JP2004355281A - 賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用icタグ - Google Patents
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Abstract
【課題】パーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品の賃貸において、リース会社やレンタル会社での賃貸物品の管理を容易にし、賃貸業務効率の向上を図る。
【解決手段】賃貸物品A、Bの所在位置がICタグ23に格納した所在位置情報と異なるとき、リーダライタ24にリーダライタ24自身の所在位置情報を入力すると共に、入力したリーダライタ24の所在位置情報をICタグ23に送信して、ICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの所在位置情報をリーダライタ24の所在位置情報で書き換える。
【選択図】 図1
【解決手段】賃貸物品A、Bの所在位置がICタグ23に格納した所在位置情報と異なるとき、リーダライタ24にリーダライタ24自身の所在位置情報を入力すると共に、入力したリーダライタ24の所在位置情報をICタグ23に送信して、ICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの所在位置情報をリーダライタ24の所在位置情報で書き換える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理手段にRFID(Radio Frequency Identification;無線周波数識別)技術を用いた賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リース会社からパーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品をエンドユーザへ賃貸する形態として、リース会社とエンドユーザとの間にレンタル会社を介在させてレンタル会社からエンドユーザへ賃貸する「転リース方式」と、リース会社からエンドユーザへ直接賃貸する「通常リース方式」がある。
【0003】
図14は転リース方式による賃貸物品の流れを示す説明図である。
【0004】
図14に示すように、転リース方式においては、リース会社1とエンドユーザ(例えば病院3aや工場3b等)との間に、レンタル会社2が介在し、賃貸物品はリース会社1からレンタル会社2にリースされた後、レンタル会社2から例えば病院3aや工場3b等のエンドユーザへレンタルされる。レンタル期間が切れると、賃貸物品はレンタル会社2へ返却され、他のエンドユーザへレンタルされることになる。一方、リース会社1とレンタル会社2との間のリース期間が切れると、賃貸物品はレンタル会社2からリース会社1に返却される。
【0005】
このような賃貸物品の賃貸(リース、レンタル)においては、その賃貸物品を管理するために、リース会社1のリース契約番号、レンタル会社2の管理番号等の管理情報をタグに記載若しくはバーコード化して示し、そのタグを賃貸物品に貼付するのが一般的である。
【0006】
しかしながら、このような管理方法では、次のような不具合がある。
【0007】
(1)管理担当者が、賃貸物品の棚卸作業を行う際の事務負担が多く、賃貸物品の管理にあたり、賃貸物品明細資料をリース会社より入手し確認をする必要がある。
【0008】
(2)エンドユーザがレンタル終了の通知を受けても、どの賃貸物品が対象なのかすぐに判断がつかない。
【0009】
(3)賃貸物品の保守付帯の有無、過去の保守履歴など、保守情報の入手が困難である。
【0010】
(4)建設機械のレンタルに関しては、リース・レンタル期間中にユーザが再塗装しながら使用する場合があり、この場合、従来の貼付したIDラベルは消されて見えなくなるため、現品管理の運用上不都合が生じる。
【0011】
一方、近年ICタグの普及により、インターネットや各種LAN(LocalArea Network)などを利用して、異なる複数の場所に置かれている物品情報を管理するシステム構築例が増加しつつある。
【0012】
例えば、特許文献1には、レンタルする音楽CDやビデオテープなどのソフト製品にICタグを装着し、そのICタグに書き込まれた情報を、ソフト製品の貸し出し、返品の際にレンタルショップに設置した非接触リーダライタで読み取ることで、ソフト製品の流通管理を行うシステムが開示されている。
【0013】
ところで、パーソナルコンピュータや重機(建設機械)等の賃貸物品のレンタルの場合、その賃貸物品を当初の設置場所或いは保管場所から移動して使用することがあり、賃貸物件の所在位置をも管理しなければならない。
【0014】
しかし、賃貸物品の移動は、エンドユーザの都合で行われるため、レンタル会社の管理担当者は、その所在位置情報をタイムリーに把握できない。その結果、過去のデータのままに放置され、データベース上と実際の設置場所が異なるケースが多く、場合によってはそのまま紛失となる事態が生じる。
【0015】
これに対し、上記特許文献1のシステムでは、ソフト製品の貸し出し、返品の有無を管理するだけであり、上記特許文献1のシステムをパーソナルコンピュータや重機等の賃貸物品の賃貸管理に適用しても、賃貸物件の所在位置までは管理することができない。
【0016】
なお、事務所や家庭などの限られたエリアに複数のセンサを設置し、物品に取り付けたICタグから発信された信号を受信することでそのエリア内にある物品の位置を特定または推定することができるシステムが提案されている(特許文献2)。しかしながら、管理するエリアが複数存在する場合に、全てのエリアに複数のセンサを設置していたのでは、システムとして非常に高価なものとなる。また、重機などは屋外で使用されるため、このシステムでは屋外で使用される賃貸物品の所在位置を管理することはできない。
【0017】
また、ICタグにGPS(グローバルポジショニングシステム)機能を付加して、リアルタイムに物品の所在位置を管理することが提案されている(特許文献3)。しかしながら、これではICタグが極めて高価なものとなってしまうという問題がある。
【0018】
【特許文献1】
特開2002−74501号公報
【特許文献2】
特開2000−357251号公報
【特許文献3】
特表平10−506357号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述の通り、特許文献1及び2のシステムは、パーソナルコンピュータや重機の賃貸管理には適していない。
【0020】
また、特許文献2及び3のシステムは、高価なICタグを用いなければならず、システム全体として非常に高価なものになってしまうという問題がある。
【0021】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、パーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品の賃貸において、リース会社やレンタル会社での賃貸物品の管理を容易にし、その業務効率の向上を図ることができる賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグを提供することにある。
【0022】
また、本発明の他の目的は、高価なGPS機能付きICタグを用いることなく、エンドユーザが使用している賃貸物品の所在位置を容易に管理することができる賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、賃貸物品に装着されたICタグ内のICチップに格納された賃貸物品に関する管理情報を読み出し手段により読み出し、この読み出した管理情報と上記読み出し手段に予め格納されていた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う賃貸物品の管理方法において、上記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が上記ICチップに格納された所在位置情報と異なるとき、上記読み出し手段に該読み出し手段の所在位置情報を入力すると共に、入力した該読み出し手段の所在位置情報を上記読み出し手段から上記ICタグに送信して、上記ICチップに格納された上記賃貸物品の所在位置情報を上記読み出し手段の所在位置情報で書き換えることを特徴とする賃貸物品の管理方法である。
【0024】
上記読み出し手段はGPS機能を有し、該読み出し手段への読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることが好ましい。
【0025】
また、本発明は、賃貸物品に関する管理情報を格納する管理装置と、上記管理情報を格納するICチップを有し上記賃貸物品に装着されるICタグと、上記ICチップに格納された上記管理情報を読み出してこの読み出した管理情報と上記管理装置から受けた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う読み出し手段とを有する賃貸物品の管理システムにおいて、上記読み出し手段は該読み出し手段の所在位置情報を入力する入力手段を有すると共に入力した上記読み出し手段の所在位置情報を上記ICタグに送信する通信手段を有し、上記ICタグは上記読み出し手段の通信手段から送信された信号を受信する通信手段を有すると共に受信した上記読み出し手段の所在位置情報を記憶する記憶素子を上記ICチップ内に有し、上記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が上記ICチップに格納した上記所在位置情報と異なるとき、上記ICチップの記憶素子に格納された上記賃貸物品の所在位置情報が上記読み出し手段から送信された該読み出し手段の所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品の管理システムである。
【0026】
上記読み出し手段の上記入力手段はGPS機能を有し、該入力手段による上記読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることが好ましい。
【0027】
また、本発明は、賃貸物品に関する管理情報を格納する記憶素子を有するICチップと、外部機器と信号の送受信を行う通信手段とを有する賃貸物品管理用ICタグであって、上記記憶素子は、上記賃貸物品の初期所在位置情報を格納する領域を有し、上記外部機器から上記外部機器の所在位置情報が送信されたとき、上記記憶素子に格納されている所在位置情報が新しい所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品管理用ICタグである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態を示す説明図であり、リース会社(ZZZ社)からエンドユーザへの賃貸物品の賃貸過程において、中間にレンタル会社(YYY社)が介在するいわゆる「転リース方式」の例を示している。
【0030】
図1において、部材21はリース会社の管理サーバ、部材22はレンタル会社の管理サーバ、部材23はエンドユーザにレンタルした賃貸物品A、Bに貼付されたICタグ、部材24はICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの管理情報を読み出すリーダライタ(読み出し手段)であり、必要によりICタグ23に格納された管理情報を書き換えることができる書替え機能も有する。
【0031】
リーダライタ24は、メモリカード、無線LAN、PHSなどの手段を利用して管理サーバ22から賃貸物品A、Bの管理情報を予め受け取ってその情報を格納しておく。
【0032】
リーダライタ24は、ICタグ23に接近させると、ICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの管理情報を読み出す(読み込む)ことができ、その読み出し情報と管理サーバ22から受け取った情報とを比較・照合して、管理すべき賃貸物件であるかどうかの確認を行う。
【0033】
また、リーダライタ24は、例えば、レンタル期間が延長され、ICタグに格納された情報を変更する必要があるときは、管理サーバ22から受け取った新しいレンタル期間(レンタル契約終了日)をICタグ23に書き込む。
【0034】
また、リーダライタ24は、賃貸物品A(またはB)が、当初の設置場所から他の場所へ移動されている場合には、後述するGPS情報或いは擬似的GPS情報により、リーダライタ24の所在位置を賃貸物品A(またはB)の所在位置としてICタグ23に書き込む。
【0035】
リーダライタ24は、ICタグ23に格納した情報に変更があってもなくても、メモリカード、無線LAN、PHSなどの手段を利用して管理サーバ22へICタグ23に格納されている管理情報を送る。
【0036】
管理サーバ22は、リーダライタ24から受け取った情報を格納すると共に、それ以前の管理情報も履歴として格納しておく。
【0037】
管理サーバ22に格納した管理情報は、メモリカード、公衆回線、LANなどの手段を利用して管理サーバ21に送られる。これにより管理情報を管理サーバ21と管理サーバ22で共有することができる。
【0038】
なお、破線で示すように、直接、リーダライタ24とリース会社の管理サーバ21との間で管理情報のやり取り(送受信)を行うようにすることもできる。
【0039】
なお、上述の通り、リーダライタ24とリース会社の管理サーバ21との間で、直接管理情報のやり取り(送受信)ができるため、本実施形態は、レンタル会社を介在させずにリース会社から直接エンドユーザへリースする「通常リース方式」にも適用可能であることは言うまでもない。
【0040】
本実施形態であれば、リース会社からレンタル会社を介してエンドユーザへリースする「転リース方式」による賃貸においても、不特定の所在地にある多数の賃貸物品を一括管理することができる。
【0041】
また、エンドユーザの利便性向上に関して、賃貸物品A,Bに読み出し手段(リーダライタ)24をかざすことで、リース期間、設置場所等の管理情報を手元で確認でき、更新した管理情報はICタグ23に蓄積されると共に、管理用パーソナルコンピュータなどにデータベースとして残すことができるため、管理事務の省力化が可能となる。(棚卸作業を行う管理者は読み出し手段24を賃貸物品A,Bにかざすだけで良い)。
【0042】
また、エンドユーザ側にて独自に管理したい項目(例えばリース対象のパーソナルコンピュータのソフトバージョン情報や賃貸物品管理者など)を自由に設定、書き換えが可能となることから、その都度リース会社から入手した賃貸物品明細書を加工する手間が省ける。
【0043】
また、エンドユーザにて管理対象品(賃貸物品A,B)の使用場所を変更する場合、エンドユーザ自身が管理情報を書き換えることが可能であり、過去の変更履歴も保存可能であるため、実態に即した管理が可能となる。更に、管理情報読み出し時にデータベース上の設置場所との相違がある場合や、当初納入数量と現品の数量との間に相違がある場合には、チェック機能が働き、設置場所の変更や紛失を即座に知ることができる。また、GPS情報或いは、擬似的GPS情報をICタグ23に格納、更新することにより、管理対象賃貸物品A,Bの位置情報管理が容易となる。
【0044】
また、読み出し手段24に満了時期が近づいている賃貸物品A,Bについて通知機能を付加することにより、エンドユーザ側の管理が更に容易となる。
【0045】
レンタル会社の利便性の向上として、リース期間の残回数、残リース料の確認を簡易に行うことができると共に、レンタル料、レンタル期間、設置場所の確認、変更が可能となり賃貸物品管理の事務負担を軽減することができる。
【0046】
レンタル会社や仕入先(保守先)における保守の利便性の向上として、ICタグ23に保守対象物件か否かの情報及び過去の保守履歴を格納することで、現地(賃貸物品の設置場所、使用場所)にて保守情報を確認することができる。また、管理サーバ21,22に賃貸物品A,Bの写真を格納し、この写真を表示装置上の画面で確認できる機能を読み出し手段24に付加することにより、保守対象賃貸物品A,Bの特定がより容易となる。
【0047】
更に、リース会社における利便性の向上として、ICタグ23を用いたことにより、再リース移行時の期間・リース料の自動変更機能により再リース移行時に賃貸物品A,Bに関する明細書再作成の必要がなくなり、賃貸物品A,Bに関する明細書の作成事務、管理事務の省力化を図ることができる。また、エンドユーザが賃貸物品A,Bの設置場所を変更した際には、エンドユーザ自身でICタグ23に格納する所在位置情報を更新できると共に、その情報をリース会社の管理サーバ21に送信して管理サーバ21のデータを更新することにより、リース会社とエンドユーザとの間で同じ情報をタイムリーに持つことができる。これにより、賃貸物品A,Bの所在位置管理が容易となり、紛失リスクが大幅に減少する。また、エンドユーザの自社資産およびリース利用状況など広範囲の情報を入手・管理できるため、賃貸物品入れ替え時期等の把握によりタイムリーな提案が可能となる。
【0048】
図2はGPSによる賃貸物品設置場所の特定方法を示す説明図である。
【0049】
部材31は管理サーバ、部材32はGPS機能を搭載したリーダライタ、部材33は賃貸物品である建設機械、部材34は建設機械33に貼付したICタグ、部材35はGPS衛星である。
【0050】
ICタグ34は、それ自体、位置情報を検出する機能を有していないため、リーダライタ32がGPS衛星35からリーダライタ32自身の位置情報を取り込み、そのリーダライタ32自身の位置情報を建設機械33の所在位置情報としてICタグ34に書き込む。
【0051】
そして、リーダライタ32は、新しい所在位置情報に変更した管理情報を管理サーバ31に送り、管理サーバ31はその情報を格納する。
【0052】
このような構成であれば、レンタル会社(「通常リース方式」の場合はリース会社)が、賃貸物品である建設機械33と共にGPS位置検出機能付きのリーダライタ32をエンドユーザへ貸与することにより、建設現場の変更に伴う建設機械33の移動時には、GPS位置情報をリーダライタ32に取り込み、ICタグ34へ同情報を書き込むことができる。これと同時に、リース会社またはレンタル会社の管理サーバ31へ情報を送信することにより、リース会社またはレンタル会社は、建築機械33の所在位置情報を容易に管理することができる。
【0053】
なお、パーソナルコンピュータなどの賃貸物品に関しても、建設機械33の賃貸と同様に、リース・レンタル期間中にエンドユーザが部署の移動などに伴い使用場所を変更して使用する場合があり、現品のトレーサビィリィティが得られず管理運用上不都合が生じる。
【0054】
パーソナルコンピュータは、建設機械33とは異なり、屋内での使用が通常であるため、GPS衛星からの位置情報の入手が困難となる場合がある。
【0055】
このような場合、エンドユーザが独自に設定したマトリックス区分における番地情報(例えば、ルームナンバー、部署名、社内番地或いは社内郵番などの擬似的なGPS情報となり得る特定情報)を、例えば暗号・記号化して、リーダライタ32に入力し、この番地情報をICタグ34へ書き込むようにすればよい。
【0056】
図3は本発明の実施形態に好適なリース会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【0057】
図3において、管理サーバ40はリース品一括管理用の情報処理装置であり、入力装置41、出力装置42、記憶装置43、表示装置44、通信装置45、処理装置46、制御装置47、データベース48及びICタグ発行装置49から構成される。
【0058】
入力装置41は例えばキーボードである。出力装置42は管理情報を例えばメモリカードなどの媒体に書き込む。記憶装置43は実行されるプログラムを格納する。表示装置44は例えばディスプレイである。通信装置45はレンタル会社の管理サーバやリーダライタとの通信を制御する。
【0059】
処理装置46は初期管理情報とリーダライタから送られた管理情報との比較を行い、初期管理情報に変更が発生した場合、リーダライタから送られた管理情報を加味して、リース料金の算定などを行い、最新の管理情報に更新する。
【0060】
制御装置47は、記憶装置43に格納されたプログラムを実行し、入力装置41、出力装置42、記憶装置43、表示装置44、通信装置45、処理装置46、データベース48及びICタグ発行装置49を制御する。
【0061】
データベース48は、リース物品データベース48a及びリース履歴データベース48bから構成される。リース物品データベース48aは記憶装置43上に格納され、リース品名、リース品製造番号、リース先、リース契約番号、リース期間、保守契約の有無などのリース契約に関する初期管理情報を記憶する。リース履歴データベース48bは記憶装置43上に格納され、リース品の状態、使用場所、最終棚卸日、リース期間などの変更、保守契約の有無の変更など、リース経過情報を記憶する。なお、このデータベース48に記憶される管理情報は、後述するレンタル会社の管理サーバに記憶される管理情報と共通しているが、必要によりリース会社独自の管理情報を記憶してよい。
【0062】
ICタグ発行装置49は、RFIDアンテナを有し、ICタグ(図示せず)にリース物品データベース48aの初期情報を書き込み、ICタグを発行する。
【0063】
図4は本発明の実施形態に好適なレンタル会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【0064】
図4において、管理サーバ50はレンタル品一括管理用の情報処理装置であり、入力装置51、出力装置52、記憶装置53、表示装置54、通信装置55、処理装置56、制御装置57、データベース58から構成される。
【0065】
入力装置51は例えばキーボードである。出力装置52は管理情報を例えばメモリカードなどの媒体に書き込む。記憶装置53は実行されるプログラムを格納する。表示装置54は例えばディスプレイである。通信装置55はリース会社の管理サーバやリーダライタとの通信を制御する。
【0066】
処理装置56は初期管理情報とリーダライタから送られた管理情報との比較を行い、初期管理情報に変更が発生した場合、リーダライタから送られた管理情報を加味して、レンタル料金の算定などを行い、最新の管理情報に更新する。
【0067】
制御装置57は、記憶装置53に格納されたプログラムを実行し、入力装置51、出力装置52、記憶装置53、表示装置54、通信装置55、処理装置56及びデータベース58を制御する。
【0068】
データベース58は、レンタル物品データベース58a及びレンタル履歴データベース58bから構成される。レンタル物品データベース58a及びリース履歴データベース58bは記憶装置53上に格納され、リース会社の管理サーバと共通の管理情報を記憶する。なお、必要によりレンタル会社独自の管理情報を記憶してよい。
【0069】
図5は本発明の実施形態に好適なリーダライタ(読み出し手段)の構成を示す構成図である。
【0070】
本発明に用いられるリーダライタ60は、RFID技術を用いてICタグとの交信を可能にしたものであり、不特定の所在地にある個々の賃貸物品に関する情報をRFID機能を有するICタグに対して、賃貸物品の管理情報を書き込んだり、読み出したり、読み出した管理情報を記憶する装置であり、入力装置61、GPSユニット62、記憶装置63、表示装置64、通信装置65、処理装置66、制御装置67、電源装置68及びRFIDアンテナ69から構成される。
【0071】
入力装置61はICタグに記載した初期情報を更新するために用いられ。例えばキーボードや、メモリカードのデータを読み取って入力する読取装置である。なお、リーダライタ60に記憶した管理情報をメモリカードに書き込むときは、出力装置としても機能させることもできる。
【0072】
GPSユニット62は、GPS衛星から発せられた電波を受信し、ユニットに内蔵された演算装置により緯度、経度を算出する。
【0073】
記憶装置63は実行されるプログラムを格納し、また、RFIDアンテナを介して得たICタグの管理情報並びにGPS位置情報を格納する。
【0074】
表示装置64は例えばディスプレイである。通信装置65はリース会社またはレンタル会社の管理サーバとの通信を制御する。
【0075】
処理装置66は初期管理情報とICタグから読み出した管理情報との比較を行い、初期管理情報を変更したいときはICタグに格納したデータを更新する処理を行う。
【0076】
制御装置67は、記憶装置63に格納されたプログラムを実行し、入力装置61、GPSユニット62、記憶装置63、表示装置64、通信装置65、処理装置66等を制御する。
【0077】
電源装置68にはバッテリなどを使用する。
【0078】
RFIDアンテナ69は、ICタグに記載されているリース品初期情報の読み出し、リース品使用場所の移設、最終棚卸日、リース期間の変更、保守契約の有無変更など更新情報の書込みを無線通信で行う。
【0079】
図6は本発明の実施形態に好適なICタグの構成を示す構成図であり、図6(a)は概略構造を示し、図6(b)は内部構造を示す。
【0080】
図6(a)に示すICタグ70は、RFID技術を用いたRFIDタグであり、ICチップ71及びアンテナコイル72から構成されている。
【0081】
ICチップ71は、図6(b)に示す復調回路73、通信制御回路74、記憶素子75及び整流回路76から構成されている。
【0082】
ここで、電磁誘導方式によるICタグ70とリーダライタとの通信による情報伝達の概略原理を説明する。ICタグ70にリーダライタ(図示せず)を近づけと、リーダライタのRFIDアンテナから発せられた磁界が、ICタグ70のアンテナコイル72と鎖交することにより、リーダライタのRFIDアンテナ(1次コイル)とICタグ70のアンテナコイル72(2次コイル)が電磁結合して、所定の電圧がICタグ70のアンテナコイル72に発生する。この電圧は、整流回路76で整流されてICチップ71の電力として供給される。
【0083】
リーダライタから送信される有効な信号の電圧変動は微弱であるが、この僅かな電圧変化を検出するためASK(振幅変調)、FSK(周波数変調)、PSK(位相変調)変調された信号がICタグ70に送られるため、ICタグ70はこの信号を受取ると同時に復調回路73で復調し、復調された信号がデータ読み出し用の通信制御回路74を介して記憶素子75に記憶される。
【0084】
この記憶素子75には、EEPROMなどの不揮発性のメモリを使用しているので、電源供給が途切れた場合でも記憶情報が保持される。
【0085】
このように電磁誘導方式のICタグ70は、リーダライタから発せられた交流磁界内に移動すると、ICタグ70の共振回路(1次コイルと2次コイル)の2次コイルであるアンテナコイル72に誘導起電力が誘起されて、ICチップ71内の情報書き換えなど無電池でもICチップ71の起動、処理のためのエネルギーが供給される。
【0086】
図7はICタグが格納する管理情報の一例を示す説明図である。
【0087】
図7に示す階層は、Aがリース会社(リース品保有者)のみ書き換え可能、Bがリース会社と中間レンタル会社のみ書き換え可能、Cがリース会社からエンドユーザまでの全ての関係者が書き換え可能な階層であることを示している。
【0088】
ICタグが格納する管理情報を書き換える場合には、この階層区分毎にデータを暗号化しておくことが好ましく、データの暗号化に関しては、例えば書き込むデータに暗号キーを保存し、データを読み出す際に暗号キーが合えばデータにアクセスできるようにする。
【0089】
なお、データの読み出し(読み込み)に関しては、どの階層かにかかわらず、リース会社からエンドユーザまでの全ての関係者が読み出し可能である。
【0090】
転リース方式のリース品の表面には、リース会社名(所有者名)を表記することが出来ないことから、格納情報の一番目(No1)の項目にリース会社名を登録し、2番目(No2)の項目にリース会社の契約番号を登録してある。
【0091】
また、3番目(No3)の項目にリース契約上のリース開始日を、4番目(No4)の項目にリース終了日を登録することで、エンドユーザにおける管理の利便性の向上を図ると共に、管理サーバにおけるリース料を自動算定することにより、リース品管理業務の大幅なコスト削減を実現できる。
【0092】
5番目から8番目(No5〜8)の各項目は、順に、レンタル会社名、レンタル会社管理番号、製品製造番号、銘版(ICタグ)発行日である。
【0093】
9番目(No9)の項目は、所在位置情報であり、GPS位置情報や、屋内使用品などGPS位置情報を入手することが出来ない場合にはエンドユーザ内でリース品設置場所の部署名や社内郵番など独自の位置情報の記載スペースである。
【0094】
10番目(No10)の項目はエンドユーザが自由に使用できる記載スペースである。
【0095】
図8は、管理サーバの表示装置におけるリース品データベース確認画面の一例を示す説明図である。
【0096】
リース品データベースは、テーブル形式を持ち、各テーブルの行は個々のリース品に対する個別レコードを構成する。個別レコードの内容は、ICタグのデータ登録日を表す発行日、データ更新時を示す最新確認日の他、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号、リース品のメーカ製造番号、エンドユーザ名、リース品及びリース期間から算出したリース料金、データ更新回数(変更)のリース管理基本項目から構成される。
【0097】
図9は、リース会社の管理サーバの表示装置において、ICタグを発行する際の発行ソフト画面の一例を示す説明図である。
【0098】
上記図8で説明した管理サーバのリース品データベースの内、リース品の現場管理が必要なリース品の所有者(リース会社)、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社(レンタル会社)名またはエンドユーザ名、リース品管理番号及び、リース品のメーカ製造番号等の初期管理情報がICタグに格納され、ICタグが発行される。
【0099】
図10は、リーダライタが格納した履歴情報の一例を示した説明図である。
【0100】
格納履歴情報は、テーブル形式を持ち、各テーブルの行は個々のリース品に貼付されたICタグが格納する個別レコードを構成する。個別レコードの内容は、読書き情報、更新日時、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号及び、リース品のメーカ製造番号から構成される。
【0101】
図11(a),(b)は、それぞれリーダライタの表示装置における画面の例を示す説明図である。
【0102】
図11(a),(b)において表示されているデータ(管理情報)は、図10に示したリーダライタ格納履歴情報の内、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号、リース品のメーカ製造番号、ICタグのデータ登録日を表す発行日及びリーダライタとICタグとの間の無線通信が正常に行われたことを示す読書きの状態である。なお、表示するものはこれに限らず、他の管理情報を表示するように適宜変更してもよい。
【0103】
図12は転リース方式による賃貸物品管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0104】
リース契約の成立後、リース会社は管理サーバにリース対象品の初期管理情報を登録する(ステップ121)。
【0105】
リース会社は管理サーバを用いてリース対象品の初期管理情報をICタグへ書き込み(ステップ122)、このICタグを対象リース品に貼付する(ステップ123)。
【0106】
ICタグが貼付されたリース対象品は、レンタル会社へ送られリースが開始される(ステップ124)。
【0107】
リース期間中にリース期間の延長、リース品設置場所の変更など、ICタグへ書き込まれた初期管理情報を更新する必要性が生じた場合、リース対象品が設置された現地においてリーダライタからICタグ書き込み情報の更新を行うと共に、リーダライタから更新情報をPHS回線などにより管理サーバへ送信して管理サーバの管理情報の更新を行う(ステップ125)。なお更新情報の送信方法としては、上記PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0108】
管理サーバに格納した最新情報に基づきレンタル会社へリース期間満了の確認を行い(ステップ126)、YESであればリース終了、リース品の返却処理を行う(ステップ127)。NOであれば、再びステップ125に戻り、リース品設置現地においてリーダライタからICタグ内の管理情報の更新を行うと共に、更新情報を管理サーバへ送信、サーバ保管情報の更新を行う。
【0109】
図13はリーダライタ(読み出し手段)の処理の流れを示すフローチャートである。
【0110】
リース開始後、リーダライタは管理サーバが抽出したリース対象品の管理情報を管理サーバから受信する(ステップ131)。なお、管理サーバからリーダライタへの情報の送信は、PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0111】
リース対象品が設置された現地において、リーダライタによりICタグの格納管理情報を読み出す(ステップ132)。
【0112】
リース対象品の設置場所、メンテナンス有無などの付帯条件、リース期間の3項目について管理サーバから送信された管理情報とICタグに記載された管理情報を比較し(ステップ133、134、135)、変更が無ければ終了となる(ステップ136)。
【0113】
管理情報に変更が発生していれば、リース対象品のICタグの格納管理情報を書き換え、更新し、更新した最新情報を管理サーバへ送信する(ステップ137)。ここで、リース対象品の設置場所すなわち所在位置情報に変更が発生している場合は、GPS位置情報などを利用して得たリーダライタの所在位置情報を、リース対象品の所在位置情報としてICタグに書き込む。
【0114】
リーダライタから管理サーバへの送信は、PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0115】
なお、リーダライタで読取、書込を行ったデータは、リーダライタの記憶装置に履歴データとして蓄積・保存しておくことができ、適当なタイミングで管理サーバへのデータ送信が可能である。管理サーバへのデータ送信を完了した後、その履歴データを消去する。これにより、リーダライタで読取、書込を行った時点で管理サーバとの通信ができない場合でも、管理サーバでバッチ処理を行い最終履歴を管理することができる。
【0116】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0117】
(1)パーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品の賃貸において、リース会社やレンタル会社の賃貸物品の管理を容易にし、その業務効率の向上を図ることができる。
【0118】
(2)高価なGPS機能付きICタグを用いることなく、エンドユーザが使用している賃貸物品の所在位置を容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明におけるGPSによるリース品設置場所特定方法を示す説明図である。
【図3】本発明におけるリース会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【図4】本発明におけるレンタル会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【図5】本発明におけるリーダライタ(読み出し手段)の構成を示す構成図である。
【図6】本発明におけるICタグの構造を示す構成図であり、(a)は概略構造、(b)は内部構造を示す。
【図7】本発明においてICタグに格納した管理情報の一例を示す説明図である。
【図8】本発明における管理サーバの表示装置におけるリース品データベース確認画面の一例を示す説明図である。
【図9】本発明におけるリース会社の管理サーバの表示装置において、ICタグを発行する際の発行ソフト画面の一例を示す説明図である。
【図10】本発明においてリーダライタが格納した履歴情報の一例を示した説明図である。
【図11】本発明におけるリーダライタの表示装置における画面の例を示す説明図であり、(a)、(b)はそれぞれ一例である。
【図12】本発明における転リース方式による賃貸物品管理システムの処理の流れを示す流れ図である。
【図13】本発明におけるリーダライタの処理の流れを示す流れ図である。
【図14】リースビジネスにおけるスキームの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
21、40 リース会社の管理サーバ
22、50 レンタル会社の管理サーバ
23、70 ICタグ
24、60 リーダライタ(読み出し手段)
71 ICチップ
A、B 賃貸物品
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理手段にRFID(Radio Frequency Identification;無線周波数識別)技術を用いた賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リース会社からパーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品をエンドユーザへ賃貸する形態として、リース会社とエンドユーザとの間にレンタル会社を介在させてレンタル会社からエンドユーザへ賃貸する「転リース方式」と、リース会社からエンドユーザへ直接賃貸する「通常リース方式」がある。
【0003】
図14は転リース方式による賃貸物品の流れを示す説明図である。
【0004】
図14に示すように、転リース方式においては、リース会社1とエンドユーザ(例えば病院3aや工場3b等)との間に、レンタル会社2が介在し、賃貸物品はリース会社1からレンタル会社2にリースされた後、レンタル会社2から例えば病院3aや工場3b等のエンドユーザへレンタルされる。レンタル期間が切れると、賃貸物品はレンタル会社2へ返却され、他のエンドユーザへレンタルされることになる。一方、リース会社1とレンタル会社2との間のリース期間が切れると、賃貸物品はレンタル会社2からリース会社1に返却される。
【0005】
このような賃貸物品の賃貸(リース、レンタル)においては、その賃貸物品を管理するために、リース会社1のリース契約番号、レンタル会社2の管理番号等の管理情報をタグに記載若しくはバーコード化して示し、そのタグを賃貸物品に貼付するのが一般的である。
【0006】
しかしながら、このような管理方法では、次のような不具合がある。
【0007】
(1)管理担当者が、賃貸物品の棚卸作業を行う際の事務負担が多く、賃貸物品の管理にあたり、賃貸物品明細資料をリース会社より入手し確認をする必要がある。
【0008】
(2)エンドユーザがレンタル終了の通知を受けても、どの賃貸物品が対象なのかすぐに判断がつかない。
【0009】
(3)賃貸物品の保守付帯の有無、過去の保守履歴など、保守情報の入手が困難である。
【0010】
(4)建設機械のレンタルに関しては、リース・レンタル期間中にユーザが再塗装しながら使用する場合があり、この場合、従来の貼付したIDラベルは消されて見えなくなるため、現品管理の運用上不都合が生じる。
【0011】
一方、近年ICタグの普及により、インターネットや各種LAN(LocalArea Network)などを利用して、異なる複数の場所に置かれている物品情報を管理するシステム構築例が増加しつつある。
【0012】
例えば、特許文献1には、レンタルする音楽CDやビデオテープなどのソフト製品にICタグを装着し、そのICタグに書き込まれた情報を、ソフト製品の貸し出し、返品の際にレンタルショップに設置した非接触リーダライタで読み取ることで、ソフト製品の流通管理を行うシステムが開示されている。
【0013】
ところで、パーソナルコンピュータや重機(建設機械)等の賃貸物品のレンタルの場合、その賃貸物品を当初の設置場所或いは保管場所から移動して使用することがあり、賃貸物件の所在位置をも管理しなければならない。
【0014】
しかし、賃貸物品の移動は、エンドユーザの都合で行われるため、レンタル会社の管理担当者は、その所在位置情報をタイムリーに把握できない。その結果、過去のデータのままに放置され、データベース上と実際の設置場所が異なるケースが多く、場合によってはそのまま紛失となる事態が生じる。
【0015】
これに対し、上記特許文献1のシステムでは、ソフト製品の貸し出し、返品の有無を管理するだけであり、上記特許文献1のシステムをパーソナルコンピュータや重機等の賃貸物品の賃貸管理に適用しても、賃貸物件の所在位置までは管理することができない。
【0016】
なお、事務所や家庭などの限られたエリアに複数のセンサを設置し、物品に取り付けたICタグから発信された信号を受信することでそのエリア内にある物品の位置を特定または推定することができるシステムが提案されている(特許文献2)。しかしながら、管理するエリアが複数存在する場合に、全てのエリアに複数のセンサを設置していたのでは、システムとして非常に高価なものとなる。また、重機などは屋外で使用されるため、このシステムでは屋外で使用される賃貸物品の所在位置を管理することはできない。
【0017】
また、ICタグにGPS(グローバルポジショニングシステム)機能を付加して、リアルタイムに物品の所在位置を管理することが提案されている(特許文献3)。しかしながら、これではICタグが極めて高価なものとなってしまうという問題がある。
【0018】
【特許文献1】
特開2002−74501号公報
【特許文献2】
特開2000−357251号公報
【特許文献3】
特表平10−506357号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述の通り、特許文献1及び2のシステムは、パーソナルコンピュータや重機の賃貸管理には適していない。
【0020】
また、特許文献2及び3のシステムは、高価なICタグを用いなければならず、システム全体として非常に高価なものになってしまうという問題がある。
【0021】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、パーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品の賃貸において、リース会社やレンタル会社での賃貸物品の管理を容易にし、その業務効率の向上を図ることができる賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグを提供することにある。
【0022】
また、本発明の他の目的は、高価なGPS機能付きICタグを用いることなく、エンドユーザが使用している賃貸物品の所在位置を容易に管理することができる賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用ICタグを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、賃貸物品に装着されたICタグ内のICチップに格納された賃貸物品に関する管理情報を読み出し手段により読み出し、この読み出した管理情報と上記読み出し手段に予め格納されていた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う賃貸物品の管理方法において、上記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が上記ICチップに格納された所在位置情報と異なるとき、上記読み出し手段に該読み出し手段の所在位置情報を入力すると共に、入力した該読み出し手段の所在位置情報を上記読み出し手段から上記ICタグに送信して、上記ICチップに格納された上記賃貸物品の所在位置情報を上記読み出し手段の所在位置情報で書き換えることを特徴とする賃貸物品の管理方法である。
【0024】
上記読み出し手段はGPS機能を有し、該読み出し手段への読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることが好ましい。
【0025】
また、本発明は、賃貸物品に関する管理情報を格納する管理装置と、上記管理情報を格納するICチップを有し上記賃貸物品に装着されるICタグと、上記ICチップに格納された上記管理情報を読み出してこの読み出した管理情報と上記管理装置から受けた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う読み出し手段とを有する賃貸物品の管理システムにおいて、上記読み出し手段は該読み出し手段の所在位置情報を入力する入力手段を有すると共に入力した上記読み出し手段の所在位置情報を上記ICタグに送信する通信手段を有し、上記ICタグは上記読み出し手段の通信手段から送信された信号を受信する通信手段を有すると共に受信した上記読み出し手段の所在位置情報を記憶する記憶素子を上記ICチップ内に有し、上記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が上記ICチップに格納した上記所在位置情報と異なるとき、上記ICチップの記憶素子に格納された上記賃貸物品の所在位置情報が上記読み出し手段から送信された該読み出し手段の所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品の管理システムである。
【0026】
上記読み出し手段の上記入力手段はGPS機能を有し、該入力手段による上記読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることが好ましい。
【0027】
また、本発明は、賃貸物品に関する管理情報を格納する記憶素子を有するICチップと、外部機器と信号の送受信を行う通信手段とを有する賃貸物品管理用ICタグであって、上記記憶素子は、上記賃貸物品の初期所在位置情報を格納する領域を有し、上記外部機器から上記外部機器の所在位置情報が送信されたとき、上記記憶素子に格納されている所在位置情報が新しい所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品管理用ICタグである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態を示す説明図であり、リース会社(ZZZ社)からエンドユーザへの賃貸物品の賃貸過程において、中間にレンタル会社(YYY社)が介在するいわゆる「転リース方式」の例を示している。
【0030】
図1において、部材21はリース会社の管理サーバ、部材22はレンタル会社の管理サーバ、部材23はエンドユーザにレンタルした賃貸物品A、Bに貼付されたICタグ、部材24はICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの管理情報を読み出すリーダライタ(読み出し手段)であり、必要によりICタグ23に格納された管理情報を書き換えることができる書替え機能も有する。
【0031】
リーダライタ24は、メモリカード、無線LAN、PHSなどの手段を利用して管理サーバ22から賃貸物品A、Bの管理情報を予め受け取ってその情報を格納しておく。
【0032】
リーダライタ24は、ICタグ23に接近させると、ICタグ23に格納された賃貸物品A、Bの管理情報を読み出す(読み込む)ことができ、その読み出し情報と管理サーバ22から受け取った情報とを比較・照合して、管理すべき賃貸物件であるかどうかの確認を行う。
【0033】
また、リーダライタ24は、例えば、レンタル期間が延長され、ICタグに格納された情報を変更する必要があるときは、管理サーバ22から受け取った新しいレンタル期間(レンタル契約終了日)をICタグ23に書き込む。
【0034】
また、リーダライタ24は、賃貸物品A(またはB)が、当初の設置場所から他の場所へ移動されている場合には、後述するGPS情報或いは擬似的GPS情報により、リーダライタ24の所在位置を賃貸物品A(またはB)の所在位置としてICタグ23に書き込む。
【0035】
リーダライタ24は、ICタグ23に格納した情報に変更があってもなくても、メモリカード、無線LAN、PHSなどの手段を利用して管理サーバ22へICタグ23に格納されている管理情報を送る。
【0036】
管理サーバ22は、リーダライタ24から受け取った情報を格納すると共に、それ以前の管理情報も履歴として格納しておく。
【0037】
管理サーバ22に格納した管理情報は、メモリカード、公衆回線、LANなどの手段を利用して管理サーバ21に送られる。これにより管理情報を管理サーバ21と管理サーバ22で共有することができる。
【0038】
なお、破線で示すように、直接、リーダライタ24とリース会社の管理サーバ21との間で管理情報のやり取り(送受信)を行うようにすることもできる。
【0039】
なお、上述の通り、リーダライタ24とリース会社の管理サーバ21との間で、直接管理情報のやり取り(送受信)ができるため、本実施形態は、レンタル会社を介在させずにリース会社から直接エンドユーザへリースする「通常リース方式」にも適用可能であることは言うまでもない。
【0040】
本実施形態であれば、リース会社からレンタル会社を介してエンドユーザへリースする「転リース方式」による賃貸においても、不特定の所在地にある多数の賃貸物品を一括管理することができる。
【0041】
また、エンドユーザの利便性向上に関して、賃貸物品A,Bに読み出し手段(リーダライタ)24をかざすことで、リース期間、設置場所等の管理情報を手元で確認でき、更新した管理情報はICタグ23に蓄積されると共に、管理用パーソナルコンピュータなどにデータベースとして残すことができるため、管理事務の省力化が可能となる。(棚卸作業を行う管理者は読み出し手段24を賃貸物品A,Bにかざすだけで良い)。
【0042】
また、エンドユーザ側にて独自に管理したい項目(例えばリース対象のパーソナルコンピュータのソフトバージョン情報や賃貸物品管理者など)を自由に設定、書き換えが可能となることから、その都度リース会社から入手した賃貸物品明細書を加工する手間が省ける。
【0043】
また、エンドユーザにて管理対象品(賃貸物品A,B)の使用場所を変更する場合、エンドユーザ自身が管理情報を書き換えることが可能であり、過去の変更履歴も保存可能であるため、実態に即した管理が可能となる。更に、管理情報読み出し時にデータベース上の設置場所との相違がある場合や、当初納入数量と現品の数量との間に相違がある場合には、チェック機能が働き、設置場所の変更や紛失を即座に知ることができる。また、GPS情報或いは、擬似的GPS情報をICタグ23に格納、更新することにより、管理対象賃貸物品A,Bの位置情報管理が容易となる。
【0044】
また、読み出し手段24に満了時期が近づいている賃貸物品A,Bについて通知機能を付加することにより、エンドユーザ側の管理が更に容易となる。
【0045】
レンタル会社の利便性の向上として、リース期間の残回数、残リース料の確認を簡易に行うことができると共に、レンタル料、レンタル期間、設置場所の確認、変更が可能となり賃貸物品管理の事務負担を軽減することができる。
【0046】
レンタル会社や仕入先(保守先)における保守の利便性の向上として、ICタグ23に保守対象物件か否かの情報及び過去の保守履歴を格納することで、現地(賃貸物品の設置場所、使用場所)にて保守情報を確認することができる。また、管理サーバ21,22に賃貸物品A,Bの写真を格納し、この写真を表示装置上の画面で確認できる機能を読み出し手段24に付加することにより、保守対象賃貸物品A,Bの特定がより容易となる。
【0047】
更に、リース会社における利便性の向上として、ICタグ23を用いたことにより、再リース移行時の期間・リース料の自動変更機能により再リース移行時に賃貸物品A,Bに関する明細書再作成の必要がなくなり、賃貸物品A,Bに関する明細書の作成事務、管理事務の省力化を図ることができる。また、エンドユーザが賃貸物品A,Bの設置場所を変更した際には、エンドユーザ自身でICタグ23に格納する所在位置情報を更新できると共に、その情報をリース会社の管理サーバ21に送信して管理サーバ21のデータを更新することにより、リース会社とエンドユーザとの間で同じ情報をタイムリーに持つことができる。これにより、賃貸物品A,Bの所在位置管理が容易となり、紛失リスクが大幅に減少する。また、エンドユーザの自社資産およびリース利用状況など広範囲の情報を入手・管理できるため、賃貸物品入れ替え時期等の把握によりタイムリーな提案が可能となる。
【0048】
図2はGPSによる賃貸物品設置場所の特定方法を示す説明図である。
【0049】
部材31は管理サーバ、部材32はGPS機能を搭載したリーダライタ、部材33は賃貸物品である建設機械、部材34は建設機械33に貼付したICタグ、部材35はGPS衛星である。
【0050】
ICタグ34は、それ自体、位置情報を検出する機能を有していないため、リーダライタ32がGPS衛星35からリーダライタ32自身の位置情報を取り込み、そのリーダライタ32自身の位置情報を建設機械33の所在位置情報としてICタグ34に書き込む。
【0051】
そして、リーダライタ32は、新しい所在位置情報に変更した管理情報を管理サーバ31に送り、管理サーバ31はその情報を格納する。
【0052】
このような構成であれば、レンタル会社(「通常リース方式」の場合はリース会社)が、賃貸物品である建設機械33と共にGPS位置検出機能付きのリーダライタ32をエンドユーザへ貸与することにより、建設現場の変更に伴う建設機械33の移動時には、GPS位置情報をリーダライタ32に取り込み、ICタグ34へ同情報を書き込むことができる。これと同時に、リース会社またはレンタル会社の管理サーバ31へ情報を送信することにより、リース会社またはレンタル会社は、建築機械33の所在位置情報を容易に管理することができる。
【0053】
なお、パーソナルコンピュータなどの賃貸物品に関しても、建設機械33の賃貸と同様に、リース・レンタル期間中にエンドユーザが部署の移動などに伴い使用場所を変更して使用する場合があり、現品のトレーサビィリィティが得られず管理運用上不都合が生じる。
【0054】
パーソナルコンピュータは、建設機械33とは異なり、屋内での使用が通常であるため、GPS衛星からの位置情報の入手が困難となる場合がある。
【0055】
このような場合、エンドユーザが独自に設定したマトリックス区分における番地情報(例えば、ルームナンバー、部署名、社内番地或いは社内郵番などの擬似的なGPS情報となり得る特定情報)を、例えば暗号・記号化して、リーダライタ32に入力し、この番地情報をICタグ34へ書き込むようにすればよい。
【0056】
図3は本発明の実施形態に好適なリース会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【0057】
図3において、管理サーバ40はリース品一括管理用の情報処理装置であり、入力装置41、出力装置42、記憶装置43、表示装置44、通信装置45、処理装置46、制御装置47、データベース48及びICタグ発行装置49から構成される。
【0058】
入力装置41は例えばキーボードである。出力装置42は管理情報を例えばメモリカードなどの媒体に書き込む。記憶装置43は実行されるプログラムを格納する。表示装置44は例えばディスプレイである。通信装置45はレンタル会社の管理サーバやリーダライタとの通信を制御する。
【0059】
処理装置46は初期管理情報とリーダライタから送られた管理情報との比較を行い、初期管理情報に変更が発生した場合、リーダライタから送られた管理情報を加味して、リース料金の算定などを行い、最新の管理情報に更新する。
【0060】
制御装置47は、記憶装置43に格納されたプログラムを実行し、入力装置41、出力装置42、記憶装置43、表示装置44、通信装置45、処理装置46、データベース48及びICタグ発行装置49を制御する。
【0061】
データベース48は、リース物品データベース48a及びリース履歴データベース48bから構成される。リース物品データベース48aは記憶装置43上に格納され、リース品名、リース品製造番号、リース先、リース契約番号、リース期間、保守契約の有無などのリース契約に関する初期管理情報を記憶する。リース履歴データベース48bは記憶装置43上に格納され、リース品の状態、使用場所、最終棚卸日、リース期間などの変更、保守契約の有無の変更など、リース経過情報を記憶する。なお、このデータベース48に記憶される管理情報は、後述するレンタル会社の管理サーバに記憶される管理情報と共通しているが、必要によりリース会社独自の管理情報を記憶してよい。
【0062】
ICタグ発行装置49は、RFIDアンテナを有し、ICタグ(図示せず)にリース物品データベース48aの初期情報を書き込み、ICタグを発行する。
【0063】
図4は本発明の実施形態に好適なレンタル会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【0064】
図4において、管理サーバ50はレンタル品一括管理用の情報処理装置であり、入力装置51、出力装置52、記憶装置53、表示装置54、通信装置55、処理装置56、制御装置57、データベース58から構成される。
【0065】
入力装置51は例えばキーボードである。出力装置52は管理情報を例えばメモリカードなどの媒体に書き込む。記憶装置53は実行されるプログラムを格納する。表示装置54は例えばディスプレイである。通信装置55はリース会社の管理サーバやリーダライタとの通信を制御する。
【0066】
処理装置56は初期管理情報とリーダライタから送られた管理情報との比較を行い、初期管理情報に変更が発生した場合、リーダライタから送られた管理情報を加味して、レンタル料金の算定などを行い、最新の管理情報に更新する。
【0067】
制御装置57は、記憶装置53に格納されたプログラムを実行し、入力装置51、出力装置52、記憶装置53、表示装置54、通信装置55、処理装置56及びデータベース58を制御する。
【0068】
データベース58は、レンタル物品データベース58a及びレンタル履歴データベース58bから構成される。レンタル物品データベース58a及びリース履歴データベース58bは記憶装置53上に格納され、リース会社の管理サーバと共通の管理情報を記憶する。なお、必要によりレンタル会社独自の管理情報を記憶してよい。
【0069】
図5は本発明の実施形態に好適なリーダライタ(読み出し手段)の構成を示す構成図である。
【0070】
本発明に用いられるリーダライタ60は、RFID技術を用いてICタグとの交信を可能にしたものであり、不特定の所在地にある個々の賃貸物品に関する情報をRFID機能を有するICタグに対して、賃貸物品の管理情報を書き込んだり、読み出したり、読み出した管理情報を記憶する装置であり、入力装置61、GPSユニット62、記憶装置63、表示装置64、通信装置65、処理装置66、制御装置67、電源装置68及びRFIDアンテナ69から構成される。
【0071】
入力装置61はICタグに記載した初期情報を更新するために用いられ。例えばキーボードや、メモリカードのデータを読み取って入力する読取装置である。なお、リーダライタ60に記憶した管理情報をメモリカードに書き込むときは、出力装置としても機能させることもできる。
【0072】
GPSユニット62は、GPS衛星から発せられた電波を受信し、ユニットに内蔵された演算装置により緯度、経度を算出する。
【0073】
記憶装置63は実行されるプログラムを格納し、また、RFIDアンテナを介して得たICタグの管理情報並びにGPS位置情報を格納する。
【0074】
表示装置64は例えばディスプレイである。通信装置65はリース会社またはレンタル会社の管理サーバとの通信を制御する。
【0075】
処理装置66は初期管理情報とICタグから読み出した管理情報との比較を行い、初期管理情報を変更したいときはICタグに格納したデータを更新する処理を行う。
【0076】
制御装置67は、記憶装置63に格納されたプログラムを実行し、入力装置61、GPSユニット62、記憶装置63、表示装置64、通信装置65、処理装置66等を制御する。
【0077】
電源装置68にはバッテリなどを使用する。
【0078】
RFIDアンテナ69は、ICタグに記載されているリース品初期情報の読み出し、リース品使用場所の移設、最終棚卸日、リース期間の変更、保守契約の有無変更など更新情報の書込みを無線通信で行う。
【0079】
図6は本発明の実施形態に好適なICタグの構成を示す構成図であり、図6(a)は概略構造を示し、図6(b)は内部構造を示す。
【0080】
図6(a)に示すICタグ70は、RFID技術を用いたRFIDタグであり、ICチップ71及びアンテナコイル72から構成されている。
【0081】
ICチップ71は、図6(b)に示す復調回路73、通信制御回路74、記憶素子75及び整流回路76から構成されている。
【0082】
ここで、電磁誘導方式によるICタグ70とリーダライタとの通信による情報伝達の概略原理を説明する。ICタグ70にリーダライタ(図示せず)を近づけと、リーダライタのRFIDアンテナから発せられた磁界が、ICタグ70のアンテナコイル72と鎖交することにより、リーダライタのRFIDアンテナ(1次コイル)とICタグ70のアンテナコイル72(2次コイル)が電磁結合して、所定の電圧がICタグ70のアンテナコイル72に発生する。この電圧は、整流回路76で整流されてICチップ71の電力として供給される。
【0083】
リーダライタから送信される有効な信号の電圧変動は微弱であるが、この僅かな電圧変化を検出するためASK(振幅変調)、FSK(周波数変調)、PSK(位相変調)変調された信号がICタグ70に送られるため、ICタグ70はこの信号を受取ると同時に復調回路73で復調し、復調された信号がデータ読み出し用の通信制御回路74を介して記憶素子75に記憶される。
【0084】
この記憶素子75には、EEPROMなどの不揮発性のメモリを使用しているので、電源供給が途切れた場合でも記憶情報が保持される。
【0085】
このように電磁誘導方式のICタグ70は、リーダライタから発せられた交流磁界内に移動すると、ICタグ70の共振回路(1次コイルと2次コイル)の2次コイルであるアンテナコイル72に誘導起電力が誘起されて、ICチップ71内の情報書き換えなど無電池でもICチップ71の起動、処理のためのエネルギーが供給される。
【0086】
図7はICタグが格納する管理情報の一例を示す説明図である。
【0087】
図7に示す階層は、Aがリース会社(リース品保有者)のみ書き換え可能、Bがリース会社と中間レンタル会社のみ書き換え可能、Cがリース会社からエンドユーザまでの全ての関係者が書き換え可能な階層であることを示している。
【0088】
ICタグが格納する管理情報を書き換える場合には、この階層区分毎にデータを暗号化しておくことが好ましく、データの暗号化に関しては、例えば書き込むデータに暗号キーを保存し、データを読み出す際に暗号キーが合えばデータにアクセスできるようにする。
【0089】
なお、データの読み出し(読み込み)に関しては、どの階層かにかかわらず、リース会社からエンドユーザまでの全ての関係者が読み出し可能である。
【0090】
転リース方式のリース品の表面には、リース会社名(所有者名)を表記することが出来ないことから、格納情報の一番目(No1)の項目にリース会社名を登録し、2番目(No2)の項目にリース会社の契約番号を登録してある。
【0091】
また、3番目(No3)の項目にリース契約上のリース開始日を、4番目(No4)の項目にリース終了日を登録することで、エンドユーザにおける管理の利便性の向上を図ると共に、管理サーバにおけるリース料を自動算定することにより、リース品管理業務の大幅なコスト削減を実現できる。
【0092】
5番目から8番目(No5〜8)の各項目は、順に、レンタル会社名、レンタル会社管理番号、製品製造番号、銘版(ICタグ)発行日である。
【0093】
9番目(No9)の項目は、所在位置情報であり、GPS位置情報や、屋内使用品などGPS位置情報を入手することが出来ない場合にはエンドユーザ内でリース品設置場所の部署名や社内郵番など独自の位置情報の記載スペースである。
【0094】
10番目(No10)の項目はエンドユーザが自由に使用できる記載スペースである。
【0095】
図8は、管理サーバの表示装置におけるリース品データベース確認画面の一例を示す説明図である。
【0096】
リース品データベースは、テーブル形式を持ち、各テーブルの行は個々のリース品に対する個別レコードを構成する。個別レコードの内容は、ICタグのデータ登録日を表す発行日、データ更新時を示す最新確認日の他、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号、リース品のメーカ製造番号、エンドユーザ名、リース品及びリース期間から算出したリース料金、データ更新回数(変更)のリース管理基本項目から構成される。
【0097】
図9は、リース会社の管理サーバの表示装置において、ICタグを発行する際の発行ソフト画面の一例を示す説明図である。
【0098】
上記図8で説明した管理サーバのリース品データベースの内、リース品の現場管理が必要なリース品の所有者(リース会社)、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社(レンタル会社)名またはエンドユーザ名、リース品管理番号及び、リース品のメーカ製造番号等の初期管理情報がICタグに格納され、ICタグが発行される。
【0099】
図10は、リーダライタが格納した履歴情報の一例を示した説明図である。
【0100】
格納履歴情報は、テーブル形式を持ち、各テーブルの行は個々のリース品に貼付されたICタグが格納する個別レコードを構成する。個別レコードの内容は、読書き情報、更新日時、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号及び、リース品のメーカ製造番号から構成される。
【0101】
図11(a),(b)は、それぞれリーダライタの表示装置における画面の例を示す説明図である。
【0102】
図11(a),(b)において表示されているデータ(管理情報)は、図10に示したリーダライタ格納履歴情報の内、リース品の所有者、リース契約番号、リース開始日(開始期間)、リース終了日(終了期間)、リース先会社名、リース品管理番号、リース品のメーカ製造番号、ICタグのデータ登録日を表す発行日及びリーダライタとICタグとの間の無線通信が正常に行われたことを示す読書きの状態である。なお、表示するものはこれに限らず、他の管理情報を表示するように適宜変更してもよい。
【0103】
図12は転リース方式による賃貸物品管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0104】
リース契約の成立後、リース会社は管理サーバにリース対象品の初期管理情報を登録する(ステップ121)。
【0105】
リース会社は管理サーバを用いてリース対象品の初期管理情報をICタグへ書き込み(ステップ122)、このICタグを対象リース品に貼付する(ステップ123)。
【0106】
ICタグが貼付されたリース対象品は、レンタル会社へ送られリースが開始される(ステップ124)。
【0107】
リース期間中にリース期間の延長、リース品設置場所の変更など、ICタグへ書き込まれた初期管理情報を更新する必要性が生じた場合、リース対象品が設置された現地においてリーダライタからICタグ書き込み情報の更新を行うと共に、リーダライタから更新情報をPHS回線などにより管理サーバへ送信して管理サーバの管理情報の更新を行う(ステップ125)。なお更新情報の送信方法としては、上記PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0108】
管理サーバに格納した最新情報に基づきレンタル会社へリース期間満了の確認を行い(ステップ126)、YESであればリース終了、リース品の返却処理を行う(ステップ127)。NOであれば、再びステップ125に戻り、リース品設置現地においてリーダライタからICタグ内の管理情報の更新を行うと共に、更新情報を管理サーバへ送信、サーバ保管情報の更新を行う。
【0109】
図13はリーダライタ(読み出し手段)の処理の流れを示すフローチャートである。
【0110】
リース開始後、リーダライタは管理サーバが抽出したリース対象品の管理情報を管理サーバから受信する(ステップ131)。なお、管理サーバからリーダライタへの情報の送信は、PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0111】
リース対象品が設置された現地において、リーダライタによりICタグの格納管理情報を読み出す(ステップ132)。
【0112】
リース対象品の設置場所、メンテナンス有無などの付帯条件、リース期間の3項目について管理サーバから送信された管理情報とICタグに記載された管理情報を比較し(ステップ133、134、135)、変更が無ければ終了となる(ステップ136)。
【0113】
管理情報に変更が発生していれば、リース対象品のICタグの格納管理情報を書き換え、更新し、更新した最新情報を管理サーバへ送信する(ステップ137)。ここで、リース対象品の設置場所すなわち所在位置情報に変更が発生している場合は、GPS位置情報などを利用して得たリーダライタの所在位置情報を、リース対象品の所在位置情報としてICタグに書き込む。
【0114】
リーダライタから管理サーバへの送信は、PHS公衆回線を用いる他に無線LANやBluetooth、或いはSDカードやCFカードなどのメディアを媒体に用いても良い。
【0115】
なお、リーダライタで読取、書込を行ったデータは、リーダライタの記憶装置に履歴データとして蓄積・保存しておくことができ、適当なタイミングで管理サーバへのデータ送信が可能である。管理サーバへのデータ送信を完了した後、その履歴データを消去する。これにより、リーダライタで読取、書込を行った時点で管理サーバとの通信ができない場合でも、管理サーバでバッチ処理を行い最終履歴を管理することができる。
【0116】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0117】
(1)パーソナルコンピュータや建設機械等の賃貸物品の賃貸において、リース会社やレンタル会社の賃貸物品の管理を容易にし、その業務効率の向上を図ることができる。
【0118】
(2)高価なGPS機能付きICタグを用いることなく、エンドユーザが使用している賃貸物品の所在位置を容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明におけるGPSによるリース品設置場所特定方法を示す説明図である。
【図3】本発明におけるリース会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【図4】本発明におけるレンタル会社の管理サーバの構成を示す構成図である。
【図5】本発明におけるリーダライタ(読み出し手段)の構成を示す構成図である。
【図6】本発明におけるICタグの構造を示す構成図であり、(a)は概略構造、(b)は内部構造を示す。
【図7】本発明においてICタグに格納した管理情報の一例を示す説明図である。
【図8】本発明における管理サーバの表示装置におけるリース品データベース確認画面の一例を示す説明図である。
【図9】本発明におけるリース会社の管理サーバの表示装置において、ICタグを発行する際の発行ソフト画面の一例を示す説明図である。
【図10】本発明においてリーダライタが格納した履歴情報の一例を示した説明図である。
【図11】本発明におけるリーダライタの表示装置における画面の例を示す説明図であり、(a)、(b)はそれぞれ一例である。
【図12】本発明における転リース方式による賃貸物品管理システムの処理の流れを示す流れ図である。
【図13】本発明におけるリーダライタの処理の流れを示す流れ図である。
【図14】リースビジネスにおけるスキームの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
21、40 リース会社の管理サーバ
22、50 レンタル会社の管理サーバ
23、70 ICタグ
24、60 リーダライタ(読み出し手段)
71 ICチップ
A、B 賃貸物品
Claims (5)
- 賃貸物品に装着されたICタグ内のICチップに格納された賃貸物品に関する管理情報を読み出し手段により読み出し、この読み出した管理情報と前記読み出し手段に予め格納されていた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う賃貸物品の管理方法において、前記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が前記ICチップに格納された所在位置情報と異なるとき、前記読み出し手段に該読み出し手段の所在位置情報を入力すると共に、入力した該読み出し手段の所在位置情報を前記読み出し手段から前記ICタグに送信して、前記ICチップに格納された前記賃貸物品の所在位置情報を前記読み出し手段の所在位置情報で書き換えることを特徴とする賃貸物品の管理方法。
- 前記読み出し手段はGPS機能を有し、該読み出し手段への読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の賃貸物品の管理方法。
- 賃貸物品に関する管理情報を格納する管理装置と、前記管理情報を格納するICチップを有し前記賃貸物品に装着されるICタグと、前記ICチップに格納された前記管理情報を読み出してこの読み出した管理情報と前記管理装置から受けた管理情報とを比較して賃貸物品の確認を行う読み出し手段とを有する賃貸物品の管理システムにおいて、前記読み出し手段は該読み出し手段の所在位置情報を入力する入力手段を有すると共に入力した前記読み出し手段の所在位置情報を前記ICタグに送信する通信手段を有し、前記ICタグは前記読み出し手段の通信手段から送信された信号を受信する通信手段を有すると共に受信した前記読み出し手段の所在位置情報を記憶する記憶素子を前記ICチップ内に有し、前記読み出した管理情報のうち賃貸物品の所在位置情報が前記ICチップに格納した前記所在位置情報と異なるとき、前記ICチップの記憶素子に格納された前記賃貸物品の所在位置情報が前記読み出し手段から送信された該読み出し手段の所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品の管理システム。
- 前記読み出し手段の前記入力手段はGPS機能を有し、該入力手段による前記読み出し手段の所在位置情報の入力は、GPS衛星から所在位置情報を受信することにより行われることを特徴とする請求項3に記載の賃貸物品の管理システム。
- 賃貸物品に関する管理情報を格納する記憶素子を有するICチップと、外部機器と信号の送受信を行う通信手段とを有する賃貸物品管理用ICタグであって、前記記憶素子は、前記賃貸物品の初期所在位置情報を格納する領域を有し、前記外部機器から前記外部機器の所在位置情報が送信されたとき、前記記憶素子に格納されている所在位置情報が新しい所在位置情報で書き換えられることを特徴とする賃貸物品管理用ICタグ。
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| JP2003151491A JP2004355281A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 賃貸物品の管理方法及びその管理システム並びに賃貸物品管理用icタグ |
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