JP2004363812A - 移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動通信システムにおいて簡易な構成で偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチを同時に実現し、移動通信装置の規模や処理量を通常のW−CDMAから大きく増加させることなく通信品質を向上させる。
【解決手段】偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う移動通信システムであって、水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナからなるブランチアンテナと、水平アンテナに固有の水平偏波用周波数と、垂直偏波アンテナに固有の水特偏波用周波数とを設定する周波数設定部33と、周波数設定部33による設定に応じて水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う分波回路11とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う移動通信システムであって、水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナからなるブランチアンテナと、水平アンテナに固有の水平偏波用周波数と、垂直偏波アンテナに固有の水特偏波用周波数とを設定する周波数設定部33と、周波数設定部33による設定に応じて水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う分波回路11とを有する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システム、特にCDMAやW−CDMAにおいて偏波面の異なる複数のアンテナを用いる移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、W−CDMAに代表される移動通信システムにおいては、移動局のアンテナの傾きにより生じる基地局での受信信号電力の低下を補償するために、基地局のアンテナを垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの2種類設け、選択合成や最大比合成といったダイバーシチ受信を行っている。
【0003】
このダイバーシチ受信を行わない場合、基地局のアンテナは、垂直に設置され垂直偏波アンテナとして用いられ、設置時に固定されることが多い。ところが、移動局側のアンテナは、ユーザの使用方法によって、垂直から所定の角度分傾斜して送出されるため、移動局のアンテナの傾きが大きくなるにつれて基地局に到達する垂直偏波成分が減少するとともに、水平偏波成分が増大することとなり、基地局での受信信号電力の低下が発生する。
【0004】
この垂直偏波成分の低下量は、移動局アンテナの傾きと、周囲の都市構造に左右され、移動機アンテナの傾きを90°としたとき市街地では6〜8dB、郊外地では1O〜12dBになるという報告がある。この低下量の値は、ある偏波面からもう1つの偏波面への漏れ量を示し、「交差偏波識別度」と呼ばれる。
【0005】
この受信信号電力の低下は、垂直偏波成分の減少に相反して増大する水平偏波成分を受信することにより補償することができ、従来においても、基地局アンテナに水平偏波アンテナを併設する方法が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
この水平偏波成分の利用方法としては、基地局の垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの各々における受信信号電力を常に監視しておき、受信信号電力の大きい偏波アンテナを受信機に接続する選択合成と、両偏波アンテナからの信号をその信号電力対干渉電力比(SIR)で重み付け合成する最大比合成とが挙げられる。上記の技術は偏波ダイバーシチと呼ばれる。
【0007】
図6に、従来の偏波ダイバーシチに用いるアンテナ例を示す。同図に示すように、偏波ダイバーシチに用いるアンテナでは、水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナを基本単位とし、水平偏波給電系により水平偏波アンテナに、送信電力を供給し、垂直偏波給電系により垂直偏波アンテナに、送信電力を供給する。
【0008】
一方で、偏波面が同一あるいは異なるアンテナを、間隔を置いて複数設置する空間ダイバーシチ方式があり、これにより受信信号品質の向上を図る方法がある。図7に、空間ダイバーシチに用いるアンテナ例(垂直偏波)を示す。同図に示した例では、一対の垂直偏波アンテナを水平方向に所定距離(数十波長間隔)だけ離間させ、各アンテナで受信された電波を合成する。
【0009】
移動通信システムにおいては送信された電波は地物による多重波伝搬路を介して受信されることから、数十波長間隔をおいたアンテナにおいて受信信号電力の瞬時変動(フェージング)が相互に独立になる。このため、偏波ダイバーシチの場合と同様に選択合成や最大比合成を行うことで受信信号品質を向上させることができる。上記では基地局での受信について述べたが、移動局における受信でも同じ効果が得られ、また、基地局及び移動局の送信に適用しても通信品質を向上させる効果がある。
【0010】
さらに、偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチを組み合わせることで通信品質はさらに向上することがわかっており、基地局における送受信についての構成が提案されている。例えば、基地局において垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの組(ダイバーシチブランチ)をフェージングが独立になる距離だけ離して2つ設置し、それぞれをブランチ1及びブランチ2とする。そして、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの受信信号電力を常に測定し、比較して、垂直偏波アンテナの受信信号電力が水平偏波アンテナの受信電力よりも大きければ、両ブランチの垂直偏波アンテナを受信機に接続するようにスイッチを高速に切替え、上記の受信信号電力の関係が逆であれば水平偏波アンテナを受信機に接続するようにスイッチを高速に切替える。受信機はダイバーシチ受信機であり、ブランチ1とブランチ2からの受信信号を用いて選択合成、又は、最大比合成の処理を行う。また、送信機はブランチ1の受信信号電力の大きい偏波面のアンテナに接続するように切替える(従来方法1)。
【0011】
また、他の方法として、上記と同様にダイバーシチブランチを基地局に2つ設置し、計4つ(2偏波アンテナ×2ブランチ)のアンテナを常にダイバーシチ受信機に接続して選択合成又は最大比合成を行い、送信機はブランチ1の受信信号電力の大きい偏波面のアンテナに接続するように切替えるものがある(従来方法2)。
【0012】
これら2つの方法における測定、比較、切替え制御は基地局で通信相手移動局毎に行っている。(例えば非特許文献2参照)。
【0013】
【非特許文献1】
坂上,明山,信学論,J70−B,3,pp385−395「移動通信用基地局偏波ダイバーシチ特性・移動局側の偏波傾き角との関係」,1987年3月
【0014】
【非特許文献2】
佐藤,藤井,信学技報,RCS2001−39,pp55−61「移動局アンテナを傾斜して使用した場合のW−CDMA基地局ダイバーシチ受信特性」,2001年5月
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これの従来の移動通信方法では、以下のような問題点を含んでいる。
【0016】
すなわち、基地局においては、移動局個々からの受信信号についてブランチの偏波面アンテナ毎に受信信号電力の測定及び比較を行う必要があるが、移動通信システムにおいては、基地局あたりに数十以上の移動局を同時に収容することが求められるため、用いる偏波面の増加に伴って基地局装置規模が増大する。
【0017】
また、上記従来方法1では、受信信号電力の比較結果に基づいて通信相手移動局毎に接続するアンテナを基地局で頻繁かつ高速に切替える必要があり、通常のW−CDMAの処理と比べて基地局における処理量が増加する。また、上記従来方法2では、有効なアンテナかどうかを判定せずにすべてを受信機に接続するので、装置規模が増大する。
【0018】
さらに、送信機が同時に接続できるアンテナを1つのブランチにおける1つの偏波面のアンテナに限定しているため、CDMAやW−CDMAにおいて基地局送信信号の通信品質を向上させるために、有効な送信ダイバーシチ技術の適用が行えないという問題がある。すなわち、送信ダイバーシチ技術では移動局に対して平均受信信号電力が等しく、かつ、独立なフェージングの影響を受けた2系列のデータ(送信ダイバーシチ信号)を基地局から送信する必要があり、系列間で不等中央値(平均受信信号電力の格差)を発生させないように偏波面が同じ2つのアンテナに送信機を接続する必要が生じる。
【0019】
そこで、本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、移動通信システム、特にCDMAやW−CDMAにおいて簡易な構成で偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチを同時に実現し、移動通信装置の規模や処理量を通常のW−CDMAから大きく増加させることなく通信品質を向上させることのできる移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う際、第1の偏波の送受信を行う第1偏波アンテナと、第2の偏波の送受信を行う第2偏波アンテナとを設置し、第1偏波アンテナに固有の第1偏波用周波数と、第2偏波アンテナに固有の第2偏波用周波数とを設定し、この設定に応じて第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う。なお、上記発明においては、第1の偏波は、垂直偏波であり、第2の偏波は水平偏波とすることができる。
【0021】
このような本発明によれば、偏波面の異なる複数の偏波アンテナを用いるため、通信端末のアンテナの傾きが変化した場合であっても、異なる偏波面の偏波アンテナが設置されているため、一方の偏波が低下した分、他の偏波により補償することができ、到達時の受信信号電力が、交差偏波識別度の分低下するのを防止することができる。
【0022】
また、第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナにおける受信品質を検出し、この検出結果に応じて、第1偏波の受信品質と第2偏波の受信品質とを比較し、この比較結果に応じて、第1偏波用周波数及び第2偏波用周波数の設定を変更することが好ましい。
【0023】
この場合には、受信品質に基づいて適切な偏波アンテナを選択し、該当する偏波アンテナに固有の周波数を通じて通信を行うことができるため、通信端末の姿勢や、伝搬環境に応じた通信を行うことが可能となる。また、かかる受信品質による周波数の設定変更は、既存のハンドオーバ処理を応用することにより容易に実施が可能であることから、既存のシステムに大幅な変更を加えることなく、本発明を実施することができる。
【0024】
上記発明においては、第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナは、少なくとも一対のダイバーシチアンテナのブランチアンテナを構成していることが好ましい。この場合には、偏波ダイバーシチ方式と空間ダイバーシチ方式を併用することが可能となるため、より通信品質の向上を図ることができる。
【0025】
なお、本発明の移動通信システムや移動通信方法は、基地局や移動局、基地局制御装置等に適用することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る移動通信システムを示す説明図である。なお、本実施形態では、本発明をW−CDMAを用いた移動通信システムを例に説明する。なお、同図においては、説明の便宜のため2つ移動端末2a及び2bが在圏している場合を例示するが、実際はサービスエリア内に多数の移動局が在圏し、符号分割多元接続によって同一周波数を共用している。
【0027】
また、W−CDMA方式において移動端末2a及び2bは、システムに割り当てられた周波数帯域をサーチしてパイロットチャンネルの受信信号電力が最も大きいスクランブリングコードと周波数を同定し、通信相手候補を決定する(セルサーチ動作)。本実施形態では、システムにfu1,fu2,fu3,fu1,fd2,fd3の周波数が割り当てられており、図2に示すように垂直偏波アンテナに、アップリンク(移動局から基地局)周波数fu1,fu2とダウンリンク(基地局から移動局)周波数fd1,fd2の組が割り当てられ、水平偏波アンテナには、アップリンク周波数fu3とダウンリンク周波数fd3を割り当てられている。
【0028】
ここで、移動端末2a及び2bは、サービスエリア内に様々な姿勢(傾斜)で存在し、そのアンテナの垂直からの傾きも移動機毎に異なっている。このため、アンテナの傾きが垂直に近い移動端末2aにおいては、垂直偏波アンテナから送信されるfd1又はfd2のパイロットチャンネルが、水平偏波アンテナから送信されるfd3のパイロットチャンネルよりも大きな受信信号電力で受信される。一方で、アンテナの傾きが水平に近い移動端末2bでは、水平偏波アンテナから送信されるfd3のパイロットチャンネルが、水平偏波アンテナから送信されるfd1又はfd2のパイロットチャンネルよりも大きな受信信号電力で受信される。
【0029】
図3は、本実施形態に係る基地局の内部構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、空間ダイバーシチを適用せず、送信ダイバーシチと受信ダイバーシチを考慮しない場合の構成例である。
【0030】
基地局1は、水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナからなるブランチ#1を有しており、水平偏波アンテナには水平偏波給電系により送信電力が供給され、垂直偏波アンテナには垂直偏波給電系により送信電力が供給されている。また、基地局1は、分波回路11と送受信機12と、偏波制御装置3とを備えている。
【0031】
分波回路11は、偏波制御装置3における周波数設定に応じて前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う回路であり、水平分波器Hと垂直分波器Vと、水平偏波及び垂直偏波の受信品質を監視する受信品質監視部11aとを備えている。
【0032】
分波器Vは、fd1,fd2及びfu1,fu2を通過させ、他の周波数信号を遮断するフィルター装置であり、分波器Hは、fd3及びfu3を通過させ、他の周波数信号を遮断するフィルター装置である。受信品質監視部11aは、水平偏波アンテナに関する受信品質と、垂直偏波アンテナに関する受信品質を検出し、その検出結果を偏波制御装置3に出力するモジュールである。
【0033】
また、送受信機12は、通信に係る信号の入出力を行うインタフェースであり、信号の送信を行う送信機12aと、信号の受信を行う受信機12cと、これら送信機12a及び受信機12cと、分波回路11との間で信号の入出力を行う送受共用器12bを備えている。
【0034】
なお、送信機12aは、図2で示したダウンリンク周波数fdl,fd2,fd3にてW−CDMA信号を送信している。また、受信機12cは、同アップリンク周波数fu1,fu2,fu3にてW−CDMA信号を受信している。
【0035】
送受共用器12bは、送信機からの送信信号が、受信機側へ流入せずに分波回路へ導かれるようにするとともに、同時に分波回路からの受信信号が送信機側へ流入せずに受信機へ導かれるようにするための装置である。
【0036】
偏波制御装置3は、受信品質監視部11aによる受信品質が所定の値以下となった場合に、ハンドオーバの発生を検出するハンドオーバ検出部31と、水平偏波アンテナに固有の水平偏波用周波数と、垂直偏波アンテナに固有の垂直偏波用周波数とを設定する周波数設定部33と、受信品質監視部11aにおける検出結果に応じて、水平偏波の受信品質と垂直偏波の受信品質とを比較する偏波比較部32と、周波数の設定が変更された場合に、移動局側に通知する通知部34とを備える。
【0037】
周波数設定部33は、ハンドオーバ検出部31がハンドオーバを検出した際に、偏波比較部32による比較結果に応じて、前記水平偏波用周波数及び垂直偏波用周波数の設定を変更する。
【0038】
このような本実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。図4は、本実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【0039】
同図に示すように、先ず、移動局が、発信あるいは着信する際には、パイロットチャンネルの受信信号電力が最も大きいスクランブリングコードと周波数を同定し(S101)、通信相手候補を選択し、この選択したコードと周波数で通信を開始する(S102及びS103)。
【0040】
そして、通話中に移動局の姿勢が変化した場合には(S104)、ハンドオーバ検出部31によりハンドオーバが検出される(S105)。このハンドオーバが検出されると、受信品質監視部11aにより検出された受信品質に基づいて、偏波比較部32が、垂直偏波と水平偏波とを比較し適切な偏波面が選定される(S106)。この偏波面の選定に応じて、周波数設定部33はハンドオーバ処理を実行し、周波数が変更される(S107)。
【0041】
この変更された周波数は、通知部34から送信機12aを通じて移動端末2a又は2bに通知され、この通知により移動端末側の周波数を変更し(S109)、最適な偏波面のアンテナを用いた通信が継続される(S110)。
【0042】
このように本実施形態では、基地局1に、垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナを併設しているため、移動端末2は適切な偏波面のアンテナを通信相手候補として認識するため、受信信号電力の低下は起こらない。すなわち、移動端末2において、アンテナの傾きがほぼ水平になったような場合であっても、垂直偏波アンテナに加えて水平偏波アンテナが設置されているため、垂直偏波が低下した分、垂直偏波により補償することができ、基地局からのダウンリンク信号の移動局に到達時の受信信号電力が、交差偏波識別度の分低下するのを防止することができる。なお、ダウンリンクとアップリンクは可逆の関係にあるのでアップリンクでも同様の効果が得られる。
【0043】
また、特に、本実施形態に係る移動通信システムでは、既存のハンドオーバ処理を利用して垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの切替えを行うことができ、基地局側に新しい処理を追加する必要がない。
【0044】
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る移動通信システムの構成を示すブロック図である。本実施形態では、空間ダイバーシチと偏波ダイバーシチの両方を用いて、送信ダイバーシチ技術と受信ダイバーシチを適用する構成例であり、ブランチ数を2とした基地局を例に説明する。
【0045】
ダイバーシチ送信機12a’は、ダウンリンク周波数fd1,fd2,fd3にてW−CDMA送信ダイバーシチ信号を送信している。また、ダイバーシチ受信機12c’は、アップリンク周波数fu1,fu2,fu3においてブランチ毎にW−CDMA信号を受信している。
【0046】
分波回路11’は、上述した第1実施形態と同様の機能を有しているが、特に本実施形態では、W−CDMAダイバーシチ信号の伝送にはブランチ#1用とブランチ#N用のN系統に分離してアンテナと送受信機12’を接続するように、送受共用器12b’や分波回路11’もN系統分、設けられている。
【0047】
このような本実施形態に係る移動通信システムによれば、基地局1において、移動端末2からの受信信号をブランチ#1とブランチ#Nを用いて選択合成もしくは最大比合成することができ、移動局では送信ダイバーシチ信号を受けられるので通信品質を向上させることができる。
【0048】
なお、上述した各実施形態では、基地局において、ハンドオーバの検出や周波数の変更を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、移動局や基地局制御装置で、ハンドオーバの検出や周波数の設定変更を実行するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、通常のW−CDMAの基地局に新たな処理を追加することなく既存のハンドオーバ機能及び移動局のセルサーチ機能を用いて偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチの両方を利用することができ、また、偏波面が同じ2つ以上のアンテナに送信機を接続することができるので送信ダイバーシチ技術の適用が可能であり、簡易な構成で通信品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る移動通信システムを示す説明図である。
【図2】第1実施形態において、システムに割り当てられた周波数を示す説明図である。
【図3】第1実施形態に係る基地局の内部構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】第2実施形態に係る移動通信システムの構成を示すブロック図である。
【図6】従来の偏波ダイバーシチに用いるアンテナ例を示す説明図である。
【図7】従来の空間ダイバーシチに用いるアンテナ例(垂直偏波)を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基地局
2(2a,2b)…移動端末
3…偏波制御装置
11,11’…分波回路
11a,11a’…受信品質監視部
12、12’…送受信機
12a…送信機
12a’…ダイバーシチ送信機
12b…送受共用器
12c…受信機
12c’…ダイバーシチ受信機
31…ハンドオーバ検出部
32…偏波比較部
33…周波数設定部
34…通知部
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システム、特にCDMAやW−CDMAにおいて偏波面の異なる複数のアンテナを用いる移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、W−CDMAに代表される移動通信システムにおいては、移動局のアンテナの傾きにより生じる基地局での受信信号電力の低下を補償するために、基地局のアンテナを垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの2種類設け、選択合成や最大比合成といったダイバーシチ受信を行っている。
【0003】
このダイバーシチ受信を行わない場合、基地局のアンテナは、垂直に設置され垂直偏波アンテナとして用いられ、設置時に固定されることが多い。ところが、移動局側のアンテナは、ユーザの使用方法によって、垂直から所定の角度分傾斜して送出されるため、移動局のアンテナの傾きが大きくなるにつれて基地局に到達する垂直偏波成分が減少するとともに、水平偏波成分が増大することとなり、基地局での受信信号電力の低下が発生する。
【0004】
この垂直偏波成分の低下量は、移動局アンテナの傾きと、周囲の都市構造に左右され、移動機アンテナの傾きを90°としたとき市街地では6〜8dB、郊外地では1O〜12dBになるという報告がある。この低下量の値は、ある偏波面からもう1つの偏波面への漏れ量を示し、「交差偏波識別度」と呼ばれる。
【0005】
この受信信号電力の低下は、垂直偏波成分の減少に相反して増大する水平偏波成分を受信することにより補償することができ、従来においても、基地局アンテナに水平偏波アンテナを併設する方法が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
この水平偏波成分の利用方法としては、基地局の垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの各々における受信信号電力を常に監視しておき、受信信号電力の大きい偏波アンテナを受信機に接続する選択合成と、両偏波アンテナからの信号をその信号電力対干渉電力比(SIR)で重み付け合成する最大比合成とが挙げられる。上記の技術は偏波ダイバーシチと呼ばれる。
【0007】
図6に、従来の偏波ダイバーシチに用いるアンテナ例を示す。同図に示すように、偏波ダイバーシチに用いるアンテナでは、水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナを基本単位とし、水平偏波給電系により水平偏波アンテナに、送信電力を供給し、垂直偏波給電系により垂直偏波アンテナに、送信電力を供給する。
【0008】
一方で、偏波面が同一あるいは異なるアンテナを、間隔を置いて複数設置する空間ダイバーシチ方式があり、これにより受信信号品質の向上を図る方法がある。図7に、空間ダイバーシチに用いるアンテナ例(垂直偏波)を示す。同図に示した例では、一対の垂直偏波アンテナを水平方向に所定距離(数十波長間隔)だけ離間させ、各アンテナで受信された電波を合成する。
【0009】
移動通信システムにおいては送信された電波は地物による多重波伝搬路を介して受信されることから、数十波長間隔をおいたアンテナにおいて受信信号電力の瞬時変動(フェージング)が相互に独立になる。このため、偏波ダイバーシチの場合と同様に選択合成や最大比合成を行うことで受信信号品質を向上させることができる。上記では基地局での受信について述べたが、移動局における受信でも同じ効果が得られ、また、基地局及び移動局の送信に適用しても通信品質を向上させる効果がある。
【0010】
さらに、偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチを組み合わせることで通信品質はさらに向上することがわかっており、基地局における送受信についての構成が提案されている。例えば、基地局において垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの組(ダイバーシチブランチ)をフェージングが独立になる距離だけ離して2つ設置し、それぞれをブランチ1及びブランチ2とする。そして、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの受信信号電力を常に測定し、比較して、垂直偏波アンテナの受信信号電力が水平偏波アンテナの受信電力よりも大きければ、両ブランチの垂直偏波アンテナを受信機に接続するようにスイッチを高速に切替え、上記の受信信号電力の関係が逆であれば水平偏波アンテナを受信機に接続するようにスイッチを高速に切替える。受信機はダイバーシチ受信機であり、ブランチ1とブランチ2からの受信信号を用いて選択合成、又は、最大比合成の処理を行う。また、送信機はブランチ1の受信信号電力の大きい偏波面のアンテナに接続するように切替える(従来方法1)。
【0011】
また、他の方法として、上記と同様にダイバーシチブランチを基地局に2つ設置し、計4つ(2偏波アンテナ×2ブランチ)のアンテナを常にダイバーシチ受信機に接続して選択合成又は最大比合成を行い、送信機はブランチ1の受信信号電力の大きい偏波面のアンテナに接続するように切替えるものがある(従来方法2)。
【0012】
これら2つの方法における測定、比較、切替え制御は基地局で通信相手移動局毎に行っている。(例えば非特許文献2参照)。
【0013】
【非特許文献1】
坂上,明山,信学論,J70−B,3,pp385−395「移動通信用基地局偏波ダイバーシチ特性・移動局側の偏波傾き角との関係」,1987年3月
【0014】
【非特許文献2】
佐藤,藤井,信学技報,RCS2001−39,pp55−61「移動局アンテナを傾斜して使用した場合のW−CDMA基地局ダイバーシチ受信特性」,2001年5月
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これの従来の移動通信方法では、以下のような問題点を含んでいる。
【0016】
すなわち、基地局においては、移動局個々からの受信信号についてブランチの偏波面アンテナ毎に受信信号電力の測定及び比較を行う必要があるが、移動通信システムにおいては、基地局あたりに数十以上の移動局を同時に収容することが求められるため、用いる偏波面の増加に伴って基地局装置規模が増大する。
【0017】
また、上記従来方法1では、受信信号電力の比較結果に基づいて通信相手移動局毎に接続するアンテナを基地局で頻繁かつ高速に切替える必要があり、通常のW−CDMAの処理と比べて基地局における処理量が増加する。また、上記従来方法2では、有効なアンテナかどうかを判定せずにすべてを受信機に接続するので、装置規模が増大する。
【0018】
さらに、送信機が同時に接続できるアンテナを1つのブランチにおける1つの偏波面のアンテナに限定しているため、CDMAやW−CDMAにおいて基地局送信信号の通信品質を向上させるために、有効な送信ダイバーシチ技術の適用が行えないという問題がある。すなわち、送信ダイバーシチ技術では移動局に対して平均受信信号電力が等しく、かつ、独立なフェージングの影響を受けた2系列のデータ(送信ダイバーシチ信号)を基地局から送信する必要があり、系列間で不等中央値(平均受信信号電力の格差)を発生させないように偏波面が同じ2つのアンテナに送信機を接続する必要が生じる。
【0019】
そこで、本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、移動通信システム、特にCDMAやW−CDMAにおいて簡易な構成で偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチを同時に実現し、移動通信装置の規模や処理量を通常のW−CDMAから大きく増加させることなく通信品質を向上させることのできる移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う際、第1の偏波の送受信を行う第1偏波アンテナと、第2の偏波の送受信を行う第2偏波アンテナとを設置し、第1偏波アンテナに固有の第1偏波用周波数と、第2偏波アンテナに固有の第2偏波用周波数とを設定し、この設定に応じて第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う。なお、上記発明においては、第1の偏波は、垂直偏波であり、第2の偏波は水平偏波とすることができる。
【0021】
このような本発明によれば、偏波面の異なる複数の偏波アンテナを用いるため、通信端末のアンテナの傾きが変化した場合であっても、異なる偏波面の偏波アンテナが設置されているため、一方の偏波が低下した分、他の偏波により補償することができ、到達時の受信信号電力が、交差偏波識別度の分低下するのを防止することができる。
【0022】
また、第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナにおける受信品質を検出し、この検出結果に応じて、第1偏波の受信品質と第2偏波の受信品質とを比較し、この比較結果に応じて、第1偏波用周波数及び第2偏波用周波数の設定を変更することが好ましい。
【0023】
この場合には、受信品質に基づいて適切な偏波アンテナを選択し、該当する偏波アンテナに固有の周波数を通じて通信を行うことができるため、通信端末の姿勢や、伝搬環境に応じた通信を行うことが可能となる。また、かかる受信品質による周波数の設定変更は、既存のハンドオーバ処理を応用することにより容易に実施が可能であることから、既存のシステムに大幅な変更を加えることなく、本発明を実施することができる。
【0024】
上記発明においては、第1偏波アンテナ及び第2偏波アンテナは、少なくとも一対のダイバーシチアンテナのブランチアンテナを構成していることが好ましい。この場合には、偏波ダイバーシチ方式と空間ダイバーシチ方式を併用することが可能となるため、より通信品質の向上を図ることができる。
【0025】
なお、本発明の移動通信システムや移動通信方法は、基地局や移動局、基地局制御装置等に適用することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る移動通信システムを示す説明図である。なお、本実施形態では、本発明をW−CDMAを用いた移動通信システムを例に説明する。なお、同図においては、説明の便宜のため2つ移動端末2a及び2bが在圏している場合を例示するが、実際はサービスエリア内に多数の移動局が在圏し、符号分割多元接続によって同一周波数を共用している。
【0027】
また、W−CDMA方式において移動端末2a及び2bは、システムに割り当てられた周波数帯域をサーチしてパイロットチャンネルの受信信号電力が最も大きいスクランブリングコードと周波数を同定し、通信相手候補を決定する(セルサーチ動作)。本実施形態では、システムにfu1,fu2,fu3,fu1,fd2,fd3の周波数が割り当てられており、図2に示すように垂直偏波アンテナに、アップリンク(移動局から基地局)周波数fu1,fu2とダウンリンク(基地局から移動局)周波数fd1,fd2の組が割り当てられ、水平偏波アンテナには、アップリンク周波数fu3とダウンリンク周波数fd3を割り当てられている。
【0028】
ここで、移動端末2a及び2bは、サービスエリア内に様々な姿勢(傾斜)で存在し、そのアンテナの垂直からの傾きも移動機毎に異なっている。このため、アンテナの傾きが垂直に近い移動端末2aにおいては、垂直偏波アンテナから送信されるfd1又はfd2のパイロットチャンネルが、水平偏波アンテナから送信されるfd3のパイロットチャンネルよりも大きな受信信号電力で受信される。一方で、アンテナの傾きが水平に近い移動端末2bでは、水平偏波アンテナから送信されるfd3のパイロットチャンネルが、水平偏波アンテナから送信されるfd1又はfd2のパイロットチャンネルよりも大きな受信信号電力で受信される。
【0029】
図3は、本実施形態に係る基地局の内部構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、空間ダイバーシチを適用せず、送信ダイバーシチと受信ダイバーシチを考慮しない場合の構成例である。
【0030】
基地局1は、水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナからなるブランチ#1を有しており、水平偏波アンテナには水平偏波給電系により送信電力が供給され、垂直偏波アンテナには垂直偏波給電系により送信電力が供給されている。また、基地局1は、分波回路11と送受信機12と、偏波制御装置3とを備えている。
【0031】
分波回路11は、偏波制御装置3における周波数設定に応じて前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う回路であり、水平分波器Hと垂直分波器Vと、水平偏波及び垂直偏波の受信品質を監視する受信品質監視部11aとを備えている。
【0032】
分波器Vは、fd1,fd2及びfu1,fu2を通過させ、他の周波数信号を遮断するフィルター装置であり、分波器Hは、fd3及びfu3を通過させ、他の周波数信号を遮断するフィルター装置である。受信品質監視部11aは、水平偏波アンテナに関する受信品質と、垂直偏波アンテナに関する受信品質を検出し、その検出結果を偏波制御装置3に出力するモジュールである。
【0033】
また、送受信機12は、通信に係る信号の入出力を行うインタフェースであり、信号の送信を行う送信機12aと、信号の受信を行う受信機12cと、これら送信機12a及び受信機12cと、分波回路11との間で信号の入出力を行う送受共用器12bを備えている。
【0034】
なお、送信機12aは、図2で示したダウンリンク周波数fdl,fd2,fd3にてW−CDMA信号を送信している。また、受信機12cは、同アップリンク周波数fu1,fu2,fu3にてW−CDMA信号を受信している。
【0035】
送受共用器12bは、送信機からの送信信号が、受信機側へ流入せずに分波回路へ導かれるようにするとともに、同時に分波回路からの受信信号が送信機側へ流入せずに受信機へ導かれるようにするための装置である。
【0036】
偏波制御装置3は、受信品質監視部11aによる受信品質が所定の値以下となった場合に、ハンドオーバの発生を検出するハンドオーバ検出部31と、水平偏波アンテナに固有の水平偏波用周波数と、垂直偏波アンテナに固有の垂直偏波用周波数とを設定する周波数設定部33と、受信品質監視部11aにおける検出結果に応じて、水平偏波の受信品質と垂直偏波の受信品質とを比較する偏波比較部32と、周波数の設定が変更された場合に、移動局側に通知する通知部34とを備える。
【0037】
周波数設定部33は、ハンドオーバ検出部31がハンドオーバを検出した際に、偏波比較部32による比較結果に応じて、前記水平偏波用周波数及び垂直偏波用周波数の設定を変更する。
【0038】
このような本実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。図4は、本実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【0039】
同図に示すように、先ず、移動局が、発信あるいは着信する際には、パイロットチャンネルの受信信号電力が最も大きいスクランブリングコードと周波数を同定し(S101)、通信相手候補を選択し、この選択したコードと周波数で通信を開始する(S102及びS103)。
【0040】
そして、通話中に移動局の姿勢が変化した場合には(S104)、ハンドオーバ検出部31によりハンドオーバが検出される(S105)。このハンドオーバが検出されると、受信品質監視部11aにより検出された受信品質に基づいて、偏波比較部32が、垂直偏波と水平偏波とを比較し適切な偏波面が選定される(S106)。この偏波面の選定に応じて、周波数設定部33はハンドオーバ処理を実行し、周波数が変更される(S107)。
【0041】
この変更された周波数は、通知部34から送信機12aを通じて移動端末2a又は2bに通知され、この通知により移動端末側の周波数を変更し(S109)、最適な偏波面のアンテナを用いた通信が継続される(S110)。
【0042】
このように本実施形態では、基地局1に、垂直偏波アンテナ及び水平偏波アンテナを併設しているため、移動端末2は適切な偏波面のアンテナを通信相手候補として認識するため、受信信号電力の低下は起こらない。すなわち、移動端末2において、アンテナの傾きがほぼ水平になったような場合であっても、垂直偏波アンテナに加えて水平偏波アンテナが設置されているため、垂直偏波が低下した分、垂直偏波により補償することができ、基地局からのダウンリンク信号の移動局に到達時の受信信号電力が、交差偏波識別度の分低下するのを防止することができる。なお、ダウンリンクとアップリンクは可逆の関係にあるのでアップリンクでも同様の効果が得られる。
【0043】
また、特に、本実施形態に係る移動通信システムでは、既存のハンドオーバ処理を利用して垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの切替えを行うことができ、基地局側に新しい処理を追加する必要がない。
【0044】
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る移動通信システムの構成を示すブロック図である。本実施形態では、空間ダイバーシチと偏波ダイバーシチの両方を用いて、送信ダイバーシチ技術と受信ダイバーシチを適用する構成例であり、ブランチ数を2とした基地局を例に説明する。
【0045】
ダイバーシチ送信機12a’は、ダウンリンク周波数fd1,fd2,fd3にてW−CDMA送信ダイバーシチ信号を送信している。また、ダイバーシチ受信機12c’は、アップリンク周波数fu1,fu2,fu3においてブランチ毎にW−CDMA信号を受信している。
【0046】
分波回路11’は、上述した第1実施形態と同様の機能を有しているが、特に本実施形態では、W−CDMAダイバーシチ信号の伝送にはブランチ#1用とブランチ#N用のN系統に分離してアンテナと送受信機12’を接続するように、送受共用器12b’や分波回路11’もN系統分、設けられている。
【0047】
このような本実施形態に係る移動通信システムによれば、基地局1において、移動端末2からの受信信号をブランチ#1とブランチ#Nを用いて選択合成もしくは最大比合成することができ、移動局では送信ダイバーシチ信号を受けられるので通信品質を向上させることができる。
【0048】
なお、上述した各実施形態では、基地局において、ハンドオーバの検出や周波数の変更を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、移動局や基地局制御装置で、ハンドオーバの検出や周波数の設定変更を実行するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、通常のW−CDMAの基地局に新たな処理を追加することなく既存のハンドオーバ機能及び移動局のセルサーチ機能を用いて偏波ダイバーシチと空間ダイバーシチの両方を利用することができ、また、偏波面が同じ2つ以上のアンテナに送信機を接続することができるので送信ダイバーシチ技術の適用が可能であり、簡易な構成で通信品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る移動通信システムを示す説明図である。
【図2】第1実施形態において、システムに割り当てられた周波数を示す説明図である。
【図3】第1実施形態に係る基地局の内部構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】第2実施形態に係る移動通信システムの構成を示すブロック図である。
【図6】従来の偏波ダイバーシチに用いるアンテナ例を示す説明図である。
【図7】従来の空間ダイバーシチに用いるアンテナ例(垂直偏波)を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基地局
2(2a,2b)…移動端末
3…偏波制御装置
11,11’…分波回路
11a,11a’…受信品質監視部
12、12’…送受信機
12a…送信機
12a’…ダイバーシチ送信機
12b…送受共用器
12c…受信機
12c’…ダイバーシチ受信機
31…ハンドオーバ検出部
32…偏波比較部
33…周波数設定部
34…通知部
Claims (7)
- 偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う移動通信システムであって、
第1の偏波の送受信を行う第1偏波アンテナと、
第2の偏波の送受信を行う第2偏波アンテナと、
前記第1偏波アンテナに固有の第1偏波用周波数と、前記第2偏波アンテナに固有の第2偏波用周波数とを設定する周波数設定部と、
前記周波数設定部による設定に応じて前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う分波回路と
を有することを特徴とする移動通信システム。 - 前記第1の偏波は、垂直偏波であり、前記第2の偏波は水平偏波であることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
- 前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナにおける受信品質を検出する受信品質監視部と、
前記受信品質監視部における検出結果に応じて、前記第1偏波の受信品質と第2偏波の受信品質とを比較する偏波比較部と
を備え、
前記周波数設定部は、前記偏波比較部による比較結果に応じて、前記第1偏波用周波数及び前記第2偏波用周波数の設定を変更する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信システム。 - 前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナは、物理的に離間された少なくとも一対のダイバーシチアンテナのブランチアンテナを構成していることを特徴とする請求項1乃至3に記載の移動通信システム。
- 偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う基地局であって、
第1の偏波の送受信を行う第1偏波アンテナと、
第2の偏波の送受信を行う第2偏波アンテナと、
前記第1偏波アンテナに固有の第1偏波用周波数と、前記第2偏波アンテナに固有の第2偏波用周波数とを設定する周波数設定部と、
前記周波数設定部による設定に応じて前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う分波回路と
前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナにおける受信品質を検出する受信品質監視部と、
前記受信品質監視部における検出結果に応じて、前記第1偏波の受信品質と第2偏波の受信品質とを比較する偏波比較部と
を備え、
前記周波数設定部は、前記偏波比較部による比較結果に応じて、前記第1偏波用周波数及び前記第2偏波用周波数の設定を変更する
ことを特徴とする基地局。 - 偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を行う移動端末であって、
第1の偏波の送受信を行う第1偏波アンテナと、
第2の偏波の送受信を行う第2偏波アンテナと、
前記第1偏波アンテナに固有の第1偏波用周波数と、前記第2偏波アンテナに固有の第2偏波用周波数とを設定する周波数設定部と、
前記周波数設定部による設定に応じて前記第1偏波アンテナ及び前記第2偏波アンテナを選択し、無線通信に係る信号の入出力を行う分波回路と
を有することを特徴とする移動端末。 - 偏波面の異なる複数の偏波を通じて無線通信を無線通信方法であって、
第1の偏波に固有の第1偏波用周波数と、第2の偏波に固有の第2偏波用周波数とを設定するステップ(1)と、
前記第1の偏波及び前記第2の偏波に関する受信品質を検出するステップ(2)と、
前記ステップ(2)における検出結果に応じて、前記第1偏波の受信品質と第2偏波の受信品質とを比較し、この比較結果に応じて、前記第1偏波用周波数及び前記第2偏波用周波数の設定を変更する
ことを特徴とする無線通信方法。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP2003158389A JP2004363812A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 移動通信システム、基地局、移動端末及び無線通信方法 |
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|---|---|
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003158389A patent/JP2004363812A/ja active Pending
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