JP2004323052A - 包装ケース及び包装体の製法 - Google Patents

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Yasuo Hashimoto
保雄 橋本
Masaaki Yamane
正明 山根
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Abstract

【課題】別部材を使用しなくても被包装物を安定化させることができる低コストで製造も容易な包装ケース及びそれを使用した包装体の製法を提供する。
【解決手段】シートから箱状に折曲形成され、筒状の側壁部4の一端開口には、側壁部4一端を折曲支点としてケース内部に折り込まれた固定用フラップ74が設けられ、該固定用フラップ74は被包装物Wと側壁部4内面との間に位置し、折曲支点におけるシートの弾性復元力によって固定用フラップ74が折込状態から元の状態に復帰しようとする力により、固定用フラップ74は被包装物Wをケースの所定部位に押し付ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックシート等のシートから形成された包装ケースとその包装ケースに被包装物が収容された包装体の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にこの種の包装ケースは、所定形状に裁断された一枚のプラスチックシートから箱状に折り曲げ形成され、四つの片からなる筒状の側壁部と、その両端開口を各々閉塞するための上下の蓋フラップとを備えている。また、開口には、蓋フラップの他、サイドフラップも設けられており、蓋フラップやサイドフラップは、それぞれ側壁部の一端、他端を折曲支点として略90度折り曲げられて側壁部に対して略直交した状態にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる包装ケースにあっては、その内部に収容される被包装物はケース内でがたつく等するためその安定性が悪い。この被包装物の安定性を高めるために例えば成形トレーをケースに入れてそれによって被包装物をぐらつかないように固定することもあるが、包装ケースとは別の部材が必要となるため低コスト化が困難となり、また、製造工程も複雑化する。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、別部材を使用しなくても被包装物を安定化させることができる低コストで製造も容易な包装ケース及びそれを使用した包装体の製法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る包装ケースは、シートから箱状に折曲形成され、筒状の側壁部の一端開口には、側壁部一端を折曲支点としてケース内部に折り込まれた固定用フラップが設けられ、該固定用フラップは被包装物と側壁部内面との間に位置し、折曲支点におけるシートの弾性復元力によって固定用フラップが折込状態から元の状態に復帰しようとする力により、固定用フラップは被包装物をケースの所定部位に押し付けるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
該構成にあっては、ケース内部に折り込まれた固定用フラップがシートの弾性復元力で折込状態から元の状態に復帰しようとし、その力で被包装物がケースの所定部位に押し付けられる。従って、被包装物がぐらついたりせずに安定する。
【0007】
また、本発明に係る包装体の製法は、上記包装ケースに被包装物が収容された包装体の製法であって、側壁部一端から略一直線状に延設された固定用フラップを側壁部一端を折曲支点として内側に所定角度折り曲げ、該折り曲げられた固定用フラップの外面を被包装物で押して固定用フラップをケース内部に折り込みながら被包装物を包装ケースに挿入することを特徴とする。
【0008】
該方法にあっては、固定用フラップを内側に所定角度折り曲げた後、被包装物で固定用フラップの外面を押しながらケース内部に折り込むと共にその被包装物をケース内部に挿入するので、従来から使用されている縦型カートナーを僅かに変更するのみで容易に製造することができる。即ち、一般的に縦型カートナーでは、被包装物の挿入後にフラップの折り曲げを行うが、被包装物の挿入工程とフラップの折り曲げ工程の順序のみを入れ替えることで対応することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の包装ケースを使用した包装体の一実施形態について図1乃至図3を参酌しつつ説明する。
図1に示す包装体は、被包装物Wがプラスチックシートからなる箱状の包装ケース1に収容されたものである。該包装ケース1は、図2に示すような一枚の展開形状のプラスチックシートを折曲線2,3に沿って折り曲げて所定箇所を接着することにより縦長の箱状に組み立て形成されたものである。尚、図2において折曲線2,3は破線で示されている。
【0010】
包装ケース1は、角筒状の側壁部4と、該側壁部4の下端開口を閉塞する底蓋5と、側壁部4の上端開口を閉塞する上蓋6とを備えている。前記側壁部4は、正面壁41と後面壁42と左右両側面壁43,44の、合計四つの長方形の片から構成され、底蓋5と上蓋6は、それぞれ前後一対の蓋フラップ51,52,61,62が互いに重ね合わせられてホットメルト等によって接着されて構成されている。前後一対の蓋フラップ51,52,61,62は、それぞれ正面壁41と後面壁42の上下両端に折曲線3を介して延設されている。
【0011】
尚、上蓋6を構成する一対の蓋フラップ61,62のうち、外側に位置する外側蓋フラップ62には、包装ケース1の開封用の切離部63が帯状に設けられている。また、外側蓋フラップ62の内側に位置する内側蓋フラップ61には差込部64が突設されると共に外側蓋フラップ62にはその差込部64が差込可能な切り込み65が形成されており、前記帯状の切離部63を切離することによって包装ケース1を開封した後に、差込部64を切り込み65に差し込むことで上端開口を繰り返し閉塞することができる。
【0012】
また、上蓋6の内側と底蓋5の内側には、それぞれ左右一対のサイドフラップ71,72,73,74が設けられている。これらのサイドフラップ71,72,73,74は、左右両側面壁43,44の上下両端にそれぞれ折曲線3を介して延設されてその折曲線3を折曲支点として折り曲げられている。上蓋6側の左右のサイドフラップ71,72は、側面壁43,44の上端からの長さが互いに略等しい。これに対して、底蓋5側の左右のサイドフラップ73,74は、その一方は上蓋6側のサイドフラップ71,72と同様の長さ、形状であるが、その他方はそれらとは異なっていて長さも長い。この長さの長いサイドフラップ74が被包装物Wを固定するための固定用フラップである。
【0013】
該固定用フラップ74は、他の三つのサイドフラップ71,72,73のように側壁部4に対して略90度折り曲げられているのではなく、それ以上の折り曲げ角度で折り曲げられている。即ち、固定用フラップ74は、側壁部4との間の角度が略90度ではなく鋭角となるようにケース内部に折り込まれ、全体として斜め上方に傾斜している。また、固定用フラップ74は、被包装物Wに当接可能な長さを有し、ケース内部に折り込まれた図1の状態においては被包装物Wと側壁部4内面との間に位置する。即ち、固定用フラップ74は、一方の側面壁43の下端に延設されているが、この側面壁43との間の角度が鋭角となってその側面壁43の内面と被包装物Wとの間に固定用フラップ74が位置するように、側面壁43の下端の折曲線3aを折曲支点として折り込まれている。折曲支点である折曲線3aにおいてプラスチックシートが保有する弾性復元力によって固定用フラップ74は折込状態から元の状態に復帰しようとする。即ち、側面壁43から離れようとする。この力によって固定用フラップ74は対向する他方の側面壁44の内面に被包装物Wを押し付ける。
【0014】
尚、図2に示すように、固定用フラップ74の先端部には、被包装物Wと係合する係合凹部75が形成されている。具体的には、係合凹部75として略半円状の切欠が形成されている。従って、固定用フラップ74は、その先端部の係合凹部75が被包装物Wと係合した状態で被包装物Wを側方に(筒状の側壁部4の軸線に対して直交する方向に)付勢する。
【0015】
また、図2に示すようなプラスチックシートの折曲線2,3は、ミシン目等の所定の折曲罫線によって構成される。その場合、固定用フラップ74の折曲線3aは、他の箇所よりも元の状態に戻りやすいように、他の折曲線2,3よりも大きな折曲のための力を要する折曲罫線から構成されている。例えば、折曲罫線を浅くしたり細くしたり、また、相対的に深い貫通若しくは非貫通の凹部と相対的に浅い残部とが交互に設けられたミシン目状の折曲罫線の場合にはその残部の長さを長くしたりしてもよい。何れにしても、固定用フラップ74を折り曲げるための折曲線3aにおけるシートの弾性復元力が他の箇所よりも大きくなるように、折曲線3aを設定することが好ましく、これにより固定用フラップ74が被包装物Wを押し付ける際に大きな押圧力が得られる。
【0016】
尚、プラスチックシートは、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂から硬質又は半硬質に形成されてなるもので、特にポリプロピレンが好ましく、透明又は半透明のものが使用される。また、その肉厚は0.1mm乃至0.8mmのものを採用可能で、特に0.2mm乃至0.5mm厚のものが製造上、コスト面、ケースの必要強度等の観点から好ましい。特に、ポリプロピレンが、折曲線3aにおけるシートの弾性復元力が得られやすく、固定用フラップ74で被包装物Wを押し付ける力を容易に確保できるため、好ましい。
【0017】
以上のように構成された包装ケース1は、プラスチックシートを図2に示すような展開形状に裁断すると共にその裁断と同時あるいはその後に所定箇所に折曲線2,3を形成する。そして、縦方向の折曲線2に沿ってシートを折り曲げ、接着代部45を接着して扁平状に折り畳まれた側壁部4を形成する。その後、扁平状に折り畳まれた包装ケース1を縦型カートナーにセットするが、その際、通常とは異なり、包装ケース1の天地を逆にしてセットする。そして、該縦型カートナーでまず包装ケース1を箱状に折り起こした後、下側に位置する上蓋6側のサイドフラップ71,72の折り曲げと上蓋6側の両蓋フラップ61,62の折り曲げ及び接着を行うことにより上端開口を閉塞する。
続いて同縦型カートナーにおいて上方を向いた下端開口を閉塞する。まず、図3(イ)に示すように、側壁部4から上方に略一直線状に延びる底蓋5側の両蓋フラップ51,52を外側に開くように所定角度折り曲げ、それと同時にあるいはその後に、図3(ロ)のように、同様に上方に略一直線状に延びる固定用フラップ74を内側に向かって略90度折り曲げると共に他方のサイドフラップ73を外側に向かって折り曲げる。尚、この他方のサイドフラップ73も内側に折り曲げてもよい。続いて、図3(ハ)のように、上方から、これも天地逆向きとした被包装物Wを包装ケース1の下端開口から挿入する。
【0018】
通常、縦型カートナーによる包装工程では、両蓋フラップと両サイドフラップを共に外側に開いた状態でまず被包装物を挿入しその後にサイドフラップを内側に折り曲げるが、本実施形態の包装工程では、固定用フラップ74を外側ではなく内側に折り曲げた状態で被包装物Wを挿入する。そのため、内側に所定角度折り曲げられた状態の固定用フラップ74の外面を被包装物Wが押すこととなり、この被包装物Wの挿入により、固定用フラップ74はケース内部に折り込まれていく。このように被包装物Wの充填が終了した後、他方のサイドフラップ73と両蓋フラップ51,52とを内側に折り曲げてホットメルト等で両蓋フラップ51,52同士を接着して包装ケース1の下端開口を閉塞する。
このように縦型カートナーにセットする供給する包装ケース1及び被包装物Wを天地逆にすることで図1に示すような包装体を容易に製造することができる。また、固定用フラップ74の内側への折り曲げ工程と被包装物Wの挿入工程の順序を入れ替えるだけで既存の縦型カートナーをそのまま使用することができる。
【0019】
そして、このように製造された包装体にあっては、固定用フラップ74が被包装物Wを側方に付勢して反対側の側面壁44の内面に被包装物Wを押し付けるので、被包装物Wは固定用フラップ74と反対側の側面壁44とで横方向に挟まれる。従って、被包装物Wの横方向(本実施形態では左右方向)の位置ずれやガタツキ等が防止される。特に、固定用フラップ74の係合凹部75が被包装物Wと係合しているので、固定用フラップ74の押圧方向と略直交する方向、本実施形態では前後方向のガタツキも防止され、より一層被包装物Wが安定する。しかも、成形トレー等のような包装ケース1とは別の部材を用いて被包装物Wを固定するのではなく、包装ケース1自体が被包装物Wを固定するので低コスト化が図れ、製造も容易である。また、固定用フラップ74の折込状態からの戻り力を利用して被包装物Wを固定する構成であるので、包装ケース1自体も低コストである。更に、包装ケース1自体の外形は従来どおり箱形であるので見栄えもよく、輸送や店頭陳列時においても従来どおりの手法をそのまま流用できる。
【0020】
尚、本実施形態では、固定用フラップ74が被包装物Wを介して反対側に対向する側面壁44の内面に被包装物Wを押し付けて保持する構成であったが、例えば、図4のように他方のサイドフラップも固定用フラップ73として両固定用フラップ73,74で被包装物Wを両側から保持する構成としてもよい。このように被包装物Wを押し付ける部位は包装ケース1の何れの部位であってもよい。
【0021】
また、底蓋5側に固定用フラップ74を設けたが、上蓋6側に設けたり、上下双方に設けたりしてもよい。
【0022】
また更に、固定用フラップ74の形状についても適宜変更可能であって、先端部に設けた係合凹部75を省略したり、図2に二点鎖線にて示すように、固定用フラップ74の中途部に固定用フラップ74の延設方向と略直交する方向に固定用フラップ74を横断するミシン目等の折曲線76を設けてその箇所で折れ曲がるようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る包装ケースにあっては、固定用フラップが折込状態から戻ろうとする力を利用して被包装物を固定するので、従来の成形トレー等の別部品が不要となって低コスト化が達成できて製造も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における包装ケースを使用した包装体を断面図。
【図2】同包装ケースを構成するプラスチックシートの展開図。
【図3】(イ)乃至(ハ)は同包装体の製法を示す斜視図。
【図4】本発明の他の実施形態における包装ケースを使用した包装体の要部断面図。
【符号の説明】
1…包装ケース、2,3,3a,76…折曲線、4…側壁部、5…底蓋、6…上蓋、41…正面壁、42…後面壁、43,44…側面壁、45…接着代部、51,52,61,62…蓋フラップ、71,72,73…サイドフラップ、74…固定用フラップ、75…係合凹部、W…被包装物

Claims (2)

  1. シートから箱状に折曲形成され、筒状の側壁部の一端開口には、側壁部一端を折曲支点としてケース内部に折り込まれた固定用フラップが設けられ、該固定用フラップは被包装物と側壁部内面との間に位置し、折曲支点におけるシートの弾性復元力によって固定用フラップが折込状態から元の状態に復帰しようとする力により、固定用フラップは被包装物をケースの所定部位に押し付けるように構成されていることを特徴とする包装ケース。
  2. 請求項1記載の包装ケースに被包装物が収容された包装体の製法であって、側壁部一端から略一直線状に延設された固定用フラップを側壁部一端を折曲支点として内側に所定角度折り曲げ、該折り曲げられた固定用フラップの外面を被包装物で押して固定用フラップをケース内部に折り込みながら被包装物を包装ケースに挿入することを特徴とする包装体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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