JP2004361017A - 傘脱水機 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で傘に付着した水分を除去することができ、さらに除去した水滴の処理を容易にできるようにすることを目的とする。
【解決手段】箱体1内の上方側に設けられた脱水処理空間部25に傘挿入口3から挿入されて閉じた状態の傘2が収納されている場合に、箱体内の下方側に設けられた送風機7が作動すると、送風機は外部から取り入れた空気を箱体内に設けられた空気流噴出手段である送気パイプ23に送風し、送気パイプに設けられた複数の孔24から脱水処理空間部に収納された傘の全長に亘って高速の空気流として噴出するようにしたので、傘のシャフト26に沿って生地に高速の空気流が当たり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、傘から吹き飛ばされた水分は脱水処理空間部から箱体1内の下方側に設けられた排気空間部21に流れ落ちるため、除去した水滴の処理も容易にできる。
【選択図】 図1
【解決手段】箱体1内の上方側に設けられた脱水処理空間部25に傘挿入口3から挿入されて閉じた状態の傘2が収納されている場合に、箱体内の下方側に設けられた送風機7が作動すると、送風機は外部から取り入れた空気を箱体内に設けられた空気流噴出手段である送気パイプ23に送風し、送気パイプに設けられた複数の孔24から脱水処理空間部に収納された傘の全長に亘って高速の空気流として噴出するようにしたので、傘のシャフト26に沿って生地に高速の空気流が当たり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、傘から吹き飛ばされた水分は脱水処理空間部から箱体1内の下方側に設けられた排気空間部21に流れ落ちるため、除去した水滴の処理も容易にできる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、傘に付着した水分を脱水する傘脱水機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の傘脱水機は、本体ケースに設けられた傘差込口の口縁と奥側とにそれぞれ環状の送風ノズルが設けられ、傘の差込み方向に向かって斜めに送風ノズルから放射状の空気流が吹出されるようになっており、濡れた傘を折畳んだ状態で傘差込口から差込むと、口元の送風ノズルから吹出される空気流が傘に当り跳ね返り、吹出し気流と衝突して乱流を生じ、傘の襞部分を揺さぶり傘布に付着した水分を揺さぶりながら空気流によって払拭していき、傘の差込み深さが増すに連れ奥側の送風ノズルにより同様の作用を受け傘布の水分を除去するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000―111250号公報(第3−4頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の傘脱水機は、傘差込口の口縁と奥側とにそれぞれ設けられた環状の送風ノズルによって差し込まれた傘に空気を吹き付けているので、傘に付着した水分を除去するには、ゆっくり差し込んだり何回も挿し込んだりしなければならず、脱水処理に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、さらに除去した水滴の処理が容易にできる傘脱水機を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る傘脱水機は、上部に傘を挿入するための開口部を有する箱体と、箱体を上下方向に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁と、箱体内の上方側に前記上方の仕切り壁によって設けられ、前記傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘を収納して脱水を行う脱水処理空間部と、箱体内の中央で前記2つの仕切り壁の間に形成された送風手段収納部と、送風手段収納部に設けられ、外部から取り入れた空気を送風する送風機を収納した送風機室と、箱体内の脱水処理空間部に設けられ、前記送風機室から送風される空気を前記脱水処理空間部に収納された前記傘の全長に亘って噴出する空気流噴出手段と、箱体内の下方側に前記下方の仕切り壁によって前記脱水処理空間部の下部と連通して設けられ、該脱水処理空間部内に噴出された空気が排出される排気空間部とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図、図2は同傘脱水機に傘が挿入される途中の状態の正面より見た縦断面図、図3は同傘脱水機の斜視図、図4は図3のA−A線での横断面図、図5は図3のB−B線での横断面図である。
図において、この実施の形態1の傘脱水機は、上部に傘を挿入するための開口部を有する直方体状の箱体1で、その内部空間は、上下方向に3分する中央に開口を有する2つの第1及び第2の仕切り壁50、51により3つの空間に分かれ、これら3つの空間は大別して、上方の脱水処理空間部25と、中央の送風手段収納部6と、下方の排気空間部48として形成されている。
箱体1の傾斜した天面4の中央には、傘2を挿入するための例えば、直径が約100mmから約120mmの傘挿入口3が形成されている。
このように、箱体1を上下に3分する2つの仕切り壁50、51により、箱体1内に脱水処理空間部25と送風手段収納部6と排気空間部48とを形成するようにしたので、箱体1の本体側面外郭1aが2つの仕切り壁50、51によって強度補強され、しかも傘脱水機の構成が簡単で組立が容易となり、さらに軽量に製作することができる。
【0008】
上方の脱水処理空間部25内には、傘挿入口3から挿入された傘2に風を吹き付けて表面に付着する水分を除去する空気流噴出手段である送気パイプ23を備える空気流噴出手段収納部5が形成されている。
中央の送風手段収納部6には、本体側面外郭1aの左右下方の側面に設けられた取入口9から空気取入通路8を経て取り込んだ空気を空気流噴出手段収納部5の送気パイプ23に送るための送風手段である2台の送風機7を略対角配置した送風機室53を有して構成されている。
下方の排気空間部48内には、傘2から除水した水滴を溜めるドレインタンク41とドレインタンクカバー42が、本体背面の下部に設けられたドレインタンクドア57を開閉することにより着脱自在に収納されている。また、本体底板47には、本体移動用のキャスター54が取り付けられている。
【0009】
次に、傘脱水機1の内部構造について、図1及び図2の傘脱水機の縦断面図をもとに詳述する。
本体外郭1aの左右下方の側面に設けられた取入口9は、空気取入通路8により、送風手段収納部6に連通されている。送風手段収納部6内に収められた送風機室53の外周空間には、吸気チャンバー52が形成されている。また、取入口9部分には、エアフィルタ49が設けられている。
吸気チャンバー52は吸込口10と連通し、吸気チャンバー52の上方には吸音構造体11が設けられた吸込気室12が設けられている。その吸込気室12の下部の隔壁13にはファン吸込口14が設けられている。
【0010】
送風手段収納部6の下部には、吸込気室12のファン吸込口14と連通し、送風機7が収納された排気室15が設けられている。
排気室15内に収納された送風機7は、排気室15の上部に設けられたパッキン材16と排気室15の下部である送風手段収納部6の底面を兼ねた第2の仕切り壁51に設けられたゴムブッシュ17とにより、防振状態で固定されている。
また、排気室15の内側面19には送風機7に吸込まれた空気を送風機室53の中心に形成された排気通路21に吹き出させる孔20が設けられている。また、吸込気室12の上部には4本の送気パイプ23の下端と接続される吹出口22が設けられている。
【0011】
脱水処理空間部25内に設けられた各送気パイプ23は、表面を撥水処理加工された例えば、直径30mm、厚み0.5mmのステンレス製である。その送気パイプ23の上端は例えば樹脂成形品のキャップ23aなどで塞がれており、下端は吹出口22に接続されている。また、送気パイプ23にはその略全長に亘り、空気流噴出手段収納部5の中心に形成された脱水処理空間部25に高い運動エネルギを有する高速の空気流を噴出させるための複数の孔24が設けられている。
なお、これらの孔24は4本の送気パイプ23を頂点とした四角形のおおよそ中心方向に向かって空気を噴出するようにレーザ加工やプレス加工による後加工で設けられており、おおよそ傘2のシャフト26に沿って生地に空気流を当てることができるようになっている。
【0012】
また、4本の送気パイプ23は、互いに平行になるように設置してもよいが、排気室15の吹出口22と接続された送気パイプ23の対向同士の間隔を約70mmから90mmとし、傘挿入口3近傍の送気パイプ23の対向同士の間隔を約100mmから120mmとすることにより、傘2の石突き27の根元から親骨28を通って露先29までとシャフト26との傾きや、折り畳まれた生地の折り目30とシャフト26との傾きと同じような角度となり、さらに脱水効率が向上する。
さらに、送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方ほど穴間のピッチが広く、上方になるほどピッチが狭くなっている。また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24は、高さが1/2ずつずれている。
【0013】
脱水処理空間部25は、円筒状の脱水処理壁面55と、その上面の露先ガイド32と第1の仕切り壁50とで形成される。
このように脱水処理空間部25を箱体1内に独立して形成するようにしたのは、箱体1及び脱水処理空間部25自身の強度を高めるためである。
また、露先ガイド32は、スカート形状の傾斜した筒状で上部の筒口が天面4の中央に設けられた傘挿入口3とほぼ同じくらいの直径であり、例えば印籠結合され、下部の筒口が脱水処理壁面55に嵌合する。
さらに、脱水処理壁面55の下側端面は、フランジ部を有し、第1の仕切り壁50と例えばスポット溶接などにより結合されている。第1の仕切り壁50の外周部はフランジ形状で本体外郭1aとネジ固定され、中央部は排気通路21と連通するように例えば、約80mm程度の開口穴が設けられている。露先ガイド32は樹脂で一体成形され、その外周部に物体検知センサ33が設けられている。
【0014】
送風機7に対して通電制御を行う制御回路45を脱水処理壁面55の外側に設け、制御回路45は物体検知センサ33の物体検知信号を受けて送風機7に通電を行い、この物体検知センサ33の物体検知信号を受けなくなったときに送風機7への通電を停止するよう制御されている。
脱水処理壁面55には、内部を見ることができる脱水処理壁面開口55aを設け、この開口55aに対向して本体外郭1aにも本体開口1bを設けている。脱水処理壁面開口55aには、連結ダクト56を介して透明なアクリル板の窓40を設け、この窓40を本体開口1bに臨ませている。この窓40と本体開口1bの間には水などが本体外郭1aと脱水処理壁面55の間の空間に侵入しないようにパッキン材40aが設けられている。
【0015】
本体外郭1aの下方側に設けられた排気空間部48に傘2から除水した水滴を溜めるドレインタンク41を配設し、ドレインタンク41の上面はドレインタンクカバー42が着脱自在に取り付けられている。
ドレインタンクカバー42の上面には、排気通路21の大きさより多少大きい凹部42aを形成し、その凹部42aの内周面に排水開口穴42bを設けている。 さらに、ドレインタンクカバー42の上面全周にカバー凸部43を設けている。 また、凹部42aの裏面側に位置するドレインタンク41のほぼ中央部には、凸部41bが設けられている。凹部42aの深さは、ドレインタンク41の容量の80%程度の水面程度で中央には、クッション材44が設けられている。
【0016】
ドレインタンクカバー42の凹部42aは、排気通路21の排気開口部の大きさより多少大きい程度であるため、ドレインタンク41を取り出して運搬する場合にドレイン水はこぼれにくい。ドレインタンクカバー42の上面の外周にはカバー凸部43が設けられているため、排気通路21から滴下した水滴がドレインタンクカバー42の上面排水開口穴42bに入らないで該上面排水開口穴42bの周囲に飛び散った場合においてもドレインタンクカバー42の上面から流れ落ちて本体底板47にこぼれることもない。
【0017】
本体底板47の両側は、上方に凸状でコの字状のチャンネル部47aになっており、このチャンネル部47aに本体移動用のキャスター54及び排気開口58が設けられている。さらに、ドレインタンク41の取り出しは、図1に示すように例えば本体の背面下部に設けられたタンクドア57を開いて手前にスライドさせれば容易に取り出すことができる。
さらに、凹部42aの内部中央にクッション材44が設けられていることにより、傘2の石突き27がこの部分に当たり衝撃により壊れたりすることを防止できる。
【0018】
また、凹部42aの裏面側に位置するドレインタンク41のほぼ中央部には、凸部41bが設けられているため、凹部42aに大きな荷重が印加されても、ドレインタンクカバー42は変形して壊れたりするようなことはない。
また、凹部42aの深さは、ドレインタンク41の容量の80%程度の水面程度にしてあるため、ドレインタンク41に溜まった水の中に石突き27部分及びこの周辺の傘布がこの水で濡れることが防止できる。
【0019】
次に、この発明の実施の形態1の傘脱水機の動作について図1〜図5に基づいて説明する。なお、図では脱水処理壁面55は円筒形の場合を示す。
まず、傘脱水機に傘2を挿入して脱水する動作について説明する。
図1に示すように傘脱水機における天面4の上部に設けられた傘挿入口3から手元31を持って閉じた傘2を挿入していくと、傘2の先端が傘挿入口3の裏面側に位置した露先ガイド32の傾斜した内側を通って次第に下降していく。
そうすると、露先ガイド32の外周部に設けられた物体検知センサ33が傘2の存在を検知し、その検知信号を受けた制御回路45は2台の送風機7にそれぞれ給電を開始する。そうすると、各送風機7が作動を開始して傘2の脱水が開始される。
【0020】
ところで、傘2を傘挿入口3から挿入する際、図2のように傘のシャフト26を斜めに挿入した場合、傘の石突き27は、脱水処理壁面55の内側面に当たり、下方へとガイドされ、その下部に位置した漏斗状の石突きガイド39で排気通路21へとガイドされ、ドレインタンクカバー42の凹部42aへと入りこみ、図1のように傘2を真上から真直ぐに挿入した場合と同じになる。
漏斗状の石突きガイド39の外縁は脱水処理壁面55の内側面に内接するようになっており、脱水処理壁面55の内側面と石突きガイド39の外縁との隙間部分に石突き27が入り込んでしまうというようなトラブルはなく、傘2の挿入性が非常に改善されている。
【0021】
このように、各送風機7が作動すると、取入口9から取り入れられた空気が、空気取入通路8を通り、空気取入通路8の上方に設けられた吸気チャンバー52を経て吸込口10から上部に吸音構造体11が設けられた吸込気室12を通って、吸込気室12の下部の隔壁13に設けられたファン吸込口14から送風機7に吸込まれる。
そして、送風機7に吸込まれて排気室15内に吹き出された空気は、排気室15内の静圧を上昇させ、一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気通路21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出され、その他の空気の大部分は、排気室15の上部に設けられた吹出口22と下方の一端とが接続された送気パイプ23へ送風される。
【0022】
送気パイプ23を流れる空気は、送気パイプ23の下方の一端と上方の他端との間に設けられた複数の孔24より脱水処理空間部25に高い運動エネルギーを有する高速の空気流として噴出される。これら孔24は4本の送気パイプ23を頂点とした四角形のおおよそ中心方向に向かって空気を噴出するよう設けられているため、傘2のシャフト26に沿って生地に空気流が当たり、脱水される。
【0023】
また、箱体1の中央部空間に位置する送風手段収納部6はその中央に排気通路21を有し、その上部に位置する脱水処理空間部25と連通しており、その排気通路21の下方にドレインタンクカバー42の排水開口穴42bを有する凹部42aが位置しているため、傘2から吹き飛ばされた水滴は、脱水空間処理側面55の内面に付着後、自重で滴下し石突きガイド39でガイドされ、排気通路21からドレインタンク41内に溜まるため、特別な機構がなくても傘2から吹飛ばされた水滴を回収することができる。
また、傘挿入口3からゴミなどを入れられた場合においても、脱水処理空間部25と排気通路21は連通しているため、例えば、小物はドレインタンク41を取出せば、また大きな空き缶などは、傘挿入口3から手を挿入して容易に取り除くことができる。
【0024】
ところで、傘2を抜くときに、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突すると、傘挿入口3から傘脱水機の外に向かって気流が発生する。この気流が傘2から吹き飛ばした水滴まで運ぶので、傘脱水機の使用者や周囲が水浸しになるおそれがある。そのため、前述したように、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24のピッチを1/2ずらし、相対する送気パイプ23の孔24から噴出される高速の空気流を上下方向に互い違いになるようにして、傘脱水機の外部へ向かう気流の発生を抑制している。
【0025】
図6はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第1の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
この実施の形態1の第1の変形例は、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流の衝突を防ぐ手段として、孔のピッチを高さ方向にずらす実施の形態1と異なり、水平方向の高速空気流の噴出方向を変更するようにしたものである。
この第1の変形例では、図6に示すように、相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24aから噴出される高速空気流の成す角θを5〜20度に設定したものである。
【0026】
この場合には、4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、それぞれの孔24から見て左前方になっており、いずれも相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24から噴出される高速空気流の成す角θが5〜20度になる。このようにすることで、水平面上で相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突するのを防止している。
【0027】
図7はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第2の変形例で、図5と同様な横断面図である。
この実施の形態1の第2の変形例は、第1の変形例を改良したものである。
即ち、図6の第1の変形例では、4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、全ての送気パイプ23について、それぞれの孔24から見て左前方になっていると、高速気流を吹きつけることで傘2が一定方向に回転してしまうことがある。
そこで、図7に示す第2の変形例では、傘2に対して一方向にだけ空気流が吹き付けられないように、4本の送気パイプ23の孔24から噴出される空気流のうち一部だけ傾く方向をその他のものとは反対向きとなるように孔24bからの空気流の噴出方向を送気パイプ23aの中心から見て右前方となるようにした。
こうすることにより、高速気流を吹きつけても、傘2が一定方向に回転してしまうことが解消される。
【0028】
上述した実施の形態1の傘脱水機では、内部に収納された傘2の隣り合った2本の親骨28の間の生地の折り目30が、親骨28よりも外側になり、折り目30が送気パイプ23間に挟まれた状態になる。
従って、例えば図7の構成を例にとると、送風が開始され、傘2の手元31を持ち、4本の送気パイプ23のうちの1本を送気パイプ23bとし、連続する折り目を順に折り目30a、30b、30cとし、これらの折り目の隣の親骨を親骨28a、28b、28c、28dとした場合、傘2を図に向かって右方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30aから折り目30b、折り目30cまでが次々と接触し捲られる。
これにより、折り目30aと親骨28a間の生地、折り目30bと親骨28b間の生地、折り目30cと親骨28c間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになり脱水される。
【0029】
続いて、傘2を図に向かって左方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30cから折り目30b、折り目30aまでが次々と接触し捲られる。
これにより、折り目30cと親骨28d間の生地、折り目30bと親骨28c間の生地、折り目30aと親骨28b間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになる。
このような作用が4本の送気パイプ23全てで起こるので、傘2全体が脱水される。なお、図では空気流の傾きを極端に表現しているので、一方の生地にしか吹き付けられないように見えるが、実際は前述したように5〜20度程度であり、さらに孔24から噴出した後の空気流は広がるので傘2を回す方向を変えるだけで生地の全ての面に空気流が吹き付けられる。
【0030】
このような傘2の生地の部分の脱水に加えて、図1を用いて説明したように、送風機7からの空気の一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気空間部21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出される。
傘2を傘脱水機に充分挿入した場合に、この排気通路21に石突き27が達することになり、排気室15の内側面19に設けられた孔20からの高速の空気流によって、石突き27近傍の水分が脱水されることになる。
【0031】
このようにして傘2の脱水が行われるわけであるが、2台もの送風機7を動かすため、運転時に送風機7から騒音が発生する。そのため、前述したように送風手段である送風機7を箱体1の下部に設けることで使用者から騒音の発生する送風手段を遠ざけている。また、図1において吸込気室12の上面に吸音構造体11が設けられている。特に、この吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けられていることが望ましい。
【0032】
そして、脱水を終えると図1における傘挿入口3の下方に設けられた露先ガイド32の傾斜したスカート形状に基づく働きにより、露先29等が引っかからず滑らかに傘2を抜くことができる。
この露先ガイド32は、樹脂などで一体成形され、筒状で上部の筒口が傘挿入口3とほぼ同じくらいの直径であり、下部の筒口がこれより広い漏斗に似た形状である。なお、天面4の中央部に設けられた傘挿入口3と露先ガイド32の上部の筒口との接続部分は、できるだけ短くなるように、また印籠結合などで水滴が内部に入り込まないように設計されており、傘2を抜くことにより、この部分が濡れたとしても傾斜した露先ガイド32に沿って噴出される空気によって、できるだけ早く乾燥するようになっている。
【0033】
このようにして傘2が引抜かれていくと、図1における物体検知センサ33が物体の存在を検知しなくなり、各送風機7の運転が停止される。あるいは、一定時間以上、送風機7の運転が継続した場合に安全のため停止される。
以上のように傘2のシャフト26に沿って孔24を設けた送気パイプ23を設置しているので、傘2の脱水したい部分の全面に空気流を吹き付けることができ、高い脱水性能が得られる。
【0034】
また、この発明の実施の形態1では、傘2へ吹き付ける空気の通風路に送気パイプ23を用いているので、傘2の折り目30と折り目30の間に空気流の噴出する孔24を有する送気パイプ23を設置することができ、傘2の生地全体に空気流を当てることができるため、脱水能力が高い。
さらに、傘2へ吹き付ける空気の通風路に送気パイプ23を用いているので、空気流を噴出する送気パイプ23と空気流噴出手段収納部5の外側との間に充分な空間を得ることができる。この空間の存在のおかげで、傘2から吹き飛ばされた水分が空気流噴出手段収納部5の外側で跳ね返って傘2に再付着するのを防ぐことができると共に、パイプであるので安価に製造することができる。
【0035】
図8はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第3の変形例で、図5と同様な横断面図、図9は同第3の変形例の要部を示す斜視図である。
この第3の変形例は、送気パイプを用いた第1〜第2の変形例とは異なり、通風路を用いたものである。
この第3の変形例の傘脱水機は、空気流噴出手段収納部5を構成する脱水処理壁面55から内部に向けてそれぞれ突出した4つの凸部35を設け、その各凸部35の先端側に上下に貫通して送風機7からの空気を流す通風路36を形成し、その各凸部35の先端に通風路36と連通し、通風路36内の空気を凸部35の外部へ噴出させるスリット状の吹出通路37を形成したものである。
このような構成としても、図5に示すように傘脱水機内に挿入した傘2の中心(シャフト26部分がこれに相当する)から送気パイプ23までの距離lと、傘2の中心から折り目30までの距離mとの関係のように、傘2の中心から凸部35までの距離nが前記mよりも小さければ、実施の形態1と同じように、傘2の生地全面に空気流を当てることができる。
【0036】
さらにいえば、この発明の実施の形態1の傘脱水機の機能のうち、空気流を傘2に吹き付ける機能と、傘2の折り目30の内側に入りこんで生地を捲り折り目30と折り目30の間に空気流を送り込み易くする機能とについて分けて考えれば、送気パイプ23を露出した構成のものや凸部35内に通風路36を備えた構成のように、空気流を噴出する孔24や吹出通路37と、傘2の折り目30の内側に入りこんで折り目30と折り目30の間に空気流を送り込み易くするためのパイプや凸部とを一体化しなくても、これらの機能は達成することができる。
【0037】
即ち、傘2の生地と接触して折り目30を捲きつかせることで空気流を親骨28と折り目30との間の生地に誘導する働きだけをさせる機能を有する傘生地捲り手段(例えば、パイプのような棒状のもの)を、傘2の中心から折り目までの距離mよりも傘2の中心からこの傘生地捲り手段までの距離が短くなるように設置し、それとは別に傘生地捲り手段の近傍に空気流を噴出する空気流噴出手段を設けるような構成としても、同じように脱水能力が高い傘脱水機が得られる。
なお、閉じた状態の傘2は石突き27から露先29にかけて広がっていっているので、折り目30と傘生地捲り手段とが接触するには、l、m、nは露先29に近い折り目30の位置を基準として設定する必要がある。
【0038】
この場合、送風手段収納部6の壁面と空気流を噴出する空気流噴出手段との位置関係によっては、除去した水分の跳ね返りにより、若干性能が劣るおそれがあるが、送風手段収納部6の壁面内側に水分が跳ね返りにくい素材や凹凸を設けたり、水が流れ落ちやすい形状とすれば、性能低下を抑制できる。
また、空気流を噴出する孔と傘2の生地との距離が開いてしまい流速が低下し、送風機7を同じ設定にしていると、十分な運動エネルギが得られない可能性があるが、その場合は送風機7の能力を上げてやればよい。
【0039】
また、傘挿入口3の内側の面と送気パイプ23さらには脱水処理壁面55の内側、露先ガイド32の内面に撥水処理加工を施すことで、1本の傘2の脱水が終わり、次の傘2の脱水を行うときに、前の傘2の水分が、後の傘2に付着することがなく、連続して使用する際の性能の安定化につながる。
【0040】
さらに、4本の送気パイプ23の間隔は、傘挿入口3近傍が広く、排気室15側が狭くなるように構成されているので、傘2を閉じた状態での折り目30のシルエットに近く、一般的な傘2のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている状態でも生地全体に空気流を吹き付けることができる。
【0041】
また、4本の送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方である排気室15側ほど穴間のピッチが広く、上方である開口部3近傍になるほどピッチが狭くなっている。
そのため、一般的な傘2のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている傘2では、付着する水分が多い露先29近傍に吹き付ける空気流は多く、付着する水分が少ない石突き27近傍に吹き付ける空気流は少なくなるので、送風機7の容量を大きくしなくても済み、効率のよい空気の吹き付けを行うことができる。
【0042】
さらに、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24の高さがずれているので、吹き付ける方向が同一直線上とならず、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0043】
また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24の向きが該孔24からの空気流の流れる方向が水平面上で同一直線上にならないようにずらしているので、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0044】
さらに、4本の送気パイプ23に設けられた孔24の向きが各送気パイプ23の孔からの空気流の流れる方向が水平面上で同一方向にずらされることがないように、互いに異なる方向となるようにずらすようにしたので,傘2が空気流に押されて回ってしまうのを防ぐことができる。
【0045】
なお、このように対向する送気パイプ23の孔24から噴出される空気流が同一直線上にならないようにずらすことは、この実施の形態1の傘生地捲り手段と空気流噴出手段とを別に設けた構造の傘脱水機だけでなく、傘生地捲り手段を備えないリング状に空気流噴出手段を備えた傘脱水機や壁面に空気流噴出手段を備えた傘脱水機についても適用できる。
【0046】
また、送風機7を傘脱水機1の下部に配置したので、送風機7の運転騒音が使用者に与える影響を抑制できる。
さらに、吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けたので、送風機7の運転騒音を効率よく吸音し、騒音を抑制することができる。
また、送風手段収納部6と送風機室53の間には、左右に2つの吸気チャンバー52があり、この空間に連通されている取入口9には、エアフィルタ49が設けられ、埃などが送風機7の駆動モーター内部に入り込むことを防ぐ。
また、本体底板47には排気開口58が形成されており、排水空間部48から排気される湿気を帯びた空気が排気開口58から外部に排出されることとなり、取入口9から吸い込まれて送風機7の内部に入り込むことを防ぐ。
この種の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであるため、ブラシ部分に水滴や埃が付着すると、モーターの寿命が低下するためである。
【0047】
図10はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第4の変形例の要部を示す斜視図、図11は同第4変形例の要部を示す断面図である。
この第4の変形例は、上述した送気パイプ23の孔24と構成が異なるものである。
即ち、上述した送気パイプ23の孔24は、例えば厚みの薄いパイプの外周面をプレス加工やレーザ加工により後加工で行っていた。そして、この孔24の部分で送気パイプ23の静圧を高速気流の運動エネルギーに変換しており、その変換効率が高いほうが良い。
そこで、この第4の変形例では、図10,図11に示す送気パイプ23aの孔の内周に円筒体を設けて筒孔24aを形成したものである。また、その筒孔24aの吸込内側部分には面取りが施されている。
【0048】
その筒孔24aの概略寸法は、穴径はφ3mm、軸方向寸法は10mm、吸込内側部分は1.5mm程度の面取りである。
このように送気パイプ23aに吸込内側部分が面取りされた筒孔24aを設けることにより、吸込側部分の圧力損失が軽減でき、軸方向部分で高速気流の吹き出し流れが整えられて吹出風速の減衰が少なくなり、また吹出気流の騒音も低下した。
【0049】
また、このような筒孔24aを設けた送気パイプ23aの製造方法としては、例えば、送気パイプ23aを2部品の送風孔側と背面側に分離し、それぞれを樹脂成形などで成形して、その後に2部品を超音波溶着などで接着すれば容易に製造することができる。但し、この場合には、樹脂成形するための金型費用が必要であるため、大量生産する場合には部品費用は後加工の必要がなくなるため安価に製造できるが、金型費用の初期投資が必要となる。
【0050】
実施の形態2.
図12はこの発明の実施の形態2の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図、図13は同傘脱水機の露先ガイド部分を示す断面図、図14は同傘脱水機の要部を示す斜視図、図15は同傘脱水機の送風機室を主に示す斜視図、図16は同傘脱水機の排気空間部を主に示す斜視図、図17は同傘脱水機の送風機室を斜め上面側から見た斜視図、図18は同傘脱水機の送風機室を斜め底面側から見た斜視図、図19は同傘脱水機の図3と同様な横断面図、図20は同傘脱水機の送気パイプの変形例を示す斜視図、図21は同傘脱水機の送気パイプの別の変形例を示す斜視図である。
なお、実施の形態1と同じ機能を有する部品には同一の番号を付し、説明を省略する。この実施の形態2は、実施の形態1と送風手段収納部6及び空気流噴出手段収納部5の構成が異なるものである。
この実施の形態2の空気流噴出手段収納部5を構成する脱水処理壁面55が円筒形ではなく八角筒形とし、また、送風手段収納部6に収められる送風機室53は樹脂で一体成形されており、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。
【0051】
以下、詳細に説明する。
送風手段収納部6に収められる送風機室53は樹脂で一体成形され、四つのコーナー部が面取された略直方体で、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。送風機7は送風機室53の底面側から挿入され、その底面側は第2の仕切り壁51がパッキン材を介してねじ固定されている。
また、送風機室53の上中央部は突出しており、その送風機室53の両側には2つの吸込気室12がそれぞれ形成されている。これら吸込気室12の上面には、脱水処理壁面55と結合された第1の仕切り壁50がパッキン材を介してねじ固定されている。
【0052】
また、吸込気室12と第1の仕切り壁50の間で第1の仕切り壁50側には、吸音構造体11が貼り付けられている。この吸音構造体11の取り付けは、吸込気室12の内周部に設けられたリブ53eの上に吸音構造体11をのせ、吸音構造体11の第1の仕切り壁50側に接着剤を塗布しておき、第1の仕切り壁50をねじ固定後に、例えば吸込気室12の空間より指先など挿入して吸音構造体11を第1の仕切り壁50の接着剤に密着させれば、第1の切り壁50に位置決めして吸音構造体11を貼り付け後に、第1の切り壁50をねじ固定するより容易に取付ができる。また、リブ53eを設けているため、万一接着剤がはがれても、吸音構造体11が吸込口10に吸込まれ、吸込口10が塞がれることはない。
【0053】
送風機室53の形状を図17及び図18でさらに詳述する。
図17において、送風機室53の全体の形状は、四つのコーナー部は面取され、2つの平面状の側壁53aと2つの半円弧状の端壁53bとを有する略直方体である。送風機室53の上面側のほぼ中央部は、排気通路21を形成する四角形の角ダクト64で図1のおける内側面19を形成している。
この角ダクト64の両サイドには、外側が突出する室壁53dで区画され、底側が中央にファン吸込口14を有する隔壁13で仕切られた吸込気室12が形成されている。そのファン吸込口14の周囲には吸音構造体11を係止固定するリブ53eが設けられている。その角ダクト64の上下方向の途中で、円筒形のファンモーターの外周部が嵌まり込むクッション受け59がリング状に形成されて、そのリング形状の一部は、角ダクト64の内側に入り込んでいる。
【0054】
送風機室53の底面側は、図18に示すように、その外周部はフランジ53cになっており、パッキン材が入り込む凹状となっている。また、送風機室53のほぼ中央部は、角ダクト64の開口面積より小さい開口穴65になっている。
この開口穴65は角ダクト64に対して略45°回転させた位置関係にあり、その外周部に吹出口22が位置している。この吹出口22の上下方向の位置は、前述の隔壁13と同一面ではなくそれよりずっと下側で送風機室53の底面側に近い位置である。吹出口22の上方には、吹出口フランジ62が形成されている。送風機7は、電気掃除機などに使用されている円筒形のファンモーターである。
【0055】
図18に示すように、送風機7の吸込口面及びその外周面にリングクッション16aを嵌めこみ、その送風機7を送風機室53内に設けられた隔壁13と一体形成された円筒部分に挿入後、この反対面側の回転軸受凸部にゴムブッシュ17を嵌め込む。リングクッション16aは、例えば押し出し成形したクッション材などをドーナツリング状にして構成している。
ここで、ゴムブッシュ17の回転軸受凸部の嵌まり込み部分の外形形状は四角形になっており、第2の仕切り壁51の凹部に嵌合してモーター起動時に発生する回転力と反対方向の反作用回転力を抑えて、送風機室53内に収納された送風機7が回転方向に回動することを防ぐ。
送風機室53のリングクッション16aの嵌まり込み部分であるクッション受け59の上下方向延長部分、すなわち、吹出口22とファンモーターの外周面との間に沿面壁60を設けている。
【0056】
沿面壁60を設けたのは、送風機7の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであり、ブラシ部分から火花が発生し、このブラシ部分はモーターの冷却のため、開放されているため、万一の場合、モーターの発煙、発火が製品外部、すなわち送気パイプ23に設けられた送風孔24から出にくい構造としたものである。さらに、沿面壁60を設けることにより、沿面距離が長くなる。沿面壁60を設けることによる圧力損失も送風孔24の吹出静圧10000Paに対し200Pa程度とわずかであり、また一体成形できるため製造コストアップもほとんどない。
【0057】
また、箱体1内に形成された送風手段収納部6と一体成形された送風機室53の間には、図14で示すように左右に2つの吸気チャンバー52がある。吸気チャンバー52の下部の第2の仕切り壁51の面には、吸気チャンバー52と空気取入通路8を連通する仕切り壁開口51aが設けられている。その第2の仕切り壁51と本体底板47を連結する一対の仕切り壁脚61と本体外郭1aとで、本体外郭1aの左右側面下部に設けられた取入口9と仕切り壁開口51aを連通する吸気パス風路を構成している。
この吸気パス風路に連通されている取入口9には、エアフィルタ49が設けられ、埃などが送風機7の駆動モーター内部に入りこむことを防ぐ。このエアフィルタ49は例えば、前記仕切り壁脚61に着脱自在に取り付けて、本体外郭1aに開口穴のみを設けて、清掃は、例えば本体外郭1aの開口穴部分から掃除機で行えば容易にできる。
【0058】
本体底板47の両側には、上方に凸状でコの字状のチャンネル部47aを有し、このチャンネル部47aに本体移動用のキャスター54及び排気開口58を設けている。
キャスター54は縦方向に厚みを有するため、キャスター54をチャンネル部47aに設け、本体底板47の中央部の面と床面の間隔を小さくして、ドレインタンク41の容量を増やすようにしている。
また、本体底板47のチャンネル部47aに排気開口58を設けたのは、吹出通路37から排気される湿気を帯びた空気が取入口9から吸込まれて、送風機7の駆動モーター内部に入りこむことを防ぐためである。この種の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであるため、ブラシ部分に水滴や埃が付着すると、モーターの寿命が低下するためである。
【0059】
図16はドレインタンク41とタンクカバー42の形状を示す。
ドレインタンク41の底部の左右には、本体底板47の両側に設けられた凸状でコの字状のチャンネル部47aに干渉しないように切り欠き部41cが形成されている。そして、ドレインタンク41の底部が本体底板47の上面に嵌まり込んだ状態で、排気開口58とドレインタンク41の切り欠き部41cの間にはある程度の間隔を有している。
本体底板47のチャンネル部47aに排気開口58を設ける理由は、ドレインタンク41の容量をできるだけ大きくとるためである。
【0060】
また、送風機室53の中央部は壁面19に囲まれて排気通路21を形成しているが、この部分は樹脂で一体成形され、さらに第1の仕切り壁50との結合部は、パッキン材が収められる凹状の溝が設けられているため、この溝部分にパッキン材を嵌め込みその外周部に設けられたねじ穴部分でねじ結合することにより、第1の仕切り壁50と一体に結合された脱水処理壁面55aと完全結合される。このため、脱水処理空間25で除水された水滴は、確実に送風機室53の中央部の壁面19を通ってドレインタンク41に排水される。
送風手段収納部6に収められる送風機室53は、樹脂で一体成形され、四つのコーナー部は面取された略直方体で、その送風機室53を箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置することで、箱体1の下部に収納されるドレインタンク41も略四角形箱型に構成でき、容量が効率良く大きくできる。
【0061】
図4においては、脱水処理壁面55は円筒形であったが、図14に示すように八角筒形としている。従って、脱水処理空間部25も八角筒形となる。
箱体1の後部コーナー部と脱水処理壁面55の間に制御回路45が位置しており、また、漏電ブレーカー46は制御回路45の位置している反対側の後部コーナー部に位置している。
さらに、脱水処理壁面55には、内部が見ることができる脱水処理壁面開口55aを設け、この開口55aに対向して本体外郭1aにも本体開口1bを設けている。脱水処理壁面開口55aには連結ダクト56を介して透明なアクリル板の窓40を設け、この窓40を本体開口1bに臨ませている。この窓40と本体開口1bの間には水などが本体外郭1aと脱水処理壁面55の間の空間に進入しないようにパッキン材40aが設けられている。
【0062】
ここで、脱水処理壁面55が、円筒形の場合は、脱水処理壁面開口55aを設けると、例えば薄板鋼板で構成する場合など、この開口部分でロール曲げのスプリングバックが生じて円筒形状がひずんでしまうため、曲げ加工が複雑になる。これに対して八角筒形の場合には、まったく問題なく加工でき、しかも側面に平面部分を有するため、制御回路45や漏電ブレーカー46の取付も容易になる。
露先ガイド32は透明な樹脂で一体成形され、その左右外周部に物体検知センサの送信部33aと受信部33bを設け、且つ物体検知センサの送信部33aと受信部33bがそれぞれ位置する部分は透明で、その他の部分はシボ加工などを施して半透明にしているため、透明部品を設ける必要がなく露先ガイド32の製造コストも低減できる。この実施の形態2の物体検知センサは光を発する送信部33aと光を受ける受信部33bとからなり、両者の間に傘2が介在すると受信部33bに光を受ける受信信号が入らなくなって傘2の存在を検知するものである。
【0063】
また、露先ガイド32の正面側には表示回路(図示省略)の板状の取付部66を設けたので、別部品で取付部を設ける必要もない。また、天面4には表示部分を有するが、表示回路の取付部66は、露先ガイド32の正面側に取り付けたため、例えば、メンテナンスなどで、天面4を取り外す場合や、天面4の傘挿入口付近が傷つき、新品の天面4に交換する場合など、天面4側には表示回路が設けられていないため、制御回路の配線などまったく気にせずに交換できる。
以上までの説明においては、脱水処理壁面55は八角筒形であったが、四角筒形でも良い。但し、四角筒形においては、制御回路45を設ける空間に制約が生じる。
【0064】
露先ガイド32の脱水処理空間部25側には、送気パイプ23の一端側でコーキング材などを塗布してキャップ23aにより完全に閉鎖された閉鎖側、すなわちキャップ側位置には、図13に示すようにこのキャップ23aを係止固定する係止部32aが形成されている。送気パイプ23の他端側で開放側すなわち下側は、送風機室53の吹出口22の外周部に一体に設けられた吹出口フランジ62に結合されている。
【0065】
組み立ての際は、送風機室53の吹出口22の外周部に設けられた吹出口フランジ62に例えばコーキング材などを塗布して送気パイプ23の下側を結合した後、露先ガイド32を脱水処理壁面55の上端面に挿入結合する時に、露先ガイド32の係止部32aにキャップ23aが入り込むようにセットすれば、送気パイプ23の閉鎖側が容易に固定でき、またこの部分は、コーキング材などの塗布で結合されていないため、例えば、分解清掃などで脱水処理壁面55内を清掃する際、露先ガイド32を脱水処理壁面55から容易に取り外すことができる。
【0066】
また、吹出口フランジ62は、隔壁13の面より下側に位置させたため、図1で示す内側面19に設けられていた孔20は、内側面19に設けず、この部分に位置する送気パイプに孔24として設ければよいため、送風機室53を一体成形する場合に、内側面19に位置する部分に孔20を設ける必要がなくなる。
吹出口フランジ62と送気パイプ23の下側である開放側の結合は、コーキング材などを塗布しても良いが、一端側の内径が送気パイプ23の外径と同一で、反対側の内径が吹出口フランジ62の外径と同一の異型円筒形のゴムパイプなどを用いて、先ず送気パイプ23にこのゴムパイプを挿入し、金属製バンドなどでパイプの軸方向にずれないように固定後、吹出口フランジ62の内径側には、送気パイプ23の外径側を挿入し、吹出口フランジ62の外径側には、ゴムパイプの外径側が嵌まり込むようにすれば、この部分から送風機室53内に水滴が入りこむことはない。
【0067】
送風手段収納部6に収められる送風機室53は、樹脂で一体成形され四つのコーナー部は面取された略直方体で、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。このような配置及び重量物である2台の送風機7を箱体1の下部に形成することで、左右、前後ともに転倒しにくい構造になっている。
傘2がある程度撥水性を有する新しいものの場合は、送気パイプ23の形状は、外径がφ30mm程度のパイプ状のものでは傘布にあまり摩擦せずに最もスムーズに傘布の襞をめくることができたが、撥水性が悪化した傘やビニール製の傘の場合には、隣り合った傘布同士が密着して、傘を左右に回転させただけでは、なかなか密着した傘布をめくることができない。但し、ある程度時間を有すると、ある時点で一気にめくれてその後は短時間で除水できる。
【0068】
この現象を改良する実施例について以下説明する。
最も容易な方法は、送気パイプ23の表面の摩擦係数を増加させ傘布と送気パイプ23の摩擦力を増加させ回転により傘布表面を送気パイプ23で引っ張って密着した傘布同士をめくる方法である。
図20では送気パイプ23の送風孔4の孔列の両サイドに摩擦係数の大きいゴムシート63を貼り付けたものである。但しこの場合には、ゴムシート63の汚れにより、摩擦係数が低下するという問題がある。ゴムシート63を貼り付ける変わりに送気パイプの材質をステンレスからこれより摩擦係数を大きくするため、表面をブラスト処理などで微細な凹凸を施す方法もある。
【0069】
次に、送気パイプ23の形状を変更する方法である。例えば多角形のパイプ状にして、角ばった部分を形成する方法である。図21では、八角形にした場合である。このようなパイプは例えば樹脂の押し出し成形やアルミ押し出し成形などで容易に製造できる。この場合には、摩擦係数の調整は、角ばった部分の丸み具合を変更するだけでよい。
【0070】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、箱体内の上方側に設けられた脱水処理空間部に傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘が収納されている場合に、箱体内の下方側に設けられた送風機が作動すると、送風機は外部から取り入れた空気を箱体内に設けられた空気流噴出手段に送風し、空気流噴出手段は送風機から送風される空気を箱体内の上方側に設けられた脱水処理空間部に収納された傘の全長に亘って高速の空気流として噴出するようにしたので、傘のシャフトに沿って生地に高速の空気流が当たり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、傘から吹き飛ばされた水分は脱水処理空間部から排気空間部に流れ落ちるため、除去した水滴の処理も容易にできるという効果がある。
また、箱体を上下に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁により、箱体内に脱水処理空間部と送風手段収納部と排気空間部とが形成されるようにしているので、箱体の本体側面外郭が2つの仕切り壁によって強度的に補強され、しかも傘脱水機全体の構成が簡単で組立が容易であり、さらに軽量に製作できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図である。
【図2】同傘脱水機に傘が挿入される途中の状態の正面より見た縦断面図である。
【図3】同傘脱水機の斜視図である。
【図4】図3のA−A線での横断面図である。
【図5】図3のB−B線での横断面図である。
【図6】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第1の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
【図7】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第2の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
【図8】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第3の変形例で、図5と同様な横断面図である。
【図9】同第3の変形例の要部を示す斜視図である。
【図10】同第4の変形例の要部を示す斜視図である。
【図11】同第4の変形例の要部を示す断面図である。
【図12】この発明の実施の形態2の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図である。
【図13】同傘脱水機の露先ガイド部分を示す断面図である。
【図14】同傘脱水機の要部を示す斜視図である。
【図15】同傘脱水機の送風機室を主に示す斜視図である。
【図16】同傘脱水機の排気空間部を主に示す斜視図である。
【図17】同傘脱水機の送風機室を斜め上面側から見た斜視図である。
【図18】同傘脱水機の送風機室を斜め底面側から見た斜視図である。
【図19】同傘脱水機の図4と同様な横断面図である。
【図20】同傘脱水機の送気パイプの変形例を示す斜視図である。
【図21】同傘脱水機の送気パイプの別の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 箱体、1a 本体外郭、2 傘、3 傘挿入口、4 天面、5 空気流噴出手段収納部、6 送風手段収納部、7 送風機、8 空気取入通路、12 吸込気室、15 排気室、20 孔、21 排気通路、23 送気パイプ(空気流噴出手段、傘生地捲り手段)、24 送気パイプの孔(空気流噴出手段)、25脱水処理空間部、41 ドレインタンク、42 ドレインタンクカバー、47本体底板、48 排気空間部、50 第1の仕切り壁、51 第2の仕切り壁、52 吸気チャンバー、53 送風機室、55 脱水処理壁面、58 排気開口。
【発明の属する技術分野】
この発明は、傘に付着した水分を脱水する傘脱水機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の傘脱水機は、本体ケースに設けられた傘差込口の口縁と奥側とにそれぞれ環状の送風ノズルが設けられ、傘の差込み方向に向かって斜めに送風ノズルから放射状の空気流が吹出されるようになっており、濡れた傘を折畳んだ状態で傘差込口から差込むと、口元の送風ノズルから吹出される空気流が傘に当り跳ね返り、吹出し気流と衝突して乱流を生じ、傘の襞部分を揺さぶり傘布に付着した水分を揺さぶりながら空気流によって払拭していき、傘の差込み深さが増すに連れ奥側の送風ノズルにより同様の作用を受け傘布の水分を除去するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000―111250号公報(第3−4頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の傘脱水機は、傘差込口の口縁と奥側とにそれぞれ設けられた環状の送風ノズルによって差し込まれた傘に空気を吹き付けているので、傘に付着した水分を除去するには、ゆっくり差し込んだり何回も挿し込んだりしなければならず、脱水処理に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、さらに除去した水滴の処理が容易にできる傘脱水機を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る傘脱水機は、上部に傘を挿入するための開口部を有する箱体と、箱体を上下方向に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁と、箱体内の上方側に前記上方の仕切り壁によって設けられ、前記傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘を収納して脱水を行う脱水処理空間部と、箱体内の中央で前記2つの仕切り壁の間に形成された送風手段収納部と、送風手段収納部に設けられ、外部から取り入れた空気を送風する送風機を収納した送風機室と、箱体内の脱水処理空間部に設けられ、前記送風機室から送風される空気を前記脱水処理空間部に収納された前記傘の全長に亘って噴出する空気流噴出手段と、箱体内の下方側に前記下方の仕切り壁によって前記脱水処理空間部の下部と連通して設けられ、該脱水処理空間部内に噴出された空気が排出される排気空間部とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図、図2は同傘脱水機に傘が挿入される途中の状態の正面より見た縦断面図、図3は同傘脱水機の斜視図、図4は図3のA−A線での横断面図、図5は図3のB−B線での横断面図である。
図において、この実施の形態1の傘脱水機は、上部に傘を挿入するための開口部を有する直方体状の箱体1で、その内部空間は、上下方向に3分する中央に開口を有する2つの第1及び第2の仕切り壁50、51により3つの空間に分かれ、これら3つの空間は大別して、上方の脱水処理空間部25と、中央の送風手段収納部6と、下方の排気空間部48として形成されている。
箱体1の傾斜した天面4の中央には、傘2を挿入するための例えば、直径が約100mmから約120mmの傘挿入口3が形成されている。
このように、箱体1を上下に3分する2つの仕切り壁50、51により、箱体1内に脱水処理空間部25と送風手段収納部6と排気空間部48とを形成するようにしたので、箱体1の本体側面外郭1aが2つの仕切り壁50、51によって強度補強され、しかも傘脱水機の構成が簡単で組立が容易となり、さらに軽量に製作することができる。
【0008】
上方の脱水処理空間部25内には、傘挿入口3から挿入された傘2に風を吹き付けて表面に付着する水分を除去する空気流噴出手段である送気パイプ23を備える空気流噴出手段収納部5が形成されている。
中央の送風手段収納部6には、本体側面外郭1aの左右下方の側面に設けられた取入口9から空気取入通路8を経て取り込んだ空気を空気流噴出手段収納部5の送気パイプ23に送るための送風手段である2台の送風機7を略対角配置した送風機室53を有して構成されている。
下方の排気空間部48内には、傘2から除水した水滴を溜めるドレインタンク41とドレインタンクカバー42が、本体背面の下部に設けられたドレインタンクドア57を開閉することにより着脱自在に収納されている。また、本体底板47には、本体移動用のキャスター54が取り付けられている。
【0009】
次に、傘脱水機1の内部構造について、図1及び図2の傘脱水機の縦断面図をもとに詳述する。
本体外郭1aの左右下方の側面に設けられた取入口9は、空気取入通路8により、送風手段収納部6に連通されている。送風手段収納部6内に収められた送風機室53の外周空間には、吸気チャンバー52が形成されている。また、取入口9部分には、エアフィルタ49が設けられている。
吸気チャンバー52は吸込口10と連通し、吸気チャンバー52の上方には吸音構造体11が設けられた吸込気室12が設けられている。その吸込気室12の下部の隔壁13にはファン吸込口14が設けられている。
【0010】
送風手段収納部6の下部には、吸込気室12のファン吸込口14と連通し、送風機7が収納された排気室15が設けられている。
排気室15内に収納された送風機7は、排気室15の上部に設けられたパッキン材16と排気室15の下部である送風手段収納部6の底面を兼ねた第2の仕切り壁51に設けられたゴムブッシュ17とにより、防振状態で固定されている。
また、排気室15の内側面19には送風機7に吸込まれた空気を送風機室53の中心に形成された排気通路21に吹き出させる孔20が設けられている。また、吸込気室12の上部には4本の送気パイプ23の下端と接続される吹出口22が設けられている。
【0011】
脱水処理空間部25内に設けられた各送気パイプ23は、表面を撥水処理加工された例えば、直径30mm、厚み0.5mmのステンレス製である。その送気パイプ23の上端は例えば樹脂成形品のキャップ23aなどで塞がれており、下端は吹出口22に接続されている。また、送気パイプ23にはその略全長に亘り、空気流噴出手段収納部5の中心に形成された脱水処理空間部25に高い運動エネルギを有する高速の空気流を噴出させるための複数の孔24が設けられている。
なお、これらの孔24は4本の送気パイプ23を頂点とした四角形のおおよそ中心方向に向かって空気を噴出するようにレーザ加工やプレス加工による後加工で設けられており、おおよそ傘2のシャフト26に沿って生地に空気流を当てることができるようになっている。
【0012】
また、4本の送気パイプ23は、互いに平行になるように設置してもよいが、排気室15の吹出口22と接続された送気パイプ23の対向同士の間隔を約70mmから90mmとし、傘挿入口3近傍の送気パイプ23の対向同士の間隔を約100mmから120mmとすることにより、傘2の石突き27の根元から親骨28を通って露先29までとシャフト26との傾きや、折り畳まれた生地の折り目30とシャフト26との傾きと同じような角度となり、さらに脱水効率が向上する。
さらに、送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方ほど穴間のピッチが広く、上方になるほどピッチが狭くなっている。また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24は、高さが1/2ずつずれている。
【0013】
脱水処理空間部25は、円筒状の脱水処理壁面55と、その上面の露先ガイド32と第1の仕切り壁50とで形成される。
このように脱水処理空間部25を箱体1内に独立して形成するようにしたのは、箱体1及び脱水処理空間部25自身の強度を高めるためである。
また、露先ガイド32は、スカート形状の傾斜した筒状で上部の筒口が天面4の中央に設けられた傘挿入口3とほぼ同じくらいの直径であり、例えば印籠結合され、下部の筒口が脱水処理壁面55に嵌合する。
さらに、脱水処理壁面55の下側端面は、フランジ部を有し、第1の仕切り壁50と例えばスポット溶接などにより結合されている。第1の仕切り壁50の外周部はフランジ形状で本体外郭1aとネジ固定され、中央部は排気通路21と連通するように例えば、約80mm程度の開口穴が設けられている。露先ガイド32は樹脂で一体成形され、その外周部に物体検知センサ33が設けられている。
【0014】
送風機7に対して通電制御を行う制御回路45を脱水処理壁面55の外側に設け、制御回路45は物体検知センサ33の物体検知信号を受けて送風機7に通電を行い、この物体検知センサ33の物体検知信号を受けなくなったときに送風機7への通電を停止するよう制御されている。
脱水処理壁面55には、内部を見ることができる脱水処理壁面開口55aを設け、この開口55aに対向して本体外郭1aにも本体開口1bを設けている。脱水処理壁面開口55aには、連結ダクト56を介して透明なアクリル板の窓40を設け、この窓40を本体開口1bに臨ませている。この窓40と本体開口1bの間には水などが本体外郭1aと脱水処理壁面55の間の空間に侵入しないようにパッキン材40aが設けられている。
【0015】
本体外郭1aの下方側に設けられた排気空間部48に傘2から除水した水滴を溜めるドレインタンク41を配設し、ドレインタンク41の上面はドレインタンクカバー42が着脱自在に取り付けられている。
ドレインタンクカバー42の上面には、排気通路21の大きさより多少大きい凹部42aを形成し、その凹部42aの内周面に排水開口穴42bを設けている。 さらに、ドレインタンクカバー42の上面全周にカバー凸部43を設けている。 また、凹部42aの裏面側に位置するドレインタンク41のほぼ中央部には、凸部41bが設けられている。凹部42aの深さは、ドレインタンク41の容量の80%程度の水面程度で中央には、クッション材44が設けられている。
【0016】
ドレインタンクカバー42の凹部42aは、排気通路21の排気開口部の大きさより多少大きい程度であるため、ドレインタンク41を取り出して運搬する場合にドレイン水はこぼれにくい。ドレインタンクカバー42の上面の外周にはカバー凸部43が設けられているため、排気通路21から滴下した水滴がドレインタンクカバー42の上面排水開口穴42bに入らないで該上面排水開口穴42bの周囲に飛び散った場合においてもドレインタンクカバー42の上面から流れ落ちて本体底板47にこぼれることもない。
【0017】
本体底板47の両側は、上方に凸状でコの字状のチャンネル部47aになっており、このチャンネル部47aに本体移動用のキャスター54及び排気開口58が設けられている。さらに、ドレインタンク41の取り出しは、図1に示すように例えば本体の背面下部に設けられたタンクドア57を開いて手前にスライドさせれば容易に取り出すことができる。
さらに、凹部42aの内部中央にクッション材44が設けられていることにより、傘2の石突き27がこの部分に当たり衝撃により壊れたりすることを防止できる。
【0018】
また、凹部42aの裏面側に位置するドレインタンク41のほぼ中央部には、凸部41bが設けられているため、凹部42aに大きな荷重が印加されても、ドレインタンクカバー42は変形して壊れたりするようなことはない。
また、凹部42aの深さは、ドレインタンク41の容量の80%程度の水面程度にしてあるため、ドレインタンク41に溜まった水の中に石突き27部分及びこの周辺の傘布がこの水で濡れることが防止できる。
【0019】
次に、この発明の実施の形態1の傘脱水機の動作について図1〜図5に基づいて説明する。なお、図では脱水処理壁面55は円筒形の場合を示す。
まず、傘脱水機に傘2を挿入して脱水する動作について説明する。
図1に示すように傘脱水機における天面4の上部に設けられた傘挿入口3から手元31を持って閉じた傘2を挿入していくと、傘2の先端が傘挿入口3の裏面側に位置した露先ガイド32の傾斜した内側を通って次第に下降していく。
そうすると、露先ガイド32の外周部に設けられた物体検知センサ33が傘2の存在を検知し、その検知信号を受けた制御回路45は2台の送風機7にそれぞれ給電を開始する。そうすると、各送風機7が作動を開始して傘2の脱水が開始される。
【0020】
ところで、傘2を傘挿入口3から挿入する際、図2のように傘のシャフト26を斜めに挿入した場合、傘の石突き27は、脱水処理壁面55の内側面に当たり、下方へとガイドされ、その下部に位置した漏斗状の石突きガイド39で排気通路21へとガイドされ、ドレインタンクカバー42の凹部42aへと入りこみ、図1のように傘2を真上から真直ぐに挿入した場合と同じになる。
漏斗状の石突きガイド39の外縁は脱水処理壁面55の内側面に内接するようになっており、脱水処理壁面55の内側面と石突きガイド39の外縁との隙間部分に石突き27が入り込んでしまうというようなトラブルはなく、傘2の挿入性が非常に改善されている。
【0021】
このように、各送風機7が作動すると、取入口9から取り入れられた空気が、空気取入通路8を通り、空気取入通路8の上方に設けられた吸気チャンバー52を経て吸込口10から上部に吸音構造体11が設けられた吸込気室12を通って、吸込気室12の下部の隔壁13に設けられたファン吸込口14から送風機7に吸込まれる。
そして、送風機7に吸込まれて排気室15内に吹き出された空気は、排気室15内の静圧を上昇させ、一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気通路21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出され、その他の空気の大部分は、排気室15の上部に設けられた吹出口22と下方の一端とが接続された送気パイプ23へ送風される。
【0022】
送気パイプ23を流れる空気は、送気パイプ23の下方の一端と上方の他端との間に設けられた複数の孔24より脱水処理空間部25に高い運動エネルギーを有する高速の空気流として噴出される。これら孔24は4本の送気パイプ23を頂点とした四角形のおおよそ中心方向に向かって空気を噴出するよう設けられているため、傘2のシャフト26に沿って生地に空気流が当たり、脱水される。
【0023】
また、箱体1の中央部空間に位置する送風手段収納部6はその中央に排気通路21を有し、その上部に位置する脱水処理空間部25と連通しており、その排気通路21の下方にドレインタンクカバー42の排水開口穴42bを有する凹部42aが位置しているため、傘2から吹き飛ばされた水滴は、脱水空間処理側面55の内面に付着後、自重で滴下し石突きガイド39でガイドされ、排気通路21からドレインタンク41内に溜まるため、特別な機構がなくても傘2から吹飛ばされた水滴を回収することができる。
また、傘挿入口3からゴミなどを入れられた場合においても、脱水処理空間部25と排気通路21は連通しているため、例えば、小物はドレインタンク41を取出せば、また大きな空き缶などは、傘挿入口3から手を挿入して容易に取り除くことができる。
【0024】
ところで、傘2を抜くときに、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突すると、傘挿入口3から傘脱水機の外に向かって気流が発生する。この気流が傘2から吹き飛ばした水滴まで運ぶので、傘脱水機の使用者や周囲が水浸しになるおそれがある。そのため、前述したように、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24のピッチを1/2ずらし、相対する送気パイプ23の孔24から噴出される高速の空気流を上下方向に互い違いになるようにして、傘脱水機の外部へ向かう気流の発生を抑制している。
【0025】
図6はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第1の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
この実施の形態1の第1の変形例は、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流の衝突を防ぐ手段として、孔のピッチを高さ方向にずらす実施の形態1と異なり、水平方向の高速空気流の噴出方向を変更するようにしたものである。
この第1の変形例では、図6に示すように、相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24aから噴出される高速空気流の成す角θを5〜20度に設定したものである。
【0026】
この場合には、4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、それぞれの孔24から見て左前方になっており、いずれも相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24から噴出される高速空気流の成す角θが5〜20度になる。このようにすることで、水平面上で相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突するのを防止している。
【0027】
図7はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第2の変形例で、図5と同様な横断面図である。
この実施の形態1の第2の変形例は、第1の変形例を改良したものである。
即ち、図6の第1の変形例では、4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、全ての送気パイプ23について、それぞれの孔24から見て左前方になっていると、高速気流を吹きつけることで傘2が一定方向に回転してしまうことがある。
そこで、図7に示す第2の変形例では、傘2に対して一方向にだけ空気流が吹き付けられないように、4本の送気パイプ23の孔24から噴出される空気流のうち一部だけ傾く方向をその他のものとは反対向きとなるように孔24bからの空気流の噴出方向を送気パイプ23aの中心から見て右前方となるようにした。
こうすることにより、高速気流を吹きつけても、傘2が一定方向に回転してしまうことが解消される。
【0028】
上述した実施の形態1の傘脱水機では、内部に収納された傘2の隣り合った2本の親骨28の間の生地の折り目30が、親骨28よりも外側になり、折り目30が送気パイプ23間に挟まれた状態になる。
従って、例えば図7の構成を例にとると、送風が開始され、傘2の手元31を持ち、4本の送気パイプ23のうちの1本を送気パイプ23bとし、連続する折り目を順に折り目30a、30b、30cとし、これらの折り目の隣の親骨を親骨28a、28b、28c、28dとした場合、傘2を図に向かって右方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30aから折り目30b、折り目30cまでが次々と接触し捲られる。
これにより、折り目30aと親骨28a間の生地、折り目30bと親骨28b間の生地、折り目30cと親骨28c間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになり脱水される。
【0029】
続いて、傘2を図に向かって左方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30cから折り目30b、折り目30aまでが次々と接触し捲られる。
これにより、折り目30cと親骨28d間の生地、折り目30bと親骨28c間の生地、折り目30aと親骨28b間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになる。
このような作用が4本の送気パイプ23全てで起こるので、傘2全体が脱水される。なお、図では空気流の傾きを極端に表現しているので、一方の生地にしか吹き付けられないように見えるが、実際は前述したように5〜20度程度であり、さらに孔24から噴出した後の空気流は広がるので傘2を回す方向を変えるだけで生地の全ての面に空気流が吹き付けられる。
【0030】
このような傘2の生地の部分の脱水に加えて、図1を用いて説明したように、送風機7からの空気の一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気空間部21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出される。
傘2を傘脱水機に充分挿入した場合に、この排気通路21に石突き27が達することになり、排気室15の内側面19に設けられた孔20からの高速の空気流によって、石突き27近傍の水分が脱水されることになる。
【0031】
このようにして傘2の脱水が行われるわけであるが、2台もの送風機7を動かすため、運転時に送風機7から騒音が発生する。そのため、前述したように送風手段である送風機7を箱体1の下部に設けることで使用者から騒音の発生する送風手段を遠ざけている。また、図1において吸込気室12の上面に吸音構造体11が設けられている。特に、この吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けられていることが望ましい。
【0032】
そして、脱水を終えると図1における傘挿入口3の下方に設けられた露先ガイド32の傾斜したスカート形状に基づく働きにより、露先29等が引っかからず滑らかに傘2を抜くことができる。
この露先ガイド32は、樹脂などで一体成形され、筒状で上部の筒口が傘挿入口3とほぼ同じくらいの直径であり、下部の筒口がこれより広い漏斗に似た形状である。なお、天面4の中央部に設けられた傘挿入口3と露先ガイド32の上部の筒口との接続部分は、できるだけ短くなるように、また印籠結合などで水滴が内部に入り込まないように設計されており、傘2を抜くことにより、この部分が濡れたとしても傾斜した露先ガイド32に沿って噴出される空気によって、できるだけ早く乾燥するようになっている。
【0033】
このようにして傘2が引抜かれていくと、図1における物体検知センサ33が物体の存在を検知しなくなり、各送風機7の運転が停止される。あるいは、一定時間以上、送風機7の運転が継続した場合に安全のため停止される。
以上のように傘2のシャフト26に沿って孔24を設けた送気パイプ23を設置しているので、傘2の脱水したい部分の全面に空気流を吹き付けることができ、高い脱水性能が得られる。
【0034】
また、この発明の実施の形態1では、傘2へ吹き付ける空気の通風路に送気パイプ23を用いているので、傘2の折り目30と折り目30の間に空気流の噴出する孔24を有する送気パイプ23を設置することができ、傘2の生地全体に空気流を当てることができるため、脱水能力が高い。
さらに、傘2へ吹き付ける空気の通風路に送気パイプ23を用いているので、空気流を噴出する送気パイプ23と空気流噴出手段収納部5の外側との間に充分な空間を得ることができる。この空間の存在のおかげで、傘2から吹き飛ばされた水分が空気流噴出手段収納部5の外側で跳ね返って傘2に再付着するのを防ぐことができると共に、パイプであるので安価に製造することができる。
【0035】
図8はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第3の変形例で、図5と同様な横断面図、図9は同第3の変形例の要部を示す斜視図である。
この第3の変形例は、送気パイプを用いた第1〜第2の変形例とは異なり、通風路を用いたものである。
この第3の変形例の傘脱水機は、空気流噴出手段収納部5を構成する脱水処理壁面55から内部に向けてそれぞれ突出した4つの凸部35を設け、その各凸部35の先端側に上下に貫通して送風機7からの空気を流す通風路36を形成し、その各凸部35の先端に通風路36と連通し、通風路36内の空気を凸部35の外部へ噴出させるスリット状の吹出通路37を形成したものである。
このような構成としても、図5に示すように傘脱水機内に挿入した傘2の中心(シャフト26部分がこれに相当する)から送気パイプ23までの距離lと、傘2の中心から折り目30までの距離mとの関係のように、傘2の中心から凸部35までの距離nが前記mよりも小さければ、実施の形態1と同じように、傘2の生地全面に空気流を当てることができる。
【0036】
さらにいえば、この発明の実施の形態1の傘脱水機の機能のうち、空気流を傘2に吹き付ける機能と、傘2の折り目30の内側に入りこんで生地を捲り折り目30と折り目30の間に空気流を送り込み易くする機能とについて分けて考えれば、送気パイプ23を露出した構成のものや凸部35内に通風路36を備えた構成のように、空気流を噴出する孔24や吹出通路37と、傘2の折り目30の内側に入りこんで折り目30と折り目30の間に空気流を送り込み易くするためのパイプや凸部とを一体化しなくても、これらの機能は達成することができる。
【0037】
即ち、傘2の生地と接触して折り目30を捲きつかせることで空気流を親骨28と折り目30との間の生地に誘導する働きだけをさせる機能を有する傘生地捲り手段(例えば、パイプのような棒状のもの)を、傘2の中心から折り目までの距離mよりも傘2の中心からこの傘生地捲り手段までの距離が短くなるように設置し、それとは別に傘生地捲り手段の近傍に空気流を噴出する空気流噴出手段を設けるような構成としても、同じように脱水能力が高い傘脱水機が得られる。
なお、閉じた状態の傘2は石突き27から露先29にかけて広がっていっているので、折り目30と傘生地捲り手段とが接触するには、l、m、nは露先29に近い折り目30の位置を基準として設定する必要がある。
【0038】
この場合、送風手段収納部6の壁面と空気流を噴出する空気流噴出手段との位置関係によっては、除去した水分の跳ね返りにより、若干性能が劣るおそれがあるが、送風手段収納部6の壁面内側に水分が跳ね返りにくい素材や凹凸を設けたり、水が流れ落ちやすい形状とすれば、性能低下を抑制できる。
また、空気流を噴出する孔と傘2の生地との距離が開いてしまい流速が低下し、送風機7を同じ設定にしていると、十分な運動エネルギが得られない可能性があるが、その場合は送風機7の能力を上げてやればよい。
【0039】
また、傘挿入口3の内側の面と送気パイプ23さらには脱水処理壁面55の内側、露先ガイド32の内面に撥水処理加工を施すことで、1本の傘2の脱水が終わり、次の傘2の脱水を行うときに、前の傘2の水分が、後の傘2に付着することがなく、連続して使用する際の性能の安定化につながる。
【0040】
さらに、4本の送気パイプ23の間隔は、傘挿入口3近傍が広く、排気室15側が狭くなるように構成されているので、傘2を閉じた状態での折り目30のシルエットに近く、一般的な傘2のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている状態でも生地全体に空気流を吹き付けることができる。
【0041】
また、4本の送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方である排気室15側ほど穴間のピッチが広く、上方である開口部3近傍になるほどピッチが狭くなっている。
そのため、一般的な傘2のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている傘2では、付着する水分が多い露先29近傍に吹き付ける空気流は多く、付着する水分が少ない石突き27近傍に吹き付ける空気流は少なくなるので、送風機7の容量を大きくしなくても済み、効率のよい空気の吹き付けを行うことができる。
【0042】
さらに、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24の高さがずれているので、吹き付ける方向が同一直線上とならず、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0043】
また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24の向きが該孔24からの空気流の流れる方向が水平面上で同一直線上にならないようにずらしているので、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0044】
さらに、4本の送気パイプ23に設けられた孔24の向きが各送気パイプ23の孔からの空気流の流れる方向が水平面上で同一方向にずらされることがないように、互いに異なる方向となるようにずらすようにしたので,傘2が空気流に押されて回ってしまうのを防ぐことができる。
【0045】
なお、このように対向する送気パイプ23の孔24から噴出される空気流が同一直線上にならないようにずらすことは、この実施の形態1の傘生地捲り手段と空気流噴出手段とを別に設けた構造の傘脱水機だけでなく、傘生地捲り手段を備えないリング状に空気流噴出手段を備えた傘脱水機や壁面に空気流噴出手段を備えた傘脱水機についても適用できる。
【0046】
また、送風機7を傘脱水機1の下部に配置したので、送風機7の運転騒音が使用者に与える影響を抑制できる。
さらに、吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けたので、送風機7の運転騒音を効率よく吸音し、騒音を抑制することができる。
また、送風手段収納部6と送風機室53の間には、左右に2つの吸気チャンバー52があり、この空間に連通されている取入口9には、エアフィルタ49が設けられ、埃などが送風機7の駆動モーター内部に入り込むことを防ぐ。
また、本体底板47には排気開口58が形成されており、排水空間部48から排気される湿気を帯びた空気が排気開口58から外部に排出されることとなり、取入口9から吸い込まれて送風機7の内部に入り込むことを防ぐ。
この種の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであるため、ブラシ部分に水滴や埃が付着すると、モーターの寿命が低下するためである。
【0047】
図10はこの発明の実施の形態1の傘脱水機の第4の変形例の要部を示す斜視図、図11は同第4変形例の要部を示す断面図である。
この第4の変形例は、上述した送気パイプ23の孔24と構成が異なるものである。
即ち、上述した送気パイプ23の孔24は、例えば厚みの薄いパイプの外周面をプレス加工やレーザ加工により後加工で行っていた。そして、この孔24の部分で送気パイプ23の静圧を高速気流の運動エネルギーに変換しており、その変換効率が高いほうが良い。
そこで、この第4の変形例では、図10,図11に示す送気パイプ23aの孔の内周に円筒体を設けて筒孔24aを形成したものである。また、その筒孔24aの吸込内側部分には面取りが施されている。
【0048】
その筒孔24aの概略寸法は、穴径はφ3mm、軸方向寸法は10mm、吸込内側部分は1.5mm程度の面取りである。
このように送気パイプ23aに吸込内側部分が面取りされた筒孔24aを設けることにより、吸込側部分の圧力損失が軽減でき、軸方向部分で高速気流の吹き出し流れが整えられて吹出風速の減衰が少なくなり、また吹出気流の騒音も低下した。
【0049】
また、このような筒孔24aを設けた送気パイプ23aの製造方法としては、例えば、送気パイプ23aを2部品の送風孔側と背面側に分離し、それぞれを樹脂成形などで成形して、その後に2部品を超音波溶着などで接着すれば容易に製造することができる。但し、この場合には、樹脂成形するための金型費用が必要であるため、大量生産する場合には部品費用は後加工の必要がなくなるため安価に製造できるが、金型費用の初期投資が必要となる。
【0050】
実施の形態2.
図12はこの発明の実施の形態2の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図、図13は同傘脱水機の露先ガイド部分を示す断面図、図14は同傘脱水機の要部を示す斜視図、図15は同傘脱水機の送風機室を主に示す斜視図、図16は同傘脱水機の排気空間部を主に示す斜視図、図17は同傘脱水機の送風機室を斜め上面側から見た斜視図、図18は同傘脱水機の送風機室を斜め底面側から見た斜視図、図19は同傘脱水機の図3と同様な横断面図、図20は同傘脱水機の送気パイプの変形例を示す斜視図、図21は同傘脱水機の送気パイプの別の変形例を示す斜視図である。
なお、実施の形態1と同じ機能を有する部品には同一の番号を付し、説明を省略する。この実施の形態2は、実施の形態1と送風手段収納部6及び空気流噴出手段収納部5の構成が異なるものである。
この実施の形態2の空気流噴出手段収納部5を構成する脱水処理壁面55が円筒形ではなく八角筒形とし、また、送風手段収納部6に収められる送風機室53は樹脂で一体成形されており、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。
【0051】
以下、詳細に説明する。
送風手段収納部6に収められる送風機室53は樹脂で一体成形され、四つのコーナー部が面取された略直方体で、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。送風機7は送風機室53の底面側から挿入され、その底面側は第2の仕切り壁51がパッキン材を介してねじ固定されている。
また、送風機室53の上中央部は突出しており、その送風機室53の両側には2つの吸込気室12がそれぞれ形成されている。これら吸込気室12の上面には、脱水処理壁面55と結合された第1の仕切り壁50がパッキン材を介してねじ固定されている。
【0052】
また、吸込気室12と第1の仕切り壁50の間で第1の仕切り壁50側には、吸音構造体11が貼り付けられている。この吸音構造体11の取り付けは、吸込気室12の内周部に設けられたリブ53eの上に吸音構造体11をのせ、吸音構造体11の第1の仕切り壁50側に接着剤を塗布しておき、第1の仕切り壁50をねじ固定後に、例えば吸込気室12の空間より指先など挿入して吸音構造体11を第1の仕切り壁50の接着剤に密着させれば、第1の切り壁50に位置決めして吸音構造体11を貼り付け後に、第1の切り壁50をねじ固定するより容易に取付ができる。また、リブ53eを設けているため、万一接着剤がはがれても、吸音構造体11が吸込口10に吸込まれ、吸込口10が塞がれることはない。
【0053】
送風機室53の形状を図17及び図18でさらに詳述する。
図17において、送風機室53の全体の形状は、四つのコーナー部は面取され、2つの平面状の側壁53aと2つの半円弧状の端壁53bとを有する略直方体である。送風機室53の上面側のほぼ中央部は、排気通路21を形成する四角形の角ダクト64で図1のおける内側面19を形成している。
この角ダクト64の両サイドには、外側が突出する室壁53dで区画され、底側が中央にファン吸込口14を有する隔壁13で仕切られた吸込気室12が形成されている。そのファン吸込口14の周囲には吸音構造体11を係止固定するリブ53eが設けられている。その角ダクト64の上下方向の途中で、円筒形のファンモーターの外周部が嵌まり込むクッション受け59がリング状に形成されて、そのリング形状の一部は、角ダクト64の内側に入り込んでいる。
【0054】
送風機室53の底面側は、図18に示すように、その外周部はフランジ53cになっており、パッキン材が入り込む凹状となっている。また、送風機室53のほぼ中央部は、角ダクト64の開口面積より小さい開口穴65になっている。
この開口穴65は角ダクト64に対して略45°回転させた位置関係にあり、その外周部に吹出口22が位置している。この吹出口22の上下方向の位置は、前述の隔壁13と同一面ではなくそれよりずっと下側で送風機室53の底面側に近い位置である。吹出口22の上方には、吹出口フランジ62が形成されている。送風機7は、電気掃除機などに使用されている円筒形のファンモーターである。
【0055】
図18に示すように、送風機7の吸込口面及びその外周面にリングクッション16aを嵌めこみ、その送風機7を送風機室53内に設けられた隔壁13と一体形成された円筒部分に挿入後、この反対面側の回転軸受凸部にゴムブッシュ17を嵌め込む。リングクッション16aは、例えば押し出し成形したクッション材などをドーナツリング状にして構成している。
ここで、ゴムブッシュ17の回転軸受凸部の嵌まり込み部分の外形形状は四角形になっており、第2の仕切り壁51の凹部に嵌合してモーター起動時に発生する回転力と反対方向の反作用回転力を抑えて、送風機室53内に収納された送風機7が回転方向に回動することを防ぐ。
送風機室53のリングクッション16aの嵌まり込み部分であるクッション受け59の上下方向延長部分、すなわち、吹出口22とファンモーターの外周面との間に沿面壁60を設けている。
【0056】
沿面壁60を設けたのは、送風機7の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであり、ブラシ部分から火花が発生し、このブラシ部分はモーターの冷却のため、開放されているため、万一の場合、モーターの発煙、発火が製品外部、すなわち送気パイプ23に設けられた送風孔24から出にくい構造としたものである。さらに、沿面壁60を設けることにより、沿面距離が長くなる。沿面壁60を設けることによる圧力損失も送風孔24の吹出静圧10000Paに対し200Pa程度とわずかであり、また一体成形できるため製造コストアップもほとんどない。
【0057】
また、箱体1内に形成された送風手段収納部6と一体成形された送風機室53の間には、図14で示すように左右に2つの吸気チャンバー52がある。吸気チャンバー52の下部の第2の仕切り壁51の面には、吸気チャンバー52と空気取入通路8を連通する仕切り壁開口51aが設けられている。その第2の仕切り壁51と本体底板47を連結する一対の仕切り壁脚61と本体外郭1aとで、本体外郭1aの左右側面下部に設けられた取入口9と仕切り壁開口51aを連通する吸気パス風路を構成している。
この吸気パス風路に連通されている取入口9には、エアフィルタ49が設けられ、埃などが送風機7の駆動モーター内部に入りこむことを防ぐ。このエアフィルタ49は例えば、前記仕切り壁脚61に着脱自在に取り付けて、本体外郭1aに開口穴のみを設けて、清掃は、例えば本体外郭1aの開口穴部分から掃除機で行えば容易にできる。
【0058】
本体底板47の両側には、上方に凸状でコの字状のチャンネル部47aを有し、このチャンネル部47aに本体移動用のキャスター54及び排気開口58を設けている。
キャスター54は縦方向に厚みを有するため、キャスター54をチャンネル部47aに設け、本体底板47の中央部の面と床面の間隔を小さくして、ドレインタンク41の容量を増やすようにしている。
また、本体底板47のチャンネル部47aに排気開口58を設けたのは、吹出通路37から排気される湿気を帯びた空気が取入口9から吸込まれて、送風機7の駆動モーター内部に入りこむことを防ぐためである。この種の駆動モーターは交流整流子モーターと呼ばれるブラシモーターであるため、ブラシ部分に水滴や埃が付着すると、モーターの寿命が低下するためである。
【0059】
図16はドレインタンク41とタンクカバー42の形状を示す。
ドレインタンク41の底部の左右には、本体底板47の両側に設けられた凸状でコの字状のチャンネル部47aに干渉しないように切り欠き部41cが形成されている。そして、ドレインタンク41の底部が本体底板47の上面に嵌まり込んだ状態で、排気開口58とドレインタンク41の切り欠き部41cの間にはある程度の間隔を有している。
本体底板47のチャンネル部47aに排気開口58を設ける理由は、ドレインタンク41の容量をできるだけ大きくとるためである。
【0060】
また、送風機室53の中央部は壁面19に囲まれて排気通路21を形成しているが、この部分は樹脂で一体成形され、さらに第1の仕切り壁50との結合部は、パッキン材が収められる凹状の溝が設けられているため、この溝部分にパッキン材を嵌め込みその外周部に設けられたねじ穴部分でねじ結合することにより、第1の仕切り壁50と一体に結合された脱水処理壁面55aと完全結合される。このため、脱水処理空間25で除水された水滴は、確実に送風機室53の中央部の壁面19を通ってドレインタンク41に排水される。
送風手段収納部6に収められる送風機室53は、樹脂で一体成形され、四つのコーナー部は面取された略直方体で、その送風機室53を箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置することで、箱体1の下部に収納されるドレインタンク41も略四角形箱型に構成でき、容量が効率良く大きくできる。
【0061】
図4においては、脱水処理壁面55は円筒形であったが、図14に示すように八角筒形としている。従って、脱水処理空間部25も八角筒形となる。
箱体1の後部コーナー部と脱水処理壁面55の間に制御回路45が位置しており、また、漏電ブレーカー46は制御回路45の位置している反対側の後部コーナー部に位置している。
さらに、脱水処理壁面55には、内部が見ることができる脱水処理壁面開口55aを設け、この開口55aに対向して本体外郭1aにも本体開口1bを設けている。脱水処理壁面開口55aには連結ダクト56を介して透明なアクリル板の窓40を設け、この窓40を本体開口1bに臨ませている。この窓40と本体開口1bの間には水などが本体外郭1aと脱水処理壁面55の間の空間に進入しないようにパッキン材40aが設けられている。
【0062】
ここで、脱水処理壁面55が、円筒形の場合は、脱水処理壁面開口55aを設けると、例えば薄板鋼板で構成する場合など、この開口部分でロール曲げのスプリングバックが生じて円筒形状がひずんでしまうため、曲げ加工が複雑になる。これに対して八角筒形の場合には、まったく問題なく加工でき、しかも側面に平面部分を有するため、制御回路45や漏電ブレーカー46の取付も容易になる。
露先ガイド32は透明な樹脂で一体成形され、その左右外周部に物体検知センサの送信部33aと受信部33bを設け、且つ物体検知センサの送信部33aと受信部33bがそれぞれ位置する部分は透明で、その他の部分はシボ加工などを施して半透明にしているため、透明部品を設ける必要がなく露先ガイド32の製造コストも低減できる。この実施の形態2の物体検知センサは光を発する送信部33aと光を受ける受信部33bとからなり、両者の間に傘2が介在すると受信部33bに光を受ける受信信号が入らなくなって傘2の存在を検知するものである。
【0063】
また、露先ガイド32の正面側には表示回路(図示省略)の板状の取付部66を設けたので、別部品で取付部を設ける必要もない。また、天面4には表示部分を有するが、表示回路の取付部66は、露先ガイド32の正面側に取り付けたため、例えば、メンテナンスなどで、天面4を取り外す場合や、天面4の傘挿入口付近が傷つき、新品の天面4に交換する場合など、天面4側には表示回路が設けられていないため、制御回路の配線などまったく気にせずに交換できる。
以上までの説明においては、脱水処理壁面55は八角筒形であったが、四角筒形でも良い。但し、四角筒形においては、制御回路45を設ける空間に制約が生じる。
【0064】
露先ガイド32の脱水処理空間部25側には、送気パイプ23の一端側でコーキング材などを塗布してキャップ23aにより完全に閉鎖された閉鎖側、すなわちキャップ側位置には、図13に示すようにこのキャップ23aを係止固定する係止部32aが形成されている。送気パイプ23の他端側で開放側すなわち下側は、送風機室53の吹出口22の外周部に一体に設けられた吹出口フランジ62に結合されている。
【0065】
組み立ての際は、送風機室53の吹出口22の外周部に設けられた吹出口フランジ62に例えばコーキング材などを塗布して送気パイプ23の下側を結合した後、露先ガイド32を脱水処理壁面55の上端面に挿入結合する時に、露先ガイド32の係止部32aにキャップ23aが入り込むようにセットすれば、送気パイプ23の閉鎖側が容易に固定でき、またこの部分は、コーキング材などの塗布で結合されていないため、例えば、分解清掃などで脱水処理壁面55内を清掃する際、露先ガイド32を脱水処理壁面55から容易に取り外すことができる。
【0066】
また、吹出口フランジ62は、隔壁13の面より下側に位置させたため、図1で示す内側面19に設けられていた孔20は、内側面19に設けず、この部分に位置する送気パイプに孔24として設ければよいため、送風機室53を一体成形する場合に、内側面19に位置する部分に孔20を設ける必要がなくなる。
吹出口フランジ62と送気パイプ23の下側である開放側の結合は、コーキング材などを塗布しても良いが、一端側の内径が送気パイプ23の外径と同一で、反対側の内径が吹出口フランジ62の外径と同一の異型円筒形のゴムパイプなどを用いて、先ず送気パイプ23にこのゴムパイプを挿入し、金属製バンドなどでパイプの軸方向にずれないように固定後、吹出口フランジ62の内径側には、送気パイプ23の外径側を挿入し、吹出口フランジ62の外径側には、ゴムパイプの外径側が嵌まり込むようにすれば、この部分から送風機室53内に水滴が入りこむことはない。
【0067】
送風手段収納部6に収められる送風機室53は、樹脂で一体成形され四つのコーナー部は面取された略直方体で、箱体1の前後、左右方向に対して略対角に配置されている。このような配置及び重量物である2台の送風機7を箱体1の下部に形成することで、左右、前後ともに転倒しにくい構造になっている。
傘2がある程度撥水性を有する新しいものの場合は、送気パイプ23の形状は、外径がφ30mm程度のパイプ状のものでは傘布にあまり摩擦せずに最もスムーズに傘布の襞をめくることができたが、撥水性が悪化した傘やビニール製の傘の場合には、隣り合った傘布同士が密着して、傘を左右に回転させただけでは、なかなか密着した傘布をめくることができない。但し、ある程度時間を有すると、ある時点で一気にめくれてその後は短時間で除水できる。
【0068】
この現象を改良する実施例について以下説明する。
最も容易な方法は、送気パイプ23の表面の摩擦係数を増加させ傘布と送気パイプ23の摩擦力を増加させ回転により傘布表面を送気パイプ23で引っ張って密着した傘布同士をめくる方法である。
図20では送気パイプ23の送風孔4の孔列の両サイドに摩擦係数の大きいゴムシート63を貼り付けたものである。但しこの場合には、ゴムシート63の汚れにより、摩擦係数が低下するという問題がある。ゴムシート63を貼り付ける変わりに送気パイプの材質をステンレスからこれより摩擦係数を大きくするため、表面をブラスト処理などで微細な凹凸を施す方法もある。
【0069】
次に、送気パイプ23の形状を変更する方法である。例えば多角形のパイプ状にして、角ばった部分を形成する方法である。図21では、八角形にした場合である。このようなパイプは例えば樹脂の押し出し成形やアルミ押し出し成形などで容易に製造できる。この場合には、摩擦係数の調整は、角ばった部分の丸み具合を変更するだけでよい。
【0070】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、箱体内の上方側に設けられた脱水処理空間部に傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘が収納されている場合に、箱体内の下方側に設けられた送風機が作動すると、送風機は外部から取り入れた空気を箱体内に設けられた空気流噴出手段に送風し、空気流噴出手段は送風機から送風される空気を箱体内の上方側に設けられた脱水処理空間部に収納された傘の全長に亘って高速の空気流として噴出するようにしたので、傘のシャフトに沿って生地に高速の空気流が当たり、短時間で傘に付着した水分を除去することができ、傘から吹き飛ばされた水分は脱水処理空間部から排気空間部に流れ落ちるため、除去した水滴の処理も容易にできるという効果がある。
また、箱体を上下に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁により、箱体内に脱水処理空間部と送風手段収納部と排気空間部とが形成されるようにしているので、箱体の本体側面外郭が2つの仕切り壁によって強度的に補強され、しかも傘脱水機全体の構成が簡単で組立が容易であり、さらに軽量に製作できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図である。
【図2】同傘脱水機に傘が挿入される途中の状態の正面より見た縦断面図である。
【図3】同傘脱水機の斜視図である。
【図4】図3のA−A線での横断面図である。
【図5】図3のB−B線での横断面図である。
【図6】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第1の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
【図7】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第2の変形例を示し、図5と同様な横断面図である。
【図8】この発明の実施の形態1の傘脱水機の第3の変形例で、図5と同様な横断面図である。
【図9】同第3の変形例の要部を示す斜視図である。
【図10】同第4の変形例の要部を示す斜視図である。
【図11】同第4の変形例の要部を示す断面図である。
【図12】この発明の実施の形態2の傘脱水機に傘が挿入された状態の側面より見た縦断面図である。
【図13】同傘脱水機の露先ガイド部分を示す断面図である。
【図14】同傘脱水機の要部を示す斜視図である。
【図15】同傘脱水機の送風機室を主に示す斜視図である。
【図16】同傘脱水機の排気空間部を主に示す斜視図である。
【図17】同傘脱水機の送風機室を斜め上面側から見た斜視図である。
【図18】同傘脱水機の送風機室を斜め底面側から見た斜視図である。
【図19】同傘脱水機の図4と同様な横断面図である。
【図20】同傘脱水機の送気パイプの変形例を示す斜視図である。
【図21】同傘脱水機の送気パイプの別の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 箱体、1a 本体外郭、2 傘、3 傘挿入口、4 天面、5 空気流噴出手段収納部、6 送風手段収納部、7 送風機、8 空気取入通路、12 吸込気室、15 排気室、20 孔、21 排気通路、23 送気パイプ(空気流噴出手段、傘生地捲り手段)、24 送気パイプの孔(空気流噴出手段)、25脱水処理空間部、41 ドレインタンク、42 ドレインタンクカバー、47本体底板、48 排気空間部、50 第1の仕切り壁、51 第2の仕切り壁、52 吸気チャンバー、53 送風機室、55 脱水処理壁面、58 排気開口。
Claims (21)
- 上部に傘を挿入するための開口部を有する箱体と、
箱体を上下方向に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁と、
箱体内の上方側に前記上方の仕切り壁によって設けられ、前記傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘を収納して脱水を行う脱水処理空間部と、
箱体内の中央で前記2つの仕切り壁の間に形成された送風手段収納部と、
送風手段収納部に設けられ、外部から取り入れた空気を送風する送風機を収納した送風機室と、
箱体内の脱水処理空間部に設けられ、前記送風機室から送風される空気を前記脱水処理空間部に収納された前記傘の全長に亘って噴出する空気流噴出手段と、
箱体内の下方側に前記下方の仕切り壁によって前記脱水処理空間部の下部と連通して設けられ、該脱水処理空間部内に噴出された空気が排出される排気空間部と、
を備えたことを特徴とする傘脱水機。 - 前記箱体の下方側に前記排気空間部内に排出された空気を外部に排出する排気開口を備えたことを特徴とする請求項1記載の傘脱水機。
- 上部に傘を挿入するための傘挿入口を有する箱体と、
箱体を上下方向に3分する中央に開口を有する2つの仕切り壁と、
箱体内の上方側に前記上方の仕切り壁によって設けられ、前記傘挿入口から挿入されて閉じた状態の傘を収納して脱水を行う脱水処理空間部と、
箱体内の上方側に設けられ、前記脱水処理空間部に収納された傘の親骨と親骨の間の生地の折り目を捲る傘生地捲り手段と、
箱体内の中央で前記2つの仕切り壁の間に形成された送風手段収納部と、
送風手段収納部に設けられ、外部から取り入れた空気を送風する送風機を収納した送風機室と、
箱体内の脱水処理空間部に設けられ、前記送風機室から送風される空気を前記脱水処理空間部に収納された前記傘の全長に亘って噴出する空気流噴出手段と、
箱体内の下方側に前記下方の仕切り壁によって前記脱水処理空間部の下部と連通して設けられ、該脱水処理空間部内に噴出された空気が排出される排気空間部と、
を備えたことを特徴とする傘脱水機。 - 前記箱体の下方部側に該脱水処理空間部内に排出された空気を外部に排出する排気開口を備えたことを特徴とする請求項3記載の傘脱水機。
- 前記傘生地捲り手段は前記箱体内の上方側で前記脱水処理空間部の外側に対向配置された複数のパイプであり、前記空気流噴出手段は前記送風機と連結された各パイプと、当該各パイプに設けられ、前記送風機から送風される空気を前記傘に向けて噴出するための複数の孔であることを特徴とする請求項3〜4のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記送気パイプの孔の内周に円筒体を設けて筒孔を形成し、該筒孔の吸込内側部分に面取りを施したことを特徴とする請求項5記載の傘脱水機。
- 前記箱体内の下方側に設けられた排気空間部に前記傘から除水した水滴を溜めるドレインタンクを配設し、該ドレインタンクの上面にドレインタンクカバーを着脱自在に取り付け、該ドレインタンクカバーの上面に前記排気空間部の排気通路の大きさより多少大きい凹部を形成し、該凹部の内周面に排水開口穴を設け、前記ドレインタンクカバーの上面全周に凸部を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記箱体は、上部に傘を挿入するための開口部を有する天面と、側部の本体外郭と、下部の本体底板とで形成され、本体外郭に送風手段収納部と連通する吸気パス風路を形成し、前記本体底板に前記排気空間部に排出された空気を外部に排出する排気開口を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記吸気パス風路にエアフィルタを設けたことを特徴とする請求項8記載の傘脱水機。
- 前記本体底板の両側に上方に凸状でコの字状のチャンネル部を設け、該チャンネル部に本体移動用のキャスター及び前記排気開口を設けたことを特徴とする請求項8又は9記載の傘脱水機。
- 前記送風機室は、樹脂で一体成形により四つのコーナー部が面取された略直方体に形成され、前記箱体の前後、左右方向に対して略対角に配置されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記送風機室内に吹出口が形成され、該吹出口と前記前記送風機の外周面との間に沿面壁を設けたことを特徴とする請求項11記載の傘脱水機。
- 前記箱体内の脱水処理空間部は、前記箱体内に配設された円筒状又は角筒状の脱水処理壁面と、該脱水処理壁面の上端と下端側が接合され、上端側が前記傘挿入口に連設されたスカート形状の傾斜した筒状または角筒状の露先ガイドと、該脱水処理壁面の上端と接合された前記上方の仕切り壁とで形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記箱体内に前記傘挿入口に連設されたスカート形状の傾斜した筒状または角筒状の露先ガイドは透明な樹脂などで一体成形され、該露先ガイドの外周部に物体検知センサの送信部と受信部を対向させて設け、該物体検知センサの送信部と受信部が位置する部分以外に加工を施して半透明としたことを特徴とする請求項13記載の傘脱水機。
- 前記露先ガイドに表示回路の取付部を設けたことを特徴とする請求項13記載の傘脱水機。
- 前記露先ガイドに、前記送気パイプの閉鎖側が固定できる係止部を形成したことを特徴とする請求項13記載の傘脱水機。
- 前記箱形本体の後部コーナー部と前記脱水処理空間部を形成する角筒状の脱水処理壁面との間に制御回路などの電気部品を位置させたことを特徴とする請求項13記載の傘脱水機。
- 前記脱水処理壁面に内部が見ることができる脱水処理壁面開口を設け、該脱水処理壁面開口に対向して本体外郭にも本体開口を設け、該脱水処理壁面開口に連結ダクトを介して透明な板の窓を設け、該窓を前記本体開口に臨ませたことを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記載の傘脱水機。
- 前記送気パイプの孔の孔列サイドに摩擦係数の大きい部材を取り付けたことを特徴とする請求項5〜18記載の傘脱水機。
- 前記送気パイプの表面を微細な凹凸や部分的に角張った突起形状に形成したことを特徴とする請求項5〜18記載の傘脱水機。
- 前記送気パイプの形状を多角形状にしたことを特徴とする請求項5〜18記載の傘脱水機。
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2003
- 2003-06-05 JP JP2003160696A patent/JP2004361017A/ja active Pending
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