JP2004307090A - 粉粒体搬送用ベルトコンベヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一端部上側に投入口9bを設け且つ他端部下方に排出口9cを設けたケーシング9内の上部領域に、投入口9bより投入される粉粒体14を排出口9cへ搬送するベルトコンベヤ本体10を設ける。ケーシング9のテール側とヘッド側の両端部に配したチェーンスプロケット27,28間におけるアタッチメントチェーン29の循環移動に伴い、フライト12をケーシング内底面9aに沿ってヘッド側へ移動させることができるようにしてあるフライトコンベヤ11を、ケーシング9内底部に設ける。ベルトコンベア本体10による粉粒体14の搬送時にリターン側ベルト13bからケーシング内底面9aへ落下する剥落物14aは、フライトコンベヤ11のフライト12によってかき集めさせると同時に排出口9cまで移送させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は粉粒体を飛散させることなく搬送でき、更に、リターン側ベルトより剥がれ落ちる粉粒体の微粉も回収できるようにした粉粒体搬送用ベルトコンベヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ばら荷の状態の搬送対象物を効率よく大量搬送できる搬送手段の1つとしてベルトコンベヤが広く用いられている。
【0003】
上記ベルトコンベヤのうち、たとえば、搬送対象物を低所位置から高所位置へ搬送するようにしてある傾斜型のベルトコンベヤは、図3にその一例の概略を示す如く、図示しないトラス構造のフレームの長手方向両端部に回転自在に設けたヘッドプーリ1とテールプーリ2間にて循環移動できるようにしてあるコンベヤベルト3を、所望の搬送経路に対応させてヘッド側がテール側よりも高くなるように配置して、上記コンベヤベルト3のテール側端部の上方位置に設けた供給ホッパ5より落下供給させる搬送対象物4を、トラフィック側ベルト3aの上側に載置させると共に、コンベヤベルト3の循環移動に伴ってヘッド側へ搬送させ、上記コンベヤベルト3がヘッドプーリ1に沿って上下方向に反転するときに、上記搬送された搬送対象物4を自重によりヘッドシュート6へ落下排出させるようにしてある。又、上記のように上下方向を反転させた後もコンベヤベルト3に付着する搬送対象物4は、ベルトクリーナとしての多角形断面の振動ローラ7を、回転駆動させながら上記ヘッドプーリ1の近傍位置のリターン側ベルト3bの裏面側(内周面側)に接触させて、該リターン側ベルト3bに振動を与えることにより、上記ベルト表面に付着している搬送対象物4をヘッドシュート6へ落下させて回収できるようにしてある。
【0004】
ところで、廃棄物焼却設備における燃え殻(煤塵)や、その他の粉粒体を搬送対象物としてベルトコンベヤで搬送させると、該粉粒体の微粉のケーク(滓)がコンベヤベルト3の表面に付着して、上記振動ローラ7のようなベルトクリーナでは除去しきれないことがあり、この場合、ベルトクリーナを通過した後のリターン側ベルト3bの表面に付着していた粉粒体の微粉のケークが不特定の時点で該リターン側ベルト3bの表面から剥れ落ちることがある。
【0005】
そのため、搬送対象物4として粉粒体を搬送させるために用いるベルトコンベアでは、リターン側ベルト3bの表面から剥がれ落ちる粉粒体の微粉のケーク(以下、剥落物と記す)が、下方に配置されている各種機器やフロア上に落下して汚染することを防止できるようにするために、図3に示す如く、コンベヤベルト3の下方位置に、該コンベヤベルト3に沿うよう落下防止板8を設けて、該落下防止板8の上面側に、上記リターン側ベルト3bの表面から落下する剥落物を受けられるようにしていた。
【0006】
このようにコンベヤベルト3の下方位置に落下防止板8を設けた場合、搬送対象物4としての粉粒体の搬送作業に伴って、上記落下防止板8上に、リターン側ベルト3b表面からの剥落物が堆積してゆくようになるので、該剥落物の堆積量が多大になって、落下防止板8上に受けきれずにこぼれ落ちたり、上記落下防止板8上に堆積した剥落物が、リターン側ベルト3bや、該リターン側ベルト3bを支持するリターンローラ(図示せず)と干渉することのないように、上記落下防止板8上の剥落物は、定期的に除去、清掃する必要が生じていた。
【0007】
しかし、上記落下防止板8上の剥落物の除去、清掃作業は、走行するコンベヤベルト3の付近にて作業者が手作業で行っていたため、危険性が伴うと共に、定期的に行わなければならないことから、作業者の手間及び時間が嵩むという問題があった。そのために、上記リターン側ベルト3b表面から落下防止板8上に落下する剥落物をより容易に清掃できるようにすることが望まれていた。
【0008】
このことに鑑みて、コンベアベルトの下方位置に設けてリターン側ベルト3bからの剥落物を受ける落下防止板の清掃作業を容易に実施できるようにするための対応手段の1つとしては、ベルトコンベヤのリターン側ベルトに臨む下方位置に幅方向に傾斜した面部を備えた断面形状V字形あるいは断面形状W字型の落下防止板を設置して、上記リターン側ベルトより上記落下防止板上に落下する剥落物を、上記落下防止板の傾斜面に沿わせて断面形状の下端位置へ集めることができるようにすると共に、該断面形状の下端位置に、ベルトコンベヤの長手方向に延びるスクリューコンベヤを設けたり、洗浄水を流すことができるようにして、上記落下防止板の断面形状の下端位置へ集められた剥落物を、上記スクリューコンベヤあるいは洗浄水により、ベルトコンベヤの長手方向に搬出させるようにすることが従来提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
又、ベルトコンベヤのリターン側ベルト表面からの剥落物の発生自体を防止する手法として、ベルトコンベヤのヘッド側寄り位置の下側に、リターン側ベルトの表面に洗浄水を直接噴射することにより、リターン側ベルトの表面に付着している粉粒体の微粉を予め洗浄、除去させるようにすることも提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0010】
更に、ベルトコンベヤのリターン側ベルトの表面から落下する剥落物を回収できるようにするための他の手法としては、ベルトコンベヤの下側に、該ベルトコンベヤに沿う平板状の落下防止板を設けると共に、該落下防止板上にて長手方向方向に沿ってスクレーパを往復移動させることにより、上記落下防止板上に堆積されるリターン側ベルトの表面からの剥落物を、上記スクレーパにより掻き集めて回収させるようにすることも提案されている(たとえば、特許文献3、特許文献4参照)。
【0011】
なお、従来、鉱石運搬用ベルトコンベアとして用いる上部と下部の2つのベルトコンベヤの乗り継ぎ部に設置する落鉱処理装置として、上部コンベヤのヘッド側端部の下方位置に、フラットな床面を形成し、該床面上に、断面L字状の複数本のアタッチメントが横架固定される平行な無端チェーンベルトを設けて、該チェーンベルトを循環駆動させることにより上記アタッチメントにより落鉱を下部ベルトコンベヤ上に落とすようにするものが提案されている(たとえば、特許文献5参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−206139号公報
【特許文献2】
特開平8−231028号公報
【特許文献3】
実開平6−23928号公報
【特許文献4】
特開平11−255323号公報
【特許文献5】
特開昭50−143287号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1に示されたものでは、落下防止板上に落下する剥落物を、該落下防止板の傾斜面部に沿って断面形状の下端位置へ落下させることができるように、落下防止板の傾斜面部に、水平から50°程度の傾斜角度を与える必要があり、このため上記断面形状をV字形あるいはW字形としてある落下防止板の断面形状の高さ寸法が嵩むという問題があり、この落下防止板の断面形状の高さ寸法は、ベルトコンベヤの幅が広くなるに従って増加するため、装置全体が大型化するという問題がある。
【0014】
又、特許文献1に示されたもののうち、落下防止板上に受けられた剥落物を洗浄水で洗浄する手法や、特許文献2に示されたように、リターン側のベルト表面に付着する粉粒体の微粉を洗浄水により直接洗浄する手法では、いずれも洗浄水の水源が必要になって、ランニングコストが嵩むと共に、洗浄に供した後の洗浄水の後処理が必要になり、この洗浄水の後処理装置の運転のためにもランニングコストが嵩むという問題がある。
【0015】
又、特許文献3及び4に示された手法は、いずれもベルトコンベヤの下方位置に配した落下防止板上にて、スクレーパをベルトコンベヤの全長に亘り往復移動させるようにしてあることから、該スクレーパは、リターン側ベルトの全長に対応した剥落物を集めることができるように大きな物とする必要があると共に、該スクレーパの往復移動によって集められる剥落物を回収するためには、ベルトコンベヤのヘッド側及びテール側の双方に、上記剥落物の回収部を設けなければならず、これらの回収部にて回収された剥落物を、ベルトコンベヤにより正常に搬送される粉粒体に合流させるための回収機構が別途必要になって装置全体が大型化するという問題もある。
【0016】
なお、特許文献5に記載されたものは、上部と下部の2つのベルトコンベヤの乗り継ぎ部にて、両者の落差が小さい場合に、上部ベルトコンベヤのヘッドシュートと対応するヘッド側端部領域の下方に落下する落鉱を、下部ベルトコンベヤ上に送ることができるようにするためのものであり、したがって、アタッチメントを横架したチェーンベルトは、ヘッド側端部のみに設けられているものであって、リターン側ベルトの全長における不特定の位置からの剥落物を回収できるようにする考えは全く考慮されていない。
【0017】
更に、ベルトコンベヤにて粉粒体を搬送対象として搬送する場合には、上記粉粒体の周辺への飛散を防止するために、ベルトコンベヤを密閉化することが望まれるが、上記特許文献5にはベルトコンベヤを密閉化する考えも全く示されていない。
【0018】
そこで、本発明は、粉粒体を、周囲環境への飛散を防止しながら搬送できると共に、リターン側ベルトからの落剥物も回収することができ、しかもコンパクト化を図ることができる粉粒体搬送用ベルトコンベヤを提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、一端側に投入口を備え且つ他端部に排出口を備えたケーシング内の上部領域に、上記投入口より投入される粉粒体を上記排出口へ搬送できるようにしてあるベルトコンベヤ本体を設け、且つ該ベルトコンベヤ本体の下方となる上記ケーシングの長手方向の全長に亘る下部領域に、ケーシング内底面に沿ってフライトを排出口側へ移動させることができるようにしてあるフライトコンベヤを設けて、上記ベルトコンベヤ本体のリターン側ベルト表面よりケーシング内底面へ落下する剥落物を上記フライトコンベヤにより上記排出口へ移送できるようにしてなる構成とする。
【0020】
投入口よりケーシング内に投入される粉粒体は、ベルトコンベヤ本体のトラフィック側ベルトの上面側に受けられた後、該ベルトコンベヤ本体により連続的にヘッド側へ搬送されて、排出口より落下排出される。この際、リターン側ベルトに付着していた上記粉粒体の微粉のケークが、該リターン側ベルトの不特定の位置で剥がれ落ちると、該剥落物は、ケーシングの内底面に受けられるようになる。この場合、フライトコンベヤを運転させると、上記ケーシングの内底面に落下している剥落物は、上記フライトコンベヤのフライトがケーシングの内底面に沿って排出口側へ移動するときに、該フライトによりかき集められると同時にフライトの移動に伴って上記排出口まで移送されて、該排出口より落下排出されるようになる。
【0021】
又、フライトコンベヤを、ケーシングの一端部及び他端部における下部位置にそれぞれ平行に設けた回転軸と、該各回転軸の両端側でベルトコンベヤのリターン側ベルトの幅方向両端部よりも外側となる位置にそれぞれ一体に取り付けたチェーンスプロケットと、上記各回転軸の両端側のチェーンスプロケット間に無端状にそれぞれ掛け回したアタッチメントチェーンと、該各アタッチメントチェーンの周方向所要間隔位置に両端部を取り付けたフライトとからなる構成とすることにより、ケーシング内底面に沿ってフライトを移動させることができるフライトコンベヤを容易に構成できると共に、ベルトコンベヤのリターン側ベルトより落下する剥落物が、上記フライトコンベヤのフライトを循環移動させるためのアタッチメントチェーン上に落下する虞を抑制できる。
【0022】
更に、ケーシングの内底面における幅方向所要位置に、ケーシングの長手方向に延びるガイドレールを設置し、且つフライトの両端側における上記ガイドレールと対応する位置に、上記ガイドレールに摺接させるため該ガイドレールよりも軟らかい素材製としてある摺動部材を、上記フライトよりも突出させて着脱可能に取り付けた構成とすることにより、フライトがケーシングの内底面に直接接触、摺動して該フライトやケーシングの内底面が摩耗する虞を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)(ハ)は本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベヤの実施の一形態として、低所位置より高所位置へ粉粒体14を搬送する傾斜型の粉粒体搬送用ベルトコンベヤを示すもので、所要角度で傾斜配置してあるケーシング9の天井側となる上部領域に、該ケーシング9の長手方向の全長に亘るベルトコンベヤ本体10を収納すると共に、上記ケーシング9の下方となる下部領域に、長手方向のほぼ全長に亘り該ケーシング9の内底面に沿わせてフライト12を上記ベルトコンベヤ本体10におけるヘッド側方向へ移動させることができるフライトコンベヤ11を設けて、上記ベルトコンベヤ本体10のコンベヤベルト13のリターン側ベルト13bからケーシング内底面9aへ落下する粉粒体14の微粉のケーク(剥落物)14aを、上記フライトコンベヤ11のフライト12によって上記ベルトコンベヤ本体10のヘッド側端部まで移送できるようにする。
【0025】
詳述すると、上記ケーシング9は、長手方向の一端部の上面に投入口9bを設けて搬送対象となる粉粒体14の供給装置15、たとえば、ホッパの下端部に破砕機を備えた構成等の供給装置15の下端を気密に接続すると共に、他端部の下面に排出口9cを設けてヘッドシュート16を一体に連通接続してなる構成として、所望の搬送経路に対応させて投入側よりも排出側の方が高くなるように所要角度傾斜させて配置すると共に、図示しない支持部材を介して基礎上に支持固定させるようにしてある。
【0026】
上記ベルトコンベヤ本体10は、上記投入口9bの下方位置となるケーシング9の長手方向一端部における上部所要位置と、排出口9cの上方位置となる他端部における上部所要位置に、対をなすテールプーリ17とヘッドプーリ18をそれぞれ配置して、該各プーリ17と18の回転軸(図示せず)を上記ケーシング9の側壁部の対応する位置にそれぞれ回転自在に支持させ、該各プーリ17と18に、コンベヤベルト13を無端状に掛け回した構成とする。上記ヘッドプーリ18の回転軸は一端部をケーシング9の外方へ突出させて、ケーシング9の外部所要位置、たとえば、ケーシング9の上側に設けた支持台19上に設置してあるモータ等の回転駆動装置20に、図示しない動力伝達機構を介し連結させ、該回転駆動装置20から動力伝達機構、回転軸を介し伝達される回転駆動力によりヘッドプーリ18を回転駆動させることにより、上記コンベヤベルト13をヘッドプーリ18とテールプーリ17との間で循環移動させることができるようにして、上記供給装置15より投入口9bを通してケーシング9内へ投入される粉粒体14を、上記コンベヤベルト13のテール側端部におけるトラフィック側ベルト13aの上面側に受けた後、該コンベヤベルト13の循環移動に伴ってヘッド側へ搬送し、コンベヤベルト13がヘッドプーリ18に沿って上下方向に反転するときに、上記ヘッド側へ搬送される粉粒体14を、排出口9cを通してヘッドシュート16へ落下排出させることができるようにしてある。
【0027】
更に、上記ベルトコンベヤ本体10は、図3に示したベルトコンベヤと同様に、ヘッド側端部にベルトクリーナ(図示せず)を装備してある。又、トラフィック側では、ケーシング9内の長手方向所要間隔位置に支持部材21を介して設置してあるトラフ型のキャリアローラ22によってコンベヤベルト13を支持させることにより、トラフィック側ベルト13aを上面側に粉粒体14を受け易いボックス形状にできるようにしてあると共に、リターン側では、フラットなローラ23aの外周面に螺旋状にワイヤ23bを巻いて形成してなるリターンローラ23をケーシング9内の長手方向所要間隔位置に支持部材24を介し設置して、該リターンローラ23上に上記コンベヤベルト13を支持させることにより、リターン側ベルト13bの表面と上記リターンローラ23との接触面積を減らして、該リターンローラ23との接触によりリターン側ベルト13bの表面に付着している粉粒体14の微粉が剥がれ落ちることを抑制できるようにしてある。
【0028】
上記フライトコンベヤ11は次のような構成としてある。ケーシング9の一端部における下部位置となる上記ベルトコンベヤ本体10のテールプーリ17の下方位置と、排出口9cに臨むケーシング9の他端部における下部位置に、平行な一対の回転軸25と26を配置すると共に、該各回転軸25と26の両端部を、ケーシング9の側壁部における対応する位置にそれぞれ回転自在に支持させ、且つ該各回転軸25及び26の両端側の2個所、すなわち、上記ベルトコンベヤ本体10のリターン側ベルト13bの幅方向両端部よりもやや外側となる2個所に、チェーンスプロケット27,28をそれぞれ一体に取り付ける。該テール側とヘッド側の各回転軸25と26上の対応する側のチェーンスプロケット27と28同士に、アタッチメントチェーン29をそれぞれ無端状に掛け回し、更に、上記テール側回転軸25の一端部をケーシング9の外側へ突出させ、一方、ケーシング9の一側に取り付けた支持架台30上にはモータ等の回転駆動装置31を取り付けて、該回転駆動装置31の出力軸31aに上記回転軸25を連結し、該回転駆動装置31により上記テール側回転軸25とテール側のチェーンスプロケット27を回転駆動させることにより、上記各アタッチメントチェーン29を、上記テール側とヘッド側のチェーンスプロケット27と28の間にて、下部がトラフィック側、上部がリターン側となるようにケーシングの長手方向のほぼ全長に亘り循環移動させることができるようにする。
【0029】
更に、図2(イ)(ロ)(ハ)に示す如く、各アタッチメントチェーン29の周方向所要間隔位置における外周側には、アタッチメントチェーン29の循環方向(進行方向)と直角にケーシング9の幅方向内法寸法のほぼ全長に亘って延びる断面形状L字型の金属製のフライト12を、該フライト12の一方の平面部が上記アタッチメントチェーン29の循環方向と直角に外周側へ張り出すようにそれぞれ取り付けて、上記アタッチメントチェーン29のトラフィック側に取り付けられている各フライト12の突出端部が、ケーシング内底面9aにわずかな隙間を隔てた状態で近接できるようにし、これにより、上記アタッチメントチェーン29の循環移動に伴って、トラフィック側の各フライト12が、ケーシングの長手方向のほぼ全長に亘り内底面9aに沿って排出口9cの上方位置まで移動できるようにしてある。又、上記各フライト12の長手方向所要位置、たとえば、該各フライト12の長手方向におけるアタッチメントチェーン29への取り付け位置と対応する長手方向の2個所における循環方向前側面部に、後述するガイドレール34よりも軟らかい素材製、たとえば、ゴム製の摺動部材32を、上記各フライト12の突出端部よりもわずかに外周側へ突出するようボルト33にて着脱可能に取り付けると共に、ケーシング内底面9aにおける上記各摺動部材32の取り付け位置と対応する幅方向の2個所に、長手方向に延びるガイドレール34を設置して、該ガイドレール34上にて、上記各フライト12の摺動部材32をスライドさせることで、上記フライト12の突出端部とケーシング内底面9aとの隙間を保持できるようにして、金属製としてある上記フライト12とケーシング内底面9aとの直接的な接触、摺動による摩耗を防止できるようにしてある。上記ガイドレール34上にてスライドさせることにより上記ゴム製の摺動部材32が摩耗した場合には、ボルト33を取り外すことにより、新たな摺動部材32との交換を容易に行なえるようにしてある。
【0030】
なお、ケーシング9の側壁におけるベルトコンベヤ本体10の各プーリ17,18の回転軸の支持部や、フライトコンベヤ11の各回転軸25,26の支持部は、いずれも搬送対象となる粉粒体14が周囲へ出ることのないように図示しないシール機構を備えるようにしてある。
【0031】
上記構成としてある本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベアを用いて粉粒体14の搬送を行う場合には、回転駆動装置20の運転により、ベルトコンベア本体10のコンベアベルト13をヘッドプーリ18とテールプーリ17との間にて循環移動させると共に、回転駆動装置31を運転させて、フライトコンベヤ11のアタッチメントチェーン29をテール側とヘッド側の各チェーンスプロケット27と28の間で循環移動させて、該アタッチメントチェーン29のトラフィック側に取り付けてある各フライト12を、ケーシング内底面9aに沿ってヘッド側へ順次移動させるようにしておく。
【0032】
この状態にて、供給装置15より、搬送すべき粉粒体14を投入口9bを通してケーシング9内に落下投入すると、該投入された粉粒体14は、上記循環移動させられているコンベヤベルト13のトラフィック側ベルト13a上に載置されてヘッド側へ搬送された後、該コンベヤベルト13がヘッドプーリ18に沿って上下方向に反転するときに落下させられて、排出口9cを通してヘッドシュート16へ落下排出させられる。その後、上記ヘッドプーリ18に沿って反転させられたコンベヤベルト13がヘッド側端部にてベルトクリーナにて振動させられることにより、該コンベヤベルト13の表面に付着している粉粒体14も落下させられて、上記排出口9cよりヘッドシュート16へ導かれるようになる。
【0033】
上記ベルトクリーナによっても除去しきれないようなコンベヤベルト13の表面に付着する粉粒体14の微粉は、リターン側ベルト13bの長手方向の不特定の位置で剥がれ落ちることがあり、この場合、剥落物14aは、ケーシング内底面9aにおけるガイドレール34の間の領域に受けられるようになる。
【0034】
この際、上記ケーシング9の内底部では、フライトコンベヤ11が駆動されていて、該フライトコンベヤ11のトラフィック側のフライト12が、ケーシング9の長手方向のほぼ全長に亘り内底面9aに沿ってヘッド側方向へ順次移動させられているため、上記ケーシング内底面9aに受けられた剥落物14aは、長手方向のいずれの部分でリターン側ベルト13bの表面より剥がれ落ちた場合であっても、上記フライトコンベヤ11のヘッド側へ移動する各フライト12によりかき集められると共に、当該フライト12によりヘッド側へ移送され、その後、フライト12がヘッド側端部に達した時点で排出口9cを通してヘッドシュート16へ落下排出されるようになる。
【0035】
上記各フライト12による剥落物14aの収集が行われるときに、該各フライト12における摺動部材32の取り付け部以外の部分では、該各フライト12の突出端部とケーシング内底面9aとの隙間に上記剥落物14aが入り込むが、この剥落物14aは粉粒体14の微粉であるため、この粉粒体14の微粉がライナとして作用させられるようになり、このため、上記フライト12及びケーシング内底面9aの摩耗が低減されるようになる。
【0036】
このように、上記本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベヤによれば、ベルトコンベヤ本体10のリターン側ベルト13bの表面から剥がれ落ちる剥落物14aを、フライトコンベヤ11により収集させることができると共に、ヘッド側へ移送させて上記剥落物14aを上記ベルトコンベヤ本体10で搬送される他の粉粒体14と同様に排出口9cよりヘッドシュート16へ落下排出させることができるため、上記剥落物14aの回収を容易に行うことができ、このため搬送対象である粉粒体14の回収率を高めて、損失を抑制することができる。
【0037】
又、上記において、フライトコンベヤ11における或る一つのフライト12により収集される剥落物14aは、当該フライト12と、先行するフライト12の間に落下する剥落物14aのみであるため、各フライト12は高さ寸法の小さいものとすることが可能になり、したがって、フライトコンベヤ11の高さ寸法を抑えることができることから、本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベヤを全体的にコンパクトなものとすることができる。
【0038】
更に、上記リターン側ベルト13bの表面からの剥落物14aは、フライトコンベヤ11のみによって回収すると同時にヘッドシュート16へ導くことができるため、外部に他の回収機構を設ける必要をなくすことができ、このことからも全体構成をコンパクト化することができる。
【0039】
上記本発明の粉粒体搬送用コンベヤにおいては、特許文献1及び特許文献2で示したような洗浄水の必要はなく、したがって、上記洗浄水を用いた場合に必要となる廃水処理設備も設けなくてよく、上記洗浄水のコスト及び処理コスト等のランニングコストを不要とすることができる。
【0040】
更に又、ベルトコンベヤ本体10及びフライトコンベヤ11は、共にケーシング9内に収納するようにしてあるため、搬送すべき粉粒体14の周囲への飛散を防止することができて、作業環境の悪化を未然に防止することができると共に、フロア等の清掃作業を不要にできる。
【0041】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、傾斜角度は任意に設定してよいこと、ケーシング9の上面における長手方向の複数個所に投入口9bを設けて複数の粉粒体14の供給装置15を取り付けるようにしてもよいこと、粉粒体14の供給装置15は、投入口9bを通してケーシング9内のコンベヤベルト13上に受けられるように粉粒体14を供給できれば、いかなる形式のものを用いてもよいこと、ベルトコンベヤ本体10のヘッドプーリ18の回転軸に、ケーシング9の上側に設けた回転駆動装置20を、動力伝達機構を介し接続した構成として示したが、ヘッドプーリ18とテールプーリ17との間でコンベヤベルト13を循環移動させることができれば、回転駆動装置20はいかなる個所に設置してもよく、又、動力伝達機構を介さずに回転駆動装置20をヘッドプーリ18の回転軸に直接取り付けるようにしてもよく、更に、回転駆動装置20をテールプーリ17側に接続して該テールプーリ17の回転駆動により上記コンベヤベルト13を循環移動させるようにしてもよいこと、フライトコンベヤ11は、ケーシング9の一側に配設した回転駆動装置31の出力軸31aを、テール側チェーンスプロケット27の回転軸25に取り付けたものとして示したが、回転駆動装置31の設置個所は自在に設定してよく、この場合、上記回転駆動装置31と回転軸25との間に動力伝達機構を介在させるようにすることは任意であり、又、回転駆動装置31を、ヘッド側のチェーンスプロケット28の回転軸に直接あるいは動力伝達機構を介して接続するようにしてもよいこと、フライト12は、長手方向の中央部を循環方向に対して多少後退させた平面形状略V字型として、該フライト12のヘッド側への移動に伴って収集されるケーシング内底面9aの剥落物14aを、ケーシング9の幅方向の中央部付近に寄せながらヘッド側へ移送させるようにすることも可能なこと、フライト12は、トラフィック側のアタッチメントチェーン29と一緒にヘッド側へ移動することによりケーシング内底面9aへの落剥物14aを収集できるように、突出端部がケーシング内底面9aに近接するようアタッチメントチェーン29の外周方向へ突出する形状としてあれば、断面形状をL字型以外としてもよいこと、フライト12に取り付ける摺動部材32は、ガイドレール34上にてスライドさせるときに、該ガイドレール34側の摩耗を抑制できるようにガイドレール34よりも軟らかい素材であれば、樹脂等、ゴム製以外の材質のものとしてもよいこと、フライト12の長手方向の全長に亘り摺動部材32を取り付けるようにすることも可能なこと、フライトコンベヤ11は、ベルトコンベヤ本体10による粉粒体14の搬送時に生じる剥落物14aの量に応じて間欠運転させるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベヤによれば、一端側に投入口を備え且つ他端部に排出口を備えたケーシング内の上部領域に、上記投入口より投入される粉粒体を上記排出口へ搬送できるようにしてあるベルトコンベヤ本体を設け、且つ該ベルトコンベヤ本体の下方となる上記ケーシングの長手方向の全長に亘る下部領域に、ケーシング内底面に沿ってフライトを排出口側へ移動させることができるようにしてあるフライトコンベヤを設けて、上記ベルトコンベヤ本体のリターン側ベルト表面よりケーシング内底面へ落下する剥落物を上記フライトコンベヤにより上記排出口へ移送できるようにしてなる構成としてあるので、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1) ベルトコンベヤ本体のリターン側ベルトから剥がれ落ちる剥落物を、フライトコンベヤによりかき集めてヘッド側へ移送させることができるため、上記剥落物をベルトコンベヤにて搬送される他の粉粒体と同様に回収することができることから、搬送対象である粉粒体の損失を抑制することができる。
(2) フライトコンベヤの一つのフライトでは、当該フライトと先行するフライトの間に落下する剥落物のみを集めて移送できればよいため、各フライトの高さ寸法を小さくでき、したがって、フライトコンベヤの高さ寸法を抑えて粉粒体搬送用ベルトコンベヤを全体的にコンパクトなものとすることができる。
(3) 上記リターン側ベルトからの剥落物は、フライトコンベヤのみによって回収することができるため、外部に他の回収機構を設ける必要をなくすことができ、このことからも全体構成をコンパクト化することができる。
(4) 又、洗浄水の必要はなく、したがって、洗浄水を用いた場合に必要となる廃水処理設備も不要にできることから、上記洗浄水のコスト及び処理コスト等のランニングコストをなくすことができる。
(5) ベルトコンベヤ本体及びフライトコンベヤは、共にケーシング内に収納してあるため、粉粒体の搬送時に該粉粒体が周囲へ飛散することを防止できて、作業環境の悪化を未然に防止することができると共に、フロア等の清掃作業を不要にできる。
(6) 更に、フライトコンベヤを、ケーシングの一端部及び他端部における下部位置にそれぞれ平行に設けた回転軸と、該各回転軸の両端側でベルトコンベヤのリターン側ベルトの幅方向両端部よりも外側となる位置にそれぞれ一体に取り付けたチェーンスプロケットと、上記各回転軸の両端側のチェーンスプロケット間に無端状にそれぞれ掛け回したアタッチメントチェーンと、該各アタッチメントチェーンの周方向所要間隔位置に両端部を取り付けたフライトとからなる構成とすることにより、ケーシング内底面に沿ってフライトを移動させることができるフライトコンベヤを容易に構成できると共に、ベルトコンベヤのリターン側ベルトより落下する剥落物が、上記フライトコンベヤのフライトを循環移動させるためのアタッチメントチェーン上に落下する虞を抑制できる。
(7) 又、ケーシングの内底面における幅方向所要位置に、ケーシングの長手方向に延びるガイドレールを設置し、且つフライトの両端側における上記ガイドレールと対応する位置に、上記ガイドレールに摺接させるため該ガイドレールよりも軟らかい素材製としてある摺動部材を、上記フライトよりも突出させて着脱可能に取り付けた構成とすることにより、フライトがケーシングの内底面に直接接触、摺動して該フライトやケーシングの内底面が摩耗する虞を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体搬送用ベルトコンベヤの実施の一形態を示すもので、(イ)は切断概略側面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視拡大図である。
【図2】図1のフライトコンベヤを拡大して示すもので、(イ)は側面図、(ロ)は(イ)のB部の詳細図、(ハ)は(ロ)のC−C方向矢視図である。
【図3】粉粒体の搬送に用いられている従来の傾斜型のベルトコンベヤの一例の概略を示す側面図である。
【符号の説明】
9 ケーシング
9a ケーシング内底面
9b 投入口
9c 排出口
10 ベルトコンベヤ本体
11 フライトコンベヤ
12 フライト
13 コンベヤベルト
13a トラフィック側ベルト
13b リターン側ベルト
14 粉粒体
14a 剥落物
25 回転軸
26 回転軸
27 チェーンスプロケット
28 チェーンスプロケット
29 アタッチメントチェーン
32 摺動部材
34 ガイドレール
Claims (3)
- 一端側に投入口を備え且つ他端部に排出口を備えたケーシング内の上部領域に、上記投入口より投入される粉粒体を上記排出口へ搬送できるようにしてあるベルトコンベヤ本体を設け、且つ該ベルトコンベヤ本体の下方となる上記ケーシングの長手方向の全長に亘る下部領域に、ケーシング内底面に沿ってフライトを排出口側へ移動させることができるようにしてあるフライトコンベヤを設けて、上記ベルトコンベヤ本体のリターン側ベルト表面よりケーシング内底面へ落下する剥落物を上記フライトコンベヤにより上記排出口へ移送できるようにしてなることを特徴とする粉粒体搬送用ベルトコンベヤ。
- フライトコンベヤを、ケーシングの一端部及び他端部における下部位置にそれぞれ平行に設けた回転軸と、該各回転軸の両端側でベルトコンベヤのリターン側ベルトの幅方向両端部よりも外側となる位置にそれぞれ一体に取り付けたチェーンスプロケットと、上記各回転軸の両端側のチェーンスプロケット間に無端状にそれぞれ掛け回したアタッチメントチェーンと、該各アタッチメントチェーンの周方向所要間隔位置に両端部を取り付けたフライトとからなる構成とした請求項1記載の粉粒体搬送用ベルトコンベヤ。
- ケーシングの内底面における幅方向所要位置に、ケーシングの長手方向に延びるガイドレールを設置し、且つフライトの両端側における上記ガイドレールと対応する位置に、上記ガイドレールに摺接させるため該ガイドレールよりも軟らかい素材製としてある摺動部材を、上記フライトよりも突出させて着脱可能に取り付けた請求項2記載の粉粒体搬送用ベルトコンベヤ。
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