JP2004358376A - 濾材及び濾過装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水質悪化の完全な防止を図り、観賞魚水槽の水換えを不要にする。餌の色素の吸着能力を付加して、水の黄ばみ除去も有効に行えるようにする。
【解決手段】濾材は、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジからなる。糞や残り餌など粗大汚染物質のみならず、藻類、病原菌、微生物などの微小生物も捕捉される。微生物は、藻類などを分解消滅させる。他の濾材は、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなる。濾過装置は、上記濾材を用いている。
【選択図】 図1
【解決手段】濾材は、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジからなる。糞や残り餌など粗大汚染物質のみならず、藻類、病原菌、微生物などの微小生物も捕捉される。微生物は、藻類などを分解消滅させる。他の濾材は、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなる。濾過装置は、上記濾材を用いている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を浄化するために用いられる濾材及び濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、観賞魚水槽などの比較的小型の水槽においては、濾材として、砂粒、フェルト、不織布、スポンジ等が用いられている。しかし、これらの濾材層が有する空隙又は気泡の孔径はいずれも非常に大きい。最も小さい孔径の連続気泡を有するスポンジでも、従来用いられているスポンジは、孔径が100〜300μm程度である。
【0003】
一方、観賞魚水槽(以下、単に水槽という場合がある。)中に存在して、水質を悪化させて魚の健康及び生活環境に悪影響を与えるものには、大きい順序で列挙すると、残り餌、魚の糞、寄生虫、藻類、病原菌があり、また、水質悪化防止の作用をするものに微生物(バクテリア)がある。さらに、槽内の水に黄ばみを与える原因物質として餌の色素がある。そして、残り餌や糞などは300μmを越える大きさを有するものが多く、藻類、病原菌、微生物の大きさの範囲は30〜100μm程度であり、色素の径はさらに小さい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来のスポンジを用いる濾材には、糞や残り餌などの粗大汚染物質は捕捉されるが、藻類、病原菌、微生物などの微小生物は濾材を通過してしまう。そのため、水槽内に藻類が繁殖増加し、捕捉された糞や餌の微生物による分解が進行しないため、水槽内の水質が短期間のうちに悪化するので、これを防止するためには、短かい周期で水換えを行う必要がある。
【0005】
濾材での藻類、病原菌、微生物の捕捉を確実にするため凝集剤を用い、これら汚染物質をフロック化して捕捉する方法もある。しかし、凝集剤は重金属を含むため、使用後に環境汚染をもたらすという問題がある。
【0006】
また、餌の色素による黄ばみを除去するため、従来は、活性炭パウダを溶かした黒い水を水槽に注入しているが、活性炭パウダは3〜50μm程度であるため、これも濾材を通過し水槽内に黒液が残留する。そのため、色素を活性炭に吸着させても、水の透明度の向上・無色化には限度があった。これを避けるため、糊で活性炭パウダをスポンジに付着したりしているが、その糊の混合により活性炭の色素吸着性能が低下したり、濾材の目詰まり促進の原因にもなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を解消するためになされたものであり、その課題は、濾材の物理濾過及び生物濾過性能を改善することにより、水槽内の水質悪化の完全防止を図り、水換えを不要にすることにある。また、他の課題は、活性炭パウダを濾材に確実に付着させることにより、餌の色素の吸着能力を高めて、水の黄ばみを有効に除去できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、濾材の組織構造を改善することにより、とくに微生物、藻類を有効に捕捉し、その微生物による分解作用を巧みに利用して、汚染物質による水質悪化の完全な防止を実現するようにした。
そして、請求項1の発明の濾材は、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなることを特徴としている。この範囲の孔径を有する濾材を用い場合は、物理路か性能が向上して糞や残り餌などの大きい汚染物質のみならず、藻類、病原菌、微生物などの微小生物も捕捉される。捕捉された微生物は、糞や残り餌や藻類などを分解消滅させる生物濾過を行うとともに、濾材中で繁殖するため、その後に捕捉される糞や残り餌や藻類などの分解が促進される。
【0009】
また、請求項2の発明の濾材は、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなることを特徴としている。この活性炭パウダを付着した濾材は、水槽に投与される餌から水に溶け出した色素を吸着する。
【0010】
請求項3の発明は、層状濾材で水槽内の汚染物質発生領域から分離された浄水集水領域を形成し、その濾材を透過した浄水を前記汚染物質発生領域に還流させる濾過装置において、前記濾材に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有する濾材を用いたことを特徴としている。
上記構成により、濾材には糞や残り餌などの粗大汚染物質及び藻類、病原菌、微生物などの微小生物が捕捉(物理濾過)され、捕捉された微生物は粗大汚染物質を分解消滅(生物濾過)させかつ濾材中で繁殖するため、その後の糞や残り餌や藻類などの分解(生物濾過)が促進されるので、水槽内には藻類その他の汚染物質が増えず、水質が悪化しないので、水換えが不要である。
【0011】
請求項4の発明は、ケースに多孔支持板を固定して前記支持板の内側に浄水集水領域を形成するとともに、その支持板の表面に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなる濾材を固定し、前記濾材及び支持板を前記浄水集水領域に通過した水を水槽内の汚染物質発生領域に還流させる水循環装置を備えたことを特徴としている。上記構成により、スポンジ製の柔らかい濾材が所定の位置に安定して固定され、水循環装置で浄水集水領域の水を汚染物質発生領域に移動させても、濾材は一定の形を維持する。
【0012】
請求項5の発明は、濾材に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなるものを用いる濾過装置において、その濾材に活性炭パウダが付着されていることを特徴としている。
上記構成により、スポンジの孔径が10〜100μm未満であるのに対して、活性炭パウダの粒径は3〜50μm程度であるから、活性炭パウダはスポンジ内に進入してが良く担持される。従って、水槽内の色素が有効に活性炭パウダに吸着除去される。
【0013】
請求項6の発明は、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水を水槽内に注入し、水槽内の汚染物質発生領域と浄水集水領域の間の水の還流により濾材に付着されていることを特徴としている。還流の中で活性炭パウダがスポンジに自然付着されるので、濾材における水通過抵抗が均一になり、活性炭パウダがスポンジに対して均一な分布率を持って付着され、早期目詰まりが防止される。
【0014】
請求項7の発明は、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡内に流入させた後これを引上げ、乾燥させることにより濾材に付着されていることを特徴としている。
上記構成により、活性炭パウダの濾材に対する付着力が大きいので、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し、水槽内に浮遊して、水槽の透視性が低下することが防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を観賞魚水槽の濾過に適用した例について、図面に基づいて説明する。図1は第一の実施の形態、すなわち、濾材を使用態様が水槽の仕切り壁タイプの場合の一例を示す断面図、図2は第二の実施の形態、すなわち、濾材の使用態様が水槽の底部に置かれる底置タイプの場合の一例を示す断面図、図3は第三の実施の形態、すなわち、濾材が水槽内に直立して置かれる直立タイプの一例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図であり、図4は同じく直立タイプの他の例を示すものであり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【0016】
図1において、1は観賞魚水槽、2は水槽の一方側に寄った位置において水槽内に起立された両端面が水槽の内壁面に密着された仕切り壁であり、その仕切り壁2により右側の観賞魚が入れられる生活領域3と仕切り壁2の左側の浄水集水領域4(以下、集水領域という。)とに分離されている。集水領域4内には、吸水パイプ5a,揚水ポンプ5b及び吐出パイプ5cからなる既知の水循環装置5が設けれている。上記生活領域3は特許請求の範囲における汚染物質発生領域に相当する。
【0017】
仕切り壁2は、本発明にかかる濾材Aと、その濾材を支持する支持板Bとからなっている。濾材Aは、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有する素材で作られている。魚を痛めないためにも製造コストが安い点からも、スポンジ(これに限定されない。)で構成されていることが望ましい。支持板Bは、パンチング加工機により好ましくは均一な分布を持って無数の貫通孔が形成された木製、樹脂製又は金属製の多孔板で構成されている。そして、濾材Aを支持板Bの一方の面に当接した状態で、任意の固定手段又は固着手段により固定することにより一定の姿勢が保たれている。この仕切り壁2は濾材Aを生活領域4側に向けて水槽に固定され、その上端部は水面よりも上方に突出されている。
【0018】
上記構成において、水循環装置5のポンプ5bに電源を供給すると、集水領域4内の水が吸水パイプ5a、ポンプ5b及び吐出パイプ5cを経て生活領域3に移動され、集水領域4の水位が低くなるとともに、生活領域3の水位が高くなるので、生活領域の水は仕切り壁2をその全面において集水領域4方向に通過しようとする。この時、濾材Aはその孔径が10〜100μm未満程度に小さいので、生活領域3の水に含まれている魚の糞や残り餌などの粗大汚染物質のみでなく、寄生虫、藻類、微生物、病原菌などの微小物質が含まれている場合はこれらをも捕捉するため、優れた濾過性能を発揮する。
【0019】
そして、濾材Aに捕捉された微生物は、同じく濾材に捕捉された粗大物質(糞や餌)及び藻類を分解し、食して消滅させるとともに、その栄養摂取により微生物が繁殖・増殖する。従って、その後に生活領域3に発生し、濾材Aに捕捉される糞、残り餌、藻類はいずれも濾材Aに存在する微生物に食べられるので、仕切り壁2を通過した集水領域の水は、異物を全く含まない浄水となる。集水領域4から高度な浄水が生活領域3に還流されるから、水槽内に藻類が増えることがない。そのため、水換えが不要であり、水槽内に魚類の生命を脅かすアンモニアが発生することもないので、魚が健康を損なうことも防止される。
【0020】
図2の10は、水槽の底に静置して用いられる底置型濾過装置を示す。濾材保持用ケース11の底部から上方に離れた位置に多孔板製の支持板Bが固定されて、底部と支持板Bの間に集水領域(空間)12が構成されている。支持板Bの上には第一の実施の形態における濾材Aと同じ濾材Aが載置され、その周辺をケース11の周壁に嵌合して固定されている。濾材Aと支持板Bを貫通する吸水パイプ5aが支持板Bに固定され、その吸水パイプの上端部に吐出パイプ5cを有するポンプ5bを結合して、水循環装置5が構成されている。
【0021】
底置型濾過装置10は、上記の構成により、水循環装置5のポンプ5bが運転されると、集水空間12内の水が汲み上げられて水槽の生活領域に移動されるので、集水空間12内の水圧が低下することにより、生活領域内の水が濾材Aを集水空間方向に通過しようとする。この場合の濾材Aも、第一の実施の形態における濾材と同様に30〜100μm程度の孔径を有するものであるので、水とともに吸い込まれる粗大物質と微小物質のすべてが濾材Aに捕捉され、同様の優れた濾過効果及び微生物繁殖効果が得られる。そして、図2の実施の形態の場合は、水槽の底に静置されるので、濾材は水槽の実効容積を減少させることなく、最大の面積を取ることが可能であり、より大きい濾過効果の発揮が可能である。
【0022】
図3及び図4は、ともに水槽の中に直立して静置される直立型濾過装置であり、そのうち図3の濾過装置20は汲上げ式の水循環装置を用いるもの、図4の濾過装置30はエアリフト式の水循環装置を用いるものである。
【0023】
図3の濾過装置20は、正面と背面に開口されたケース21の中に2枚の支持板B1,B2をその間に集水空間22が構成されるように一定の距離を隔てて固定し、各支持板B1,B2の外側に濾材A1,A2を当接するとともに、各濾材の周辺をケース21の周辺に嵌合して固定してある。そして、ケース21の上面壁に水循環装置5の吸水パイプ5aを集水空間22まで貫通させてある。
【0024】
上記構成により、図3の濾過装置においては、水循環装置5が運転されると、水槽内の水が両側の濾材A1,A2を通過して集水空間22に集水し、吸水パイプ5a、ポンプ5b及び吐出パイプ5cを介して再び水槽内に還流される。その過程で、有効な物理濾過及び生物濾過並びに微生物増殖が行われることは、先の実施の形態の場合と同様である。
【0025】
図4の濾過装置30は、正面と背面に開口されたケース31の中に2枚の支持板B1,B2をその間に集水空間32が構成されるように一定の距離を隔てて固定し、各支持板B1,B2の外側に濾材A1,A2を当接するとともに、各濾材の周辺をケース31の周辺に嵌合して固定してある点は、図3の濾過装置20と同様である。図3のものと異なる点を説明すると、第一に、ケース31の上面壁から図外のエアポンプに結合される給気パイプ6が1本又は複数本、集水空間32内に導入され、その給気パイプの導入先端に多孔質材(例えば、多孔質セラミックであるエアストーン又はウッド)7が結合されていることである。第二に、ケース31の片側又は両側の側面の上部に浄水流出口33が設けてあることである。
【0026】
図4の濾過装置30も、上記構成により、エアポンプの運転に伴い、給気パイプ6を介して多孔質材7から気泡(バブル)が集水空間32に分散吐出されると、その気泡が集水領域の水中を上昇して浄水流出口33から流出するため、集水空間32内の水もそのバブルに誘導されて浄水流出口33から水槽の生活領域に流出する。これにより、集水空間32内の水圧の低下する。その後は、図3の例の場合と同様に、生活領域内の水が濾材A1,A2により濾過されて集水空間に至り、水循環装置により水槽の生活領域との間を還流される。そして、この実施の形態においても、有効に濾過及び微生物増殖が行われる。
【0027】
図3及び図4に示された例のように、ケースの互いに反対側の面に濾材A1,A2を備えた場合は、濾過面積が大きくなるので、濾過効果が一層良くなる。しかし、水槽の容量によっては、また、ケースの構造を工夫することにより、片面のみ、3面又は4面に濾材を備えることも可能である。
【0028】
上記それぞれの実施の形態において、濾材A,A1,A2は、これに活性炭パウダを付着してあることが望ましい。観賞魚の水槽に投与される餌には、魚の食欲促進のために、色素が溶解されている場合があるが、水に浮遊している間に、その色素が水中に溶け出して、水に黄ばみを発生させる原因になる。黄ばみは水槽及び魚の美観を損ねる。上記濾材に活性炭パウダを付着してある場合は、水の還流中に水に溶けている色素がその活性炭パウダに吸着される。
【0029】
濾材A,A1,A2に活性炭パウダを付着するには、次の2方法を用いることができる。第1の方法は、いわば自然付着方法であり、活性炭パウダを溶かした水を魚が存在しない水槽内の水に注入し、水循環装置を運転して、濾材に付着させる方法である。活性炭パウダは微細な粒子あるので、従来のスポンジでは容易に濾材を通過してしまい、濾材に付着することは困難であるが、本発明において用いられる濾材の孔径は30〜100μm程度であるので、濾材への活性炭パウダの付着が可能である。
【0030】
第2の方法は、活性炭パウダを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡の中にパウダを含む水を進入させ、その濾材を引上げて自然乾燥又は強制乾燥をして、活性炭パウダを濾材に付着させる方法である。このいわば強制付着方法には、活性炭パウダがより強く濾材に付着する特長がある。従って、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し水槽内に浮遊して、水槽の透視性が低下することが防止される。
【0031】
上記のように活性炭が付着した濾材を用いる場合は、有機汚染物質のみならず、餌の色素などのより微小な異物の除去も可能となり、水槽内に無色の美麗な水を維持することができる。
【0032】
本発明による濾材及び濾過装置は、上記観賞魚水槽に限らず、魚介類その他の水棲動物用水槽や水草その他の水中植物観賞用水槽等の汚染物質が発生し易い水槽においても、使用可能である。また、上記民生用に限らず、次のように産業用にも使用可能である。すなわち、沼湖河川等の汚染水、ワイヤカット放電加工機等の切削水を従来の濾過装置により一次濾過した後、本発明による上記濾過装置を用いて二次濾過を行うことができる。この二次濾過により、従来装置では捕集不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集が可能である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、濾材は孔径が10〜100μm程度の連続気泡を有するものである。従来はこの程度に微小な孔径の濾材を用いる場合は目詰まりが早期に生じるので使用に適しないとして使用されていなかったが、本発明はこのような微小孔径の濾材を用いることにより、従来、濾材で捕捉されなかった藻類や病原菌ばかりでなく、とくに微生物も捕捉できることとなったため、その微生物が濾材に捕捉された糞、残り餌、藻類などを非常に効率的に分解し、消滅させるので、濾材に目詰まりが発生しないとともに、微生物の繁殖が促進されて汚染物質の減少が一層効果的に行われ、従来の観賞魚水槽において最大の問題であった水換えを必要とする原因である藻類の発生増殖が抑制されるため、水換えが全く不要になるという格段の効果が得られる。民生用途に限らず、従来不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集のために産業用途に供することが可能である。
【0034】
請求項2の発明によれば、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなるから、水槽に投与される餌から溶け出した色素を吸着することができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、濾材に糞や残り餌などの粗大汚染物質及び藻類、病原菌、微生物などの微小生物が捕捉され、捕捉された微生物は粗大汚染物質を分解消滅させかつ濾材中で繁殖するため、その後の糞や藻類などの分解が促進されるので、水槽内に藻類などが増えず、水質が悪化しないので、水換えが不要である。また、産業用に用いる場合は、従来不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集が可能である。
【0036】
請求項4の発明によれば、スポンジ製の柔らかい濾材が所定の位置に安定して固定される。
【0037】
請求項5の発明によれば、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジからなる濾材に活性炭パウダが付着されているので、スポンジに活性炭パウダが良く担持され、観賞魚水槽の色素が有効に活性炭パウダに吸着除去される。
【0038】
請求項6の発明によれば、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水を水槽内に注入し、水槽内の水の還流により活性炭パウダがスポンジに自然付着されるので、濾材における水通過抵抗が均一になり、活性炭パウダがスポンジに対して均一な分布率を持って付着され、早期目詰まりが防止される。
【0039】
請求項7の発明によれば、活性炭パウダがこれを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡内に流入させた後これを引上げ、乾燥させることにより濾材に付着されているので、活性炭パウダの濾材に対する付着力が大きく、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し、水槽内に浮遊して水槽の透視性が低下することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態を示す断面図。
【図2】第二の実施の形態を示す断面図。
【図3】第三の実施の形態の一例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【図4】第三の実施の形態の他の例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
図1において
1 水槽
2 仕切り壁
3 水槽の生活領域
4 集水領域(集水空間)
5 水循環装置
A,A1,A2 濾材
B,B1,B2 支持板
図2において
10 底置型濾過装置
11 ケース
12 集水空間
A 濾材
B 支持板
5 水循環装置
図3において
20 直立型濾過装置(汲み上げ式)
21 ケース
22 集水空間
A1,A2 濾材
B1,B2 支持板
5 水循環装置
図4において
30 直立型濾過装置(エアリフト式)
31 ケース
32 集水空間
33 浄水流出口
6 給気パイプ
7 エアストーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を浄化するために用いられる濾材及び濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、観賞魚水槽などの比較的小型の水槽においては、濾材として、砂粒、フェルト、不織布、スポンジ等が用いられている。しかし、これらの濾材層が有する空隙又は気泡の孔径はいずれも非常に大きい。最も小さい孔径の連続気泡を有するスポンジでも、従来用いられているスポンジは、孔径が100〜300μm程度である。
【0003】
一方、観賞魚水槽(以下、単に水槽という場合がある。)中に存在して、水質を悪化させて魚の健康及び生活環境に悪影響を与えるものには、大きい順序で列挙すると、残り餌、魚の糞、寄生虫、藻類、病原菌があり、また、水質悪化防止の作用をするものに微生物(バクテリア)がある。さらに、槽内の水に黄ばみを与える原因物質として餌の色素がある。そして、残り餌や糞などは300μmを越える大きさを有するものが多く、藻類、病原菌、微生物の大きさの範囲は30〜100μm程度であり、色素の径はさらに小さい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来のスポンジを用いる濾材には、糞や残り餌などの粗大汚染物質は捕捉されるが、藻類、病原菌、微生物などの微小生物は濾材を通過してしまう。そのため、水槽内に藻類が繁殖増加し、捕捉された糞や餌の微生物による分解が進行しないため、水槽内の水質が短期間のうちに悪化するので、これを防止するためには、短かい周期で水換えを行う必要がある。
【0005】
濾材での藻類、病原菌、微生物の捕捉を確実にするため凝集剤を用い、これら汚染物質をフロック化して捕捉する方法もある。しかし、凝集剤は重金属を含むため、使用後に環境汚染をもたらすという問題がある。
【0006】
また、餌の色素による黄ばみを除去するため、従来は、活性炭パウダを溶かした黒い水を水槽に注入しているが、活性炭パウダは3〜50μm程度であるため、これも濾材を通過し水槽内に黒液が残留する。そのため、色素を活性炭に吸着させても、水の透明度の向上・無色化には限度があった。これを避けるため、糊で活性炭パウダをスポンジに付着したりしているが、その糊の混合により活性炭の色素吸着性能が低下したり、濾材の目詰まり促進の原因にもなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を解消するためになされたものであり、その課題は、濾材の物理濾過及び生物濾過性能を改善することにより、水槽内の水質悪化の完全防止を図り、水換えを不要にすることにある。また、他の課題は、活性炭パウダを濾材に確実に付着させることにより、餌の色素の吸着能力を高めて、水の黄ばみを有効に除去できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、濾材の組織構造を改善することにより、とくに微生物、藻類を有効に捕捉し、その微生物による分解作用を巧みに利用して、汚染物質による水質悪化の完全な防止を実現するようにした。
そして、請求項1の発明の濾材は、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなることを特徴としている。この範囲の孔径を有する濾材を用い場合は、物理路か性能が向上して糞や残り餌などの大きい汚染物質のみならず、藻類、病原菌、微生物などの微小生物も捕捉される。捕捉された微生物は、糞や残り餌や藻類などを分解消滅させる生物濾過を行うとともに、濾材中で繁殖するため、その後に捕捉される糞や残り餌や藻類などの分解が促進される。
【0009】
また、請求項2の発明の濾材は、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなることを特徴としている。この活性炭パウダを付着した濾材は、水槽に投与される餌から水に溶け出した色素を吸着する。
【0010】
請求項3の発明は、層状濾材で水槽内の汚染物質発生領域から分離された浄水集水領域を形成し、その濾材を透過した浄水を前記汚染物質発生領域に還流させる濾過装置において、前記濾材に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有する濾材を用いたことを特徴としている。
上記構成により、濾材には糞や残り餌などの粗大汚染物質及び藻類、病原菌、微生物などの微小生物が捕捉(物理濾過)され、捕捉された微生物は粗大汚染物質を分解消滅(生物濾過)させかつ濾材中で繁殖するため、その後の糞や残り餌や藻類などの分解(生物濾過)が促進されるので、水槽内には藻類その他の汚染物質が増えず、水質が悪化しないので、水換えが不要である。
【0011】
請求項4の発明は、ケースに多孔支持板を固定して前記支持板の内側に浄水集水領域を形成するとともに、その支持板の表面に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなる濾材を固定し、前記濾材及び支持板を前記浄水集水領域に通過した水を水槽内の汚染物質発生領域に還流させる水循環装置を備えたことを特徴としている。上記構成により、スポンジ製の柔らかい濾材が所定の位置に安定して固定され、水循環装置で浄水集水領域の水を汚染物質発生領域に移動させても、濾材は一定の形を維持する。
【0012】
請求項5の発明は、濾材に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなるものを用いる濾過装置において、その濾材に活性炭パウダが付着されていることを特徴としている。
上記構成により、スポンジの孔径が10〜100μm未満であるのに対して、活性炭パウダの粒径は3〜50μm程度であるから、活性炭パウダはスポンジ内に進入してが良く担持される。従って、水槽内の色素が有効に活性炭パウダに吸着除去される。
【0013】
請求項6の発明は、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水を水槽内に注入し、水槽内の汚染物質発生領域と浄水集水領域の間の水の還流により濾材に付着されていることを特徴としている。還流の中で活性炭パウダがスポンジに自然付着されるので、濾材における水通過抵抗が均一になり、活性炭パウダがスポンジに対して均一な分布率を持って付着され、早期目詰まりが防止される。
【0014】
請求項7の発明は、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡内に流入させた後これを引上げ、乾燥させることにより濾材に付着されていることを特徴としている。
上記構成により、活性炭パウダの濾材に対する付着力が大きいので、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し、水槽内に浮遊して、水槽の透視性が低下することが防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を観賞魚水槽の濾過に適用した例について、図面に基づいて説明する。図1は第一の実施の形態、すなわち、濾材を使用態様が水槽の仕切り壁タイプの場合の一例を示す断面図、図2は第二の実施の形態、すなわち、濾材の使用態様が水槽の底部に置かれる底置タイプの場合の一例を示す断面図、図3は第三の実施の形態、すなわち、濾材が水槽内に直立して置かれる直立タイプの一例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図であり、図4は同じく直立タイプの他の例を示すものであり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【0016】
図1において、1は観賞魚水槽、2は水槽の一方側に寄った位置において水槽内に起立された両端面が水槽の内壁面に密着された仕切り壁であり、その仕切り壁2により右側の観賞魚が入れられる生活領域3と仕切り壁2の左側の浄水集水領域4(以下、集水領域という。)とに分離されている。集水領域4内には、吸水パイプ5a,揚水ポンプ5b及び吐出パイプ5cからなる既知の水循環装置5が設けれている。上記生活領域3は特許請求の範囲における汚染物質発生領域に相当する。
【0017】
仕切り壁2は、本発明にかかる濾材Aと、その濾材を支持する支持板Bとからなっている。濾材Aは、孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有する素材で作られている。魚を痛めないためにも製造コストが安い点からも、スポンジ(これに限定されない。)で構成されていることが望ましい。支持板Bは、パンチング加工機により好ましくは均一な分布を持って無数の貫通孔が形成された木製、樹脂製又は金属製の多孔板で構成されている。そして、濾材Aを支持板Bの一方の面に当接した状態で、任意の固定手段又は固着手段により固定することにより一定の姿勢が保たれている。この仕切り壁2は濾材Aを生活領域4側に向けて水槽に固定され、その上端部は水面よりも上方に突出されている。
【0018】
上記構成において、水循環装置5のポンプ5bに電源を供給すると、集水領域4内の水が吸水パイプ5a、ポンプ5b及び吐出パイプ5cを経て生活領域3に移動され、集水領域4の水位が低くなるとともに、生活領域3の水位が高くなるので、生活領域の水は仕切り壁2をその全面において集水領域4方向に通過しようとする。この時、濾材Aはその孔径が10〜100μm未満程度に小さいので、生活領域3の水に含まれている魚の糞や残り餌などの粗大汚染物質のみでなく、寄生虫、藻類、微生物、病原菌などの微小物質が含まれている場合はこれらをも捕捉するため、優れた濾過性能を発揮する。
【0019】
そして、濾材Aに捕捉された微生物は、同じく濾材に捕捉された粗大物質(糞や餌)及び藻類を分解し、食して消滅させるとともに、その栄養摂取により微生物が繁殖・増殖する。従って、その後に生活領域3に発生し、濾材Aに捕捉される糞、残り餌、藻類はいずれも濾材Aに存在する微生物に食べられるので、仕切り壁2を通過した集水領域の水は、異物を全く含まない浄水となる。集水領域4から高度な浄水が生活領域3に還流されるから、水槽内に藻類が増えることがない。そのため、水換えが不要であり、水槽内に魚類の生命を脅かすアンモニアが発生することもないので、魚が健康を損なうことも防止される。
【0020】
図2の10は、水槽の底に静置して用いられる底置型濾過装置を示す。濾材保持用ケース11の底部から上方に離れた位置に多孔板製の支持板Bが固定されて、底部と支持板Bの間に集水領域(空間)12が構成されている。支持板Bの上には第一の実施の形態における濾材Aと同じ濾材Aが載置され、その周辺をケース11の周壁に嵌合して固定されている。濾材Aと支持板Bを貫通する吸水パイプ5aが支持板Bに固定され、その吸水パイプの上端部に吐出パイプ5cを有するポンプ5bを結合して、水循環装置5が構成されている。
【0021】
底置型濾過装置10は、上記の構成により、水循環装置5のポンプ5bが運転されると、集水空間12内の水が汲み上げられて水槽の生活領域に移動されるので、集水空間12内の水圧が低下することにより、生活領域内の水が濾材Aを集水空間方向に通過しようとする。この場合の濾材Aも、第一の実施の形態における濾材と同様に30〜100μm程度の孔径を有するものであるので、水とともに吸い込まれる粗大物質と微小物質のすべてが濾材Aに捕捉され、同様の優れた濾過効果及び微生物繁殖効果が得られる。そして、図2の実施の形態の場合は、水槽の底に静置されるので、濾材は水槽の実効容積を減少させることなく、最大の面積を取ることが可能であり、より大きい濾過効果の発揮が可能である。
【0022】
図3及び図4は、ともに水槽の中に直立して静置される直立型濾過装置であり、そのうち図3の濾過装置20は汲上げ式の水循環装置を用いるもの、図4の濾過装置30はエアリフト式の水循環装置を用いるものである。
【0023】
図3の濾過装置20は、正面と背面に開口されたケース21の中に2枚の支持板B1,B2をその間に集水空間22が構成されるように一定の距離を隔てて固定し、各支持板B1,B2の外側に濾材A1,A2を当接するとともに、各濾材の周辺をケース21の周辺に嵌合して固定してある。そして、ケース21の上面壁に水循環装置5の吸水パイプ5aを集水空間22まで貫通させてある。
【0024】
上記構成により、図3の濾過装置においては、水循環装置5が運転されると、水槽内の水が両側の濾材A1,A2を通過して集水空間22に集水し、吸水パイプ5a、ポンプ5b及び吐出パイプ5cを介して再び水槽内に還流される。その過程で、有効な物理濾過及び生物濾過並びに微生物増殖が行われることは、先の実施の形態の場合と同様である。
【0025】
図4の濾過装置30は、正面と背面に開口されたケース31の中に2枚の支持板B1,B2をその間に集水空間32が構成されるように一定の距離を隔てて固定し、各支持板B1,B2の外側に濾材A1,A2を当接するとともに、各濾材の周辺をケース31の周辺に嵌合して固定してある点は、図3の濾過装置20と同様である。図3のものと異なる点を説明すると、第一に、ケース31の上面壁から図外のエアポンプに結合される給気パイプ6が1本又は複数本、集水空間32内に導入され、その給気パイプの導入先端に多孔質材(例えば、多孔質セラミックであるエアストーン又はウッド)7が結合されていることである。第二に、ケース31の片側又は両側の側面の上部に浄水流出口33が設けてあることである。
【0026】
図4の濾過装置30も、上記構成により、エアポンプの運転に伴い、給気パイプ6を介して多孔質材7から気泡(バブル)が集水空間32に分散吐出されると、その気泡が集水領域の水中を上昇して浄水流出口33から流出するため、集水空間32内の水もそのバブルに誘導されて浄水流出口33から水槽の生活領域に流出する。これにより、集水空間32内の水圧の低下する。その後は、図3の例の場合と同様に、生活領域内の水が濾材A1,A2により濾過されて集水空間に至り、水循環装置により水槽の生活領域との間を還流される。そして、この実施の形態においても、有効に濾過及び微生物増殖が行われる。
【0027】
図3及び図4に示された例のように、ケースの互いに反対側の面に濾材A1,A2を備えた場合は、濾過面積が大きくなるので、濾過効果が一層良くなる。しかし、水槽の容量によっては、また、ケースの構造を工夫することにより、片面のみ、3面又は4面に濾材を備えることも可能である。
【0028】
上記それぞれの実施の形態において、濾材A,A1,A2は、これに活性炭パウダを付着してあることが望ましい。観賞魚の水槽に投与される餌には、魚の食欲促進のために、色素が溶解されている場合があるが、水に浮遊している間に、その色素が水中に溶け出して、水に黄ばみを発生させる原因になる。黄ばみは水槽及び魚の美観を損ねる。上記濾材に活性炭パウダを付着してある場合は、水の還流中に水に溶けている色素がその活性炭パウダに吸着される。
【0029】
濾材A,A1,A2に活性炭パウダを付着するには、次の2方法を用いることができる。第1の方法は、いわば自然付着方法であり、活性炭パウダを溶かした水を魚が存在しない水槽内の水に注入し、水循環装置を運転して、濾材に付着させる方法である。活性炭パウダは微細な粒子あるので、従来のスポンジでは容易に濾材を通過してしまい、濾材に付着することは困難であるが、本発明において用いられる濾材の孔径は30〜100μm程度であるので、濾材への活性炭パウダの付着が可能である。
【0030】
第2の方法は、活性炭パウダを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡の中にパウダを含む水を進入させ、その濾材を引上げて自然乾燥又は強制乾燥をして、活性炭パウダを濾材に付着させる方法である。このいわば強制付着方法には、活性炭パウダがより強く濾材に付着する特長がある。従って、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し水槽内に浮遊して、水槽の透視性が低下することが防止される。
【0031】
上記のように活性炭が付着した濾材を用いる場合は、有機汚染物質のみならず、餌の色素などのより微小な異物の除去も可能となり、水槽内に無色の美麗な水を維持することができる。
【0032】
本発明による濾材及び濾過装置は、上記観賞魚水槽に限らず、魚介類その他の水棲動物用水槽や水草その他の水中植物観賞用水槽等の汚染物質が発生し易い水槽においても、使用可能である。また、上記民生用に限らず、次のように産業用にも使用可能である。すなわち、沼湖河川等の汚染水、ワイヤカット放電加工機等の切削水を従来の濾過装置により一次濾過した後、本発明による上記濾過装置を用いて二次濾過を行うことができる。この二次濾過により、従来装置では捕集不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集が可能である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、濾材は孔径が10〜100μm程度の連続気泡を有するものである。従来はこの程度に微小な孔径の濾材を用いる場合は目詰まりが早期に生じるので使用に適しないとして使用されていなかったが、本発明はこのような微小孔径の濾材を用いることにより、従来、濾材で捕捉されなかった藻類や病原菌ばかりでなく、とくに微生物も捕捉できることとなったため、その微生物が濾材に捕捉された糞、残り餌、藻類などを非常に効率的に分解し、消滅させるので、濾材に目詰まりが発生しないとともに、微生物の繁殖が促進されて汚染物質の減少が一層効果的に行われ、従来の観賞魚水槽において最大の問題であった水換えを必要とする原因である藻類の発生増殖が抑制されるため、水換えが全く不要になるという格段の効果が得られる。民生用途に限らず、従来不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集のために産業用途に供することが可能である。
【0034】
請求項2の発明によれば、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなるから、水槽に投与される餌から溶け出した色素を吸着することができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、濾材に糞や残り餌などの粗大汚染物質及び藻類、病原菌、微生物などの微小生物が捕捉され、捕捉された微生物は粗大汚染物質を分解消滅させかつ濾材中で繁殖するため、その後の糞や藻類などの分解が促進されるので、水槽内に藻類などが増えず、水質が悪化しないので、水換えが不要である。また、産業用に用いる場合は、従来不可能であった微細な汚染物質又は異物の除去・捕集が可能である。
【0036】
請求項4の発明によれば、スポンジ製の柔らかい濾材が所定の位置に安定して固定される。
【0037】
請求項5の発明によれば、孔径が10〜100μmの連続気泡を有するスポンジからなる濾材に活性炭パウダが付着されているので、スポンジに活性炭パウダが良く担持され、観賞魚水槽の色素が有効に活性炭パウダに吸着除去される。
【0038】
請求項6の発明によれば、活性炭パウダが活性炭パウダを溶かした水を水槽内に注入し、水槽内の水の還流により活性炭パウダがスポンジに自然付着されるので、濾材における水通過抵抗が均一になり、活性炭パウダがスポンジに対して均一な分布率を持って付着され、早期目詰まりが防止される。
【0039】
請求項7の発明によれば、活性炭パウダがこれを溶かした水の中に濾材を浸漬して濾材の気泡内に流入させた後これを引上げ、乾燥させることにより濾材に付着されているので、活性炭パウダの濾材に対する付着力が大きく、水の循環時に活性炭パウダが濾材から剥離し、水槽内に浮遊して水槽の透視性が低下することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態を示す断面図。
【図2】第二の実施の形態を示す断面図。
【図3】第三の実施の形態の一例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【図4】第三の実施の形態の他の例を示す図であり、(a)は一部破断して示す斜視図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
図1において
1 水槽
2 仕切り壁
3 水槽の生活領域
4 集水領域(集水空間)
5 水循環装置
A,A1,A2 濾材
B,B1,B2 支持板
図2において
10 底置型濾過装置
11 ケース
12 集水空間
A 濾材
B 支持板
5 水循環装置
図3において
20 直立型濾過装置(汲み上げ式)
21 ケース
22 集水空間
A1,A2 濾材
B1,B2 支持板
5 水循環装置
図4において
30 直立型濾過装置(エアリフト式)
31 ケース
32 集水空間
33 浄水流出口
6 給気パイプ
7 エアストーン
Claims (7)
- 孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなることを特徴とする濾材。
- 孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジに活性炭パウダを付着してなることを特徴とする濾材。
- 層状濾材で水槽内の汚染物質発生領域から分離された浄水集水領域を形成し、その濾材を透過した浄水を前記汚染物質発生領域に還流させる濾過装置において、前記濾材に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有する濾材を用いたことを特徴とする濾過装置。
- ケースに多孔支持板を固定して前記支持板の内側に浄水集水領域を形成するとともに、その支持板の表面に孔径が10〜100μm未満の連続気泡を有するスポンジからなる濾材を固定し、前記濾材及び支持板を前記浄水集水領域に通過した水を水槽内の汚染物質発生領域に還流させる水循環装置を備えたことを特徴とする請求項2に記載された濾過装置。
- 濾材には活性炭パウダが付着されていることを特徴とする請求項3又は4に記載された濾過装置。
- 活性炭パウダは、活性炭パウダを溶かした水を水槽内に注入し、水槽内の汚染物質発生領域と浄水集水領域の間の水の還流により濾材に付着されていることを特徴とする請求項4に記載された濾過装置。
- 活性炭パウダは、活性炭パウダを溶かした水に濾材を浸漬して活性炭パウダを濾材の気泡内に進入させた後これを引上げ、乾燥させることにより濾材に付着されていることを特徴とする請求項4に記載された濾過装置。
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|---|---|---|---|
| JP2003160582A JP2004358376A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 濾材及び濾過装置 |
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| JP2003160582A JP2004358376A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 濾材及び濾過装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011130685A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Sea Plus Corp | 魚介類の閉鎖循環式養殖方法 |
| US20180317464A1 (en) * | 2018-07-16 | 2018-11-08 | Chin-San Hsieh | structure of aquarium filter |
-
2003
- 2003-06-05 JP JP2003160582A patent/JP2004358376A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| JP2011130685A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Sea Plus Corp | 魚介類の閉鎖循環式養殖方法 |
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| US10701910B2 (en) * | 2018-07-16 | 2020-07-07 | Chin-San Hsieh | Structure of aquarium filter |
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