JP2004335516A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の冷却性能を確保しつつ、流路内の圧力損失が小さく、エネルギー効率に優れた冷却装置を備えた電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、冷媒流路10が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するバッファ部(点線Bの周りの部分)とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置。
冷却装置の冷却性能を低下させることなく、流路内の圧力損失を低減させ、冷媒循環のために用いるエネルギーを削減できる。
【選択図】 図3
【解決手段】電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、冷媒流路10が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するバッファ部(点線Bの周りの部分)とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置。
冷却装置の冷却性能を低下させることなく、流路内の圧力損失を低減させ、冷媒循環のために用いるエネルギーを削減できる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力変換装置に係り、特に、電力変換装置の冷却装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力変換装置の冷却装置には、発熱量に応じて冷却装置の流路表面積を変化させ、冷却装置の温度を均一にする技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−9477号公報
(第4〜5頁、図2,3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記電力変換装置の冷却装置は、電力変換装置内に実装される電気部品の発熱量が大きい場合、フィン等の拡大伝熱面を設けて放熱性能を高め、冷却装置の温度を均一にする。
【0005】
電力変換装置の冷却装置内を流れる冷媒としては、周囲空気または不凍液を含んだ水を用いることが一般的である。いずれの場合も、冷媒を強制的に供給する手段として、ブロアまたはポンプが必要である。
【0006】
これらブロアまたはポンプは、流量と吐出圧力とに基づいて選定される。流量は、主に冷却性能に関係しており、吐出圧力は、主に冷媒が流れる個所の圧力損失に関係している。
【0007】
発熱量に応じて冷却装置の流路表面積を変化させると、流路断面積もそれとともに変化する。このとき、流路が拡大または縮小するので、それに伴って拡大圧力損失または縮小圧力損失が発生する。これらの圧力損失は、冷却性能とは直接の関係がない。
【0008】
流路内の圧力損失が大きい場合には、大容量のブロアまたはポンプが必要となり、エネルギー効率の点から望ましくない。
【0009】
本発明の目的は、所定の冷却性能を確保しつつ、流路内の圧力損失が小さく、エネルギー効率に優れた冷却装置を備えた電力変換装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置を提案する。
【0011】
本発明は、また、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である電力変換装置を提案する。
【0012】
本発明は、さらに、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、並べて配置された半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置を提案する。
【0013】
本発明は、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、並べて配置された半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である電力変換装置を提案する。
【0014】
本発明においては、冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であるので、冷媒の流速変化に起因する圧力損失が低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0015】
また、冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下であるようにした場合は、バッファ部における圧力損失がより一層低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、図1〜図12を参照して、本発明による電力変換装置の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の適用対象となる電力変換装置の回路構成の一例を示す図である。
【0018】
電力変換装置110は、平滑コンデンサ111と半導体素子113〜118とを内部に実装してあり、直流電源100が供給する直流電力を三相交流電力に変換し、負荷120に供給する。
【0019】
なお、図1では、半導体素子113〜118の一例としてIGBT素子を示した。しかし、本発明の適用対象となる半導体素子の種類は、このIGBT素子には限定されない。
【0020】
【実施形態1】
図2は、本発明による電力変換装置の実施形態1の構造を示す斜視図である。
【0021】
図2において、半導体モジュール1は、ボルト3により、冷却装置2に固定されている。冷媒は、冷媒流入口2aから冷却装置2内に流し込まれ、反対側の冷媒流出口2bから排出される。半導体モジュール1で発生した熱は、冷却装置2に伝導し、冷却装置2の内部を流れる冷媒との間で熱を交換し、放熱される。
【0022】
図3は、実施形態1の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【0023】
図3において、電力変換装置の冷却装置には、冷媒流路10が形成されている。半導体モジュール1が搭載される近傍は、冷却性能を高めるためにフィンが設けられるので、冷媒流路10は、多数の細い流路から構成される。
【0024】
しかし、細い流路部分は等価直径が小さく、流速も速いために、摩擦圧力損失が大きくなる。そこで、本発明においては、特段の冷却性能を必要としない部分については、細い流路を集約してバッファ部を構成する。
【0025】
図4は、図3のA−A断面図であり、実施形態1の冷媒流路の形状を示す図である。
【0026】
フィン部は、冷却性能を高めるために、冷媒の流速を上げるように細くなっている。これに対して、細い流路を集約したバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図3に示すように、流路幅は狭めてある。
【0027】
本実施形態1によれば、電力変換装置の冷却装置2は、バッファ部で流路断面積変化が小さいので、冷媒の流速変化に起因する圧力損失が低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0028】
【実施形態2】
実施形態2における電力変換装置の全体構造は、実施形態1の図2と同様であり、冷媒流路の概略の形状も実施形態1の図3と同様である。
【0029】
図5は、図3のA−A断面図であり、実施形態2の冷媒流路の形状を示す図である。図6は、図3のB−B断面図であり、実施形態2のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【0030】
本実施形態2のバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図3に示すように、流路幅は狭め、さらに、図5および図6に示すように、高さ方向に厚くしてある。
【0031】
圧力損失を低減するには、断面形状を正方形,円形,楕円形などにすることが有効である。そこで、本実施形態2では、図6に示すように、冷却性能に直接影響を与えないバッファ部の断面形状を略正方形にする。
【0032】
本実施形態2によれば、電力変換装置の冷却装置2は、バッファ部における圧力損失がより一層低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0033】
【実施形態3】
図7は、本発明による電力変換装置の実施形態3の構造を示す斜視図である。
【0034】
図7において、半導体モジュール1は、ボルト3により、冷却装置2に固定されている。冷媒は、冷媒流入口4aから冷却装置4内に流し込まれ、冷媒流出口4bから排出される。半導体モジュール1で発生した熱は、冷却装置4に伝導し、冷却装置4の内部を流れる冷媒との間で熱を交換し、放熱される。
【0035】
本実施形態3のように、半導体モジュール1の長辺を向かい合わせるように複数の半導体モジュールを配置すると、半導体モジュール1に接続する電線の配索作業が容易になり、実装性に優れた電力変換装置となる。
【0036】
図8は、実施形態3の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【0037】
図8において、電力変換装置の冷却装置4には、冷媒流路10が形成されている。半導体モジュール1が搭載される近傍は、冷却性能を高めるためにフィンが設けられるので、冷媒流路10は、多数の細い流路から構成される。
【0038】
しかし、細い流路部分は等価直径が小さく、流速も速いために、摩擦圧力損失が大きくなる。そこで、本発明においては、特段の冷却性能を必要としない部分については、細い流路を集約してU字状のバッファ部を構成する。
【0039】
図9は、図8のA−A断面図であり、実施形態3の冷媒流路の形状を示す図である。
【0040】
フィン部は、冷却性能を高めるために、冷媒の流速を上げるように細くなっている。これに対して、細い流路を集約したバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図8に示すように、流路幅は狭めてある。
【0041】
図10は、図8のB−B断面図であり、実施形態3のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【0042】
本実施形態3のバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図8に示すように、流路幅は狭め、さらに、図9および図10に示すように、高さ方向に厚くしてある。
【0043】
圧力損失を低減するには、断面形状を正方形,円形,楕円形などにすることが有効である。そこで、本実施形態3では、図10に示すように、冷却性能に直接影響を与えないバッファ部の断面形状を台形にする。
【0044】
本実施形態3によれば、電力変換装置の冷却装置4は、冷媒流速の変化に起因する圧力損失が低減され、また、バッファ部における圧力損失も低減されるので、エネルギー効率が高く、実装性に優れた電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0045】
図11は、バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率と圧力損失との関係を示す図である。
【0046】
バッファ部の最小流路断面積部分と比較して流路断面積を拡げすぎると、壁面からの流線剥離の影響が大きくなる。そこで、本発明においては、面積拡大による圧力損失を抑制するために、図11の特性から、バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率を2倍以下に規制することにした。
【0047】
図12は、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率と圧力損失との関係を示す図である。
【0048】
水力直径に対する内のり長さの比の増加につれて、理想形すなわち円形断面に対する圧力損失も増加する。実用上、圧力損失を理想形断面の1.5倍程度に抑えるという条件を設定すると、図12の特性から、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率は、約6倍以下に規制しなければならないことになる。
【0049】
なお、上記実施形態は、電力変換用半導体モジュールが2個の構造を例示したが、3個以上の電力変換用半導体モジュールがある構造でも、本発明は有効である。
【0050】
また、向かい合わせられる半導体モジュールの長辺は平行である必要はない。その場合、バッファ部の形状は、I字形状やU字形状に限らず、電力変換装置が設置されるスペースの形状などに応じて、頂部が滑らかな曲線で規定されたV字形状やJ字形状などに変更してもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却性能を保持しつつ圧力損失が低下し、エネルギー効率が高い電力変換装置の冷却装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる電力変換装置の回路構成の一例を示す図である。
【図2】本発明による電力変換装置の実施形態1の構造を示す斜視図である。
【図3】実施形態1の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【図4】図3のA−A断面図であり、実施形態1の冷媒流路の形状を示す図である。
【図5】図3のA−A断面図であり、実施形態2の冷媒流路の形状を示す図である。
【図6】図3のB−B断面図であり、実施形態2のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【図7】本発明による電力変換装置の実施形態3の構造を示す斜視図である。
【図8】実施形態3の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【図9】図8のA−A断面図であり、実施形態3の冷媒流路の形状を示す図である。
【図10】図8のB−B断面図であり、実施形態3のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【図11】バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率と圧力損失との関係を示す図である。
【図12】バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率と圧力損失との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電力変換用半導体モジュール
2 冷却装置
2a 冷媒流入口
2b 冷媒流出口
3 ボルト
4 冷却装置
4a 冷媒流入口
4b 冷媒流出口
10 冷媒流路
100 直流電源
110 電力変換装置
111 平滑コンデンサ
113〜118 半導体素子
120 負荷
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力変換装置に係り、特に、電力変換装置の冷却装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力変換装置の冷却装置には、発熱量に応じて冷却装置の流路表面積を変化させ、冷却装置の温度を均一にする技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−9477号公報
(第4〜5頁、図2,3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記電力変換装置の冷却装置は、電力変換装置内に実装される電気部品の発熱量が大きい場合、フィン等の拡大伝熱面を設けて放熱性能を高め、冷却装置の温度を均一にする。
【0005】
電力変換装置の冷却装置内を流れる冷媒としては、周囲空気または不凍液を含んだ水を用いることが一般的である。いずれの場合も、冷媒を強制的に供給する手段として、ブロアまたはポンプが必要である。
【0006】
これらブロアまたはポンプは、流量と吐出圧力とに基づいて選定される。流量は、主に冷却性能に関係しており、吐出圧力は、主に冷媒が流れる個所の圧力損失に関係している。
【0007】
発熱量に応じて冷却装置の流路表面積を変化させると、流路断面積もそれとともに変化する。このとき、流路が拡大または縮小するので、それに伴って拡大圧力損失または縮小圧力損失が発生する。これらの圧力損失は、冷却性能とは直接の関係がない。
【0008】
流路内の圧力損失が大きい場合には、大容量のブロアまたはポンプが必要となり、エネルギー効率の点から望ましくない。
【0009】
本発明の目的は、所定の冷却性能を確保しつつ、流路内の圧力損失が小さく、エネルギー効率に優れた冷却装置を備えた電力変換装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置を提案する。
【0011】
本発明は、また、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である電力変換装置を提案する。
【0012】
本発明は、さらに、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、並べて配置された半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である電力変換装置を提案する。
【0013】
本発明は、電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、前記冷媒流路が、並べて配置された半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である電力変換装置を提案する。
【0014】
本発明においては、冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であるので、冷媒の流速変化に起因する圧力損失が低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0015】
また、冷媒流路が、半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下であるようにした場合は、バッファ部における圧力損失がより一層低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、図1〜図12を参照して、本発明による電力変換装置の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の適用対象となる電力変換装置の回路構成の一例を示す図である。
【0018】
電力変換装置110は、平滑コンデンサ111と半導体素子113〜118とを内部に実装してあり、直流電源100が供給する直流電力を三相交流電力に変換し、負荷120に供給する。
【0019】
なお、図1では、半導体素子113〜118の一例としてIGBT素子を示した。しかし、本発明の適用対象となる半導体素子の種類は、このIGBT素子には限定されない。
【0020】
【実施形態1】
図2は、本発明による電力変換装置の実施形態1の構造を示す斜視図である。
【0021】
図2において、半導体モジュール1は、ボルト3により、冷却装置2に固定されている。冷媒は、冷媒流入口2aから冷却装置2内に流し込まれ、反対側の冷媒流出口2bから排出される。半導体モジュール1で発生した熱は、冷却装置2に伝導し、冷却装置2の内部を流れる冷媒との間で熱を交換し、放熱される。
【0022】
図3は、実施形態1の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【0023】
図3において、電力変換装置の冷却装置には、冷媒流路10が形成されている。半導体モジュール1が搭載される近傍は、冷却性能を高めるためにフィンが設けられるので、冷媒流路10は、多数の細い流路から構成される。
【0024】
しかし、細い流路部分は等価直径が小さく、流速も速いために、摩擦圧力損失が大きくなる。そこで、本発明においては、特段の冷却性能を必要としない部分については、細い流路を集約してバッファ部を構成する。
【0025】
図4は、図3のA−A断面図であり、実施形態1の冷媒流路の形状を示す図である。
【0026】
フィン部は、冷却性能を高めるために、冷媒の流速を上げるように細くなっている。これに対して、細い流路を集約したバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図3に示すように、流路幅は狭めてある。
【0027】
本実施形態1によれば、電力変換装置の冷却装置2は、バッファ部で流路断面積変化が小さいので、冷媒の流速変化に起因する圧力損失が低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0028】
【実施形態2】
実施形態2における電力変換装置の全体構造は、実施形態1の図2と同様であり、冷媒流路の概略の形状も実施形態1の図3と同様である。
【0029】
図5は、図3のA−A断面図であり、実施形態2の冷媒流路の形状を示す図である。図6は、図3のB−B断面図であり、実施形態2のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【0030】
本実施形態2のバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図3に示すように、流路幅は狭め、さらに、図5および図6に示すように、高さ方向に厚くしてある。
【0031】
圧力損失を低減するには、断面形状を正方形,円形,楕円形などにすることが有効である。そこで、本実施形態2では、図6に示すように、冷却性能に直接影響を与えないバッファ部の断面形状を略正方形にする。
【0032】
本実施形態2によれば、電力変換装置の冷却装置2は、バッファ部における圧力損失がより一層低減され、エネルギー効率の高い電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0033】
【実施形態3】
図7は、本発明による電力変換装置の実施形態3の構造を示す斜視図である。
【0034】
図7において、半導体モジュール1は、ボルト3により、冷却装置2に固定されている。冷媒は、冷媒流入口4aから冷却装置4内に流し込まれ、冷媒流出口4bから排出される。半導体モジュール1で発生した熱は、冷却装置4に伝導し、冷却装置4の内部を流れる冷媒との間で熱を交換し、放熱される。
【0035】
本実施形態3のように、半導体モジュール1の長辺を向かい合わせるように複数の半導体モジュールを配置すると、半導体モジュール1に接続する電線の配索作業が容易になり、実装性に優れた電力変換装置となる。
【0036】
図8は、実施形態3の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【0037】
図8において、電力変換装置の冷却装置4には、冷媒流路10が形成されている。半導体モジュール1が搭載される近傍は、冷却性能を高めるためにフィンが設けられるので、冷媒流路10は、多数の細い流路から構成される。
【0038】
しかし、細い流路部分は等価直径が小さく、流速も速いために、摩擦圧力損失が大きくなる。そこで、本発明においては、特段の冷却性能を必要としない部分については、細い流路を集約してU字状のバッファ部を構成する。
【0039】
図9は、図8のA−A断面図であり、実施形態3の冷媒流路の形状を示す図である。
【0040】
フィン部は、冷却性能を高めるために、冷媒の流速を上げるように細くなっている。これに対して、細い流路を集約したバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図8に示すように、流路幅は狭めてある。
【0041】
図10は、図8のB−B断面図であり、実施形態3のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【0042】
本実施形態3のバッファ部は、流路断面積の変化を抑えるため、図8に示すように、流路幅は狭め、さらに、図9および図10に示すように、高さ方向に厚くしてある。
【0043】
圧力損失を低減するには、断面形状を正方形,円形,楕円形などにすることが有効である。そこで、本実施形態3では、図10に示すように、冷却性能に直接影響を与えないバッファ部の断面形状を台形にする。
【0044】
本実施形態3によれば、電力変換装置の冷却装置4は、冷媒流速の変化に起因する圧力損失が低減され、また、バッファ部における圧力損失も低減されるので、エネルギー効率が高く、実装性に優れた電力変換装置の冷却装置が得られる。
【0045】
図11は、バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率と圧力損失との関係を示す図である。
【0046】
バッファ部の最小流路断面積部分と比較して流路断面積を拡げすぎると、壁面からの流線剥離の影響が大きくなる。そこで、本発明においては、面積拡大による圧力損失を抑制するために、図11の特性から、バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率を2倍以下に規制することにした。
【0047】
図12は、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率と圧力損失との関係を示す図である。
【0048】
水力直径に対する内のり長さの比の増加につれて、理想形すなわち円形断面に対する圧力損失も増加する。実用上、圧力損失を理想形断面の1.5倍程度に抑えるという条件を設定すると、図12の特性から、バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率は、約6倍以下に規制しなければならないことになる。
【0049】
なお、上記実施形態は、電力変換用半導体モジュールが2個の構造を例示したが、3個以上の電力変換用半導体モジュールがある構造でも、本発明は有効である。
【0050】
また、向かい合わせられる半導体モジュールの長辺は平行である必要はない。その場合、バッファ部の形状は、I字形状やU字形状に限らず、電力変換装置が設置されるスペースの形状などに応じて、頂部が滑らかな曲線で規定されたV字形状やJ字形状などに変更してもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却性能を保持しつつ圧力損失が低下し、エネルギー効率が高い電力変換装置の冷却装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる電力変換装置の回路構成の一例を示す図である。
【図2】本発明による電力変換装置の実施形態1の構造を示す斜視図である。
【図3】実施形態1の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【図4】図3のA−A断面図であり、実施形態1の冷媒流路の形状を示す図である。
【図5】図3のA−A断面図であり、実施形態2の冷媒流路の形状を示す図である。
【図6】図3のB−B断面図であり、実施形態2のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【図7】本発明による電力変換装置の実施形態3の構造を示す斜視図である。
【図8】実施形態3の冷媒流路の形状を示す斜視図である。
【図9】図8のA−A断面図であり、実施形態3の冷媒流路の形状を示す図である。
【図10】図8のB−B断面図であり、実施形態3のバッファ部の冷媒流路の形状を示す図である。
【図11】バッファ部における流路断面積の最小値に対する最大値の比率と圧力損失との関係を示す図である。
【図12】バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さの比率と圧力損失との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電力変換用半導体モジュール
2 冷却装置
2a 冷媒流入口
2b 冷媒流出口
3 ボルト
4 冷却装置
4a 冷媒流入口
4b 冷媒流出口
10 冷媒流路
100 直流電源
110 電力変換装置
111 平滑コンデンサ
113〜118 半導体素子
120 負荷
Claims (4)
- 電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、
前記冷媒流路が、前記半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、
前記バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である
ことを特徴とする電力変換装置。 - 電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、
前記冷媒流路が、前記半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するバッファ部とからなり、
前記バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、
前記バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である
ことを特徴とする電力変換装置。 - 電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、
前記冷媒流路が、並べて配置された前記半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、
前記バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下である
ことを特徴とする電力変換装置。 - 電力変換用半導体素子が実装された複数の半導体モジュールと当該半導体モジュールを冷却する冷媒の冷媒流路を形成した冷却装置とを有する電力変換装置において、
前記冷媒流路が、並べて配置された前記半導体モジュールの冷却フィン部とフィンが無く前記冷却フィン部を接続するU字状のバッファ部とからなり、
前記バッファ部の流路断面積の最小値に対する最大値が2倍以下であり、
前記バッファ部断面の水力直径に対する内のり長さが6倍以下である
ことを特徴とする電力変換装置。
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|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003124965A patent/JP2004335516A/ja active Pending
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