JP2004307656A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

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Makoto Sawada
誠 澤田
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Abstract

【課題】灰色系の色に着色してもフローマークを生じない、ミラブル型シリコーンゴムを形成しうるポリオルガノシロキサン組成物を提供する。
【解決手段】(A)重量平均重合度が、3,000〜20,000であり、ケイ素原子に結合するアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン;(B)有機過酸化物、またはポリオルガノハイドロジェンシロキサンと付加反応用白金触媒;(C)淡色系顔料;ならびに(D)黒色顔料からなる、架橋反応によりシリコーンゴムを形成するシリコーンゴム組成物において、(D)の平均粒子径が、(C)の平均粒子径の1/20倍〜10倍であることを特徴とするシリコーンゴム組成物;ならびに該組成物を架橋反応させて得られるシリコーンゴム。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋反応によりシリコーンゴムを形成するポリオルガノシロキサン組成物に関し、特に、灰色系の色に着色した成形体を作製する際に、フローマークを生じることがないポリオルガノシロキサン組成物に関する。また本発明は、このようなポリオルガノシロキサン組成物を架橋反応させて得られるシリコーンゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポリオルガノシロキサンをベースポリマーとして用い、各種の架橋反応および成形方法によって、シリコーンゴムを得ることは、広く行われている。特に、平均重合度が3,000以上のポリオルガノシロキサンをベースポリマーとするシリコーンゴムは、一般にミラブル型シリコーンゴムといわれ、シリコーンゴム固有の耐熱性、耐紫外線性、耐放射線性、誘電的性質、耐久性、離型性、安全性などに加えて、優れた機械的性質のものが得やすいことから、電線被覆、電子部品、自動車部品などに広く用いられている。
【0003】
ミラブル型シリコーンゴムの架橋機構としては、有機過酸化物の熱分解によって生じるラジカルが、ベースポリマーのケイ素原子に結合したアルケニル基やメチル基のような炭化水素基をラジカル化して、ベースポリマー間の架橋を形成させる方法;および白金系化合物の存在下に、ベースポリマーのケイ素原子に結合したアルケニル基と、架橋剤として用いられるポリオルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基との間のヒドロシリル化反応によって架橋を形成させる方法がある。
【0004】
ミラブル型シリコーンゴムを、各種の色に着色した成形品や電線被覆として用いることが、しばしば必要になる。この場合、灰色系の色に着色するには、淡色系顔料に、黒色顔料を併用することが行われる。ここで淡色系顔料とは、体質顔料を包含して、たとえば非補強性シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナのような酸化物;炭酸カルシウムのような金属塩などが多く用いられる。一方、黒色系顔料としては、カーボンブラック、黒色酸化鉄などが用いられている。また、非補強性充填剤や;難燃化剤、耐熱性向上剤などとして用いられる淡色および/または黒色の添加剤が、淡色系顔料や黒色顔料としても機能することもある。
【0005】
しかしながら、このような顔料を併用したポリオルガノシロキサン組成物を、ロール作業のような混練作業の後に、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形、押出し成形のような各種の成形法によって成形する間に、色むらや、黒色顔料によるフローマークを生じて、その商品価値を損なう。このことは、特に高い硬さを要し、そのため淡色系顔料として機能する多量の非補強性充填剤と、少量の黒色顔料を用いる高充填シリコーンゴムにおいて、特に顕著である。また、特許文献1および2に開示されているような、難燃剤として少量のカーボンブラックを、非補強性充填剤である石英粉、水酸化アルミニウムなどとともに配合して、灰色系の外観を呈するシリコーンゴムを製造することが行われている。この場合にも、同様な現象を生じる。そのため、このような色むらやフローマーク問題の解決が迫られている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭47−16546号公報
【特許文献2】
特開昭53−35982号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況から、本発明の課題は、灰色系の色に着色し、あるいは他の目的で各種の顔料的機能を有する粉体を配合しても、混練および/または成形の際に色むらやフローマークを生じないで、ミラブル型シリコーンゴムを形成しうる、シリコーンゴム組成物を提供することである。本発明のもう一つの課題は、こうしたフローマークを生じない、ミラブル型シリコーンゴムの成形体、電線被覆、シートなどを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、この課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、黒色顔料として、平均粒子径が、配合される淡色系顔料の平均粒子径に対して1/20倍〜10倍のものを用いることにより、その課題を解決しうることを見出して、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、
(A)重量平均重合度が、3,000〜20,000であり、ケイ素原子に結合するアルケニル基を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン;
(B)下記の(B−1)または(B−2):
(B−1)有機過酸化物;
(B−2)(1)ケイ素原子に結合する水素原子を分子中に平均少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、および
(2)付加反応用白金系触媒;
(C)平均粒子径が50nm以下のシリカを除く淡色系顔料;ならびに
(D)黒色顔料
からなる、架橋反応によりシリコーンゴムを形成するシリコーンゴム組成物において、(D)の平均粒子径が、(C)の平均粒子径の1/20倍〜10倍であることを特徴とするシリコーンゴム組成物に関し;また該組成物を架橋反応させて得られるシリコーンゴムに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(A)成分のポリオルガノシロキサンは、本発明のシリコーンゴム組成物のベースポリマーであって、代表的には、中間単位が実質的にRSiO単位からなり、末端単位がRR′SiO1/2単位からなる、実質的に直鎖状のシロキサン高分子である。シロキサン骨格は、若干の分岐が存在しても差支えないが、このような高重合体を制御よく合成しうることから、直鎖状であることが好ましい。
【0011】
式中、中間単位および末端単位に存在するRは、1価の非置換または置換炭化水素基であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルのようなアルキル基;ビニル、アリルのようなアルケニル基;フェニルのようなアリール基;ならびに、クロロメチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピルのような置換炭化水素基などが例示され、合成や取扱いが容易で、優れた耐熱性が得られることから、Rの50%以上がメチル基であることが好ましく、後述のアルケニル基を除いて実質的にすべてのRがメチル基であることが特に好ましい。また、架橋反応を容易に進められることから、1分子中に少なくとも2個のRはアルケニル基、好ましくはビニル基を有する。アルケニル基の量は、Rの全量に対して通常、0.01〜4モル%、好ましくは0.02〜0.4モル%である。さらに、特に耐熱性、耐寒性または耐放射線性が求められるときはフェニル基、耐油性および/または耐溶剤性が必要なときは3,3,3−トリフルオロピロピル基などを、適宜、使用することができる。また、末端単位に存在するR′は、1価の非置換または置換炭化水素基であるか;水酸基や、メトキシ、エトキシのようなアルコキシ基などのケイ素官能性基であってもよく、1種でも、2種以上の混成でもよい。R′が1価の非置換または置換炭化水素基の場合、Rと同様な基が例示され、Rと同一でも異なっていてもよい。好ましい末端単位は、トリメチルシロキシ単位またはジメチルビニルシロキシ単位である。
【0012】
該ポリオルガノシロキサンの重量平均重合度、すなわちシロキサン単位の数は、3,000〜20,000の範囲であり、5,000〜10,000が好ましい。重量平均重合度が3,000未満では、作業性が低く、また、十分な機械的強度が得られない。一方、重量平均重合度が20,000を越えると、補強性シリカ微粉末や、(C)(D)成分である顔料の混合が困難である。
【0013】
(B)成分は、(A)成分から架橋構造の重合体を形成するためのものであり、(B−1)成分か、または(B−2)、すなわち(1)成分と(2)成分の組合せが用いられる。
【0014】
(B−1)成分は、有機過酸化物であり、ベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシド、2,5−ジメチルベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシドのようなアシル系ペルオキシド;ジ−tert−ブチルペルオキシド、クミル−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキサンのようなアルキル系ペルオキシド;tert−ブチルペルベンゾアートのようなエステル系ペルオキシド;および1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタンのようなケタール系ペルオキシドなどの、各種の有機過酸化物が用いられ、1種を用いても、2種以上を併用しても差支えない。特に低い圧縮永久ひずみを与えることから、クミル−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシドおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキサンが好ましい。
【0015】
(B−1)有機過酸化物の配合量は、架橋反応を有効に促進し、かつ硬化によって得られたシリコーンゴムの物性に悪影響を与えないことから、(A)ポリオルガノシロキサン100重量部に対して0.05〜15重量部の範囲が好ましい。
【0016】
(B−2)を構成する一方である(1)成分は、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、(2)成分の触媒作用により、(A)成分のアルケニル基との反応によって架橋構造を形成させる架橋剤である。ケイ素原子に結合した水素原子の数は、(2)成分1分子中に平均少なくとも3個である。ケイ素原子に結合した有機基としては、(A)成分のRと同じ範囲の、非置換または置換の1価の炭化水素基が例示され、合成および取扱いが容易なことから、メチル基が好ましい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの分子量は、特に限定されないが、保存中に揮発することなく、また合成および取扱いが容易なことから、25℃における粘度が、好ましくは10〜100,000mm/s 、さらに好ましくは15〜1,000mm/s である。そのシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれもで差支えなく、これらの混合物を用いてもよい。制御よく合成しやすいことから、直鎖状のものが好ましい。
【0017】
(1)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部、さらに好ましくは0.2〜3.0重量部である。
【0018】
(B−2)を構成する他方の(2)成分は、(A)成分のアルケニル基と(1)成分のヒドロシリル基との付加反応を促進させるための白金系触媒である。このような白金系触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸とオクチルアルコールなどのアルコールとから得られる錯体、白金−ケトン錯体、白金−アルデヒド錯体、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体のような白金化合物;パラジウム−ホスフィン錯体のようなパラジウム錯体;ロジウム−ホスフィン錯体、ロジウム−スルフィド錯体のようなロジウム錯体などが例示され、(A)成分や(1)成分への溶解性に優れ、触媒活性が良好なことから、塩化白金酸とアルコールとから得られる錯体および白金−ビニルシロキサン錯体が好ましい。
【0019】
(2)成分の配合量は、架橋反応を有効に促進するために、(A)ポリオルガノシロキサンに対する白金原子の量として0.1〜1,000ppm の範囲となる量が好ましく、0.5〜200ppmとなる量がさらに好ましい。
【0020】
(C)成分は、淡色系顔料であり、これには、シリコーンポリマー中で白色または半透明かそれに近い色調を有する、非着色性の体質顔料のうちの粗いものを包含する。ここで、淡色系とは、代表的には、JIS Z8721における明度が8以上の範囲の色を意味する。ただし、シリコーンゴムの補強性充填剤として用いられる、平均粒子径が50nm以下のシリカは、それ自体がフローマークを生じることなく、また他の顔料によるフローマークの発生とも関係しないので、除外される。このような淡色系顔料としては、けいそう土、粉砕石英、溶融石英のようなシリカ;ルチル、アナタースのような酸化チタン;アルミナ、酸化亜鉛、ベントナイト、タルクのようなその他の淡色系の金属酸化物および複合酸化物;水酸化アルミニウムのような淡色系金属水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸バリウムのような淡色系金属塩;窒化ホウ素のような窒化物などが例示され、1種を用いても2種以上を併用してもよい。本発明においては、(C)成分として、淡色ないしシリコーンポリマー中で白色または半透明であって、非補強性充填剤として用いられる、粒子径の大きい充填剤や、難燃化剤、耐熱性向上剤などとして配合される添加剤を包含する。
【0021】
(C)淡色系顔料は、系への混和性、伸展性、被覆性などから、平均粒子径が0.2〜50μmの範囲であることが好ましく、0.5〜50μmがより好ましく、1〜30μmがさらに好ましい。粒子形状は、球状、偏平状、無定形、中空、多孔質など、任意の形状をとることができ、均質な色調が得られることから、球状かそれに近い形状が好ましい。なお、偏平状粒子の場合、平均粒子径は、偏平な面の長径と短径の平均値で示す。
【0022】
(C)成分の配合量は、シリコーンゴムに有効かつ均一な着色を行うために、
(A)成分100重量部に対して通常0.1〜1,000重量部であるが、特に限定されるものではない。
【0023】
(D)成分は、(C)淡色系顔料と組み合わせて灰色系の色調を得るための黒色顔料である。黒色顔料としては、カーボンブラック、黒色酸化鉄、一酸化チタンなどが例示される。本発明においては、(D)成分として、難燃化剤、耐熱性向上剤などとして配合される黒色の添加剤を包含する。
【0024】
本発明において特徴的なのは、(D)黒色顔料の平均粒子径が、(C)淡色系顔料の平均粒子径の1/20倍〜10倍、好ましくは1/10倍〜5倍であることである。この比が1/20倍未満では、成形の際に黒色のフローマークが出やすい。また10倍を越えるものは、逆に淡色のフローマークが出やすく、かつ着色力が低い。このような(D)黒色顔料の平均粒子径は、上記の比を前提にして、着色力の点から、0.1〜5μmの範囲が好ましく、0.5〜4μmがより好ましい。粒子形状は、球状、偏平状、無定形、中空、多孔質など、任意の形状をとることができ、均質な色調が得られることから、球状かそれに近い形状が好ましい。なお、偏平状粒子の場合、平均粒子径は、偏平面の長径と短径の平均値で示す。フローマークの発生やその抑制は、上記の(D)黒色顔料と(C)淡色系顔料の粒径比で本質的に決まり、硬化機構の如何には関係しない。
【0025】
(D)成分の配合量は、シリコーンゴムに有効かつ均一な着色を行うために、
(A)成分100重量部に対して通常0.1〜30重量部であり、0.5〜20重量部が好ましく、目的の色に合わせて適宜、選択できる。
【0026】
本発明のシリコーンゴム組成物には、上述の(A)〜(D)成分のほかに、必要に応じて、他の成分を配合することができる。配合成分の色調によるシリコーンゴムに生じた色調を微調整し、または若干の彩色を与えるために、本発明の特徴を損ねない範囲で、少量の彩色系顔料を配合することができる。この場合、彩色系顔料の平均粒子径も、黒色顔料と同様に、(C)淡色系顔料の平均粒子径の1/20倍〜10倍で、かつ0.1〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0027】
架橋して得られるシリコーンゴムに、必要な機械的性質を与えるために、補強性充填剤を配合することができる。補強性充填剤としては、通常、平均粒子径が1〜50nm、比表面積が50〜500m/g、好ましくは150〜400m/gの微粉末が用いられ、煙霧質シリカ、アークシリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような微粉末シリカ;煙霧質酸化チタンのような微粉末酸化チタンなどが例示される。これらは、そのまま用いてもよく、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシクロトリシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、またはそれらの混合物のような疏水化剤で表面処理したものを用いてもよい。
【0028】
このほか、シリコーンゴムの使用目的に応じて、または貯蔵中の安定性や作業性を向上させるために、本発明のポリジオルガノシロキサン組成物に、その色相に影響を与えない範囲で、前述の(C)成分または(D)成分に該当する以外の、難燃剤、耐熱性向上剤、熱伝導性付与剤、接着性付与剤、可塑剤、発泡剤、硬化遅延剤、加工助剤などを、適宜配合することができる。
【0029】
本発明のシリコーンゴム組成物は、ニーダー、ドウミキサー、バンバリーミキサー、二本ロールなどの混合手段を用いて、(A)〜(D)成分および必要に応じて配合されるその他の成分を、均一に混合することによって調製することができる。また、安定に貯蔵するために、(B)として(B−1)成分を用いる場合、まず(B−1)成分を除いた予備組成物を調製しておき、(B−1)成分またはそれに(A)成分と同様のポリオルガノシロキサン、シリコーンオイル、ゼオライトのような安定剤とあらかじめ混和したものを、成形直前に二本ロールなどで混練してシリコーンゴム組成物を調製してもよい。同様に、(B)として(B−2)を用いる場合、まず(2)成分を除いた予備組成物を調製しておき、(2)成分またはそれと(A)成分と同様のポリオルガノシロキサンおよび必要に応じて補強性充填剤、(C)成分および/または(D)成分とを混合して調製した触媒組成物を、成形直前に混練してシリコーンゴム組成物を調製してもよい。
【0030】
本発明のシリコーンゴム組成物を、型を用いる圧縮成形、射出成形、トランスファー成形などの成形方法により;または押出し成形やカレンダーロールなどによって、目的に応じた形状に成形し、加熱して架橋させることにより、シリコーンゴムの成形品、被覆品、シートなどを得ることができる。架橋反応には、用いられる(B−1)成分または(2)成分の種類と量に応じて、たとえば100〜180℃の温度で5〜15分の加熱によって成形した後、さらに、必要に応じてたとえば150〜200℃で1〜4時間のポストキュアを行う。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。実施例および比較例において、部は重量部を示し、粘度などの物性値は、すべて25℃における値である。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0032】
実施例および比較例において、ベースポリマーとして用いられたポリオルガノシロキサンS−1は、99.8モル%のジメチルシロキサン単位と0.2モル%のジメチルシロキサン単位からなり、両末端がトリメチルシロキシ単位で閉塞された、重量平均重合度7,000の直鎖状ポリメチルビニルシロキサンである。
【0033】
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に示す配合により、ニーダーを用いて、シリコーンゴム組成物を調製した。室温で、所定量のベースポリマーS−1をニーダーに仕込み、その後、淡色系顔料、黒色顔料および有機過酸化物を、その順に加えた。
【0034】
次に二本ロールを用いて、ロール加工におけるフローマークの発生の有無を、次のようにして評価した。すなわち、ロールの回転比を10:7に設定し、ロール間隙を10mmにしてシリコーンゴム組成物の素練りを行った。ついでロール間隙を漸次1mmまで狭めることにより延伸を行い、回転速度の速い側のロールの表面に巻き付いたシリコーンゴム組成物の表面に、黒いフローマークが形成されているかどうかを観察した。
【0035】
金型成形におけるフローマークの発生の有無を、次のようにして評価した。すなわち、成形温度170℃、成形時間10分の条件で、130×130×6mmの金型に130mlのシリコーンゴム組成物を載置し、10MPaの圧力をかけて、プレス成形によりシリコーンゴム成形品を作製した。この時、金型から溝を経て排出されるシリコーンゴム成形品の表面に、黒色または白色のフローマークが形成されているかどうかを観察した。
【0036】
これらのフローマークの発生についての観察結果を、表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 2004307656
【0038】
実施例6、7、比較例4〜6
表2に示す配合により、実施例1と同様な方法で組成物を調製し、同様に評価を行った。その結果を、表2に示す。なお、比較例6は、煙霧質シリカと黒色顔料を配合したもので、本発明でいう淡色顔料を配合しなかったものであり、全体が黒色を呈して、当然のことながらフローマークは発生しなかった。
【0039】
【表2】
Figure 2004307656
【0040】
【発明の効果】
本発明により、少量の黒色顔料を配合しても、ロール作業や成形の際にフローマークを形成しないシリコーンゴム組成物、および該組成物を架橋反応させて得られるシリコーンゴムの成形品、被覆品、シートなどを得ることができる。本発明によって得られるシリコーンゴムは、灰色に着色する成形品、たとえば屋外で使用される碍子、および炊飯器や洗濯機などの家庭電器に使用されるガスケット類のように、汚れが目立たないために灰色系に着色する成形品;灰色の電線被覆;灰色のシートなどとして有用である。また、難燃剤として、単独で、または白金化合物などと併用して、少量の黒色酸化鉄および/またはカーボンブラックを用い、結果として灰色に着色される成形品や電線被覆にも、本発明を有効に適用することができる。

Claims (4)

  1. (A)重量平均重合度が、3,000〜20,000であり、ケイ素原子に結合するアルケニル基を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン;
    (B)下記の(B−1)または(B−2):
    (B−1)有機過酸化物;
    (B−2)(1)ケイ素原子に結合する水素原子を分子中に平均少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、および
    (2)付加反応用白金系触媒;
    (C)平均粒子径が50nm以下のシリカを除く淡色系顔料;ならびに
    (D)黒色顔料
    からなる、架橋反応によりシリコーンゴムを形成するシリコーンゴム組成物において、(D)の平均粒子径が、(C)の平均粒子径の1/20倍〜10倍であることを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. (C)の平均粒子径が、1〜50μmである、請求項1記載の組成物。
  3. (D)の平均粒子径が、0.1〜5μmである、請求項1または2記載の組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物を架橋反応させて得られるシリコーンゴム。
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