JP2004326257A - シミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】干渉の検出漏れを招くことなく、実際の加工よりも短時間で干渉チェックを実施することができるシミュレーション装置を得ることを目的とする。
【解決手段】干渉検出距離と補間周期から作用部位の最大送り速度を算出し、プログラム解析部6により読み取られた作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える置換手段(速度比率決定部、速度決定部8)と、その置換手段により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間部9とを設け、その補間部9により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、作用部位の干渉チェックを実施するシミュレーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常のNC工作機械を用いて加工を行うにはNCプログラムが必要である(以下、NCプログラムに記述されている命令の単位をブロックと呼ぶ)。通常、NCプログラムの中には、機械の移動速度を指令する命令と具体的な速度を表す数値が記述されている。
近年、工作機械の構造が複雑になるとともに、動作が複雑になってきており、機械の様々な部位同士が干渉したり、機械と機械の作業対象物(以下、ワークと呼ぶ)が干渉したりする場合があるため、干渉チェックを主目的とする機械の動作シミュレーションが必要となってきている。
【0003】
ここで、NCプログラムではなく、自動プログラミング装置によりプログラミングされたプログラムのように、自動プログラミング装置によって軌跡データが自動生成される場合もあるが、この場合も、生成される軌跡データは、NCプログラムと同等の各駆動軸の移動命令を記述したものであるため、自動プログラミング装置付のNC工作機械もシミュレーションの対象となっている。
【0004】
従来のシミュレーション装置(以下の特許文献1)には、「ロボット等のシミュレーション表示では、位置指令に従って図形表示する場合に、始点及び終点位置を表示し、2点間の途中状態を表示することができなかった」と記述されているように、機器に対する移動命令としてブロックの端点を用いる場合がある。このように、ブロックの端点をシミュレータへの移動指令とするものをブロックレベル指令と呼ぶことにする。
【0005】
また、以下の特許文献2に示されているシミュレーション装置には、「工作機械のサーボモータに対する指令パルスを遮断し、これによりプログラム座標上のみではなく、機械座標系でのチェックをも可能にした」と記述されているように、制御装置の下位に接続されるサーボ装置への指令データ(以下、実機レベル指令と呼ぶ)を用いるものもある。
このサーボ装置への指令データは、プログラム指令軌跡上に生成したプログラムでは指示されない点列である。このように指令軌跡上に指示されていない点列を求める処理は補間処理と呼ばれ、補間処理によって生成された点は補間点と呼ばれる。
ここで、補間点とは、装置固有の時間周期dtの間に指令速度Fで作用部位が進んだときの位置を指令軌跡上に求めた点である。
現在位置から次の補間位置までの距離Lは次式で求められる。この長さは補間長さと呼ばれる。
L=F×dt (1)
【0006】
【特許文献1】
特開昭64−41905号公報(第3頁から第4頁)
【特許文献2】
特開平1−311304号公報(第5頁から第9頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のシミュレーション装置は以上のように構成されているので、ブロックレベル指令の場合、ブロックの端点を補間点とする。そのため、実機レベル指令より少ない補間点でシミュレーションが実行されるので、実際に機械を運転するよりも短い時間でシミュレーションを実施できる可能性があるが、干渉チェックの精度が悪くなり、干渉の検出に漏れが生じることがある課題があった。
一方、実機レベル指令の場合、実際に機械を運転するのと同数の補間点でシミュレーションが実行されるので、少なくとも実際に機械を運転する時間と同じだけシミュレーションに時間を要する課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、干渉の検出漏れを招くことなく、実際の加工よりも短時間で干渉チェックを実施することができるシミュレーション装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るシミュレーション装置は、干渉検出距離と補間周期から作用部位の最大送り速度を算出し、プログラム解析手段により読み取られた作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える置換手段と、その置換手段により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間点決定手段とを設け、その補間点決定手段により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるシミュレーション装置を示す構成図であり、図において、プログラム格納部1は作用部位(例えば、ロボットの手足や切削工具など)の送り速度や位置指令などが記述されているNCプログラム(図2を参照)や自動プログラミングシステム用のプログラムを格納し、干渉検出距離格納部2は干渉検出距離(例えば、作用部位Aと作用部位B間の距離、作用部位Aと静止部位C(例えば、機械の本体や土台など)間の距離)を格納している。また、段取りデータ格納部3はジグやワーク配置などの段取りデータを格納し、形状データ格納部4は仮想的な三次元シミュレーション空間内の機械形状データ,ジグ形状データ及び工具形状データなどを格納している。なお、プログラム格納部1、干渉検出距離格納部2、段取りデータ格納部3及び形状データ格納部4はメモリなどにより構成される。
【0011】
実行モード切替部5は例えばキーボードやマウスなどの入力インターフェイスと、ディスプレイ装置などの出力インターフェイスから構成され、例えば、シミュレーションシステムの作業者の指示の下、実機運転モード(サーボ装置11を実際に駆動するモード)とシミュレーションモード(作用部位の動作をシミュレーションして、作用部位の干渉チェックを行うモード)の切替を受け付ける。あるいは、他の装置から実機運転モードとシミュレーションモードの切替指令を受け付ける。
プログラム解析部6はプログラム格納部1に格納されているNCプログラムや自動プログラミングシステム用のプログラムから作用部位の送り速度や位置指令などを読み取るプログラム解析手段を構成している。
【0012】
速度比率決定部7は実行モード切替部5により実機運転モードが選択されている場合、ユーザにより手動で設定された速度比率を速度決定部8に出力し、実行モード切替部5によりシミュレーションモードが選択されている場合、干渉検出距離格納部2に格納されている干渉検出距離を補間周期で除算してシミュレーション用速度を算出し、そのシミュレーション用速度をプログラム解析部6により読み取られた作用部位の送り速度で除算して速度比率を算出し、その速度比率を速度決定部8に出力する。速度決定部8は速度比率決定部7から出力された速度比率を当該作用部位の送り速度に乗算して、その作用部位の最大送り速度を算出し、その作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える処理を実施する。なお、速度比率決定部7及び速度決定部8から置換手段が構成されている。
【0013】
補間部9は速度決定部8により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間点決定手段を構成している。シミュレーション部10は実行モード切替部5によりシミュレーションモードが選択されている場合、補間部9により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施するシミュレーション手段を構成している。
サーボ装置11は実行モード切替部5により実機運転モードが選択されている場合、速度決定部8から出力された作用部位の送り速度や位置指令等にしたがって作用部位を駆動する駆動手段を構成している。
なお、プログラム解析部6、速度比率決定部7、速度決定部8、補間部9及びシミュレーション部10は専用のハードウエア(例えば、IC回路)を用いて構成してもよいが、これらの処理内容が記述されたプログラムを用意し、図示せぬコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0014】
次に動作について説明する。
プログラム解析部6は、プログラム格納部1に格納されている図2のNCプログラムや自動プログラミングシステム用のプログラムを解析して、それらのプログラムに記述されている作用部位の送り速度Fや位置指令などを読み取る処理を実施する。
【0015】
速度比率決定部7は、プログラム解析部6により読み取られた作用部位の位置指令から特定される作用部位の移動軌跡を補間するため、次のようにして速度比率Rを算出する。ここで、図3の実線は作用部位の移動軌跡を示し、○の位置は作用部位の位置指令から特定される。図4の◎の位置は作用部位の補間点を示している。
即ち、速度比率決定部7は、実行モード切替部5によりシミュレーションモードが選択されている場合、下式に示すように、干渉検出距離格納部2に格納されている干渉検出距離Kを補間周期dtで除算してシミュレーション用速度Fsを算出する。そして、そのシミュレーション用速度Fsをプログラム解析部6により読み取られた作用部位の送り速度Fで除算して速度比率Rを算出し、その速度比率Rを速度決定部8に出力する。ただし、実行モード切替部5により実機運転モードが選択されている場合には、ユーザにより手動で設定された速度比率Rをそのまま速度決定部8に出力する。
【0016】
Fs=(C×K)/dt (2)
R=Fs/F (3)
ただし、式(2)におけるCは所定の係数であるが、係数Cは何らかの規則に従って決められればよい。具体的な係数Cの与え方については後述する。
なお、式(2)において、干渉検出距離KをC倍している理由は、1回の補間周期の時間だけ作用部位が移動したときに、他の部位との距離が0以下になって衝突する前に、他の部位に近接していることを安全に検知するためである。したがって、係数Cは通常1以下の正の値に設定される。
【0017】
速度決定部8は、速度比率決定部7から速度比率Rを受けると、下式に示すように、その速度比率Rをプログラム解析部6により読み取られた作用部位の送り速度Fに乗算して、その作用部位の最大送り速度Fexeを算出し、その最大送り速度Fexeを作用部位の送り速度として補間部9に出力する。
Fexe=R×F (4)
【0018】
補間部9は、速度決定部8から作用部位の送り速度である最大送り速度Fexeを受けると、下式に示すように、その最大送り速度Fexeに補間周期dtを乗算して、1回の補間周期の時間だけ作用部位が移動する長さL(以下、補間長という)を求め、プログラム解析部6により読み取られた作用部位の位置指令から特定される位置(図3の○の位置)と補間長Lから作用部位の移動軌跡の補間点を決定する(図4の◎の位置)。
L=Fexe×dt (5)
【0019】
シミュレーション部10は、実行モード切替部5によりシミュレーションモードが選択されている場合、補間部9により決定された補間点においてシミュレーションを実施することにより、形状データ格納部4に格納されている作用部位の形状データの位置姿勢を更新し、その位置姿勢における複数の作用部位間、あるいは、ある作用部位と静止部位間の距離を算出し、部位間で干渉しているか否かをチェックする。
例えば、部位間で干渉している場合、干渉する部位を図示せぬ表示部に表示し、干渉が発生する旨のメッセージ等を表示部に表示する。
サーボ装置11は、実行モード切替部5により実機運転モードが選択されている場合、速度決定部8から出力された作用部位の送り速度や位置指令等にしたがって作用部位を実際に駆動する。
【0020】
ここで、係数Cの決め方及び作用部位の最大送り速度Fexeの求め方を具体的に説明する。
シミュレーションの実施対象が、ワークに対して1つの作用部位(例えば、切削工具)を持つ1台の機械だけならば、その機械を構成する各部位に補間長Lを分配すればよいので、干渉検出距離Kを補間長Lとして採用すればよい。即ち、C=1としてシミュレーション用速度Fsを算出すればよい。
しかし、シミュレーションの実施対象が複数の作用部位を持ち、各々の作用部位に対して個別の速度が与えられている場合や、同一のシミュレーション空間内で複数の機械をシミュレーションの実施対象にしている場合は、最も危険な状況として、お互いの進行方向が同じ直線上で、かつ、近づく方向に移動する状況が考えられる。このような場合には、例えば、C=0.5に設定する。
【0021】
図5は2つの作用部位(オブジェクトA,オブジェクトB)の進行方向が同じ直線上で、かつ、近づく方向に移動する状況を示しており、C=0.5に設定した場合(干渉検出距離Kの半分を補間長Lとする場合)を説明するものである。
現時点では、オブジェクトA,B間の距離が干渉検出距離Kより僅かに大きい値Kbである状況を示している。
この時点から次の補間周期におけるシミュレーション用の補間点を求めるには、上述したように、式(2)を用いてシミュレーション用速度Fsを求める。
【0022】
次に、シミュレーションの実施対象が、ワークに対して1つの作用部位を持つ1台の機械だけならば、その作用部位の送り速度Fを式(3)に代入して速度比率Rを求める。
しかし、複数の作用部位が存在する状況においては、n個の作用部位の送り速度F、即ち、n個の作用部位に対する指令速度Fi(i=0,1,・・・,n)の中から最大の速度Fを求める。
F=max{F0,F1,・・・,Fn} (6)
次に、最大の速度Fとシミュレーション用速度Fsを式(3)に代入して速度比率Rを求める。
最後に、n個の作用部位に対する指令速度Fiに速度比率Rを乗算して、n個の作用部位の最大送り速度NFi(式(4)のFexeに相当)を算出する。
NFi=R×Fi (7)
【0023】
このように、複数の作用部位が存在する状況では、n個の作用部位に対する指令速度Fiの中で最大の速度Fを選択して、干渉しないことが保証できる距離である干渉検出距離Kから求めたシミュレーション用速度Fsとの速度比率Rを求め、全作用部位に対して同一の速度比率Rを乗算して作用部位の最大送り速度NFiを求めるようにしたことにより、お互いの相対位置を実際に機械を運動させたときと同じにしつつ、干渉チェックの目的には細かすぎる補間点を省き、実行時間を早めることができる。
なお、1つの作用部位を持つ1台の機械であっても、係数Cを1以下の値に設定しても構わない。
【0024】
最後に、シミュレーションモード時の処理が実機運転モード時の処理よりも早く終了することについて検証する。ただし、ここでは、数値制御装置によって制御される1つの作用部位を持ち、その作用部位に対する速度が与えられる工作機械を例にして、具体的な数値を用いて説明する。
例えば、補間周期dt=1.0[ms]、NCプログラム指令切削速度F=5,000[mm/min]、干渉検出距離K=3[mm]、係数C=1とすると、下記に示すように、シミュレーション用速度Fsは式(2)より180,000[mm/min]となり、速度比率Rは式(3)より36となる。
Figure 2004326257
したがって、36倍の移動速度で補間した点を用いてシミュレーションを行うことになる。
【0025】
因みに、dt=5.0[ms]であれば、Fs=36,000[mm]となり、7.2倍の移動速度で補間した点でシミュレーションを行うことになる。
一般に位置決め指令時の速度は、切削速度よりも高速で、現在の工作機械の場合、例えば、20,000[mm/min]から100,000[mm/min]程度であるので、シミュレーションは、常に位置決め指令時の速度程度で実行されることになる。
このように干渉検出距離Kを元にした補間点を使用することで、干渉検出の失敗を無くし、かつ、実際の運転時間より短時間でシミュレーションを行うことができる。
【0026】
上記の具体的数値を使った効果検証では、指令速度が干渉検出距離Kから求められる速度に対して低い場合を述べたものであるが、指令速度が干渉検出距離Kから求められる速度に対して高速である場合には、干渉検出を失敗しない効果がある。その例を具体的数値を用いて説明する。
2つの作用部位を持ち、各々の作用部位に対する速度が与えられる工作機械を例にして、指令速度が速く、しかも干渉検出距離が非常に小さい場合にも干渉検出を失敗しないということを具体的な数値を用いて説明する。
【0027】
例えば、2つの作用部位を持つ工作機械としては、多系統工作機械と呼ばれる工作機械が上げられる。多系統工作機械とは、例えば、特開平1−205301号公報に示されているように、刃物台が複数本同時に独立動作可能な工作機械のことをいい、各々の切削工具から機械の駆動関節までを系統と呼び、2つの切削工具が独立動作可能であれば2系統を有するという。
【0028】
例えば、系統1,系統2に共通な補間周期dt=1.0[ms]、系統1に対する指令切削速度F1=10,000[mm/min]、系統2に対する指令切削速度F2=8,000[mm/min]、干渉検出距離K=0.1[mm]とし、上記複数の作用部位を持つ場合の方式にしたがって各作用部位の最大速度を求めると、F=max{F1,F2}=F1=10,000[mm/min]となる。
一方、シミュレーション用速度Fsは、式(2)において、例えばC=0.5とすると、Fs=(0.5×K×60×1,000)/dt=9,000[mm/min]となる。
【0029】
したがって、式(3)より、速度比率R=Fs/F=9,000/10,000=0.9となり、シミュレーション用速度Fsは、指令切削速度F1と比べて0.9倍の移動速度で補間した点を用いてシミュレーションを行うことになる。
つまり、2つの系統間で0.1[mm]〜0[mm]までの間に接近したことを漏れなく検出することを目的とするならば、各々の速度は指令されているよりも0.9倍遅くしなければ、この補間周期では検出不可能であるということを示している。逆にいえば、シミュレーションで再現する位置間隔を0.9倍すれば、0.1〜0[mm]の範囲に、お互いが接近したことを漏れなく検出できるということである。
【0030】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、干渉検出距離と補間周期から作用部位の最大送り速度を算出し、プログラム解析部6により読み取られた作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える置換手段(速度比率決定部、速度決定部8)と、その置換手段により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間部9とを設け、その補間部9により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施するように構成したので、干渉の検出漏れを招くことなく、実際の加工よりも短時間で干渉チェックを実施することができる効果を奏する。
【0031】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、実行モード切替部5が実機運転モードとシミュレーションモードを切り替えるものについて示したが、図6に示すように、実行モード切替部5やサーボ装置11を省略して、シミュレーションモード専用の装置にしてもよい。
【0032】
このように、実機運転モードの機能を割愛することにより、シミュレーション装置を数値制御装置の外部に実現することができる。したがって、シミュレーションを実施するために実機の運転を停止することなく、実機による作業と機械シミュレーションによるチェックとを独立して、任意の時間に行うことができる。そのため、既にチェックが完了したNCプログラムを使って現在の加工を実機で行うと同時に、次の加工を行うためのNCプログラムのチェックをシミュレーションすることができる。したがって、プログラム検証から実機運転に関わる全体の作業効率を高めることができる。
なお、シミュレーション装置における各々の機能部は、数値制御装置に実現されている同等機能の機能部をそのまま移植したものであってもよく、また、機械シミュレーション用に作成されたものであってもよい。
【0033】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、プログラム解析部6、速度比率決定部7、速度決定部8及び補間部9を1系統用意し、各部が実行切替モード5の指示の下、シミュレーションモード又は実機運転モードを実施するものについて示したが、図7に示すように、シミュレーションモード専用の処理経路A(図中、斜線が施されている処理経路)と、実機運転モード専用の処理経路B(図中、点線で囲まれている処理経路)とを設けてもよい。
【0034】
このように、シミュレーションの実行を専用に司る処理経路Aと、通常の実機運転を実行する処理経路Bとを別々に用意することにより、実機が運転中であっても、実機に保持されている工具情報、ジグ情報、刃物台への工具の配置情報、マガジン内工具情報、ラダープログラム、接点情報などを使用して機械の動作シミュレーションを行うことができ、実機運転に近い高精度な動作シミュレーションを行うことができ、かつプログラム検証から実機運転に関わる全体の作業効率を高めることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、干渉検出距離と補間周期から作用部位の最大送り速度を算出し、プログラム解析手段により読み取られた作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える置換手段と、その置換手段により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間点決定手段とを設け、その補間点決定手段により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施するように構成したので、干渉の検出漏れを招くことなく、実際の加工よりも短時間で干渉チェックを実施することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるシミュレーション装置を示す構成図である。
【図2】NCプログラムの記述例を示す説明図である。
【図3】作用部位の移動軌跡等を示す説明図である。
【図4】移動軌跡の補間点等を示す説明図である。
【図5】2つの作用部位の移動状況を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるシミュレーション装置を示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態3によるシミュレーション装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 プログラム格納部、2 干渉検出距離格納部、3 段取りデータ格納部、4 形状データ格納部、5 実行モード切替部、6 プログラム解析部(プログラム解析手段)、7 速度比率決定部(置換手段)、8 速度決定部(置換手段)、9 補間部(補間点決定手段)、10 シミュレーション部(シミュレーション手段)、11 サーボ装置(駆動手段)。

Claims (6)

  1. プログラムに記述されている作用部位の送り速度を読み取るプログラム解析手段と、干渉検出距離と補間周期から作用部位の最大送り速度を算出し、上記プログラム解析手段により読み取られた作用部位の送り速度を当該最大送り速度に置き換える置換手段と、上記置換手段により最大送り速度に置き換えられた作用部位の送り速度と上記補間周期から作用部位の移動軌跡の補間点を決定する補間点決定手段と、上記補間点決定手段により決定された補間点において作用部位の干渉チェックを実施するシミュレーション手段とを備えたシミュレーション装置。
  2. 置換手段は、干渉検出距離を補間周期で除算してシミュレーション用速度を算出するとともに、そのシミュレーション用速度をプログラム解析手段により読み取られた作用部位の送り速度で除算して速度比率を算出し、その速度比率を当該作用部位の送り速度に乗算して当該作用部位の最大送り速度を算出することを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 置換手段は、複数の作用部位が存在する場合、複数の作用部位の中の最大速度でシミュレーション用速度を除算して速度比率を算出することを特徴とする請求項2記載のシミュレーション装置。
  4. 置換手段は、シミュレーション空間内に干渉検出対象の機械が複数存在する場合、複数の機械の作用部位の中の最大速度でシミュレーション用速度を除算して速度比率を算出することを特徴とする請求項2記載のシミュレーション装置。
  5. シミュレーションモードから実機運転モードに切り替えられると、プログラム解析手段により読み取られた作用部位の送り速度にしたがって作用部位を駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  6. シミュレーションモード用のプログラム解析手段、置換手段及び補間点決定手段の他に、実機運転モード用のプログラム解析手段、置換手段及び補間点決定手段を別途設けたことを特徴とする請求項5記載のシミュレーション装置。
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