JP2004352655A - スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004352655A JP2004352655A JP2003152173A JP2003152173A JP2004352655A JP 2004352655 A JP2004352655 A JP 2004352655A JP 2003152173 A JP2003152173 A JP 2003152173A JP 2003152173 A JP2003152173 A JP 2003152173A JP 2004352655 A JP2004352655 A JP 2004352655A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- carbon atoms
- unsubstituted
- organic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 *C(*)(*C(*)(*)C1(*)*)C11*(*)=*1 Chemical compound *C(*)(*C(*)(*)C1(*)*)C11*(*)=*1 0.000 description 4
- UQDWPNUSZVCRBZ-UHFFFAOYSA-N Bc1ccc2-c3ccc(BOC(C)(C)C(C)(C)O)cc3C3(Cc4ccccc4C3)c2c1 Chemical compound Bc1ccc2-c3ccc(BOC(C)(C)C(C)(C)O)cc3C3(Cc4ccccc4C3)c2c1 UQDWPNUSZVCRBZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- ZGUVWKKHPCLVJP-UHFFFAOYSA-N Brc(cc1C2(Cc3ccccc3C2)c2c3)ccc1-c2ccc3Br Chemical compound Brc(cc1C2(Cc3ccccc3C2)c2c3)ccc1-c2ccc3Br ZGUVWKKHPCLVJP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
Abstract
【課題】高発光輝度及び高発光効率で、耐久性が高い有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する新規スピロ結合含有化合物を提供する。
【解決手段】スピロ結合を有し、特定構造の新規なスピロ結合含有化合物、並びに、陰極と陽極間に一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層、例えば、発光層、電子輸送層、又は正孔輸送層が前記スピロ結合含有化合物を含有する有機EL素子である。
【選択図】 なし
【解決手段】スピロ結合を有し、特定構造の新規なスピロ結合含有化合物、並びに、陰極と陽極間に一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層、例えば、発光層、電子輸送層、又は正孔輸送層が前記スピロ結合含有化合物を含有する有機EL素子である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、特に、高発光輝度及び高発光効率で、耐久性が高い有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する新規スピロ結合含有化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として使用され、盛んに開発が行われている。有機材料の電界発光現象は、1963年にポープ(Pope)らによってアントラセン単結晶で観測され(非特許文献1)、1965年にヘルフリッヒ(Helfinch)とシュナイダー(Schneider)は注入効率の良い溶液電極系を用いることにより比較的強い注入型ELの観測に成功している(非特許文献2)。それ以来報告されている様に、共役の有機ホスト物質と縮合ベンゼン環を持つ共役の有機活性化剤とで有機発光性物質を形成した研究が行われ、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、ピレン、ベンゾピレン、クリセン、ピセン、カルバゾール、フルオレン、ビフェニル、ターフェニル、トリフェニレンオキサイド、ジハロビフェニル、トランスースチルベン及び1,4−ジフェニルブタジエン等が有機ホスト物質の例として示され、アントラセン、テトラセン及びペンタセン等が活性化剤の例として挙げられた。しかしこれらの有機発光性物質はいずれも1μmを越える厚さを持つ単一層として存在し、発光には高電界が必要であった。このため、真空蒸着法による薄膜素子の研究が進められた(例えば、非特許文献3)。しかし、薄膜化は駆動電圧の低減には有効であったが、実用レベルの高輝度の素子を得るには至らなかった。そこでタン(Tang)らは、陽極と陰極との間に2つの極めて薄い膜(正孔輸送層と発光層)を真空蒸着で積層したEL素子を考案し、低い駆動電圧で高輝度を実現した(非特許文献4もしくは特許文献1)。その後、正孔輸送層と発光層に用いる有機化合物の開発が十数年間進められた結果、実用化レベルの寿命と発光効率が達成された。その結果、有機EL素子は、カーステレオ、携帯電話の表示部などから実用化が開始されている。
【0003】
しかしながら、実用面において、発光輝度、長時間使用に対する経時劣化の耐久性などが十分ではなく、さらなる向上が求められている。特に、フルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合には、R、G、Bの各色に対して、300cd/m2 以上の高輝度で数千時間以上の半減寿命を到達することが求められている。これを実現するのが特に困難なのは、燐光型発光であり、発光層のエネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、正孔輸送層と発光層の間にある正孔注入の際のエネルギー障壁が大きいため、界面に印加される電界強度は大きく、従来の正孔輸送層では安定に正孔注入ができず改良が求められていた。また、有機EL素子を車に搭載することを前提とした場合、高温保存性能が必要であるが、100℃以上の高温保存性能に問題があることが指摘されている。この際も従来の正孔輸送層においてはガラス転移温度が低いことが指摘されており、これを100℃以上に改良することのみで対応しようとしたが、不十分であり高温における良好な保存性能は未だ実現していなかった。
このような問題を解決するため、種々の発明がなされており、例えば、特許文献2に下記一般式(A)で示される化合物を正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【0004】
【化4】
(式中、R11は、アルキル基又はアラルキル基を示し、R12〜R15は水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
しかし、この化合物は、ガラス転移温度が100℃以下でありこれを用いた素子は短寿命であり、耐熱性がなく実用化することはできなかった。また、これを改良するためR12〜R15をアリール基に代えた化合物が知られているが、難溶性のため高純度化が難しく、長寿命素子用の材料として用いるには問題となっていた。
また、特許文献3に下記一般式(B)で示されるものを正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【化5】
(式中、Ar1 〜Ar3 はそれぞれ置換又は未置換のアリール基を表し、さらに、Ar2 とAr3 は結合している窒素原子と共に含窒素複素環を形成していてもよく、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、置換又は未置換のアリール基、あるいは置換又は未置換のアラルキル基を表し、Z1 及びZ2 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、あるいは置換又は未置換のアリール基を表し、Xは置換又は未置換のアリーレン基を表す)
これらの化合物はフルオレン基が導入されているものの、未だガラス転移温度が低く改良が求められていた。さらに末端のフルオレン基は平面性が高いため、積層構成の際に他の層の化合物と相互作用(エキサイプレックス、電荷移動錯体等)が有り、素子の発光効率が低下するという問題があった。
【0005】
さらに、特許文献4に下記一般式(C)で表される化合物を正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【化6】
〔式中、X1 は置換または未置換のN−カルバゾリイル基、N−フェノキサジニイル基あるいはN−フェノチアジニイル基を表し、X2 は置換または未置換のN−カルバゾリイル基、N−フェノキサジニイル基、N−フェノチアジニイル基あるいは−NAr1 Ar2 (但し、Ar1 およびAr2 は置換または未置換のアリール基を表す)を表し、R1 およびR2 は水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基あるいはアラルキル基を表し、Z1 およびZ2 は水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルコキシ基あるいは置換または未置換のアリール基を表す。〕
一般式(C)が2,7−ジ(N−カルバゾリル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレンにおいて、ガラス転移温度が180℃のものも報告されているがEL素子の性能は記載が無く不明である。
【0006】
また、近年、有機EL素子の発光層に蛍光材料の他に、燐光材料を利用することも提案され(非特許文献5; 非特許文献6) 、有機EL素子の発光層において有機燐光材料の励起状態の1重項状態と3重項状態とを利用し、高い発光効率が達成されている。有機EL素子内で電子と正孔が再結合する際にはスピン多重度の違いから1重項励起子と3重項励起子とが1:3の割合で生成すると考えられているので、燐光性の発光材料を用いれば蛍光のみを使った素子の3〜4倍の発光効率を達成できると考えられる。このような有機EL素子においては、3重項の励起状態または3重項のエキシトンが消光しないように順次、有機発光層、電子輸送層(正孔阻止層)、電子注入層、陰極のように層を積層する構成が用いられてきた。有機発光層にはホスト化合物と燐光発光性の化合物が用いられている(特許文献5及び特許文献6)。
このホスト化合物としては、4,4−N,Nジカルバゾールビフェニルが用いられてきたが、この化合物はガラス転移温度が110℃以下でありさらに対称性が良すぎるため、結晶化しやすいことから、素子の耐熱試験を行った場合、短絡や画素欠陥が生じることが問題であった。また、蒸着した際に、異物や電極の突起が存在する箇所などで結晶成長が生じ、耐熱試験前の初期の状態より欠陥が生じることも問題であった。さらに、3回対称性を保有するカルバゾール誘導体もホストとして用いられているが、対称性が良いため、蒸着した際に、異物や電極の突起が存在する箇所などで結晶成長が生じ、耐熱試験前の初期の状態から欠陥が生じることは免れていない。
【0007】
【特許文献1】
米国特許4356429号明細書
【特許文献2】
特開平5−25473号公報
【特許文献3】
特開平11−288783号公報
【特許文献4】
特開2000−302756号公報
【特許文献5】
米国特許第6097147号明細書
【特許文献6】
国際公開WO0141512号公報
【非特許文献1】
J.Chem.Phys.38(1963)2042
【非特許文献2】
Phys.Rhys.Rev.Lett.14(1965)229
【非特許文献3】
Thin Solid Films 94(1982)171
【非特許文献4】
Appl.Phys.Lett.51(1987)913
【非特許文献5】
D.F.O’Brien and M.A.Baldo et al ”Improved energy transferin electrophosphorescent devices” Applied Physics letters Vol.74 No.3, pp442−444, January 18, 1999
【非特許文献6】
M.A.Baldo et al ”Very high−efficiencygreen organic light−emitting devices based on electrophosphorescence” Applied Physics letters Vol. 75 No.1, pp4−6, July 5, 1999
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の課題を解決するためなされたもので、高発光輝度及び高発光効率で、耐久性が高い有機EL素子及びそれを実現する新規スピロ結合含有化合物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、スピロ結合を有し、特定構造のスピロ結合含有化合物を用いることにより、分子の平面性が低くなるため、立体障害が大きくなり会合しにくいため、高輝度及び発光効率であり、耐久性が高い有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるスピロ結合含有化合物を提供するものである。
【化7】
【0011】
[式中、Xは、単結合、−O−、−S−、−N(R1)−、−C(R2)(R3)−又は−Si(CH3)2−であり、
Y1〜Y5は、それぞれ独立に、単結合、−N(R4)−、−C(R5)(R6)−、−C(R7)(R8)−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)(R12)−、−C(R13)(R14)−、−O−、−CO−又は−Si(CH3)2−であり(R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のジアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルコキシカルボニル基、又はカルボキシル基であり、互いに結合して環を形成しいてもよい。)、
Aは、4価の炭素原子又はケイ素原子(Si)であり、
Arは、Y1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 と結合して原子を共有するベンゼン環、核炭素数10〜24の縮合芳香族環、核炭素数3〜18の複素環を形成する基であり、各環は置換されていてもよい。また、Arは、あっても無くてもよい。
Z1〜Z9は、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である。ただし、Arが無い場合にはZ9も無く、Z2及びZ7がジアリールアミノ基である場合には、ArとY1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 とが形成する環がベンゼン環である場合及びArが無い場合はない。]
【0012】
また、本発明は、陰極と陽極間に一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、前記スピロ結合含有化合物を含有する有機EL素子を提供するものである。前期有機薄膜層のうち、発光層、電子輸送層、又は正孔輸送層が前記スピロ結合含有化合物を含有していてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のスピロ結合含有化合物は、下記一般式(1)で表されるものである。
【化8】
【0014】
一般式(1)において、Xは、単結合、−O−、−S−、−N(R1)−、−C(R2)(R3)−又は−Si(CH3)2−であり、Y1〜Y5は、それぞれ独立に、単結合、−N(R4)−、−C(R5)(R6)−、−C(R7)(R8)−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)(R12)−、−C(R13)(R14)−、−O−、−CO−又は−Si(CH3)2−である。
前記X及びY1〜Y5におけるR1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のジアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルコキシカルボニル基、又はカルボキシル基であり、互いに結合して環を形成しいてもよい。
【0015】
R1〜R14のハロゲン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、ピレニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等が挙げられる。また、これらアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無置換のアリールアルキル基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基等が挙げられ、これら各基の具体例としては、以下のR1〜R14の説明で挙げるものと同様のものが挙げられる。
【0016】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、トリフロオロメチル基、1,2−ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基等が挙げられる。
【0017】
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基の例としては、1−ピロリジル基、2−ピロリジル基、3−ピロリジル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
【0018】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アルキル基又はシクロアルキル基と同様の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アリール基と同様の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素2つが前記アリール基と同様の例で置換したもの等が挙げられ、2つの置換アリール基は同一でも異なっていてもよい。
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アルキル基と同様の例で置換し、他の水素1つがアリール基の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基は−OYで表され、Yの例としては前記アルキル基と同様の例が挙げられる。
【0019】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2−ジフェニルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、2−メチルアリル基、1−フェニルアリル基、2−フェニルアリル基、3−フェニルアリル基、3,3−ジフェニルアリル基、1,2−ジメチルアリル基、1−フェニル−1−ブテニル基、3−フェニル−1−ブテニル基等が挙げられる。
【0020】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
【0021】
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基は−OY’で表され、Y’の例としては前記アリール基と同様の例が挙げられる。
R1〜R14の置換又は無置換のアルコキシカルボニル基は−COOYと表され、Yの例としては前記アルキル基と同様の例が挙げられる。
【0022】
一般式(1)において、Aは、4価の炭素原子又はケイ素原子(Si)である。
一般式(1)において、Arは、Y1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 と結合して原子を共有するベンゼン環、核炭素数10〜24の縮合芳香族環、核炭素数3〜18の複素環を形成する基であり、各環は置換されていてもよい。また、Arは、あっても無くてもよい。
前記縮合芳香族環の例としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等が挙げられる。
前記複素環の例としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、イミダゾール、チオフェン、キノキサリン、キナゾリン等が挙げられる。
また、前記ベンゼン環、縮合芳香族環、複素環の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無置換のアリールアルキル基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基等が挙げられ、これら各基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。
【0023】
一般式(1)において、Z1〜Z9は、これらのうちの少なくとも1つは、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基から選ばれる基である。
これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。また、該アリール基の具体例及びこれら各基の置換基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。特に、前記含窒素複素環は、前記R1〜R14の複素環において窒素を含有するものが挙げられる。
【0024】
一般式(1)のZ1〜Z9において、上記以外の残りは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である。これら各基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられ、これら各基の置換基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。
一般式(1)において、ただし、Arが無い場合にはZ9も無く、Z2及びZ7がジアリールアミノ基である場合には、ArとY1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 とが形成する環がベンゼン環である場合及びArが無い場合はない。
【0025】
また、本発明のスピロ結合含有化合物は、前記一般式(1)において、Z1〜Z9が、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りのうちの少なくとも1つが、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基であるものが好ましい。
これら各基及び置換基の具体例は、前記と同様である。
【0026】
また、本発明のスピロ結合含有化合物は、一般式(1)において、Xが単結合であり、かつ下記一般式(2)で表される部分が、
【化9】
(A、Ar、Y1〜Y5及びZ9は前記と同じ。)
下記一般式(3)〜(12)のいずれかで表される構造
【化10】
(A、Ar、Z9及びR5〜R14は前記と同じ。)
であるものが好ましい。
【0027】
さらに、本発明のスピロ結合含有化合物は、一般式(1)において、Xが単結合であり、Z1、Z3〜Z6及びZ8〜Z9が水素原子であり、Z2及びZ7が、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であるものが好ましい。
これら各基及び置換基の具体例は、前記と同様である。
特に、前記Z2及びZ7が示す含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基における含窒素複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、イソキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピロール、ピラゾール等の単環、該単環同士が縮合したもの(例えば、イミダゾピリジン等)、該単環と他の芳香族環が縮合したもの(例えば、ベンゾイミダゾール、キノリン等)が好ましく、特に、イミダゾピリジン、ベンゾイミダゾール等の5員環と6員環が縮合した環が好ましい。
【0028】
本発明の一般式(1)で表されるスピロ結合含有化合物の具体例を以下に示すが、これら例示化合物に限定されるものではない。
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】
【化19】
【0037】
【化20】
【0038】
本発明のスピロ結合含有化合物は、3重項のエネルギーギャップが2.5〜3.3eVであり、2.5〜3.2eVであると好ましい。
本発明のスピロ結合含有化合物は、1重項のエネルギーギャップが2.8〜3.8eVであり、2.9〜3.7eVであると好ましい。
このように、本発明のスピロ結合含有化合物は、3重項及び1重項のエネルギーギャップが高く、有機EL素子用材料として有用である。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、本発明のスピロ結合含有化合物を含有する。
また、本発明の有機EL素子は、発光層、電子輸送層又は正孔輸送層に、本発明のスピロ結合含有化合物を含有すると好ましい。
本発明の有機EL素子は、1重項励起、3重項励起又はそれ以上の多重項励起により発光すると好ましい。
【0039】
本発明のスピロ結合含有化合物は、有機EL素子のホスト材料であると好ましい。このホスト材料とは、正孔と電子の注入が可能であって、正孔と電子が輸送され、再結合して蛍光を発する機能を有するものである。
また、本発明における一般式(1)及び(2)の化合物は、1重項のエネルギーギャップが2.8〜3.8eVと高く、3重項のエネルギーギャップも2.5〜3.3eVと高いため、蛍光型素子だけでなく燐光素子用の有機ホスト材料としても有用である。
ここで、燐光素子とは、3重項準位のエネルギー状態から基底1重項準位の状態への遷移に基づく発光の強度が他の物質に比べて高い物質、例えば、周期律表7〜11族から選ばれる少なくとも1つの金属を含む有機金属錯体などの燐光物質を含む、いわゆる燐光を利用した有機電界発光素子のことである。
【0040】
有機EL素子の発光層において、生成される分子励起子には、1重項励起子と3重項励起子とが混合していて、1重項励起子及び3重項励起子は、一般的には1:3の割合で、3重項励起子の方が多く生成されていると言われている。また、通常の蛍光を使った有機EL素子では、発光に寄与する励起子は1重項励起子であって、3重項励起子は非発光性である。このため、3重項励起子は最終的には熱として消費されてしまい、生成率の低い1重項励起子から発光が生じている。したがって、有機EL素子においては、正孔と電子との再結合によって発生するエネルギーのうち、3重項励起子の方へ移動したエネルギーは大きい損失となっている。
このため、本発明の化合物を燐光素子に利用することにより、3重項励起子のエネルギーを発光に使用できるので、蛍光を使った素子の3倍の発光効率の得られると考えられる。また、本発明の化合物は、燐光素子の発光層に用いると、該層に含まれる7〜11族から選ばれる金属を含有する燐光性有機金属錯体の励起3重項準位より高いエネルギー状態の励起3重項準位を有し、さらに安定な薄膜形状を与え、高いガラス転移温度(Tg:80〜160℃)を有し、正孔及び/又は電子を効率よく輸送することができ、電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなったり発光を消光したりする不純物が製造時や使用時に発生しにくいと考えられる。
【0041】
本発明の有機EL素子は、前記したように陽極と陰極間に一層もしくは多層の有機薄膜層を形成した素子である。一層型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した正孔、もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるために、正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有してもよい。また、発光材料は、極めて高い蛍光量子効率、高い正孔輸送能力及び電子輸送能力を併せ持ち、均一な薄膜を形成することが好ましい。多層型の有機EL素子としては、(陽極/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子輸送層(電子注入層)/陰極)、(陽極/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/電子輸送層(電子注入層)/陰極)等の多層構成で積層したものがある。
発光層には、必要に応じて、本発明のスピロ結合含有化合物に加えてさらなる公知のホスト材料、発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を使用し、組み合わせて使用することもできる。有機EL素子は、多層構造にすることにより、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことができ、他のドーピング材料により、発光輝度や発光効率を向上させたり、燐光発光に寄与する他のドーピング材料と組み合わせて用いることにより、従来の発光輝度や発光効率を向上させることができる。
【0042】
また、本発明の有機EL素子における正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されてもよい。その際、正孔輸送層の場合、電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層と呼ぶ。同様に、電子輸送層の場合、電極から電子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機薄膜層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選択されて使用される。
本発明の有機EL素子は、電子輸送層や正孔輸送層が、本発明のスピロ結合含有化合物を含有してもよく、さらに、正孔注入層、電子注入層、正孔障壁層が本発明のスピロ結合含有化合物を含有してもよく、燐光発光性化合物と本発明のスピロ結合含有化合物とを混合して用いてもよい。
【0043】
本発明のスピロ結合含有化合物と共に有機薄膜層に使用できる発光材料又はホスト材料としては、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン、スチルベン系誘導体及び蛍光色素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光材料としては、素子の外部量子効率をより向上させることができる点で燐光性の有機金属錯体が好ましく、有機金属錯体の金属原子として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金を含有するものが挙げられる。これらの有機金属錯体は下記一般式(V)で表される有機金属錯体であるのが好ましい。
【0044】
【化21】
【0045】
(式中、A1 は、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基を表し、好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基であり、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜30のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜30のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基を表す。
A2 は、窒素を複素環を形成する原子として含有する置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表し、好ましくは、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジン基、トリアジン基、ベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾイミダゾール基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリン基、フェナントリジン基であり、前記置換基としては、A1 と同様で挙げられる。
A1 を含む環とA2 を含む環は一つの縮合環を形成してもよく、このようなものとしては、例えば、7,8−ベンゾキノリン基等が挙げられる。
Qは、周期表7〜11族から選ばれる金属であり、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金を表す。
Lは、2座型の配子を表し、好ましくは、アセチルアセトナート等のβ−ジケト型の配位子又はピロメリット酸から選ばれる。
m及びnは整数を表し、Qが二価金属の場合は、n=2、m=0であり、Qが三価金属の場合は、n=3かつm=0、又はn=2かつm=1である。)
【0046】
前記一般式(V)で示される有機金属錯体の具体例を以下に示すが、何ら下記の化合物に限定されるものではない。
【化22】
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層又は電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
これらの正孔注入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材料は、芳香族三級アミン誘導体又はフタロシアニン誘導体である。芳香族三級アミン誘導体の具体例としては、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、又はこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、H2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
電子注入材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、キノキサリン、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの電子注入材料の中で、さらに効果的な電子注入材料は、金属錯体化合物又は含窒素環誘導体である。金属錯体化合物の具体例は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
また、含窒素環誘導体は、分子内にヘテロ原子を1個以上含有する芳香族複素環化合物が好ましく用いられる。該窒素環誘導体の具体的な化合物としては、5員環であるアゾ−ル骨格を有するものが好ましい。アゾ−ル骨格を有する化合物とは、炭素原子、水素原子以外の原子を基本骨格内に2つ以上有する化合物であり、単環もしくは縮合環であってもよい。前記含窒素誘導体としては、好ましくはN、O、S原子から選ばれる原子を2つ以上有するものであり、より好ましくは少なくとも一つN原子を骨格内に有するものであり、さらに好ましくはN原子を骨格内に2つ以上有するものである。また、ヘテロ原子は縮合位置にあっても、非縮合位置にあってもよい。ヘテロ原子を2つ以上含む含窒素誘導体としては、例えばピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリミジン、インダゾール、プリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、ペリミジン、フェナントロリン、ピロロイミダゾール、ピロロトリアゾール、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾール、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、イミダゾイミダゾール、イミダゾピリダジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、トリアゾロピリジン、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデン、トリアジンなどが好ましく挙げられる。これらの中でも、該電子輸送性ホスト材料として、イミダゾピリダジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール等の縮合アゾ−ル骨格を有する化合物又はトリアジン骨格を有する化合物がより好ましく、さらに好ましくは縮合イミダゾピリジンである。
【0054】
また、正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することにより電荷注入性を向上させることもできる。
本発明の有機EL素子の陽極に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等及びそれらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。陰極に使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等及びそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、適切な比率に選択される。陽極及び陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていてもよい。
【0055】
本発明の有機EL素子は、少なくとも一方の電極と前記有機薄膜層との間に無機化合物層を有していてもよい。無機化合物層に使用される好ましい無機化合物としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiOX 、AlOX 、SiNX 、SiON、AlON、GeOX 、LiOX 、LiON、TiOX 、TiON、TaOX 、TaON、TaNX 、Cなど各種酸化物、窒化物、酸化窒化物である。特に陽極に接する層の成分としては、SiOX 、AlOX 、SiNX 、SiON、AlON、GeOX 、Cが安定な注入界面層を形成して好ましい。また、特に陰極に接する層の成分としては、LiF、MgF2 、CaF2 、MgF2 、NaFが好ましい。
【0056】
本発明の有機EL素子は、効率良く発光させるために、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。
透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムが挙げられる。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
【0057】
本発明の有機EL素子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することも可能である。
本発明の有機EL素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれの方法を適用することができる。各層の膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり発光効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nm〜10μmの範囲が適しているが、10nm〜0.2μmの範囲がさらに好ましい。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解又は分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであってもよい。また、いずれの層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用してもよい。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂が挙げられる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
【0058】
以上のように、有機EL素子の有機薄膜層に本発明のスピロ結合含有化合物を用いることにより、色純度が高く、青色系に発光する有機EL素子を得ることができ、この有機EL素子は、例えば電子写真感光体、壁掛けテレビ用フラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯、アクセサリー等に好適に用いられる。
【0059】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、実施例で用いている化合物の3重項エネルギーギャップ及び1重項エネルギーギャップは、以下のようにして測定した。
(1)3重項エネルギーギャップの測定
最低励起3重項エネルギー準位T1を測定した。すなわち、試料の燐光スペクトルを測定し(10μmol/リットル EPA(ジエチルエーテル:イソペンタン:イソプロピルアルコール=5:5:2容積比)溶液、77K、石英セル、SPEX社FLUOROLOGII)、燐光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対して接線を引き横軸との交点である波長(発光端)を求めた。この波長をエネルギー値に換算した。なお、試料は全て昇華精製等の精製物を用いている。
(2)1重項エネルギーギャップの測定
励起1重項エネルギーギャップの値を測定した。すなわち、試料のトルエン溶液(10−5モル/リットル)を用い日立社製紫外可視吸光計を用い吸収スペクトルを測定した。スペクトルの長波長側の立ち上りに対し接線を引き横軸との交点である波長(吸収端)を求めた。この波長をエネルギー値に換算した。なお、試料は全て昇華精製等の精製物を用いている。
【0060】
合成例1(中間体(A)の合成)
中間体(A)の合成経路を以下に示す。
【化26】
窒素雰囲気下、フラスコに2,7−ジブロモフルオレン2.0g(6.17mmol)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)3ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム31mg、50重量%水酸化ナトリウム水溶液1ミリリットルを加え、それに1,4−ジブロモブタン(1.33g ,6.17mmol)を加えた。
室温で5時間攪拌した後、水を加え、固体を析出させ、ろ過し、固体をメタノールで洗浄した(収量2.26 g,収率97%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MS(フィールドディソープションマス分析)により目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C17H14Br2=378, found, m/z=378 (M+,100) ,376 (M−2,51),380 (M+2,49)
【0061】
合成例2(中間体(B)の合成)
中間体(B)の合成経路を以下に示す。
【化27】
窒素雰囲気下、フラスコに2,7−ジブロモフルオレン5.0g(15.4mmol)、DMSO 0.2ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.17g 、50重量%水酸化ナトリウム水溶液 2.5ミリリットルを加え、それにo−キシレンジブロミド4.07g(15.4mmol)を加えた。
室温で6時間攪拌した後、水を加え、トルエンで抽出した。トルエンを減圧下濃縮し、固体を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/ヘキサン=1/3)で精製し、目的物を得た(収量4.60 g,収率70%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C21H14Br2=426, found, m/z=426 (M+,100) ,424 (M−2,51),428 (M+2,49)
【0062】
実施例1(化合物(A1)の合成)
化合物(A1)の合成経路を以下に示す。
【化28】
アルゴン雰囲気下、中間体(A)3.0g(7.9mmol)、カルバゾール2.8g(17mmol)、よう化銅75mg(0.4mmol) 、リン酸カリウム5.2g(25mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン0.5 ミリリットル(4.3mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、18時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、残さを再び1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、よう化銅75mg(0.4mmol) 、リン酸カリウム3.5g(17mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン0.5 ミリリットル(3.9mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、9 時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル12ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、黄白色結晶3.3g(収率76%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。また、得られた化合物(A1)のガラス転移温度を測定したところ131℃であった。
FD−MS, calcd for C41H30N2=550, found, m/z=550 (M+,100)
【0063】
実施例2(化合物(A61)の合成)
化合物(A61)の合成経路を以下に示す。
【化29】
実施例1において、カルバゾールの代わりにテトラヒドロカルバゾールを用いた以外は同様に合成し、黄白色結晶2.0g(収率41%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C41H38N2=558, found, m/z=558 (M+,100)
【0064】
実施例3(化合物(A2)の合成)
化合物(A2)の合成経路を以下に示す。
【化30】
実施例1において、中間体(A)の代わりに中間体(B)を用いた以外は同様に合成し、黄白色結晶2.0g(収率51%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C59H30N2=598, found, m/z=598 (M+,100)
【0065】
合成例3(中間体(C)の合成)
中間体(C)の合成経路を以下に示す。
【化31】
中間体(A)10g (26mmol)、ビス(ピナコレート)ジボロン17g (68mmol)、PdCl2(dppf):1 ,1 ’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド1.0g(1.3mmol)、酢酸カリウム14.7g(150mmol)をフラスコに入れ、アルゴン置換後、ジメチルスルホキシド 120ミリリットルを入れて80℃で12時間攪拌した。室温まで放冷した後、水 150ミリリットルを入れ、攪拌した後にろ過した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体9.2g(19mmol)(収率73%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C29H38B2O4=472, found, m/z=472 (M+,100)
【0066】
合成例4(中間体(D)の合成)
中間体(D)の合成経路を以下に示す。
【化32】
合成例3において、中間体(A)10g の代わりに中間体(B)11g を用いた以外は同様に合成し、白色固体10.4g (20mmol)(収率77%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C33H83B2O4=520, found, m/z=520 (M+,100)
【0067】
実施例4(化合物(A44)の合成)
化合物(A44)の合成経路を以下に示す。
【化33】
9−(p−ブロモフェニル)カルバゾール4.0g(12.4mmol)、中間体(C)2.9g(6.2mmol) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム0.29g(0.25mmol) をトルエン30ミリリットルに懸濁し、炭酸ナトリウム3.8g(36mmol)を水20ミリリットルに溶解した溶液を加え、アルゴン雰囲気下、12時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル25ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、結晶3.5g(収率80%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C53H38N2=702, found, m/z=702 (M+,100)
【0068】
実施例5(化合物(A127)の合成)
化合物(A127)の合成経路を以下に示す。
【化34】
実施例4において、9−(p−ブロモフェニル)カルバゾール4.0gの代わりに1−(p−ブロモフェニル)−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール4.3gを用いた以外は同様に合成し、結晶3.2g(収率68%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C55H40N4=756, found, m/z=756 (M+,100)
【0069】
実施例6(化合物(A128)の合成)
化合物(A128)の合成経路を以下に示す。
【化35】
中間体(D)2.2g(4.2mmol)、2−(p−ブロモフェニル)−1−フェニルー1H−ベンゾイミダゾール3.0g(8.4mmol) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム0.19g(0.16mmol) をトルエン30ミリリットルに懸濁し、炭酸ナトリウム2.7g(25mmol)を水20ミリリットルに溶解した溶液を加え、アルゴン雰囲気下、13時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル20ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、結晶2.8g(収率83%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C59H40N4=804, found, m/z=804 (M+,100)
【0070】
実施例7(化合物(A165)の合成)
化合物(A165)の合成経路を以下に示す。
【化36】
【0071】
(1)中間体(E)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(B)3.0g(7.0mmol)、カルバゾール1.2g(7.3mmol) 、よう化銅0.13g(0.7mmol)、リン酸カリウム4.6g(22mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン1.0 ミリリットル(7.0mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、18時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル50ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、淡黄色結晶1.7g(収率47%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C33H22BrN=511, found, m/z=511(M+,100), 513(M+2,90)(2)中間体(F)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(E)1.6g(3.1mmol)、ビス(ピナコレート)ジボロン890mg (3.5mmol)、PdCl2(dppf)76mg(0.09mmol)、酢酸カリウム910mg (9.3mmol)をフラスコに入れ、アルゴン置換後、ジメチルスルホキシド15ミリリットルを入れて80℃で9時間攪拌した。室温まで放冷した後、水15ミリリットルを入れ、攪拌した後にろ過した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体1.3g(2.4mmol)(収率78%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C39H34BNO2=559, found, m/z=559 (M+,100)
(3)化合物(A165)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(F)1.3g(2.4mmol)、1−(p−ブロモフェニル)−2−フェニルー1H−ベンゾイミダゾール940mg(2.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム58mg(0.05mmol)をトルエン15ミリリットルに懸濁し、0.4M炭酸ナトリウム水溶液12ミリリットル(4.8mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、12時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、アセトニトリル25ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄し、結晶1.5g(収率89%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C52H35N3=701, found, m/z=701 (M+,100)
【0072】
実施例8(化合物(A129)の合成)
化合物(A129)の合成経路を以下に示す。
【化37】
【0073】
(1)中間体(G)の合成
アルゴン雰囲気下、フラスコに2,7−ジアミノフルオレン8.0g(41mmol)、2−ブロモニトロベンゼン23g(114mmol)、酢酸ナトリウム25g(300mmol)を入れ、200 ℃で16時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、酢酸エチルを入れ、攪拌しながらろ過した。ろ液を濃縮後、残さをメタノールで洗浄し、中間体(G)を得た(収量7.9g,収率44%)。
(2)中間体(H)の合成
アルゴン雰囲気下、フラスコに中間体(G)7.5g(17mmol)、DMSO 0.3ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.2g、50重量%水酸化ナトリウム水溶液2.8 ミリリットルを加え、それにo−キシレンジブロミド4.5g、17mmolを加えた。室温で14時間攪拌した後、水を加え、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレンを減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物を得た(収量6.2g,収率67%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C33H24N4O4=540, found, m/z=540 (M+,100)
【0074】
(3)中間体(I)の合成
中間体(H)6.0g(11mmol)をテトラヒドロフラン70ミリリットルに溶かし、アルゴン雰囲気下、室温で攪拌しているところに、水50ミリリットルにハイドロサルファイトナトリウム19g(110mmol)を溶かした水溶液を滴下した。7時間攪拌後、酢酸エチル40ミリリットルを加えた後、炭酸水素ナトリウム4.2g(50mmol)を水40ミリリットルに加えた水溶液を加えた。さらにベンゾイルクロライド6.3g(30mmol)を酢酸エチル20ミリリットルに溶かした溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。酢酸エチルで抽出し、10%炭酸カリウム溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、中間体(I)の粗生成物5.4g(収率71%)を得た。
(4)化合物(A129)の合成
中間体(I)の粗生成物5.4g(7.8mmol)をキシレン 100ミリリットルに懸濁させ、攪拌しているところへp−トルエンスルホン酸1水和物1.6g(7.8mmol)を加え、12時間加熱還流した。室温に冷却後、反応液に水を加え、ろ過した。残さを塩化メチレンに溶かし、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをアセトニトリルとトルエンの混合溶媒で再結晶し、淡黄色の結晶1.8g(2.8mmol)を得た(収率36%)。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C47H32N4=642, found, m/z=642 (M+,100)
【0075】
実施例9(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚10nmの下記銅フタロシアニン(CuPc)膜を成膜した。このCuPc膜は、正孔注入層として機能する。CuPc膜上に膜厚30nmの下記4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)膜を成膜した。このα−NPD膜は正孔輸送層として機能する。さらに、α−NPD膜上に膜厚30nmの上記化合物(A1)をホスト材料とし、同時に燐光発光性のIr金属錯体ドーパントとして下記トリス(2−フェニルピリジン)Ir(Ir(ppy)3 )を添加して蒸着し発光層を成膜した。発光層中におけるIr(ppy)3 の濃度は5重量%とした。この膜上に膜厚10nmの下記(1,1’−ビスフェニル)−4−オラート)ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム(BAlq)膜を成膜した。このBAlq膜は正孔障壁層として機能する。さらにこの膜上に膜厚40nmの下記8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体(Alq)膜を成膜した。このAlq膜は電子注入層として機能する。この後、ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを0.2nmの厚さに蒸着し、次いでアルミニウムを150nmの厚さに蒸着した。このAl/LiF膜は陰極として働く。このようにして有機EL素子を作製した。
この素子について、通電試験を行なったところ、電圧5.8V、電流密度0.32mA/cm2 にて、発光輝度112cd/m2 の緑色発光が得られ、色度座標は(0.33,0.61)、発光効率は35.0cd/Aであった。
【0076】
【化38】
【0077】
実施例10〜13(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに表1に示す化合物を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【0078】
比較例1(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに下記化合物(BCz)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【化39】
比較例2(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに米国特許公報US2002−0028329号明細書に記載の下記化合物(H1)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【化40】
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示したように比較例1及び2の従来公知の化合物(BCz,H1)に対して、本発明のスピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、高発光輝度及び高発光効率の緑色発光が得られる。また、本発明の化合物はエネルギーギャップが広いので、エネルギーギャップの広い発光材料を発光層に混合し発光させることができる。
【0081】
実施例18(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚10nmのCuPc膜を成膜した。このCuPc膜は、正孔注入層として機能する。CuPc膜上に膜厚30nmのα−NPD膜を成膜した。このα−NPD膜は正孔輸送層として機能する。さらに、α−NPD膜上に膜厚30nmの化合物(A1)をホスト材料とし、同時に燐光発光性のIr金属錯体ドーパントとして下記Irビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナート−N,C2’]ピコリナート(Flrpic)を添加して蒸着し発光層を成膜した。発光層中におけるFlrpicの濃度は7重量%とした。この膜上に膜厚30nmのBAlq膜を成膜した。このBAlq膜は電子注入層として機能する。この後ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを0.2nmの厚さに蒸着し、次いでアルミニウムを150nmの厚さに蒸着した。このAl/LiFは陰極として働く。このようにして有機EL素子を作製した。
この素子について、通電試験を行なったところ、電圧7.2V、電流密度0.82mA/cm2 にて、発光輝度103cd/m2 の青色発光が得られ、色度座標は(0.17,0.37)、発光効率は12.6cd/Aであった。
【0082】
【化41】
【0083】
実施例15〜18(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例14において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに表2に示す化合物を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例14と同様にして通電試験を行った結果を表2に示す。
比較例3(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例14において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに上記化合物(BCz)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例14と同様にして通電試験を行った結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】
表2に示したように比較例3の従来公知の化合物(BCz)に対して、本発明のスピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、低電圧駆動でありながら高発光輝度及び高発光効率の青色発光が得られる。また、本発明の化合物はエネルギーギャップが広いので、エネルギーギャップの広い発光材料を発光層に混合し発光させることができる。
【0086】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の新規スピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、低電圧駆動でありながら、高発光輝度及び高発光効率の発光が得られ、耐久性が高い。このため、本発明の有機EL素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として極めて有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は新規スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、特に、高発光輝度及び高発光効率で、耐久性が高い有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する新規スピロ結合含有化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として使用され、盛んに開発が行われている。有機材料の電界発光現象は、1963年にポープ(Pope)らによってアントラセン単結晶で観測され(非特許文献1)、1965年にヘルフリッヒ(Helfinch)とシュナイダー(Schneider)は注入効率の良い溶液電極系を用いることにより比較的強い注入型ELの観測に成功している(非特許文献2)。それ以来報告されている様に、共役の有機ホスト物質と縮合ベンゼン環を持つ共役の有機活性化剤とで有機発光性物質を形成した研究が行われ、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、ピレン、ベンゾピレン、クリセン、ピセン、カルバゾール、フルオレン、ビフェニル、ターフェニル、トリフェニレンオキサイド、ジハロビフェニル、トランスースチルベン及び1,4−ジフェニルブタジエン等が有機ホスト物質の例として示され、アントラセン、テトラセン及びペンタセン等が活性化剤の例として挙げられた。しかしこれらの有機発光性物質はいずれも1μmを越える厚さを持つ単一層として存在し、発光には高電界が必要であった。このため、真空蒸着法による薄膜素子の研究が進められた(例えば、非特許文献3)。しかし、薄膜化は駆動電圧の低減には有効であったが、実用レベルの高輝度の素子を得るには至らなかった。そこでタン(Tang)らは、陽極と陰極との間に2つの極めて薄い膜(正孔輸送層と発光層)を真空蒸着で積層したEL素子を考案し、低い駆動電圧で高輝度を実現した(非特許文献4もしくは特許文献1)。その後、正孔輸送層と発光層に用いる有機化合物の開発が十数年間進められた結果、実用化レベルの寿命と発光効率が達成された。その結果、有機EL素子は、カーステレオ、携帯電話の表示部などから実用化が開始されている。
【0003】
しかしながら、実用面において、発光輝度、長時間使用に対する経時劣化の耐久性などが十分ではなく、さらなる向上が求められている。特に、フルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合には、R、G、Bの各色に対して、300cd/m2 以上の高輝度で数千時間以上の半減寿命を到達することが求められている。これを実現するのが特に困難なのは、燐光型発光であり、発光層のエネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、正孔輸送層と発光層の間にある正孔注入の際のエネルギー障壁が大きいため、界面に印加される電界強度は大きく、従来の正孔輸送層では安定に正孔注入ができず改良が求められていた。また、有機EL素子を車に搭載することを前提とした場合、高温保存性能が必要であるが、100℃以上の高温保存性能に問題があることが指摘されている。この際も従来の正孔輸送層においてはガラス転移温度が低いことが指摘されており、これを100℃以上に改良することのみで対応しようとしたが、不十分であり高温における良好な保存性能は未だ実現していなかった。
このような問題を解決するため、種々の発明がなされており、例えば、特許文献2に下記一般式(A)で示される化合物を正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【0004】
【化4】
(式中、R11は、アルキル基又はアラルキル基を示し、R12〜R15は水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
しかし、この化合物は、ガラス転移温度が100℃以下でありこれを用いた素子は短寿命であり、耐熱性がなく実用化することはできなかった。また、これを改良するためR12〜R15をアリール基に代えた化合物が知られているが、難溶性のため高純度化が難しく、長寿命素子用の材料として用いるには問題となっていた。
また、特許文献3に下記一般式(B)で示されるものを正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【化5】
(式中、Ar1 〜Ar3 はそれぞれ置換又は未置換のアリール基を表し、さらに、Ar2 とAr3 は結合している窒素原子と共に含窒素複素環を形成していてもよく、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、置換又は未置換のアリール基、あるいは置換又は未置換のアラルキル基を表し、Z1 及びZ2 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、あるいは置換又は未置換のアリール基を表し、Xは置換又は未置換のアリーレン基を表す)
これらの化合物はフルオレン基が導入されているものの、未だガラス転移温度が低く改良が求められていた。さらに末端のフルオレン基は平面性が高いため、積層構成の際に他の層の化合物と相互作用(エキサイプレックス、電荷移動錯体等)が有り、素子の発光効率が低下するという問題があった。
【0005】
さらに、特許文献4に下記一般式(C)で表される化合物を正孔輸送材料として用いた発光素子が開示されている。
【化6】
〔式中、X1 は置換または未置換のN−カルバゾリイル基、N−フェノキサジニイル基あるいはN−フェノチアジニイル基を表し、X2 は置換または未置換のN−カルバゾリイル基、N−フェノキサジニイル基、N−フェノチアジニイル基あるいは−NAr1 Ar2 (但し、Ar1 およびAr2 は置換または未置換のアリール基を表す)を表し、R1 およびR2 は水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基あるいはアラルキル基を表し、Z1 およびZ2 は水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルコキシ基あるいは置換または未置換のアリール基を表す。〕
一般式(C)が2,7−ジ(N−カルバゾリル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレンにおいて、ガラス転移温度が180℃のものも報告されているがEL素子の性能は記載が無く不明である。
【0006】
また、近年、有機EL素子の発光層に蛍光材料の他に、燐光材料を利用することも提案され(非特許文献5; 非特許文献6) 、有機EL素子の発光層において有機燐光材料の励起状態の1重項状態と3重項状態とを利用し、高い発光効率が達成されている。有機EL素子内で電子と正孔が再結合する際にはスピン多重度の違いから1重項励起子と3重項励起子とが1:3の割合で生成すると考えられているので、燐光性の発光材料を用いれば蛍光のみを使った素子の3〜4倍の発光効率を達成できると考えられる。このような有機EL素子においては、3重項の励起状態または3重項のエキシトンが消光しないように順次、有機発光層、電子輸送層(正孔阻止層)、電子注入層、陰極のように層を積層する構成が用いられてきた。有機発光層にはホスト化合物と燐光発光性の化合物が用いられている(特許文献5及び特許文献6)。
このホスト化合物としては、4,4−N,Nジカルバゾールビフェニルが用いられてきたが、この化合物はガラス転移温度が110℃以下でありさらに対称性が良すぎるため、結晶化しやすいことから、素子の耐熱試験を行った場合、短絡や画素欠陥が生じることが問題であった。また、蒸着した際に、異物や電極の突起が存在する箇所などで結晶成長が生じ、耐熱試験前の初期の状態より欠陥が生じることも問題であった。さらに、3回対称性を保有するカルバゾール誘導体もホストとして用いられているが、対称性が良いため、蒸着した際に、異物や電極の突起が存在する箇所などで結晶成長が生じ、耐熱試験前の初期の状態から欠陥が生じることは免れていない。
【0007】
【特許文献1】
米国特許4356429号明細書
【特許文献2】
特開平5−25473号公報
【特許文献3】
特開平11−288783号公報
【特許文献4】
特開2000−302756号公報
【特許文献5】
米国特許第6097147号明細書
【特許文献6】
国際公開WO0141512号公報
【非特許文献1】
J.Chem.Phys.38(1963)2042
【非特許文献2】
Phys.Rhys.Rev.Lett.14(1965)229
【非特許文献3】
Thin Solid Films 94(1982)171
【非特許文献4】
Appl.Phys.Lett.51(1987)913
【非特許文献5】
D.F.O’Brien and M.A.Baldo et al ”Improved energy transferin electrophosphorescent devices” Applied Physics letters Vol.74 No.3, pp442−444, January 18, 1999
【非特許文献6】
M.A.Baldo et al ”Very high−efficiencygreen organic light−emitting devices based on electrophosphorescence” Applied Physics letters Vol. 75 No.1, pp4−6, July 5, 1999
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の課題を解決するためなされたもので、高発光輝度及び高発光効率で、耐久性が高い有機EL素子及びそれを実現する新規スピロ結合含有化合物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、スピロ結合を有し、特定構造のスピロ結合含有化合物を用いることにより、分子の平面性が低くなるため、立体障害が大きくなり会合しにくいため、高輝度及び発光効率であり、耐久性が高い有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるスピロ結合含有化合物を提供するものである。
【化7】
【0011】
[式中、Xは、単結合、−O−、−S−、−N(R1)−、−C(R2)(R3)−又は−Si(CH3)2−であり、
Y1〜Y5は、それぞれ独立に、単結合、−N(R4)−、−C(R5)(R6)−、−C(R7)(R8)−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)(R12)−、−C(R13)(R14)−、−O−、−CO−又は−Si(CH3)2−であり(R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のジアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルコキシカルボニル基、又はカルボキシル基であり、互いに結合して環を形成しいてもよい。)、
Aは、4価の炭素原子又はケイ素原子(Si)であり、
Arは、Y1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 と結合して原子を共有するベンゼン環、核炭素数10〜24の縮合芳香族環、核炭素数3〜18の複素環を形成する基であり、各環は置換されていてもよい。また、Arは、あっても無くてもよい。
Z1〜Z9は、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である。ただし、Arが無い場合にはZ9も無く、Z2及びZ7がジアリールアミノ基である場合には、ArとY1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 とが形成する環がベンゼン環である場合及びArが無い場合はない。]
【0012】
また、本発明は、陰極と陽極間に一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、前記スピロ結合含有化合物を含有する有機EL素子を提供するものである。前期有機薄膜層のうち、発光層、電子輸送層、又は正孔輸送層が前記スピロ結合含有化合物を含有していてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のスピロ結合含有化合物は、下記一般式(1)で表されるものである。
【化8】
【0014】
一般式(1)において、Xは、単結合、−O−、−S−、−N(R1)−、−C(R2)(R3)−又は−Si(CH3)2−であり、Y1〜Y5は、それぞれ独立に、単結合、−N(R4)−、−C(R5)(R6)−、−C(R7)(R8)−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)(R12)−、−C(R13)(R14)−、−O−、−CO−又は−Si(CH3)2−である。
前記X及びY1〜Y5におけるR1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のジアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルコキシカルボニル基、又はカルボキシル基であり、互いに結合して環を形成しいてもよい。
【0015】
R1〜R14のハロゲン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、ピレニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等が挙げられる。また、これらアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無置換のアリールアルキル基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基等が挙げられ、これら各基の具体例としては、以下のR1〜R14の説明で挙げるものと同様のものが挙げられる。
【0016】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、トリフロオロメチル基、1,2−ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基等が挙げられる。
【0017】
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基の例としては、1−ピロリジル基、2−ピロリジル基、3−ピロリジル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
【0018】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アルキル基又はシクロアルキル基と同様の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アリール基と同様の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素2つが前記アリール基と同様の例で置換したもの等が挙げられ、2つの置換アリール基は同一でも異なっていてもよい。
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基の例としては、アミノ基の水素1つが前記アルキル基と同様の例で置換し、他の水素1つがアリール基の例で置換したもの等が挙げられる。
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基は−OYで表され、Yの例としては前記アルキル基と同様の例が挙げられる。
【0019】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2−ジフェニルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、2−メチルアリル基、1−フェニルアリル基、2−フェニルアリル基、3−フェニルアリル基、3,3−ジフェニルアリル基、1,2−ジメチルアリル基、1−フェニル−1−ブテニル基、3−フェニル−1−ブテニル基等が挙げられる。
【0020】
R1〜R14の置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
【0021】
R1〜R14の置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基は−OY’で表され、Y’の例としては前記アリール基と同様の例が挙げられる。
R1〜R14の置換又は無置換のアルコキシカルボニル基は−COOYと表され、Yの例としては前記アルキル基と同様の例が挙げられる。
【0022】
一般式(1)において、Aは、4価の炭素原子又はケイ素原子(Si)である。
一般式(1)において、Arは、Y1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 と結合して原子を共有するベンゼン環、核炭素数10〜24の縮合芳香族環、核炭素数3〜18の複素環を形成する基であり、各環は置換されていてもよい。また、Arは、あっても無くてもよい。
前記縮合芳香族環の例としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等が挙げられる。
前記複素環の例としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、イミダゾール、チオフェン、キノキサリン、キナゾリン等が挙げられる。
また、前記ベンゼン環、縮合芳香族環、複素環の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無置換のアリールアルキル基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基等が挙げられ、これら各基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。
【0023】
一般式(1)において、Z1〜Z9は、これらのうちの少なくとも1つは、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基から選ばれる基である。
これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。また、該アリール基の具体例及びこれら各基の置換基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。特に、前記含窒素複素環は、前記R1〜R14の複素環において窒素を含有するものが挙げられる。
【0024】
一般式(1)のZ1〜Z9において、上記以外の残りは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である。これら各基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられ、これら各基の置換基の具体例としては、前記R1〜R14のアリール基の説明で挙げたものと同様のものが挙げられる。
一般式(1)において、ただし、Arが無い場合にはZ9も無く、Z2及びZ7がジアリールアミノ基である場合には、ArとY1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 とが形成する環がベンゼン環である場合及びArが無い場合はない。
【0025】
また、本発明のスピロ結合含有化合物は、前記一般式(1)において、Z1〜Z9が、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りのうちの少なくとも1つが、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基であるものが好ましい。
これら各基及び置換基の具体例は、前記と同様である。
【0026】
また、本発明のスピロ結合含有化合物は、一般式(1)において、Xが単結合であり、かつ下記一般式(2)で表される部分が、
【化9】
(A、Ar、Y1〜Y5及びZ9は前記と同じ。)
下記一般式(3)〜(12)のいずれかで表される構造
【化10】
(A、Ar、Z9及びR5〜R14は前記と同じ。)
であるものが好ましい。
【0027】
さらに、本発明のスピロ結合含有化合物は、一般式(1)において、Xが単結合であり、Z1、Z3〜Z6及びZ8〜Z9が水素原子であり、Z2及びZ7が、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であるものが好ましい。
これら各基及び置換基の具体例は、前記と同様である。
特に、前記Z2及びZ7が示す含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基における含窒素複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、イソキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピロール、ピラゾール等の単環、該単環同士が縮合したもの(例えば、イミダゾピリジン等)、該単環と他の芳香族環が縮合したもの(例えば、ベンゾイミダゾール、キノリン等)が好ましく、特に、イミダゾピリジン、ベンゾイミダゾール等の5員環と6員環が縮合した環が好ましい。
【0028】
本発明の一般式(1)で表されるスピロ結合含有化合物の具体例を以下に示すが、これら例示化合物に限定されるものではない。
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】
【化19】
【0037】
【化20】
【0038】
本発明のスピロ結合含有化合物は、3重項のエネルギーギャップが2.5〜3.3eVであり、2.5〜3.2eVであると好ましい。
本発明のスピロ結合含有化合物は、1重項のエネルギーギャップが2.8〜3.8eVであり、2.9〜3.7eVであると好ましい。
このように、本発明のスピロ結合含有化合物は、3重項及び1重項のエネルギーギャップが高く、有機EL素子用材料として有用である。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、本発明のスピロ結合含有化合物を含有する。
また、本発明の有機EL素子は、発光層、電子輸送層又は正孔輸送層に、本発明のスピロ結合含有化合物を含有すると好ましい。
本発明の有機EL素子は、1重項励起、3重項励起又はそれ以上の多重項励起により発光すると好ましい。
【0039】
本発明のスピロ結合含有化合物は、有機EL素子のホスト材料であると好ましい。このホスト材料とは、正孔と電子の注入が可能であって、正孔と電子が輸送され、再結合して蛍光を発する機能を有するものである。
また、本発明における一般式(1)及び(2)の化合物は、1重項のエネルギーギャップが2.8〜3.8eVと高く、3重項のエネルギーギャップも2.5〜3.3eVと高いため、蛍光型素子だけでなく燐光素子用の有機ホスト材料としても有用である。
ここで、燐光素子とは、3重項準位のエネルギー状態から基底1重項準位の状態への遷移に基づく発光の強度が他の物質に比べて高い物質、例えば、周期律表7〜11族から選ばれる少なくとも1つの金属を含む有機金属錯体などの燐光物質を含む、いわゆる燐光を利用した有機電界発光素子のことである。
【0040】
有機EL素子の発光層において、生成される分子励起子には、1重項励起子と3重項励起子とが混合していて、1重項励起子及び3重項励起子は、一般的には1:3の割合で、3重項励起子の方が多く生成されていると言われている。また、通常の蛍光を使った有機EL素子では、発光に寄与する励起子は1重項励起子であって、3重項励起子は非発光性である。このため、3重項励起子は最終的には熱として消費されてしまい、生成率の低い1重項励起子から発光が生じている。したがって、有機EL素子においては、正孔と電子との再結合によって発生するエネルギーのうち、3重項励起子の方へ移動したエネルギーは大きい損失となっている。
このため、本発明の化合物を燐光素子に利用することにより、3重項励起子のエネルギーを発光に使用できるので、蛍光を使った素子の3倍の発光効率の得られると考えられる。また、本発明の化合物は、燐光素子の発光層に用いると、該層に含まれる7〜11族から選ばれる金属を含有する燐光性有機金属錯体の励起3重項準位より高いエネルギー状態の励起3重項準位を有し、さらに安定な薄膜形状を与え、高いガラス転移温度(Tg:80〜160℃)を有し、正孔及び/又は電子を効率よく輸送することができ、電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなったり発光を消光したりする不純物が製造時や使用時に発生しにくいと考えられる。
【0041】
本発明の有機EL素子は、前記したように陽極と陰極間に一層もしくは多層の有機薄膜層を形成した素子である。一層型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した正孔、もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるために、正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有してもよい。また、発光材料は、極めて高い蛍光量子効率、高い正孔輸送能力及び電子輸送能力を併せ持ち、均一な薄膜を形成することが好ましい。多層型の有機EL素子としては、(陽極/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子輸送層(電子注入層)/陰極)、(陽極/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/電子輸送層(電子注入層)/陰極)等の多層構成で積層したものがある。
発光層には、必要に応じて、本発明のスピロ結合含有化合物に加えてさらなる公知のホスト材料、発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を使用し、組み合わせて使用することもできる。有機EL素子は、多層構造にすることにより、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことができ、他のドーピング材料により、発光輝度や発光効率を向上させたり、燐光発光に寄与する他のドーピング材料と組み合わせて用いることにより、従来の発光輝度や発光効率を向上させることができる。
【0042】
また、本発明の有機EL素子における正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されてもよい。その際、正孔輸送層の場合、電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層と呼ぶ。同様に、電子輸送層の場合、電極から電子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機薄膜層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選択されて使用される。
本発明の有機EL素子は、電子輸送層や正孔輸送層が、本発明のスピロ結合含有化合物を含有してもよく、さらに、正孔注入層、電子注入層、正孔障壁層が本発明のスピロ結合含有化合物を含有してもよく、燐光発光性化合物と本発明のスピロ結合含有化合物とを混合して用いてもよい。
【0043】
本発明のスピロ結合含有化合物と共に有機薄膜層に使用できる発光材料又はホスト材料としては、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン、スチルベン系誘導体及び蛍光色素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光材料としては、素子の外部量子効率をより向上させることができる点で燐光性の有機金属錯体が好ましく、有機金属錯体の金属原子として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金を含有するものが挙げられる。これらの有機金属錯体は下記一般式(V)で表される有機金属錯体であるのが好ましい。
【0044】
【化21】
【0045】
(式中、A1 は、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基を表し、好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基であり、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜30のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜30のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基を表す。
A2 は、窒素を複素環を形成する原子として含有する置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表し、好ましくは、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジン基、トリアジン基、ベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾイミダゾール基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリン基、フェナントリジン基であり、前記置換基としては、A1 と同様で挙げられる。
A1 を含む環とA2 を含む環は一つの縮合環を形成してもよく、このようなものとしては、例えば、7,8−ベンゾキノリン基等が挙げられる。
Qは、周期表7〜11族から選ばれる金属であり、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金を表す。
Lは、2座型の配子を表し、好ましくは、アセチルアセトナート等のβ−ジケト型の配位子又はピロメリット酸から選ばれる。
m及びnは整数を表し、Qが二価金属の場合は、n=2、m=0であり、Qが三価金属の場合は、n=3かつm=0、又はn=2かつm=1である。)
【0046】
前記一般式(V)で示される有機金属錯体の具体例を以下に示すが、何ら下記の化合物に限定されるものではない。
【化22】
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層又は電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
これらの正孔注入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材料は、芳香族三級アミン誘導体又はフタロシアニン誘導体である。芳香族三級アミン誘導体の具体例としては、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、又はこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、H2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
電子注入材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、キノキサリン、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの電子注入材料の中で、さらに効果的な電子注入材料は、金属錯体化合物又は含窒素環誘導体である。金属錯体化合物の具体例は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
また、含窒素環誘導体は、分子内にヘテロ原子を1個以上含有する芳香族複素環化合物が好ましく用いられる。該窒素環誘導体の具体的な化合物としては、5員環であるアゾ−ル骨格を有するものが好ましい。アゾ−ル骨格を有する化合物とは、炭素原子、水素原子以外の原子を基本骨格内に2つ以上有する化合物であり、単環もしくは縮合環であってもよい。前記含窒素誘導体としては、好ましくはN、O、S原子から選ばれる原子を2つ以上有するものであり、より好ましくは少なくとも一つN原子を骨格内に有するものであり、さらに好ましくはN原子を骨格内に2つ以上有するものである。また、ヘテロ原子は縮合位置にあっても、非縮合位置にあってもよい。ヘテロ原子を2つ以上含む含窒素誘導体としては、例えばピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリミジン、インダゾール、プリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、ペリミジン、フェナントロリン、ピロロイミダゾール、ピロロトリアゾール、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾール、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、イミダゾイミダゾール、イミダゾピリダジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、トリアゾロピリジン、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデン、トリアジンなどが好ましく挙げられる。これらの中でも、該電子輸送性ホスト材料として、イミダゾピリダジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール等の縮合アゾ−ル骨格を有する化合物又はトリアジン骨格を有する化合物がより好ましく、さらに好ましくは縮合イミダゾピリジンである。
【0054】
また、正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することにより電荷注入性を向上させることもできる。
本発明の有機EL素子の陽極に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等及びそれらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。陰極に使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等及びそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、適切な比率に選択される。陽極及び陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていてもよい。
【0055】
本発明の有機EL素子は、少なくとも一方の電極と前記有機薄膜層との間に無機化合物層を有していてもよい。無機化合物層に使用される好ましい無機化合物としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiOX 、AlOX 、SiNX 、SiON、AlON、GeOX 、LiOX 、LiON、TiOX 、TiON、TaOX 、TaON、TaNX 、Cなど各種酸化物、窒化物、酸化窒化物である。特に陽極に接する層の成分としては、SiOX 、AlOX 、SiNX 、SiON、AlON、GeOX 、Cが安定な注入界面層を形成して好ましい。また、特に陰極に接する層の成分としては、LiF、MgF2 、CaF2 、MgF2 、NaFが好ましい。
【0056】
本発明の有機EL素子は、効率良く発光させるために、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。
透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムが挙げられる。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
【0057】
本発明の有機EL素子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することも可能である。
本発明の有機EL素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれの方法を適用することができる。各層の膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり発光効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nm〜10μmの範囲が適しているが、10nm〜0.2μmの範囲がさらに好ましい。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解又は分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであってもよい。また、いずれの層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用してもよい。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂が挙げられる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
【0058】
以上のように、有機EL素子の有機薄膜層に本発明のスピロ結合含有化合物を用いることにより、色純度が高く、青色系に発光する有機EL素子を得ることができ、この有機EL素子は、例えば電子写真感光体、壁掛けテレビ用フラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯、アクセサリー等に好適に用いられる。
【0059】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、実施例で用いている化合物の3重項エネルギーギャップ及び1重項エネルギーギャップは、以下のようにして測定した。
(1)3重項エネルギーギャップの測定
最低励起3重項エネルギー準位T1を測定した。すなわち、試料の燐光スペクトルを測定し(10μmol/リットル EPA(ジエチルエーテル:イソペンタン:イソプロピルアルコール=5:5:2容積比)溶液、77K、石英セル、SPEX社FLUOROLOGII)、燐光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対して接線を引き横軸との交点である波長(発光端)を求めた。この波長をエネルギー値に換算した。なお、試料は全て昇華精製等の精製物を用いている。
(2)1重項エネルギーギャップの測定
励起1重項エネルギーギャップの値を測定した。すなわち、試料のトルエン溶液(10−5モル/リットル)を用い日立社製紫外可視吸光計を用い吸収スペクトルを測定した。スペクトルの長波長側の立ち上りに対し接線を引き横軸との交点である波長(吸収端)を求めた。この波長をエネルギー値に換算した。なお、試料は全て昇華精製等の精製物を用いている。
【0060】
合成例1(中間体(A)の合成)
中間体(A)の合成経路を以下に示す。
【化26】
窒素雰囲気下、フラスコに2,7−ジブロモフルオレン2.0g(6.17mmol)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)3ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム31mg、50重量%水酸化ナトリウム水溶液1ミリリットルを加え、それに1,4−ジブロモブタン(1.33g ,6.17mmol)を加えた。
室温で5時間攪拌した後、水を加え、固体を析出させ、ろ過し、固体をメタノールで洗浄した(収量2.26 g,収率97%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MS(フィールドディソープションマス分析)により目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C17H14Br2=378, found, m/z=378 (M+,100) ,376 (M−2,51),380 (M+2,49)
【0061】
合成例2(中間体(B)の合成)
中間体(B)の合成経路を以下に示す。
【化27】
窒素雰囲気下、フラスコに2,7−ジブロモフルオレン5.0g(15.4mmol)、DMSO 0.2ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.17g 、50重量%水酸化ナトリウム水溶液 2.5ミリリットルを加え、それにo−キシレンジブロミド4.07g(15.4mmol)を加えた。
室温で6時間攪拌した後、水を加え、トルエンで抽出した。トルエンを減圧下濃縮し、固体を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/ヘキサン=1/3)で精製し、目的物を得た(収量4.60 g,収率70%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C21H14Br2=426, found, m/z=426 (M+,100) ,424 (M−2,51),428 (M+2,49)
【0062】
実施例1(化合物(A1)の合成)
化合物(A1)の合成経路を以下に示す。
【化28】
アルゴン雰囲気下、中間体(A)3.0g(7.9mmol)、カルバゾール2.8g(17mmol)、よう化銅75mg(0.4mmol) 、リン酸カリウム5.2g(25mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン0.5 ミリリットル(4.3mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、18時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、残さを再び1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、よう化銅75mg(0.4mmol) 、リン酸カリウム3.5g(17mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン0.5 ミリリットル(3.9mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、9 時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル12ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、黄白色結晶3.3g(収率76%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。また、得られた化合物(A1)のガラス転移温度を測定したところ131℃であった。
FD−MS, calcd for C41H30N2=550, found, m/z=550 (M+,100)
【0063】
実施例2(化合物(A61)の合成)
化合物(A61)の合成経路を以下に示す。
【化29】
実施例1において、カルバゾールの代わりにテトラヒドロカルバゾールを用いた以外は同様に合成し、黄白色結晶2.0g(収率41%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C41H38N2=558, found, m/z=558 (M+,100)
【0064】
実施例3(化合物(A2)の合成)
化合物(A2)の合成経路を以下に示す。
【化30】
実施例1において、中間体(A)の代わりに中間体(B)を用いた以外は同様に合成し、黄白色結晶2.0g(収率51%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C59H30N2=598, found, m/z=598 (M+,100)
【0065】
合成例3(中間体(C)の合成)
中間体(C)の合成経路を以下に示す。
【化31】
中間体(A)10g (26mmol)、ビス(ピナコレート)ジボロン17g (68mmol)、PdCl2(dppf):1 ,1 ’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド1.0g(1.3mmol)、酢酸カリウム14.7g(150mmol)をフラスコに入れ、アルゴン置換後、ジメチルスルホキシド 120ミリリットルを入れて80℃で12時間攪拌した。室温まで放冷した後、水 150ミリリットルを入れ、攪拌した後にろ過した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体9.2g(19mmol)(収率73%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C29H38B2O4=472, found, m/z=472 (M+,100)
【0066】
合成例4(中間体(D)の合成)
中間体(D)の合成経路を以下に示す。
【化32】
合成例3において、中間体(A)10g の代わりに中間体(B)11g を用いた以外は同様に合成し、白色固体10.4g (20mmol)(収率77%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C33H83B2O4=520, found, m/z=520 (M+,100)
【0067】
実施例4(化合物(A44)の合成)
化合物(A44)の合成経路を以下に示す。
【化33】
9−(p−ブロモフェニル)カルバゾール4.0g(12.4mmol)、中間体(C)2.9g(6.2mmol) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム0.29g(0.25mmol) をトルエン30ミリリットルに懸濁し、炭酸ナトリウム3.8g(36mmol)を水20ミリリットルに溶解した溶液を加え、アルゴン雰囲気下、12時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル25ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、結晶3.5g(収率80%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C53H38N2=702, found, m/z=702 (M+,100)
【0068】
実施例5(化合物(A127)の合成)
化合物(A127)の合成経路を以下に示す。
【化34】
実施例4において、9−(p−ブロモフェニル)カルバゾール4.0gの代わりに1−(p−ブロモフェニル)−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール4.3gを用いた以外は同様に合成し、結晶3.2g(収率68%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C55H40N4=756, found, m/z=756 (M+,100)
【0069】
実施例6(化合物(A128)の合成)
化合物(A128)の合成経路を以下に示す。
【化35】
中間体(D)2.2g(4.2mmol)、2−(p−ブロモフェニル)−1−フェニルー1H−ベンゾイミダゾール3.0g(8.4mmol) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム0.19g(0.16mmol) をトルエン30ミリリットルに懸濁し、炭酸ナトリウム2.7g(25mmol)を水20ミリリットルに溶解した溶液を加え、アルゴン雰囲気下、13時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル20ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、結晶2.8g(収率83%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS, calcd for C59H40N4=804, found, m/z=804 (M+,100)
【0070】
実施例7(化合物(A165)の合成)
化合物(A165)の合成経路を以下に示す。
【化36】
【0071】
(1)中間体(E)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(B)3.0g(7.0mmol)、カルバゾール1.2g(7.3mmol) 、よう化銅0.13g(0.7mmol)、リン酸カリウム4.6g(22mmol)を1,4−ジオキサン30ミリリットルに懸濁し、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン1.0 ミリリットル(7.0mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、18時間加熱環流した。反応溶液を室温まで冷却し、塩化メチレン、水を加え、二層分離した後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、酢酸エチル50ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、淡黄色結晶1.7g(収率47%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C33H22BrN=511, found, m/z=511(M+,100), 513(M+2,90)(2)中間体(F)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(E)1.6g(3.1mmol)、ビス(ピナコレート)ジボロン890mg (3.5mmol)、PdCl2(dppf)76mg(0.09mmol)、酢酸カリウム910mg (9.3mmol)をフラスコに入れ、アルゴン置換後、ジメチルスルホキシド15ミリリットルを入れて80℃で9時間攪拌した。室温まで放冷した後、水15ミリリットルを入れ、攪拌した後にろ過した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体1.3g(2.4mmol)(収率78%)を得た。得られた固体は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C39H34BNO2=559, found, m/z=559 (M+,100)
(3)化合物(A165)の合成
アルゴン雰囲気下、中間体(F)1.3g(2.4mmol)、1−(p−ブロモフェニル)−2−フェニルー1H−ベンゾイミダゾール940mg(2.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム58mg(0.05mmol)をトルエン15ミリリットルに懸濁し、0.4M炭酸ナトリウム水溶液12ミリリットル(4.8mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、12時間加熱環流した。反応溶液を二層に分離した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去後、アセトニトリル25ミリリットルを加え、析出した結晶を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄し、結晶1.5g(収率89%)を得た。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C52H35N3=701, found, m/z=701 (M+,100)
【0072】
実施例8(化合物(A129)の合成)
化合物(A129)の合成経路を以下に示す。
【化37】
【0073】
(1)中間体(G)の合成
アルゴン雰囲気下、フラスコに2,7−ジアミノフルオレン8.0g(41mmol)、2−ブロモニトロベンゼン23g(114mmol)、酢酸ナトリウム25g(300mmol)を入れ、200 ℃で16時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、酢酸エチルを入れ、攪拌しながらろ過した。ろ液を濃縮後、残さをメタノールで洗浄し、中間体(G)を得た(収量7.9g,収率44%)。
(2)中間体(H)の合成
アルゴン雰囲気下、フラスコに中間体(G)7.5g(17mmol)、DMSO 0.3ミリリットル、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.2g、50重量%水酸化ナトリウム水溶液2.8 ミリリットルを加え、それにo−キシレンジブロミド4.5g、17mmolを加えた。室温で14時間攪拌した後、水を加え、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレンを減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物を得た(収量6.2g,収率67%)。90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C33H24N4O4=540, found, m/z=540 (M+,100)
【0074】
(3)中間体(I)の合成
中間体(H)6.0g(11mmol)をテトラヒドロフラン70ミリリットルに溶かし、アルゴン雰囲気下、室温で攪拌しているところに、水50ミリリットルにハイドロサルファイトナトリウム19g(110mmol)を溶かした水溶液を滴下した。7時間攪拌後、酢酸エチル40ミリリットルを加えた後、炭酸水素ナトリウム4.2g(50mmol)を水40ミリリットルに加えた水溶液を加えた。さらにベンゾイルクロライド6.3g(30mmol)を酢酸エチル20ミリリットルに溶かした溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。酢酸エチルで抽出し、10%炭酸カリウム溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、中間体(I)の粗生成物5.4g(収率71%)を得た。
(4)化合物(A129)の合成
中間体(I)の粗生成物5.4g(7.8mmol)をキシレン 100ミリリットルに懸濁させ、攪拌しているところへp−トルエンスルホン酸1水和物1.6g(7.8mmol)を加え、12時間加熱還流した。室温に冷却後、反応液に水を加え、ろ過した。残さを塩化メチレンに溶かし、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをアセトニトリルとトルエンの混合溶媒で再結晶し、淡黄色の結晶1.8g(2.8mmol)を得た(収率36%)。得られた結晶は、90MHz 1H−NMR及びFD−MSにより目的物であることを確認した。また、FD−MSの測定結果を以下に示す。
FD−MS,calcd for C47H32N4=642, found, m/z=642 (M+,100)
【0075】
実施例9(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚10nmの下記銅フタロシアニン(CuPc)膜を成膜した。このCuPc膜は、正孔注入層として機能する。CuPc膜上に膜厚30nmの下記4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)膜を成膜した。このα−NPD膜は正孔輸送層として機能する。さらに、α−NPD膜上に膜厚30nmの上記化合物(A1)をホスト材料とし、同時に燐光発光性のIr金属錯体ドーパントとして下記トリス(2−フェニルピリジン)Ir(Ir(ppy)3 )を添加して蒸着し発光層を成膜した。発光層中におけるIr(ppy)3 の濃度は5重量%とした。この膜上に膜厚10nmの下記(1,1’−ビスフェニル)−4−オラート)ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム(BAlq)膜を成膜した。このBAlq膜は正孔障壁層として機能する。さらにこの膜上に膜厚40nmの下記8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体(Alq)膜を成膜した。このAlq膜は電子注入層として機能する。この後、ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを0.2nmの厚さに蒸着し、次いでアルミニウムを150nmの厚さに蒸着した。このAl/LiF膜は陰極として働く。このようにして有機EL素子を作製した。
この素子について、通電試験を行なったところ、電圧5.8V、電流密度0.32mA/cm2 にて、発光輝度112cd/m2 の緑色発光が得られ、色度座標は(0.33,0.61)、発光効率は35.0cd/Aであった。
【0076】
【化38】
【0077】
実施例10〜13(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに表1に示す化合物を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【0078】
比較例1(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに下記化合物(BCz)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【化39】
比較例2(緑色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例9において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに米国特許公報US2002−0028329号明細書に記載の下記化合物(H1)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例9と同様にして通電試験を行った結果を表1に示す。
【化40】
【0079】
【表1】
【0080】
表1に示したように比較例1及び2の従来公知の化合物(BCz,H1)に対して、本発明のスピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、高発光輝度及び高発光効率の緑色発光が得られる。また、本発明の化合物はエネルギーギャップが広いので、エネルギーギャップの広い発光材料を発光層に混合し発光させることができる。
【0081】
実施例18(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚10nmのCuPc膜を成膜した。このCuPc膜は、正孔注入層として機能する。CuPc膜上に膜厚30nmのα−NPD膜を成膜した。このα−NPD膜は正孔輸送層として機能する。さらに、α−NPD膜上に膜厚30nmの化合物(A1)をホスト材料とし、同時に燐光発光性のIr金属錯体ドーパントとして下記Irビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナート−N,C2’]ピコリナート(Flrpic)を添加して蒸着し発光層を成膜した。発光層中におけるFlrpicの濃度は7重量%とした。この膜上に膜厚30nmのBAlq膜を成膜した。このBAlq膜は電子注入層として機能する。この後ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを0.2nmの厚さに蒸着し、次いでアルミニウムを150nmの厚さに蒸着した。このAl/LiFは陰極として働く。このようにして有機EL素子を作製した。
この素子について、通電試験を行なったところ、電圧7.2V、電流密度0.82mA/cm2 にて、発光輝度103cd/m2 の青色発光が得られ、色度座標は(0.17,0.37)、発光効率は12.6cd/Aであった。
【0082】
【化41】
【0083】
実施例15〜18(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例14において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに表2に示す化合物を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例14と同様にして通電試験を行った結果を表2に示す。
比較例3(青色発光有機EL素子の作製及び評価)
実施例14において、発光層のホスト材料として、化合物(A1)の代わりに上記化合物(BCz)を使用したことを以外は同様にして有機EL素子を作製し、実施例14と同様にして通電試験を行った結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】
表2に示したように比較例3の従来公知の化合物(BCz)に対して、本発明のスピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、低電圧駆動でありながら高発光輝度及び高発光効率の青色発光が得られる。また、本発明の化合物はエネルギーギャップが広いので、エネルギーギャップの広い発光材料を発光層に混合し発光させることができる。
【0086】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の新規スピロ結合含有化合物を用いた有機EL素子は、低電圧駆動でありながら、高発光輝度及び高発光効率の発光が得られ、耐久性が高い。このため、本発明の有機EL素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として極めて有用である。
Claims (16)
- 下記一般式(1)で表されるスピロ結合含有化合物。
[式中、Xは、単結合、−O−、−S−、−N(R1)−、−C(R2)(R3)−又は−Si(CH3)2−であり、
Y1〜Y5は、それぞれ独立に、単結合、−C(R5)(R6)−、−C(R7)(R8)−、−C(R9)(R10)−、−C(R11)(R12)−、−C(R13)(R14)−、−O−、−CO−又は−Si(CH3)2−であり(R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜18の複素環基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の核炭素数12〜40のジアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアルキルアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルコキシカルボニル基、又はカルボキシル基であり、互いに結合して環を形成しいてもよい。)、
Aは、4価の炭素原子又はケイ素原子(Si)であり、
Arは、Y1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 と結合して原子を共有するベンゼン環、核炭素数10〜24の縮合芳香族環、核炭素数3〜18の複素環を形成する基であり、各環は置換されていてもよい。また、Arは、あっても無くてもよい。
Z1〜Z9は、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である。ただし、Arが無い場合にはZ9も無く、Z2及びZ7がジアリールアミノ基である場合には、ArとY1 及びY2 、Y2 及びY3 、Y3 及びY4 又はY4 及びY5 とが形成する環がベンゼン環である場合及びArが無い場合はない。] - 前記一般式(1)において、Z1〜Z9が、これらのうちの少なくとも1つが、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りのうちの少なくとも1つが、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基であり、残りが、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアリールアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基である請求項1に記載のスピロ結合含有化合物。
- 一般式(1)において、Xが単結合であり、Z1、Z3〜Z6及びZ8〜Z9が水素原子であり、Z2及びZ7が、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アミノアリール基、カルバゾリル基、アリールカルバゾリル基、カルバゾリルアリール基、インドリル基、アリールインドリル基、インドリルアリール基、アザカルバゾリル基、アリールアザカルバゾリル基、アザカルバゾリルアリール基、テトラヒドロカルバゾリル基、アリールテトラヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリルアリール基、フェノキサジイニル基、アリールフェノキサジイニル基、フェノキサジイニルアリール基、フェノチアジイニル基、アリールフェノチアジイニル基、フェノチアジイニルアリール基、含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基(これらの各基は置換基を有していてもよく、アリール基を含む基における該アリール基の炭素数は6〜18である。)から選ばれる基である請求項1に記載のスピロ結合含有化合物。
- 前記Z2及びZ7が示す含窒素複素環基、アリール含窒素複素環基、含窒素複素環アリール基における含窒素複素環が、5員環と6員環が縮合した環である請求項4に記載のスピロ結合含有化合物。
- 前記一般式(1)で表される化合物の3重項のエネルギーギャップが、2.5〜3.3eVである請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物。
- 前記一般式(1)で表される化合物の1重項のエネルギーギャップが、2.8〜3.8eVである請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物。
- 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料である請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物。
- 陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該発光層が、請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層が電子輸送層を有し、該電子輸送層が、請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 陰極と陽極間に少なくとも発光層を有する一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層が正孔輸送層を有し、該正孔輸送層が、請求項1〜5のいずれかに記載のスピロ結合含有化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記スピロ結合含有化合物が、有機ホスト材料である請求項9又は10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 少なくとも一方の電極と前記有機薄膜層との間に無機化合物層を有する請求項9〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 3重項励起又はそれ以上の多重項励起により発光する請求項9〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 青色系発光する請求項9〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003152173A JP2004352655A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003152173A JP2004352655A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004352655A true JP2004352655A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34047458
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003152173A Pending JP2004352655A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004352655A (ja) |
Cited By (21)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005104971A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-04-21 | Qinghua Univ | カルバゾール誘導体及び有機el素子への応用 |
| WO2005039246A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-28 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、表示装置 |
| WO2006001333A1 (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-05 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 多環芳香族系化合物、発光性塗膜形成用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
| WO2006013739A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2006-02-09 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 |
| WO2007018007A1 (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-15 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 含窒素複素環誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
| JP2007335852A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-12-27 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電荷輸送材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜および有機電界発光素子 |
| WO2008096739A1 (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | ベンゾイミダゾール化合物含有組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 |
| WO2008096737A1 (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | インドール化合物含有組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 |
| JP2008252084A (ja) * | 2007-03-07 | 2008-10-16 | Sony Corp | 有機電界発光素子および表示装置 |
| KR100943535B1 (ko) | 2007-05-10 | 2010-02-22 | 대주전자재료 주식회사 | 스파이로형 유기 재료 및 이를 이용한 유기 전기 발광소자 |
| WO2010044607A1 (en) * | 2008-10-14 | 2010-04-22 | Cheil Industries Inc. | Benzimidazole compounds and organic photoelectric device with the same |
| JP2012039135A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-23 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 |
| JP2012138585A (ja) * | 2005-04-18 | 2012-07-19 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 |
| KR20130117282A (ko) * | 2012-04-18 | 2013-10-25 | 에스에프씨 주식회사 | 이형고리 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자 |
| JP2014154657A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Kaneka Corp | 発光材料および有機el素子 |
| CN104364250A (zh) * | 2012-04-13 | 2015-02-18 | 株式会社Lg化学 | 新的含氮杂环化合物及使用其的有机电子器件 |
| KR20190001967A (ko) * | 2017-06-28 | 2019-01-08 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
| CN111326667A (zh) * | 2018-12-17 | 2020-06-23 | 三星显示有限公司 | 有机金属化合物和包含所述有机金属化合物的有机发光装置 |
| JPWO2022172551A1 (ja) * | 2021-02-10 | 2022-08-18 | ||
| CN115707263A (zh) * | 2021-08-14 | 2023-02-17 | 北京夏禾科技有限公司 | 一种有机电致发光器件 |
| CN119486463A (zh) * | 2024-11-01 | 2025-02-18 | 南京大学 | 一种空穴传输层材料及制备方法、钙钛矿电池及制备方法 |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152173A patent/JP2004352655A/ja active Pending
Cited By (38)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005104971A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-04-21 | Qinghua Univ | カルバゾール誘導体及び有機el素子への応用 |
| WO2005039246A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-28 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、表示装置 |
| EP1762553A4 (en) * | 2004-06-28 | 2008-11-12 | Idemitsu Kosan Co | POLYCYCLIC AROMATIC COMPOSITION, MATERIAL FOR FORMING A LUMINESCENT COATING FILM AND ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DEVICE USING THIS |
| WO2006001333A1 (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-05 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 多環芳香族系化合物、発光性塗膜形成用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
| JPWO2006013739A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2008-05-01 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 |
| WO2006013739A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2006-02-09 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 |
| JP2012138585A (ja) * | 2005-04-18 | 2012-07-19 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 |
| US8058450B2 (en) | 2005-08-05 | 2011-11-15 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Nitrogenous heterocyclic derivative and organic electroluminescence device making use of the same |
| WO2007018007A1 (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-15 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 含窒素複素環誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
| JP2007335852A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-12-27 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電荷輸送材料、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜および有機電界発光素子 |
| WO2008096739A1 (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | ベンゾイミダゾール化合物含有組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 |
| WO2008096737A1 (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | インドール化合物含有組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 |
| JP2008218987A (ja) * | 2007-02-06 | 2008-09-18 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 |
| US8872423B2 (en) | 2007-03-07 | 2014-10-28 | Sony Corporation | Organic electroluminescent device and display device |
| JP2008252084A (ja) * | 2007-03-07 | 2008-10-16 | Sony Corp | 有機電界発光素子および表示装置 |
| KR100943535B1 (ko) | 2007-05-10 | 2010-02-22 | 대주전자재료 주식회사 | 스파이로형 유기 재료 및 이를 이용한 유기 전기 발광소자 |
| WO2010044607A1 (en) * | 2008-10-14 | 2010-04-22 | Cheil Industries Inc. | Benzimidazole compounds and organic photoelectric device with the same |
| JP2012505829A (ja) * | 2008-10-14 | 2012-03-08 | チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド | ベンズイミダゾール化合物およびこれを含む有機光電素子 |
| US9530970B2 (en) | 2008-10-14 | 2016-12-27 | Cheil Industries, Inc. | Benzimidazole compound, organic photoelectric device including the same, and display element including the same |
| JP2012039135A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-23 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 |
| CN104364250B (zh) * | 2012-04-13 | 2017-05-31 | 株式会社Lg化学 | 新的含氮杂环化合物及使用其的有机电子器件 |
| US9666812B2 (en) | 2012-04-13 | 2017-05-30 | Lg Chem, Ltd. | Nitrogen-containing heterocyclic compound and organic electronic device using same |
| CN104364250A (zh) * | 2012-04-13 | 2015-02-18 | 株式会社Lg化学 | 新的含氮杂环化合物及使用其的有机电子器件 |
| EP2749560A4 (en) * | 2012-04-13 | 2015-05-27 | Lg Chemical Ltd | NOVEL NITROGEN-CONTAINING HETEROCYCLIC COMPOUND AND ORGANIC ELECTRONIC DEVICE THEREFOR |
| TWI504592B (zh) * | 2012-04-13 | 2015-10-21 | Lg Chemical Ltd | 新穎含氮雜環化合物及使用其之有機電子裝置 |
| KR20130117282A (ko) * | 2012-04-18 | 2013-10-25 | 에스에프씨 주식회사 | 이형고리 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자 |
| KR101970987B1 (ko) | 2012-04-18 | 2019-04-22 | 에스에프씨 주식회사 | 이형고리 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자 |
| JP2014154657A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Kaneka Corp | 発光材料および有機el素子 |
| KR20190001967A (ko) * | 2017-06-28 | 2019-01-08 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
| KR102354302B1 (ko) | 2017-06-28 | 2022-01-25 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
| CN111326667A (zh) * | 2018-12-17 | 2020-06-23 | 三星显示有限公司 | 有机金属化合物和包含所述有机金属化合物的有机发光装置 |
| US12398317B2 (en) | 2018-12-17 | 2025-08-26 | Samsung Display Co., Ltd. | Organometallic compound and organic light-emitting device including the same |
| JPWO2022172551A1 (ja) * | 2021-02-10 | 2022-08-18 | ||
| WO2022172551A1 (ja) * | 2021-02-10 | 2022-08-18 | Jsr株式会社 | 積層体、層形成用組成物、層、積層体の製造方法及び電子素子 |
| TWI910292B (zh) * | 2021-02-10 | 2026-01-01 | 日商Jsr股份有限公司 | 積層體、層形成用組成物、層、積層體的製造方法及電子元件 |
| JP7798042B2 (ja) | 2021-02-10 | 2026-01-14 | Jsr株式会社 | 積層体、層形成用組成物、層、積層体の製造方法及び電子素子 |
| CN115707263A (zh) * | 2021-08-14 | 2023-02-17 | 北京夏禾科技有限公司 | 一种有机电致发光器件 |
| CN119486463A (zh) * | 2024-11-01 | 2025-02-18 | 南京大学 | 一种空穴传输层材料及制备方法、钙钛矿电池及制备方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP2169028B1 (en) | Material for organic electroluminescent devices and organic electroluminescent devices made by using the same | |
| JP4767018B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| US7585574B2 (en) | Pyrene derivative and organic electroluminescence device making use of the same | |
| JP5121873B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP4580342B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP3829982B2 (ja) | 新規な縮合芳香族化合物及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP4490923B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクロルミネッセンス素子 | |
| CN101223145A (zh) | 具有吸电子性取代基的含氮杂环衍生物以及使用其的有机电致发光元件 | |
| JPWO2004074399A1 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| CN101321735A (zh) | 含氮杂环衍生物以及使用其的有机电致发光元件 | |
| JPWO2005123634A1 (ja) | フルオレン系誘導体及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| CN101223156A (zh) | 苯并噻吩衍生物及使用它的有机电致发光元件 | |
| JPWO2005033118A1 (ja) | 配位金属化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP2004352655A (ja) | スピロ結合含有化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| US7781960B2 (en) | Metal complex compound and organic electroluminescent element using the same | |
| JP2003313156A (ja) | 新規アントラセン化合物及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP4030093B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP2008147354A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP4568114B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| CN102265423A (zh) | 有机电致发光元件和化合物 | |
| JP2003081924A (ja) | アミノ基を有する新規芳香族化合物及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| KR20080007578A (ko) | 신규 유기 전기발광 재료, 그것을 이용한 유기 전기발광소자 및 유기 전기발광용 박막 형성 용액 | |
| JP2008147426A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP2008147353A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
| JP2008147351A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051212 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090701 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091027 |
