JP2004363447A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビアホールおよび配線溝の形状を変えることなしに高抵抗層を除去することのできる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】ビアホール10の底部に露出している銅配線層1表面の高抵抗層12を、還元性ガスを含むエッチングガスを用いてプラズマ処理する。還元性ガスは、水素、アンモニアおよびヒドラジンよりなる群から選ばれる少なくとも1のガスを含むことができる。また、層間絶縁膜6は、ヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満のものを用いる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、より詳しくは、低誘電率絶縁膜を用いたダマシン法による半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高速化は著しく、多層配線部における配線抵抗と配線間や配線層間の寄生容量に起因する信号伝搬速度の低下による伝送遅延が問題となってきている。こうした問題は、半導体デバイスの高集積化に伴う配線幅および配線間隔の微細化につれて配線抵抗が上昇し且つ寄生容量が増大するので、益々顕著となる傾向にある。
【0003】
配線抵抗および寄生容量の増大に基づく信号遅延を防止するために、従来より、アルミニウム配線に代わる銅配線の導入が行われるとともに、層間絶縁膜として低誘電率の絶縁膜(以下、Low−k膜という。)を用いることが試みられてきた。
【0004】
Low−k膜を用いた銅配線の形成方法としては、ダマシン法によるものがある。これは、銅がアルミニウムに比較してエッチングレートの制御が困難であることに鑑み、銅をエッチングせずに配線を形成する技術として知られている。
【0005】
図6および図7を用いて、ダマシン法による従来の銅配線形成工程について説明する。
【0006】
まず、銅配線層20が形成されたシリコン基板21の上に、ストッパー膜22、Low−k膜23をこの順に形成して、図6(a)に示す構造とする。ここで、銅配線層20はバリアメタル膜24と銅層25とを有している。次に、Low−k膜23およびストッパー膜22をエッチングし、図6(b)に示すビアホール26および配線溝27を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ビアホール26の形成によって露出した銅配線層20の表面には、酸化銅などの高抵抗層28が形成されている。従来は、アルゴンプラズマを用いた物理的エッチングによって高抵抗層28を除去していた。しかしながら、この方法では、高抵抗層28だけでなくビアホール26や配線溝27の内壁もエッチングされるために、開口面積が広がって、これらの断面形状がテーパ状になるという問題があった(図7(a))。特に、Low−k膜23として多孔質化膜を用いた場合、このような現象が顕著に見られるようになる。
【0008】
高抵抗層28を除去した後は、ビアホール26および配線溝27の内面にバリアメタル膜29を形成し、ビアホール26および配線溝27に銅層30を埋め込んで、ビアプラグ31および銅配線層32を形成する。以上の工程によって、シリコン基板21に形成された銅配線層20と上層の銅配線層32とがビアプラグ31を介して電気的に接続された銅配線が形成される(図7(b))。ここで、従来法によれば、ビアホール26および配線溝27の開口面積が大きくなるために、隣接する配線間の距離Rが短くなって短絡が生じるという問題があった。
【0009】
また、プラズマエッチングされた銅が、ビアホール26の側壁に付着するという問題もあった。付着した銅は、後工程での加熱によってLow−k膜23中を拡散し、配線間でのリーク電流を増大させることになる。
【0010】
さらには、アルゴンプラズマによってLow−k膜23がダメージを受ける結果、配線間での容量が増加したり、Low−k膜23が収縮して信頼性が低下したりするなどの問題もあった。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、ビアホールおよび配線溝の形状を変えることなしに高抵抗層を除去することのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、高抵抗層を除去する際のビアホールや配線溝の内壁への銅の付着を防いで、リーク電流を低減させることのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の目的は、プラズマダメージを受けにくいLow−k膜を使用することによって、電気的特性および信頼性に優れた半導体装置を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金属配線を有する半導体装置であって、この金属配線上の層間絶縁膜は、ヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満であることを特徴とする。本発明において、金属配線は銅配線とすることができる。また、層間絶縁膜は、多孔質SiO膜、SiOC膜、ポリアリルエーテル誘導体膜、フッ素化アリレン膜、PSG膜、BPSG膜、USG膜、FSG膜、PE−TEOS膜およびSOG膜よりなる群から選ばれるいずれか1の膜とすることができる。
【0016】
また、本発明は、金属配線を有する半導体装置の製造方法であって、この金属配線の上にストッパー膜を形成する工程と、このストッパー膜の上にヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満である層間絶縁膜を形成する工程と、この層間絶縁膜をエッチングしてストッパー膜に達する開口部を形成する工程と、この開口部に露出しているストッパー膜をエッチングすることによりビアホールを形成して金属配線を露出させる工程と、層間絶縁膜をエッチングして配線溝を形成する工程と、露出した金属配線の表面を還元性ガスでプラズマ処理する工程とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法において、還元性ガスは、水素、アンモニアおよびヒドラジンよりなる群から選ばれる少なくとも1のガスを含むことができる。
【0018】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、還元性ガスは、5atom%以下の濃度の水素ガスを含むことができる。また、還元性ガスは、0.5atom%〜2atom%の濃度の水素ガスを含むことが好ましい。
【0019】
また、本発明の半導体装置の製造方法において、還元性ガスは、上記のガスに加えて、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンおよびキセノンよりなる群から選ばれる少なくとも1のガスをさらに含むことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1〜図3は、本実施の形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【0022】
まず、金属配線層としての銅配線層1が形成された半導体基板2を準備する。ここで、銅配線層1は、バリアメタル膜4および銅層5を有している。半導体基板2としては、例えばシリコン基板などを用いることができる。
【0023】
次に、半導体基板2の上にストッパー膜3を形成して、図1(a)に示す構造とする。ストッパー膜3は、上に形成される層間絶縁膜とのエッチング選択比が大きい材料を用いることが好ましい。具体的には、層間絶縁膜の種類に応じて適宜決定されるが、例えば、SiC膜、Si(例えば、Si、Si、SiNなど。)膜、SiCN膜またはSiOC膜などを用いることができる。これらの膜は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタ法などによって成膜することができる。
【0024】
次に、ストッパー膜3の上に層間絶縁膜6を形成する(図1(b))。
【0025】
本発明において、層間絶縁膜6は、低誘電率の絶縁膜(以下、Low−k膜という。)であることが好ましく、比誘電率が3未満のLow−k膜であることがより好ましく、ヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満のLow−k膜であることが特に好ましい。層間絶縁膜の比誘電率を小さくすることによって、配線間容量を小さくして配線遅延時間の低減を図ることができる。また、ヤング率が7GPa以上の材料を用いることによって、耐プラズマ性に十分な機械的強度を有する層間絶縁膜とすることができる。
【0026】
比誘電率が3未満のLow−k膜としては、例えば、多孔質SiO膜、SiOC膜、ポリアリルエーテル誘導体膜、フッ素化アリレン膜、PSG(リン含有ケイ酸塩ガラス)膜、BPSG(ホウ素リン含有ケイ酸塩ガラス)膜、USG(アンドープケイ酸塩ガラス)膜、FSG(フッ素ドープケイ酸塩ガラス)膜、PE−TEOS(Plasma Enhanced−tetra Ethyl Ortho Silicate)膜またはSOG(Spin on Glass)膜などを挙げることができる。さらに、SOG膜の材料としては、例えば、水素シルセスキオキサン(HSQ)またはメチルシルセスキオキサン(MSQ)などを挙げることができる。これらの膜は、CVD法、PVD(Physical Vapor Deposition)法またはSOD(Spin on Dielectric Coating)法などによって成膜することができる。
【0027】
また、Low−k膜のヤング率は、例えば、層間絶縁膜を構成する樹脂の骨格を変えたり、多孔質化材の大きさや量などを変えたりすることによって制御することができる。ヤング率が大きいほど膜の硬度は上昇することから、プラズマに対する耐性を向上させるためには、Low−k膜のヤング率は大きい方が好ましい。本発明者は、鋭意研究した結果、ヤング率が7GPa以上の値を有していれば、配線間容量の増加や膜収縮のレベルが実用上問題のない範囲に収まることを見出した。
【0028】
層間絶縁膜6を形成した後は、この上にハードマスク7を形成する(図1(b))。
【0029】
ハードマスク7は、後述するレジスト膜の形成の際に層間絶縁膜6がエッチングされるのを防ぐ役割を有する。ハードマスク7としては、例えば、CVD法またはスパッタ法などによって成膜された、SiO膜またはSi(例えば、Si、Si、SiNなど。)膜などを用いることができる。
【0030】
ハードマスク7を形成した後は、この上に所定のパターンを有するレジスト膜8を形成して、図1(c)に示す構造とする。具体的には、ハードマスク7の上にフォトレジストを塗布した後、これを露光・現像することによってレジスト膜8を形成することができる。
【0031】
次に、レジスト膜8をマスクとして、ハードマスク7および層間絶縁膜6を異方性エッチングして開口部9を形成する。このエッチングは、ストッパー膜3に達した時点で自動的に停止する。そして、図2(a)に示すように、開口部9の底部にストッパー膜3の一部3aが露出する。
【0032】
エッチング装置としては、例えば、上部電極と下部電極にそれぞれ所定の高周波を印加することのできる2周波励起平行平板型リアクティブイオンエッチャーを用いることができる。また、エッチングガスとして、テトラフルオロメタン(CF)、ヘキサフルオロブチン(C)、オクタフルオロブテン(C)、オクタフルオロペンチン(C)、トリフルオロメタン(CHF)およびジフルオロメタン(CH)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスと、エッチングガス以外の希釈ガスとして、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、窒素(N)、一酸化炭素(CO)および酸素(O)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスとを含む混合ガスを用いることができる。例えば、オクタフルオロブテン(C)、窒素(N)およびアルゴン(Ar)からなる混合ガスをエッチングガスとして装置内に導き、エッチングチャンバ内を所定の圧力に維持した状態で、上部電極と下部電極にそれぞれ所定の電力を印加してプラズマを発生させる。
【0033】
ハードマスク7および層間絶縁膜6のエッチングが終了した後は、不要となったレジスト膜8をアッシングにより除去する。例えば、酸素(O)ガス、アンモニア(NH)ガス、または窒素(N)と水素(H)との混合ガスなどを用いてアッシングを行うことができる。
【0034】
次に、開口部9に露出したストッパー膜3aのエッチングを行い、ビアホール10を形成する(図2(b))。例えば、上記の2周波励起平行平板型リアクティブイオンエッチャー内に、テトラフルオロメタン(CF)と窒素(N)との混合ガスを導き、エッチングチャンバ内を所定の圧力に維持した状態で、上部電極と下部電極にそれぞれ所定の電力を印加する。これにより発生したプラズマによって、ストッパー膜3aのエッチングを行うことができる。
【0035】
次に、フォトリソグラフィー法によってビアホール10の上に配線溝11を形成し、図2(c)に示す構造とする。
【0036】
図2(c)において、ビアホール10の底面には、下層の銅配線層1の表面が露出している。そして、この露出した銅配線層1の表面には、銅が雰囲気中の酸素と反応して生成した酸化銅を主成分とする高抵抗層12が形成される(図3(a))。高抵抗層12が存在したままで上層の銅配線層を形成すると、接触抵抗が増加して半導体装置の電気的特性を低下させることになる。そこで、ビアホール10および配線溝11を形成した後、図3(a)に示すようにして高抵抗層12の除去を行ってから、上層の銅配線層形成工程へと進む。
【0037】
本発明は、還元性のガスを用いた銅配線層1表面のプラズマ処理によって高抵抗層12を除去することを特徴としている。還元性のガスとしては、例えば、水素、アンモニアおよびヒドラジンよりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを用いることができる。また、還元性のガスと、これに不活性なガスとの混合ガスを用いてプラズマ処理を行ってもよい。還元性のガスに不活性なガスとしては、例えば、窒素(N)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)およびキセノン(Xe)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを挙げることができる。酸素などの酸化性ガスがエッチングガス中に含まれると、還元性ガスと反応して還元作用が低下することから好ましくない。
【0038】
還元性ガスを用いてプラズマ処理を行うと、プラズマ中に発生した活性水素が銅配線層1の表面に吸着して酸化銅を銅に還元する。また、活性水素は、銅配線層1の表面に衝突して物理的エッチングも行う。エッチングガス中に不活性ガスが含まれている場合には、不活性ガスから生じた活性種による物理的エッチングも行われる。
【0039】
従来法による高抵抗層の除去では、アルゴンプラズマによる物理的エッチングのみが行われていた。これに対して、本発明では、高抵抗層の主成分である酸化銅を銅に還元する化学的エッチングと、活性種の衝突による物理的エッチングの両方を併用することを特徴としている。これにより、高抵抗層を効率的に除去することが可能となるので、配線溝およびビアホールの内壁へのエッチングを抑制するとともに、層間絶縁膜へ与えるダメージを低減させることが可能となる。また、銅への還元反応によって酸化銅を除去するので、物理的エッチングのみによって酸化銅を除去する場合に比べて、ビアホールおよび配線溝の内壁への銅の付着を低減させることができる。
【0040】
本発明においては、ビアホールおよび配線溝の内壁がエッチングされることによる配線間容量の増大が実用上問題ないレベルに収まるようにして、エッチングガス中に含まれる還元性ガスの濃度を決定することが望ましい。例えば、還元性ガスとして水素(H)を含むガスを用いる場合、水素濃度が多くなりすぎると、配線溝およびビアホールの内壁のエッチング、並びにプラズマダメージによる層間絶縁膜の膜質変化がおこり、配線間容量が増大するようになる。したがって、実用上は、水素濃度が5atom%以下であることが好ましく、2atom%以下であることがより好ましい。一方、エッチングガス中に水素が存在することによって還元作用が認められるようになるが、水素濃度が低くなりすぎると、還元に時間を要してスループットが低下する。したがって、水素濃度の下限値は、0.5atom%以上であることが好ましい。
【0041】
高抵抗層12を除去した後は、ビアホール10および配線溝11の内面にバリアメタル膜13を形成し、バリアメタル膜13を介してこれらの内部に銅層14の埋込みを行うことによって、ビアプラグ15および銅配線層16を形成する(図3(b))。高抵抗層12の除去からバリアメタル膜13の形成までの工程は、連続して行うことが好ましい。具体的には、次のようにして行うことができる。
【0042】
高抵抗層12を除去した後、同一のチャンバ内において真空を維持した状態で、CVD法またはスパッタ法などによって、TiN膜またはTaN膜などのバリアメタル膜を成膜する。続いて、この上にさらに銅層を成膜する。その後、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing,以下、CMPという。)法によって、銅層およびバリアメタル膜の研磨を行う。これにより、ビアホールおよび配線溝の内部にのみ、銅層およびバリアメタル膜が残るようにすることができる。
【0043】
銅層の埋め込みは、他の方法によって行ってもよい。例えば、バリアメタル膜を形成した後、バリアメタル膜の上に電界めっき用シード層を形成する。その後、硫酸銅(CuSO)をベースとした電解液を用いるめっき法によって、ビアホールおよび配線溝の内部に銅を埋め込んでもよい。
【0044】
以上の工程によって、銅配線層1を有する半導体基板2の上に、ビアプラグ15および銅配線層16を形成することができる(図3(b))。ここで、銅配線層16は、ビアプラグ15を介して銅配線層1と電気的に接続している。
【0045】
1つの例として、銅配線層が形成されたシリコン基板の上に、ストッパー膜を介して、比誘電率が2.2の多孔質MSQ膜をPVD法によって形成した。次いで、この多孔質MSQ膜にビアホールおよび配線溝を形成した後、ビアホールの底面に露出した銅配線層に対して、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行った。
【0046】
具体的には、まず、配線溝の形成までが行われたシリコン基板をエッチングチャンバ内に入れ、チャンバ内を所定の真空度にした。次に、ヘリウムガス中に水素ガスを混合したエッチングガスをチャンバ内に導入した後、上部電極および下部電極に所定の高周波を印加してプラズマ処理を10秒間行った。
【0047】
続いて、真空を維持した状態でバリアメタル膜を形成した。具体的には、PVD法によって、TaN膜(膜厚10nm程度)およびTa膜(膜厚15nm程度)を順に成膜し、これらをバリアメタル膜とした。
【0048】
バリアメタル膜を形成した後は、引き続き真空を維持した状態で、バリアメタル膜の上に電界めっき用シード層の形成を行った。具体的には、PVD法によって銅膜(膜厚100nm)を成膜し、これを電界めっき用シード層とした。その後、電界めっき法によって、電界めっき用シード層の上に銅層を形成した後、CMP法によって銅層、電界めっき用シード層およびバリアメタル膜を研磨した。
【0049】
上記の例において、高抵抗層除去のためのプラズマ処理工程の前後で、ビアホールおよび配線溝の形状について詳細な観察を行った。ヘリウムガス中に混合した水素の濃度が2atom%を超えると、ビアホールおよび配線溝の開口面積の増大とともに、層間絶縁膜の膜質変化による配線間容量の増大が見られるようになった。尚、比較例1として、ヘリウムガスのみを用いてプラズマ処理を行った場合には、高抵抗層を除去することはできなかった。
【0050】
他の例として、銅配線層が形成されたシリコン基板の上に、ストッパー膜を介して、ヤング率が9.8GPaで比誘電率が2.3である多孔質MSQ膜をPVD法によって形成した。次いで、この多孔質MSQ膜にビアホールおよび配線溝を形成した後、ビアホールの底面に露出した銅配線層に対して、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行った。
【0051】
具体的には、まず、配線溝の形成までが行われたシリコン基板をエッチングチャンバ内に入れ、チャンバ内を所定の真空度にした。次に、ヘリウムガス中に水素ガスを1atom%の濃度で混合したエッチングガスをチャンバ内に導入した後、上部電極および下部電極に所定の高周波を印加してプラズマ処理を10秒間行った。
【0052】
続いて、真空を維持した状態でバリアメタル膜を形成した。具体的には、PVD法によって、TaN膜(膜厚10nm程度)およびTa膜(膜厚15nm程度)を順に成膜し、これらをバリアメタル膜とした。
【0053】
バリアメタル膜を形成した後は、引き続き真空を維持した状態で、バリアメタル膜の上に電界めっき用シード層の形成を行った。具体的には、PVD法によって銅膜(膜厚100nm)を成膜し、これを電界めっき用シード層とした。その後、電界めっき法によって、電界めっき用シード層の上に銅層を形成した後、CMP法によって銅層、電界めっき用シード層およびバリアメタル膜を研磨した。
【0054】
その後、SiCカバー膜、SiO層間絶縁膜を順に積層し、コンタクトを開口した後、さらに、Ti膜、TiN膜、Al膜を順に積層して100μm□のAlパッドを形成した。
【0055】
上記の例において、Alパッドの電気的特性の評価を行った。図4は、ワイヤリングキャパシタンスに対する累積分布関数の変化を示したものである。図の例において、測定箇所の配線幅および配線間隔はともに0.16μmである。また、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行わずに作製したAlパッドを比較例2とし、これについても同様の評価を行った。尚、比較例2は、配線溝を形成した後にプラズマ処理を行わずにバリアメタル膜を成膜したことを除いては、上記と同様の工程で製造した。
【0056】
図4から分かるように、プラズマ処理の有無にかかわらず、配線間容量の増加は殆ど認められなかった。このことは、プラズマ処理を行ってもビアホールおよび配線溝の形状が殆ど変化しないことを示している。
【0057】
さらに、比較例3として、ヤング率が3.7GPaで比誘電率が2.2である多孔質MSQ膜をPVD法によって形成したサンプルを作製し、図4と同様の評価を行った。図3の例とはMSQ膜を構成する樹脂の骨格を変えることによって、ヤング率を低くした。また、比較例3と同じ多孔質MSQ膜を用い、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行わずに作製したAlパッドを比較例4として、同様の評価を行った。尚、比較例3および比較例4は、上記以外は図4の例と同様の工程で製造した。
【0058】
図5は、比較例3および比較例4について、ワイヤリングキャパシタンスに対する累積分布関数の変化を示したものである。図5から分かるように、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行うことによって、配線間容量は最大で14%程度まで変化した。
【0059】
また、これらのAlパッドについて断面の形状を詳細に観察した。ヤング率が9.8GPaの多孔質MSQ膜では、高抵抗層除去のためのプラズマ処理を行っても断面形状に殆ど変化は見られなかった。一方、ヤング率が3.7GPaの多孔質MSQ膜では、プラズマ処理によるMSQ膜の収縮が見られた。収縮率は、配線間隔の5%程度であった。
【0060】
尚、本実施の形態においては銅配線層を形成する例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、銅以外の他の金属の配線層が半導体基板に形成されていてもよい。さらに、酸化されて形成された高抵抗層をプラズマ処理によって除去する目的であれば、本発明を適用することが可能である。
【0061】
また、本実施の形態では、レジストパターンをハードマスクへ転写した後、このハードマスクを用いて層間絶縁膜をエッチングする例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ハードマスクを設けずに、層間絶縁膜にレジストパターンを直接転写してもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、還元性のガスを用いて高抵抗層の除去を行うことにより、ビアホールおよび配線溝の内壁がエッチングされるのを防いで、配線間容量の増加を抑制することができる。また、ビアホールや配線溝の内壁への金属の付着を防いでリーク電流を低減させることができる。
【0063】
また、本発明によれば、ヤング率が7GPa以上の値を有する層間絶縁膜を用いることによって、プラズマ処理によるダメージを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本実施の形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本実施の形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(b)は、本実施の形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図4】ヤング率9.8GPaの場合のワイヤリングキャパシタンスに対する累積分布関数の変化を示す図である。
【図5】ヤング率3.7GPaの場合のワイヤリングキャパシタンスに対する累積分布関数の変化を示す図である。
【図6】(a)〜(b)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(b)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1,20 銅配線層、 2 半導体基板、 3,22 ストッパー膜、 4,13,24,29 バリアメタル膜、 5,14,25,30 銅層、 6,23 層間絶縁膜、 7 ハードマスク、 8 レジスト膜、 9 開口部、 10,26 ビアホール、 11,27 配線溝, 15,31 ビアプラグ、 21 シリコン基板。

Claims (8)

  1. 金属配線を有する半導体装置であって、
    前記金属配線上の層間絶縁膜は、ヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記金属配線は銅配線である請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記層間絶縁膜は、多孔質SiO膜、SiOC膜、ポリアリルエーテル誘導体膜、フッ素化アリレン膜、PSG膜、BPSG膜、USG膜、FSG膜、PE−TEOS膜およびSOG膜よりなる群から選ばれるいずれか1の膜である請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 金属配線を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記金属配線の上にストッパー膜を形成する工程と、
    前記ストッパー膜の上にヤング率が7GPa以上で比誘電率が3未満である層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして前記ストッパー膜に達する開口部を形成する工程と、
    前記開口部に露出しているストッパー膜をエッチングすることによりビアホールを形成して前記金属配線を露出させる工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして配線溝を形成する工程と、
    前記露出した金属配線の表面を還元性ガスでプラズマ処理する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記還元性ガスは、水素、アンモニアおよびヒドラジンよりなる群から選ばれる少なくとも1のガスを含む請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記還元性ガスは、5atom%以下の濃度の水素ガスを含む請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記還元性ガスは、0.5atom%〜2atom%の濃度の水素ガスを含む請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記還元性ガスは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンおよびキセノンよりなる群から選ばれる少なくとも1のガスをさらに含む請求項5〜7のいずれか1に記載の半導体装置の製造方法。
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