JP2004332686A - 内燃機関の排気通路切替え装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品構成を少なくし小型化を図ることができるとともに、固渋不具合の発生を低減し信頼性の向上を図ることができる内燃機関の排気通路切替え装置を提供する。
【解決手段】主排気通路9に設けた排気タービン装置11と、その下流側に設けた触媒装置12と、排気タービン装置11の上流側から分岐され触媒装置12の上流側で合流する副排気通路13とを有するエンジン1の排気系に設けた排気通路切替え装置14において、内燃機関側連通部17A、タービン側連通部17B、触媒側連通部17Cを備えたボディ部材17と、タービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接可能な第1の弁体19と、触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接可能な第2の弁体20と、一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動させて主排気通路9及び副排気通路13のうち一方を開通状態、他方を閉塞状態とするように選択的に切り替えるステー部材21とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】主排気通路9に設けた排気タービン装置11と、その下流側に設けた触媒装置12と、排気タービン装置11の上流側から分岐され触媒装置12の上流側で合流する副排気通路13とを有するエンジン1の排気系に設けた排気通路切替え装置14において、内燃機関側連通部17A、タービン側連通部17B、触媒側連通部17Cを備えたボディ部材17と、タービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接可能な第1の弁体19と、触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接可能な第2の弁体20と、一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動させて主排気通路9及び副排気通路13のうち一方を開通状態、他方を閉塞状態とするように選択的に切り替えるステー部材21とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気系に係わり、特に、排気を過給機用排気タービン装置に導入する主排気通路と過給機用排気タービン装置を介さないで触媒装置に導入する副排気通路との分岐部に設けた内燃機関の排気通路切替え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用エンジン等の内燃機関では、より大量の空気を内燃機関の気筒内に吸入するために排気タービン過給機(ターボチャージャ)が用いられる場合がある。この排気タービン過給機は、一般に、内燃機関の排気通路に設けられ、排気を導入する渦状流路を内部に設けたタービンハウジング及びこのタービンハウジングの径方向中心部に設けた排気タービンとを配置した排気タービン装置と、内燃機関の吸気通路に吸気タービンを配置した吸気タービン装置と、これら排気タービン及び吸気タービンを連結するシャフトとを備えている。そして、内燃機関の排気が導入され排気タービンが回転駆動されると、シャフトを介して吸気タービンが回転駆動されて吸気通路内の空気が圧縮されるので、より大量の空気を内燃機関の気筒内に導入するようになっている。
【0003】
従来、上記内燃機関の排気系において、上記排気タービン装置の下流側に排気浄化処理用の触媒装置を設けた構造が知られている。この触媒装置は、触媒担体に担持した触媒をエンジンからの排気熱により活性化温度以上に加熱して触媒作用を起こし、排気中の有害成分を浄化処理するようになっている。
【0004】
ここで、上記排気タービンの回転駆動は排気の圧力及び熱エネルギーによって行われるため、排気タービン装置を通過した排気の温度は約100℃程度低下することが知られている。また、近年排気中の有害成分の排出規制が厳しくなるに従い、アイドリング運転等のエンジン低速域(低回転域)からの排気浄化処理(触媒活性化)が要求されている。ところが、エンジン低速域においては、排気温度の絶対値が低く、さらに排気熱が触媒装置までの排気通路(例えば圧肉構造で鋳鉄製のタービンハウジング等)の昇温に費やされてしまうため、触媒装置に導入された排気温度が触媒活性化に十分な温度に達しない場合がある。
【0005】
これに対応し、例えば、排気タービン装置の下流側に設けた主触媒と、この主触媒より上流側で排気タービン装置をバイパスするバイパス通路と、このバイパス通路に設けた小型の補助触媒と、バイパス通路に設けられ補助触媒の上流側に配置した第1の開閉バルブと、排気タービン装置側の排気通路に設けられ排気タービン装置の下流側かつバイパス通路合流部の上流側に配置した第2の開閉バルブと、主触媒の温度状態を検出する例えば温度センサと、この温度センサの検出信号に応じて主触媒が所定温度(活性化に十分な温度)に達するまではバイパス通路を開通させ、所定温度に達したときには排気タービン装置側の排気通路を開通させるように第1及び第2の開閉バルブを開閉制御するコントロールユニットとを備えた排気装置が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特許第3090536号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には、以下の課題が存在する。
すなわち、上記従来技術では、排気タービン装置側の排気通路及びバイパス通路にそれぞれ第1及び第2の開閉バルブ(明確には記載されていないが、例えばバタフライ弁等)を設けた構造であるから、第1及び第2の開閉バルブをそれぞれ小型化するにしても、その小型化には限界があった。また、バタフライ弁等の開閉バルブでは、内燃機関の排気熱により900℃を超える高温環境下において固渋不具合等が発生する可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、部品構成を少なくして小型化を図ることができるとともに、固渋不具合の発生を低減し信頼性の向上を図ることができる内燃機関の排気通路切替え装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の排気が導入される主排気通路に設けた過給機用排気タービン装置と、主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置の下流側に設けた触媒装置と、前記主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置より上流側から分岐されるとともに前記過給機用排気タービン装置を介すことなく前記触媒装置より上流側で合流する副排気通路とを有する内燃機関の排気系の前記主排気通路と前記副排気通路との分岐部に設けた内燃機関の排気通路切替え装置において、前記主排気通路を介し前記内燃機関側に連通する内燃機関側連通部、前記主排気通路を介し前記排気タービン装置側に連通するタービン側連通部、前記副排気通路を介し前記触媒装置側に連通する触媒側連通部を備えたボディ部材と、このボディ部材の前記タービン側連通部に設けた弁座部に当接して前記タービン側連通部を閉塞可能な第1の弁体と、この第1の弁体に一体的に取り付けられ、前記触媒側連通部に設けた弁座部に当接して前記触媒側連通部を閉塞可能な第2の弁体と、その一方側に前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体が設けられるとともにその他方側が前記ボディ部材に回動可能に接続され、前記第1及び第2の弁体を回動させて前記主排気通路及び前記副排気通路のうち一方を開通状態とするとともに他方を閉塞状態とするように選択的に切り替えるステー部材とを備える。
【0010】
本発明においては、ステー部材の他方側を回転中心として一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体を回動し、第1の弁体がタービン側連通部の弁座部に当接するときには、主排気通路を閉塞状態とするとともに副排気通路を開通状態とし、第2の弁体が触媒側連通部の弁座部に当接するときには、主排気通路を開通状態とするとともに副排気通路を閉塞状態とする。このような切替え動作により、例えばバタフライ弁等の開閉バルブに比べ、内燃機関の排気による高温環境下でも固渋不具合の発生を低減し、信頼性の向上を図ることができる。また、例えばバタフライ弁等の開閉バルブを主排気通路及び副排気通路にそれぞれ設けた構造よりも、部品構成を少なくして小型化を図ることができる。
【0011】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、対応する前記弁座部に当接する着座面とその背面部に設けた凸状ロッド部とをそれぞれ有し、前記ステー部材は、その一方側に前記タービン側連通部の前記弁座部に前記第1の弁体の前記着座面が当接するときに前記第1の弁体の前記背面部に当接する第1接面部と、前記触媒側連通部の前記弁座部に前記第2の弁体の前記着座面が当接するときに前記第2の弁体の前記背面部に当接する第2接面部とを有し、かつ前記第1又は第2の弁体の前記背面部との間に所定の隙間を形成しながら前記第1又は第2の弁体の前記ロッド部に係止されている。
【0012】
このように、ステー部材の一方側を第1又は第2の弁体の背面部との間に所定の隙間を形成しながら第1又は第2の弁体のロッド部に係止することにより、第1及び第2の弁体がその軸方向に所定の隙間分だけ摺動することが可能となる。また、タービン側連通部の弁座部に第1の弁体の着座面が当接するときには、ステー部材の第1接面部が第1の弁体の背面部に当接して第1の弁体をタービン側連通部の弁座部に押さえつけ、触媒側連通部の弁座部に第2の弁体の着座面が当接するときには、ステー部材の第2接面部が第2の弁体の背面部に当接して第2の弁体を触媒側連通部の弁座部に押さえつける。したがって、例えば内燃機関の脈動等が作用する場合でも、第1又は第2の弁体の着座面と対応する弁座部とが当接した状態を確実に維持することができる。
【0013】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体のうち少なくとも一方の前記着座面は略長円形状に形成され、対応する前記ボディ部材の前記弁座部は略長円形状に形成されている。
【0014】
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体の周方向変位を抑制する変位抑制手段をさらに備える。
【0015】
これにより、第1及び第2の弁体の周方向変位を抑制するので、周方向変位により第1及び第2の弁体の例えば略長円形状の着座面とこれに対応する例えば略長円形状の弁座部との間に隙間が発生するのを防止することができる。したがって、第1及び第2の弁体の着座面が対応する弁座部に隙間なく当接して、タービン側連通部及び触媒側連通部を確実に閉塞状態にすることができる。
【0016】
(5)上記(4)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部は、前記ステー部材の前記一方側に形成された貫通孔に挿通係止され、前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部に形成された貫通孔に挿通係止され、前記変位抑制手段は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の外周側に設けた第1の平坦部と、前記ステー部材の前記貫通孔に設けられ、前記第1の平坦部に嵌合する第2の平坦部とを備える。
【0017】
(6)上記(2)〜(5)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、その前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造である。
【0018】
(7)上記(5)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の前記貫通孔に前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部が圧入された後、前記第1及び第2の弁体の前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造である。
【0019】
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1つにおいて、好ましくは、少なくとも前記第1及び第2の弁体は、周囲温度900℃における引っ張り強さが200MPa以上である材質で形成されている。
【0020】
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合され、前記ステー部材が回動するときの回転軸となる軸部材をさらに備える。
【0021】
例えばステー部材及び軸部材を一体成型したもので組み立てる場合、ステー部材の一方側に第1及び第2の弁体を係止するとともに、ステー部材の他方側の軸部材をボディ部材の貫通孔に内部から挿入する必要が生じる。このような組立構造から、第1及び第2の弁体、ステー部材、軸部材との干渉を回避するためにボディ部材を必要以上に大型化することとなる。そこで本発明では、ステー部材と軸部材とを別部品とすることで、例えば軸部材をボディ部材の貫通孔に外部から挿入した後、この軸部材とボディ部材内に配置したステー部材の他方側とを溶接接合することが可能となる。したがって、干渉を回避するための制約(軸部材の軸方向寸法とボディ部材内の空間寸法との関係)を受けず、ボディ部材の小型化を図ることができる。
【0022】
(10)上記(9)において、好ましくは、前記軸部材は、前記ボディ部材を貫通する貫通孔に挿入された後、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合された構造である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図2は、本発明の内燃機関の排気通路切替え装置が適用された過給機付き内燃機関の概略構成を表す図である。
【0025】
この図2において、内燃機関のエンジン1と、このエンジン1に空気を吸入する吸気系2と、エンジン1からの排気を排出する排気系3と、これら吸気系2及び排気系3に設けた排気タービン過給機4(ターボチャージャ)とが備えられている。
【0026】
吸気系2は、エアクリーナ5を介して空気を導入する吸気通路6と、この吸気通路6のうちエンジン1の各気筒(図示せず)に空気を導入する吸気マニホールド7と、吸気通路6に吸気タービン(図示せず)を配置した過給機用吸気タービン装置(コンプレッサ)8とを備えている。
【0027】
排気系3は、エンジン1の排気が導入される主排気通路9と、この主排気通路9のうちエンジン1の各気筒からの排気を集合する排気マニホールド10と、主排気通路9に排気タービン(図示せず)を配置した過給機用排気タービン装置11と、主排気通路9のうち排気タービン装置11より下流側に設けた触媒装置12と、主排気通路9のうち排気タービン装置11より上流側から分岐されるとともに排気タービン装置11を介すことなく触媒装置12より上流側で合流する副排気通路13と、主排気通路9と副排気通路13との分岐部に設けた排気通路切替え装置14と、この排気通路切替え装置14を切替え制御するための切替え制御装置15とを備えている。
【0028】
排気タービン過給機4は、上記吸気タービン装置8と、上記排気タービン装置11と、上記吸気タービンと上記排気タービンとを連結するシャフト16とを備えている。そして、エンジン1からの排気が排気タービン装置11に導入され排気タービンが回転駆動されると、シャフト16を介して吸気タービンが回転駆動されて吸気通路6内の空気が圧縮されて、より大量の空気をエンジン1の各気筒内に導入するようになっている。
【0029】
触媒装置12は、触媒担体(図示せず)に担持した触媒をエンジン1からの排気熱により活性化温度以上に加熱して触媒作用を起こし、排気中の有害成分を浄化処理するようになっている。そして、触媒装置12を通過した排気が、消音器等(図示せず)を介し大気へと放出されるようになっている。
【0030】
切替え制御装置15は、エンジン1の運転状態又はこれに対応する状態量(例えば、エンジンの回転数及び負荷、吸気通路6内の圧力等)を検出する検出器(図示せず)からの検出信号を入力し、この検出信号に応じて排気通路切替え装置14を切替え制御するようになっている(詳細は後述)。
【0031】
図1は、上記排気通路切替え装置14の一実施形態の詳細構造を表す断面図であり、図3は、図1中断面III−IIIによる断面図である。
【0032】
これら図1及び図3において、排気通路切替え装置14は、上記主排気通路9を介し上記エンジン1側に連通する内燃機関側連通部17A、主排気通路9を介し上記排気タービン装置11側に連通するタービン側連通部17B、上記副排気通路13を介し上記触媒装置12側に連通する触媒側連通部17Cを備えたボディ部材17と、このボディ部材17のタービン側連通部17Bに設けた弁座部18Aに当接してタービン側連通部17Bを閉塞可能な第1の弁体19と、この第1の弁体19に一体的に取り付けられ、触媒側連通部17Cに設けた弁座部18Bに当接して触媒側連通部17Cを閉塞可能な第2の弁体20と、一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20をその一方側(図1中左上側、図3中上側)に設けたステー部材21と、このステー部材21の他方側(図1中右下側、図3中下側)に接合された断面が例えば略円形状の軸部材22とを備えている。
【0033】
軸部材22は、ボディ部材17に貫通して設けた筒状のスリーブ部材17Dの貫通孔(内径部)17Daに挿通されており、ボディ部材17より突出した軸部材22の一端側(図3中左側)にはリンク部材23が取り付けられている。このリンク部材23は、そのロッド部23aが上記切替え制御装置15に接続された連結部材(図示せず)に係止され、切替え制御装置15による駆動力を伝達して軸部材22を回転させるようになっている。
【0034】
そして、上記切替え制御装置15は、軸部材22を回転軸としてステー部材21を回動駆動させることにより、第1の弁体19の着座面19aがタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接されるか(図3に示す状態)、あるいは第2の弁体20の着座面20aが触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接されるかを選択的に切り替えるようになっている。なお、第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bは、例えば略円形状または通路面積を確保するために略長円形状等に形成されている。
【0035】
図4は、上記第1及び第2の弁体19,20、上記ステー部材21、上記軸部材22の全体構造を表す図であり、図5は、図4中断面V−Vによる断面図であり、図6は、図5中断面VI−VIによる断面図である。図7は、ステー部材21及び軸部材22の全体構造を表す図であり、図8は、図7中断面VIII−VIIIによる断面図である。
【0036】
これら図4〜図8において、上記第1の弁体19は、上記着座面19aと、その背面部19bに設けた凸状のロッド部19cと、このロッド部19cの中央軸方向(図5中左右方向)に貫通した貫通孔19dとを備えている。上記第2の弁体20は、上記着座面20aと、その背面部20bに設けた凸状のロッド部20cとを備えている。
【0037】
そして、第1の弁体19のロッド部19cがステー部材22の一方側(図5中上側)に形成された貫通孔22aに挿通係止され、第2の弁体20のロッド部20cが第1の弁体19の貫通孔19dに例えば圧入された後、第2の弁体20のロッド部20cの先端側(図5中右側)と第1の弁体19とが溶接接合若しくは加締め接合されている。これにより、第1及び第2の弁体19,20が一体的に取り付けられ、第1及び第2の弁体19,20のロッド部19c,20cがステー部材21に係止されている。
【0038】
このとき、第1の弁体19の背面部19bと第2の弁体20の背面部20bとの間の距離d1は、ステー部材22の一方側の厚み寸法(図5中左右方向寸法)d2よりも大きくなっている。これにより、第1及び第2の弁体19,20は、軸方向(図5中左右方向)に隙間寸法(d1−d2)ぶんだけ摺動可能としている。
【0039】
また、ステー部材21は、その第1の弁体19側(図5中右側)に第1の弁体19の背面部19bと当接可能な例えば環状の第1接面部21bが突出して設けられ、その第2の弁体20側(図5中右側)に第2の弁体20の背面部20bと当接可能な例えば環状の第2接面部21cが突出して設けられている。そして、第1の弁体19の着座面19aがタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接するときには、ステー部材21の第1接面部21bが第1の弁体19aの背面部19bに当接し、第2の弁体20の着座面20aが触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接するときには、ステー部材21の第2接面部21cが第2の弁体20aの背面部20bに当接するようになっている。なお、ステー部材21の第1及び第2接面部21b,21cを例えば突出して設けないで平面とし、対応する第1及び第2の弁体19,20の背面部19b,20bに突出部を設けてもよい。
【0040】
また、第1の弁体19のロッド部19cの外周側には、その一部を切り欠いた少なくとも1つ(図6に示すように、本実施形態では2つ)の平坦部19cAが形成され、ステー部材21の貫通孔21aには、平坦部19cAに対応する平坦部21aAが形成されている。これにより、第1の弁体19のロッド部19cがステー部材21の貫通孔21aに嵌合されて回転しないようになっている。
【0041】
本願発明者らが上記第1及び第2の弁体19,20等の発生応力を、エンジン1の排気脈動による振動、タービン側連通部17B又触媒側連通部17Cを閉塞するための押し付け力、軸部材に発生するねじり力等を考慮して試算した結果、発生応力が100MPa程度まで達することがわかった。また。上記第1及び第2の弁体19,20はエンジン1の排気による高温環境下にあり、本願発明者らの実験により例えば排気温度960℃において最大応力発生部は900℃に達することがわかった。このことから例えば安全率=2とすると、第1及び第2の弁体19,20は、好ましくは、例えば周囲温度900℃における破断強度が200MPa程度の材質(例えばNi基の耐熱合金等)で形成している。
【0042】
次に、上記ステー部材21及び上記軸部材22の組立方法について説明する。
【0043】
図9は、図1中矢印IXの方向から見た矢視図であり、図10は、上記ステー部材21及び上記軸部材22の組立方法を説明する分解図である。
【0044】
これら図9及び図10において、ボディ部材17には上記スリーブ部材17Dが一体構成され、軸部材22にはリンク部材23が一体構成されている。ステー部材21の他方側(図9及び図10中左側)には軸部材22を挿入するための挿入穴21dが形成されており、この挿入穴21dの外周側には軸部材22を溶接接合するための貫通溶接窓21eが形成されている。
【0045】
これらボディ部材17、軸部材22、ステー部材21の組立においては、まず一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20、ステー部材21をボディ部材17の内燃機関側連通部17Aに配置した状態で、軸部材22の他端側(リンク部材23側とは反対側、図10中下側)をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに外部から挿通した後、ステー部材21の挿入穴21dに挿入する。そして、ステー部材21と軸部材22との相対的な配置を調整後、ステー部材21の貫通溶接窓21eにて軸部材22との溶接接合を行う。
【0046】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を説明する。
【0047】
例えばエンジン1の低速域において排気温度が比較的低い場合は、切替え制御装置15により連結部材及びリンク部材23等を介して軸部材22が回転駆動され、この軸部材22を回転中心としてステー部材21と一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動し、第1の弁体19の着座面19aがボディ部材17のタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接される。これにより、主排気通路9を閉塞状態とするとともに副排気通路13を開通状態とするので、排気全量が副排気通路13を介し触媒装置12に導入される。したがって、排気熱が排気タービン装置11を構成するタービンハウジング等の昇温に費やされないで、排気が触媒装置12に導入される。
【0048】
一方、エンジン1の高速域において排気温度が比較的高い場合は、切替え制御装置15により連結部材及びリンク部材23等を介して軸部材22が回転駆動され、この軸部材22を回転中心としてステー部材21と一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動し、第2の弁体20の着座面20aがボディ部材17の触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接される。これにより、主排気通路9を開通状態とするとともに副排気通路13を閉塞状態とするので、排気全量が排気タービン装置11に導入される。そして、排気タービン及び吸気タービンが回転駆動され吸気通路6内の空気を圧縮して、より大量の空気をエンジン1の各気筒内に導入するとともに、排気タービン装置11からの排気が触媒装置に導入される。
【0049】
このように本実施形態では、軸部材22を回転中心として一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動して、主排気通路9及び副排気通路13のうち一方を開通状態とするとともに他方を閉塞状態とする。このような切替え動作により、例えばバタフライ弁等の開閉バルブに比べ、エンジン1の排気による高温環境下でも固渋不具合の発生を低減し、信頼性の向上を図ることができる。また、例えば第1及び第2の弁体19,20を主排気通路9及び副排気通路13にそれぞれ個別に設けた構造よりも、部品構成を少なくして小型化を図ることができる。
【0050】
また、本実施形態では、ステー部材21の一方側を第1又は第2の弁体19,20の背面部19b,20bとの間に所定の隙間寸法(d1−d2)を形成しながら第1又は第2の弁体19,20のロッド部19c,20cに係止している。これにより、第1及び第2の弁体19,20がその軸方向に所定の隙間寸法(d1−d2)ぶんだけ摺動することが可能となる。また、タービン側連通部17Bの弁座部18Aに第1の弁体19の着座面19aが当接するときには、ステー部材21の第1接面部21bが第1の弁体19の背面部19bに当接して第1の弁体19をタービン側連通部17Bの弁座部18Aに押さえつけ、触媒側連通部17Cの弁座部18Aに第2の弁体20の着座面20aが当接するときには、ステー部材21の第2接面部21cが第2の弁体20の背面部20bに当接して第2の弁体20を触媒側連通部17Cの弁座部18Bに押さえつける。したがって、例えばエンジン1の脈動等が作用する場合でも、第1又は第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bとが当接した状態を確実に維持することができる。
【0051】
また、本実施形態では、第1の弁体19のロッド部19cに形成された平坦部19cAと、ステー部材21の貫通孔21aに形成された平坦部21aAが嵌合して周方向変位(回転)を抑制するので、周方向変位により第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bとの間に隙間が発生するのを防止することができる。これにより、第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aが対応する弁座部18A,18Bに隙間なく当接して、タービン側連通部17B及び触媒側連通部17Cを確実に閉塞状態にすることができる。
【0052】
例えばステー部材21及び軸部材22を一体成型したもので組み立てる場合、ステー部材21の一方側に第1及び第2の弁体19,20を係止するとともに、ステー部材21の他方側の軸部材22をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに内部から挿入する必要が生じる。このような組立構造から、第1及び第2の弁体19,20、ステー部材21、軸部材22との干渉を回避するためにボディ部材17を必要以上に大型化することとなる。そこで本実施形態では、ステー部材21と軸部材22とを別部品とし、軸部材22をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに外部から挿入した後、この軸部材22とボディ部材17の燃料機関側連通部17Aに配置したステー部材21とを溶接接合する。これにより、干渉を回避するための制約(軸部材21の軸方向寸法L1とボディ部材17内の空間寸法L2との関係)を受けず、ボディ部材17の小型化を図ることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、部品構成を少なくして小型化を図ることができるとともに、固渋不具合の発生を低減し信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態の詳細構造を表す断面図である。
【図2】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態が適用された過給機付き内燃機関の概略構成を表す図である。
【図3】図1中断面III−IIIによる断面図である。
【図4】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成する第1及び第2の弁体、ステー部材、軸部材の全体構造を表す図である。
【図5】図4中断面V−Vによる断面図である。
【図6】図5中断面VI−VIによる断面図である。
【図7】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成するステー部材及び軸部材の全体構造を表す図である。
【図8】図7中断面VIII−VIIIによる断面図である。
【図9】図1中矢印IXの方向から見た矢視図である。
【図10】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成するステー部材及び軸部材の組立方法を説明する分解図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3 排気系
9 主排気通路
11 排気タービン装置
12 触媒装置
13 副排気通路
14 排気通路切替え装置
17 ボディ部材
17A 内燃機関側連通部
17B タービン側連通部
17C 触媒側連通部
17Da 貫通孔
18A タービン側連通部の弁座部
18B 触媒側連通部の弁座部
19 第1の弁体
19a 第1の弁体の着座面
19b 第1の弁体の背面部
19c 第1の弁体のロッド部
19cA 第1の弁体のロッド部の平坦部(第1の平坦部)
19d 第1の弁体の貫通孔
20 第2の弁体
20a 第2の弁体の着座面
20b 第2の弁体の背面部
20c 第2の弁体のロッド部
21 ステー部材
21a ステー部材の貫通孔
21aA ステー部材の貫通孔の平坦部(第2の平坦部)
21b ステー部材の第1接面部
21c ステー部材の第2接面部
22 軸部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気系に係わり、特に、排気を過給機用排気タービン装置に導入する主排気通路と過給機用排気タービン装置を介さないで触媒装置に導入する副排気通路との分岐部に設けた内燃機関の排気通路切替え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用エンジン等の内燃機関では、より大量の空気を内燃機関の気筒内に吸入するために排気タービン過給機(ターボチャージャ)が用いられる場合がある。この排気タービン過給機は、一般に、内燃機関の排気通路に設けられ、排気を導入する渦状流路を内部に設けたタービンハウジング及びこのタービンハウジングの径方向中心部に設けた排気タービンとを配置した排気タービン装置と、内燃機関の吸気通路に吸気タービンを配置した吸気タービン装置と、これら排気タービン及び吸気タービンを連結するシャフトとを備えている。そして、内燃機関の排気が導入され排気タービンが回転駆動されると、シャフトを介して吸気タービンが回転駆動されて吸気通路内の空気が圧縮されるので、より大量の空気を内燃機関の気筒内に導入するようになっている。
【0003】
従来、上記内燃機関の排気系において、上記排気タービン装置の下流側に排気浄化処理用の触媒装置を設けた構造が知られている。この触媒装置は、触媒担体に担持した触媒をエンジンからの排気熱により活性化温度以上に加熱して触媒作用を起こし、排気中の有害成分を浄化処理するようになっている。
【0004】
ここで、上記排気タービンの回転駆動は排気の圧力及び熱エネルギーによって行われるため、排気タービン装置を通過した排気の温度は約100℃程度低下することが知られている。また、近年排気中の有害成分の排出規制が厳しくなるに従い、アイドリング運転等のエンジン低速域(低回転域)からの排気浄化処理(触媒活性化)が要求されている。ところが、エンジン低速域においては、排気温度の絶対値が低く、さらに排気熱が触媒装置までの排気通路(例えば圧肉構造で鋳鉄製のタービンハウジング等)の昇温に費やされてしまうため、触媒装置に導入された排気温度が触媒活性化に十分な温度に達しない場合がある。
【0005】
これに対応し、例えば、排気タービン装置の下流側に設けた主触媒と、この主触媒より上流側で排気タービン装置をバイパスするバイパス通路と、このバイパス通路に設けた小型の補助触媒と、バイパス通路に設けられ補助触媒の上流側に配置した第1の開閉バルブと、排気タービン装置側の排気通路に設けられ排気タービン装置の下流側かつバイパス通路合流部の上流側に配置した第2の開閉バルブと、主触媒の温度状態を検出する例えば温度センサと、この温度センサの検出信号に応じて主触媒が所定温度(活性化に十分な温度)に達するまではバイパス通路を開通させ、所定温度に達したときには排気タービン装置側の排気通路を開通させるように第1及び第2の開閉バルブを開閉制御するコントロールユニットとを備えた排気装置が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特許第3090536号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には、以下の課題が存在する。
すなわち、上記従来技術では、排気タービン装置側の排気通路及びバイパス通路にそれぞれ第1及び第2の開閉バルブ(明確には記載されていないが、例えばバタフライ弁等)を設けた構造であるから、第1及び第2の開閉バルブをそれぞれ小型化するにしても、その小型化には限界があった。また、バタフライ弁等の開閉バルブでは、内燃機関の排気熱により900℃を超える高温環境下において固渋不具合等が発生する可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、部品構成を少なくして小型化を図ることができるとともに、固渋不具合の発生を低減し信頼性の向上を図ることができる内燃機関の排気通路切替え装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の排気が導入される主排気通路に設けた過給機用排気タービン装置と、主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置の下流側に設けた触媒装置と、前記主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置より上流側から分岐されるとともに前記過給機用排気タービン装置を介すことなく前記触媒装置より上流側で合流する副排気通路とを有する内燃機関の排気系の前記主排気通路と前記副排気通路との分岐部に設けた内燃機関の排気通路切替え装置において、前記主排気通路を介し前記内燃機関側に連通する内燃機関側連通部、前記主排気通路を介し前記排気タービン装置側に連通するタービン側連通部、前記副排気通路を介し前記触媒装置側に連通する触媒側連通部を備えたボディ部材と、このボディ部材の前記タービン側連通部に設けた弁座部に当接して前記タービン側連通部を閉塞可能な第1の弁体と、この第1の弁体に一体的に取り付けられ、前記触媒側連通部に設けた弁座部に当接して前記触媒側連通部を閉塞可能な第2の弁体と、その一方側に前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体が設けられるとともにその他方側が前記ボディ部材に回動可能に接続され、前記第1及び第2の弁体を回動させて前記主排気通路及び前記副排気通路のうち一方を開通状態とするとともに他方を閉塞状態とするように選択的に切り替えるステー部材とを備える。
【0010】
本発明においては、ステー部材の他方側を回転中心として一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体を回動し、第1の弁体がタービン側連通部の弁座部に当接するときには、主排気通路を閉塞状態とするとともに副排気通路を開通状態とし、第2の弁体が触媒側連通部の弁座部に当接するときには、主排気通路を開通状態とするとともに副排気通路を閉塞状態とする。このような切替え動作により、例えばバタフライ弁等の開閉バルブに比べ、内燃機関の排気による高温環境下でも固渋不具合の発生を低減し、信頼性の向上を図ることができる。また、例えばバタフライ弁等の開閉バルブを主排気通路及び副排気通路にそれぞれ設けた構造よりも、部品構成を少なくして小型化を図ることができる。
【0011】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、対応する前記弁座部に当接する着座面とその背面部に設けた凸状ロッド部とをそれぞれ有し、前記ステー部材は、その一方側に前記タービン側連通部の前記弁座部に前記第1の弁体の前記着座面が当接するときに前記第1の弁体の前記背面部に当接する第1接面部と、前記触媒側連通部の前記弁座部に前記第2の弁体の前記着座面が当接するときに前記第2の弁体の前記背面部に当接する第2接面部とを有し、かつ前記第1又は第2の弁体の前記背面部との間に所定の隙間を形成しながら前記第1又は第2の弁体の前記ロッド部に係止されている。
【0012】
このように、ステー部材の一方側を第1又は第2の弁体の背面部との間に所定の隙間を形成しながら第1又は第2の弁体のロッド部に係止することにより、第1及び第2の弁体がその軸方向に所定の隙間分だけ摺動することが可能となる。また、タービン側連通部の弁座部に第1の弁体の着座面が当接するときには、ステー部材の第1接面部が第1の弁体の背面部に当接して第1の弁体をタービン側連通部の弁座部に押さえつけ、触媒側連通部の弁座部に第2の弁体の着座面が当接するときには、ステー部材の第2接面部が第2の弁体の背面部に当接して第2の弁体を触媒側連通部の弁座部に押さえつける。したがって、例えば内燃機関の脈動等が作用する場合でも、第1又は第2の弁体の着座面と対応する弁座部とが当接した状態を確実に維持することができる。
【0013】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体のうち少なくとも一方の前記着座面は略長円形状に形成され、対応する前記ボディ部材の前記弁座部は略長円形状に形成されている。
【0014】
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体の周方向変位を抑制する変位抑制手段をさらに備える。
【0015】
これにより、第1及び第2の弁体の周方向変位を抑制するので、周方向変位により第1及び第2の弁体の例えば略長円形状の着座面とこれに対応する例えば略長円形状の弁座部との間に隙間が発生するのを防止することができる。したがって、第1及び第2の弁体の着座面が対応する弁座部に隙間なく当接して、タービン側連通部及び触媒側連通部を確実に閉塞状態にすることができる。
【0016】
(5)上記(4)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部は、前記ステー部材の前記一方側に形成された貫通孔に挿通係止され、前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部に形成された貫通孔に挿通係止され、前記変位抑制手段は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の外周側に設けた第1の平坦部と、前記ステー部材の前記貫通孔に設けられ、前記第1の平坦部に嵌合する第2の平坦部とを備える。
【0017】
(6)上記(2)〜(5)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、その前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造である。
【0018】
(7)上記(5)において、好ましくは、前記第1及び第2の弁体は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の前記貫通孔に前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部が圧入された後、前記第1及び第2の弁体の前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造である。
【0019】
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1つにおいて、好ましくは、少なくとも前記第1及び第2の弁体は、周囲温度900℃における引っ張り強さが200MPa以上である材質で形成されている。
【0020】
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合され、前記ステー部材が回動するときの回転軸となる軸部材をさらに備える。
【0021】
例えばステー部材及び軸部材を一体成型したもので組み立てる場合、ステー部材の一方側に第1及び第2の弁体を係止するとともに、ステー部材の他方側の軸部材をボディ部材の貫通孔に内部から挿入する必要が生じる。このような組立構造から、第1及び第2の弁体、ステー部材、軸部材との干渉を回避するためにボディ部材を必要以上に大型化することとなる。そこで本発明では、ステー部材と軸部材とを別部品とすることで、例えば軸部材をボディ部材の貫通孔に外部から挿入した後、この軸部材とボディ部材内に配置したステー部材の他方側とを溶接接合することが可能となる。したがって、干渉を回避するための制約(軸部材の軸方向寸法とボディ部材内の空間寸法との関係)を受けず、ボディ部材の小型化を図ることができる。
【0022】
(10)上記(9)において、好ましくは、前記軸部材は、前記ボディ部材を貫通する貫通孔に挿入された後、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合された構造である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図2は、本発明の内燃機関の排気通路切替え装置が適用された過給機付き内燃機関の概略構成を表す図である。
【0025】
この図2において、内燃機関のエンジン1と、このエンジン1に空気を吸入する吸気系2と、エンジン1からの排気を排出する排気系3と、これら吸気系2及び排気系3に設けた排気タービン過給機4(ターボチャージャ)とが備えられている。
【0026】
吸気系2は、エアクリーナ5を介して空気を導入する吸気通路6と、この吸気通路6のうちエンジン1の各気筒(図示せず)に空気を導入する吸気マニホールド7と、吸気通路6に吸気タービン(図示せず)を配置した過給機用吸気タービン装置(コンプレッサ)8とを備えている。
【0027】
排気系3は、エンジン1の排気が導入される主排気通路9と、この主排気通路9のうちエンジン1の各気筒からの排気を集合する排気マニホールド10と、主排気通路9に排気タービン(図示せず)を配置した過給機用排気タービン装置11と、主排気通路9のうち排気タービン装置11より下流側に設けた触媒装置12と、主排気通路9のうち排気タービン装置11より上流側から分岐されるとともに排気タービン装置11を介すことなく触媒装置12より上流側で合流する副排気通路13と、主排気通路9と副排気通路13との分岐部に設けた排気通路切替え装置14と、この排気通路切替え装置14を切替え制御するための切替え制御装置15とを備えている。
【0028】
排気タービン過給機4は、上記吸気タービン装置8と、上記排気タービン装置11と、上記吸気タービンと上記排気タービンとを連結するシャフト16とを備えている。そして、エンジン1からの排気が排気タービン装置11に導入され排気タービンが回転駆動されると、シャフト16を介して吸気タービンが回転駆動されて吸気通路6内の空気が圧縮されて、より大量の空気をエンジン1の各気筒内に導入するようになっている。
【0029】
触媒装置12は、触媒担体(図示せず)に担持した触媒をエンジン1からの排気熱により活性化温度以上に加熱して触媒作用を起こし、排気中の有害成分を浄化処理するようになっている。そして、触媒装置12を通過した排気が、消音器等(図示せず)を介し大気へと放出されるようになっている。
【0030】
切替え制御装置15は、エンジン1の運転状態又はこれに対応する状態量(例えば、エンジンの回転数及び負荷、吸気通路6内の圧力等)を検出する検出器(図示せず)からの検出信号を入力し、この検出信号に応じて排気通路切替え装置14を切替え制御するようになっている(詳細は後述)。
【0031】
図1は、上記排気通路切替え装置14の一実施形態の詳細構造を表す断面図であり、図3は、図1中断面III−IIIによる断面図である。
【0032】
これら図1及び図3において、排気通路切替え装置14は、上記主排気通路9を介し上記エンジン1側に連通する内燃機関側連通部17A、主排気通路9を介し上記排気タービン装置11側に連通するタービン側連通部17B、上記副排気通路13を介し上記触媒装置12側に連通する触媒側連通部17Cを備えたボディ部材17と、このボディ部材17のタービン側連通部17Bに設けた弁座部18Aに当接してタービン側連通部17Bを閉塞可能な第1の弁体19と、この第1の弁体19に一体的に取り付けられ、触媒側連通部17Cに設けた弁座部18Bに当接して触媒側連通部17Cを閉塞可能な第2の弁体20と、一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20をその一方側(図1中左上側、図3中上側)に設けたステー部材21と、このステー部材21の他方側(図1中右下側、図3中下側)に接合された断面が例えば略円形状の軸部材22とを備えている。
【0033】
軸部材22は、ボディ部材17に貫通して設けた筒状のスリーブ部材17Dの貫通孔(内径部)17Daに挿通されており、ボディ部材17より突出した軸部材22の一端側(図3中左側)にはリンク部材23が取り付けられている。このリンク部材23は、そのロッド部23aが上記切替え制御装置15に接続された連結部材(図示せず)に係止され、切替え制御装置15による駆動力を伝達して軸部材22を回転させるようになっている。
【0034】
そして、上記切替え制御装置15は、軸部材22を回転軸としてステー部材21を回動駆動させることにより、第1の弁体19の着座面19aがタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接されるか(図3に示す状態)、あるいは第2の弁体20の着座面20aが触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接されるかを選択的に切り替えるようになっている。なお、第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bは、例えば略円形状または通路面積を確保するために略長円形状等に形成されている。
【0035】
図4は、上記第1及び第2の弁体19,20、上記ステー部材21、上記軸部材22の全体構造を表す図であり、図5は、図4中断面V−Vによる断面図であり、図6は、図5中断面VI−VIによる断面図である。図7は、ステー部材21及び軸部材22の全体構造を表す図であり、図8は、図7中断面VIII−VIIIによる断面図である。
【0036】
これら図4〜図8において、上記第1の弁体19は、上記着座面19aと、その背面部19bに設けた凸状のロッド部19cと、このロッド部19cの中央軸方向(図5中左右方向)に貫通した貫通孔19dとを備えている。上記第2の弁体20は、上記着座面20aと、その背面部20bに設けた凸状のロッド部20cとを備えている。
【0037】
そして、第1の弁体19のロッド部19cがステー部材22の一方側(図5中上側)に形成された貫通孔22aに挿通係止され、第2の弁体20のロッド部20cが第1の弁体19の貫通孔19dに例えば圧入された後、第2の弁体20のロッド部20cの先端側(図5中右側)と第1の弁体19とが溶接接合若しくは加締め接合されている。これにより、第1及び第2の弁体19,20が一体的に取り付けられ、第1及び第2の弁体19,20のロッド部19c,20cがステー部材21に係止されている。
【0038】
このとき、第1の弁体19の背面部19bと第2の弁体20の背面部20bとの間の距離d1は、ステー部材22の一方側の厚み寸法(図5中左右方向寸法)d2よりも大きくなっている。これにより、第1及び第2の弁体19,20は、軸方向(図5中左右方向)に隙間寸法(d1−d2)ぶんだけ摺動可能としている。
【0039】
また、ステー部材21は、その第1の弁体19側(図5中右側)に第1の弁体19の背面部19bと当接可能な例えば環状の第1接面部21bが突出して設けられ、その第2の弁体20側(図5中右側)に第2の弁体20の背面部20bと当接可能な例えば環状の第2接面部21cが突出して設けられている。そして、第1の弁体19の着座面19aがタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接するときには、ステー部材21の第1接面部21bが第1の弁体19aの背面部19bに当接し、第2の弁体20の着座面20aが触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接するときには、ステー部材21の第2接面部21cが第2の弁体20aの背面部20bに当接するようになっている。なお、ステー部材21の第1及び第2接面部21b,21cを例えば突出して設けないで平面とし、対応する第1及び第2の弁体19,20の背面部19b,20bに突出部を設けてもよい。
【0040】
また、第1の弁体19のロッド部19cの外周側には、その一部を切り欠いた少なくとも1つ(図6に示すように、本実施形態では2つ)の平坦部19cAが形成され、ステー部材21の貫通孔21aには、平坦部19cAに対応する平坦部21aAが形成されている。これにより、第1の弁体19のロッド部19cがステー部材21の貫通孔21aに嵌合されて回転しないようになっている。
【0041】
本願発明者らが上記第1及び第2の弁体19,20等の発生応力を、エンジン1の排気脈動による振動、タービン側連通部17B又触媒側連通部17Cを閉塞するための押し付け力、軸部材に発生するねじり力等を考慮して試算した結果、発生応力が100MPa程度まで達することがわかった。また。上記第1及び第2の弁体19,20はエンジン1の排気による高温環境下にあり、本願発明者らの実験により例えば排気温度960℃において最大応力発生部は900℃に達することがわかった。このことから例えば安全率=2とすると、第1及び第2の弁体19,20は、好ましくは、例えば周囲温度900℃における破断強度が200MPa程度の材質(例えばNi基の耐熱合金等)で形成している。
【0042】
次に、上記ステー部材21及び上記軸部材22の組立方法について説明する。
【0043】
図9は、図1中矢印IXの方向から見た矢視図であり、図10は、上記ステー部材21及び上記軸部材22の組立方法を説明する分解図である。
【0044】
これら図9及び図10において、ボディ部材17には上記スリーブ部材17Dが一体構成され、軸部材22にはリンク部材23が一体構成されている。ステー部材21の他方側(図9及び図10中左側)には軸部材22を挿入するための挿入穴21dが形成されており、この挿入穴21dの外周側には軸部材22を溶接接合するための貫通溶接窓21eが形成されている。
【0045】
これらボディ部材17、軸部材22、ステー部材21の組立においては、まず一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20、ステー部材21をボディ部材17の内燃機関側連通部17Aに配置した状態で、軸部材22の他端側(リンク部材23側とは反対側、図10中下側)をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに外部から挿通した後、ステー部材21の挿入穴21dに挿入する。そして、ステー部材21と軸部材22との相対的な配置を調整後、ステー部材21の貫通溶接窓21eにて軸部材22との溶接接合を行う。
【0046】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を説明する。
【0047】
例えばエンジン1の低速域において排気温度が比較的低い場合は、切替え制御装置15により連結部材及びリンク部材23等を介して軸部材22が回転駆動され、この軸部材22を回転中心としてステー部材21と一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動し、第1の弁体19の着座面19aがボディ部材17のタービン側連通部17Bの弁座部18Aに当接される。これにより、主排気通路9を閉塞状態とするとともに副排気通路13を開通状態とするので、排気全量が副排気通路13を介し触媒装置12に導入される。したがって、排気熱が排気タービン装置11を構成するタービンハウジング等の昇温に費やされないで、排気が触媒装置12に導入される。
【0048】
一方、エンジン1の高速域において排気温度が比較的高い場合は、切替え制御装置15により連結部材及びリンク部材23等を介して軸部材22が回転駆動され、この軸部材22を回転中心としてステー部材21と一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動し、第2の弁体20の着座面20aがボディ部材17の触媒側連通部17Cの弁座部18Bに当接される。これにより、主排気通路9を開通状態とするとともに副排気通路13を閉塞状態とするので、排気全量が排気タービン装置11に導入される。そして、排気タービン及び吸気タービンが回転駆動され吸気通路6内の空気を圧縮して、より大量の空気をエンジン1の各気筒内に導入するとともに、排気タービン装置11からの排気が触媒装置に導入される。
【0049】
このように本実施形態では、軸部材22を回転中心として一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体19,20を回動して、主排気通路9及び副排気通路13のうち一方を開通状態とするとともに他方を閉塞状態とする。このような切替え動作により、例えばバタフライ弁等の開閉バルブに比べ、エンジン1の排気による高温環境下でも固渋不具合の発生を低減し、信頼性の向上を図ることができる。また、例えば第1及び第2の弁体19,20を主排気通路9及び副排気通路13にそれぞれ個別に設けた構造よりも、部品構成を少なくして小型化を図ることができる。
【0050】
また、本実施形態では、ステー部材21の一方側を第1又は第2の弁体19,20の背面部19b,20bとの間に所定の隙間寸法(d1−d2)を形成しながら第1又は第2の弁体19,20のロッド部19c,20cに係止している。これにより、第1及び第2の弁体19,20がその軸方向に所定の隙間寸法(d1−d2)ぶんだけ摺動することが可能となる。また、タービン側連通部17Bの弁座部18Aに第1の弁体19の着座面19aが当接するときには、ステー部材21の第1接面部21bが第1の弁体19の背面部19bに当接して第1の弁体19をタービン側連通部17Bの弁座部18Aに押さえつけ、触媒側連通部17Cの弁座部18Aに第2の弁体20の着座面20aが当接するときには、ステー部材21の第2接面部21cが第2の弁体20の背面部20bに当接して第2の弁体20を触媒側連通部17Cの弁座部18Bに押さえつける。したがって、例えばエンジン1の脈動等が作用する場合でも、第1又は第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bとが当接した状態を確実に維持することができる。
【0051】
また、本実施形態では、第1の弁体19のロッド部19cに形成された平坦部19cAと、ステー部材21の貫通孔21aに形成された平坦部21aAが嵌合して周方向変位(回転)を抑制するので、周方向変位により第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aと対応する弁座部18A,18Bとの間に隙間が発生するのを防止することができる。これにより、第1及び第2の弁体19,20の着座面19a,20aが対応する弁座部18A,18Bに隙間なく当接して、タービン側連通部17B及び触媒側連通部17Cを確実に閉塞状態にすることができる。
【0052】
例えばステー部材21及び軸部材22を一体成型したもので組み立てる場合、ステー部材21の一方側に第1及び第2の弁体19,20を係止するとともに、ステー部材21の他方側の軸部材22をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに内部から挿入する必要が生じる。このような組立構造から、第1及び第2の弁体19,20、ステー部材21、軸部材22との干渉を回避するためにボディ部材17を必要以上に大型化することとなる。そこで本実施形態では、ステー部材21と軸部材22とを別部品とし、軸部材22をスリーブ部材17Dの貫通孔17Daに外部から挿入した後、この軸部材22とボディ部材17の燃料機関側連通部17Aに配置したステー部材21とを溶接接合する。これにより、干渉を回避するための制約(軸部材21の軸方向寸法L1とボディ部材17内の空間寸法L2との関係)を受けず、ボディ部材17の小型化を図ることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、部品構成を少なくして小型化を図ることができるとともに、固渋不具合の発生を低減し信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態の詳細構造を表す断面図である。
【図2】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態が適用された過給機付き内燃機関の概略構成を表す図である。
【図3】図1中断面III−IIIによる断面図である。
【図4】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成する第1及び第2の弁体、ステー部材、軸部材の全体構造を表す図である。
【図5】図4中断面V−Vによる断面図である。
【図6】図5中断面VI−VIによる断面図である。
【図7】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成するステー部材及び軸部材の全体構造を表す図である。
【図8】図7中断面VIII−VIIIによる断面図である。
【図9】図1中矢印IXの方向から見た矢視図である。
【図10】本発明の内燃機関の排気通路切替え装置の一実施形態を構成するステー部材及び軸部材の組立方法を説明する分解図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3 排気系
9 主排気通路
11 排気タービン装置
12 触媒装置
13 副排気通路
14 排気通路切替え装置
17 ボディ部材
17A 内燃機関側連通部
17B タービン側連通部
17C 触媒側連通部
17Da 貫通孔
18A タービン側連通部の弁座部
18B 触媒側連通部の弁座部
19 第1の弁体
19a 第1の弁体の着座面
19b 第1の弁体の背面部
19c 第1の弁体のロッド部
19cA 第1の弁体のロッド部の平坦部(第1の平坦部)
19d 第1の弁体の貫通孔
20 第2の弁体
20a 第2の弁体の着座面
20b 第2の弁体の背面部
20c 第2の弁体のロッド部
21 ステー部材
21a ステー部材の貫通孔
21aA ステー部材の貫通孔の平坦部(第2の平坦部)
21b ステー部材の第1接面部
21c ステー部材の第2接面部
22 軸部材
Claims (10)
- 内燃機関の排気が導入される主排気通路に設けた過給機用排気タービン装置と、前記主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置の下流側に設けた触媒装置と、前記主排気通路のうち前記過給機用排気タービン装置より上流側から分岐されるとともに前記過給機用排気タービン装置を介すことなく前記触媒装置より上流側で合流する副排気通路とを有する内燃機関の排気系の前記主排気通路と前記副排気通路との分岐部に設けた内燃機関の排気通路切替え装置において、
前記主排気通路を介し前記内燃機関側に連通する内燃機関側連通部、前記主排気通路を介し前記排気タービン装置側に連通するタービン側連通部、前記副排気通路を介し前記触媒装置側に連通する触媒側連通部を備えたボディ部材と、
このボディ部材の前記タービン側連通部に設けた弁座部に当接して前記タービン側連通部を閉塞可能な第1の弁体と、
この第1の弁体に一体的に取り付けられ、前記触媒側連通部に設けた弁座部に当接して前記触媒側連通部を閉塞可能な第2の弁体と、
その一方側に前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体が設けられるとともにその他方側が前記ボディ部材に回動可能に接続され、前記第1及び第2の弁体を回動させて前記主排気通路及び前記副排気通路のうち一方を開通状態とするとともに他方を閉塞状態とするように選択的に切り替えるステー部材と
を備えることを特徴とする排気通路切替え装置。 - 請求項1記載の内燃機関の排気通路切替え装置において、前記第1及び第2の弁体は、対応する前記弁座部に当接する着座面とその背面部に設けた凸状ロッド部とをそれぞれ有し、前記ステー部材は、前記タービン側連通部の前記弁座部に前記第1の弁体の前記着座面が当接するときに前記第1の弁体の前記背面部に当接する第1接面部と、前記触媒側連通部の前記弁座部に前記第2の弁体の前記着座面が当接するときに前記第2の弁体の前記背面部に当接する第2接面部とを有し、かつ前記第1又は第2の弁体の前記背面部との間に所定の隙間を形成しながら前記第1又は第2の弁体の前記ロッド部に係止されていることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項2記載の排気通路切替え装置において、前記第1及び第2の弁体のうち少なくとも一方の前記着座面は略長円形状に形成され、対応する前記ボディ部材の前記弁座部は略長円形状に形成されていることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の排気通路切替え装置において、前記一体的に取り付けられた第1及び第2の弁体の周方向変位を抑制する変位抑制手段をさらに備えることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項4記載の排気通路切替え装置において、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部は、前記ステー部材の前記一方側に形成された貫通孔に挿通係止され、前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部に形成された貫通孔に挿通係止され、前記変位抑制手段は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の外周側に設けた第1の平坦部と、前記ステー部材の前記貫通孔に設けられ、前記第1の平坦部に嵌合する第2の平坦部とを備えることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項2〜5のいずれか1項記載の排気通路切替え装置において、前記第1及び第2の弁体は、その前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造であることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項5記載の排気通路切替え装置において、前記第1及び第2の弁体は、前記第1及び第2の弁体のうち一方の前記ロッド部の前記貫通孔に前記第1及び第2の弁体のうち他方の前記ロッド部が圧入された後、前記第1及び第2の弁体の前記ロッド部どうしが溶接接合若しくは加締め接合で連結された構造であることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の排気通路切替え装置において、少なくとも前記第1及び第2の弁体は、周囲温度900℃における引っ張り強さが200MPa以上である材質で形成されていることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の排気通路切替え装置において、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合され、前記ステー部材が回動するときの回転軸となる軸部材をさらに備えることを特徴とする排気通路切替え装置。
- 請求項9記載の排気通路切替え装置において、前記軸部材は、前記ボディ部材を貫通する貫通孔に挿入された後、前記ステー部材の前記他方側に溶接接合された構造であることを特徴とする排気通路切替え装置。
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