JP2004352402A - シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Soichi Takada
Kazuo Nakamura
一夫 中村
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裕之 長尾
Takashi Nishida
孝 西田
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Abstract

【課題】シートの斜め送りを確実に矯正できるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】複合機1の画像読取装置2は、シートとしての原稿が配置されている原稿トレイ22から原稿読取りを行う画像読取領域までのシートの搬送経路に、レジストローラR8とレジストローラR3とを備えている。レジストローラR3とローラR4とは、シートの斜め送りを補正して、画像読取領域の手前に配置されたレジストローラR8までの搬送経路にシートを送り出す。レジストローラR3にて一旦補正した上でレジストローラR8へと原稿を搬送するので、レジストローラR8とローラR9とによって確実にシートの斜め送りを補正できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿または印刷用紙などのシートを搬送するシート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複数枚の原稿のようなシートを画像読取装置の画像読取部へと搬送して順次読取らせることのできるシート搬送装置を備えた画像読取装置が用いられている。
【0003】
ここで、シート搬送装置においてシートを搬送する際に、シートを真っ直ぐに搬送することができずに、シートを斜め送りしてしまう(スキューさせてしまう)ことがある。例えば、このように斜め送りされたシートを画像読取部にて読取ると、読取った画像が傾いたものとなってしまい、またはシートの一部を読取ることができなくなってしまう。このようにして、読取品質が低下してしまう虞れがある。
【0004】
そこで、シート搬送装置には、画像読取部へとシートを送り出す位置に、シートのスキューを矯正するためのレジスト部が備えられる。このレジスト部を用いて、シートの読取タイミングを調整することもできる。
【0005】
なお、日本国の公開特許公報「特開昭58−108863号公報(公開日:1983年6月29日)」に記載された両面記録方式においては、原稿の搬送路に印刷部を二つ備え、各印刷部の手前のみにそれぞれレジスト部を設けた構成が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭58−108863号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、発生したスキューが大きなものとなり、十分に矯正することができない虞れがある。
【0008】
ここで、搬送しているシートのスキューは、シートをトレイからピックアップする際、または、搬送路にて搬送している間に生じている。
【0009】
例えば、シートの搬送路が長いと、搬送路に備えられた搬送部材(搬送ローラ)の寸法誤差や、搬送ガイドの接触負荷の不安定さ(バラツキ)によって、スキューが発生する。
【0010】
また、シートをトレイからピックアップする際には、どのようなサイズのシートであっても対応できるように、シートの中央部のみに接触するような形状のピックアップローラを用いている。このため、トレイにおけるシートの配置状態やシート間の接触負荷(状態)のばらつきによって、ピックアップ動作が不安定となり、スキューが発生する。
【0011】
また、トレイに一度にセットできるシートの枚数が非常に多くなっている一方、装置本体のコンパクト化が要求されるため、トレイから画像読取部までのシートの搬送路を湾曲させてコンパクト化を達成するシート搬送装置も用いられている。このように搬送路が湾曲した構成においては、シートがたわんだ状態で搬送されるため、スキューがより生じやすくなる。
【0012】
このため、画像読取部の手前に配置されたレジスト部の位置にシートが到達したときに、スキューが既に非常に大きくなっており、レジスト部にて十分なスキュー矯正を行うことができない虞れがある。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送するシートの斜め送りを確実に矯正できるシート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシート搬送装置は、上記課題を解決するために、シートを搬送するための搬送路を備えており、上記搬送路は、上記シートに所定の処理を行う処理部のための処理領域と該処理領域まで上記シートの搬送を行うための搬送領域とを含んでおり、上記搬送領域には上記シートの斜め送りを補正して上記処理部における処理とタイミングを合わせるように上記シートを上記処理部へと送り出す第1レジスト部を有しているシート搬送装置において、上記搬送路の上記搬送領域に、上記シートの斜め送りを補正する第2レジスト部を有しており、上記第1レジスト部には、上記第2レジスト部から送り出された上記シートが上記搬送領域のみを介して搬送されることを特徴としている。
【0015】
ここで、レジスト部(第1レジスト部・第2レジスト部)とは、例えば対向配置されたローラ対である。このローラ対の回転を停止させた状態で、ローラ対の合わせ目にシートを突き当てることによって、シートの先端側の辺を合わせ目に沿わせるようにする。これによって、シートの搬送方向に対するシートの傾きを補正し、シートの斜め送りを矯正できる。ローラ対を適当なタイミングで回転させると、シートを搬送できる。なお、レジスト部の構成はこれに限るものではなく、他の構成であってもよい。
【0016】
また、処理部とは、例えばシートに印刷を行う画像形成部である。この場合、シートは、印刷するための印刷シート(用紙)に相当する。また、処理部とは、例えばシートの画像を読取る画像読取部である。この場合、シートは、画像が記録された原稿に相当する。
【0017】
このシート搬送装置は、シートの搬送を行うための搬送路に、第2レジスト部、第1レジスト部、およびシートに所定の処理を行う処理部を備えている。搬送路には、シートの搬送方向に沿って、第2レジスト部、第1レジスト部、処理部がこの順で設けられている。シート搬送装置は、この第2レジスト部にて一旦斜め送りを補正したシートを第1レジスト部に供給する。したがって、第1レジスト部に供給されるシートは、斜め送りの傾きが非常に大きなものとなることがない。したがって、第1レジスト部にてシートの斜め送りを確実に補正して、処理部に所望のタイミングでシートを送り出すことができる。
【0018】
ここで、上述のシート搬送装置は、第2レジスト部から第1レジスト部・処理部までの搬送路に、シートを搬送するためのシート搬送部材を備えていてもよい。ここで、シート搬送部材とは、例えば、シートを間に挟み込んで回転することによってシートを搬送するローラ対である。なお、シート搬送部材の構成はこれに限るものではなく、シートに駆動力を与えて搬送するものであればよい。シート搬送部材を備えている場合には、第2レジスト部からのシートは、そのシート搬送部材によって、第1レジスト部・処理部まで搬送される。すなわち、第2レジスト部は、処理部へと直接シートを供給することがないレジスト部である。
【0019】
また、上述のシート搬送装置は、第2レジスト部から第1レジスト部・処理部までの搬送路には、搬送領域のみを含んでおり、処理部のための処理領域を含まない。
【0020】
このように、第1レジスト部は、処理部においてシートに対して正しい処理がなされるように、処理部における処理のタイミングに合わせるようにして、処理部にシートを供給する。第1レジスト部がシートの斜め送りを確実に補正するので、処理部における処理を適切なものにできる。例えば、処理部が、シートに印刷を行う画像形成部である場合には、印刷する画像がシートに対して傾いたものとなることがない。また、処理部が、例えばシートの画像を読取る画像読取部である場合には、読取った画像が斜めになることがない。
【0021】
また、上述のシート搬送装置は、搬送路の搬送領域に、第1レジスト部・第2レジスト部以外に、さらに他のレジスト部を設けた構成であってもよい。
【0022】
以上の構成によれば、シートに対して処理を行う処理部までの搬送距離が長い場合や、搬送中のシートに対する搬送抵抗が不安定に働く場合であっても、処理部に達するまでの搬送路中に複数のレジスト部を設けて、シートの搬送時に発生するスキューを複数回にわたって矯正するので、処理部の手前のレジスト部(第1レジスト部)に供給するシートのスキューを、このレジスト部にて矯正できる許容レベルのスキューに押えることができる。したがって、シートのスキューをほぼ完全に矯正した後にシートに対する処理を行える。
【0023】
なお、上述のシート搬送装置を、複数のシート体を積み重ねた状態で収容するシート収容部と、上記シート体に接触し上記シート体よりシートを搬送路に供給搬送するシート供給搬送部と、上記シートを処理する処理部に搬送する搬送部とを有するシート給送装置において、複数のレジスト部を備えている構成である、と表現することもできる。
【0024】
また、上述のシート搬送装置を、シートに所定の処理を行う処理部へと上記シートを直接供給する第1レジスト部に加えて、上記シートの搬送のみを行う搬送路に、上記シートの斜め送りを補正して上記第1レジスト部へと上記シートを供給する第2レジスト部を設けた構成である、と表現することもできる。
【0025】
また、上述のシート搬送装置を、シートの搬送のみを行う搬送路において、上記シートに所定の処理を行う処理部の手前(直前)よりも上記シートの搬送方向上流側に、上記シートの斜め送りを補正するレジスト部(第2レジスト部)を設けた構成である、と表現することもできる。
【0026】
また、上述のシート搬送装置を、シートの搬送のみを行う搬送路に、上記シートに所定の処理を行う処理部へと上記シートを直接供給する第1レジスト部と、上記シートの斜め送りを補正して上記第1レジスト部へと上記シートを供給する第2レジスト部を設け、上記搬送路の第1レジスト部と第2レジスト部との間には、シートに所定の処理を行うための上記処理部および他の処理部を含まない構成である、と表現することもできる。
【0027】
また、上述のシート搬送装置は、第1レジスト部が、シートの斜め送りを補正するとともにシートの処理部への供給タイミングを調整する一方、第2レジスト部は、少なくともシートの斜め送りを補正する構成である。
【0028】
この構成によれば、処理部における処理のタイミングにシートの供給タイミングを合わせる処理は、処理部手前のレジスト部(第1レジスト部)にて行うので、それ以外のレジスト部(第2レジスト部)においては、タイミング調整をアル程度ラフな制御にできる。例えば、第2レジスト部においては、処理部における処理のタイミングにシートの供給タイミングを合わせる処理が不要となる(特にする必要がない)という場合も考えられる。なお、各レジスト部は少なくともシートに対するスキューの矯正機能を備えているので、シートのスキュー矯正を確実にできる。
【0029】
なお、上述のシート搬送装置を、上記第2レジスト部は少なくともシート体のスキューを矯正するために機能し、第1レジスト部は上記シート体のスキュー矯正と上記シート体に対する処理部への供給タイミングを調整するために機能する構成である、と表現することもできる。
【0030】
本発明に係るシート搬送装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記搬送路は、搬送される上記シートの搬送方向が変化する、湾曲した形状の湾曲部を含んでおり、上記湾曲部が、上記第1レジスト部と上記第2レジスト部との間に設けられていることを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、湾曲部(湾曲搬送路)の入口および出口の両側にそれぞれ第2レジスト部と第1レジスト部を備えているので、シートが湾曲部に入る前に第2レジスト部でスキューを矯正できる。したがって、シートの搬送負荷が大きく不安定になりやすい湾曲部に、傾きなくシートを挿入できる。このため、湾曲部での搬送の際に、スキューを大きく拡大させることがない。また、湾曲部において、搬送負荷が大きいため不安定になり、スキューを発生したとしても、第1レジスト部によりスキューを矯正できる。したがって、シートに対して傾きのない正しい処理を施すことができる。
【0032】
なお、上述のシート搬送装置を、前記搬送路は搬送方向が変化する湾曲搬送路を備え、前記レジスト手段は第1のレジスト手段と第2のレジスト手段からなり、前記湾曲搬送路は前記第1のレジスト手段と第2のレジスト手段との間に形成されている構成である、と表現することもできる。
【0033】
本発明に係るシート搬送装置は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記第1レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の下流側に、上記湾曲部から離間して設けられている一方、上記第2レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の上流側における、上記湾曲部の直前の位置に設けられていることを特徴としている。
【0034】
この構成であれば、湾曲部から距離を取って第1レジスト部を設けるので、例えば湾曲部と第1レジスト部との間を、シートのスキューを矯正するエリアとすることができる。これによって、シートのたわみの形成を容易にして、たわみによりシートのスキューを矯正するための力や傾きを容易に与えることができる。したがって、容易にシートをスキューがない状態にできる。
【0035】
また、湾曲部の上流側直前の位置に第2レジスト部を設けるので、スキューの生じ易い湾曲部に、第2レジスト部にてスキューを矯正したシートを送り出して、湾曲部において生ずるスキューを小さなものにできる。
【0036】
なお、湾曲部を搬送されている状態では、湾曲しているシートの腰の強さにより、シートのスキューを矯正するための力(傾き)をシートに与えることができない。
【0037】
また、上述のシート搬送装置を、上記第2レジスト部は上記湾曲搬送路の入口に位置し、第1レジスト部は上記湾曲搬送路の出口から離れたところに位置している構成である、と表現することもできる。
【0038】
本発明に係る画像読取装置は、上記課題を解決するために、上述のいずれかのシート搬送装置を備えており、上記処理部が上記シートの画像を読取る画像読取部であることを特徴としている。
【0039】
この構成によれば、画像読取装置において上述した効果を得ることができ、品質の高い読取を行うことができる。
【0040】
本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、上述のいずれかのシート搬送装置を備えており、上記処理部が上記シートに画像を形成する画像形成部であることを特徴としている。
【0041】
この構成によれば、画像形成装置で上述した効果を得ることができ、品質の高い画像形成を行うことができる。
【0042】
また、本発明に係るシート搬送装置は、上記課題を解決するために、シートの少なくとも斜め送りを補正するとともに上記シートの送り出しタイミングを調節する主レジスト部によって、上記シートに所定の処理を行う処理部へと上記シートが供給される処理装置に接続され、上記処理部へと上記シートを搬送するための搬送路を備えているシート搬送装置において、上記搬送路に、上記シートの斜め送りを補正する補助レジスト部を有していることを特徴としている。
【0043】
このシート搬送装置は、処理部を有する処理装置に接続される別体の装置であり、搬送路から処理装置の処理部へとシートを供給する。シートが供給された処理装置においては、シートの少なくとも斜め送りを補正するとともにシートの送り出しタイミングを調節する主レジスト部から、処理部における処理とタイミングを合わせるようにして、処理部にシートが供給される。
【0044】
ここで、レジスト部(主レジスト部・補助レジスト部)とは、例えば対向配置されたローラ対である。このローラ対の回転を停止させた状態で、ローラ対の合わせ目にシートを突き当てることによって、シートの先端側の辺を合わせ目に沿わせるようにする。これによって、シートの搬送方向に対するシートの傾きを補正し、シートの斜め送りを矯正できる。ローラ対を適当なタイミングで回転させると、シートを搬送できる。なお、レジスト部の構成はこれに限るものではなく、他の構成であってもよい。
【0045】
また、処理部とは、例えばシートに印刷を行う画像形成部である。この場合、シートは、印刷するための印刷シート(用紙)に相当する。また、処理部とは、例えばシートの画像を読取る画像読取部である。この場合、シートは、画像が記録された原稿に相当する。
【0046】
ここで、シート搬送装置は、搬送路に補助レジスト部を有しており、搬送路における搬送の途中で、一旦補助レジスト部にて斜め送りを補正する。したがって、シートの斜め送りの傾き(スキュー)を非常に大きなものとすることがない。したがって、このシートが主レジスト部に供給されたときに生じているスキューを、主レジスト部にて確実に補正できる範囲のものにできる。これによって、シートの斜め送りを確実に補正して処理部に送り出すことができ、処理部における処理を適切にできる。
【0047】
また、例えばレジスト部のローラ対を適当なタイミング(処理の開始タイミングに関係するタイミング)で回転させることにより、処理部に向かってシートを送り出して、傾きが補正されたシートに対して正しい処理を行うことができる。
【0048】
また、例えば、上記のシート搬送装置は、上記構成において、印刷するための印刷シートを蓄積するトレイを備えるとともに、この印刷シートに印刷を行う画像形成装置に接続され、このトレイから印刷シートを画像形成装置に供給するシート供給ユニットであってもよい。この場合、所定の処理を行う処理部とは、画像形成装置の備える画像形成部に相当する。
【0049】
なお、上記構成のシート搬送装置において、補助レジスト部から主レジスト部までの経路には、例えばシート搬送部材(搬送部材)が設けられていてもよい。すなわち、シート搬送装置の搬送路に設けられた搬送部材によって、またはこのシート搬送装置に接続された処理装置に設けられた搬送部材によって、シートが補助レジスト部から主レジスト部まで搬送されてもよい。ここで、シート搬送部材とは、例えば、シートを間に挟み込んで回転することによってシートを搬送するローラ対である。なお、シート搬送部材の構成はこれに限るものではなく、シートに駆動力を与えて搬送するものであればよい。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像読取装置は、シート搬送路にシートの斜め送りを補正するレジスト部を複数有するシート搬送装置を備えている。また、本発明に係る画像形成装置は、シート搬送路にレジスト部を複数有するシート搬送装置を備えている。また、本発明に係るシート搬送装置の一例としてのシート供給装置(シート供給ユニット)は、画像形成装置へとシートの搬送を行う搬送路に、レジスト部を有している。これによって、シートの斜め送りを確実に補正できるようになっている。
【0051】
本発明の一実施の形態について図1ないし図7に基づいて説明すると以下の通りである。
【0052】
本実施形態の複合機(画像形成装置、画像読取装置、シート搬送装置)1は、概略的に、図2に示すように、画像読取装置(シート搬送装置)2、画像形成装置(シート搬送装置)3、シート供給装置(シート搬送装置)4および後処理装置5を備えている。画像読取装置2は複合機1の上部に備えられている。画像形成装置3は画像読取装置2の下に備えられている。シート供給装置4は、画像形成装置3の下に備えられている。後処理装置5は、画像形成装置3の側面に備えられている。
【0053】
画像読取装置2は、原稿(シート)の画像を読取るためのものである。画像形成装置3は、画像読取装置2にて読取った原稿の画像を用紙(シート)に印刷するためのものである。画像形成装置3は、図示しないインタフェースを介して装置本体の外部から入力される画像データを、用紙に印刷することもできる。シート供給装置4は、画像形成装置3に接続されており、用紙を蓄えて画像形成装置3に供給するためのものである。後処理装置5は、画像形成装置3にて印刷が行われた用紙に対して、ステイプル処理のような後処理を行うものである。
【0054】
以下では、まず画像読取装置2による原稿の読取りについて説明し、その後に、画像形成装置3による印刷について説明する。
【0055】
画像読取装置2は、概略的に、図1に示すように、装置本体の上部にADF(Automatic Document Feeder)6を備え、装置本体の下部には光学読取部7を備えている。画像読取装置2は、光学読取部7と、ADF6の一部に設けられた読取部(CIS(Contact Image Sensor)21)とによって、原稿の両面の画像を読取ることができる。
【0056】
この画像読取装置2は、原稿の読取モードとして、静止読取モード・走行読取モード・両面読取モードの3つのモードが選択可能となっている。静止読取モードは、原稿台12上に載置されたブック物等の原稿の画像を光学読取部7によって読取るモードである。また、走行読取モードおよび両面読取モードは、共に原稿トレイ22にセットされた原稿の画像をADF6で自動的に1枚ずつ給送しながら読取るモードである。走行読取モードでは光学読取部7によって原稿の読取りを行う。両面読取モードでは、光学読取部7およびCIS21の双方を利用して原稿の画像を読取る。
【0057】
ADF6は、装置本体の上部に設けられた原稿トレイ22から、原稿搬送のためのローラR2〜R9が配置された搬送路を介して、光学読取部7およびCIS21による画像読取領域(処理領域)まで、原稿を搬送するものである。光学読取部7は、ADF6によって搬送された原稿の一面の画像を、光源ユニット13からミラーユニット14を介してCCD読取ユニット11にて読取る。また、ADF6に備えられたCIS21が、原稿の他の面の画像を読取るようになっている。以下では、まずADF6を用いた走行読取モードおよび両面読取モードにおける原稿の搬送について説明した後に、搬送の際の制御動作について説明し、それから画像読取領域における画像の読取について説明する。
【0058】
ADF6は、図1に示すように、概略的に、原稿を搬送するための搬送路と原稿トレイ22とを含んでいる。搬送路には、原稿搬送のための搬送手段として、ローラR2〜R10が配置されている。この搬送路は、原稿の搬送を行うための搬送領域と、搬送された原稿の画像読取処理を行う画像読取領域とを含んでいる。ここで、搬送領域とは、例えばローラR2の位置からローラR8・R9の位置までの連続した領域に相当する。また、ローラR8・R9から原稿の搬送方向の下流側に、原稿の画像読取処理を行う画像読取領域が配置されている。また、ADF6の搬送路は、搬送される原稿の搬送方向が変化する、湾曲した形状の湾曲部23を含んでいる。
【0059】
ADF6の原稿トレイ22は、電動式のトレイである。原稿トレイ22は、原稿検出器S1を備えている。原稿検出器S1は、アクチュエータS1aおよびセンサ本体S1bからなる光学式の原稿検出器である。原稿検出器S1は、原稿トレイ22に原稿がセットされたか否かを検出する。
【0060】
また、ADF6は、原稿トレイ22の上方に呼込ローラR1を備えている。この呼込ローラR1は、ADF6の筐体に設けられたアーム25によって昇降変位自在に支持されている。また、アーム25は、ADF6の搬送路に設けられた分離ローラR2の回転軸に、回動可能に支持されている。そして、呼込ローラR1は自重により原稿トレイ22にセットされた最上層の原稿に接触するようになっている。また、呼込ローラR1は図示しないストッパにより、所定の位置以上に、すなわち必要以上に、下降しないようになっている。
【0061】
また、ADF6は、呼込ローラR1の変位を検出するための呼込ローラ位置検出器S2を備えている。呼込ローラ位置検出器S2は光センサ等で構成される。呼込ローラ位置検出器S2は、アーム25に形成される(図示しない)凸部に応じて、アーム25の揺動角から、呼込ローラR1の高さを検出する。なお、呼込ローラ位置検出器S2は、アーム25に設けた凸部を用いて直接的に呼込ローラR1の高さ位置を検出する構成に限るものではない。例えば、アーム25に連結された可動連結部を設けるとともに、アーム25から離れた位置に呼込ローラ位置検出器S2を設置し、呼込ローラ位置検出器S2がその可動連結部を用いて検出をする構成であってもよい。
【0062】
また、ADF6の原稿トレイ22は、原稿の側部を揃えて原稿の載置位置を規制するための原稿規制板30を備えている。また、原稿トレイ22は、第1原稿サイズ検出器S0と第2原稿サイズ検出器S7とを備えている。第1原稿サイズ検出器S0は、原稿規制板30の位置を検出することによって、原稿の横幅(原稿の搬送方向とは直交する方向の長さ)を判別する。第2原稿サイズ検出器S7は、アクチュエータS7aおよびセンサ本体S7bからなる。第2原稿サイズ検出器S7は、原稿の長さ(原稿の搬送方向の長さ)を判別する。第1原稿サイズ検出器S0および第2原稿サイズ検出器S7によって、原稿トレイ22上に載置されている原稿のサイズを判別できる。複合機1は、この判別結果に基づいて、画像形成する際に用いる用紙のサイズなどを選択できる。
【0063】
原稿トレイ22は、原稿がセットされると、所定のタイミングで上昇を開始する。原稿トレイ22に載置されている原稿束の最上層の原稿が呼込ローラR1を押し上げると、呼込ローラ位置検出器S2の検出に応じて、原稿トレイ22は上昇を一旦停止し、待機状態となる。その後、複合機1の図示しない制御部から、例えば原稿の供給開始信号が入力されると、ADF6は原稿束の原稿を順次搬送路へと供給する。なお、複合機1は、上述の待機状態のまま所定時間放置された場合には、例えば原稿トレイ22を所定の位置まで一旦下降させてもよい。このようにすれば、呼込ローラR1の変形を防止できる。なお、原稿トレイ22は、一旦下降する構成に限るものではなく、そのままの状態で待機状態を継続してもよい。
【0064】
また、原稿トレイ22は、原稿の読取動作を行う際には、呼び込みローラ位置検出器S2からの信号に基づいて、載置されている原稿の上面が常に所定の高さになるように、図示しない制御部によって制御される。原稿トレイ22は、昇降移動に用いるためのリブ22b、昇降プレート31、昇降プレート支持軸32に加えて、昇降機構部34および昇降モータ61を備えている。制御部の制御によって、原稿トレイ22の底部に形成されているリブ22bに、昇降機構部34の昇降プレート31を接触させ支持する。また、昇降モータ61の正逆転動作によって、歯車などの伝達系を介して昇降プレート支持軸32を回転させる。これによって、昇降プレート31が回転し、原稿トレイ22が昇降移動する。
【0065】
ADF6の搬送路には、回転駆動する呼込ローラR1によって呼込まれた原稿が、分離ローラR2・R2aによって一枚ずつの原稿に分離された上で送り込まれる。分離ローラR2は、トルクリミッタを備えた分離ローラR2aに対向して設けられている。したがって、呼込ローラR1によって複数枚の原稿が取込まれても、分離ローラR2・R2aによって、最上層(分離ローラR2側)の原稿のみが取込まれる。したがって、原稿を1枚ずつ確実に分離して搬送できる。なお、分離ローラR2aの代わりに、分離ローラR2に対向配置される摩擦パットを用いてもよい。
【0066】
ADF6の搬送路には、分離ローラR2・R2aよりも原稿の搬送方向の下流側に、給紙検出器S3が設けられている。給紙検出器S3は、アクチュエータS3aおよびセンサ本体S3bからなる。この給紙検出器S3を用いて、分離ローラR2・R2aによって原稿が確実に1枚ずつ分離供給されたか否かを判別できる。
【0067】
また、ADF6の搬送路において、給紙検出器S3よりも原稿の搬送方向の下流側には、レジストローラR3およびローラR4からなるローラ対が設けられている。また、レジストローラR3およびローラR4の下流側は、湾曲部23となっている。レジストローラR3およびローラR4は、原稿の搬送方向の上流側における、湾曲部23の直前の位置に設けられている。
【0068】
レジストローラR3およびローラR4は、搬送する原稿の斜め送りを補正するレジスト部(第2レジスト部)として機能する。すなわち、レジストローラR3およびローラR4の回転を止めた上で、分離ローラR2・R2aから送られてくる原稿を、レジストローラR3およびローラR4に突き当てる。このように、原稿をたわんだ状態として、レジストローラR3およびローラR4の合わせ目(ニップ部)に原稿の先端側を沿うようにさせて、原稿の斜め送りを補正できる。その後、所定のタイミングでレジストローラR3およびローラR4を回転させ、原稿を湾曲部23に送り出す。
【0069】
湾曲部23は、ローラR5、R6・R7を備えている。湾曲部23は、ADF6の搬送路のうち、レジストローラR3およびローラR4よりも原稿の搬送方向の下流側から、ローラR6・R7の手前までの領域に相当する。湾曲部23においては、レジストローラR3およびローラR4から原稿が送り出されると、ローラR5、R6・R7を用いて原稿を搬送し、レジスト・斜行補正領域24に送り出すようになっている。
【0070】
なお、図1に示すような湾曲部23の曲率は、あらゆる種類の原稿を安定して搬送することのできる曲率に設定されている。すなわち、読取り可能な原稿のうち、最も厚い、言い換えると最も腰のある原稿であっても、円滑に搬送できる曲率となっている。
【0071】
また、湾曲部23は、給紙検出器S4を備えている。給紙検出器S4はアクチュエータS4aおよびセンサ本体S4bからなる。給紙検出器S4は、湾曲部23において原稿が無理なく搬送されているか否かを、湾曲部23からの原稿の排出を検出することによって判別する。
【0072】
原稿は、湾曲部23からローラR6・R7によってレジスト・斜行補正領域24に送り出される。レジスト・斜行補正領域24は、原稿の斜行の補正の効果を高めるために、レジストローラR8およびローラR9からなるローラ対(第1レジスト部)の手前に設けられた領域である。このように、レジストローラR8およびローラR9は、原稿の搬送方向の下流側に、湾曲部23から離間して設けられている。
【0073】
このレジスト・斜行補正領域24は、例えば図1に示すように、ローラR6・R7の位置とレジストローラR8およびローラR9の位置との間で、搬送する原稿Sの状態がほぼ直線となり、搬送経路のガイド面に接触せずに、極力フリーとなるように設けられている。
【0074】
なお、搬送ローラR6・R7の位置とレジストローラR8およびローラR9の位置との間の距離は、ADF6を用いて処理することが可能な原稿の中で最も小さな原稿の搬送方向の長さを最低限確保するようにする。すなわち、湾曲部23内に残っている原稿の後端部分を短くして、原稿の斜行の補正をスムーズに行い、効果を高めるようにする。
【0075】
また、ADF6は、レジスト・斜行補正領域24の出口付近のレジストローラR8およびローラR9の手前に、給紙検出器S5を備えている。給紙検出器S5は、アクチュエータS5aおよびセンサ本体S5bを含んでいる。
【0076】
原稿が湾曲部23から排出されてレジスト・斜行補正領域24に搬送され、先端が給紙検出器S5によって検出されると、レジストローラR8およびローラR9を停止させた状態で、搬送ローラR6・R7をを含む上流側の搬送ローラを用いて原稿に上流側からの搬送力を与える。これによって、所定時間にわたって原稿の先端をレジストローラR8およびローラR9の合わせ目(ニップ部)に衝突させる。このようにして斜行(スキュー)の補正を行う。
【0077】
レジスト・斜行補正領域24にて原稿の斜行の補正が行われると、所定のタイミングでレジストローラR8およびローラR9を回転させて、原稿の搬送を再開する。原稿は、原稿の表面(一面)を光源ユニット13によって露光走査するための第1の読取位置(画像読取領域)に搬送される。また、原稿は、原稿の裏面(他面)をCIS21によって読取るための第2の読取位置(画像読取領域)にさらに搬送される。すなわち、レジストローラR8およびローラR9は、画像読取領域への原稿の供給タイミングを調整するように、所定のタイミングで原稿の搬送を再開する。このようにして、第2レジスト部としてのレジストローラR3およびローラR4から送り出された原稿は、第1レジスト部としてのレジストローラR8およびローラR9によって、処理部としての画像読取領域に送り出される。
【0078】
画像読取装置2は、第1、第2の読取位置にてそれぞれ原稿の表面、裏面の画像を読取る。この読取動作については後述する。その後、原稿は、排紙ローラR10・R11によって、排紙トレイ17へと排出される。なお、排紙ローラR11は、ADF6ではなく光学読取部7に設けられている。また、排紙トレイ17は、画像読取装置2の側面に、原稿排出点よりも低い位置に支持されているので、原稿の排出が容易となっている。また、画像読取装置2は、排紙ローラR10・R11の搬送方向下流側に、排紙検出器S6を備えている。排紙検出器S6は、アクチュエータS6aおよびセンサ本体S6bからなる。排紙検出器S6を用いて、原稿の排出動作を確認できる。
【0079】
画像読取装置2は、以上に説明した動作を、原稿トレイ22上にセットされた原稿がなくなるまで順次に繰り返し、原稿ごとに画像の読取を行う。読取りが完了した原稿は排紙トレイ17上に順次排出する。
【0080】
ここで、画像読取装置2の備えている各手段は、図3に示すように、制御部41によって制御されている。以下では、図3に基づいて、制御部41による制御について説明をする。なお、本実施形態においては、画像形成装置3に制御部41を設けており、制御部41が情報の入出力を行って画像読取装置2の各手段を制御するようになっている。すなわち、制御部41は複合機1の制御を行う制御部である。制御部41は、マイクロコンピュータ等で構成され、各種の制御を行う。なお、複合機1の制御部の構成はこれに限るものではなく、画像読取装置2に独立の制御部を設ける構成であってもよい。
【0081】
画像読取装置2は、図3に示すように、操作部47を備えている。操作部47は、液晶タッチパネル等で構成されている。操作部47は、ユーザによる選択、指示などを検出して、制御部41に送信する。制御部41は、入力される指示などに応じて制御を行う。例えば、制御部41は、液晶タッチパネル等で構成されている操作部47に必要な情報を表示させる。また、例えば、制御部41は、ユーザによって操作部47に入力された、原稿トレイ22上の原稿の読取指示に応じて、原稿の供給開始信号を原稿トレイ22へと出力する。
【0082】
また、制御部41は、読取部としてのCIS21および光学読取部7の動作を制御する。また、制御部41は、CIS21または光学読取部7にて読取った画像データを図示しないメモリに格納する。制御部41による読取動作については後述する。
【0083】
また、画像読取装置2は、図3に示すように、各ローラR1〜R10を駆動するための原稿搬送モータ43を備えている。そして、この原稿搬送モータ43の駆動力を所望のローラに伝達するために、呼込クラッチ44、第1レジストローラクラッチ45、第2レジストローラクラッチ46などを備えている。
【0084】
呼込クラッチ44は、呼込ローラR1およびベルトなどの伝達部にて呼込ローラR1と連結されている分離ローラR2に、駆動力を伝達するためのクラッチである。第1レジストローラクラッチ45は、レジストローラR8に駆動力を伝達するためのクラッチである。第2レジストローラクラッチ46は、レジストローラR3に駆動力を伝達するためのクラッチである。また、画像読取装置2は、ローラR2、R5、R6、R10などを駆動するための、図示しないクラッチも備えている。
【0085】
制御部41は、各クラッチを継断することによって、原稿搬送モータ43の駆動力を対応するローラに伝達し、または遮断する。例えば、クラッチを遮断した状態でレジストローラとその対向ローラとの回転を停止させた状態で、原稿を送り出して突き当てるようにして、原稿をたわんだ状態にする。そして、レジストローラとその対向ローラとの合わせ目に原稿の先端側の辺を沿わせるようにして、原稿の搬送方向に対する原稿の傾きを補正して、原稿の斜め送りを矯正する。その後にクラッチを接続して、レジストローラとその対向ローラとを回転させて、原稿を搬送する。
【0086】
ここで、一例として、レジストローラR3および第2レジストローラクラッチ(クラッチ)46について、図5(a)(b)に基づいて説明する。図5(a)に示すように、レジストローラR3には、原稿搬送モータ43の駆動力がクラッチ46を介して伝達される。本実施形態のクラッチ46は、電磁式のクラッチである。クラッチ46は、コイル46a、摩擦部46b、磁性体46cおよび板ばね46dを含んでいる。
【0087】
制御部41がクラッチ46の電源をオンすると、コイル46aに電流が流れて磁性体46cを引き付ける。ギアに板ばね46dを介して取り付けられている磁性体46cとコイル46aとが引き付けあうことによって、摩擦部46bがギアに押し付けられる。摩擦部46bとギアとは、押し付けられると互いに滑らないようになる。これによって、原稿搬送モータ43の駆動力がクラッチ46を介してレジストローラR3に伝達され、レジストローラR3が回転する。一方、制御部41がクラッチ46の電源をオフした場合には、板ばね46dが取り付けられているギアと摩擦部46bとが接触しなくなるため、滑りが生じて、レジストローラR3は回転しない。
【0088】
なお、他のクラッチとローラ(例えば第1レジストローラクラッチ45とレジストローラR8)についても、構成は上述と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、本実施形態にて用いるクラッチは上述の構成に限るものではなく、同様の効果を得ることができるならばどのような構成であってもよい。
【0089】
また、本実施形態のレジストローラR3とローラR4とは、図5(b)に示すように、互いにギアで組み合わされた構成である。なお、この図5(b)においては、簡単のためにクラッチ46を省略している。このようにすれば、例えばローラR4を単なる従動ローラとして設けた構成と比べて、原稿をレジストローラR3とローラR4とによって搬送する際に、スリップの発生を防止できる。したがって、スリップを生じさせずに、タイミング制御、紙送り精度などを精密に調整できる。
【0090】
また、レジストローラR3とローラR4とは、画像読取装置2にて用いることのできるような原稿の幅全体にわたってローラの形状となっている。このようにすれば、例えばレジストローラR3とローラR4との合わせ目(ニップ部)に原稿を突き当てたときに、確実に原稿の位置合わせが可能となる。また、原稿のサイズによらずに、確実に原稿の位置合わせが可能となる。また、レジストローラR8・ローラR9についても、レジストローラR3・ローラR4と同様の構成となっているので、同様の効果を得ることができる。
【0091】
また、レジストローラの構成は上述の構成に限るものではなく、同様の効果を得ることができるならばどのような構成であってもよい。例えば、図7に示すように、分割ローラ構造であってもよい。なお、図7においては簡単のためにクラッチおよび原稿搬送モータは省略している。
【0092】
すなわち、レジストローラR3・ローラR4の代わりに、図7に示すレジストローラR12・ローラR13のように、それぞれR12a〜R12e・R13a〜R13eを備えた、5分割のローラ構造としてもよい。
【0093】
例えば、複合機1にてよく用いられる原稿のうち、B5サイズ(短辺182mm, 長辺257mm)の原稿に対しては、短辺に平行な方向が主走査方向となるように原稿を配置した場合に、原稿の角が端の分割ローラR12a・R13a、R12e・R13eにぶつかるように、各分割ローラR12a〜R12e・R13a〜R13eを配置する。このように、よく用いられるサイズの原稿の角が、分割ローラにぶつかる(分割ローラの範囲内となる)ように分割ローラを配置すれば、分割ローラ構造であっても原稿の斜め送りの補正を確実にできる。
【0094】
また、複合機1にてよく用いられる原稿のうち、サイズの小さいA5サイズ(短辺148.5mm, 長辺210mm)の原稿に対しては、短辺に平行な方向が主走査方向となるように原稿を配置した場合に、3つの分割ローラR12b〜R12d、R13b〜R13dが原稿の範囲内となるように、各分割ローラR12a〜R12e・R13a〜R13eを配置する。このように、サイズが小さい原稿の短辺を主走査方向と平行になるように原稿を配置した場合であっても、原稿の範囲内に少なくとも3つの分割ローラが配置されていれば、原稿の斜め送りを確実に補正できる。
【0095】
また、例えば、複合機1にて用いることのできる原稿のうち、サイズの大きいA4サイズ(短辺210mm, 長辺297mm)の原稿に対しては、長辺に平行な方向が主走査方向となるように原稿を配置した場合に、各分割ローラR12a〜R12e・R13a〜R13eがこの原稿サイズの範囲内に収まるように配置する。
【0096】
なお、レジストローラR12・ローラR13では、中央部の搬送力を大きくするために、中央部に幅の広いローラR12c・R13cを用いている。これは、分離ローラR2・R2aのうちのR2aの逆転力による、中央部の負荷に負けないようにするためである。
【0097】
また、レジストローラR8・ローラR9の代わりには、図6(b)に示す3分割に均等分割したローラR6と同様に、例えば4分割に均等分割したローラをそれぞれ用いるようにしてもよい。
【0098】
なお、例えば原稿をピックアップするための呼込ローラR1は、例えば図6(a)に記載のように、原稿の中央部分のみがローラの形状となっている。また、呼込ローラR1は、通常はシャフトの部分が短くなっている。また、原稿の搬送を行う例えばローラR6のようなローラは、図6(b)に記載のように、三つ程度の小さなローラを離間配置した構成となっており、原稿の幅全体をローラ形状とすることはない。
【0099】
また、本実施形態においては、画像読取装置2に駆動源としての一つのモータを備えて、このモータの駆動力をクラッチによって各ローラに伝達する構成について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ローラごとにモータをそれぞれ備えている構成であってもよい。いずれにせよ、モータの回転速度を適当に制御することによって、所望の原稿搬送を実現できればよい。
【0100】
また、制御部41は、上述した第1・第2原稿サイズ検出器S0・S7、呼込ローラ位置検出器S2、給紙検出器S3・S4・S5、排紙検出器S6、光源ユニット検出器S8、および図3に示す第3原稿サイズ検出器S9からの情報(検出結果)を取得して、制御を行うようになっている。例えば、制御部41は、原稿サイズ検出器S0・S7・S9の検出結果に基づいて、画像形成装置3にて用いる用紙、および用紙送りタイミング等の制御の切替えを行う。なお、第3原稿サイズ検出器S9は、原稿台12上にセットされた原稿のサイズを検出するためのものである。
【0101】
以上のように、制御部41が画像読取装置2の各手段を制御することによって、原稿の搬送および画像の読取が行われる。
【0102】
次に、画像読取装置2の光学読取部7およびCIS21による画像の読取について詳細に説明する。画像読取装置2は、上述のように、原稿の読取モードとして、静止読取モード・走行読取モード・両面読取モードの3つのモードが選択可能である。
【0103】
光学読取部7は、画像読取装置2の静止読取モード・走行読取モード・両面読取モードのいずれかにおいて用いられる。光学読取部7は、CCD読取ユニット11、原稿台12、光源ユニット13、ミラーユニット14、および原稿台16を含んでいる。
【0104】
CCD読取ユニット11は、結像レンズ11aおよびCCD11bを備えている。CCD読取ユニット11は、光源ユニット13、ミラーユニット14を介して入射される原稿の画像を、結像レンズ11aを介してCCD11bに結像させる。CCD11bにて得た画像データは、制御部41によって、図示しないメモリに格納される。
【0105】
なお、CCD読取ユニット11は、少なくとも結像レンズ11a、CCD11b、および露光ランプのような光源13aを一つのユニットに構成した縮小読取光学系(または等倍読取光学系)のユニットを、矢印15にて示す副走査方向に走査させつつ、光源13aからの照射光に対する原稿による反射光を結像レンズ11aによってCCD11bに結像させる構成であってもよい。
【0106】
原稿台12は、プラテンガラス製であり、光学読取部7に本などの原稿を載置して読取る際の台である。原稿台16は、シート状の原稿を読取る際の原稿の台となるものである。原稿台16は、原稿台12とは別個に設けられ、副走査方向に離間した位置に備えられている。
【0107】
光源ユニット13は、光源13a、リフレクタ13b、スリット13cおよびミラー13dを含んでいる。光源13aは、読取るための原稿に照射する光を発生させる、例えば露光ランプである。リフレクタ13bは、光源13aから照射される読取用の照明光を原稿台12上の所定の読取位置に集光する凹面の反射部材である。スリット13cは、原稿からの反射光のみを通過させるための部材である。ミラー13dは、スリット13cを通過した光の光路を90°変更するためのものであり、原稿台12の面に対して反射面を45°に設置されている。
【0108】
ミラーユニット14は、光源ユニット13から原稿にて反射された光をCCD読取ユニット11へと導くためのものである。ミラーユニット14は、一対のミラー14a・14bを含んでいる。ミラー14a・14bは、光源ユニット13のミラー13dによって光路を90°変更された光の光路を更に180°変更するために反射面が相互に直交するように配置されている。
【0109】
ここで、光源ユニット13は、副走査方向(図1に示す矢印15の方向)に移動可能となっており、画像読取装置2の静止読取モードの際には、副走査方向に移動して読取を行う。
【0110】
また、ADF6は、静止読取モードのために、図1に示す状態から上方に回動して開くようになっている。これによって、図1上で画像読取装置2の原稿台12の上面が手前側から開放できるようになっており、シート状でないためにADF6では搬送できない種類の原稿、例えば、ブック物、製本済の原稿等を原稿台12上にセットできるようになっている。
【0111】
このため、ADF6は、画像読取装置2の奥側(紙面の奥側)の部分が、光学読取部7との間に設けられたヒンジ(図示せず)により回動可能に支持されている。ADF6は、このヒンジを回動支点として、原稿台12に対して上方に回動して開くようになっている。なお、ADF6の底面、すなわち原稿台12と対向する面には、弾力性を有する素材で形成された原稿マット35が備えられている。
【0112】
そして、原稿台12上の原稿を読取る際には、光源ユニット13は、上述した位置P3(静止読取時の光源ユニット13のスタート位置)から位置P4(最大原稿の読取り時の光源ユニット13のリターン位置)の方向に、原稿台12上に載置されている原稿のサイズを検出するための図示しない原稿サイズ検出器で検出された原稿サイズに応じて、所定距離だけ移動するようになっている。
【0113】
より詳細には、光源ユニット13は、制御部41の制御によって、図1において参照符13e・13f等で示すように、原稿台12の面に平行に図の矢印15の方向(副走査方向)に移動する。ミラーユニット14も、制御部41の制御によって、同様に矢印15の方向に移動する。これによって、原稿台12上に載置されている原稿の画像を読取ることができる。なお、光源ユニット13およびミラーユニット14の移動は、制御部41がステッピングモータ42を駆動制御して行う。このとき、ミラーユニット14の移動速度は、光源ユニット13の移動速度の半分とする。また、制御部41は、光源ユニット検出器S8によって検出された光源ユニット13の位置に応じて、光源13aおよびCCD11bを制御する。
【0114】
また、光源ユニット13は、走行読取モード・両面読取モードにおいて、搬送されている原稿を読取る際には、図1において光源ユニット13として示す位置に停止して読取を行う。光源ユニット13は、この状態で、原稿台16上を搬送されてゆく原稿の一方の面(以下、この面を表面とする。)の画像を読取ることができる。
【0115】
なお、光源ユニット13は、図1に示すように、光源ユニット13eとして示す位置P3と光源ユニット13fとして示す位置P4との中間の位置、または、光源ユニット13として示す位置P1と光源ユニット13eとして示す位置P3との中間の位置を、光源ユニット13の位置検出器である、図3に示す光源ユニット検出器S8の判別結果に基づいて、ホームポジションとしている。したがって、光源ユニット13が使用されていない場合、すなわち待機中にはこのホームポジションで停止状態にある。
【0116】
一方、CIS21は、ADF6の側において、光学読取部7の原稿台16と対向する位置に備えられている。CIS21は、画像読取装置2の両面読取モードにおいて用いられる。ADF6は、原稿トレイ22上に積層状態で載置された原稿を1枚ずつ取り込んで、上述のように、CIS21に原稿の他方の面(以下、この面を裏面とする。)の画像を読取らせる。なお、CIS21は、例えばアレイ状に配列されたイメージセンサおよび導光部(セルフォックレンズ等のレンズアレイ)、並びに光源(LEDアレイ光源または蛍光灯)等を備えている。
【0117】
制御部41は、各検出器S3〜S6の検出結果に基づいて、原稿搬送モータ43、呼込クラッチ44、第1レジストローラクラッチ45および第2レジストローラクラッチ46などを制御して、原稿トレイ22に載置されている原稿の搬送を行う。また、制御部41は、CCD11bおよびCIS21を制御して原稿の画像を読取る。また、制御部41は、呼込ローラ位置検出器S2の検出結果に基づいて、原稿トレイ22にセットされた原稿束の最上層の高さを一定に保持するように、昇降モータ33を駆動制御する。制御部41は、以上の動作を、原稿検出器S1が原稿トレイ22上の原稿がなくなったことを検出するまで、原稿ごとに行う。
【0118】
ここで、画像読取装置2によるADF6を用いた読取動作について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0119】
まず、原稿トレイ22に原稿が載置されると、画像読取装置2は原稿の読取のための処理を開始して、上述のように原稿トレイ22の位置を調整して待機状態となる。ステップT1では、処理スタート信号が入力されるか否かを判別する。処理スタート信号を検出した場合にはT2に進み、検出しない場合にはT1を繰り返す。
【0120】
T1にて処理スタート信号が検出された場合のT2では、原稿トレイ22の原稿を呼込ローラR1によってピックアップし、T3に進む。T3では、給紙検出器S3によって原稿先端が検出されたか否かを判別する。原稿先端が検出された場合にはT4に進み、原稿先端が検出されない場合にはT3を繰り返す。
【0121】
T4においては、搬送路において原稿の搬送を継続し、T5に進む。T5においては、予め定めた所定量だけ原稿を搬送して、レジストローラR3およびローラR4によるレジスト部(第2レジスト部)に対して原稿を突き当てるようにする。ここで、レジストローラR3およびローラR4は回転を止めておく。所定量にわたって原稿を搬送した場合にはT6に進み、それ以外の場合はT4に戻るようにする。
【0122】
T6においては、レジストローラR3に対して第2レジストローラクラッチ46を連結する。これによって、レジストローラR3およびローラR4が回転するため、原稿が湾曲部23へと送り出される。原稿は、湾曲部23を介して各ローラによって順次搬送路を搬送される。T6の次はT7に進む。
【0123】
T7においては、レジストローラR8およびローラ9による第1レジスト部の手前に設けた給紙検出器S5によって、原稿の先端を検出したか否かを判別する。原稿の先端を検出した場合にT8に進み、原稿の先端を検出しない場合にはT7を繰り返す。
【0124】
T8においては、搬送路において原稿の搬送を継続し、T9に進む。T9においては、予め定めた所定量だけ原稿を搬送して、レジストローラR8およびローラR9による第1レジスト部に対して原稿を突き当てるようにする。ここで、レジストローラR8およびローラR9は回転を止めておく。所定量にわたって原稿を搬送した場合にはT10に進み、それ以外の場合はT8に戻るようにする。T10においては原稿の搬送を停止してT11に進む。
【0125】
T11においては、光学読取部7およびCIS21による画像読取領域に対して原稿を送り出すために、所定の読取タイミングに合わせて、レジストローラR8に対して第1レジストローラクラッチ45を連結する。これによって、レジストローラR8およびローラR9が回転するため、原稿が画像読取領域へと送り出される。
【0126】
T11の次のT12においては、光学読取部7およびCIS21によって原稿の画像を読取って、T13に進む。T13においては、排紙ローラR10およびローラR11によって、読取った原稿を排紙トレイ17に排出し、T14に進む。T14においては、原稿トレイ22上に(未処理の)原稿が載置されているか否かを判別する。未処理の原稿がある場合にはT2に戻り、未処理の原稿がない場合には処理を終了する。
以上のようにして、画像読取装置2のADF6および光学読取部7を用いて、原稿トレイ22に載置した原稿の画像を読取ることができる。ここで読取った原稿の画像データを、画像形成装置3に送信して、画像形成装置3にて印刷を行うことができる。
【0127】
なお、T11におけるレジストローラR8の駆動は読取タイミングに合わせたものとし、また、T6におけるレジストローラR3の駆動は、原稿を搬送して後に生ずるT11でのタイミングを考慮したものとし、T11でのタイミングに間に合うように送り出す。上述のように、レジストローラR3とレジストローラR8とは同じ構造であってもよい。また、レジストローラR3とレジストローラR8との制御は、一旦回転を止めてレジストを行い、その後に所定のタイミングで動作を開始するという点で共通である。
【0128】
なお、上述した図4に基づく説明においては、ADF6の搬送路に原稿が1枚のみ含まれている構成について説明したが、これに限るものではなく、搬送路には1枚ずつに分離された原稿が同時に複数枚含まれている構成であってもよい。この場合でも、原稿1枚ずつを順次画像読取領域に搬送して、各原稿の画像を読取ることができるのはもちろんである。
【0129】
次に、画像形成装置3を用いた印刷について説明する。画像形成装置3は、画像読取装置2にて原稿の画像を読取って得られた画像データ、または、図示しない外部の情報処理装置などから転送されてきた画像データに基づいて、シート供給装置4などから供給される用紙上に画像形成を行う。
【0130】
複合機1の画像形成装置3には、画像読取装置2により読取られた原稿の画像に基づいて、シート供給装置4から画像形成装置3に供給される用紙上に画像形成を行うために、上述のように、各部を連係させて動作させるための制御部41が実装されている。
【0131】
また、画像形成装置3は、用紙トレイ51および手差トレイ54を備えている。手差トレイ54は任意の用紙を外部から取込むためのトレイである。用紙トレイ51または手差トレイ54から供給された用紙は、搬送路56により感光体ドラム59、転写器62等が配置された画像転写領域(処理領域)に搬送されて画像が転写される。その後、転写された画像が定着装置66によって用紙に定着される。
【0132】
また、画像形成装置3の下部に配置されているシート供給装置4は、画像形成装置3の搬送路56に通じる搬送路50と用紙カセット52・53とを備えている。用紙カセット52と用紙カセット53とは、用紙を大量に収容できるカセットである。用紙カセット52と用紙カセット53とは、それぞれサイズの異なる用紙を収容する。
【0133】
また、画像形成装置3は、定着装置66の用紙搬送方向の下流側に、用紙の裏面に画像を再度形成するために利用されるスイッチバック路68を備えている。スイッチバック路68により反転された用紙は、両面ユニット55を通じて搬送路56へと供給される。なお、スイッチバック路68および両面ユニット55は、用紙の両面に画像形成するときだけでなく、表裏を反転させて排出する際にも用いられる。
【0134】
また、画像形成装置3は、搬送路56にレジスト部としてのローラ対(第2レジスト部)57c・57dを備えている。また、シート供給装置4は、搬送路50にレジスト部としてのローラ対(補助レジスト部)57a・57bを備えている。
【0135】
用紙トレイ51または両面ユニット55から、呼込ローラを用いて搬送路56に導かれた用紙は、搬送路56に配置されたローラ対57d・57cによって、それぞれ一旦レジストされ、その後に搬送路56を介して画像転写領域に向かって搬送される。また、用紙カセット52・53から、呼込ローラを用いて搬送路50に導かれた用紙は、搬送路50に配置されたローラ対57b・57aによって、それぞれ一旦レジストされ、その後に搬送路50・56を介して、搬送路50・56に配置されたローラ対によって画像転写領域に向かって搬送される。すなわち、用紙は、斜め送りを補正した上で画像転写領域に搬送される。
【0136】
また、搬送路56は、画像転写領域の手前にも、レジスト部としてのローラ対(第1レジスト部、主レジスト部)58を備えている。これによって、印刷を行う際の用紙の斜め送りを防止するとともに、用紙を供給するタイミングを調整する。
【0137】
ここで、画像転写領域における処理について説明すると、以下のようになる。例えば画像読取装置2にて読取られた画像データは、図示しない画像処理部に送り出されて所定の画像処理が施された後、画像処理部内の画像メモリに一旦格納される。そして、所定のタイミングで順次読み出されるとともに、光書込装置であるレーザ書込ユニット60に転送される。
【0138】
レーザ書込ユニット60は、図示しない半導体レーザ光源、ポリゴンミラー、f−θレンズなどを含んでいる。半導体レーザ光源は、画像メモリから転送された画像データに応じてレーザ光を発する。ポリゴンミラーは、レーザ光を等角速度偏向する。f−θレンズは、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム59上にて等角速度で偏向されるように補正する。なお、本実施の形態では、光書込装置としてレーザ書込ユニットを用いているが、LED(Light Emitting Diode)、EL(Electro Luminescence)等の発光素子アレイを用いた固定走査型の光書込ヘッドユニットを用いてもよい。
【0139】
感光体ドラム59の周囲には、帯電器65、現像器61、転写器62、除電器63、およびクリーニング器64が配置されている。帯電器65は感光体ドラム59を所定の電位に帯電させる。現像器61は感光体ドラム59上に形成された静電潜像にトナー(現像剤)を供給して顕像化する。転写器62は感光体ドラム59表面に形成されたトナー像を搬送されてきた用紙上に転写する。除電器63は、トナー像が転写された用紙から電荷を取り除き、感光体ドラム59から用紙を引き剥がす。クリーニング器64は、トナー像を転写した後に残留したトナーを回収する。
【0140】
感光体ドラム59上の現像剤像に対して、ローラ対58によって所定のタイミングで用紙が送りこまれ、転写器62にて現像剤像が用紙に転写される。画像が転写された用紙は、定着装置66へと搬送され、定着装置66により用紙上に画像が定着される。画像が定着された用紙は、排紙ローラ67により画像形成装置3の外部へ排出される。
【0141】
排紙ローラ67の用紙搬送方向の下流側には、画像が形成された用紙に対してステイプル処理、中折り処理等を行う後処理装置5が設けられている。後処理装置5に導かれた用紙は、所定の後処理が施された後、昇降トレイ69上に排出される。
【0142】
以上のように、本実施形態に係る複合機1は、シート(原稿、用紙)の搬送路に複数のレジスト手段を有するシート搬送装置としての画像読取装置2、画像形成装置3を備えている構成である。また、シートの搬送のみを行う搬送路にレジスト手段を有するシート供給装置4を備えている。これによって、シートの搬送の際に、シートの斜め送りを補正できる。
【0143】
ここで、レジスト部の機能としては、タイミング合わせと斜め送り補正とがある。斜め送り補正のためには、送られてきたシートの先端を、回転を止めたレジストローラに突き当てて、先端をレジストローラに沿うようにさせる。
【0144】
しかしながら、もしシートの傾きが非常に大きい状態が生ずると、レジストローラを用いたとしても、シートの傾きを完全に矯正できない虞れがある。また、矯正されずに処理部に到達すると、画像が斜めになってしまう。
【0145】
そこで、本発明においては、従来は搬送ローラとしてしか機能していなかったローラに、レジストの機能を与えるようにする。すなわち、従来は搬送のみに用いられていた搬送路の途中のローラを、レジストローラとする。これによって、搬送路の最中に一旦シートの傾きを補正するので、シートの傾きが非常に大きい状態を生ずることがない。
【0146】
なお、上述の実施の形態においては、レジストを行うレジスト部としてローラ型のレジストローラR3・ローラR4、レジストローラR8・ローラR9などについて説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ゲート型のレジスト部を用いてもよい。例えば、ゲート型のレジスト部は、搬送路に開閉可能に設けられたゲートと、ゲートが閉じているときにシートの傾きを補正するローラ(スリップローラ、ウェイトローラ)とからなる。ゲートを閉じた状態でゲートにシートを突き当てつつローラを駆動して、シートの搬送方向に対するシートの傾きを補正できる。また、ゲートを開くことによってシートの搬送を開始できる。
【0147】
以上のように、本発明は、原稿を供給搬送して原稿の画像を読取る原稿等のシート給送装置(シート搬送装置)およびその装置を備えた画像読取装置と画像形成装置に関する。
【0148】
ここで、従来は、処理部が画像読取部の場合、または画像形成部の場合のいずれであっても、処理を行う処理部の直前のみに、レジスト部が備えられていた。
【0149】
ここで、近年、デジタル技術の進歩によって、原稿からの読取りや電子データへの変換や、電子データからの画像形成の速度が速くなっている。このため、より多くの枚数の原稿を高速に処理できるようになっている。
【0150】
そこで、例えば画像読取装置では、トレイに一度にセットできる原稿の枚数が100〜200枚程度と非常に多くなっている。また、原稿読取装置の原稿搬送部の進歩に伴い、搬送できる原稿の種類も多様化してきている。また、例えば、トレイに積載する多数枚のシートは、トレイの上側から順次搬送路へと取り出される。より詳細には、上記のような原稿等のシートを多数枚セットして供給搬送し、原稿の画像を読取る画像読取装置等では、原稿を載置できる容量が多く原稿を大量に重ねて積載することができ、積載された原稿より1枚ずつを取り出し読取部に供給する場合に、下側から原稿を取り出すことは、積載されている全原稿の重量により困難であるため、積載されている原稿の重量の影響を受けない上側から原稿を取り出す方式が一般的に用いられている。
【0151】
この場合に、例えば装置のコンパクト化の要求に応じて、トレイの配置位置が決定される。これによって、トレイの位置から原稿の読取位置までを、湾曲させた搬送路を介して原稿を搬送する構成が用いられるようになっている。
【0152】
しかしながら、原稿などのシート体を供給搬送する搬送路が長くなると原稿が搬送路内を搬送される途中に原稿がスキューしやすくなり、傾いたまま読取を行うと原稿の画像が傾いたままあるいは一部分が読み取れない等のトラブルのため読取品質が低下してしまう。そのため、上述したように、読取部の手前(直前)には、原稿のスキューを矯正すると共に読取タイミングを調整するためのレジスト部が通常備えられている。
【0153】
ここで、原稿などのシート体を供給搬送するときに発生するスキューは、原稿を載置しているトレイから原稿をピックアップする時と搬送路中を搬送されるときに発生する。原稿をピックアップする時は、多種の原稿のサイズに適応させるため原稿の中央部を幅の狭いピックアップローラを用いて行われ、原稿自体の状態や原稿同士の接触負荷の不安定さ(バラツキ)によりピックアップ時に原稿がスキューし易い。原稿が搬送路中を搬送される場合には、搬送路に備えられている搬送手段(搬送ローラ)の寸法誤差や、搬送ガイドの接触負荷の不安定さ(バラツキ)によりスキューが発生する。
【0154】
ましてや、搬送路が湾曲している場合にはさらにスキューが発生しやすい状態になる。また、レジスト部では搬送されてくる原稿などのシート体のスキューを矯正できるが、矯正できるスキューの範囲には矯正時に形成するシート体の撓み量により限界があり、完全にスキューを矯正できない場合も発生する。特に、レジスト部の搬送方向上流側に湾曲搬送路がある場合には、曲がったシート体の腰の強さにより矯正できる範囲がさらに狭くなる。
【0155】
また、装置の小型化が要求されているために、レジスト部の搬送方向上流側に設けるシート体の撓みを形成させるレジスト領域を広く取れない等の問題により、スキューを完全に矯正することができないという問題がある。
【0156】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、上述のように、原稿などのシート体がピックアップされて搬送路を搬送されシート体に対する読取などの処理を行うまでにレジスト部を複数ヶ所設けることにより、シート体のスキューをほぼ完全に矯正でき、品質の高い搬送および処理が行えるシート給送装置およびその装置を備えた画像読取装置(画像形成装置)を提供する。
【0157】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的部を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0158】
上述の具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、本発明はそのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0159】
【発明の効果】
本発明に係るシート搬送装置は、以上のように、搬送路の搬送領域に、シートの斜め送りを補正する第2レジスト部を有しており、第1レジスト部には、上記第2レジスト部から送り出された上記シートが搬送領域のみを介して搬送される構成である。
【0160】
それゆえ、第2レジスト部にて一旦斜め送りを補正したシートを第1レジスト部に供給するので、第1レジスト部にて確実にシートの斜め送りを補正して、処理部に送り出すことができ、処理部における処理を確実にできるという効果を奏する。
【0161】
本発明に係るシート搬送装置は、以上のように、上記構成において、上記搬送路は、搬送される上記シートの搬送方向が変化する、湾曲した形状の湾曲部を含んでおり、上記湾曲部が、上記第1レジスト部と上記第2レジスト部との間に設けられている構成である。
【0162】
それゆえ、シートが湾曲部に入る前に第2レジスト部でスキューを矯正し、湾曲部での搬送の際に、スキューを大きく拡大させることがなく、第1レジスト部によりスキューを確実に矯正できるという効果を奏する。
【0163】
本発明に係るシート搬送装置は、以上のように、上記構成において、上記第1レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の下流側に、上記湾曲部から離間して設けられている一方、上記第2レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の上流側における、上記湾曲部の直前の位置に設けられている構成である。
【0164】
それゆえ、湾曲部から距離を取って第1レジスト部を設けるので、例えば湾曲部と第1レジスト部との間を、シートのスキューを矯正するエリアとして、シートのたわみの形成を容易にして、シートのスキューを容易に補正できるという効果を奏する。また、湾曲部の上流側直前の位置に第2レジスト部を設けるので、スキューを矯正したシートを湾曲部に送り出して、湾曲部において生ずるスキューを小さなものにできるという効果を奏する。
【0165】
本発明に係る画像読取装置は、以上のように、上述のいずれかのシート搬送装置を備えており、上記処理部が上記シートの画像を読取る画像読取部である構成である。
【0166】
それゆえ、画像読取装置において上述した効果を得ることができ、品質の高い読取を行うことができるという効果を奏する。
【0167】
本発明に係る画像形成装置は、以上のように、上述のいずれかのシート搬送装置を備えており、上記処理部が上記シートに画像を形成する画像形成部である構成である。
【0168】
それゆえ、画像形成装置で上述した効果を得ることができ、品質の高い画像形成を行うことができるという効果を奏する。
【0169】
本発明に係るシート搬送装置は、以上のように、処理部を有する処理装置に接続され、処理部へとシートを搬送するための搬送路を備えているシート搬送装置において、搬送路に、シートの斜め送りを補正する補助レジスト部を有している構成である。
【0170】
それゆえ、搬送の途中の補助レジスト部にて一旦シートの斜め送りを補正した上で、シートをさらに搬送して処理装置へと供給するので、搬送の途中でシートの斜め送りの傾き(スキュー)を非常に大きなものとすることがなく、搬送するシートの斜め送りを生じさせないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート搬送装置の一例を備えている画像読取装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】上記画像読取装置、本発明に係る画像形成装置、および本発明に係るシート搬送装置の他の一例を示す概略の断面図である。
【図3】上記画像読取装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】上記画像読取装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】(a)は上記画像形成装置の備えている搬送ローラの一例を示す平面図であり、(b)は上記搬送ローラおよびこの搬送ローラと組み合わせて用いられる従動ローラの構成の一例を示す平面図である。
【図6】(a)は上記画像形成装置の備えている他の搬送ローラの一例を示す平面図であり、(b)は上記画像形成装置の備えているさらに他の搬送ローラの一例を示す平面図である。
【図7】上記図5(b)とは異なる搬送ローラおよび従動ローラの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 複合機(画像形成装置、画像読取装置、シート搬送装置)
2 画像読取装置(シート搬送装置)
3 画像形成装置(シート搬送装置)
4 シート供給装置(シート搬送装置)
23 湾曲部
50、56 搬送路
57a、57b ローラ対(補助レジスト部)
57c、57d ローラ対(第2レジスト部)
58 ローラ対(第1レジスト部、主レジスト部)
R3 レジストローラ(第2レジスト部)
R4 ローラ(第2レジスト部)
R5、R6、R7 ローラ
R8 レジストローラ(第1レジスト部)
R9 ローラ(第1レジスト部)
R12 レジストローラ(第2レジスト部)
R13 ローラ(第2レジスト部)

Claims (6)

  1. シートを搬送するための搬送路を備えており、上記搬送路は、上記シートに所定の処理を行う処理部のための処理領域と該処理領域まで上記シートの搬送を行うための搬送領域とを含んでおり、上記搬送領域には上記シートの少なくとも斜め送りを補正して上記処理部における処理とタイミングを合わせるように上記シートを上記処理部へと送り出す第1レジスト部を有しているシート搬送装置において、
    上記搬送路の上記搬送領域に、上記シートの斜め送りを補正する第2レジスト部を有しており、
    上記第1レジスト部には、上記第2レジスト部から送り出された上記シートが上記搬送領域のみを介して搬送されることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 上記搬送路は、搬送される上記シートの搬送方向が変化する、湾曲した形状の湾曲部を含んでおり、
    上記湾曲部が、上記第1レジスト部と上記第2レジスト部との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 上記第1レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の下流側に、上記湾曲部から離間して設けられている一方、
    上記第2レジスト部が、上記湾曲部よりも上記シートの搬送方向の上流側における、上記湾曲部の直前の位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えており、
    上記処理部が上記シートの画像を読取る画像読取部であることを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えており、
    上記処理部が上記シートに画像を形成する画像形成部であることを特徴とする画像形成装置。
  6. シートの少なくとも斜め送りを補正するとともに上記シートの送り出しタイミングを調節する主レジスト部によって、上記シートに所定の処理を行う処理部へと上記シートが供給される処理装置に接続され、上記処理部へと上記シートを搬送するための搬送路を備えているシート搬送装置において、
    上記搬送路に、上記シートの斜め送りを補正する補助レジスト部を有していることを特徴とするシート搬送装置。
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