JP2004353064A - ガス拡散電極のシール方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い液漏れ防止性、低い接合部の電気抵抗を有しかつ接合部も有効電極面積として活用できるガス拡散電極のシール方法を提供する。
【解決手段】導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体の露出した部分を含む接合部に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
【選択図】図1
【解決手段】導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体の露出した部分を含む接合部に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化アルカリ電解用電解槽や芒硝電解槽の酸素陰極等として使用されるガス拡散電極のシール方法に関する。更に詳しくは、例えば、塩化アルカリ電解用電解槽において、電極室からガス室への液漏れを防止しながら、ガス拡散電極を電極パンに等に電気的に接続する場合などに好適に使用される、ガス拡散電極のシール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化アルカリ電解用電解槽においては、過電圧が低いために工業的により有利なガス拡散電極が提案され、一部に使用されている。ガス拡散電極への通電は、従来、ガス拡散電極を構成するガス供給層内に導電性集電体を埋設し、埋設した該集電体の一部をガス拡散電極からはみ出させておき、この集電体のはみ出し部分をガス拡散電極の端子として陰極集電枠である陰極パンに接続し、集電体から陰極パンへ排電を行う。この場合、ガス拡散電極の集電体と陰極パンの接合は、低電気抵抗であるとともに、接合部から電解液が漏れないようにシールを行うことが必須である。
【0003】
また、実用規模の1m角以上の大きな電解槽では、ガス拡散電極は電極サイズや排電方法の関係から、例えば、30cm幅程度の複数の単位ガス拡散電極を接合して電解槽に分割して取り付けられることが多い。この単位ガス拡散電極を接合する場合も、接合部の低電気抵抗化と同時に接合部から電解液が漏れないようにシールを行うことが必須である。
【0004】
従来、これらのガス拡散電極の取付け方法として、特許文献1には、陰極エレメントへ向かって突出する溝部内にガス拡散電極の排電部を挿入し、クサビを埋め込むことにより、陰極集電枠とガス拡散電極を接触させる方法が提案されている。また、特許文献2には、ガス拡散電極の外周部に露出させたガス拡散電極の集電体を陰極集電枠に溶接し、その溶接箇所を苛性ソーダの進入防止のためにシールする方法が示されている。
【0005】
更に、特許文献3には、ガス拡散電極の接合部にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ファインパウダーを充填し、該充填部を超音波溶着することによりシールする方法や、更にポリエーテルスルホン樹脂を有機溶媒で液状とした溶液を接着剤として用いてガス拡散電極を接合する方法が開示されている。また、特許文献4には、ガス拡散電極に樹脂板をホットプレスで接合しておき、その樹脂板と陰極パンを接合する方法が開示されている。
【0006】
【従来文献】
【特許文献1】特開2000−119888号公報
【特許文献2】特開2000−199094号公報
【特許文献3】特開2000−273679号公報
【特許文献4】特開2000−239879号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記に提案される従来のガス拡散電極の接合部のシール方法は、複雑な機械的な構成要素を必要とし、その実施は必ずしも簡易でないとともに、その主眼は液漏れ防止のみに焦点がおかれており、液漏れ防止性は一応充分な特性を発揮する。しかし、従来のガス拡散電極の接合部の電気抵抗は高く、該部分での電気的損失が小さくなく、接合部の更なる低電気抵抗化が求められていた。
【0008】
また、上記した単位ガス拡散電極を接合して実用的規模の大きな電解槽に取り付けられる場合などは、この接合部分がガス拡散電極の比較的大きな割合を占める。このため、接合部の高い電気抵抗とともに、ガス拡散電極の単位面積あたりの電極能力の低下も問題であった。例えば、実用規模の電解槽は幅2.4m×高さ1.2m程度の大きなサイズのものが使用されるが、ガス拡散電極の分割数が多い場合には、ガス拡散電極接続部のシール部分の面積は電解面積の約8%となる場合もある。
【0009】
本発明の課題は、単純な構成を有するとともに、高い液漏れ防止性を有し、かつ、接合部の電気抵抗が低いばかりでなく、接合部を単なる接合領域とするのではなく、この領域も電極面積として有効に活用できるガス拡散電極のシール方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ガス拡散電極のシール方法として、ガス拡散電極の反応層及びガス供給層を形成する素材に着目し、接合するためのシール素材として、導電性であるカーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン、更に好ましくは、導電性粒子、特に好ましくはガス拡散電極の反応層に含有される触媒粒子を含む組成物を使用し、該シール素材を加熱処理して得られるガス透過材料にて接合部を構成することにより、この課題の解決に成功したものである。
【0011】
かくして、本発明は、下記の新規な構成を有することを特徴とする。
(1)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体の露出した部分を含む接合部に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(2)上記加熱処理したシール素材が、接合するガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層と同じ材料である上記(1)に記載のシール方法。
(3)上記シール素材が、ガス拡散電極の触媒粒子を含む上記、(1)又は(2)に記載のシール方法。
(4)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体が露出した部分を陰極室集電枠へ接合するにあたり、該接合する部分カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(5)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、同様に露出させたガス拡散電極の集電体の露出部を相互に重ね合わせた部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(6)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の損傷した部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1は、塩化アルカリ水溶液のイオン交換膜電解槽においてガス拡散電極を陰極集電枠である陰極パンに取り付けて電気的に接続する場合のガス拡散電極の接合部のシール方法の一例を示す模式的部分断面図である。陽極1は、イオン交換膜2と通常、接触して配置され、そして、イオン交換膜2は、苛性室3を形成するようにイオン交換膜2とガス拡散電極(陰極)4とは離間して配置される。
【0013】
ガス拡散電極4は、通常、電極反応を行う反応層と該反応層へのガス供給を行うガス供給層の2層から構成される。反応層は、疎水性カーボン、親水性カーボン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂及び触媒から形成され、一方、ガス供給層は疎水性カーボン、及びポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂から形成される。通常、ガス供給層には、銀、ニッケル等の導電性の優れた金属メッシュ加工材又はスポンジ状加工材からなるガス拡散電極内集電体5を埋設するように取り付けられる。そして、ガス拡散電極からの排電はガス拡散電極の周囲からガス拡散電極内集電体5を露出させ、該ガス拡散電極内集電体5を陰極パン7にニッケル棒8などの金属製スポット溶接などにより接合することにより行われる。本発明は、この接合部にカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用することにより行われる。
【0014】
本発明で使用されるカーボンブラックは、元来、導電性を有するものであるが、疎水性カーボンブラック及び/又は親水性カーボンブラックが使用される。疎水性カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(例えば、電気化学工業社商品名:AB−6)などが使用され、親水性カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(例えば、電気化学工業社商品名:AB−12)などが使用される。疎水性と親水性のカーボンブラックの使用割合は、シール素材に要求される親水性の度合いに応じて決められるが、通常、疎水性カーボンブラック/親水性カーボンブラックの重量比が100/0〜50/50で使用される。また、これらカーボンブラックの平均粒子径は好ましくは0.01〜10μm、特には0.1〜2μmであるのが好適である。
【0015】
上記ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としては、平均粒子径が好ましくは10μm以下の微粒子や微細繊維等が使用される。ポリテトラフルオロエチレンとしては、加熱処理により焼結してガス透過性材料を形成する性質を有するならば、他の単量体との共重合体又は他の重合体との混合物も使用できる。これらのポリテトラフルオロエチレンは、適宜の媒体中に分散させた状態で使用することもできる。
【0016】
上記カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンとの使用割合は、カーボンブラック100重量部に対して、ポリテトラフルオロエチレンが好ましくは、30〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部含有されるようにされる。ポリテトラフルオロエチレンの使用量が30重量部より小さい場合には、導電性はよいが強度不足になりシール性が悪化し、また、酸素などのガス透過性も落ち、電極としての機能を果たしにくくなる。逆に、100重量部よりも大きい場合には、シールの強度が向上するが、導電性及び酸素などのガス透過性が低下し、電極としての機能を果たしにくくなり好ましくない。
【0017】
カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材には、好ましくは、更に、銀、白金族、コバルト、マンガン等の金属粒子や炭素、導電性セラミックなどの平均粒子径が好ましくは、0.01〜10μmの導電性粒子が含有される。該導電性粒子は、カーボンブラック100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは20〜60重量部含有させることができる。なかでも、該導電性粒子としては、ガス拡散電極に含有されるような触媒機能を有するものが好ましい。導電性粒子が含有される場合には、ガス拡散電極の接合部の導電性が高められるとともに、該粒子が触媒機能を有する場合には、上記シール部はガス拡散電極として短時間(例えば、1日程度)で機能を発揮することができる。
【0018】
上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子からシール素材を得る場合、これらの成分を水やアルコールなどの媒体中に乳化又は分散させた液状物とされる。この場合、必要に応じて、非イオン系界面活性剤などの界面活性剤を添加し、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン粒子の分散を向上させることができる。界面活性剤を含む液状物のシール素材は、そのままガス拡散電極の接合部に適用してもよい。また、上記液状物にエタノールなどのアルコールを添加しポリテトラフルオロエチレン粒子を凝集させた液を濾過、脱水、乾燥させた後、界面活性剤をアルコールで抽出した後、カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン、更に及び導電性粒子を含むシール素材を、好ましくはアルコールなどの適宜の媒体に再分散してガス拡散電極の接合部に適用してもよい。
【0019】
上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含有するシール素材は、ガス拡散電極の接合部に、塗布、噴霧又は充填させるなどして適用される。シール素材が適用された後、好ましくは、室温〜200℃にて乾燥した後、ホットプレス、超音波照射などにより、含有されるフッ素重合の軟化点以上の温度、好ましくは、200〜500℃、特に好ましくは250〜450℃にて加熱処理される。該加熱処理は、好ましくは、1〜10MPa、特に好ましくは、2〜6MPaの押圧下に行うことが好ましい。かくして、シール素材に含有されていたポリテトラフルオロエチレンが焼結され、酸素ガスなどのガスは透過するが、電解液などの液体を透過、漏洩しない緻密なガス透過性材料からなるシール部が形成される。
【0020】
本発明では、上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含有するシール素材としては、実際に接合の対象とされるガス拡散電極と同じ組成の素材を使用し、上記加熱処理後において、対象とされるガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層と同じもの、好ましくは陰極室に面する表面に反応層が形成させることが好ましい。かくした場合、ガス拡散電極の接合部は、電気抵抗が小さいばかりでなく、ガス拡散電極の他の部分とほとんど同一なガス拡散電極と機能することになるので特に好ましい。
【0021】
図2は、図1と同様に、イオン交換膜電解槽のガス拡散電極を陰極集電枠に取り付けて電気的に接続する場合のガス拡散電極のシール方法の一例を示す模式的部分断面図であるが、熱処理後に形成されるシール物が、ガス拡散電極の面から盛り上がるようにした点が異なる。このようにした場合には、接合面積が大きいことから更に強固なシール性が得られる。なお、導電性及びガス透過性を有することから、基材電極の表面上に存在しても電極として活用でき性能を落とすものではない。
【0022】
本発明は、上記のように、電解槽において、ガス拡散電極を陰極パンに接合する際のシール方法として使用できる他、複数の単位ガス拡散電極を接合して大きな電解槽に取り付ける前に、予め単位ガス拡散電極を接合し、シールする場合にも用いることができる。このシール方法も原理は上記の場合と同じであり、外周部に導電性集電体を露出させたガス拡散電極の2つを、露出した導電性集電体の相互を重ね合わせて接合し、この接合部にカーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含むシール素材を適用し上記と同様に行われる。
【0023】
更に、本発明は、電解槽の運転中、又は運転後に、ガス拡散電極に損傷が生じた場合にも、本発明のシール方法を用いて補修を行うことができる。この場合の具体的方法も上記の場合と同じであり、損傷した部分の導電性集電体を露出させ、カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含むシール素材を適用し上記と同様に行われる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定して解釈されるものではない。
【0025】
実施例
まず、次のようにして、シール用素材を調製した。界面活性剤水溶液(水90L、20%のトライトン水溶液12.5L)に疎水性カーボンブラック(電気化学工業社製、商品名:AB−6)を5kg吸収させ、液中で1μm程度まで分散させた。該分散液に、PTFEディスパージョンを3.72L(PTFE固形分3.35kg)添加混合した後、エタノールを76kg投入して凝集させ、このカーボンブラック−PTFE混合液をろ過機にてろ過、脱水、乾燥させた後、エタノールで界面活性剤を抽出した。
【0026】
次に、銀メッシュ(30メッシュ)に疎水性カーボンブラックとPTFEデイスパージョンの混合物を塗布し、焼結してなるシート状ガス拡散電極を用意した。ガス拡散電極の厚みは1mm(反応層の厚み:0.1mm)であり、ガス供給層は疎水性カーボンブラック60%、PTFE40%からなり、反応層はカーボンブラック50%、PTFE30%、銀粒子触媒(0.3μm)20%で構成された。ガス拡散電極の厚みはで、そのうち0.1mmが反応層である。図1に示されるように、ガス拡散電極は、外周部に導電性集電体を露出させ、該集電体を陰極パンにニッケル棒を使用してスポット溶接で取り付けた。
【0027】
次に、ガス拡散電極の集電体と陰極パンの接合部の隙間8mmに、上記で用意したシール素材)素材1gあたりエタノール3mlを加えてコーキング材料としたものを塗布、充填し、この部分をホットプレスで360℃、5MPaにて1分間、焼結を行うことによりシールを行った。
【0028】
比較例
実施例において、同じガス拡散電極を用意し、シール素材として、フッ素系樹脂シート(FEP、厚み100μm、幅17〜19mm)をガス拡散電極から露出させた導電性集電体を陰極パンにニッケル棒を使用してスポット溶接部の上にのせ、ホットプレスで320℃、2MPaにて1分間の焼結を行い接合した他は、実施例と同様に実施し、シールを行った。
【0029】
比較試験
上記実施例及び比較例で得られたガス拡散電極を使用し、下記の電解槽仕様及び運転条件にて試験を行った結果は、図4、図5及び図6に示される通りである。
即ち、図5に示されるように電解液の液漏れシール性は同等であったが、図4及び図6に示されるように、電解電圧は比較例電極の2.2Vに対し、実施例電極では2.1Vという著しく低い値であった。
・電解槽の電解反応面寸法:100mm×100mm、
・供給電流:30A、
・陽極:ペルメレック社製 DSE、
・イオン交換膜:アシプレックスF4203(旭化成社製)、
・ガス拡散電極へ供給ガス組成:酸素含有量99.99%、
・運転条件:温度90℃、電解槽出口苛性ソーダ濃度32重量% 、電解槽出口食塩水濃度 :210g/L。なお、実際の温度や濃度が上記の目標値から外れた場合は、基準値から10mV/℃−16mV/苛性ソーダ重量%の補正を行った換算電圧、この補正を行わない電解電圧にて記載した。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を陰極室集電枠へ取り付けて電気的に接続する場合や、単位ガス拡散電極を接合して寸法の大きなガス拡散電極をする場合、更にはガス拡散電極の損傷した部分を修復する場合などに必要される、従来法に比較して優れたガス拡散電極のシール方法が提供される。
即ち、複雑な機械的な構成要素を必要とせず、実施が簡易でありながら、高い液漏れ防止性を有し、かつ、接合部の電気抵抗が低く電気的損失が小さいばかりでなく、接合部もガス拡散電極の電極面積として有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図2】本発明の別の実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図3】本発明の更に別の実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図4】本発明の実施例の電解電圧性能を示す図である。
【図5】本発明の実施例のシール性を示す図である。
【図6】本発明に対する比較例の電解電圧性能である。
【符号の説明】
1: 陽極 2: イオン交換膜
3: 苛性室 4: ガス拡散電極
5: ガス拡散電極内集電体 6: ガス室
7: 陰極パン 8: ニッケル棒
9: シール材
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化アルカリ電解用電解槽や芒硝電解槽の酸素陰極等として使用されるガス拡散電極のシール方法に関する。更に詳しくは、例えば、塩化アルカリ電解用電解槽において、電極室からガス室への液漏れを防止しながら、ガス拡散電極を電極パンに等に電気的に接続する場合などに好適に使用される、ガス拡散電極のシール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化アルカリ電解用電解槽においては、過電圧が低いために工業的により有利なガス拡散電極が提案され、一部に使用されている。ガス拡散電極への通電は、従来、ガス拡散電極を構成するガス供給層内に導電性集電体を埋設し、埋設した該集電体の一部をガス拡散電極からはみ出させておき、この集電体のはみ出し部分をガス拡散電極の端子として陰極集電枠である陰極パンに接続し、集電体から陰極パンへ排電を行う。この場合、ガス拡散電極の集電体と陰極パンの接合は、低電気抵抗であるとともに、接合部から電解液が漏れないようにシールを行うことが必須である。
【0003】
また、実用規模の1m角以上の大きな電解槽では、ガス拡散電極は電極サイズや排電方法の関係から、例えば、30cm幅程度の複数の単位ガス拡散電極を接合して電解槽に分割して取り付けられることが多い。この単位ガス拡散電極を接合する場合も、接合部の低電気抵抗化と同時に接合部から電解液が漏れないようにシールを行うことが必須である。
【0004】
従来、これらのガス拡散電極の取付け方法として、特許文献1には、陰極エレメントへ向かって突出する溝部内にガス拡散電極の排電部を挿入し、クサビを埋め込むことにより、陰極集電枠とガス拡散電極を接触させる方法が提案されている。また、特許文献2には、ガス拡散電極の外周部に露出させたガス拡散電極の集電体を陰極集電枠に溶接し、その溶接箇所を苛性ソーダの進入防止のためにシールする方法が示されている。
【0005】
更に、特許文献3には、ガス拡散電極の接合部にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ファインパウダーを充填し、該充填部を超音波溶着することによりシールする方法や、更にポリエーテルスルホン樹脂を有機溶媒で液状とした溶液を接着剤として用いてガス拡散電極を接合する方法が開示されている。また、特許文献4には、ガス拡散電極に樹脂板をホットプレスで接合しておき、その樹脂板と陰極パンを接合する方法が開示されている。
【0006】
【従来文献】
【特許文献1】特開2000−119888号公報
【特許文献2】特開2000−199094号公報
【特許文献3】特開2000−273679号公報
【特許文献4】特開2000−239879号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記に提案される従来のガス拡散電極の接合部のシール方法は、複雑な機械的な構成要素を必要とし、その実施は必ずしも簡易でないとともに、その主眼は液漏れ防止のみに焦点がおかれており、液漏れ防止性は一応充分な特性を発揮する。しかし、従来のガス拡散電極の接合部の電気抵抗は高く、該部分での電気的損失が小さくなく、接合部の更なる低電気抵抗化が求められていた。
【0008】
また、上記した単位ガス拡散電極を接合して実用的規模の大きな電解槽に取り付けられる場合などは、この接合部分がガス拡散電極の比較的大きな割合を占める。このため、接合部の高い電気抵抗とともに、ガス拡散電極の単位面積あたりの電極能力の低下も問題であった。例えば、実用規模の電解槽は幅2.4m×高さ1.2m程度の大きなサイズのものが使用されるが、ガス拡散電極の分割数が多い場合には、ガス拡散電極接続部のシール部分の面積は電解面積の約8%となる場合もある。
【0009】
本発明の課題は、単純な構成を有するとともに、高い液漏れ防止性を有し、かつ、接合部の電気抵抗が低いばかりでなく、接合部を単なる接合領域とするのではなく、この領域も電極面積として有効に活用できるガス拡散電極のシール方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ガス拡散電極のシール方法として、ガス拡散電極の反応層及びガス供給層を形成する素材に着目し、接合するためのシール素材として、導電性であるカーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン、更に好ましくは、導電性粒子、特に好ましくはガス拡散電極の反応層に含有される触媒粒子を含む組成物を使用し、該シール素材を加熱処理して得られるガス透過材料にて接合部を構成することにより、この課題の解決に成功したものである。
【0011】
かくして、本発明は、下記の新規な構成を有することを特徴とする。
(1)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体の露出した部分を含む接合部に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(2)上記加熱処理したシール素材が、接合するガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層と同じ材料である上記(1)に記載のシール方法。
(3)上記シール素材が、ガス拡散電極の触媒粒子を含む上記、(1)又は(2)に記載のシール方法。
(4)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体が露出した部分を陰極室集電枠へ接合するにあたり、該接合する部分カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(5)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、同様に露出させたガス拡散電極の集電体の露出部を相互に重ね合わせた部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
(6)導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の損傷した部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1は、塩化アルカリ水溶液のイオン交換膜電解槽においてガス拡散電極を陰極集電枠である陰極パンに取り付けて電気的に接続する場合のガス拡散電極の接合部のシール方法の一例を示す模式的部分断面図である。陽極1は、イオン交換膜2と通常、接触して配置され、そして、イオン交換膜2は、苛性室3を形成するようにイオン交換膜2とガス拡散電極(陰極)4とは離間して配置される。
【0013】
ガス拡散電極4は、通常、電極反応を行う反応層と該反応層へのガス供給を行うガス供給層の2層から構成される。反応層は、疎水性カーボン、親水性カーボン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂及び触媒から形成され、一方、ガス供給層は疎水性カーボン、及びポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂から形成される。通常、ガス供給層には、銀、ニッケル等の導電性の優れた金属メッシュ加工材又はスポンジ状加工材からなるガス拡散電極内集電体5を埋設するように取り付けられる。そして、ガス拡散電極からの排電はガス拡散電極の周囲からガス拡散電極内集電体5を露出させ、該ガス拡散電極内集電体5を陰極パン7にニッケル棒8などの金属製スポット溶接などにより接合することにより行われる。本発明は、この接合部にカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用することにより行われる。
【0014】
本発明で使用されるカーボンブラックは、元来、導電性を有するものであるが、疎水性カーボンブラック及び/又は親水性カーボンブラックが使用される。疎水性カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(例えば、電気化学工業社商品名:AB−6)などが使用され、親水性カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(例えば、電気化学工業社商品名:AB−12)などが使用される。疎水性と親水性のカーボンブラックの使用割合は、シール素材に要求される親水性の度合いに応じて決められるが、通常、疎水性カーボンブラック/親水性カーボンブラックの重量比が100/0〜50/50で使用される。また、これらカーボンブラックの平均粒子径は好ましくは0.01〜10μm、特には0.1〜2μmであるのが好適である。
【0015】
上記ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としては、平均粒子径が好ましくは10μm以下の微粒子や微細繊維等が使用される。ポリテトラフルオロエチレンとしては、加熱処理により焼結してガス透過性材料を形成する性質を有するならば、他の単量体との共重合体又は他の重合体との混合物も使用できる。これらのポリテトラフルオロエチレンは、適宜の媒体中に分散させた状態で使用することもできる。
【0016】
上記カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンとの使用割合は、カーボンブラック100重量部に対して、ポリテトラフルオロエチレンが好ましくは、30〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部含有されるようにされる。ポリテトラフルオロエチレンの使用量が30重量部より小さい場合には、導電性はよいが強度不足になりシール性が悪化し、また、酸素などのガス透過性も落ち、電極としての機能を果たしにくくなる。逆に、100重量部よりも大きい場合には、シールの強度が向上するが、導電性及び酸素などのガス透過性が低下し、電極としての機能を果たしにくくなり好ましくない。
【0017】
カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材には、好ましくは、更に、銀、白金族、コバルト、マンガン等の金属粒子や炭素、導電性セラミックなどの平均粒子径が好ましくは、0.01〜10μmの導電性粒子が含有される。該導電性粒子は、カーボンブラック100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは20〜60重量部含有させることができる。なかでも、該導電性粒子としては、ガス拡散電極に含有されるような触媒機能を有するものが好ましい。導電性粒子が含有される場合には、ガス拡散電極の接合部の導電性が高められるとともに、該粒子が触媒機能を有する場合には、上記シール部はガス拡散電極として短時間(例えば、1日程度)で機能を発揮することができる。
【0018】
上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子からシール素材を得る場合、これらの成分を水やアルコールなどの媒体中に乳化又は分散させた液状物とされる。この場合、必要に応じて、非イオン系界面活性剤などの界面活性剤を添加し、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン粒子の分散を向上させることができる。界面活性剤を含む液状物のシール素材は、そのままガス拡散電極の接合部に適用してもよい。また、上記液状物にエタノールなどのアルコールを添加しポリテトラフルオロエチレン粒子を凝集させた液を濾過、脱水、乾燥させた後、界面活性剤をアルコールで抽出した後、カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン、更に及び導電性粒子を含むシール素材を、好ましくはアルコールなどの適宜の媒体に再分散してガス拡散電極の接合部に適用してもよい。
【0019】
上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含有するシール素材は、ガス拡散電極の接合部に、塗布、噴霧又は充填させるなどして適用される。シール素材が適用された後、好ましくは、室温〜200℃にて乾燥した後、ホットプレス、超音波照射などにより、含有されるフッ素重合の軟化点以上の温度、好ましくは、200〜500℃、特に好ましくは250〜450℃にて加熱処理される。該加熱処理は、好ましくは、1〜10MPa、特に好ましくは、2〜6MPaの押圧下に行うことが好ましい。かくして、シール素材に含有されていたポリテトラフルオロエチレンが焼結され、酸素ガスなどのガスは透過するが、電解液などの液体を透過、漏洩しない緻密なガス透過性材料からなるシール部が形成される。
【0020】
本発明では、上記カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含有するシール素材としては、実際に接合の対象とされるガス拡散電極と同じ組成の素材を使用し、上記加熱処理後において、対象とされるガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層と同じもの、好ましくは陰極室に面する表面に反応層が形成させることが好ましい。かくした場合、ガス拡散電極の接合部は、電気抵抗が小さいばかりでなく、ガス拡散電極の他の部分とほとんど同一なガス拡散電極と機能することになるので特に好ましい。
【0021】
図2は、図1と同様に、イオン交換膜電解槽のガス拡散電極を陰極集電枠に取り付けて電気的に接続する場合のガス拡散電極のシール方法の一例を示す模式的部分断面図であるが、熱処理後に形成されるシール物が、ガス拡散電極の面から盛り上がるようにした点が異なる。このようにした場合には、接合面積が大きいことから更に強固なシール性が得られる。なお、導電性及びガス透過性を有することから、基材電極の表面上に存在しても電極として活用でき性能を落とすものではない。
【0022】
本発明は、上記のように、電解槽において、ガス拡散電極を陰極パンに接合する際のシール方法として使用できる他、複数の単位ガス拡散電極を接合して大きな電解槽に取り付ける前に、予め単位ガス拡散電極を接合し、シールする場合にも用いることができる。このシール方法も原理は上記の場合と同じであり、外周部に導電性集電体を露出させたガス拡散電極の2つを、露出した導電性集電体の相互を重ね合わせて接合し、この接合部にカーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含むシール素材を適用し上記と同様に行われる。
【0023】
更に、本発明は、電解槽の運転中、又は運転後に、ガス拡散電極に損傷が生じた場合にも、本発明のシール方法を用いて補修を行うことができる。この場合の具体的方法も上記の場合と同じであり、損傷した部分の導電性集電体を露出させ、カーボンブラック、ポリテトラフルオロエチレン及び必要に応じて導電性粒子を含むシール素材を適用し上記と同様に行われる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定して解釈されるものではない。
【0025】
実施例
まず、次のようにして、シール用素材を調製した。界面活性剤水溶液(水90L、20%のトライトン水溶液12.5L)に疎水性カーボンブラック(電気化学工業社製、商品名:AB−6)を5kg吸収させ、液中で1μm程度まで分散させた。該分散液に、PTFEディスパージョンを3.72L(PTFE固形分3.35kg)添加混合した後、エタノールを76kg投入して凝集させ、このカーボンブラック−PTFE混合液をろ過機にてろ過、脱水、乾燥させた後、エタノールで界面活性剤を抽出した。
【0026】
次に、銀メッシュ(30メッシュ)に疎水性カーボンブラックとPTFEデイスパージョンの混合物を塗布し、焼結してなるシート状ガス拡散電極を用意した。ガス拡散電極の厚みは1mm(反応層の厚み:0.1mm)であり、ガス供給層は疎水性カーボンブラック60%、PTFE40%からなり、反応層はカーボンブラック50%、PTFE30%、銀粒子触媒(0.3μm)20%で構成された。ガス拡散電極の厚みはで、そのうち0.1mmが反応層である。図1に示されるように、ガス拡散電極は、外周部に導電性集電体を露出させ、該集電体を陰極パンにニッケル棒を使用してスポット溶接で取り付けた。
【0027】
次に、ガス拡散電極の集電体と陰極パンの接合部の隙間8mmに、上記で用意したシール素材)素材1gあたりエタノール3mlを加えてコーキング材料としたものを塗布、充填し、この部分をホットプレスで360℃、5MPaにて1分間、焼結を行うことによりシールを行った。
【0028】
比較例
実施例において、同じガス拡散電極を用意し、シール素材として、フッ素系樹脂シート(FEP、厚み100μm、幅17〜19mm)をガス拡散電極から露出させた導電性集電体を陰極パンにニッケル棒を使用してスポット溶接部の上にのせ、ホットプレスで320℃、2MPaにて1分間の焼結を行い接合した他は、実施例と同様に実施し、シールを行った。
【0029】
比較試験
上記実施例及び比較例で得られたガス拡散電極を使用し、下記の電解槽仕様及び運転条件にて試験を行った結果は、図4、図5及び図6に示される通りである。
即ち、図5に示されるように電解液の液漏れシール性は同等であったが、図4及び図6に示されるように、電解電圧は比較例電極の2.2Vに対し、実施例電極では2.1Vという著しく低い値であった。
・電解槽の電解反応面寸法:100mm×100mm、
・供給電流:30A、
・陽極:ペルメレック社製 DSE、
・イオン交換膜:アシプレックスF4203(旭化成社製)、
・ガス拡散電極へ供給ガス組成:酸素含有量99.99%、
・運転条件:温度90℃、電解槽出口苛性ソーダ濃度32重量% 、電解槽出口食塩水濃度 :210g/L。なお、実際の温度や濃度が上記の目標値から外れた場合は、基準値から10mV/℃−16mV/苛性ソーダ重量%の補正を行った換算電圧、この補正を行わない電解電圧にて記載した。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を陰極室集電枠へ取り付けて電気的に接続する場合や、単位ガス拡散電極を接合して寸法の大きなガス拡散電極をする場合、更にはガス拡散電極の損傷した部分を修復する場合などに必要される、従来法に比較して優れたガス拡散電極のシール方法が提供される。
即ち、複雑な機械的な構成要素を必要とせず、実施が簡易でありながら、高い液漏れ防止性を有し、かつ、接合部の電気抵抗が低く電気的損失が小さいばかりでなく、接合部もガス拡散電極の電極面積として有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図2】本発明の別の実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図3】本発明の更に別の実施態様のガス拡散電極のシール方法を示す模式的部分断面図である。
【図4】本発明の実施例の電解電圧性能を示す図である。
【図5】本発明の実施例のシール性を示す図である。
【図6】本発明に対する比較例の電解電圧性能である。
【符号の説明】
1: 陽極 2: イオン交換膜
3: 苛性室 4: ガス拡散電極
5: ガス拡散電極内集電体 6: ガス室
7: 陰極パン 8: ニッケル棒
9: シール材
Claims (6)
- 導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体の露出した部分を含む接合部に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
- 上記加熱処理したシール素材が、接合するガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層と同じ材料である請求項1に記載のシール方法。
- 上記シール素材が、ガス拡散電極の触媒粒子を含む請求項1又は2に記載のガス拡散電極のシール方法。
- 導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、該集電体が露出した部分を陰極室集電枠へ接合するにあたり、該接合する部分にカーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
- 導電性集電体を取り付けたガス拡散電極を接合するにあたり、ガス拡散電極の外周部に該集電体を露出させ、同様に露出させたガス拡散電極の集電体の露出部を相互に重ね合わせた部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
- 導電性集電体を取り付けたガス拡散電極の損傷した部分に、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを含むシール素材を適用し、該シール素材を加熱処理して接合することを特徴とするガス拡散電極のシール方法。
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