JP2004331879A - 嫌気硬化性組成物 - Google Patents

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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
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Abstract

【課題】嫌気硬化性組成物の速硬化性、容易性はそのままで従来よりもアウトガスの少ない嫌気硬化性組成物。
【解決手段】(a)分子中に少なくとも1つ以上のラジカル重合性官能基を有する化合物:100重量部、(b)有機過酸化物:0.1〜5重量部、(c)分子中に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物:30〜2000重量部、(d)アミン化合物:(a)成分と(c)成分の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部、からなることを特徴とする嫌気硬化性組成物。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、おもに電子部品の接着剤として使用する嫌気硬化性組成物において、従来よりもアウトガスの発生の少ない嫌気硬化性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
嫌気硬化性組成物は(メタ)アクリル酸エステルモノマーを主成分として空気中などの酸素と接触している間はゲル化せずに液状状態で安定に保たれ、空気または酸素が遮断もしくは排除されると急速に硬化する性質を有するものであり、このような性質を利用して前記組成物はネジ、ボルト等の接着、固定、嵌め合い部品の固着、フランジ面間の接着、シール、鋳造部品に生じる巣孔の充填等に使用されている。また、さらに速い硬化性を求める場合は、プライマーなどの硬化促進剤と併用して使用されている。
【0003】
嫌気硬化性組成物は常温において速硬化性を有し、硬化後も安定した物性を有するため、電気分野での利用が大変多くなってきた。特にモーター分野において、その生産性からベアリングとそのシャフトの接着やその周辺箇所の嵌め合い接着等に硬化促進剤と併用した嫌気硬化性接着剤組成物が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電子機器はより精密さが要求されてきており、部材から発生するガスが電子機器の構成部品に悪影響を及ぼすことが危惧されている。特に、接着剤から発生するガス、すなわちアウトガスは他部材よりも発生しやすく、発生量も少なくないため、その低減化を求められている。しかしながら、現状において、嫌気硬化性接着剤組成物はアウトガスが非常に多く発生し、電子機器に使用する場合の要求を満足できなくなってきている。
【0005】
特に、コンピュータやビデオデッキなどに使用される外部記憶装置であるハードディスクドライブ装置(HDD)においては、その磁気記録板(磁気ディスク)の容量が年々向上し、磁気記録密度が増すと共に、それを読み取る磁気ヘッドも磁気ディスクとの距離が非常に狭くなってきている。そのため、磁気ディスクや磁気ヘッドに接着剤からのアウトガスが付着するようなことがあると、読み書きの不良が発生し、HDDの機能が発揮されなくなってしまう。
【0006】
そのため、HDDのようなアウトガスの発生が問題となる部品へ嫌気硬化性接着剤を適用する場合は、接着剤使用後に90℃程度またはそれ以上の温度で一定時間ベーキングすることにより、接着剤から発生するアウトガスをあらかじめ追い出す手法が使用されている。しかしながら、発生するアウトガス量をきわめて少なくするには、非常に長い時間のベーキング工程が必要であり、かつそれでもアウトガスは完全になくすことはできない。また、ベーキング工程を行なった後においても、高温下では更なるアウトガスが発生するという問題もあり、ベーキングによるアウトガスの減少には限界があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した従来の問題点を克服し、たとえば部品接着後90℃1時間程度のベーキング工程後の高温下でのアウトガスを現状の嫌気硬化性組成物を使用したときと比べ10分の1程度まで減少するものである。すなわち(a)分子中に少なくとも1つ以上のラジカル重合性官能基を有する化合物:100重量部、(b)有機過酸化物:0.1〜5重量部、(c)分子中に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物:30〜200重量部、(d)アミン化合物:(a)成分と(c)成分の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部、からなることを特徴とする嫌気硬化性組成物である。
【0008】
本発明に使用される(a)分子中に少なくとも1つ以上のラジカル重合性官能基を有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸等のビニル基を分子中、好ましくは分子の末端に有する化合物であり、モノマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。この重合性モノマーを更に具体的に挙げると、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のモノエステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルエステル類;エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多価エステル類であるが、これらに限定されるものではなく、通常嫌気性接着剤の分野で使用されているものが使用できる。これらの重合性モノマーは単独で使用されるだけでなく二種以上の混合物として用いることができる。
【0009】
(a)成分の重合性のオリゴマーとしては、例えば、マレート基、フマレート基、アリル基、(メタ)アクリレート基を有する硬化性樹脂、イソシアネート改質アクリルオリゴマー、エポキシ改質アクリルオリゴマー、ポリエステルアクリルオリゴマー、ポリエーテルアクリルオリゴマー等が挙げられ、これらのオリゴマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
【0010】
(a)成分の重合性のポリマーとしては不飽和ポリエステル樹脂、不飽和アクリル樹脂等の重合性不飽和重合体を含有させることができる。これらモノマーオリゴマー及びポリマーは嫌気硬化性組成物の粘度の調整、あるいはその硬化物の物性を調整する目的でそれぞれを混合させることができる。
【0011】
本発明に用いられる(b)有機過酸化物は従来より嫌気硬化性組成物にて用いられているもので、特に限定されるものではない。例えば、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、その他、ケトンパーオキサイド類、ジアリルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等の有機過酸化物等が挙げられる。
【0012】
これらの有機過酸化物は単独で或いは二種以上の混合物として用いることができる。この(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対して0.1〜5重量部である。この場合、0.1重量部よりも少ないと重合反応を生じさせるのに不十分であり、5重量部よりも多いと、嫌気硬化性組成物の保存安定性が低下する。
【0013】
本発明に用いられる(c)は分子中に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物である。グリシジル基とはオキシラン環、エチレンオキシドともよばれ、グリシジル基を有する化合物を単にエポキシ樹脂とよばれることもある。典型的な(c)成分としては1分子当たり平均2個以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂が好ましく例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ダイマー酸グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、ジグリシジルエポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上混合して用いても良い。
【0014】
また、グリシジル基を分子内に1つのみ含んだエポキシ樹脂は、通常低分子化合物であり、エポキシ樹脂の反応性希釈剤とよばれ、粘度調整や硬化物の物性調整、硬化速度の調整のために添加される。本発明においては(a)成分の配合調整により所望の性能が達成されれば添加は任意である。
【0015】
(c)成分は(a)成分100重量部に対して30〜200重量部配合される。30重量部より少ないと硬化時のアウトガス発生量が多くなり、200重量部より多いと嫌気硬化性が悪くなり、
【0016】
(d)成分はアミン化合物である。(d)成分は(c)成分の硬化剤として作用する。アミン化合物は1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン等の複素環第2級アミン、キノリン、メチルキノリン、キナルジン、キノキサリンフェナジン等の複素環第3級アミン、N,N−ジメチル−アニシジン、N,N−ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミン類、1,2,4−トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3−ベンゾチアジアゾール、3−メルカプトベンゾトリゾール等のアゾール系化合物、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。(c)成分を硬化させる化合物は上述した化合物以外にも多く存在するが、上述した化合物以外では保存安定性が得られず配合することはできない。(d)成分のみが保存安定性を損なわずに配合が可能なのである。
【0017】
(d)成分の配合割合は(a)成分と(c)成分の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部である。重合促進剤の配合割合が0.1重量部未満では重合促進剤としての効果はなく、また10重量部を越えると保存安定性が悪くなる。しかしながら、さらに硬化性を向上したいときなど10重量部以上を配合したい場合には、(d)成分を本組成物中に添加せず、使用するときに混合するといった2液性にすることも可能である。この場合は10重量部を超えた量を別配合にしても良いし、(d)成分全体を別配合にしても良い。
【0018】
本組成物は上記成分以外に(a)成分の重合すなわち嫌気硬化性を促進する成分を添加することができる。重合促進剤としてはo−ベンゾイックスルホイミド、メルカプタン化合物、ヒドラジン化合物を挙げることができる。また、メルカプタン化合物としてはn−ドデシルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン等の直鎖型メルカプタンが挙げられる。また、ヒドラジン化合物として、1−アセチル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2(pトリル)ヒドラジン、1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジン、1−(1’, 1’,1’−トリフルオロ)アセチル−2−フェニルヒドラジン、1,5−ジフェニル−カルボヒドラジン、1−フォーミル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ブロモフェニル)ヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ニトロフェニル)ヒドラジン、1−アセチル−2−(2´−フェニルエチルヒドラジン)、エチルカルバゼート、N−アミノルホダニン、p−ニトロフェニルヒドラジン、p−トリスルホニルヒドラジドが挙げられる。
【0019】
本発明は更に種々の添加剤を使用できる。例えば、保存安定性を得るためには、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のラジカル吸収剤、エチレンジアミン4酢酸又はその2−ナトリウム塩、シユウ酸、アセチルアセトン、o−アミノフエノール等の金属キレート化剤等を添加することもできる。
【0020】
更に、その他に嫌気硬化性樹脂の性状や硬化物の性質を調整するために、増粘剤、充填剤、可塑剤、着色剤等を必要に応じて使用することができる。
【0021】
また、本発明には、嫌気硬化性を速めるために硬化促進剤を使用することもできる。硬化促進剤は、嫌気硬化性を向上させるのに有用金属錯体を有機溶剤に溶解させたものであり一般的にはプライマーとよばれている。あらかじめ被着材に塗布することによって、溶剤が揮発し、被着材表面に金属錯体が付着し、後に塗布する嫌気性接着剤の嫌気硬化性を速める効果がある。使用する硬化促進剤の成分としては、2−エチルヘキサン酸銅やナフテン酸銅を代表とする主々の銅錯体や、バナジウムが一般的であるが、嫌気硬化性を向上させる金属錯体であれば使用することができる。
【0022】
本発明の組成物は嫌気硬化性を有するため、被着体に塗布し貼り合わせるまたは嵌め合わせることにより空気または酸素が遮断され、硬化して接着される。これは(a)と(b)成分が硬化して接着力を発現する。(c)成分はこの時点では硬化されないが、ベーキング工程で加熱硬化され、組成物全体が完全硬化する。そして、アウトガスがほとんど発生しない硬化物を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施例1,2、比較例1〜5
以下、本発明を実施例により優れた効果を証明する。なお、表中の配合はすべて重量部である。使用した材料として(a)成分として、BP−2EM(共栄社化学)、ライトエステルHO(共栄社化学)の1:1混合物を使用し、(b)成分としてクメンハイドロパーオキサイド2重量部、その他嫌気硬化触媒として、o−ベンゾイックスルホイミドを1重量部、(d)成分として1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを5重量部配合した。(c)成分として、エピコート828(油化シェルエポキシ)やエピコート807(油化シェルエポキシ)を使用して接着剤を調製した。
【0024】
セットタイム試験および接着強度試験に用いたテストピースは、材質SPCC−SD、100mm×25mm(JIS G 3141)を使用し、プライマーとしてアセトン100部に0.5部の2−エチルヘキサン酸銅を溶解させたものあらかじめ塗布し乾燥させたものを使用した。
【0025】
上記で得られた各組成物を上記テストピースに約0.06g滴下して、同テストピースを重ね、手で動かなくなる時間をセットタイムとした。また、同様にテストピースの端部1cmを重ねあわせ90℃で1時間ベーキングした後、常温で引っ張り強度を測定した。アウトガスの測定は、各資料20mg秤量し、ソニーインスツルメンツ社製の熱減量測定装置TG/DTA220にて90℃にて3時間連続測定を行い、初めの1時間をベーキングタイムとして、ベーキング終了後2時間の重量減量を測定した。
【0026】
【表1】
Figure 2004331879
【0027】
表1からも明らかなように、(c)成分および(D)成分を添加していない従来の嫌気硬化性接着剤である比較例1に比べて、本組成物はアウトガスが比較例1よりも顕著な減少が認められる。また、セットタイムおよび強度も満足いくものである。当然ながら、比較例4のように、(a)成分(b)成分の無い配合では、硬化までいたらないものであった。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明は嫌気硬化性の速硬化性と接着工程の容易さを備え、かつ、アウトガスの発生量を飛躍的に少なくすることできるものである。よって、本組成物はHDDなどアウトガスが発生しては問題となる箇所へ使用することができる。

Claims (1)

  1. (a)分子中に少なくとも1つ以上のラジカル重合性官能基を有する化合物:100重量部、(b)有機過酸化物:0.1〜5重量部、(c)分子中に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物:30〜200重量部、(d)アミン化合物:(a)成分と(c)成分の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部、からなることを特徴とする嫌気硬化性組成物。
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