JP2004354876A - 感光性樹脂組成物及びドライフィルムレジスト - Google Patents
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Abstract
【課題】42アロイ等の金属基材との密着性に優れ、高温のエッチング液に対しても密着促進剤がレジストから溶出しない、感光性樹脂組成物及びそれを用いたドライフィルムフォトレジストを提供しようとするものである。
【解決手段】少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤と、一般式[I]で表される密着促進剤と、を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤と、一般式[I]で表される密着促進剤と、を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に42アロイ等の金属基材との密着性に優れた感光性樹脂組成物及びそれを用いたドライフィルムフォトレジストに関する。
【0002】
【従来の技術】
リードフレームおよびシャドウマスク等の製造に代表されるフォトエッチング法による金属加工に使用されるレジストとしては、従来PVA、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子に、重クロム酸アンモニウム等の光架橋試薬を混合することによる光架橋を利用したレジスト材料が用いられてきた。しかし、このレジストは、クロム廃液の処理が難しい等の問題を有しており、そのほとんどがアルカリ水溶液現像型のドライフィルムレジストに置き換わってきている。
【0003】
しかしながら、このアルカリ水溶液現像型のドライフィルムレジストは、42アロイ(鉄58−ニッケル42の合金)やステンレス等に対しては、密着性が悪く、エッチング時にレジストと金属基材表面にエッチング液が染み込み(以下、「もぐり」と称する)が発生し、製品の歩留まりが低下してしまう問題が発生した。
【0004】
もぐりを解消するため、アルカリ可溶性樹脂、架橋性モノマー、および密着促進剤の研究開発が盛んに行われてきた。例えば、アルカリ可溶性樹脂へのスチレン基の導入(例えば、特許文献1参照)、架橋性モノマー中へのイソシアヌル環の導入等(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。密着促進剤としては、例えば、ベンズトリアゾール、テトラゾール、イミダゾール等の複素環誘導体等が挙げられる(例えば、特許文献3〜6参照)。さらには、メルカプト基を有する複素環化合物が、非常に良好な密着促進剤として機能することが明らかになっている(例えば、特許文献7参照)。
【0005】
しかし、このような改良を行ってもなお、十分な密着性を得ることができず、レジストパターンを形成した後のベーク処理が必要となり工程が増える問題があったり、また、高温のエッチング液に対して、密着促進剤がレジストから溶出し、エッチング液が汚染される問題が生じた。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−198033号公報(第1〜9頁)
【特許文献2】
特開平10−20505号公報(第1〜5頁)
【特許文献3】
特開昭62−262043号公報(第1〜7頁)
【特許文献4】
米国特許第3,622,334号明細書(第1〜5頁)
【特許文献5】
特開平10−246961号公報(第1〜8頁)
【特許文献6】
特開平11−133616号公報(第1〜8頁)
【特許文献7】
特開昭53−702号公報(第1〜8頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、42アロイ等の金属基材との密着性に優れもぐりが少なく、密着促進剤がレジストから高温のエッチング液へ溶出しない、感光性樹脂組成物及びそれを用いたドライフィルムフォトレジストを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題点を解決するため鋭意検討した結果、少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤と、下記一般式[I]で表される密着促進剤と、を含有する感光性樹脂組成物に関する。
【0009】
【化3】
【0010】
一般式[I]において、nは4以上の整数、Zは酸素元素または硫黄元素、Lは直接結合または2価の結合基を表す。
【0011】
上記密着促進剤が、下記一般式[II]で表される化合物であることを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
【0012】
【化4】
【0013】
また、上記感光性樹脂組成物から形成された感光性樹脂層をキャリアーフィルム上に設けたドライフィルムフォトレジストに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の感光性樹脂組成物及びドライフィルムフォトレジストについて詳細に説明する。
【0015】
本発明に係わる密着促進剤は、金属基材と感光性樹脂組成物との密着性に大きく寄与することはもちろんのこと、露光時の高感度化も同時に発現する優れた特性を感光性樹脂組成物に付与できる。また、本発明に係わる密着促進剤は、合成が容易かつ原材料が安価であることから非常に安価であり、感光性樹脂組成物中に添加するに際しても、アルコール類やケトン類等の有機溶剤に速やかに溶解する性質を有しているため感光性樹脂組成物中へ均一導入が容易であるという優位点もある。係る化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。中でも、特に金属基材と感光性樹脂組成物との密着性においては、化合物2が好ましい。
【0016】
【化5】
【0017】
本発明の、密着促進剤は、一般式[I]に於けるnが4以上の疎水性基を有するため、高温のエッチング液(例えば40〜60℃の塩化第二鉄または塩化第二銅の水溶液)中においても、硬化した感光性樹脂組成物中から本発明に係わる密着促進剤の流れ出しが発生しない。よって、金属パターンのエッジの腐食およびエッチング液の汚染が非常に少ない。一般式[I]に於けるnは4〜22が好ましく、23以上であると、これ以上の性能向上は望めず、膜が脆くなり、質量あたりのメルカプト基の比率が小さくなるので密着性が悪くなる。
【0018】
本発明に係わる一般式[I]におけるLは直接結合または2価の結合基を表す。2価の結合基としては、−S−、−O−、−NH−等が挙げられる。
【0019】
また、一般式[I]に表す密着促進剤のSH(メルカプト)基は、一般的なメルカプトアゾール類と同様に下記に示すような互変異性の性質を持つことが知られており、同様に本発明においても、互変異体である一般式[III]のチオン基を根幹に有する化合物であっても、もちろん良い。
【0020】
【化6】
【0021】
本発明に係わる密着促進剤の配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して0.5〜10質量%の範囲が好ましい。0.5質量%未満の割合では、密着性が十分に発揮されがたく、10質量%を越えて添加しても更なる感光特性の向上が望めず、膜が脆くなる。
【0022】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂としては、カルボン酸基、酸アミド基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量体を含有する共重合体、及びフェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。これらの内、カルボン酸基を有する単量体を含有する共重合体が有用に使用できる。カルボン酸基を有する単量体含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸モノエステルとの共重合体、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエステル、アリールエステルまたはアラルキルエステルとの二元以上の共重合体が好ましい。また、酢酸ビニルまたは安息香酸ビニルとクロトン酸との共重合体も良い。
【0023】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の具体例としては、スチレン/マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カルボン酸含有単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアルカリ可溶性樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用いても良い。
【0024】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、2万〜20万が好ましい。配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して15〜90質量%の範囲が好ましく、特に40〜80質量%が好ましい。
【0025】
本発明に係わる架橋性モノマーとは、付加重合することのできるエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物である。具体例としては、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等のポリエステル(メタ)アクリレートあるいはエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ウレタン基またはイソシアヌレート環を含有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独でまたは、2種類以上を混合して用いられる。
【0026】
本発明に係わる架橋性モノマーの配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して5〜80質量%の範囲が好ましく、特に15〜60質量%が好ましい。
【0027】
本発明に係わる光ラジカル発生剤とは、光を吸収しラジカルを発生する物質で、α,α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド等の直接解裂型光ラジカル発生剤、ベンゾフェノン、チオキサントン、キノン、チオアクリドン等の芳香族ケトン類の水素引き抜き型光ラジカル発生剤、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のパーオキシ酸エステル、ヨードニウム塩、アルキルほう酸塩、鉄−アレーン錯体、ロフィン二量体等が挙げられる。また、「フォトポリマー・テクノロジー」(山岡亜夫、永松元太郎編、昭和63年刊行、(株)日刊工業出版プロダクション刊)の113〜115ページに記載されている化合物を挙げることができる。ロフィン二量体の例としては、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジ(3′−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−メトキチフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等を挙げることができる。
【0028】
本発明に係わる光ラジカル発生剤の配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して0.1〜10質量%の範囲が好ましく、特に0.5〜5質量%が好ましい。0.1質量%未満では光感度や画像の強度が弱く、10質量%を越えて添加しても性能向上が認められない。
【0029】
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤、染料、顔料、発色染料、熱重合禁止剤、等を添加することができる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、有機溶剤によって均一な溶液とすることができる。有機溶剤の具体的例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジオキサン等のエーテル類、1,2−ジメトキシエタン、1−メトキシ−2−プロパノール等のグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、塗布方法と乾燥条件等によって適当なものを選択して使用できる。塗布液の固形分濃度についても、塗布方法と乾燥条件等によって適切な濃度を選択できる。
【0030】
本発明に係わるキャリアーフィルムとは、重合体フィルムで、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が使用できる。その中でも特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有利で、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つこと等で非常に利用し易い。これらの1〜100μmとすることが好ましい。キャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物を設ける方法は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜50μmが好ましい。
【0031】
本発明のドライフィルムフォトレジストは、必要に応じて保護フィルムを被覆してもよい。保護フィルムとは、感光性樹脂層の酸素阻害やブロッキングの防止のために設けられるもので、キャリアーフィルムとは反対側の感光性樹脂層上に設けられる。保護フィルムとしては、感光性樹脂層とキャリアーフィルムの接着力よりも、感光性樹脂層と保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、フィッシュアイの小さいものが好まれる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。
【0032】
本発明のドライフィルムフォトレジストを使用して、リードフレーム、シャドウマスク、またはプリント基板等に於ける金属パターンを作製する方法を説明する。まず、金属基板上にドライフィルムフォトレジストを空気やゴミを混入することなく、ムラや波打ち等なくラミネートする。例えば、加熱したゴムロールを押し当ててラミネートする装置を用いる。次に、回路パターンの露光を実施し露光部を架橋させる。露光方法は、キセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、UV蛍光灯を光源とした反射画像露光、フォトツールを用いた片面、両面密着露光や、プロキシミティ方式、プロジェクション方式やレーザー走査露光が挙げられる。次に、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、レジストパターンを形成する。現像液は、アルカリ水溶液が有用に使用され、水溶性塩基性化合物を含有し、例えば炭酸アルカリ金属塩等の無機塩基性化合物等を用いることができる。次に、レジストパターン部以外の露出した金属層をエッチングにより除去する。エッチング工程では、「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発行)記載の方法等を使用することができる。エッチンング液は使用する基板の金属層を溶解除去できるもので、また少なくともレジスト層が耐性を有しているものであれば良い。一般に金属層に42アロイや銅を使用する場合には塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液等を使用することができる。レジストパターンはエッチング工程後、現像で使用した現像液よりもさらにアルカリの強い溶液で処理することにより除去することができる。一般的には、水酸化ナトリウム3質量%水溶液等が使用されるが、本発明に於いても同様に、使用するフォトレジストに見合った液を使用する。
【0033】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳説するが、本発明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1〜3および比較例1〜6
表1に基づき、密着促進剤のみ含有しない感光性樹脂組成物を混合し撹拌することで均一な溶液を作製した。
【0035】
【表1】
【0036】
得られた溶液に、表2に示される密着促進剤を0.5質量部を溶解させて、9種類の感光性樹脂組成物を得た。
【0037】
【表2】
【0038】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を厚さ25μmのポリエチレンフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、R310)の支持体上に塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの感光性樹脂層を設け、その上に保護フィルム(GF106、タマポリ(株)製)を貼り合わせ、ドライフィルムフォトレジストを得た。
【0039】
一方、250μm厚の42アロイ基材の表面を酸洗処理した後に、保護フィルムを剥がしたドライフィルムフォトレジストを42アロイ表面と感光性樹脂層が接触するように重ね、ラミネーターを用いて積層した。積層後、10分間放置し、フォトツール(ライン/スペース=125μm/250μm)を介して、ドライフィルムフォトレジスト上に超高圧水銀灯で20mJ/cm2の照射エネルギーで露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いで積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧1.0kg/cm2で80秒間スプレーし、未露光部を除去して、現像を行った。その後、20℃で、スプレー圧1.0Kg/cm2にて80秒間水洗を行い、乾かした。
【0040】
[密着性の評価]
上記のように現像まで行った42アロイ基板上のレジスト画線のボトム線幅を測定した(A値)。次にビーカーにエッチング液(塩化第二鉄溶液(サンハヤト製、H20L)60℃の溶液を用意し、該基板をビーカーの壁に立てかけるようにしてエッチング液中に浸漬し、そのまま約8分間静置した。8分経過後、該基板をエッチング液中から引き出し、速やかに水洗後、3質量%の炭酸ナトリウム水溶液に約2分間浸漬することでレジストを除去した。得られた42アロイ基板の線幅を観察し、画線のトップの最小線幅を測定し(B値)、A値−B値をエッチング液のもぐり量とした。なお、B値を求める際、画線のエッジがばらついている場合は、最小の線幅となるところでB値とした。結果を表3に示した。
【0041】
[エッチング液に対する溶解性の評価]
上記のように現像まで行った42アロイ基板を、エッチング液(塩化第二鉄溶液(サンハヤト製、H20L)60℃の溶液を用意し、該基板をビーカーの壁に立てかけるようにしてエッチング液中に浸漬し、そのまま約8分間静置した。8分経過後、該基板をエッチング液中から引き出し、水洗後、3質量%の炭酸ナトリウム水溶液に約2分間浸漬することでレジストを除去した。得られた42アロイ基板を観察し、画線のエッジ部周辺が過剰に腐食していないかどうかを観察した。腐食しているものは、重力の方向に腐食ムラが発生しており、あきらかにレジストから密着促進剤が流れ出していることが分かった。結果を表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明の感光性樹脂組成物およびドライフィルムレジストは、もぐりが比較的少なく、よって42アロイ等の金属基材との密着性に優れ、且つ、高温のエッチング液に対しても密着促進剤がレジストから溶出しない良好な特性を有する。特に、2−メルカプト−5−n−ヘプチル−1,3,4−オキサジアゾール(化合物2)については、格段の効果が得られた。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に42アロイ等の金属基材との密着性に優れた感光性樹脂組成物及びそれを用いたドライフィルムフォトレジストに関する。
【0002】
【従来の技術】
リードフレームおよびシャドウマスク等の製造に代表されるフォトエッチング法による金属加工に使用されるレジストとしては、従来PVA、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子に、重クロム酸アンモニウム等の光架橋試薬を混合することによる光架橋を利用したレジスト材料が用いられてきた。しかし、このレジストは、クロム廃液の処理が難しい等の問題を有しており、そのほとんどがアルカリ水溶液現像型のドライフィルムレジストに置き換わってきている。
【0003】
しかしながら、このアルカリ水溶液現像型のドライフィルムレジストは、42アロイ(鉄58−ニッケル42の合金)やステンレス等に対しては、密着性が悪く、エッチング時にレジストと金属基材表面にエッチング液が染み込み(以下、「もぐり」と称する)が発生し、製品の歩留まりが低下してしまう問題が発生した。
【0004】
もぐりを解消するため、アルカリ可溶性樹脂、架橋性モノマー、および密着促進剤の研究開発が盛んに行われてきた。例えば、アルカリ可溶性樹脂へのスチレン基の導入(例えば、特許文献1参照)、架橋性モノマー中へのイソシアヌル環の導入等(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。密着促進剤としては、例えば、ベンズトリアゾール、テトラゾール、イミダゾール等の複素環誘導体等が挙げられる(例えば、特許文献3〜6参照)。さらには、メルカプト基を有する複素環化合物が、非常に良好な密着促進剤として機能することが明らかになっている(例えば、特許文献7参照)。
【0005】
しかし、このような改良を行ってもなお、十分な密着性を得ることができず、レジストパターンを形成した後のベーク処理が必要となり工程が増える問題があったり、また、高温のエッチング液に対して、密着促進剤がレジストから溶出し、エッチング液が汚染される問題が生じた。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−198033号公報(第1〜9頁)
【特許文献2】
特開平10−20505号公報(第1〜5頁)
【特許文献3】
特開昭62−262043号公報(第1〜7頁)
【特許文献4】
米国特許第3,622,334号明細書(第1〜5頁)
【特許文献5】
特開平10−246961号公報(第1〜8頁)
【特許文献6】
特開平11−133616号公報(第1〜8頁)
【特許文献7】
特開昭53−702号公報(第1〜8頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、42アロイ等の金属基材との密着性に優れもぐりが少なく、密着促進剤がレジストから高温のエッチング液へ溶出しない、感光性樹脂組成物及びそれを用いたドライフィルムフォトレジストを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題点を解決するため鋭意検討した結果、少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤と、下記一般式[I]で表される密着促進剤と、を含有する感光性樹脂組成物に関する。
【0009】
【化3】
【0010】
一般式[I]において、nは4以上の整数、Zは酸素元素または硫黄元素、Lは直接結合または2価の結合基を表す。
【0011】
上記密着促進剤が、下記一般式[II]で表される化合物であることを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
【0012】
【化4】
【0013】
また、上記感光性樹脂組成物から形成された感光性樹脂層をキャリアーフィルム上に設けたドライフィルムフォトレジストに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の感光性樹脂組成物及びドライフィルムフォトレジストについて詳細に説明する。
【0015】
本発明に係わる密着促進剤は、金属基材と感光性樹脂組成物との密着性に大きく寄与することはもちろんのこと、露光時の高感度化も同時に発現する優れた特性を感光性樹脂組成物に付与できる。また、本発明に係わる密着促進剤は、合成が容易かつ原材料が安価であることから非常に安価であり、感光性樹脂組成物中に添加するに際しても、アルコール類やケトン類等の有機溶剤に速やかに溶解する性質を有しているため感光性樹脂組成物中へ均一導入が容易であるという優位点もある。係る化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。中でも、特に金属基材と感光性樹脂組成物との密着性においては、化合物2が好ましい。
【0016】
【化5】
【0017】
本発明の、密着促進剤は、一般式[I]に於けるnが4以上の疎水性基を有するため、高温のエッチング液(例えば40〜60℃の塩化第二鉄または塩化第二銅の水溶液)中においても、硬化した感光性樹脂組成物中から本発明に係わる密着促進剤の流れ出しが発生しない。よって、金属パターンのエッジの腐食およびエッチング液の汚染が非常に少ない。一般式[I]に於けるnは4〜22が好ましく、23以上であると、これ以上の性能向上は望めず、膜が脆くなり、質量あたりのメルカプト基の比率が小さくなるので密着性が悪くなる。
【0018】
本発明に係わる一般式[I]におけるLは直接結合または2価の結合基を表す。2価の結合基としては、−S−、−O−、−NH−等が挙げられる。
【0019】
また、一般式[I]に表す密着促進剤のSH(メルカプト)基は、一般的なメルカプトアゾール類と同様に下記に示すような互変異性の性質を持つことが知られており、同様に本発明においても、互変異体である一般式[III]のチオン基を根幹に有する化合物であっても、もちろん良い。
【0020】
【化6】
【0021】
本発明に係わる密着促進剤の配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して0.5〜10質量%の範囲が好ましい。0.5質量%未満の割合では、密着性が十分に発揮されがたく、10質量%を越えて添加しても更なる感光特性の向上が望めず、膜が脆くなる。
【0022】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂としては、カルボン酸基、酸アミド基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量体を含有する共重合体、及びフェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。これらの内、カルボン酸基を有する単量体を含有する共重合体が有用に使用できる。カルボン酸基を有する単量体含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸モノエステルとの共重合体、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエステル、アリールエステルまたはアラルキルエステルとの二元以上の共重合体が好ましい。また、酢酸ビニルまたは安息香酸ビニルとクロトン酸との共重合体も良い。
【0023】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の具体例としては、スチレン/マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カルボン酸含有単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアルカリ可溶性樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用いても良い。
【0024】
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、2万〜20万が好ましい。配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して15〜90質量%の範囲が好ましく、特に40〜80質量%が好ましい。
【0025】
本発明に係わる架橋性モノマーとは、付加重合することのできるエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物である。具体例としては、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等のポリエステル(メタ)アクリレートあるいはエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ウレタン基またはイソシアヌレート環を含有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独でまたは、2種類以上を混合して用いられる。
【0026】
本発明に係わる架橋性モノマーの配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して5〜80質量%の範囲が好ましく、特に15〜60質量%が好ましい。
【0027】
本発明に係わる光ラジカル発生剤とは、光を吸収しラジカルを発生する物質で、α,α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド等の直接解裂型光ラジカル発生剤、ベンゾフェノン、チオキサントン、キノン、チオアクリドン等の芳香族ケトン類の水素引き抜き型光ラジカル発生剤、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のパーオキシ酸エステル、ヨードニウム塩、アルキルほう酸塩、鉄−アレーン錯体、ロフィン二量体等が挙げられる。また、「フォトポリマー・テクノロジー」(山岡亜夫、永松元太郎編、昭和63年刊行、(株)日刊工業出版プロダクション刊)の113〜115ページに記載されている化合物を挙げることができる。ロフィン二量体の例としては、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジ(3′−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−メトキチフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等を挙げることができる。
【0028】
本発明に係わる光ラジカル発生剤の配合量は、有機溶剤を除いた感光性樹脂組成物(固形分)に対して0.1〜10質量%の範囲が好ましく、特に0.5〜5質量%が好ましい。0.1質量%未満では光感度や画像の強度が弱く、10質量%を越えて添加しても性能向上が認められない。
【0029】
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤、染料、顔料、発色染料、熱重合禁止剤、等を添加することができる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、有機溶剤によって均一な溶液とすることができる。有機溶剤の具体的例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジオキサン等のエーテル類、1,2−ジメトキシエタン、1−メトキシ−2−プロパノール等のグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、塗布方法と乾燥条件等によって適当なものを選択して使用できる。塗布液の固形分濃度についても、塗布方法と乾燥条件等によって適切な濃度を選択できる。
【0030】
本発明に係わるキャリアーフィルムとは、重合体フィルムで、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が使用できる。その中でも特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有利で、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つこと等で非常に利用し易い。これらの1〜100μmとすることが好ましい。キャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物を設ける方法は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜50μmが好ましい。
【0031】
本発明のドライフィルムフォトレジストは、必要に応じて保護フィルムを被覆してもよい。保護フィルムとは、感光性樹脂層の酸素阻害やブロッキングの防止のために設けられるもので、キャリアーフィルムとは反対側の感光性樹脂層上に設けられる。保護フィルムとしては、感光性樹脂層とキャリアーフィルムの接着力よりも、感光性樹脂層と保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、フィッシュアイの小さいものが好まれる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。
【0032】
本発明のドライフィルムフォトレジストを使用して、リードフレーム、シャドウマスク、またはプリント基板等に於ける金属パターンを作製する方法を説明する。まず、金属基板上にドライフィルムフォトレジストを空気やゴミを混入することなく、ムラや波打ち等なくラミネートする。例えば、加熱したゴムロールを押し当ててラミネートする装置を用いる。次に、回路パターンの露光を実施し露光部を架橋させる。露光方法は、キセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、UV蛍光灯を光源とした反射画像露光、フォトツールを用いた片面、両面密着露光や、プロキシミティ方式、プロジェクション方式やレーザー走査露光が挙げられる。次に、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、レジストパターンを形成する。現像液は、アルカリ水溶液が有用に使用され、水溶性塩基性化合物を含有し、例えば炭酸アルカリ金属塩等の無機塩基性化合物等を用いることができる。次に、レジストパターン部以外の露出した金属層をエッチングにより除去する。エッチング工程では、「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発行)記載の方法等を使用することができる。エッチンング液は使用する基板の金属層を溶解除去できるもので、また少なくともレジスト層が耐性を有しているものであれば良い。一般に金属層に42アロイや銅を使用する場合には塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液等を使用することができる。レジストパターンはエッチング工程後、現像で使用した現像液よりもさらにアルカリの強い溶液で処理することにより除去することができる。一般的には、水酸化ナトリウム3質量%水溶液等が使用されるが、本発明に於いても同様に、使用するフォトレジストに見合った液を使用する。
【0033】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳説するが、本発明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1〜3および比較例1〜6
表1に基づき、密着促進剤のみ含有しない感光性樹脂組成物を混合し撹拌することで均一な溶液を作製した。
【0035】
【表1】
【0036】
得られた溶液に、表2に示される密着促進剤を0.5質量部を溶解させて、9種類の感光性樹脂組成物を得た。
【0037】
【表2】
【0038】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を厚さ25μmのポリエチレンフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、R310)の支持体上に塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの感光性樹脂層を設け、その上に保護フィルム(GF106、タマポリ(株)製)を貼り合わせ、ドライフィルムフォトレジストを得た。
【0039】
一方、250μm厚の42アロイ基材の表面を酸洗処理した後に、保護フィルムを剥がしたドライフィルムフォトレジストを42アロイ表面と感光性樹脂層が接触するように重ね、ラミネーターを用いて積層した。積層後、10分間放置し、フォトツール(ライン/スペース=125μm/250μm)を介して、ドライフィルムフォトレジスト上に超高圧水銀灯で20mJ/cm2の照射エネルギーで露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いで積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧1.0kg/cm2で80秒間スプレーし、未露光部を除去して、現像を行った。その後、20℃で、スプレー圧1.0Kg/cm2にて80秒間水洗を行い、乾かした。
【0040】
[密着性の評価]
上記のように現像まで行った42アロイ基板上のレジスト画線のボトム線幅を測定した(A値)。次にビーカーにエッチング液(塩化第二鉄溶液(サンハヤト製、H20L)60℃の溶液を用意し、該基板をビーカーの壁に立てかけるようにしてエッチング液中に浸漬し、そのまま約8分間静置した。8分経過後、該基板をエッチング液中から引き出し、速やかに水洗後、3質量%の炭酸ナトリウム水溶液に約2分間浸漬することでレジストを除去した。得られた42アロイ基板の線幅を観察し、画線のトップの最小線幅を測定し(B値)、A値−B値をエッチング液のもぐり量とした。なお、B値を求める際、画線のエッジがばらついている場合は、最小の線幅となるところでB値とした。結果を表3に示した。
【0041】
[エッチング液に対する溶解性の評価]
上記のように現像まで行った42アロイ基板を、エッチング液(塩化第二鉄溶液(サンハヤト製、H20L)60℃の溶液を用意し、該基板をビーカーの壁に立てかけるようにしてエッチング液中に浸漬し、そのまま約8分間静置した。8分経過後、該基板をエッチング液中から引き出し、水洗後、3質量%の炭酸ナトリウム水溶液に約2分間浸漬することでレジストを除去した。得られた42アロイ基板を観察し、画線のエッジ部周辺が過剰に腐食していないかどうかを観察した。腐食しているものは、重力の方向に腐食ムラが発生しており、あきらかにレジストから密着促進剤が流れ出していることが分かった。結果を表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明の感光性樹脂組成物およびドライフィルムレジストは、もぐりが比較的少なく、よって42アロイ等の金属基材との密着性に優れ、且つ、高温のエッチング液に対しても密着促進剤がレジストから溶出しない良好な特性を有する。特に、2−メルカプト−5−n−ヘプチル−1,3,4−オキサジアゾール(化合物2)については、格段の効果が得られた。
Claims (3)
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003154815A JP2004354876A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 感光性樹脂組成物及びドライフィルムレジスト |
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| JP2003154815A Pending JP2004354876A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 感光性樹脂組成物及びドライフィルムレジスト |
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| JP (1) | JP2004354876A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100778802B1 (ko) * | 2005-02-02 | 2007-11-28 | 주식회사 코오롱 | 포지티브형 드라이 필름 포토레지스트를 제조하기 위한 조성물 |
| KR100793406B1 (ko) | 2007-10-17 | 2008-01-11 | 주식회사 코오롱 | 포지티브형 드라이 필름 포토레지스트 및 그 제조방법 |
| CN115167076A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-10-11 | 杭州福斯特电子材料有限公司 | 一种感光树脂组合物及感光干膜抗蚀剂层压体 |
-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003154815A patent/JP2004354876A/ja active Pending
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