JP2004347871A - プロジェクタ及びデジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】プロジェクタの調整を安価に行える様にする。
【解決手段】デジタルカメラ2が脱着自在に装着されるプロジェクタ1の本体部と、プロジェクタ1の本体に取り付けられ表示用データを照射する投射レンズ3と、デジタルカメラ2が装着されたとき投射レンズ3からオートホワイトバランス調整用チャートを投影すると共に投影されたオートホワイトバランス調整用チャートの画像を撮像し取り込んだデジタルカメラ2からの各色信号に基づき投射レンズ3から投影する表示用データのホワイトバランス調整を行う制御部とを備える。この構成により、デジタルカメラを利用してホワイトバランス調整が可能となり、プロジェクタを安価に構成可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタルカメラ2が脱着自在に装着されるプロジェクタ1の本体部と、プロジェクタ1の本体に取り付けられ表示用データを照射する投射レンズ3と、デジタルカメラ2が装着されたとき投射レンズ3からオートホワイトバランス調整用チャートを投影すると共に投影されたオートホワイトバランス調整用チャートの画像を撮像し取り込んだデジタルカメラ2からの各色信号に基づき投射レンズ3から投影する表示用データのホワイトバランス調整を行う制御部とを備える。この構成により、デジタルカメラを利用してホワイトバランス調整が可能となり、プロジェクタを安価に構成可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプロジェクタおよびデジタルカメラに係り、特に、フォーカス位置の調整や色ゲインの調整を低コストで行うことができるプロジェクタとこのプロジェクタにこれらの調整用フィードバック信号を出力するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラが普及する一方、プロジェクタの普及も進み、デジタルカメラで撮影した画像を、プロジェクタからスクリーンに投射して、大画面で撮影画像を見る機会が増えて来ている。また、DVDに記録された映画等をプロジェクタから大型スクリーン上に投射し、映画鑑賞を行う人も増えてきている。
【0003】
プロジェクタを使用し画像等をスクリーンに投射して高画質な画像を鑑賞する場合、プロジェクタのピントを精度良く合わせる必要があり、また、プロジェクタのホワイトバランスの調整を行う必要もある。
【0004】
このため、下記特許文献1に記載された液晶プロジェクタは、測距機構を搭載し、プロジェクタ本体とスクリーンとの間の距離を計測し、この距離情報に基づいてオートフォーカス制御を行っている。
【0005】
また、下記特許文献2に記載された3管式のプロジェクタでは、色ゲインの調整を行うときに、プロジェクタの前方にビデオカメラを配置し、プロジェクタからの投影画像をビデオカメラで直接撮影し、ビデオカメラの撮影画像によりプロジェクタからの投射画像の特性を調整するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6―27431号公報
【特許文献2】
特開平11―122640号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されているプロジェクタの様に、プロジェクタ本体に測距機構を搭載してフォーカス制御を行う構成は、プロジェクタの製造コストが測距機構分、嵩んでしまうという問題がある。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されているプロジェクタの様に、スクリーンを用いずにビデオカメラを用いて色ゲインを調整を行う構成では、手軽に色ゲインの調整ができず、装置構成が大がかりになってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、手軽にフォーカス調整や色ゲイン調整が可能なプロジェクタを安価に提供すると共に、これらの調整用フィードバック信号をプロジェクタに出力する制御部を搭載したデジタルカメラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロジェクタは、オートフォーカス機能を搭載したデジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データをフォーカス位置に投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからフォーカス調整用チャートを投影すると共に投影された前記フォーカス調整用チャートの画像を前記オートフォーカス機能を働かせて撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズのフォーカス位置を調整する制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
この構成により、デジタルカメラをプロジェクタ本体側のフォーカス調整用として使用することができ、プロジェクタ本体側に測距センサ等を搭載する必要がなくなる。
【0012】
本発明のプロジェクタは、デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを照射する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからオートホワイトバランス調整用チャートを投影すると共に投影された前記オートホワイトバランス調整用チャートの画像を撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズから投影する表示用データのホワイトバランス調整を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0013】
この構成により、デジタルカメラを利用してプロジェクタ本体側のオートホワイトバランス調整を行うことができ、プロジェクタにオートホワイトバランス調整用の機器を搭載する必要がなくなる。
【0014】
本発明のプロジェクタは、デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズから所定チャートを投影すると共に投影された該所定チャートの画像を撮像して取り込んだ前記デジタルカメラからのフィードバック信号に基づき前記プロジェクタ本体側の調整を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
この構成により、デジタルカメラを利用してプロジェクタ本体の調整が可能となり、プロジェクタを安価に製造可能となる。
【0016】
本発明のプロジェクタは、前記デジタルカメラとコネクタまたはケーブルによって接続されることを特徴とする。この構成により、安価な構成で両者の連結が可能となる。
【0017】
本発明のプロジェクタは、前記プロジェクタ本体に設けられた電源から前記デジタルカメラの電源に電力を供給する電源線が含まれるコネクタまたはケーブルによって接続されることを特徴とする。この構成により、プロジェクタをデジタルカメラの電源ステーションとして利用可能となる。
【0018】
本発明のデジタルカメラは、上記のいずれかに記載の前記プロジェクタ本体に着脱自在に装着され該装着時に前記プロジェクタ本体の前記投射レンズを通して投影された表示用データを撮像し取得した画像データから前記プロジェクタ本体側にプロジェクタ本体調整用のフィードバック信号を生成し出力する制御部を搭載したことを特徴とする。
【0019】
この構成により、プロジェクタに装着したときはプロジェクタの調整用として使用でき、プロジェクタから取り外したときは普通のデジタルカメラとして使用することができるデジタルカメラを提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るプロジェクタの概略側面図である。図示する例のプロジェクタ1は、その頭部にデジタルカメラ2が着脱自在に装着され、デジタルカメラ2の装着時にはデジタルカメラ2内蔵の制御部とプロジェクタ1内蔵の制御部とが通信により情報の授受を行ってプロジェクタ1本体側のオートフォーカス調整と色ゲイン調整とを自動的に行い、高画質な画像等が投射レンズ3を通してスクリーン4に投影される構成となっている。
【0022】
尚、デジタルカメラ2のプロジェクタ1に対する装着位置は、デジタルカメラ2のレンズ位置と、投射レンズ3の位置とが、スクリーン4から等距離となる様に設計される。
【0023】
図2は、プロジェクタ1とデジタルカメラ2との接続部分の構成図である。プロジェクタ1の頭部にはデジタルカメラ装着用のコネクタ5が搭載されており、デジタルカメラ2の底部にはコネクタ5に嵌合するプロジェクタ接合用のコネクタ6が搭載されており、コネクタ5とコネクタ6とを介してデジタルカメラ2がプロジェクタ1に結合されたとき、デジタルカメラ2とプロジェクタ1とは、電気的及び機械的に連結される。コネクタ5,6は、例えばUSB(Universal Serial Bus )のコネクタである。
【0024】
図3は、プロジェクタ1及びデジタルカメラ2の内部回路図である。デジタルカメラ2は、図示しないレンズ等の光学系の背面に搭載したCCDやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子21と、この固体撮像素子21を駆動制御すると共に固体撮像素子21から出力されるアナログの画像信号をデジタル信号に変換する撮像素子制御部22と、デジタルカメラ2全体を統括制御する共にフォーカス調整及び色ゲイン調整を含む画像信号処理を行う制御部(CPU)23と、撮影した画像データを記録する外部記憶媒体24と、ユーザからの指示を入力する操作部25と、固体撮像素子21から取り込んだ画像データを一時格納する画像メモリ26及び制御プログラム等を格納したフラッシュメモリ27等を備え、バッテリ電源28によって駆動される構成となっている。
【0025】
このデジタルカメラ2の構成は、一般的なデジタルカメラと同じ構成であり、通常のオートフォーカス機能とオートホワイトバランス機能とを搭載している。そして、本実施形態に係るデジタルカメラ2は、記録媒体24に記録された画像データをビデオ信号として読み出す信号線と、制御部23が演算して求めた後述の制御信号(フィードバック信号)を出力する信号線とがコネクタ6に接続され、更に、コネクタ6がコネクタ5に接続されたときにバッテリ電源28の代わりにプロジェクタ1の電源がプロジェクタ1側の制御部によってデジタルカメラ2に供給制御される構成となっている点のみ異なる。
【0026】
従って、本実施形態に係るデジタルカメラ2は、プロジェクタ1から分離した状態では、一般のデジタルスチルカメラ(またはデジタルビデオカメラ)として使用することができる。
【0027】
プロジェクタ1は、商用の交流電源に接続されて交流電圧を直流電圧に変換し出力するDC電源11と、プロジェクタ1全体を統括制御すると共にコネクタ5,6が連結されたときデジタルカメラ2との間で情報の授受を行う制御部12と、投射レンズ3(図1)を構成するフォーカスレンズを制御部12からの指示信号に基づいて位置制御するレンズAF駆動部13と、ユーザからの指示を入力する操作部14と、制御部12からの制御信号に基づいて駆動する表示駆動部15と、制御部12の指示信号に基づいて外部からビデオ信号を取り込み表示駆動部15に出力するビデオ入出力部16と、表示駆動部15によって駆動制御されビデオ入出力部16からのビデオ信号に応じた画像を表示する表示部17とを備える。
【0028】
表示部17に表示された画像等の表示データが、表示部17に設けられた図示しない投影ランプの投影光により投射レンズ3(図1)を通してスクリーン4に投影される。
【0029】
本実施形態に係るプロジェクタ1は、一般的なプロジェクタと同じ構成を有し、更に、デジタルカメラ2がコネクタ5,6を介して連結されたとき、デジタルカメラ2が持っているオートフォーカス機能及びオートホワイトバランス機能によって得られた後述の制御信号(フィードバック信号)を制御部12が取り込み、プロジェクタ1本体に設けられている投射レンズ3のフォーカスレンズ位置の制御や、色ゲイン調整を行う機能を持っている点が異なる。
【0030】
尚、図3では、ビデオ信号をデジタルカメラ2から取り込む例を図示したが、勿論、外部のDVDプレーヤやビデオプレーヤからビデオ信号をビデオ入出力部16に取り込み、これらのビデオ信号をスクリーン4に投射することができる。
【0031】
図4は、デジタルカメラ2がプロジェクタ1の頭部に装着されたときプロジェクタ(PJ)の色ゲイン調整(AWE調整)を自動的に行う時の処理手順を示すフローチャートである。デジタルカメラ2がプロジェクタ(PJ)の頭部所定位置に装着されコネクタ5,6間が連結されると(ステップS1)、デジタルカメラ2のバッテリ電源がオフとなり、プロジェクタ1からのDC電源がデジタルカメラ2に供給され、デジタルカメラ2が起動する。
【0032】
次に、ユーザがプロジェクタ1に設けられているAE/AWEボタンを押下すると(ステップS2)、制御部12は図示しないメモリから初期グレーチャートを読み出し、表示駆動部15を制御してこの初期グレーチャートを表示部17からスクリーン4に投影する(ステップS3)。
【0033】
次のステップS4では、プロジェクタ1の制御部12がデジタルカメラ2の制御部23に対してAE/AWEモードへの移行指令信号を出力し、この移行指令信号をコネクタ5,6を介して受信したデジタルカメラ2の制御部23は、デジタルカメラ2を先ずAEモードに移行させる(ステップS5)。
【0034】
AEモードに移行したデジタルカメラ2は、スクリーン4に投影されている初期グレーチャートの映像を固体撮像素子21から取り込み、固体撮像素子21の中心付近の画素領域から出力される画像データを積算し(ステップS6)、その積算結果が適正値であるか否かを判定する(ステップS7)。積算結果が適正値で無い場合(NO)には、図5に示す処理を行って積算結果に基づく露出調整を行い、ステップS6に戻る。
【0035】
図5は、露出調整を行う処理手順のフローチャートである。図4のステップS7で、積算結果が適正値で無いと判定された場合には、次のステップS71で、積算結果が適正値より「小」であるか否かを判定する。この判定結果が肯定すなわち「積算結果<適正値」の場合には、ステップS72に進み、デジタルカメラ2からプロジェクタ1に対して表示を明るくするように制御信号をプロジェクタ1側の制御部12にフィードバックし、ステップS73で、プロジェクタ1の制御部12は、表示17の投影ランプの輝度を予め決められた輝度だけ高め、次に、ステップS6(図4)に戻る。
【0036】
ステップS71の判定結果が否定すなわち「積算結果≧適正値」の場合には、ステップS74に進み、デジタルカメラ2からプロジェクタ1の制御部12に対して表示を暗くするように制御信号をフィードバックし、ステップS75で、プロジェクタ1の制御部12は、表示17の投影ランプの輝度を予め決められた輝度だけ低くし、次にステップS6(図4)に戻る。
【0037】
図4のステップ7で積算結果が適正値であると判定された場合には、次にステップS8に進み、デジタルカメラ2は、AWEモードに移行する。次のステップS9でデジタルカメラ2の制御部23は、スクリーン4上に投影されている初期グレーチャートの映像を撮像している固体撮像素子21の出力データから画像中心付近のR,G,Bの各色の値を積算し、積算値のR/B,B/Gの値を求める。
【0038】
次のステップS10で、デジタルカメラ2の制御部23は、積算値のR/GがB/Gに等しいか否かを判定する。等しい場合には、ホワイトバランスがとれているため、この一連の処理を終了する。R/GがB/Gに等しく無い場合には、図6の処理を行ってステップS9に戻る。
【0039】
図6は、R,G,Bの色ゲイン調整を行う処理手順を示すフローチャートである。図4のステップS10での判定結果が否定されたとき、即ちR/G=B/Gで無い場合には、図6のステップS101に進み、デジタルカメラ2の制御部23は、「R/G<B/G」であるか否かを判定する。
【0040】
この判定結果が肯定(YES)の場合にはステップS102に進み、デジタルカメラ2の制御部23はプロジェクタ1の制御部12に対して、表示部17に表示している表示データの赤(R)味を強くする様に制御指令をフィードバック出力する。この制御信号を受けたプロジェクタ1の制御部12は、ステップS103で表示データの赤色味を強くし、次に図4のステップ9に戻る。
【0041】
ステップS10での判定結果が否定(NO)の場合にはステップS104に進み、デジタルカメラ2の制御部23はプロジェクタ1の制御部12に対して、表示部17に表示している表示データの青(B)味を強くする様に制御指令をフィードバック出力する。この制御信号を受けたプロジェクタ1の制御部12は、ステップS105で表示データの青色味を強くし、次に図4のステップ9に戻る。以上により、プロジェクタ1のAEとAWEが自動的に実行される。
【0042】
尚、図4のステップS6やステップS7での積算や判定を、本実施形態では、デジタルカメラ2側の制御部23が行ったが、積算用の画像データをそのまま制御部23が制御部12に送信し、これらの積算や判定を制御部12が行う構成とすることも可能である。
【0043】
同様に、図4のステップS9,ステップS10の積算や判定、図5のステップS71の判定、図6のステップS101の判定も、プロジェクタ1側の制御部12が行う構成としてもよい。
【0044】
続けて、オートフォーカス処理を行う場合には、プロジェクタ1のAFボタンを押下する。図7は、オートフォーカス処理の処理手順を示すフローチャートであり、カメラをプロジェクタ1に装着した(ステップS1)状態でプロジェクタ1のAFボタンを押下すると、次にステップS12に進む。
【0045】
このステップS12で、プロジェクタ1の制御部12は、図9に例示する縦ストライプチャートを図示しないメモリから読み出し、表示駆動部15を制御して縦ストライプチャートをスクリーン4に投影する。そして、デジタルカメラ2の制御部23に対して、AFモードへの移行指令信号を出力する(ステップS13)。
【0046】
このAFモードへの移行指令信号を受信したデジタルカメラ2の制御部23は、デジタルカメラ2をAFモードに移行させ、AF機能で得られた情報をプロジェクタ1の制御部12に出力し、プロジェクタ1の制御部12に、プロジェクタ1の投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を調整させる。
【0047】
図10は、本実施形態におけるプロジェクタ1が行うAF動作の概略説明図である。デジタルカメラ2の制御部23は、スクリーン4上に投影されている縦ストライプチャートの映像を固体撮像素子21から取り込み、撮像画像の暗部と明部とのコントラストを算出し、制御部12は、コントラストが最大となった位置を合焦位置(ピント位置)と判定する。
【0048】
このピント合わせを行うとき、制御部23は、先ず大まかな合焦位置を求め、次に詳細な合焦位置を求める。大まかな合焦位置を求める場合、図10に示す各位置X1(∞端),…,XP1―1,XP1,XP+1,…,Xn,…Xα(near端)に投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を駆動し(合焦位置に近い場合には、スクリーン4上に映る縦ストライプが鮮明となり、合焦位置から外れると、縦ストライブはぼやけることになる)、各位置における上記のコントラストの値を求め、コントラスト最大を示すX位置を合焦位置とする。
【0049】
仮に、XP1が大まかな合焦位置として求められた場合は、次に、XP1―1からXP1+1までの範囲で投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を細かく駆動制御し、再び各位置におけるコントラストの値を求め、コントラストの値が最大となる位置を、詳細な合焦位置とする。
【0050】
斯かる方法で詳細な合焦位置を求めるため、図7のステップS14では、先ず、大まかなピント位置を探すために、フォーカスレンズ位置を大まかなピント位置Xn(1≦n≦α)に移動する。そして、デジタルカメラ2の制御部23はデジタルカメラ2のAF機能を実行させ(ステップS15)、合焦したか否かを判定する(ステップS16)。合焦しない場合にはステップS14に戻り、合焦した場合には、ステップS17に進む。ステップS17で、デジタルカメラの制御部23は、明部と暗部のコントラストの値を算出し、ピント位置Xnと共にコントラストの値を自身のメモリに記憶する。
【0051】
次のステップS17では、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置がXα位置まで行ったか否か(この例では、X1の無限端から順にnear端までフォーカスレンズ位置を駆動して各位置におけるコントラストの値を求めるものとしている。)を判定し、全ての大まかなピント位置での処理を全て終了したか否かを判定する。終了していない場合にはステップS14に戻り、終了した場合には、今度は詳細なピント位置の探索に入るため、ステップS19に進む。
【0052】
ステップS19では、各位置Xnでのコントラストの値を比較して大まかなピント位置XP1を求める。そして、図8の処理ステップに入る。
【0053】
図8のステップS20では、デジタルカメラ2の制御部23は、プロジェクタ1の制御部12に対し、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置を、詳細なピント位置探索のための最初の位置(この例ではXP1―1位置)に移動させる様に指示指令を出力する。
【0054】
次にステップS21では、詳細なピント位置を探すために、フォーカスレンズ位置を図10に示す詳細なピント位置Ym(1≦m≦β)に移動する。そして、デジタルカメラ2の制御部23はデジタルカメラ2のAF機能を実行させ(ステップS22)、合焦したか否かを判定する(ステップS23)。合焦しない場合にはステップS21に戻り、合焦した場合には、ステップS24に進む。ステップS24で、デジタルカメラの制御部23は、明部と暗部のコントラストの値を算出し、ピント位置Ymと共にコントラストの値を自身のメモリに記憶する。
【0055】
次のステップS25では、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置が探索最終位置Yβ位置まで行ったか否かを判定し、探索範囲β内の全ての詳細ピント位置での処理を全て終了したか否かを判定する。終了していない場合にはステップS21に戻り、終了した場合には、ステップS26に進み、コントラストの値が最大となるピント位置XP2を求める。
【0056】
最後に、デジタルカメラ2の制御部23は、プロジェクタ1の制御部12に対し、詳細なピント位置XP2を制御信号としてフィードバックし、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置をピント位置XP2に駆動させ、この一連の処理を終了し、デジタルカメラ2の電源をオフとする。尚、このとき、バッテリ電源18が満充電状態でないときは、DC電源11でバッテリ電源18を充電してから電源オフとすることでもよい。
【0057】
尚、本実施形態では、各ピント位置でのコントラストの値をデジタルカメラ側の制御部23が求めたが、コントラストを求める画像データをそのまま制御部23がプロジェクタ1側の制御部12にフィードバックし、制御部12がコントラストの値から合焦位置を判定する構成でもよい。
【0058】
以上述べた様に、本実施形態では、デジタルカメラ2の制御部23とプロジェクタ1の制御部1とが連携してプロジェクタのフォーカスレンズ位置を合焦位置に制御するため、ユーザは単にプロジェクタの所定ボタンを押下して調整指令を入力するだけで、面倒な合焦位置の探索や色ゲインの調整を行う必要がなくなる。
【0059】
しかし、勿論、ユーザがマニュアル操作によってグレーチャートやストライプチャートをスクリーンに投影させ、マニュアル操作によって光量調整やホワイトバランス調整、ピント調整を行うことは可能である。
【0060】
尚、上述した実施形態では、AWE調整を自動的に行う指令ボタンとAF調整を行う指令ボタンとを別々にしたが、AWE調整とAF調整とが自動的に連続して行える構成にすることでも良く、また、指令ボタンの押下を省略し、デジタルカメラ2をプロジェクタ1に装着したとき、上記のAWE調整とAF調整とが自動的に連続して実行される構成としても良い。
【0061】
また、上述した実施形態では、探索範囲の全範囲でフォーカスレンズ位置を移動させ、大まかなピント位置の探索や詳細なピント位置の探索を行ったが、いわゆる山登り方式を採用し、コントラスト最大位置が求められたときはそれ以後の処理を省略することでもよい。
【0062】
更にまた、上述した実施形態では、AE調整を、グレーチャートの明るさの絶対量で評価したが、周囲の明るさとの差が一定となるように調整する方法を採用してもよい。
【0063】
更にまた、上述した実施形態では、コネクタ5とコネクタ6とを嵌合させることで、プロジェクタ1とデジタルカメラ2とを機械的且つ電気的せ連結したが、図11に示す様に、電気的接続を、ケーブル7で行う構成でも良いことはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルカメラからフィードバックされる制御信号を用いてプロジェクタのピント調整や色ゲイン調整を行う構成としたため、プロジェクタの構成を低コストに保ったまま、フォーカス調整や色ゲイン調整を高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタにデジタルカメラを搭載した状態の概略側面図である。
【図2】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとの連結部の詳細図である。
【図3】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラの内部構成図である。
【図4】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順の一部詳細を示すフローチャートである。
【図6】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順の一部詳細を示すフローチャートである。
【図7】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートフォーカス(AF)調整の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートフォーカス(AF)調整の処理手順を示すフローチャートであり、図7に連続するフローチャートである。
【図9】オートフォーカス調整を行うときにプロジェクタからスクリーンに投影する縦ストライプチャートの一例を示す図である。
【図10】オートフォーカス調整の概略説明図である。
【図11】プロジェクタとデジタルカメラとの連結例の別実施形態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ
2 デジタルカメラ
3 投射レンズ
4 スクリーン
5,6 コネクタ
12 プロジェクタ側の制御部
17 表示部
21 固体撮像素子
23 デジタルカメラ側の制御部
【発明の属する技術分野】
本発明はプロジェクタおよびデジタルカメラに係り、特に、フォーカス位置の調整や色ゲインの調整を低コストで行うことができるプロジェクタとこのプロジェクタにこれらの調整用フィードバック信号を出力するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラが普及する一方、プロジェクタの普及も進み、デジタルカメラで撮影した画像を、プロジェクタからスクリーンに投射して、大画面で撮影画像を見る機会が増えて来ている。また、DVDに記録された映画等をプロジェクタから大型スクリーン上に投射し、映画鑑賞を行う人も増えてきている。
【0003】
プロジェクタを使用し画像等をスクリーンに投射して高画質な画像を鑑賞する場合、プロジェクタのピントを精度良く合わせる必要があり、また、プロジェクタのホワイトバランスの調整を行う必要もある。
【0004】
このため、下記特許文献1に記載された液晶プロジェクタは、測距機構を搭載し、プロジェクタ本体とスクリーンとの間の距離を計測し、この距離情報に基づいてオートフォーカス制御を行っている。
【0005】
また、下記特許文献2に記載された3管式のプロジェクタでは、色ゲインの調整を行うときに、プロジェクタの前方にビデオカメラを配置し、プロジェクタからの投影画像をビデオカメラで直接撮影し、ビデオカメラの撮影画像によりプロジェクタからの投射画像の特性を調整するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6―27431号公報
【特許文献2】
特開平11―122640号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されているプロジェクタの様に、プロジェクタ本体に測距機構を搭載してフォーカス制御を行う構成は、プロジェクタの製造コストが測距機構分、嵩んでしまうという問題がある。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されているプロジェクタの様に、スクリーンを用いずにビデオカメラを用いて色ゲインを調整を行う構成では、手軽に色ゲインの調整ができず、装置構成が大がかりになってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、手軽にフォーカス調整や色ゲイン調整が可能なプロジェクタを安価に提供すると共に、これらの調整用フィードバック信号をプロジェクタに出力する制御部を搭載したデジタルカメラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロジェクタは、オートフォーカス機能を搭載したデジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データをフォーカス位置に投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからフォーカス調整用チャートを投影すると共に投影された前記フォーカス調整用チャートの画像を前記オートフォーカス機能を働かせて撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズのフォーカス位置を調整する制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
この構成により、デジタルカメラをプロジェクタ本体側のフォーカス調整用として使用することができ、プロジェクタ本体側に測距センサ等を搭載する必要がなくなる。
【0012】
本発明のプロジェクタは、デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを照射する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからオートホワイトバランス調整用チャートを投影すると共に投影された前記オートホワイトバランス調整用チャートの画像を撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズから投影する表示用データのホワイトバランス調整を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0013】
この構成により、デジタルカメラを利用してプロジェクタ本体側のオートホワイトバランス調整を行うことができ、プロジェクタにオートホワイトバランス調整用の機器を搭載する必要がなくなる。
【0014】
本発明のプロジェクタは、デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズから所定チャートを投影すると共に投影された該所定チャートの画像を撮像して取り込んだ前記デジタルカメラからのフィードバック信号に基づき前記プロジェクタ本体側の調整を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
この構成により、デジタルカメラを利用してプロジェクタ本体の調整が可能となり、プロジェクタを安価に製造可能となる。
【0016】
本発明のプロジェクタは、前記デジタルカメラとコネクタまたはケーブルによって接続されることを特徴とする。この構成により、安価な構成で両者の連結が可能となる。
【0017】
本発明のプロジェクタは、前記プロジェクタ本体に設けられた電源から前記デジタルカメラの電源に電力を供給する電源線が含まれるコネクタまたはケーブルによって接続されることを特徴とする。この構成により、プロジェクタをデジタルカメラの電源ステーションとして利用可能となる。
【0018】
本発明のデジタルカメラは、上記のいずれかに記載の前記プロジェクタ本体に着脱自在に装着され該装着時に前記プロジェクタ本体の前記投射レンズを通して投影された表示用データを撮像し取得した画像データから前記プロジェクタ本体側にプロジェクタ本体調整用のフィードバック信号を生成し出力する制御部を搭載したことを特徴とする。
【0019】
この構成により、プロジェクタに装着したときはプロジェクタの調整用として使用でき、プロジェクタから取り外したときは普通のデジタルカメラとして使用することができるデジタルカメラを提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るプロジェクタの概略側面図である。図示する例のプロジェクタ1は、その頭部にデジタルカメラ2が着脱自在に装着され、デジタルカメラ2の装着時にはデジタルカメラ2内蔵の制御部とプロジェクタ1内蔵の制御部とが通信により情報の授受を行ってプロジェクタ1本体側のオートフォーカス調整と色ゲイン調整とを自動的に行い、高画質な画像等が投射レンズ3を通してスクリーン4に投影される構成となっている。
【0022】
尚、デジタルカメラ2のプロジェクタ1に対する装着位置は、デジタルカメラ2のレンズ位置と、投射レンズ3の位置とが、スクリーン4から等距離となる様に設計される。
【0023】
図2は、プロジェクタ1とデジタルカメラ2との接続部分の構成図である。プロジェクタ1の頭部にはデジタルカメラ装着用のコネクタ5が搭載されており、デジタルカメラ2の底部にはコネクタ5に嵌合するプロジェクタ接合用のコネクタ6が搭載されており、コネクタ5とコネクタ6とを介してデジタルカメラ2がプロジェクタ1に結合されたとき、デジタルカメラ2とプロジェクタ1とは、電気的及び機械的に連結される。コネクタ5,6は、例えばUSB(Universal Serial Bus )のコネクタである。
【0024】
図3は、プロジェクタ1及びデジタルカメラ2の内部回路図である。デジタルカメラ2は、図示しないレンズ等の光学系の背面に搭載したCCDやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子21と、この固体撮像素子21を駆動制御すると共に固体撮像素子21から出力されるアナログの画像信号をデジタル信号に変換する撮像素子制御部22と、デジタルカメラ2全体を統括制御する共にフォーカス調整及び色ゲイン調整を含む画像信号処理を行う制御部(CPU)23と、撮影した画像データを記録する外部記憶媒体24と、ユーザからの指示を入力する操作部25と、固体撮像素子21から取り込んだ画像データを一時格納する画像メモリ26及び制御プログラム等を格納したフラッシュメモリ27等を備え、バッテリ電源28によって駆動される構成となっている。
【0025】
このデジタルカメラ2の構成は、一般的なデジタルカメラと同じ構成であり、通常のオートフォーカス機能とオートホワイトバランス機能とを搭載している。そして、本実施形態に係るデジタルカメラ2は、記録媒体24に記録された画像データをビデオ信号として読み出す信号線と、制御部23が演算して求めた後述の制御信号(フィードバック信号)を出力する信号線とがコネクタ6に接続され、更に、コネクタ6がコネクタ5に接続されたときにバッテリ電源28の代わりにプロジェクタ1の電源がプロジェクタ1側の制御部によってデジタルカメラ2に供給制御される構成となっている点のみ異なる。
【0026】
従って、本実施形態に係るデジタルカメラ2は、プロジェクタ1から分離した状態では、一般のデジタルスチルカメラ(またはデジタルビデオカメラ)として使用することができる。
【0027】
プロジェクタ1は、商用の交流電源に接続されて交流電圧を直流電圧に変換し出力するDC電源11と、プロジェクタ1全体を統括制御すると共にコネクタ5,6が連結されたときデジタルカメラ2との間で情報の授受を行う制御部12と、投射レンズ3(図1)を構成するフォーカスレンズを制御部12からの指示信号に基づいて位置制御するレンズAF駆動部13と、ユーザからの指示を入力する操作部14と、制御部12からの制御信号に基づいて駆動する表示駆動部15と、制御部12の指示信号に基づいて外部からビデオ信号を取り込み表示駆動部15に出力するビデオ入出力部16と、表示駆動部15によって駆動制御されビデオ入出力部16からのビデオ信号に応じた画像を表示する表示部17とを備える。
【0028】
表示部17に表示された画像等の表示データが、表示部17に設けられた図示しない投影ランプの投影光により投射レンズ3(図1)を通してスクリーン4に投影される。
【0029】
本実施形態に係るプロジェクタ1は、一般的なプロジェクタと同じ構成を有し、更に、デジタルカメラ2がコネクタ5,6を介して連結されたとき、デジタルカメラ2が持っているオートフォーカス機能及びオートホワイトバランス機能によって得られた後述の制御信号(フィードバック信号)を制御部12が取り込み、プロジェクタ1本体に設けられている投射レンズ3のフォーカスレンズ位置の制御や、色ゲイン調整を行う機能を持っている点が異なる。
【0030】
尚、図3では、ビデオ信号をデジタルカメラ2から取り込む例を図示したが、勿論、外部のDVDプレーヤやビデオプレーヤからビデオ信号をビデオ入出力部16に取り込み、これらのビデオ信号をスクリーン4に投射することができる。
【0031】
図4は、デジタルカメラ2がプロジェクタ1の頭部に装着されたときプロジェクタ(PJ)の色ゲイン調整(AWE調整)を自動的に行う時の処理手順を示すフローチャートである。デジタルカメラ2がプロジェクタ(PJ)の頭部所定位置に装着されコネクタ5,6間が連結されると(ステップS1)、デジタルカメラ2のバッテリ電源がオフとなり、プロジェクタ1からのDC電源がデジタルカメラ2に供給され、デジタルカメラ2が起動する。
【0032】
次に、ユーザがプロジェクタ1に設けられているAE/AWEボタンを押下すると(ステップS2)、制御部12は図示しないメモリから初期グレーチャートを読み出し、表示駆動部15を制御してこの初期グレーチャートを表示部17からスクリーン4に投影する(ステップS3)。
【0033】
次のステップS4では、プロジェクタ1の制御部12がデジタルカメラ2の制御部23に対してAE/AWEモードへの移行指令信号を出力し、この移行指令信号をコネクタ5,6を介して受信したデジタルカメラ2の制御部23は、デジタルカメラ2を先ずAEモードに移行させる(ステップS5)。
【0034】
AEモードに移行したデジタルカメラ2は、スクリーン4に投影されている初期グレーチャートの映像を固体撮像素子21から取り込み、固体撮像素子21の中心付近の画素領域から出力される画像データを積算し(ステップS6)、その積算結果が適正値であるか否かを判定する(ステップS7)。積算結果が適正値で無い場合(NO)には、図5に示す処理を行って積算結果に基づく露出調整を行い、ステップS6に戻る。
【0035】
図5は、露出調整を行う処理手順のフローチャートである。図4のステップS7で、積算結果が適正値で無いと判定された場合には、次のステップS71で、積算結果が適正値より「小」であるか否かを判定する。この判定結果が肯定すなわち「積算結果<適正値」の場合には、ステップS72に進み、デジタルカメラ2からプロジェクタ1に対して表示を明るくするように制御信号をプロジェクタ1側の制御部12にフィードバックし、ステップS73で、プロジェクタ1の制御部12は、表示17の投影ランプの輝度を予め決められた輝度だけ高め、次に、ステップS6(図4)に戻る。
【0036】
ステップS71の判定結果が否定すなわち「積算結果≧適正値」の場合には、ステップS74に進み、デジタルカメラ2からプロジェクタ1の制御部12に対して表示を暗くするように制御信号をフィードバックし、ステップS75で、プロジェクタ1の制御部12は、表示17の投影ランプの輝度を予め決められた輝度だけ低くし、次にステップS6(図4)に戻る。
【0037】
図4のステップ7で積算結果が適正値であると判定された場合には、次にステップS8に進み、デジタルカメラ2は、AWEモードに移行する。次のステップS9でデジタルカメラ2の制御部23は、スクリーン4上に投影されている初期グレーチャートの映像を撮像している固体撮像素子21の出力データから画像中心付近のR,G,Bの各色の値を積算し、積算値のR/B,B/Gの値を求める。
【0038】
次のステップS10で、デジタルカメラ2の制御部23は、積算値のR/GがB/Gに等しいか否かを判定する。等しい場合には、ホワイトバランスがとれているため、この一連の処理を終了する。R/GがB/Gに等しく無い場合には、図6の処理を行ってステップS9に戻る。
【0039】
図6は、R,G,Bの色ゲイン調整を行う処理手順を示すフローチャートである。図4のステップS10での判定結果が否定されたとき、即ちR/G=B/Gで無い場合には、図6のステップS101に進み、デジタルカメラ2の制御部23は、「R/G<B/G」であるか否かを判定する。
【0040】
この判定結果が肯定(YES)の場合にはステップS102に進み、デジタルカメラ2の制御部23はプロジェクタ1の制御部12に対して、表示部17に表示している表示データの赤(R)味を強くする様に制御指令をフィードバック出力する。この制御信号を受けたプロジェクタ1の制御部12は、ステップS103で表示データの赤色味を強くし、次に図4のステップ9に戻る。
【0041】
ステップS10での判定結果が否定(NO)の場合にはステップS104に進み、デジタルカメラ2の制御部23はプロジェクタ1の制御部12に対して、表示部17に表示している表示データの青(B)味を強くする様に制御指令をフィードバック出力する。この制御信号を受けたプロジェクタ1の制御部12は、ステップS105で表示データの青色味を強くし、次に図4のステップ9に戻る。以上により、プロジェクタ1のAEとAWEが自動的に実行される。
【0042】
尚、図4のステップS6やステップS7での積算や判定を、本実施形態では、デジタルカメラ2側の制御部23が行ったが、積算用の画像データをそのまま制御部23が制御部12に送信し、これらの積算や判定を制御部12が行う構成とすることも可能である。
【0043】
同様に、図4のステップS9,ステップS10の積算や判定、図5のステップS71の判定、図6のステップS101の判定も、プロジェクタ1側の制御部12が行う構成としてもよい。
【0044】
続けて、オートフォーカス処理を行う場合には、プロジェクタ1のAFボタンを押下する。図7は、オートフォーカス処理の処理手順を示すフローチャートであり、カメラをプロジェクタ1に装着した(ステップS1)状態でプロジェクタ1のAFボタンを押下すると、次にステップS12に進む。
【0045】
このステップS12で、プロジェクタ1の制御部12は、図9に例示する縦ストライプチャートを図示しないメモリから読み出し、表示駆動部15を制御して縦ストライプチャートをスクリーン4に投影する。そして、デジタルカメラ2の制御部23に対して、AFモードへの移行指令信号を出力する(ステップS13)。
【0046】
このAFモードへの移行指令信号を受信したデジタルカメラ2の制御部23は、デジタルカメラ2をAFモードに移行させ、AF機能で得られた情報をプロジェクタ1の制御部12に出力し、プロジェクタ1の制御部12に、プロジェクタ1の投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を調整させる。
【0047】
図10は、本実施形態におけるプロジェクタ1が行うAF動作の概略説明図である。デジタルカメラ2の制御部23は、スクリーン4上に投影されている縦ストライプチャートの映像を固体撮像素子21から取り込み、撮像画像の暗部と明部とのコントラストを算出し、制御部12は、コントラストが最大となった位置を合焦位置(ピント位置)と判定する。
【0048】
このピント合わせを行うとき、制御部23は、先ず大まかな合焦位置を求め、次に詳細な合焦位置を求める。大まかな合焦位置を求める場合、図10に示す各位置X1(∞端),…,XP1―1,XP1,XP+1,…,Xn,…Xα(near端)に投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を駆動し(合焦位置に近い場合には、スクリーン4上に映る縦ストライプが鮮明となり、合焦位置から外れると、縦ストライブはぼやけることになる)、各位置における上記のコントラストの値を求め、コントラスト最大を示すX位置を合焦位置とする。
【0049】
仮に、XP1が大まかな合焦位置として求められた場合は、次に、XP1―1からXP1+1までの範囲で投射レンズ3のフォーカスレンズ位置を細かく駆動制御し、再び各位置におけるコントラストの値を求め、コントラストの値が最大となる位置を、詳細な合焦位置とする。
【0050】
斯かる方法で詳細な合焦位置を求めるため、図7のステップS14では、先ず、大まかなピント位置を探すために、フォーカスレンズ位置を大まかなピント位置Xn(1≦n≦α)に移動する。そして、デジタルカメラ2の制御部23はデジタルカメラ2のAF機能を実行させ(ステップS15)、合焦したか否かを判定する(ステップS16)。合焦しない場合にはステップS14に戻り、合焦した場合には、ステップS17に進む。ステップS17で、デジタルカメラの制御部23は、明部と暗部のコントラストの値を算出し、ピント位置Xnと共にコントラストの値を自身のメモリに記憶する。
【0051】
次のステップS17では、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置がXα位置まで行ったか否か(この例では、X1の無限端から順にnear端までフォーカスレンズ位置を駆動して各位置におけるコントラストの値を求めるものとしている。)を判定し、全ての大まかなピント位置での処理を全て終了したか否かを判定する。終了していない場合にはステップS14に戻り、終了した場合には、今度は詳細なピント位置の探索に入るため、ステップS19に進む。
【0052】
ステップS19では、各位置Xnでのコントラストの値を比較して大まかなピント位置XP1を求める。そして、図8の処理ステップに入る。
【0053】
図8のステップS20では、デジタルカメラ2の制御部23は、プロジェクタ1の制御部12に対し、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置を、詳細なピント位置探索のための最初の位置(この例ではXP1―1位置)に移動させる様に指示指令を出力する。
【0054】
次にステップS21では、詳細なピント位置を探すために、フォーカスレンズ位置を図10に示す詳細なピント位置Ym(1≦m≦β)に移動する。そして、デジタルカメラ2の制御部23はデジタルカメラ2のAF機能を実行させ(ステップS22)、合焦したか否かを判定する(ステップS23)。合焦しない場合にはステップS21に戻り、合焦した場合には、ステップS24に進む。ステップS24で、デジタルカメラの制御部23は、明部と暗部のコントラストの値を算出し、ピント位置Ymと共にコントラストの値を自身のメモリに記憶する。
【0055】
次のステップS25では、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置が探索最終位置Yβ位置まで行ったか否かを判定し、探索範囲β内の全ての詳細ピント位置での処理を全て終了したか否かを判定する。終了していない場合にはステップS21に戻り、終了した場合には、ステップS26に進み、コントラストの値が最大となるピント位置XP2を求める。
【0056】
最後に、デジタルカメラ2の制御部23は、プロジェクタ1の制御部12に対し、詳細なピント位置XP2を制御信号としてフィードバックし、プロジェクタ1のフォーカスレンズ位置をピント位置XP2に駆動させ、この一連の処理を終了し、デジタルカメラ2の電源をオフとする。尚、このとき、バッテリ電源18が満充電状態でないときは、DC電源11でバッテリ電源18を充電してから電源オフとすることでもよい。
【0057】
尚、本実施形態では、各ピント位置でのコントラストの値をデジタルカメラ側の制御部23が求めたが、コントラストを求める画像データをそのまま制御部23がプロジェクタ1側の制御部12にフィードバックし、制御部12がコントラストの値から合焦位置を判定する構成でもよい。
【0058】
以上述べた様に、本実施形態では、デジタルカメラ2の制御部23とプロジェクタ1の制御部1とが連携してプロジェクタのフォーカスレンズ位置を合焦位置に制御するため、ユーザは単にプロジェクタの所定ボタンを押下して調整指令を入力するだけで、面倒な合焦位置の探索や色ゲインの調整を行う必要がなくなる。
【0059】
しかし、勿論、ユーザがマニュアル操作によってグレーチャートやストライプチャートをスクリーンに投影させ、マニュアル操作によって光量調整やホワイトバランス調整、ピント調整を行うことは可能である。
【0060】
尚、上述した実施形態では、AWE調整を自動的に行う指令ボタンとAF調整を行う指令ボタンとを別々にしたが、AWE調整とAF調整とが自動的に連続して行える構成にすることでも良く、また、指令ボタンの押下を省略し、デジタルカメラ2をプロジェクタ1に装着したとき、上記のAWE調整とAF調整とが自動的に連続して実行される構成としても良い。
【0061】
また、上述した実施形態では、探索範囲の全範囲でフォーカスレンズ位置を移動させ、大まかなピント位置の探索や詳細なピント位置の探索を行ったが、いわゆる山登り方式を採用し、コントラスト最大位置が求められたときはそれ以後の処理を省略することでもよい。
【0062】
更にまた、上述した実施形態では、AE調整を、グレーチャートの明るさの絶対量で評価したが、周囲の明るさとの差が一定となるように調整する方法を採用してもよい。
【0063】
更にまた、上述した実施形態では、コネクタ5とコネクタ6とを嵌合させることで、プロジェクタ1とデジタルカメラ2とを機械的且つ電気的せ連結したが、図11に示す様に、電気的接続を、ケーブル7で行う構成でも良いことはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルカメラからフィードバックされる制御信号を用いてプロジェクタのピント調整や色ゲイン調整を行う構成としたため、プロジェクタの構成を低コストに保ったまま、フォーカス調整や色ゲイン調整を高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタにデジタルカメラを搭載した状態の概略側面図である。
【図2】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとの連結部の詳細図である。
【図3】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラの内部構成図である。
【図4】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順の一部詳細を示すフローチャートである。
【図6】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートホワイトバランス(AWE)調整の処理手順の一部詳細を示すフローチャートである。
【図7】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートフォーカス(AF)調整の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図1に示すプロジェクタとデジタルカメラとが行うオートフォーカス(AF)調整の処理手順を示すフローチャートであり、図7に連続するフローチャートである。
【図9】オートフォーカス調整を行うときにプロジェクタからスクリーンに投影する縦ストライプチャートの一例を示す図である。
【図10】オートフォーカス調整の概略説明図である。
【図11】プロジェクタとデジタルカメラとの連結例の別実施形態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ
2 デジタルカメラ
3 投射レンズ
4 スクリーン
5,6 コネクタ
12 プロジェクタ側の制御部
17 表示部
21 固体撮像素子
23 デジタルカメラ側の制御部
Claims (6)
- オートフォーカス機能を搭載したデジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データをフォーカス位置に投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからフォーカス調整用チャートを投影すると共に投影された前記フォーカス調整用チャートの画像を前記オートフォーカス機能を働かせて撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズのフォーカス位置を調整する制御部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
- デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを照射する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズからオートホワイトバランス調整用チャートを投影すると共に投影された前記オートホワイトバランス調整用チャートの画像を撮像し取り込んだ前記デジタルカメラからの制御信号に基づき前記投射レンズから投影する表示用データのホワイトバランス調整を行う制御部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
- デジタルカメラが脱着自在に装着されるプロジェクタ本体部と、該プロジェクタ本体に取り付けられ表示用データを投影する投射レンズと、前記デジタルカメラが装着されたとき前記投射レンズから所定チャートを投影すると共に投影された該所定チャートの画像を撮像して取り込んだ前記デジタルカメラからのフィードバック信号に基づき前記プロジェクタ本体側の調整を行う制御部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
- 前記デジタルカメラと前記プロジェクタ本体とがコネクタまたはケーブルによって接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプロジェクタ。
- 前記コネクタまたはケーブルには、前記プロジェクタ本体に設けられた電源から前記デジタルカメラの電源に電力を供給する電源線が含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプロジェクタ。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の前記プロジェクタ本体に着脱自在に装着され該装着時に前記プロジェクタ本体の前記投射レンズを通して投影された表示用データを撮像し取得した画像データから前記プロジェクタ本体側にプロジェクタ本体調整用のフィードバック信号を生成し出力する制御部を搭載したことを特徴とするデジタルカメラ。
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