JP2004346042A - 貼付剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】肌荒れの予防や治療に優れた効果有し、あるいは優れたスリミング効果を有し、さらに肌荒れ予防・治療効果やスリミング効果を発現する揮散性薬効成分の製造時の加熱による含量の低下が生じ難く、従って、肌荒れの予防・治療やスリミング効果が有効に発現される肌荒れ治療用もしくはスリミング貼付剤を提供する。
【解決手段】支持体の少なくとも一面に膏体層が形成されてなる貼付剤であって、膏体層が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤を含む混合物よりなる粘着性基剤中に、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の薬効成分が含有されてなる、貼付剤。
【選択図】 なし
【解決手段】支持体の少なくとも一面に膏体層が形成されてなる貼付剤であって、膏体層が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤を含む混合物よりなる粘着性基剤中に、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の薬効成分が含有されてなる、貼付剤。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚の乾燥や荒れを予防・治療する肌荒れ治療効果やスリミング効果を発現する貼付剤に関し、より詳細には、貼付剤として好適に用いられ、製造時の有効成分の損失が少ない、肌荒れ治療用、及びスリミング用に好適に用いられる貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビタミン類、油類、米ぬか、アロエもしくはヨモギなどの抽出物が、ひびやあかぎれなどの肌荒れに治療効果を有することが知られている。従って、これらの成分を含むローション剤、軟膏剤及び乳剤などが、ひびやあかぎれなどの肌荒れを予防・治療する薬剤として市販されている(下記の非特許文献1)。
【0003】
また、上記のような有効成分の効果を高めるために、これらの有効成分を膏体層に含有させてなる貼付剤が、下記の特許文献1または2に開示されている。
さらに、下記の特許文献3には、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからなる群から選択された少なくとも1種の薬効成分と、グリセリンとが含有されている肌荒れ治療用製剤を用いた肌荒れ治療用貼付剤が開示されている。
【0004】
しかしながら、従来の肌荒れ治療用貼付剤の製造工程では、一般的に加熱が必要である。すなわち、有効成分及び粘着剤を、水や有機溶媒に混合し、液状の塗工液を得、該液状の塗工液を塗り拡げ、乾燥することにより膏体層が形成されている。あるいは、有効成分と、熱可塑性粘着剤などからなる基剤とを加熱溶融・混合し、流動性の塗工液を得、該塗工液を塗り拡げ、温度を下げて膏体層を形成する方法も用いられている。
【0005】
上記のように、従来の貼付剤製造工程では、熱処理を必要とするのに対し、トウガラシチンキやノニル酸ワニリルアミドなどの揮散性の有効成分は、加熱処理において揮散し、有効成分の残存量が低下するという問題があった。そのため、有効成分による期待される有効性を発現させ難かった。
【0006】
【非特許文献1】
フレグランスジャーナル、2、17(1991)
【特許文献1】
特願平3−145926号
【特許文献2】
特願平4−222548号
【特許文献3】
特願2000−367402号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、ひびやあかぎれなどの荒れを予防・治療する効果を有するだけでなく、製造時の熱処理による揮散性有効成分の含有量の低下を抑制でき、有効成分による治療効果が十分に期待され得る肌荒れ治療用として好適に用いられる貼付剤を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、スリミング効果、すなわち痩身効果を有し、製造時の熱処理によっても、スリミング効果を発揮する有効成分の含量低下が生じ難いスリミング用として好適に使用される貼付剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミドなどの揮散性有効成分と特定の粘着性基剤とを用いれば、製造時の有効成分の揮散による含量低下を抑制し得ることを見出し、さらに、このようにして構成された製剤が貼付剤として用いられた場合、肌荒れ治療効果やスリミング効果において即効性及び効果の持続性を有することを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
本願の第1の発明は、支持体の少なくとも一面に膏体層が形成されてなる貼付剤であって、膏体層が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤を含む混合物よりなる粘着性基剤中に、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の揮散性薬効成分が含有されてなることを特徴とする、貼付剤である。
【0011】
本発明に係る貼付剤は、肌荒れ治療用貼付剤及びスリミング用貼付剤として好適に用いられる。
以下、本発明の詳細を説明する。
【0012】
(薬効成分)
本発明において用いられる薬効成分は、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種であり、これらの内の1種または複数種が適宜用いられ得る。上記薬効成分は、揮散性の薬効成分であり、後述の実施例から明らかなように、良好な肌荒れ治療効果及びスリミング効果を奏する。
【0013】
上記トウガラシチンキとしては、トウガラシから水または有機溶媒などで抽出されたトウガラシエキスの成分であり、かつ人に安全に投与し得るものである限り、特に限定されるものではない。例えば、日本薬局方や化粧品原料規格などに収載されているトウガラシチンキ、トウガラシ中の有効成分であるカプサイシン、トウガラシを適当な大きさに粉砕することにより得られたトウガラシ末(例えば日本薬局方に収載)などが挙げられる。上記トウガラシチンキは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0014】
また、上記トウガラシチンキと人間の皮膚に対する作用が同様であるため、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキスまたはカンフルなどもトウガラシチンキと同様に本発明において薬効成分として用いられる。ショウキョウエキスには、ショウキョウチンキ及び油溶性ショウキョウエキスも包含される。
【0015】
上記トウガラシチンキ以外の薬効成分も、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、トウガラシチンキ及びトウガラシチンキ以外の薬効成分は、それぞれが単独で用いられてもよく、それぞれが2種以上併用されてもよい。
【0016】
上記薬効成分の使用量は、特に限定されるものではないが、膏体層中に0.0001重量%以上が好ましく、より好ましくは0.001重量%以上である。なお、複数種の薬効成分を使用する場合には、複数種の薬効成分の合計が、0.0001重量%以上、より好ましくは0.001重量%以上とすることが望ましい。上記薬効成分の使用量が、膏体層中の0.001重量%未満では、薬効成分による効果が不十分となることがある。すなわち、肌荒れ予防効果や肌荒れ治療効果が十分でなかったり、スリミング効果が十分でないことがある。
【0017】
(粘着性基剤)
本発明において用いられる上記粘着性基剤は、粘着性を付与するために用いられている。該粘着性基剤は、ゴム系粘着剤、またはゴム粘着剤とアクリル系粘着剤とを混合したものにより構成される。ゴム系粘着剤としては、特に限定されないが、特に、スチレンイソプレン共重合体(SIS)が好ましく、SISを用いた場合、上述した薬効成分の加熱による損失が十分に抑制された。また、SISに、(メタ)アクリル酸系粘着剤、もしくは(メタ)アクリル酸エステル系粘着剤、より好ましくは、アクリル酸2−エチルヘキシルとメタクリル酸2−エチルヘキシルと、メタクリル酸ドデシルとの重合体(以下AMM)からなる粘着剤を用いた場合に、熱による薬効成分の損失が効果的に抑制される。
【0018】
(貼付剤中に含まれる他の成分)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤には、上述した薬効成分及び粘着性基剤以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で他の成分を含有させることができる。このような他の成分としては、特に限定されないが、尿素、α−ヒドロキシ酸、酢酸トコフェロール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、ビオチン、パントテン酸、オリーブ油、アロエ、米糠、米糠エキス、ビタミンE、ビタミンA、スクワラン、ヨモギなどの肌荒れ予防効果や治療効果を有する薬効成分、各種充填剤、増量剤、軟化剤、粘着性増強剤、可塑剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、抗菌剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、着香剤などが挙げられる。これらの他の成分は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が添加されてもよい。
【0019】
(支持体)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤では、貼付剤としての形態を保つために、膏体層が、支持体の少なくとも片面に設けられる。このような支持体としては、貼付部位が皮膚であり、可動部でもあるため、柔軟性に優れた支持体を用いることが望ましい。支持体を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、不織布、織布、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などのプラスチックフィルムもしくはシート、アルミ箔などの金属箔、あるいはこれらの複合体などが挙げられる。
【0020】
(剥離材)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤は、その表面を使用時まで剥離材で保護されていることが望ましい。
【0021】
上記剥離材としては、特に限定されないが、例えば、上質紙やグラシン紙などの紙類の少なくとも片面にシリコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型ポリマー系離型剤などで離型処理が施されてなる剥離紙、ポリエステルフィルムやポリオレフインフィルムなどのプラスチックフィルムの少なくとも片面にシリコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型ポリマー系離型剤などで離型処理が施されている離型フイルムもしくはシートなどが挙げられる。
【0022】
(製造方法)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に用いられる貼付剤の製造方法は特に限定されてないが、例えば、混練・混合機を用いて、必須成分である上記薬効成分及び粘着性基剤と、必要に応じて添加される他の成分とを、水または有機溶媒などに均一に溶解混合し、塗工し乾燥する方法が挙げられる。また、粘着性基剤が熱可塑性の場合には、粘着性基剤を加熱溶解し、薬効成分と、必要に応じて添加される他の成分とを溶融混合し、しかる後放冷して固化させればよい。
【0023】
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に用いられる貼付剤は、支持体の少なくとも片面に上記膏体層を形成した形態とされる。このような形態とする場合には、上記製造方法において、塗工液を予め準備された支持体の少なくとも片面に塗工し、加熱もしくは自然放置することにより膏体層を形成すればよい。支持体の少なくとも片面に膏体層を形成する具体的な方法は特に限定されず、例えば、水や溶媒を用いた上記塗工液の場合には、通常の塗工乾燥機を用いて、支持体の所定の面に膏体層を得るための塗工液を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、温風などによる乾燥工程を経て、膏体層を形成し、しかる後、膏体層の表面に剥離材を離型処理面側から積層する方法を用いることができる。
【0024】
また、通常の塗工機を用いて剥離材の離型処理された面に膏体層を得るための塗工液を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等の工程を経て膏体層を形成し、該膏体層を支持体の所定の面に積層し、転写する方法を採用してもよい。好ましくは、生産性に優れているため、後者の転写法を採用することが望ましい。
【0025】
なお、薬効成分と基剤と、必要に応じて添加される他の成分とを加熱溶融することができる場合には、通常のホットメルト型塗工機を用いて、同様に支持体の少なくとも片面または剥離材の片面に膏体層を形成することにより、貼付剤を得ることができる。
【0026】
いずれにしても、本発明においては、製造工程における加熱処理によって、上述した薬効成分の揮散蒸発による含量の低下が生じ難く、しかも特別な装置を必要とすることなく、含量の低下を防止することができる。
【0027】
なお、膏体層の厚み等は特に限定されず、肌荒れ治療用やスリミング用などの使用目的や使用部位等に応じて適宜選択すればよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施例を説明することにより本発明を明らかにする。本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0029】
以下の実施例及び比較例の調製に際しては、下記の原材料を用いた。
〔1〕揮散性の薬効成分
(1)トウガラシチンキ(日本薬局方)
(2)ノニル酸ワニリルアミド(日本薬局方)
(3)dl−カンフル(日本薬局方)
(4)ニコチン酸アミド(化粧品原料規格)
(5)ニコチン酸ベンジル(メルク社製)
【0030】
〔2〕基剤
(1)スチレンイソプレンブロック共重合体(クレイトンポリマージャパン社製、商品名:KRATON D−1107)。なお、以下、SISと略す。
(2)アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸2−エチルへキシル−メタクリル酸ドデシル共重合体(積水化学工業社製、医薬品添加物規格1998年収載品)。以下、AMMと略す。
(3)アクリル酸2−エチルヘキシル−ビニルピロリドン共重合体(積水化学工業社製、医薬品添加物規格1998年収載品)。以下、AEVと略す。
(4)アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸メチル共重合体エマルジョン粘着剤(日本カーバイド工業株式会社社製、商品名:ニカゾル)。以下、AEAと略す。
【0031】
〔3〕その他の成分
(1)流動パラフィン(日本薬局方)
(2)酢酸トコフェロール(日本薬局方)
(3)グリセリン(日本薬局方)
なお、以下の実施例及び比較例における成分の量は特に断らない限り重量部である。また、粘着性基剤を構成する粘着剤の量は、溶媒等に溶解されている場合には、乾燥後の固形分としての重量割合を示す。
【0032】
(実施例1)
粘着性基剤としてのSIS67重量部に、シクロヘキサン340重量部を加え、攪拌しつつ室温で完全に均一に溶解した。この粘着基剤溶液に、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ0.001重量部、ノニル酸ワニリルアミド0.001重量部及び他の成分として酢酸トコフェノール0.001重量部及び流動パラフィン33重量部を加え、さらに攪拌し、均一な塗工液を得た。
【0033】
次に、表面が離型処理されたPETフィルムの離型処理面に、上記塗工液を乾燥後の厚みが100μmとなるように塗工し、100℃で10分間乾燥し、膏体層を形成した。このようにして形成された膏体層を、PET/EVAラミネートフィルムからなる支持体の片面に積層し、貼付剤を得た。
【0034】
(実施例2〜実施例7)
膏体を構成するための塗工液の組成を下記の表1に示す組成としたことを除いては、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0035】
(実施例8)
粘着性基剤としてのSIS67重量部に流動パラフィン33重量部を加え、150℃の温度で加熱溶融しながら攪拌し、完全に溶融させた後、温度を130℃で維持しつつ、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ0.001重量部及びノニル酸ワニリルアミド0.001重量部と、他の成分としての酢酸トコフェロール0.001重量部を加え、さらに攪拌し、均一な塗工液とした。
【0036】
離型PETフィルムの離型処理面に上記塗工液を厚みが100μmとなるように、加熱されたバーコータを用いて塗工し、室温まで放冷し、膏体層を形成した。しかる後、この膏体層をポリエステル不織布の片面に積層し、貼付剤を得た。
【0037】
(実施例9)
膏体層の組成を実施例3と同様としたことを除いては、実施例8と同様にして貼付剤を得た。
【0038】
(実施例10)
膏体層の組成を実施例6と同様にしたことを除いては、実施例8と同様にして貼付剤を得た。
【0039】
【表1】
【0040】
(比較例1)
粘着性基剤としてのAEA80重量部に、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ1重量部及びノニル酸ワニリルアミド1重量部と、他の成分としてグリセリン17重量部及び酢酸トコフェロール1重量部とを加え、撹拌し、均一な塗工液を得た。
上記塗工液を用い、以下、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0041】
(比較例2)
膏体層を構成する組成を下記の表2に示すように変更したことを除いては、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0042】
(比較例3)
スリミング効果をうたった市販の貼付剤(カネボウ社製、商品名:ヴィタロッソ)を用意した。
【0043】
【表2】
【0044】
(実施例及び比較例の評価)
1、薬効成分の残存率
実施例及び比較例で得られた各貼付剤の製造直後に、貼付剤をアルミラミネート袋に密封した。しかる後、1週間後にアルミラミネート袋を開封し、貼付剤を取出し、貼付剤中の薬効成分の残存量を定量した。定量された残存量の薬効成分仕込み量、すなわち製造時に用いられた薬効成分量に対する比率を求め、薬効成分の残存率とした。
【0045】
なお、トウガラシチンキについては、薬効成分の本質であるカプサイシンについて液体クロマトグラフ法により残存量を測定した。また、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸アミド及びニコチン酸ベンジルについても、液体クロマトグラフ法により、dl−カンフルはガスクロマトグラフ法により、それぞれ残存量を定量した。また、測定結果が100%を超えて算出された値については測定誤差と考え、100%と表示した。
【0046】
表3及び表4に結果を示す。
表3及び表4から明らかなように、SIS、SIS及びAMMまたはAEVの混合物からなる基剤を用いた場合、比較例1,2に比べ、揮散性の薬効成分の残存率が著しく高いことがわかる。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
2、肌荒れに対する効果
実施例及び比較例で得られた各貼付剤の肌荒れ治療効果についてのモニターテストを以下の要領で行った。結果を表5に示す。なお、表5においては、全てのモニターが最高の評価点(評点=3)と判断した場合を100とし、それに対する比率の数値を記載した。
【0050】
モニターテスト…モニター8人に、5cm×5cmに裁断された貼付剤を、就寝前に、膝、かかと、または足裏に貼付してもらった。一晩経過後、貼付剤を剥離し、剥離してから5分後及び5時間後に、貼付部の肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果を下記の判定基準で評価してもらった。
【0051】
肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果の判定基準
評点3…貼付前または塗布前より著しくしっとりした。
評点2…貼付前または塗布前よりしっとりした。
評点1…貼付前または塗布前と変化がない。
評点0…貼付前または塗布前よりかさかさする。
【0052】
【表5】
【0053】
3、スリミング効果の評価
実施例及び比較例の貼付剤のスリミング効果に対するモニターテストを下記の方法で行った。結果を下記の表6に示す。なお、表6では、全てのモニターが最高の評価(評点3)と判断した場合を100とし、それに対する比率の数値を記載した。
【0054】
モニターテスト…モニター7人に、15cm×10cmに裁断された貼付剤を、入浴後に片方の脇腹に貼付してもらった。同時に、比較例の貼付剤を反対側の脇腹に貼付てしもらった。貼付してから2時間後に、実施例及び比較例の貼付剤を剥離し、剥離直後に引き締め感を下記の判定基準で判定してもらった。
【0055】
スリミング効果の判定基準
評点3…貼付前より著しい引き締め感を感じる。
評点2…貼付前より引き締め感を感じる。
評点1…貼付前と変化がない。
評点0…貼付前よりたるんだ感じがする。
【0056】
【表6】
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る貼付剤では、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の揮散性薬効成分が含有されているため、保湿効果に優れ、ひびやあかぎれなどの肌荒れを予防もしくは治療することができ、また優れたスリミング効果を発現する。特に、上記薬効成分が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤とアクリル系粘着剤との混合物からなる粘着性基剤に含有されているため、製造時の加熱処理による上記薬効成分の含量の低下が生じ難いので、肌荒れ治療用貼付剤中に十分な量の上記薬効成分が残存しており、従って、優れた肌荒れ予防・治療効果及びスリミング効果が確実に発現される。
【0058】
また、本発明に係る貼付剤では、支持体の少なくとも片面に膏体層が形成されているので、皮膚表面に容易にかつ安定に貼付することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚の乾燥や荒れを予防・治療する肌荒れ治療効果やスリミング効果を発現する貼付剤に関し、より詳細には、貼付剤として好適に用いられ、製造時の有効成分の損失が少ない、肌荒れ治療用、及びスリミング用に好適に用いられる貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビタミン類、油類、米ぬか、アロエもしくはヨモギなどの抽出物が、ひびやあかぎれなどの肌荒れに治療効果を有することが知られている。従って、これらの成分を含むローション剤、軟膏剤及び乳剤などが、ひびやあかぎれなどの肌荒れを予防・治療する薬剤として市販されている(下記の非特許文献1)。
【0003】
また、上記のような有効成分の効果を高めるために、これらの有効成分を膏体層に含有させてなる貼付剤が、下記の特許文献1または2に開示されている。
さらに、下記の特許文献3には、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、カンタリスチンキ及びショウキョウエキスからなる群から選択された少なくとも1種の薬効成分と、グリセリンとが含有されている肌荒れ治療用製剤を用いた肌荒れ治療用貼付剤が開示されている。
【0004】
しかしながら、従来の肌荒れ治療用貼付剤の製造工程では、一般的に加熱が必要である。すなわち、有効成分及び粘着剤を、水や有機溶媒に混合し、液状の塗工液を得、該液状の塗工液を塗り拡げ、乾燥することにより膏体層が形成されている。あるいは、有効成分と、熱可塑性粘着剤などからなる基剤とを加熱溶融・混合し、流動性の塗工液を得、該塗工液を塗り拡げ、温度を下げて膏体層を形成する方法も用いられている。
【0005】
上記のように、従来の貼付剤製造工程では、熱処理を必要とするのに対し、トウガラシチンキやノニル酸ワニリルアミドなどの揮散性の有効成分は、加熱処理において揮散し、有効成分の残存量が低下するという問題があった。そのため、有効成分による期待される有効性を発現させ難かった。
【0006】
【非特許文献1】
フレグランスジャーナル、2、17(1991)
【特許文献1】
特願平3−145926号
【特許文献2】
特願平4−222548号
【特許文献3】
特願2000−367402号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、ひびやあかぎれなどの荒れを予防・治療する効果を有するだけでなく、製造時の熱処理による揮散性有効成分の含有量の低下を抑制でき、有効成分による治療効果が十分に期待され得る肌荒れ治療用として好適に用いられる貼付剤を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、スリミング効果、すなわち痩身効果を有し、製造時の熱処理によっても、スリミング効果を発揮する有効成分の含量低下が生じ難いスリミング用として好適に使用される貼付剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミドなどの揮散性有効成分と特定の粘着性基剤とを用いれば、製造時の有効成分の揮散による含量低下を抑制し得ることを見出し、さらに、このようにして構成された製剤が貼付剤として用いられた場合、肌荒れ治療効果やスリミング効果において即効性及び効果の持続性を有することを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
本願の第1の発明は、支持体の少なくとも一面に膏体層が形成されてなる貼付剤であって、膏体層が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤を含む混合物よりなる粘着性基剤中に、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の揮散性薬効成分が含有されてなることを特徴とする、貼付剤である。
【0011】
本発明に係る貼付剤は、肌荒れ治療用貼付剤及びスリミング用貼付剤として好適に用いられる。
以下、本発明の詳細を説明する。
【0012】
(薬効成分)
本発明において用いられる薬効成分は、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種であり、これらの内の1種または複数種が適宜用いられ得る。上記薬効成分は、揮散性の薬効成分であり、後述の実施例から明らかなように、良好な肌荒れ治療効果及びスリミング効果を奏する。
【0013】
上記トウガラシチンキとしては、トウガラシから水または有機溶媒などで抽出されたトウガラシエキスの成分であり、かつ人に安全に投与し得るものである限り、特に限定されるものではない。例えば、日本薬局方や化粧品原料規格などに収載されているトウガラシチンキ、トウガラシ中の有効成分であるカプサイシン、トウガラシを適当な大きさに粉砕することにより得られたトウガラシ末(例えば日本薬局方に収載)などが挙げられる。上記トウガラシチンキは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0014】
また、上記トウガラシチンキと人間の皮膚に対する作用が同様であるため、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキスまたはカンフルなどもトウガラシチンキと同様に本発明において薬効成分として用いられる。ショウキョウエキスには、ショウキョウチンキ及び油溶性ショウキョウエキスも包含される。
【0015】
上記トウガラシチンキ以外の薬効成分も、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、トウガラシチンキ及びトウガラシチンキ以外の薬効成分は、それぞれが単独で用いられてもよく、それぞれが2種以上併用されてもよい。
【0016】
上記薬効成分の使用量は、特に限定されるものではないが、膏体層中に0.0001重量%以上が好ましく、より好ましくは0.001重量%以上である。なお、複数種の薬効成分を使用する場合には、複数種の薬効成分の合計が、0.0001重量%以上、より好ましくは0.001重量%以上とすることが望ましい。上記薬効成分の使用量が、膏体層中の0.001重量%未満では、薬効成分による効果が不十分となることがある。すなわち、肌荒れ予防効果や肌荒れ治療効果が十分でなかったり、スリミング効果が十分でないことがある。
【0017】
(粘着性基剤)
本発明において用いられる上記粘着性基剤は、粘着性を付与するために用いられている。該粘着性基剤は、ゴム系粘着剤、またはゴム粘着剤とアクリル系粘着剤とを混合したものにより構成される。ゴム系粘着剤としては、特に限定されないが、特に、スチレンイソプレン共重合体(SIS)が好ましく、SISを用いた場合、上述した薬効成分の加熱による損失が十分に抑制された。また、SISに、(メタ)アクリル酸系粘着剤、もしくは(メタ)アクリル酸エステル系粘着剤、より好ましくは、アクリル酸2−エチルヘキシルとメタクリル酸2−エチルヘキシルと、メタクリル酸ドデシルとの重合体(以下AMM)からなる粘着剤を用いた場合に、熱による薬効成分の損失が効果的に抑制される。
【0018】
(貼付剤中に含まれる他の成分)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤には、上述した薬効成分及び粘着性基剤以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で他の成分を含有させることができる。このような他の成分としては、特に限定されないが、尿素、α−ヒドロキシ酸、酢酸トコフェロール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、ビオチン、パントテン酸、オリーブ油、アロエ、米糠、米糠エキス、ビタミンE、ビタミンA、スクワラン、ヨモギなどの肌荒れ予防効果や治療効果を有する薬効成分、各種充填剤、増量剤、軟化剤、粘着性増強剤、可塑剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、抗菌剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、着香剤などが挙げられる。これらの他の成分は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が添加されてもよい。
【0019】
(支持体)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤では、貼付剤としての形態を保つために、膏体層が、支持体の少なくとも片面に設けられる。このような支持体としては、貼付部位が皮膚であり、可動部でもあるため、柔軟性に優れた支持体を用いることが望ましい。支持体を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、不織布、織布、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などのプラスチックフィルムもしくはシート、アルミ箔などの金属箔、あるいはこれらの複合体などが挙げられる。
【0020】
(剥離材)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に使用される貼付剤は、その表面を使用時まで剥離材で保護されていることが望ましい。
【0021】
上記剥離材としては、特に限定されないが、例えば、上質紙やグラシン紙などの紙類の少なくとも片面にシリコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型ポリマー系離型剤などで離型処理が施されてなる剥離紙、ポリエステルフィルムやポリオレフインフィルムなどのプラスチックフィルムの少なくとも片面にシリコーン系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型ポリマー系離型剤などで離型処理が施されている離型フイルムもしくはシートなどが挙げられる。
【0022】
(製造方法)
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に用いられる貼付剤の製造方法は特に限定されてないが、例えば、混練・混合機を用いて、必須成分である上記薬効成分及び粘着性基剤と、必要に応じて添加される他の成分とを、水または有機溶媒などに均一に溶解混合し、塗工し乾燥する方法が挙げられる。また、粘着性基剤が熱可塑性の場合には、粘着性基剤を加熱溶解し、薬効成分と、必要に応じて添加される他の成分とを溶融混合し、しかる後放冷して固化させればよい。
【0023】
本発明に係る肌荒れ治療用及びスリミング用として好適に用いられる貼付剤は、支持体の少なくとも片面に上記膏体層を形成した形態とされる。このような形態とする場合には、上記製造方法において、塗工液を予め準備された支持体の少なくとも片面に塗工し、加熱もしくは自然放置することにより膏体層を形成すればよい。支持体の少なくとも片面に膏体層を形成する具体的な方法は特に限定されず、例えば、水や溶媒を用いた上記塗工液の場合には、通常の塗工乾燥機を用いて、支持体の所定の面に膏体層を得るための塗工液を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、温風などによる乾燥工程を経て、膏体層を形成し、しかる後、膏体層の表面に剥離材を離型処理面側から積層する方法を用いることができる。
【0024】
また、通常の塗工機を用いて剥離材の離型処理された面に膏体層を得るための塗工液を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等の工程を経て膏体層を形成し、該膏体層を支持体の所定の面に積層し、転写する方法を採用してもよい。好ましくは、生産性に優れているため、後者の転写法を採用することが望ましい。
【0025】
なお、薬効成分と基剤と、必要に応じて添加される他の成分とを加熱溶融することができる場合には、通常のホットメルト型塗工機を用いて、同様に支持体の少なくとも片面または剥離材の片面に膏体層を形成することにより、貼付剤を得ることができる。
【0026】
いずれにしても、本発明においては、製造工程における加熱処理によって、上述した薬効成分の揮散蒸発による含量の低下が生じ難く、しかも特別な装置を必要とすることなく、含量の低下を防止することができる。
【0027】
なお、膏体層の厚み等は特に限定されず、肌荒れ治療用やスリミング用などの使用目的や使用部位等に応じて適宜選択すればよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施例を説明することにより本発明を明らかにする。本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0029】
以下の実施例及び比較例の調製に際しては、下記の原材料を用いた。
〔1〕揮散性の薬効成分
(1)トウガラシチンキ(日本薬局方)
(2)ノニル酸ワニリルアミド(日本薬局方)
(3)dl−カンフル(日本薬局方)
(4)ニコチン酸アミド(化粧品原料規格)
(5)ニコチン酸ベンジル(メルク社製)
【0030】
〔2〕基剤
(1)スチレンイソプレンブロック共重合体(クレイトンポリマージャパン社製、商品名:KRATON D−1107)。なお、以下、SISと略す。
(2)アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸2−エチルへキシル−メタクリル酸ドデシル共重合体(積水化学工業社製、医薬品添加物規格1998年収載品)。以下、AMMと略す。
(3)アクリル酸2−エチルヘキシル−ビニルピロリドン共重合体(積水化学工業社製、医薬品添加物規格1998年収載品)。以下、AEVと略す。
(4)アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸メチル共重合体エマルジョン粘着剤(日本カーバイド工業株式会社社製、商品名:ニカゾル)。以下、AEAと略す。
【0031】
〔3〕その他の成分
(1)流動パラフィン(日本薬局方)
(2)酢酸トコフェロール(日本薬局方)
(3)グリセリン(日本薬局方)
なお、以下の実施例及び比較例における成分の量は特に断らない限り重量部である。また、粘着性基剤を構成する粘着剤の量は、溶媒等に溶解されている場合には、乾燥後の固形分としての重量割合を示す。
【0032】
(実施例1)
粘着性基剤としてのSIS67重量部に、シクロヘキサン340重量部を加え、攪拌しつつ室温で完全に均一に溶解した。この粘着基剤溶液に、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ0.001重量部、ノニル酸ワニリルアミド0.001重量部及び他の成分として酢酸トコフェノール0.001重量部及び流動パラフィン33重量部を加え、さらに攪拌し、均一な塗工液を得た。
【0033】
次に、表面が離型処理されたPETフィルムの離型処理面に、上記塗工液を乾燥後の厚みが100μmとなるように塗工し、100℃で10分間乾燥し、膏体層を形成した。このようにして形成された膏体層を、PET/EVAラミネートフィルムからなる支持体の片面に積層し、貼付剤を得た。
【0034】
(実施例2〜実施例7)
膏体を構成するための塗工液の組成を下記の表1に示す組成としたことを除いては、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0035】
(実施例8)
粘着性基剤としてのSIS67重量部に流動パラフィン33重量部を加え、150℃の温度で加熱溶融しながら攪拌し、完全に溶融させた後、温度を130℃で維持しつつ、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ0.001重量部及びノニル酸ワニリルアミド0.001重量部と、他の成分としての酢酸トコフェロール0.001重量部を加え、さらに攪拌し、均一な塗工液とした。
【0036】
離型PETフィルムの離型処理面に上記塗工液を厚みが100μmとなるように、加熱されたバーコータを用いて塗工し、室温まで放冷し、膏体層を形成した。しかる後、この膏体層をポリエステル不織布の片面に積層し、貼付剤を得た。
【0037】
(実施例9)
膏体層の組成を実施例3と同様としたことを除いては、実施例8と同様にして貼付剤を得た。
【0038】
(実施例10)
膏体層の組成を実施例6と同様にしたことを除いては、実施例8と同様にして貼付剤を得た。
【0039】
【表1】
【0040】
(比較例1)
粘着性基剤としてのAEA80重量部に、揮散性薬効成分としてトウガラシチンキ1重量部及びノニル酸ワニリルアミド1重量部と、他の成分としてグリセリン17重量部及び酢酸トコフェロール1重量部とを加え、撹拌し、均一な塗工液を得た。
上記塗工液を用い、以下、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0041】
(比較例2)
膏体層を構成する組成を下記の表2に示すように変更したことを除いては、実施例1と同様にして貼付剤を得た。
【0042】
(比較例3)
スリミング効果をうたった市販の貼付剤(カネボウ社製、商品名:ヴィタロッソ)を用意した。
【0043】
【表2】
【0044】
(実施例及び比較例の評価)
1、薬効成分の残存率
実施例及び比較例で得られた各貼付剤の製造直後に、貼付剤をアルミラミネート袋に密封した。しかる後、1週間後にアルミラミネート袋を開封し、貼付剤を取出し、貼付剤中の薬効成分の残存量を定量した。定量された残存量の薬効成分仕込み量、すなわち製造時に用いられた薬効成分量に対する比率を求め、薬効成分の残存率とした。
【0045】
なお、トウガラシチンキについては、薬効成分の本質であるカプサイシンについて液体クロマトグラフ法により残存量を測定した。また、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸アミド及びニコチン酸ベンジルについても、液体クロマトグラフ法により、dl−カンフルはガスクロマトグラフ法により、それぞれ残存量を定量した。また、測定結果が100%を超えて算出された値については測定誤差と考え、100%と表示した。
【0046】
表3及び表4に結果を示す。
表3及び表4から明らかなように、SIS、SIS及びAMMまたはAEVの混合物からなる基剤を用いた場合、比較例1,2に比べ、揮散性の薬効成分の残存率が著しく高いことがわかる。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
2、肌荒れに対する効果
実施例及び比較例で得られた各貼付剤の肌荒れ治療効果についてのモニターテストを以下の要領で行った。結果を表5に示す。なお、表5においては、全てのモニターが最高の評価点(評点=3)と判断した場合を100とし、それに対する比率の数値を記載した。
【0050】
モニターテスト…モニター8人に、5cm×5cmに裁断された貼付剤を、就寝前に、膝、かかと、または足裏に貼付してもらった。一晩経過後、貼付剤を剥離し、剥離してから5分後及び5時間後に、貼付部の肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果を下記の判定基準で評価してもらった。
【0051】
肌荒れ予防効果または肌荒れ治療効果の判定基準
評点3…貼付前または塗布前より著しくしっとりした。
評点2…貼付前または塗布前よりしっとりした。
評点1…貼付前または塗布前と変化がない。
評点0…貼付前または塗布前よりかさかさする。
【0052】
【表5】
【0053】
3、スリミング効果の評価
実施例及び比較例の貼付剤のスリミング効果に対するモニターテストを下記の方法で行った。結果を下記の表6に示す。なお、表6では、全てのモニターが最高の評価(評点3)と判断した場合を100とし、それに対する比率の数値を記載した。
【0054】
モニターテスト…モニター7人に、15cm×10cmに裁断された貼付剤を、入浴後に片方の脇腹に貼付してもらった。同時に、比較例の貼付剤を反対側の脇腹に貼付てしもらった。貼付してから2時間後に、実施例及び比較例の貼付剤を剥離し、剥離直後に引き締め感を下記の判定基準で判定してもらった。
【0055】
スリミング効果の判定基準
評点3…貼付前より著しい引き締め感を感じる。
評点2…貼付前より引き締め感を感じる。
評点1…貼付前と変化がない。
評点0…貼付前よりたるんだ感じがする。
【0056】
【表6】
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る貼付剤では、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の揮散性薬効成分が含有されているため、保湿効果に優れ、ひびやあかぎれなどの肌荒れを予防もしくは治療することができ、また優れたスリミング効果を発現する。特に、上記薬効成分が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤とアクリル系粘着剤との混合物からなる粘着性基剤に含有されているため、製造時の加熱処理による上記薬効成分の含量の低下が生じ難いので、肌荒れ治療用貼付剤中に十分な量の上記薬効成分が残存しており、従って、優れた肌荒れ予防・治療効果及びスリミング効果が確実に発現される。
【0058】
また、本発明に係る貼付剤では、支持体の少なくとも片面に膏体層が形成されているので、皮膚表面に容易にかつ安定に貼付することができる。
Claims (3)
- 支持体の少なくとも一面に膏体層が形成されてなる貼付剤であって、膏体層が、ゴム系粘着剤またはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤を含む混合物よりなる粘着性基剤中に、トウガラシチンキ、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ショウキョウエキス及びカンフルからなる群から選択された少なくとも1種の揮散性薬効成分が含有されてなることを特徴とする、貼付剤。
- 肌荒れ治療用貼付剤である、請求項1に記載の貼付剤。
- スリミング用貼付剤である、請求項1に記載の貼付剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003146861A JP2004346042A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003146861A JP2004346042A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 貼付剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004346042A true JP2004346042A (ja) | 2004-12-09 |
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|---|---|---|---|
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004346042A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010114215A3 (ko) * | 2009-04-01 | 2010-11-25 | 연세대학교 산학협력단 | 캠포를 유효성분으로 포함하는 비만, 이상지방혈증, 지방간 또는 인슐린 저항성 증후군의 예방 또는 치료용 조성물 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146861A patent/JP2004346042A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010114215A3 (ko) * | 2009-04-01 | 2010-11-25 | 연세대학교 산학협력단 | 캠포를 유효성분으로 포함하는 비만, 이상지방혈증, 지방간 또는 인슐린 저항성 증후군의 예방 또는 치료용 조성물 |
| KR101032313B1 (ko) | 2009-04-01 | 2011-05-06 | 연세대학교 산학협력단 | 캠포를 유효성분으로 포함하는 비만, 이상지방혈증, 지방간 또는 인슐린 저항성 증후군의 예방 또는 치료용 조성물 |
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