその表示倍率での立体表示画像データを生成し、立体表示画像が表示装置8に表示される。表示装置8としては、例えば、ヘッドマウントディスプレイを使用する。
【0030】
次に、別の実施形態につき説明する。
上記実施形態では、試作の簡便のため、腹壁支持部材2は2本としているが、この腹壁支持部材は3本以上でも可能であり、腹壁を確実に吊り上げ保持する為に、図5(B)に示すように4本以上(多数)としても構わない。この場合、腹壁挿入時には、図5(A)に示すように、腹壁支持部材2を一塊に束ね、体腔内に挿入後、図5(B)に示すように各腹壁支持部材2を開く。ここで、3本以上の腹壁支持部材2を設けても、撮像部3と投光部4はセットで、隣接する2本の腹壁支持部材2に各別に設置すればよい。更に、3本以上の腹壁支持部材2に各別に撮像部3を有することにより死角部分を減らすように構成するもの好ましい。但し、撮像部3と投光部4の組は3組以上でも可能であるが、3組以上の場合は、2D/3D変換ソフトウェアとして、撮像部3の検出する画像データAのデータ数に応じた立体表示ソフトとする必要がある。
【0031】
上記実施形態では、試作の簡便のため、表示装置8としてヘッドマウントディスプレイを用いたが、立体表示が目的であり、立体表示画像データ生成装置7の2D/3D変換ソフトウェアに対応したどのような立体表示方式の表示装置を用いても構わない。
【0032】
上記実施形態では、撮像部3がCCDカメラで構成される場合を例示したが、立体表示をすることにより像の認識度が格段に向上するため、撮像可能であればCMOSイメージャ等の小型の撮像装置を用いても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置は、腹壁を支持する少なくとも2本の腹壁支持部材2と、腹壁支持部材2の先端もしくは途中に撮像部3と投光部4が対になった2組の撮像機構を有し、内視鏡と一体になったことによりいたずらに患者の開腹箇所を増やすことなく手術が行える。また、撮像機構の位置が体外からコントロールできるため、内視鏡の占有する体積の極小化が図れた。更に、撮像部3の相互離間距離Lを測定する開口角度検出部5を有し、画像データを画撮像部3の相互離間距離Lを考慮した立体表示画像データ生成装置7により表示装置8に表示することにより、あたかも直視しているように手術を行えるようになり、画像認識率の向上と共に、安全で確実な手術を行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の一実施の形態を示す外観図(A)と体腔内に挿入した状態を模式的に示す側面図(B)
【図2】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の開口角度検出部の検出機構を説明する図(A)と回路構成図(B)
【図3】本発明に係る内視鏡システムの一実施の形態を示す構成図
【図4】従来の内視鏡付き腹壁吊り上げ装置を構成及び使用形態を示す図
【図5】本発明に係る内視鏡付き腹壁吊り上げ装置の他の実施形態を示す図、(A):閉鎖時、(B):開口時
【符号の説明】
1: 支柱部
1a:先端部
2: 腹壁支持部材
2a:可動腹壁支持部材
3: 撮像部
4: 投光部
5: 開口角度検出部
6: 演算処理装置
7: 立体表示画像データ生成装置
8: 表示装置
9a:腹壁
9b:体腔内
A: 画像データ
B: 開口角度の検出データ
L: 撮像部の相互離間距離
θ: 開口角度
Claims (6)
- 体腔内に挿入し腹壁を吊り上げて体腔内空間を確保する腹壁吊り上げ装置であって、
支柱部と、前記支柱部の先端部から前記支柱部の長手方向に対して屈曲して延伸する複数の腹壁支持部材とを備えてなり、
前記複数の腹壁支持部材の内の少なくとも一つの可動腹壁支持部材は、前記支柱部の前記先端部を支点として前記支柱部の軸心廻りに回動自在に前記支柱部に取り付けられ、
前記複数の腹壁支持部材の内の前記可動腹壁支持部材を含む少なくとも二つは、前記体腔内に面する表面の前記支柱部より前記延伸方向に所定距離離間した位置に撮像部と投光部が設けられていることを特徴とする内視鏡付き腹壁吊り上げ装置。 - 前記撮像部と前記投光部は互いに近接して1対となっていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡付き腹壁吊り上げ装置。
- 前記撮像部と前記投光部を備えた二つの前記腹壁支持部材の前記延伸方向の成す開口角度を検出する開口角度検出部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡付き腹壁吊り上げ装置。
- 請求項3に記載の内視鏡付き腹壁吊り上げ装置と、
前記開口角度検出部が検出した前記開口角度と前記撮像部が検出した画像データに基づき立体表示画像データを生成する立体表示画像データ生成装置と、
前記立体表示画像データを表示する表示装置と、を備えてなる立体内視鏡システム。 - 前記立体表示画像データの画像倍率が、前記開口角度に基づいて自動設定されることを特徴とする請求項4に記載の立体内視鏡システム。
- 前記画像倍率は、前記開口角度に基づいて決定される前記撮像部の相互離間距離が人の両眼間隔の標準値に等しい場合に1となるように設定され、前記離間距離が短い程大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の立体内視鏡システム。
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