JP2004347138A - 加熱調理器の重量測定装置 - Google Patents

加熱調理器の重量測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス漏れの危険性をなくし、温度検知や温度補正を不要とする加熱調理器の重量測定装置を提供する。
【解決手段】キャビネット1に被加熱物を収容する加熱庫2が設けられ、キャビネットなどから受ける荷重により内圧が変化する作動体10と、該作動体10の内圧変化を検出する圧力センサ11と、作動体10からの圧力を圧力センサ11に伝達する導管12とから圧力伝達系14を構成し、また、圧力伝達系14を常時は大気圧に開放し、荷重測定時に閉じて密閉状態とする開閉体15を設け、加熱庫2に被加熱物が収容されたときの圧力伝達系14内の圧力上昇を圧力センサ11で検知することにより、被加熱物の重量を検出する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品等の被加熱物を加熱庫に収容して加熱する電子レンジ、オーブンなどの加熱調理器における被加熱物の重量を測定するのに適した重量測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、加熱調理器において被加熱物の重量を測定するために、特許文献1に示す重量測定装置を提案した。この特許文献1に示す重量測定装置は、荷重を一点に集中させて、その集中部に、荷重により内部ガス圧が変化する作動体を設け、この作動体の圧力を導管を通じて差圧センサの高圧側入口と低圧側入口に伝達するようにし、低圧側入口には開閉自在な開閉電磁弁を設け、測定時には低圧側入口への作動体からの圧力を遮断するために閉じ、非測定時に低圧側入口への作動体からの圧力を伝達するために開くようにし、差圧センサによる測定の精度を向上させることができる。
【0003】
【特許文献1】特願2002−280195(請求項14参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示す重量測定装置は、作動体から差圧センサに至る圧力伝達経路は不活性ガスを封入した圧力伝達系となっており、内部の加圧圧力を大きくすればするほど同一荷重でも差圧センサの出力が大きくなる特徴がある。
【0005】
しかし、長期使用中にガス漏れが発生すれば、初期の出力特性が得られないことになる。したがって、生産工程において十分なガス漏れチェックが必要となる。
【0006】
また、加圧密閉機構内部の圧力は密閉されているために、温度変化により内部圧力も変化することになる。内部圧力が変化すれば、同一荷重であっても出力が変化することになる。したがって、特許文献1に示す加圧密閉機構を用いた重量測定装置においては、温度検知を行い、その温度に応じて荷重測定値を補正する必要があった。
【0007】
以下、加圧密閉機構方式の測定に関して詳細を記す。一般に、加熱調理器は、加熱による食品への熱量供給によりその機能を満たしているが、その加熱に伴い重量測定装置の温度も変化することになる。
【0008】
特許文献1に示すように、差圧センサの低圧側入口の電磁弁を閉じてから荷重測定終了までの時間は比較的短時間で完了するので、その間の温度変化は小さく重量測定精度の影響は極めて小さい。しかしながら、測定開始時の温度の違いによる重量測定精度は、温度が上昇すると同一の荷重を測定しても差圧出力が大きくなり、測定精度の低下を招く。
【0009】
以下に、密閉圧力により出力が変化することを説明する。印加荷重をG[kg]、作動体であるダンパの有効断面をS[cm]、ダンパ自身のばね定数をA[kg/cm]、荷重印加前の内部圧力をPA、 荷重印加後の内部圧力をPB、荷重印加前のダンパ寸法をLa、荷重印加後のダンパ寸法をLb、荷重印加前の密閉容積をVA、荷重印加後の密閉容積をVBとすると(1)〜(3)式が成立する。
G=S・(PB−PA)+A・(La−Lb) ・・・・・・・・(1)式
PA・VA=PB・VB ・・・・・・・・(2)式
(La−Lb)・S=VA−VB ・・・・・・・・(3)式
【0010】
これらの連立方程式を解くことにより、PB−PA を検出することで、印加荷重Gを求めることができる式を誘導することができる。
【0011】
ところでpv=nRT=一定(理想気体の状態方程式)により、PA×VA =PB×VB、 PB=(PA×VA)/ VB であるから、荷重に対する出力(内部圧力の変化=差圧)=PB− PA=(PA×VA)/ VB−PA=PA×((VA/ VB)−1)となり、容量変化((VA/ VB)−1)が一定とすると、荷重に対する出力差圧はPAが大きければ大きくなる。実際には内部圧力が大きくなれば、ダンパの容量変化は少なくなるので、正比例までにはならない。
【0012】
以下に、具体的な数値例として初期圧力PAが100kPaと1000kPaの場合を比較してみる。同一荷重で同一量の圧縮(初期VA=10cmがVB=8cmに圧縮)がなされると仮定すると、出力は、PA=100kPaの場合、PB=1000/8、PB−PA=25であるが、PA=1000kPaの場合、PB=10000/8、PB−PA=250となる。
【0013】
逆に、同一荷重で同一の出力(PB−PA=25)になると仮定すると、圧縮はPA=100kPaの場合、VB=8cmであるが、PA=1000kPaの場合、PB=25+PA=1025からVB=(PA×VA)/PB=1000×10/1025=9.756 cmとなり、殆ど圧縮されないことになる。実際の場合の出力は25〜250、VBは9.25〜8 cmの中間になる。
【0014】
このような現象を日常で経験する所では、テニスボールを手で変形させる時に、同一の力ではボールに多くの空気が入っている時は変形量が少なく、空気が抜けて柔らかくなっている時は大きく変形することからも容易に理解できる。
【0015】
したがって、測定時の温度が高温になれば同一重量でも差圧出力が大きくなり重量測定精度の低下を招くことになる。
【0016】
そこで、本発明は、ガス漏れの危険性をなくし、また、温度検知や温度補正を不要とする重量測定装置の提供を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る重量測定装置においては、載置する荷重により内圧が変化する作動体と、該作動体の内圧変化を検出する圧力センサと、前記作動体からの圧力を前記圧力センサに伝達する導管とから圧力伝達系が構成され、該圧力伝達系を密閉状態と大気に開放する開放状態とに切換える開閉体と、該開閉体を制御して前記圧力センサの出力から載置荷重を演算する制御部とが設けられ、前記制御部は、常時は前記開閉体を開けて前記圧力伝達系を大気圧に開放し、荷重測定時に前記開閉体を閉じて荷重載置による前記圧力伝達系内の圧力上昇を前記圧力センサにより検知することで、載置された荷重を演算することを特徴としている。
【0018】
この構成によると、圧力伝達系は常時は大気圧に開放し、荷重測定時に閉じて圧力伝達系内を密閉状態とするので、従来にようにガス漏れによる測定精度の低下を防止することができ、また、圧力伝達系は荷重測定前に大気圧に開放するので、測定時の温度の違いによる影響はほとんど受けることがなく、温度検知や温度補正が不要となる。
【0019】
本発明に係る重量測定装置は、食品などの被加熱物の重量測定のみならず、他の載置物の重量の測定にも適用することができるが、特に食品などの被加熱物の重量を測定して調理時間を制御する加熱調理器の重量測定装置として用いるのが好適である。
【0020】
すなわち、本発明は、キャビネットに被加熱物を収容する加熱庫が設けられた加熱調理器において、前記キャビネット又は加熱庫から受ける荷重により内圧が変化する作動体と、該作動体の内圧変化を検出する圧力センサと、前記作動体からの圧力を前記圧力センサに伝達する導管とから圧力伝達系が構成され、該圧力伝達系を密閉状態と大気に開放する開放状態とに切換える開閉体と、該開閉体を制御して前記圧力センサの出力から被加熱物の重量を演算する制御部とが設けられ、前記制御部は、常時は前記開閉体を開けて前記圧力伝達系を大気圧に開放し、前記加熱庫に被加熱物が収容される前に前記開閉体を閉じ、その後の載置荷重による前記圧力伝達系内の圧力上昇を前記圧力センサにより検知することで、被加熱物の重量を演算することを特徴とする加熱調理器の重量測定装置を提供するものである。
【0021】
この構成によると、圧力伝達系において、開閉体の開状態では、キャビネット又は加熱庫の荷重が作動体に作用して作動体を多少収縮させるが、大気圧に開放しているので、圧力センサにはその時の大気圧が作用していることになる。そして、この状態で開閉体を閉じれば、圧力伝達系の内部の空気圧はその時の大気圧となる。ここで、食品等の被加熱物を加熱庫に収容すれば、被加熱物を収容した分、その荷重により作動体が収縮し、圧力伝達系の内部圧力が上昇する。その圧力変化を圧力センサで検出することにより、被加熱物の重量を計測することができる。
【0022】
また、非測定時には、前記圧力伝達系を常時大気圧に開放しているので、従来のようにガス漏れを気にする必要はなく、また、測定時の温度の違いによる影響もほとんど受けることがなく、温度検知や温度補正が不要となる。
【0023】
ここで、圧力センサは、一般的構造のもの、例えば、圧力を受けることにより変形するシリコン単結晶製のダイヤフラムに、熱拡散によりピエゾ抵抗が形成され、4個のピエゾ抵抗がブリッジ接続された構造のものを使用することができる。圧力センサは、特許文献1に示すようなガス封入式の圧力伝達系に使用するものではないので、差圧センサを用いる必要がなく、そのため圧力導入口も一つでよく、簡単な構造のものを採用することができる。
【0024】
また、作動体としては、キャビネットや加熱庫からかかる荷重に対して反力を生じるものであればよく、キャビネットなどからの荷重によって反応するダンパ、シリンダが適している。開閉体としては、開閉弁、切換弁、シャッタのように圧力の伝達を遮断するものであればよい。
【0025】
上記構成の重量測定装置においては、キャビネット又は加熱庫からの荷重が前記作動体に直接かかるので、作動体の内圧変化および圧力センサにかかる負荷も大きくなる。そこで、前記作動体の周囲にキャビネット又は加熱庫からの荷重を受ける弾性体を設け、この弾性体によりキャビネット又は加熱庫の荷重の大半(例えば約9割程度)を支えることで、キャビネット又は加熱庫の荷重の大半をキャンセルすることができる。これにより、キャビネット又は加熱庫の荷重に対する作動体の内圧変化を抑えることができ、その分、圧力センサによる食品等の被加熱物の測定荷重許容範囲を大きくすることができる。弾性体は、ゴムやエラストマー樹脂などのゴム状弾性体のほか、スプリング部材であってもよく、特に、作動体と同軸にその周囲にコイルスプリングを設ければ、弾性体をコンパクトに設置することができる。
【0026】
また、前記作動体を所要寸法以下に圧縮されないように規制するストッパを設けることもできる。これにより、キャビネット又は加熱庫に過大な荷重が印加されても作動体が許容限度以上に収縮しないので、作動体の破損を防止することができる。
【0027】
なお、加熱調理器における重量測定装置は、作動体がキャビネットの荷重を受けるもの、あるいはキャビネット内の加熱庫の荷重を受けるもののいずれであってもよい。キャビネットの荷重を受ける作動体は、例えば、キャビネットの複数本の脚部に配置されるか、あるいはキャビネットとこれを支持する支持体との間に介在させることができる。一方、加熱庫の荷重を受ける作動体は、例えば、キャビネットに上下動可能に設けられた加熱庫を支持するように配置することができる。
【0028】
また、作動体にかかる荷重を1点に集中させる集中機構を設け、その集中点に作動体を配置することもできる。具体的には、キャビネットと支持体との間に弾性部材を介装し、支持体とキャビネットとの間の空間に作動体を配置し、集中機構は、複数のレバーが組み合わされてなり、前記レバーにおいて、支点が前記支持体に支持され、力点に前記キャビネットからの荷重が印加され、作用点に前記作動体を位置するように配置する。
【0029】
このような構造にすれば、作動体が1つですみ、部品点数を低減できる。また、作動体から圧力センサまでの配管等の出力を伝達するための部材を少なくすることができ、これに伴って接続個所も減らすことができ、伝達時の圧力損失といったことが減って、測定精度が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の重量測定装置を搭載した電子レンジの部分断面正面図である。図2は電子レンジの荷重を1点に集中させるための荷重集中機構を示す平面図、図3は図2の正面図である。
図4は電子レンジの重量測定装置の制御ブロック図、図5、図6および図7は本発明に係る重量測定装置の構成断面図である。
【0031】
図1に示すように、加熱調理器としての電子レンジは、キャビネット1内に食品等の被加熱物を収容するための加熱庫2が形成され、加熱庫2内にガラステーブル3が載置台として固定されている。マグネトロン4より発生したマイクロ波は、導波管5を通り、アンテナ6から放射され、ガラステーブル3を透過して、ガラステーブル3に載置された被加熱物を加熱することができる。
【0032】
そして、キャビネット1は、支持体7により弾性的に支持される。支持体7は、上面が開口した箱状に形成され、底面に複数の脚8が設けられている。支持体7の開口は、キャビネット1の底面より大とされ、キャビネット1が支持体7に対して出入可能とされる。
【0033】
キャビネット1を支持体7に弾性的に支持するため、キャビネット1と支持体7との間には、コイルばね9からなる弾性部材が介装され、キャビネット1と支持体7とは相対的に上下方向に移動可能とされる。このコイルばね9により、キャビネット1が大きく移動することを防いで、支持体7から外れることはない。なお、コイルばね9の代わりに弾性ゴムを用いてもよい。
【0034】
食品等の被加熱物の重量を測定するための重量測定装置は、図1、2に示すように、キャビネット1全体の荷重に反応して内圧が変化する作動体としてダンパ10と、荷重によるダンパ10の内圧変化を検出する検出器としての圧力センサ11と、ダンパ10からの圧力を圧力センサ11に伝達する導管12とから圧力伝達系14が構成されている。そして、圧力伝達系14を密閉状態と大気に開放する開放状態とに切換える開閉体として電磁開閉弁15と、該電磁開閉弁15を制御して前記圧力センサ11の出力から被加熱物の重量を演算するマイコンからなる制御部16(図4参照)とが設けられている。
【0035】
さらに、キャビネット1から支持体7にかかる荷重を1つのダンパ10に集中的に伝えるために集中機構19が設けられている。この集中機構19は、図2に示すように、複数のレバー20、ここでは4本のレバー20を組み合わせて構成され、てこの原理を用いて、荷重を合成してダンパ10に集中させるようにしている。
【0036】
レバー20は、図3に示すように、上下面にそれぞれ凹み20aが形成され、下面の凹み20aが支持体7に固定された受片21に揺動自在に支持され、ここが支点Aとなる。この支点Aの位置は、脚8の位置に対応させておくと、強度的によい。そして、キャビネット1に固定された押片22がレバー20の上面の凹み20aに当接して、キャビネット1からの荷重がレバー20にかかり、ここが力点Bとなる。2本のレバー20は、上下方向に交差され、連結材23によって連結され、1つのレバー対とされる。これによって、2本のレバー20にかかる荷重が合成される。2組のレバー対のうちそれぞれ1本のレバー20がダンパ10に取り付けられ、それぞれのレバー対によって合成した荷重がダンパ10にかかり、ここが作用点Cとなる。
【0037】
作用点Cには、2組のレバー対のうちそれぞれ1本のレバー20を合成して連結する荷重印加レバー24aが設けられ、この荷重印加レバー24aの先端に下側開放の筒形キャップ24が固定され、このキャップ24がダンパ10の上面に当接している。
【0038】
ダンパ10は、図5に示すように、荷重により内圧が変化するベローズ型のものであって、支持体7とキャビネット1との間に形成された空間において支持体7上の取付片7aにダンパ受け25を介して設置される。ダンパ受け25は、その上面に、キャップ24の下端を着座可能な大径凹部25aと、それよりも中心側に形成されダンパ10の下部を収容する小径凹部25bとからなる2段凹部が形成されている。小径凹部25bの底面には圧力伝達系14の導管12に通じる開口26が形成され、この開口の周壁から立ち上がる係合片27によりダンパ10の下端開口部が抜け出し不能に係合されると共にその外周側から密封用のOリング28が嵌着されている。なお、ダンパ10とダンパ受け25間のシールはOリング28でなく、平リングでもよく、また接着シールであってもよい。
【0039】
また、ダンパ10は、許容限度以上に収縮しないようにダンパ10とダンパ受け25の間隙Aを規制することが好ましい。例えば、図5に示すように、キャビネット1の荷重がダンパ10にかかった初期状態において、ダンパ10のばね定数が500g /mmの場合、ダンパ10が4mm収縮して安定する。この初期状態において、キャップ24の下端とこれが着座可能な大径凹部25aとの間隙Aを所定値以下に設定する。他の規制方法としては、図5に示すように、荷重印加レバー21が所定値A以上に下がらないようにストッパアングル29を取付片7aに設けても良い。
【0040】
ダンパ10とキャビネット1に内装された圧力センサ11とは、図5に示すように、導管12を通じて接続され、導管12の途中に電磁開閉弁15が介在されている。本実施形態の導管12は、ダンパ受け24から下方に突出するエルボ管12a、圧力流路を2股に分岐するT字管12b、並びにエルボ管12aとT字管12b、T字管12bと圧力センサ11および電磁開閉弁15をそれぞれ接続する3本のチューブ12cから構成されているが、これに限定されるものではない。
【0041】
圧力センサ11は、公知の構造のものであり、例えば、圧力を受けることにより変形するシリコン単結晶製のダイヤフラムに、熱拡散によりピエゾ抵抗が形成され、4個のピエゾ抵抗がブリッジ接続された構造ものが使用できる。それぞれのピエゾ抵抗において、圧力印加により前記ダイヤフラムが変形して、抵抗値が変化する。この抵抗変化が電圧変化として出力され、この出力電圧を電圧検出回路によって検出すれば、圧力の変動を検出することができる。
【0042】
電磁開閉弁15は、導管12の途中に介装され、制御部16からの指令によって開閉する常時開の電磁弁とされ、該開閉弁を閉鎖することにより、ダンパ10、圧力センサ11、および導管12からなる圧力伝達系14が密閉され、電磁開閉弁15の開放により上記圧力伝達系14が開放されて大気圧が導入できるようになっている。
【0043】
このように、非通電時に開閉弁15を開いて大気に開放することによって、圧力センサ11に対するダンパ10からの圧力がキャンセルされ、圧力センサ11のダイヤフラムが変形しない。このとき、ダンパ10にはキャビネット1の重量に相当する圧力がかかっているが、圧力センサ11の出力は0である。すなわち、開閉弁15は、圧力センサ11に対して、ダンパ10からの圧力の伝達を遮断することになる。このような導管を開閉する開閉弁15によって、非測定時において圧力センサ11に対するキャビネット1の重量の影響を排除する保護手段となる。
【0044】
制御部16は、マイコンから構成され、その入力側に電源スイッチ31、ドア開閉検知スイッチ32および加熱スタートスイッチ33並びに圧力センサ11が接続され、出力側に電磁開閉弁15が接続されている。そして、制御部16は、常時は前記開閉弁15を開けて圧力伝達系14を大気圧に開放し、前記加熱庫2に被加熱物が収容されるる前に前記開閉弁15を閉じ、その後、載置荷重による前記圧力伝達系14内の圧力上昇を圧力センサ11により検知することで、被加熱物の重量を演算するようにしている。
【0045】
開閉弁15の開閉制御は、ドアの開閉に応じて行われる。すなわち、制御部16は、ドア開閉検知スイッチ32によりドアの開状態が検出されたとき、開閉弁15に通電してオンするとともに、重量測定後に加熱を開始したとき、開閉弁15への通電を停止してオフする。また、制御部16は、ドアが開いた後、再びドアが閉じられたときの荷重を検出して、このときの測定値に基づいて被加熱物の重量を算出し、さらに、測定された重量に基づいて入力された調理内容に応じた加熱時間を設定し、被加熱物に対する加熱制御を行う。
【0046】
次に、食品等の被加熱物の重量測定方法を説明する。被加熱物が収容されていないとき、キャビネット1の重量(18kg)およびコイルばね9の力(約2kgf)は、各レバー20の力点Bに分散して印加される。この荷重は、てこの原理によって小さな力となり、作用点Cに集中する。力がてこにより1/10に減衰する場合、作用点Cで合成された力は2kgfとなり、ダンパ10に作用する。ダンパ10、圧力センサ11、開閉弁15、導管12等で構成される圧力伝達系14の内表面積が100cmとすれば、この密閉システム内の圧力は0.02kgf/cmとなる。また、この圧力は開閉弁15が開いているときには大気圧となるため、圧力センサ11には何の応力も発生しない。
【0047】
このように、開閉弁15は常時開状態にあるので、圧力センサ11のダイヤフラムにはキャビネット1からの荷重による変形は発生しない。したがって、非測定時における圧力センサ11にかかる負荷を軽減でき、圧力センサ11の長寿命化を図れる。
【0048】
加熱庫2のドアを開けると、制御部16は、ドア開閉検知スイッチ32によりドアが開状態であることを認識し、電磁開閉弁15の通電をオンして、電磁開閉弁15が閉じられる。加熱庫2に被加熱物を入れると、その重量に相当する分だけダンパ10内の圧力が上昇する。例えば、被加熱物の重量を50gとすると、圧力伝達系14の密閉システムの上昇圧力は、圧力伝達系14の内表面積が100cmとすれば、0.0005kg/cm大きくなり、圧力センサ11のダイヤフラムが歪む。この圧力センサ11の出力電圧を検出することにより、被加熱物の重量を検出できる。
【0049】
図6および図7は本発明の別の実施形態を示す重量測定装置の断面図である。本実施形態においては、ダンパ10の周囲にキャビネット1の荷重の大半を支える弾性体としてのコイルスプリング35をダンパ10と同軸に配置したもので、コイルスプリング35は、ダンパ受け24の大径凹部24aの底部に着座し、キャップ22の下端は、ダンパ受け24の上面に着座可能にその径が設定されている。そして、コイルスプリング35は、図6に示すようなキャビネット1の荷重をかけていない状態から、図7に示すようにキャビネット1の荷重をかけた状態では、キャップ22がダンパ10を多少収縮させる状態になるように、そのばね定数が設定される。
【0050】
このような状態で、開閉電磁弁15を閉じれば、内部の空気圧はその時の大気圧であるが、食品等の荷重を載置すれば、ダンパ10は更に収縮され、内部の空気圧が増加する。このときの圧力を圧力センサ11で検知することにより、載置された荷重を検出することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、圧力伝達系において、開閉体の開状態では、キャビネット又は加熱庫の荷重が作動体に作用して作動体を多少収縮させるが、大気圧に開放しているので、従来にようにガス漏れを気にする必要がなく、また、測定時の温度の違いによる影響もほとんど受けることがなく、温度検知や温度補正が不要となる。
【0052】
また、本体荷重の殆どをコイルスプリングなどの弾性体で受けるので、本体荷重による作動体の収縮分が少なく、その分食品等の測定荷重を増やすことができ、さらに、キャビネットなどに過大な荷重が印加されても作動体が許容限度以上には収縮しないので作動体の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重量測定装置を搭載した電子レンジの部分断面正面図
【図2】電子レンジの荷重を1点に集中させるための荷重集中機構を示す平面図
【図3】図2の正面図
【図4】電子レンジの重量測定装置の制御ブロック図
【図5】本発明に係る重量測定装置の構成断面図
【図6】本発明の他の実施形態である重量測定装置におけるばねの状態を示す構成断面図
【図7】図6における重量測定装置の組立て状態を示す構成断面図
【符号の説明】
1 キャビネット
2 加熱庫
3 ガラステーブル
4 マグネトロン
5 導波管
6 アンテナ
7 支持体
8 脚
9 コイルばね
10 ダンパ(作動体)
11 圧力センサ
12 導管
16 制御部
19 集中機構
20 レバー
21 受片
22 押片
23 連結材
24 キャップ
24a 荷重印加レバー
25 ダンパ受け
26 開口
27 係合片
28 Oリング
29 ストッパアングル
31 電源スイッチ
32 ドア開閉検知スイッチ
33 加熱スタートスイッチ

Claims (4)

  1. 載置する荷重により内圧が変化する作動体と、該作動体の内圧変化を検出する圧力センサと、前記作動体からの圧力を前記圧力センサに伝達する導管とから圧力伝達系が構成され、該圧力伝達系を密閉状態と大気に開放する開放状態とに切換える開閉体と、該開閉体を制御して前記圧力センサの出力から載置荷重を演算する制御部とが設けられ、
    前記制御部は、常時は前記開閉体を開けて前記圧力伝達系を大気圧に開放し、荷重測定時に前記開閉体を閉じて荷重載置による前記圧力伝達系内の圧力上昇を前記圧力センサにより検知することで、載置された荷重を演算することを特徴とする重量測定装置。
  2. キャビネットに被加熱物を収容する加熱庫が設けられた加熱調理器において、前記キャビネット又は加熱庫から受ける荷重により内圧が変化する作動体と、該作動体の内圧変化を検出する圧力センサと、前記作動体からの圧力を前記圧力センサに伝達する導管とから圧力伝達系が構成され、該圧力伝達系を密閉状態と大気に開放する開放状態とに切換える開閉体と、該開閉体を制御して前記圧力センサの出力から被加熱物の重量を演算する制御部とが設けられ、
    前記制御部は、常時は前記開閉体を開けて前記圧力伝達系を大気圧に開放し、
    前記加熱庫に被加熱物が収容される前に前記開閉体を閉じて載置荷重による前記圧力伝達系内の圧力上昇を前記圧力センサにより検知することで、被加熱物の重量を演算することを特徴とする加熱調理器の重量測定装置。
  3. 前記作動体の周囲に前記キャビネット又は加熱庫の荷重の大半を支える弾性体が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器の重量測定装置。
  4. 前記作動体が所要寸法以下に圧縮されないように規制するストッパが設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の重量測定装置。
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