JP2004353101A - 衣服 - Google Patents

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Shingo Matsumoto
真吾 松本
Emiko Ishikawa
恵美子 石川
Takumitsu Taniguchi
卓充 谷口
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Abstract

【課題】目止めテープ接着部分について実着用上問題ない防水性を維持しつつ、かつ、衣服のサイズ調節機能を付与できる衣服の縫製仕様された衣服を提供すること。
【解決手段】衣服の外層側の表地に第1の生地を当接させて複層構造を形成し、該複層構造とした部分の衣服内層側の表地に、第2の生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は目止めされてなる衣服において、衣服の周方向の締め付け具合を調節するための調節用紐挿入部の防水性能を向上させる縫製仕様とされた衣服に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体の動きを阻害しないよう体にフィットさせたレオタードなど特殊なスポーツ用途以外の衣服には着用を想定した実人体寸法にゆとりを付与した設計がなされているのが現状である。したがって、ゆとりにより発生する衣服の弛みが着用時の運動動作を阻害しないように弛みを押さえるための手段として衣服のウエスト部や裾部、手・足首部、フード部などにはベルトやゴム類を取り付ける、衣服外層部もしくは内層部にサイズ調節用の紐を挿通させる、面ファスナーなどのサイズ調節具を取り付けることなどがよく行われている。
【0003】
従来、たとえば、ウエスト部にベルトを取り付け衣服の弛みを防止した衣服が提案されている(たとえば、特許文献1〜2参照)。このベルトでのサイズ調整は、衣服に縫目を少なくすることができ、目止めテープを用い縫目からの水の侵入を防止する必要のある雨衣なには好都合ではあるが、デザインの制約が大きくなり、実際には商品として展開できないのが実状である。
【0004】
また、手・足首部やウエスト部、裾部に衣服周方向に締め付けるサイズ調節用の紐を設け、周方向に締め付けることにより丈方向の延長生地を内側に固定させることが出来る衣服が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。この衣服の場合、周方向へのサイズ調節機能を付与する手段としては、身頃生地を折り返す、衣服外側もしくは内側に紐通し部を当接させるなどの方法で紐の挿通部を形成させる必要があり(たとえば、特許文献4参照)、その挿通部を形成させるための縫目に目止めテープを接着してもサイズ調節用の紐を衣服内部に出した場合、その取り出し口から水の漏水が発生するという問題点があった。
【0005】
たとえば、通常ウエスト部などのサイズ調節のために用いられる紐通し部の構造は、図5に示すように、身頃1の表側に当接生地4を当接させ、身頃1と当接生地4との間に紐通し部を形成し、その部分に調節用紐7を挿入しその紐によりサイズ調節を行うものである。また、図6に示すように、身頃1の裏側から当接生地4を当接する場合や、図7、図8に示すように、身頃を上身頃2と下身頃3に分割し、その身頃の縫着を二重構造として当接生地4の機能を持たせて紐通し部を形成し、その部分に調節用紐7を挿入することも行われている。
【0006】
しかしながら、防水性能を要求される雨衣などはその紐通し部の縫着部分に目止めテープ6を接着する必要があるが、図5に示す紐通し部の構造では当接生地4と身頃1の隙間から紐通し部分に水が侵入することになり、調節用紐7を濡らしてしまうことになる。この場合、調節用紐7を衣服外部側に出して調節する場合には衣服外部が濡れている状態であるため問題にはならないが、衣服内部側に調節用紐7の取り出し部を設ける場合、濡れた調節用紐7が濡れてはならない衣服内側に出てしまう、調節用紐7の取り出し部から衣服内部側に漏水してしまうなどの問題を有するものである。
【0007】
また、図6に示すように、身頃1の内側に当接生地A4を縫着し、衣服内側に紐通し部を設ける構造では水の侵入は少なくはなるが、当接生地A4と身頃1の縫着のための縫糸をとおり紐通し部分に水が侵入することになり、上述の図5に示す紐通し部の構造と同様の問題を有している。
【0008】
さらに、図7や図8に示す身頃生地を上身頃2と下身頃3に分割し、紐通し部を設ける構造でも図5や図6と同様の問題を有している。
【0009】
さらに、衣服内側部に独立したゴム状のサイズ調節具を挿入する技術も提案されているが(たとえば、特許文献5参照)、この場合、バランスよくしめることが出来ない、紐を安定させるための吊り布等を当接する場合には前述の紐通し部を当接させる場合と同様の問題点を有している。
【0010】
したがって、防水性を第一に要求される目止めテープを接着している衣服におけるサイズ調節方法は防水性の面から十分満足できるものはないのが実状である。
【0011】
【特許文献1】
実開平4−123208号公報(第1−2頁)
【0012】
【特許文献2】
特開2001−146616号公報(第1−2頁)
【0013】
【特許文献3】
実開平4−135911号公報(第1−2頁)
【0014】
【特許文献4】
特開平7−252712号公報(第1−2頁)
【0015】
【特許文献5】
登録実用新案第3078673号公報(第1−2頁)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、目止めテープ接着部分について実着用上問題ない防水性を維持しつつ、かつ、衣服のサイズ調節機能を付与できる衣服の縫製仕様とされた衣服を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)衣服の外層側の表地に第1の生地を当接させて複層構造を形成し、該複層構造とした部分の衣服内層側の表地に、第2の生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
(2)衣服の内層側の表地に第1の生地を当接させて複層構造を形成し、該複層構造とした部分の第1の生地の衣服内層側に、さらに第2の生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
(3)衣服の表地を第1の表地と第2の表地に分割し、該第1の表地と第2の表地により複層構造を形成し、該複層構造とした部分の衣服内層側に、生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
(4)前記紐通し部の縫着部が目止めテープにより目止めされていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の衣服である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の衣服について、一実施態様を示す図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
図1、図2、図3、図4は、本発明の衣服の調節用紐の挿入部の一態様を示す断面模式図であり、図5、図6、図7、図8は、通常の調節用紐の挿入部の一態様を示す断面模式図である。図9は、調節用紐の挿入部を有する衣服の外観模式図である。
【0020】
本発明において紐通し部は、例えば図1に示すように、身頃1の表面に当接生地A4を取り付け二層構造部を形成し、さらに、該二層構造部の衣服内層側すなわち身頃1の衣服内層側に当接生地B5を取り付け三層構造とし、当接生地A4と当接生地B5を縫着した縫目を目止めテープ6にて目止めされる。当接生地B5を当接生地A4でカバーする形状に取り付けるように三層構造とし、縫目を目止めテープ6にて目止めすることにより、当接生地縫着部からの漏水は抑えられると共に、衣服表面をつたってくる水滴が当接生地A4の中に侵入しても調節用紐7はその内側の紐通し部に挿入されており、衣服内層側の紐通し部に水が侵入するためには当接生地A4に侵入した水がさらに縫糸をつたって当接生地B5で構成される紐通し部に侵入する必要があり、紐通し部への水の侵入を極力防止することが可能になる。
【0021】
本発明においては当接生地B5を縫着する際、衣服表面の水が縫糸をつたって紐通し部に侵入しないようにするため、当接生地B5を縫着する縫目を衣服表面に出さないように縫着するものである。その縫着方法としては、身頃1の衣服内層側に当接生地B5を縫糸により縫着した後、該当接生地B5の縫目をカバーするように当接生地A4を当接し、当接生地B5を縫いつけないように身頃1に当接生地A4を縫着し、その後目止めテープ6を接着することにより、当接生地B5を縫着した縫糸を衣服表側に出さずに三層構造とすることができる。
【0022】
また、本発明において紐通し部は、図2に示すように、身頃1の裏面に当接生地A4を取り付け二層構造部を形成し、該当接生地A4に当接生地B5を取り付けることで三層構造とし、当接生地A4と当接生地B5を縫着した縫目を目止めテープで目止めすることも可能である。この場合においても、当接生地A4と当接生地B5の縫着部を目止めテープ6にて目止めすることにより当接生地縫着部からの漏水は抑えられると共に、衣服表面をつたってくる水滴が当接生地A4の中に侵入しても調節用紐7は、さらに、その内側の紐通し部に挿入されており、衣服内層側の紐通し部に水が侵入するためには当接生地A4に侵入した水がさらに縫糸をつたって当接生地B5で構成される紐通し部に侵入する必要があり、水の侵入を極力防止することが可能になる。この場合の縫着方法としては当接生地A4にあらかじめ当接生地B5を縫糸により縫着し、その当接生地B5を縫いつけないように当接生地A4を身頃1に縫着し、その後目止めテープ6を接着することで、当接生地B5を縫着した縫目を衣服表側に出さずに三層構造とすることができる。
【0023】
さらには、図3に示すように、身頃を上身頃2と下身頃3に分割し、上身頃2を長く設定し、上身頃2に衣服内層側の当接生地A4の機能を持たせ、その上身頃2の内側に当接生地B5を取り付け三層構造とし、上身頃2と下見頃3および当接生地B5を縫着した縫目を目止めテープ6にて目止めすることも可能であるし、図4に示すように、下身頃3を長く設定し、下身頃3に衣服内層側の当接生地A4の機能を持たせ、その下身頃3の内側に当接生地B5を取り付けることにより三層構造とし、上身頃2と下身頃3および当接生地B5を縫着した縫目を目止めテープ6にて目止めすることも可能である。この場合においても、身頃および当接生地B5を縫着した縫目を目止めテープ6にて目止めすることにより当接生地縫着部からの漏水は抑えられると共に、衣服表面をつたってくる水滴が上身頃2と下身頃3の縫着部分から当接生地A4の機能を持たせた部分に侵入しても調節用紐7はさらに内側の紐通し部に挿入されており、衣服内層側の紐通し部に水が侵入するためには上身頃2もしくは下身頃3と当接生地B5を縫着する縫目から侵入するしかなく、当接生地A4の機能を持たせた部分に侵入した水がさらに縫糸をつたって当接生地B5で構成される紐通し部に侵入する必要があり、水の侵入を極力防止することが可能になる。この場合の縫着方法としては、上身頃2もしくは下身頃3にあらかじめ当接生地B5を縫糸により縫着し、当接生地B5を縫いつけないように上身頃2と下身頃3を縫着し、その後、目止めテープ6を接着することにより当接生地B5を縫着した縫糸を衣服表側に出さずに三層構造とすることができる。
【0024】
また、本発明においては、紐通し部が衣服表側に出ないように縫着した三層構造とすることができれば飾りステッチなどを入れることはなんら差し支えない。
【0025】
本発明における目止めテープ6としては、図1〜図8に示すように、縫目部分に当接させ、接着剤、あるいは熱処理等により縫目部分に接着、あるいは溶着などにより目止めするテープであり、衣服外部から縫目を通って衣服内部へ水が侵入しないようにするために用いられるものであり、例えば、ゴム系に代表される粘着型の接着剤を縫目部分に塗布して目止め基布を接着するテープや基布層に高融点のポリアミド系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の樹脂類を使用し、接着層として低融点のポリアミド系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の熱溶着樹脂などを使用したホットメルト型のテープを縫目部分に当接させ、高周波や超音波、熱プレスなどにより熱接着樹脂を溶着させるテープや、もしくはホットエアー等により熱接着樹脂を溶融後、縫目に接着させるテープ等通常公知の目止めテープ、シームテープ、シーリングテープ等と呼ばれるものが適用できる。
【0026】
本発明における表地は、身頃1、上身頃2、下身頃3など衣服を構成する生地であり、また、本発明における表地に当接させる生地および第3の生地は、当接生地A4および当接生地B5などであり、衣服表地の表面もしくは裏面に当接させる生地である。
【0027】
本発明における表地としては、目止めテープを接着、あるいは溶着することができる生地であれば特に限定されるものではなく、衣服に用いられる織物や編物(これらを総称して織編物と呼称する場合がある)、不織布などで構成すれば良く、素材もポリエステル、ポリアミドなどの合成繊維や天然繊維などから選定すれば良い。特にポリアミド繊維よりなる織編物やポリエステル繊維よりなる織編物にコーティングやラミネート、ボンディングなどの方法でウレタンなどの防水膜を付与した透湿防水布やポリアミド繊維よりなる織編物やポリエステル繊維よりなる織編物を高密度に成形し、撥水加工等により生地内部への水の浸透を抑制させた生地などを用いることが好ましい。
【0028】
また、本発明における表地は、図3および図4に示す上身頃2と下身頃3とを同一の生地で形成することも可能であるし、別々の生地を用いることもなんら差し支えない。
【0029】
また、本発明における当接生地は、表地と同一の生地で形成することも可能であるし、別々の生地を用いることも何ら差し支えなく、目止めテープの接着あるいは溶着が必要な箇所はテープを接着あるいは溶着することが出来る生地から適宜選定すればよい。
【0030】
本発明における調節用の紐としては、組み紐、扁平なゴム紐、丸いゴム紐、生地を紐状に縫製したものなど通常衣服に用いられる紐状の素材であれば何ら差し支えなく、また、紐通し部からの調整用紐を取り出す方法もはとめ等で穴を開けるなど通常用いられる方法でなんら差し支えない。
【0031】
また、本発明における衣服にはポリエステルやポリアミドなどの合成繊維で成形されたメッシュ状の編物や平織物など通常用いられる裏地をつけることは何ら差し支えない。
【0032】
また、本発明によれば、図9に示すように、通常の紐通し部の外観と同様の外観を得ることが可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によるサイズ調節用の紐通し部の構造を採用することにより紐通し部からの漏水を極力防止することが可能となり、目止めテープを接着した衣服に通常用いられるデザインを変更することなく紐通し部からの防水性を向上させた衣服を提供することができ、その実用性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の一態様を示す断面模式図である。
【図2】本発明のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図3】本発明のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図4】本発明のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図5】従来のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の一態様を示す断面模式図である。
【図6】従来のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図7】従来のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図8】従来のウエスト部調節用紐の挿入部の縫製仕様の他の一態様を示す断面模式図である。
【図9】ウエスト部調節用紐の挿入部を有する衣服全体の一態様を示す前面外観模式図である。
【符号の説明】
1:身頃
2:上身頃
3:下身頃
4:当接生地A
5:当接生地B
6:目止めテープ
7:調節用紐
8:ウエスト部

Claims (4)

  1. 衣服の外層側の表地に第1の生地を当接させて複層構造を形成し、該複層構造とした部分の衣服内層側の表地に、第2の生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
  2. 衣服の内層側の表地に第1の生地を当接させて複層構造を形成し、該複層構造とした部分の第1の生地の衣服内層側に、さらに第2の生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
  3. 衣服の表地を第1の表地と第2の表地に分割し、該第1の表地と第2の表地により複層構造を形成し、該複層構造とした部分の衣服内層側に、生地を当接させて紐通し部を形成し、該紐通し部に衣服周方向のサイズ調節用の紐を挿入したことを特徴とする衣服。
  4. 前記紐通し部の縫着部が目止めテープにより目止めされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衣服。
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