JP2004343176A - 画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示モード選択部7を用いてユーザにより選択された表示モードに基づいて、差分処理部2で生成された差分画像において、陰影増大(消失)のみを表示することが選択された場合には、陰影が増大(消失)している領域の輝度のみが他の領域の輝度と異なるように、前記差分画像を階調変換し、階調変換した差分画像を表示部5に表示することにより、陰影変化の状態を状態ごとに個別に画像として表示するようにして、陰影変化を観察し易くすることができるようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法に関するものであり、特に、医療画像における被検体の経時変化を表示するための用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
医療画像分野においては、近年、CAD(コンピュータ支援診断:Computer Aided Diagnosis)の研究が活発に行われている。CADは、単純X線や、CT(computerized tomography)などを用いて得られた画像をコンピュータにより解析し、病変部分の疑いがある部分を検出するので、疾病の早期発見に貢献することが期待されている。
【0003】
CADには、対象とする画像や検出対象により様々な種類が考えられているが、その中に同一部位を撮影した画像の差分を取ることにより、経時変化を強調した画像を得る経時差分方式によるCADが注目されている。
【0004】
この経時差分方式によるCADにおいては、例えば、時間的に異なる時点で撮影された1組の胸部単純X線画像に対し画像解析を行う。そして、それぞれの画像において解剖学的に同一となる位置を求め、現在又は過去のいずれか一方の画像を変形し、画素毎の差分処理を行う(例えば、特許文献1を参照。)。
【0005】
このような差分処理により得られる差分画像の輝度値は、現在および過去の画像間における画像信号の変化に対応する。すなわち、過去画像と現在画像との間で変化がない場合、その差分値は0となるが、何らかの変化が生じた場合はその変化に対応した輝度レベルの変化が現れる。
【0006】
図12は、時間的に異なる同一部位における画像信号の変化例を説明する図であり、過去画像の信号および現在画像の信号と、それらにより得られる差分画像の信号とを1次元で表示したものである。
同図(a)の過去画像の信号ではほぼ平坦なプロファイルであった部分に、同図(b)の領域Aで示すような陰影を表す信号が出現した場合に、過去画像の信号から現在画像の信号を引いてこれらの差分を取って差分画像の信号を生成すると、同図(c)に示すようなプロファイルが得られる。
【0007】
また、同図(d)は、このような変化が生じた場合の胸部X線画像を対象とした差分画像の例であり、この図に示すように、新たに生じた陰影に対応した輝度レベルの低い領域Aが描出される。このように差分画像を表示することで、2つの画像間で生じた変化を観察しやすくすることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−37074号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、差分画像を用いると、異なる時点で生じた画像の変化を、より観察しやすくするという効果を有する。
しかしながら、画像間での変化においては、陰影の増大或いは消失のどちらか一方のみが常に発生するとは限らず両者が共に発生することがある。このような場合、読影者(医師)は、差分画像に表示される個々の陰影の変化に十分注意を払わなければならなくなるという問題がある。
【0010】
また、差分画像に表示される陰影の個数が多いと、陰影の変化の見落としが発生し易くなってしまうという問題もある。
さらに、観察にあたっては個々の陰影の変化だけではなく、全体としての経過を把握する必要があるが、陰影の個数が多いと、このような経過の判断が難しくなるという問題もある。
【0011】
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、差分画像を表示するにあたり、複数の陰影変化が生じている場合でも個々の陰影変化を容易に且つ確実に観察することができるようにするとともに、経過観察における判断を容易に且つ確実に行うことができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、前記状態選択工程により選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含むことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
次に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像処理装置の基本的な構成の一例を図示したものである。
まず、全体的な動作を説明する。画像入力部1により入力された少なくとも2枚の画像は、差分処理部2において処理が行われ、差分画像が生成される。前記差分画像は一旦メモリ部3に記憶されるが、適宜階調変換部4において必要な処理が施され、表示部5に出力表示される。ここで表示部5は、例えば高精細のCRTモニタや、液晶モニタ等の表示装置であり、これにより医師の診断が行われる。
【0014】
また、以降の説明においては、前記差分処理の元となる1対の画像も同様にメモリ部3に記憶されて適宜表示部5に出力表示され、前記差分画像と共に診断に供されるものとする。
【0015】
次に、図2のフローチャートに基づいて、本実施の形態における画像処理装置の各部の詳細な動作(画像処理方法)の一例について説明する。
[ステップS100]
まず、ステップS100において、1対の画像が画像入力部1により入力される。図1において、画像入力部1は不図示の撮像装置により撮影された複数の画像を入力する装置であり、例えばハードディスクのような外部記憶装置から差分処理に供される1対の画像を入力する。
【0016】
ここで、差分処理の対象となる1対の画像は、異なる時点において所定の撮像装置により撮影され、予め記憶されているものとするが、これに限定されるものではない。例えば、1枚の画像は既に撮影されており外部記憶装置に記憶されているが、現時点でのもう1枚の画像は撮影直後に画像入力部1を介して入力する構成であってもよい。
また、画像入力部1はネットワークを介して接続された外部の記憶装置に保存されている画像を入力するインタフェース装置であってもよい。
【0017】
[ステップS200]、[ステップS300]
前記ステップS100で入力された1対の画像は、差分処理部2において、位置合わせおよび差分処理が行われる。これにより、差分画像が生成され、メモリ部3に記憶される。前記1対の画像の位置合わせ、および差分処理の詳細については公知の技術、例えば特開平7−37074号公報に開示された方法を用いることができる。
【0018】
具体的に説明すると、例えば、デジタル化された1対の画像のうち、一方の画像を非線形に歪ませ、この歪ませた一報の画像と、歪んでいない他方の画像との間でサブトラクション処理を行うようにして、両画像の位置合わせを行い、前記差分画像を生成する。
【0019】
なお、本実施の形態においては、生じた陰影変化を示す値を、図12に示すようにしている。具体的に説明すると、負の値は陰影が増大した場合に、正の場合は陰影が消失した場合に対応するものとする。ただし、このような関係は、本発明に必須ではなく、逆の関係であってもよい。
【0020】
[ステップS400]
基準レベル決定部6は、メモリ部3に記憶された差分画像を解析し、この差分画像における基準レベルを決定し、不図示の内部メモリに記憶する。ここで、前記基準レベルとは、差分画像において、2枚の画像間で変化が生じていない部分の画素の輝度に対応する値であり、差分画像においては通常0となる。
【0021】
しかし、位置合わせに誤差が存在したり、2枚の画像の撮像条件等が違ったりすることにより、1対の画像間に平均的に輝度差があるような場合には、前記基準レベルが0とならない可能性もある。そこで、本実施の形態においては、差分画像のヒストグラムに基づき前記基準レベルを決定する。
【0022】
図3は、差分画像のヒストグラムの一例を示した図である。
経時差分処理においては、2枚の画像の間で位置合わせが行われるため、変化のない部分に対応する輝度レベルの頻度が最も高くなる。したがって、基準レベル決定部6は、ヒストグラム30の中で最も頻度の高い輝度値Csを求め、この輝度値Csを前記基準レベルCsとして記憶する。
【0023】
[ステップS500]
表示モード選択部7は、前記差分画像を表示する際に、どのような陰影変化を対象として表示するのかをユーザからの入力により選択可能とするものである。2枚の画像間における陰影変化としては、
(1)変化なし
(2)陰影増大
(3)陰影消失
の3通りの状態が考えられるが、ユーザは、表示モード選択部7により、次の3つの表示モードのうち、いずれかを選択する。
(1)全ての陰影変化を表示
(2)陰影増大のみを表示
(3)陰影消失のみを表示
【0024】
前記表示モードの選択には、ユーザが対話的に入力可能な画面上で、上記3種類の表示モードを排他的に選択できるようなユーザインタフェースが用いられる。
【0025】
図4は、表示選択部7により選択が行われる際に表示部5に表示されるモニタ画面の例を示す図である。
この例では、前記差分画像は、表示部5に相当するモニタに表示され、かつこの差分画像が表示されている画面と同じ画面で、前記表示モードが選択できるようになっている。ただし、差分画像と別のモニタや、図4に示すような画面とは別に設けられたスイッチ等により前記表示モードが選択されるようにしてもよい。
【0026】
図4の例においては、3つのボタン41〜43が画面に表示され、これらの中から1つのみが選択されるようになっている。これにより、陰影全てを表示するか、増大或いは消失のいずれかの陰影のみを表示するかが選択され、この選択結果が階調変換部4に対して出力される。なお、図4の画面内に表示されている矢印は、マウスカーソルである。
【0027】
[ステップS600]
階調変換部4は、表示モード選択部7から入力した表示モードに基づいて、メモリ部3に記憶された差分画像を変換して表示部5に出力する。以下に各表示モードに対応する変換方法について説明する。
【0028】
図5は、階調変換部4における、各表示モードに対する入力輝度と出力輝度の関係(階調変換特性)の一例を図示したものである。
表示モードが全ての陰影変化を表示する全陰影変化表示モードである場合、階調変換部4は、図5(a)の関係に基づき差分画像を変換し、出力する。表示モードが陰影増大のみを表示する陰影増大表示モードの場合、階調変換部4は、図5(b)の関係に基づき差分画像を変換し、出力する。表示モードが陰影消失のみを表示する陰影消失表示モードの場合、図5(c)の関係に基づいて差分画像を変換し、出力する。
【0029】
同図においてSmin、Smaxは入力、すなわち差分画像の輝度の最小値および最大値を表す。Dmin、Dmaxは出力、すなわち表示される出力画像の輝度の最小値および最大値を表す。Cdは、出力画像における輝度レベルの中間値を表し、これは前述した差分画像における基準レベルCsに対応する。
【0030】
したがって、前述した方法により階調変換が行われると、前記全陰影変化表示モードの場合は、単に差分画像が出力画像の輝度範囲にリニアにマッピングされる。また、前記陰影増大表示モードの場合は、基準レベルCsより大きな値の輝度レベルが全て中間値Cdにマッピングされる。さらに、前記陰影消失表示モードの場合は、基準レベルCsより小さな値の輝度レベルが全て中間値Cdにマッピングされる。
【0031】
ここで、中間値Cdは、元の差分画像において変化の生じなかった部分の輝度レベルに対応するので、前記陰影増大表示モードでは、増大した陰影変化のみが、前記陰影消失表示モードでは、消失した陰影変化のみが観察されるようになる。
【0032】
[ステップS700]
表示部5は、前述のようにして階調変換部4において階調変換された差分画像を入力し、表示する。表示の形態としては、例えば図4に示すように、過去画像または現在画像の一方と、前記階調変換された差分画像(前記出力画像)とを並べて表示するようにしてもよいし、前記過去画像、前記現在画像、および前記階調変換された差分画像を同時に並べて表示するようにしてもよい。ただし、表示の形態は、これらに限定されず、様々な形態を取ることができる。
【0033】
図6は、表示部5に表示される実際の画像の一例を示す図であり、同図(a)は前記全陰影変化表示モードに対応し、同図(b)は前記陰影増大表示モードに対応し、同図(c)は前記陰影消失表示モードに対応する。上述したようにして階調変換を行うことで、図6に示すように、陰影の変化を個別に表示し、観察することができるようになる。
【0034】
以上のように本実施の形態では、陰影増大(消失)のみを表示する場合には、陰影が消失(増大)している領域の輝度を基準レベルCsに対応する中間値Cdにマッピングするようにして、陰影が増大(消失)している領域のみが他の領域と区別されるように差分画像を処理して表示するようにしたので、差分画像の中に陰影が増大している領域と、消失している領域とが混在し、多数の陰影変化が含まれている場合であっても、陰影変化の状態を状態ごとに個別に画像として表示することが可能となる。これにより、陰影変化を観察し易くすることができるとともに、病巣などの経過観察における判断を行い易くすることができる。したがって、読影者は、陰影の増大や消失を見落とすことなく正確な読影を容易に行うことができるとともに、差分画像全体の状態変化を容易に且つ確実に把握することができる。
【0035】
なお、本実施の形態では、陰影増大(陰影消失)のみを表示する場合には、陰影が消失(増大)している領域の輝度を、基準レベルCsに対応する中間値Cdにマッピングし、陰影変化がない状態の輝度に変換して出力するようにしたが、陰影が増大(消失)している領域のみが、他の領域と区別されるようにしていれば、必ずしも、前記陰影が消失(増大)している領域を、陰影変化がない状態の輝度に変換する必要はない。例えば、前記陰影が消失(増大)している領域のコントラストを相対的に低下させるようにしてもよい。
【0036】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した階調変換を施した後に、陰影変化が生じた部分に対して解析処理を行うことにより、陰影の増大、および消失がどの程度生じているかを表示するようにしている。このように、本実施の形態は、前記階調変換を施した後の処理が、前述した第1の実施の形態と異なるだけであるので、前述した第1の実施の形態と同一の部分については、図1〜図6に付した符号と同一の符号を付すなどして詳細な説明を省略する。
【0037】
図7は、本実施の形態が適用される画像処理装置の基本的な構成の一例を示す図である。
同図において、本実施の形態における画像処理装置は、解析部8が追加されていることを除けば、図1に示した第1の実施の形態における画像処理装置の構成と同一である。
【0038】
階調変換部4により生成された出力画像は、表示部5および解析部8に入力される。
以下に、図8に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態における画像処理装置の各部の詳細な動作(画像処理方法)の一例について説明する。但し、図8において、ステップS800以外の各ステップについては、前述した第1実施の形態(図2)と同様であるため、説明を省略する。
【0039】
[ステップS800]
階調変換部4にて階調変換された差分画像(出力画像)は、解析部8により2値化され、前記陰影増大表示モード、前記陰影消失モード別に解析が行われてる。具体的に説明すると、各表示モード別に陰影変化を表す領域の個数や、面積等の特徴量が計算される。
以下の図9に示すフローチャートに基づいて、解析部8のより詳細な動作を説明する。
【0040】
[ステップS801]
解析部8は、現在の表示モードを表示モード選択部7から入力し、表示モードが前記全陰影変化表示モードである場合には、そのまま処理を終了する。
【0041】
この場合、解析部8からの出力は無効になるが、ある特別な値を割り当てることにより、後続の表示部5で解析部8からの出力が無効であることを識別することができる。この他、表示部5が表示モードを識別し、表示モードが前記全陰影変化表示モードであると識別した場合に、解析部8からの入力を無効に(無視)するようにしてもよい。
【0042】
[ステップS802]、[ステップS803]
さらに解析部8は、現在の表示モードが前記陰影増大表示モードである場合は、入力した階調変換後の差分画像の階調を反転し、後続の処理に進む。これにより、後述する2値化処理において陰影変化の生じた部分を統一的に白画素に割り当てることが可能となる。
【0043】
[ステップS804]
解析部8は、入力した階調変換後の差分画像に対し2値化のための閾値を設定する。前記閾値の設定方法としては公知の技術、例えばpタイル法を用いることができる。前記pタイル法における面積比率の設定は、陰影変化に対する感度に応じて予め決定されているものとする。
【0044】
[ステップS805]
解析部8は、前記ステップS804で設定された閾値に基づき、階調変換後の差分画像を2値化して2値画像を生成する。これにより、増大或いは消失の陰影変化が生じた部分が1(白)に、その他の部分が0(黒)に割り当てられた2値画像が得られる。
【0045】
[ステップS806]
前記ステップS805で生成された2値画像にラベリング処理を行い、孤立した陰影変化を領域分割し、分割された領域の個数をカウントする。
【0046】
[ステップS807]
前記ステップS806で行われたラベリング処理により分割された各領域の面積を求め、その合計を計算する。
【0047】
[ステップS808]
前記ステップS806、S807において求められた領域の個数と各領域の面積の合計を出力する。
【0048】
図10は、本実施の形態における以上の処理によって表示部5に表示されるモニタ画面の一例を示す図である。
この例では、選択された表示モードにおける陰影変化の生じている領域の個数および面積が、差分画像表示エリア(階調変換された差分画像が表示されるエリア)1001の下にある表示エリア1002内に表示される。これにより、各陰影変化の状態において、どの程度の変化が生じているかを定量的に把握することが可能となる。
【0049】
以上のように本実施の形態では、陰影変化が生じている領域の個数と面積を計算して表示するようにしたので、前述した第1の実施の形態における効果に加え、読影者は、陰影変化の状態を定量的に把握することができ、差分画像全体の状態変化をより容易に且つ確実に把握することができるようになる。
【0050】
なお、以上の説明においては、ラベリング処理により分割された各領域の面積を合計して表示するようにしているが、領域ごとに個別に面積を計算し、それを表示エリア1002内に並べて表示するようにしてもよい。
【0051】
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態は、前記階調変換を行う際の処理が、前述した第1および第2の実施の形態と異なるだけであるので、前述した第1の実施の形態と同一の部分については、図1〜図10に付した符号と同一の符号を付すなどして詳細な説明を省略する。
【0052】
前述した第1実施の形態では、入力輝度値に対する出力輝度値の特性が区分的にリニアとなるように、階調変換部4で階調変換を行ったが(図5を参照)、階調変換の方法は、これに限定される必要はない。
図11は、本実施の形態における階調変換特性の一例を図示したものである。
【0053】
同図(a)は、表示モードが前記陰影増大表示モード(陰影の増大のみを表示する表示モード)の場合の特性である。
特性1101aに示すように、基準レベルCs以下の入力に対して非線形に階調を変更し、基準レベルCsを超える入力に対しては中間値Cdに変更するようにする。
このようにすることで、陰影変化の値が小さい領域に対しては出力を抑制するようになるため、位置合わせのずれ等に起因するノイズを抑制することができる。これによって、陰影変化をより観察し易くすることができる。
【0054】
また、同図(b)は、表示モードが前記陰影消失表示モード(陰影の消失のみを表示する表示モード)の場合の特性である。
特性1102aに示すように、基準レベルCs以上の入力に対して非線形に階調を変更し、基準レベルCsより小さい入力に対しては中間値Cdに変更するようにする。
このようにすることで、先と同じように陰影変化の値が小さい領域に対しては出力を抑制するようになるため、陰影変化をより観察し易くすることができる。
【0055】
さらに、特性1101b、1102b(図11の破線)に示すようにして、階調変換を行ってもよい。このようにすると、例えば、表示モードが前記陰影増大表示モードの場合に、消失した陰影の領域も低いコントラストでその存在を確認することができるため、陰影の増大と消失の関係を同時に把握することが容易になる。
【0056】
なお、前述した第1〜第3の実施の形態においては、図4に示すように、3つの表示モードから1つを選択して、階調変換された差分画像(出力画像)を1つ表示しているが、表示部5の表示領域が大きい場合には、前記全陰影変化表示モードと、それ以外の2つの表示モードとを合わせた表示形態を選択できるようにしてもよい。
【0057】
また、前述した第3実施の形態において説明した階調変換の特性を、ユーザが変更できるようなユーザインタフェースを設けてもよい。すなわち、例えば、図5に示した特性と、図11に示した特性の中から所望の特性をユーザが選べるようにし、選んだ特性により差分画像を階調変換してもよい。
【0058】
(本発明の他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0059】
また、この場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0060】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0061】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0062】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
(実施態様1) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、
前記状態選択工程により選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、
前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
【0063】
(実施態様2) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像を記憶媒体に記憶する差分画像記憶工程と、
前記差分画像記憶工程により記憶された差分画像における基準差分値を決定する基準差分値決定工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、
前記基準差分値決定工程により決定された基準差分値と、前記状態選択工程により選択された陰影変化の状態とに基づいて、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、
前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
【0064】
(実施態様3) 前記差分基準値決定工程は、前記差分画像における差分値のヒストグラムに基づいて、前記基準差分値を決定することを特徴とする実施態様2に記載の画像処理方法。
【0065】
(実施態様4) 前記差分画像処理工程は、前記状態選択工程により選択されなかった状態にある領域の差分値を、前記基準差分値に変換することを特徴とする実施態様2または3に記載の画像処理方法。
【0066】
(実施態様5) 前記差分画像処理工程は、前記状態選択工程により選択されなかった状態にある領域が、相対的に低コントラストとなるように前記差分画像を階調変換することを特徴とする実施態様1〜4の何れか1態様に記載の画像処理方法。
【0067】
(実施態様6) 前記差分画像処理工程により処理された差分画像を2値化して2値画像を生成する2値画像生成工程と、
前記2値画像生成工程により生成された2値画像において所定の面積をもつ領域を計数する計数工程とを含み、
前記出力工程は、前記計数工程による処理結果を前記差分画像と共に出力することを特徴とする実施態様1〜5の何れか1態様に記載の画像処理方法。
【0068】
(実施態様7) 前記状態選択工程によりユーザに選択させるようにする陰影変化の状態は、陰影増大の状態と、陰影消失の状態との少なくとも何れか1つであることを特徴とする実施態様1〜6の何れか1態様に記載の画像処理方法。
【0069】
(実施態様8) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成手段と、
前記差分画像生成手段により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択手段と、
前記状態選択手段により選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、前記差分画像を処理する差分画像処理手段と、
前記差分画像処理手段により処理された差分画像を出力する出力手段とを含むことを特徴とする画像処理装置。
【0070】
(実施態様9) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成手段と、
前記差分画像生成手段により生成された差分画像を記憶媒体に記憶する差分画像記憶手段と、
前記差分画像記憶手段により記憶された差分画像における基準差分値を決定する基準差分値決定手段と、
前記差分画像生成手段により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択手段と、
前記基準差分値決定手段により決定された基準差分値と、前記状態選択手段により選択された陰影変化の状態とに基づいて、前記差分画像を処理する差分画像処理手段と、
前記差分画像処理手段により処理された差分画像を出力する出力手段とを含むことを特徴とする画像処理装置。
【0071】
(実施態様10) 前記差分基準値決定手段は、前記差分画像における差分値のヒストグラムに基づいて、前記基準差分値を決定することを特徴とする実施態様9に記載の画像処理装置。
【0072】
(実施態様11) 前記差分画像処理手段は、前記状態選択手段により選択されなかった状態にある領域の差分値を、前記基準差分値に変換することを特徴とする実施態様9または10に記載の画像処理装置。
【0073】
(実施態様12) 前記差分画像処理手段は、前記状態選択手段により選択されなかった状態にある領域が、相対的に低コントラストとなるように前記差分画像を階調変換することを特徴とする実施態様8〜11の何れか1態様に記載の画像処理装置。
【0074】
(実施態様13) 前記差分画像処理手段により処理された差分画像を2値化して2値画像を生成する2値画像生成手段と、
前記2値画像生成手段により生成された2値画像において所定の面積をもつ領域を計数する計数手段とを含み、
前記出力手段は、前記計数手段による処理結果を前記差分画像と共に出力することを特徴とする実施態様8〜12の何れか1態様に記載の画像処理装置。
【0075】
(実施態様14) 前記状態選択手段によりユーザに選択させるようにする陰影変化の状態は、陰影増大の状態と、陰影消失の状態との少なくとも何れか1つであることを特徴とする実施態様8〜13の何れか1態様に記載の画像処理装置。
【0076】
(実施態様15) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、
前記状態選択工程により選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、
前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【0077】
(実施態様16) 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像を記憶媒体に記憶する差分画像記憶工程と、
前記差分画像記憶工程により記憶された差分画像における基準差分値を決定する基準差分値決定工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、
前記基準差分値決定工程により決定された基準差分値と、前記状態選択工程により選択された陰影変化の状態とに基づいて、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、
前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【0078】
(実施態様17) 前記差分基準値決定工程は、前記差分画像における差分値のヒストグラムに基づいて、前記基準差分値を決定することを特徴とする実施態様16に記載のコンピュータプログラム。
【0079】
(実施態様18) 前記差分画像処理工程は、前記状態選択工程により選択されなかった状態にある領域の差分値を、前記基準差分値に変換することを特徴とする実施態様16または17に記載のコンピュータプログラム。
【0080】
(実施態様19) 前記差分画像処理工程は、前記状態選択工程により選択されなかった状態にある領域が、相対的に低コントラストとなるように前記差分画像を階調変換することを特徴とする実施態様1〜4の何れか1態様に記載のコンピュータプログラム。
【0081】
(実施態様20) 前記差分画像処理工程により処理された差分画像を2値化して2値画像を生成する2値画像生成工程と、
前記2値画像生成工程により生成された2値画像において所定の面積をもつ領域を計数する計数工程とを含む処理をコンピュータに実行させ、
前記出力工程は、前記計数工程による処理結果を前記差分画像と共に出力することを特徴とする実施態様15〜19の何れか1態様に記載のコンピュータプログラム。
【0082】
(実施態様21) 前記状態選択工程によりユーザに選択させるようにする陰影変化の状態は、陰影増大の状態と、陰影消失の状態との少なくとも何れか1つであることを特徴とする実施態様15〜20の何れか1態様に記載のコンピュータプログラム。
【0083】
(実施態様22) 前記実施態様15〜21の何れか1態様に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザにより選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、差分画像を処理して出力するようにしたので、陰影変化の状態を個別に差分画像内に表示することが可能となり、読影の指標となる陰影変化をより観察し易くすることができるとともに、経過観察における判断を行い易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、画像処理装置の基本的な構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示し、画像処理装置の各部の詳細な動作(画像処理方法)の一例を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示し、差分画像のヒストグラムの一例を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示し、表示部に表示されるモニタ画面の例を示す図である
【図5】本発明の第1の実施の形態を示し、各表示モードに対する階調変換特性の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示し、表示部に表示される実際の画像の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示し、画像処理装置の基本的な構成の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示し、画像処理装置の各部の詳細な動作(画像処理方法)の一例を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示し、解析部のより詳細な動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示し、表示部に表示されるモニタ画面の例を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示し、各表示モードに対する階調変換特性の一例を示す図である。
【図12】従来の技術を示し、時間的に異なる同一部位における画像信号の変化例を説明する図である。
【符号の説明】
1 画像入力部
2 差分処理部
3 メモリ部
4 階調変換部
5 表示部
6 基準レベル決定部
7 表示モード選択部
8 解析部
Claims (1)
- 互いに異なる時点で撮影された少なくとも2枚の医用画像を入力する入力工程と、
前記入力工程により入力された2枚の医用画像間で位置合わせを行い、対応する座標点における画像信号を差分処理して差分画像を生成する差分画像生成工程と、
前記差分画像生成工程により生成された差分画像による読影の指標となる陰影変化の状態をユーザに選択させるようにする状態選択工程と、
前記状態選択工程により選択された状態の領域のみが、他の領域と区別されるように、前記差分画像を処理する差分画像処理工程と、
前記差分画像処理工程により処理された差分画像を出力する出力工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
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