JP2004347767A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属製隔壁を有するプラズマディスプレイパネルについて、アドレス放電の誤放電の発生とアドレス電圧マージンの減少を防止できる駆動方法を提供する。
【解決手段】放電セルCを区画する隔壁15が、絶縁層15bによって被覆された金属基材15aによって構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、リセット放電が行われた後、行電極Yに走査パルスSPが印加され列電極DにデータパルスDP1〜nが印加されて、放電発光による画像形成のための維持放電が行われる放電セルCの選択を行う画像表示期間のアドレス期間Wcに、隔壁15の金属基材15aが接地されて所定の電位に固定される。
【選択図】 図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、面放電方式交流型のプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1ないし3は、従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)のセル構造を模式的に示しており、図1は、その正面図であり、図2は図1のV−V線における断面図、図3は図1のW−W線における断面図である。
【0003】
この図1ないし3に示されるPDPは、前面ガラス基板1の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインLを形成する複数の行電極対(X,Y)とこの行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層2およびこの誘電体層2を被覆する保護層3とが設けられている。
【0004】
背面ガラス基板4の前面ガラス基板1と放電空間Sを介して対向する側には、列方向に延び行方向に並設されて行電極対(X,Y)と交差する位置においてそれぞれ放電空間Sに放電セルCを構成する複数の列電極Dが設けられている。
【0005】
そして、列方向に延びる縦壁5Aと行方向に延びる横壁5Bによって略格子形状に形成された隔壁5が、前面ガラス基板1と背面ガラス基板4との間に配置されて、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板4の間の放電空間Sが放電セルC毎に行方向と列方向に区画されている。
【0006】
さらに、隔壁5の横壁5Bに対向する部分に背面ガラス基板4側に張り出すように形成された嵩上げ誘電体層2Aが、横壁5Bに当接することによって、列方向に隣接する放電セルCの間が閉じられている。
【0007】
各放電セルC内には、赤(R),緑(G),青(B)に色分けされた蛍光体層6が、列方向に順に並ぶようにそれぞれ形成されている。
【0008】
上記のPDPにおける画像形成は、リセット期間の後のアドレス期間において、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)の一方の行電極(この例では、Y電極)と列電極Dとの間で選択的にアドレス放電が行われ、発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成された放電セル)と非発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成されていない放電セル)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0009】
そして、このアドレス期間におけるアドレス放電の後、維持放電期間に、全表示ラインLにおいて行電極対(X,Y)の行電極XとYに対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各発光セル内において行電極XとYの間で維持放電が発生される。
【0010】
このようにして、発光セル内で発生される維持放電によって、放電空間S内に充填されている放電ガスから紫外線が発生され、この紫外線によって各放電セルC毎に赤(R),緑(G),青(B)に色分けされた蛍光体層6がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0011】
このPDPにおいて、隔壁5は、行方向および列方向においてそれぞれ隣接する放電セルC間で放電の干渉による誤放電が発生するのを防止する機能を有しており、このため、絶縁性を有していることが必要である。
【0012】
このようなPDPの放電セルCを区画する隔壁は、従来は、低融点ガラスペーストを塗布して焼成した後、サンドブラスト法によって形成されているが、製造コストが高くなるといった問題を有している。
【0013】
このため、図4に示されるように、隔壁15の内部を導電性の金属基材15aによって形成し、その表面を絶縁性を有する誘電材料によって形成された誘電体絶縁層15bによって被覆することにより、その絶縁性を確保するとともに、製造コストの低減を図ることが出来るPDPの提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0014】
【特許文献1】
特許2741418号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
図1ないし3のPDPのように、隔壁5がガラス材等の絶縁物によって形成されている場合には、行電極Yと列電極Dとの間にアドレス放電のための電圧が印加された際に、これらの電極間に絶縁物しか存在しないので、電界が放電セルC内に集中的に発生して、アドレス電圧マージン(Vofsマージン)は、ほぼ安定している。
【0016】
しかしながら、図4のように、金属製の隔壁15を備えたPDPにおいては、行電極Yと列電極Dとの間にアドレス放電のための電圧が印加されると、この導電性を有する隔壁15と行電極Yおよび列電極D間に電位が発生してしまう。
【0017】
このため、隔壁15に電位が発生することによって、アドレス放電が発生される放電セルCの周辺の放電セルCにおいても、誤って放電が発生される虞が生じる。
【0018】
さらに、アドレス放電が発生される放電セルCの数(選択される放電セルCの数)や、各種の色を再現するための赤,緑,青の色の組み合わせに基づいて選択される放電セルC(蛍光体層6の色)の種類によって、隔壁15に発生する電位が変化し、このために、アドレス電圧マージン(Vofsマージン)が減少する方向に変化してしまう。
【0019】
例えば、放電セルCの選択のために、選択消去法が用いられる場合には、単色を再現する場合には放電セルCの誘電体層2に形成されている壁電荷の消去は易しく、そのアドレス電圧マージンは比較的広いが、補色を再現する場合には放電セルCの壁電荷の消去が難しくなって、そのアドレス電圧マージンが狭くなってしまう。
【0020】
この発明は、上記のような金属製の隔壁を備えた面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおいて発生する問題点を解決することをその解決課題の一つとしている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明(請求項1に記載の発明)によるプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、放電空間を挟んで互いに対向する一対の基板と、複数の行電極対およびこの行電極対と交差するように配列された複数の列電極と、放電空間の行電極対と列電極が交差する部分の近傍に形成される単位発光領域を区画する隔壁とを備え、この隔壁が絶縁層によって被覆された金属製基材によって形成されているプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記行電極対の一方の行電極への走査パルスの印加と列電極へのデータパルスの印加によってアドレス放電が発生されて、画像を形成する発光を行う維持放電のための単位発光領域が選択される画像表示期間のアドレス期間に、前記隔壁の金属製基材の電位を所定の電位に固定することを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0023】
図5ないし9は、この発明によって駆動されるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の構成の一例を示すものであって、図5はPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す正面図であり、図6は図5のV1−V1線における断面図、図7は図5のV2−V2線における断面図、図8は図5のW1−W1線における断面図、図9は図5のW2−W2線における断面図である。
【0024】
この図5ないし9において、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図5の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0025】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成されている。
【0026】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって構成されている。
【0027】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図5の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0028】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb1,Yb1と背面側の主導電層Xb2,Yb2の二層構造に形成されている。
【0029】
前面ガラス基板10の背面には、列方向において隣接する行電極対(X,Y)のそれぞれの互いに背中合わせになったバス電極XbとYbの間に、このバス電極Xb,Ybに沿って行方向に延びる黒色の光吸収層(遮光層)20が形成されており、さらに、行方向に配列される各透明電極Xa,Yaのそれぞれの中間位置において各行電極対(X,Y)のバス電極XbとYbの間を列方向に沿って延びる黒色の光吸収層(遮光層)21が形成されている。
【0030】
この光吸収層20は後述する隔壁の横壁に対向され、光吸収層21は隔壁の縦壁に対向される。
【0031】
前面ガラス基板10の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層11が形成されており、この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極Xb,Ybに対向する位置および隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の背面側に突出する嵩上げ誘電体層11Aが、バス電極Xb,Ybに対して平行に延びるように形成されている。
【0032】
そして、この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0033】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0034】
背面ガラス基板13の前面ガラス基板10と対向する側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する列電極保護層(誘電体層)14が形成され、この列電極保護層14上に、互いに平行に配列された各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁15Aと嵩上げ誘電体層11Aに対向する位置において行方向に延びる横壁15Bとを有する略格子形状の隔壁15が形成されている。
【0035】
この隔壁15は、略格子形状に形成された導電性の金属基材15aの表面が、絶縁性を有する誘電材料によって形成された誘電体絶縁層15bによって被覆された構成になっている。
【0036】
この格子形状の隔壁15によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放電空間Sが、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
【0037】
隔壁15の縦壁15Aの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図7および8参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁15Bの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aを被覆している部分に当接されていて、列方向において隣接する放電セルCとの間がそれぞれ閉じられている(図6および9参照)。
【0038】
放電セルCに面する隔壁15の縦壁15Aおよび横壁15Bの側面と列電極保護層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が形成されており、この蛍光体層16の色は、各放電セルC毎に赤(R),緑(G),青(B)の三原色が行方向に順に並ぶように配列されている。
【0039】
そして、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放電空間S内には、放電ガスが封入されている。
【0040】
図10は、上記のように構成されたPDPの周縁部の非表示エリア部分を示す平面図であり、図11はこの図10のV3−V3線における断面図である。
【0041】
この図10および11に示されるPDPの非表示エリア部分おいて、隔壁15の横壁15Bの下方に位置する部分の列電極保護層14との間からスイッチング回路SWに接続された接地線Eが引き出されている。
【0042】
この隔壁15の接地線Eと対向する部分には、金属基材15aを被覆する誘電体絶縁層15bが形成されておらず、この部分において金属基材15aと接地線Eとが、その間に充填された導電性ペースト15cによって電気的に接続されている。
【0043】
そして、スイッチング回路SWは、その切り替えによって、接地線EとPDPに設けられたGND端子との接続と切断を行うようになっている。
【0044】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成している。
【0045】
図12は、この発明の実施形態の一例におけるPDPの駆動方法を、上記のような構成のPDPに適用した場合の画像形成動作時におけるパルスの印加のタイミングチャートを示している。
【0046】
次に、この図12のタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施形態におけるPDPの駆動方法について説明を行う。
【0047】
なお、PDPの駆動方法には、選択消去アドレス法(リセット期間におけるリセット放電によって全放電セルCに一斉に壁電荷を形成して書き込みを行った後、アドレス期間におけるアドレス放電によって映像データに対応して放電セルCの壁電荷を選択的に消去する駆動方法)と、選択書込みアドレス法(リセット期間におけるリセット放電によって全放電セルCの壁電荷を一斉に消去した後、アドレス期間におけるアドレス放電によって映像データに対応して放電セルCに壁電荷を選択的に形成する駆動方法)とがあり、以下においては、選択消去アドレス法によるPDPの駆動方法について説明を行うが、選択書込みアドレス法においても、同様の方法によってPDPの駆動を行うことが出来る。
【0048】
図12は、1フィールドの表示期間を複数のサブフィールドで構成して階調表示を行う場合の一つのサブフィールドにおける選択消去アドレス法による各パルスの印加のタイミングを示している。
【0049】
この図12において、リセット期間Rcに、行電極X,Yにリセット・パルスRPx,RPyが印加されて、リセット放電が行われる。
【0050】
このとき、隔壁15の金属基材15aは、その電位が、接地線EとGND端子とがスイッチング回路SWによって切断されることによって、フローティング状態にされる。
【0051】
このリセット期間Rcの後のアドレス期間Wcにおいて、列電極Dにデータ・パルスDP1〜nが印加されるとともに行電極Yに走査パルスSPが印加されて、アドレス放電が行われる。
【0052】
このとき、隔壁15の金属基材15aは、その電位が、接地線EとGND端子がスイッチング回路SWによって接続されることによって、接地電位に固定される。
【0053】
このアドレス放電によって、先のリセット放電によって全放電セルCに形成されていた壁電荷が選択的に消去されることにより、表示する画像に対応して、発光セル(誘電体層11に壁電荷が形成されている放電セルC)と非発光セル(誘電体層11の壁電荷が消去された放電セルC)とがパネル面に分布される。
【0054】
そして、このアドレス期間の後、維持放電期間Icにおいて、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電維持パルスIPx,IPyが印加されて、各発光セルにおいて行電極対(X,Y)ごとに放電ギャップgを介して透明電極XaとYaとの間で維持放電が行われる。
【0055】
このとき、隔壁15の金属基材15aは、その電位が、接地線EとGND端子とがスイッチング回路SWによって再度切断されることにより、フローティング状態にされる。
【0056】
この維持放電によって、放電空間S内の放電ガスから紫外線が発生され、この紫外線によって赤,緑,青の三原色に色分けされた各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0057】
なお、スイッチング回路SWの上記のような切り替えは、図13に示されるような行電極X,Yへの放電維持パルスの印加を行う行電極ドライバXD,YD、または、列電極Dへのデータ・パルスの印加を行うアドレス・ドライバADのうちの何れかのドライバによる制御によって、または、図示しない専用のドライバによって行われる。
【0058】
上記PDPの駆動方法によれば、各サブフィールドにおけるアドレス期間Wcの間、隔壁15が接地電位に固定されているので、導電物である隔壁15の金属基材15aがアドレス放電によって電位を有するようになる虞はない。
【0059】
これによって、アドレス放電が発生される放電セルCの周辺の他の放電セルCにおいて誤放電が発生するのが防止される。
【0060】
さらに、隔壁15が接地電位に固定されていて、アドレス放電が発生される放電セルCの数(選択される放電セルCの数)や、各種の色を再現するための赤,緑,青の色の組み合わせによって選択される放電セルC(蛍光体層16の色)の種類などによって変化することがないので、隔壁15を金属基材15aによって構成したことによるアドレス電圧マージン(Vofsマージン)の減少が防止される。
【0061】
さらに、上記PDPの駆動方法によれば、各サブフィールドにおけるリセット期間Rcおよび維持放電期間Icの間、フローティング状態になっている隔壁15が維持放電によって電位を有するようになるので、それぞれ放電維持パルスIPx,IPyが印加された行電極X,Yと隔壁15との間に生じる電位差が小さくなり、放電維持パルスが印加されている一方の行電極からの放電電流のほとんどが、そのとき放電維持パルスが印加されていない他方の行電極の方向に流れるようになる。
【0062】
これによって、維持放電において大きな維持電圧マージン(Vsusマージン)が得られるとともに、無効電力の消費が減少されて、高効率なパネル発光が実現される。
【0063】
上述したPDPの駆動方法は、上記のような前面ガラス基板1側に行電極対(X,Y)が形成され背面ガラス基板13側に列電極Dが形成されたPDPのみならず、図14ないし16に示されるように、行電極対と列電極が前面ガラス基板側に形成されている構成のPDPにおいても、適用することが出来る。
【0064】
すなわち、この図14ないし16のPDPは、前面ガラス基板30の背面に、複数の行電極対(X1,Y1)が、前面ガラス基板30の行方向(図14の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0065】
行電極X1は、前面ガラス基板30の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極X1aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極X1bとを備え、この透明電極X1bがバス電極X1aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の基端部がバス電極X1aに接続された構成になっている。
【0066】
行電極Y1も、同様に、前面ガラス基板30の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極Y1aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Y1bとを備え、この透明電極Y1bがバス電極Y1aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の基端部がバス電極Y1aに接続された構成になっている。
【0067】
この行電極X1とY1は、前面ガラス基板30の列方向(図14の上下方向)に交互に配列されており、バス電極X1aとY1aに沿って等間隔に配置されたそれぞれの透明電極X1bとY1bが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極X1bとY1bのそれぞれの幅広の頂辺が、所要の間隔の放電ギャップg1を介して互いに対向されている。
【0068】
前面ガラス基板30の背面側には、さらに、列方向において隣接する行電極対(X1,Y1)のそれぞれの互いに背中合わせになったバス電極X1aとY1aの間に、このバス電極X1a,Y1aに沿って行方向に帯状に延びる黒色または暗色の光吸収層(遮光層)31が形成されている。
【0069】
そして、この行電極対(X1,Y1)および光吸収層31は、前面ガラス基板30の背面側に形成された第1誘電体層32によって被覆されている。
【0070】
この第1誘電体層32の背面側には、列方向に延び行方向に等間隔に並設された複数の列電極D1が形成されている。
【0071】
この各列電極D1は、行電極X1,Y1のバス電極X1a,Y1aに沿って行方向に等間隔に並ぶ透明電極X1b,Y1bのそれぞれの中間位置に対向する位置に位置されてバス電極X1a,Y1aと直交する方向(列方向)に延びる帯状の列電極本体部D1aと、この列電極本体部D1aの側部から各表示ラインL1ごとに行方向に延びるように一体的に形成されて、先端部が、互いに対向して対になっている透明電極X1bとY1bの間の放電ギャップg1の中間位置に対向する位置に位置される帯状の列電極放電部D1bとから構成されている。
【0072】
そして、この列電極D1の列電極本体部D1aと列電極放電部D1bは、第1誘電体層32の背面に形成された第2誘電体層33によって被覆されている。
【0073】
この第2誘電体層33の背面側には、互いに隣接する行電極対(X1,Y1)の背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aおよびその間に位置する光吸収層31に対向するそれぞれの位置に、第2誘電体層33から背面側に突出する嵩上げ誘電体層33Aが、バス電極X1a,Y1aに沿って行方向に帯状に延びるように形成されている。
【0074】
そして、この第2誘電体層33と嵩上げ誘電体層33Aの背面側には、MgOからなる図示しない保護層が形成されている。
【0075】
この前面ガラス基板30には、その背面側に、背面ガラス基板34が放電空間を介して平行に対向されている。
【0076】
この背面ガラス基板34の前面ガラス基板30と対向する表示側の面上には、第3誘電体層35が形成されている。
【0077】
そして、この第3誘電体層35上に、金属製の基材36aの全表面が絶縁層36bによって被覆されることによって構成された隔壁36が形成されている。
【0078】
この隔壁36は、前面ガラス基板30側の列電極本体部D1aと対向する位置においてそれぞれ列方向に延びるように形成された帯状の縦壁36Aと、互いに隣接する行電極対(X1,Y1)の背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aおよびその間に位置する光吸収層31に対向する位置においてそれぞれ行方向に延びるように形成された帯状の横壁36Bとによって、略格子形状に成形されている。
【0079】
そして、この隔壁36によって、前面ガラス基板30と背面ガラス基板34の間の放電空間が、各行電極対(X1,Y1)において対になっている透明電極X1bとY1bおよび列電極放電部D1bに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルC1が形成されている。
【0080】
この放電セルC1に面する隔壁36の縦壁36Aおよび横壁36Bの側面と背面ガラス基板34の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層37が形成されており、この蛍光体層37の色は、各放電セルC1毎に赤(R),緑(G),青(B)の三原色が行方向に順に並ぶように配列されている。
【0081】
そして、前面ガラス基板30と背面ガラス基板34の間の放電空間内には、キセノンXeを含む放電ガスが封入されている。
【0082】
上記構成のPDPに、前述したこの発明によるPDPの駆動方法が適用されて、行電極Y1の透明電極Y1bと列電極D1の列電極放電部D1bとの間でアドレス放電が行われる際に、隔壁36の金属基材36aが、図示しない接地線を介して接地されて、隔壁36の電位が、接地電位に固定される。
【0083】
そして、行電極X1とY1の間でリセット放電および維持放電が行われる際には、隔壁36の金属基材36aが接地から切断されて、フローティング状態にされる。
【0084】
上記の各例では、アドレス期間中にパネル全面で隔壁36を接地電位に固定する構成を示したが、これに限らず、アドレス期間中にパネル全面で隔壁36を所定の直流電位等の所定電位に固定するように構成しても良い。
【0085】
上記各例におけるPDPの駆動方法は、放電空間を挟んで互いに対向する一対の基板と、複数の行電極対およびこの行電極対と交差するように配列された複数の列電極と、放電空間の行電極対と列電極が交差する部分の近傍に形成される単位発光領域を区画する隔壁とを備え、この隔壁が絶縁層によって被覆された金属製基材によって形成されているプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記行電極対の一方の行電極への走査パルスの印加と列電極へのデータパルスの印加によってアドレス放電が発生されて、画像を形成する発光を行う維持放電のための単位発光領域が選択される画像表示期間のアドレス期間に、前記隔壁の金属製基材の電位を所定の電位に固定するPDPの駆動方法の実施形態を、その上位概念の実施形態としている。
【0086】
この上位概念を構成する実施形態のPDPの駆動方法は、一対の基板の間の放電空間に形成される単位発光領域を区画する隔壁が、絶縁層によって被覆された金属製基材によって構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、リセット放電が行われた後、行電極対の一方の行電極に走査パルスが印加され列電極にデータパルスが印加されて、放電発光による画像形成のための維持放電が行われる単位発光領域の選択を行う画像表示期間のアドレス期間に、隔壁の金属製基材が接地されて、この隔壁の電位が所定の電位に固定される。
【0087】
このPDPの駆動方法によれば、画像表示期間のアドレス期間の間、隔壁が所定電位に固定されるため、パネル全面で隔壁の電位が同電位となり、アドレス放電が発生される単位発光領域の周辺の他の単位発光領域において誤放電が発生するのが防止される。
【0088】
さらに、隔壁が所定の電位に固定されていて、アドレス放電が発生される単位発光領域の数(選択される単位発光領域の数)や、各種の色を再現するための赤,緑,青の色の組み合わせによって選択される単位発光領域の種類などによって変化することがないので、隔壁を金属製基材によって構成したことによってアドレス電圧マージンが減少するのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマディスプレイパネルの構成を示す正面図である。
【図2】図1のV−V線における断面図である。
【図3】図1のW−W線における断面図である。
【図4】従来の金属製隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルの構成を示す正面図である。
【図5】この発明による駆動方法が適用されるプラズマディスプレイパネルの構成の一例を示す正面図である。
【図6】図5のV1−V1線における断面図である。
【図7】図5のV2−V2線における断面図である。
【図8】図5のW1−W1線における断面図である。
【図9】図5のW2−W2線における断面図である。
【図10】同例における隔壁と接地線との接続部分の構成を示す正面図である。
【図11】図10のV3−V3線における断面図である。
【図12】同例における隔壁への電位の印加のタイミングを示すタイムチャートである。
【図13】同例における電位印加のためのドライバ構成を示すブロック図である。
【図14】この発明による駆動方法が適用されるプラズマディスプレイパネルの構成の他の例を示す正面図である。
【図15】図14のV4−V4線における断面図である。
【図16】図14のW3−W3線における断面図である。
【符号の説明】
10,30 …前面ガラス基板(基板)
13,34 …背面ガラス基板(基板)
15,36 …隔壁
15a,36a …金属基材
15b,36b …誘電体絶縁層
15c …導電性ペースト
15A,36A …縦壁
15B,36B …横壁
16,37 …蛍光体層
X,X1,Y,Y1 …行電極
D,D1 …列電極
E …接地線
S …放電空間
C,C1 …放電セル(単位発光領域)
SW …スイッチング回路

Claims (5)

  1. 放電空間を挟んで互いに対向する一対の基板と、複数の行電極対およびこの行電極対と交差するように配列された複数の列電極と、放電空間の行電極対と列電極が交差する部分の近傍に形成される単位発光領域を区画する隔壁とを備え、この隔壁が絶縁層によって被覆された金属製基材によって形成されているプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記行電極対の一方の行電極への走査パルスの印加と列電極へのデータパルスの印加によってアドレス放電が発生されて、画像を形成する発光を行う維持放電のための単位発光領域が選択される画像表示期間のアドレス期間に、前記隔壁の金属製基材の電位を所定の電位に固定することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記アドレス放電が行われる前に全単位発光領域において一斉にリセット放電が発生される画像表示期間のリセット期間に、前記隔壁の金属製基材の電位をフローティング状態にする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記アドレス放電によって選択された単位発光領域において画像を形成する発光を行う維持放電が発生される画像表示期間の維持放電期間に、前記隔壁の金属製基材の電位をフローティング状態にする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記アドレス放電が、一対の基板の一方の基板側に設けられた行電極対の行電極と他方の基板側に設けられた列電極との間で行われる請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 前記アドレス放電が、一対の基板の一方の基板側に設けられた行電極対の行電極と列電極との間で行われる請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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