JP2004507293A - 電気的信号のコンタミネーションを減少させるための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、一般的に、脳波(EEG)の信号および磁気共鳴画像(MRI)信号、ならびに他の環境(ここで電気信号が繰返し干渉に供される)を同時に記録する際に、アーティファクトを最小にし、かつノイズに対して信号を最適化するのに特に適した信号処理およびデータ収集のための方法および装置に関する。本発明の方法は、繰返し電気干渉を含む他の記録(fMRIおよび録音の間の電気脊髄造影(EMG)信号、心電図(ECG)信号もしくは電気皮膚耐性(GSR)信号の記録、または60Hzのノイズの存在下もしくは電気過渡における伝送を含む)に適用され得る。本発明は、繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録される電気信号のコンタミネーションを減少させる方法を提供する。
Description
【0001】
本出願は、米国仮特許出願第60/225,389号(2000年8月15日に出願)および同第60/267,337号(2001年2月7日に出願)(これら各々の内容全体が本明細書中で参考として援用される)に対する利益を主張する。本出願の全体を通して、種々の刊行物が参照される。これら参考文献の内容は、より完全に当該分野の現状を記載するために、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明は、一般的に、脳波(EEG)の信号および磁気共鳴画像(MRI)信号、ならびに他の環境(ここで電気信号が繰返し干渉に供される)を同時に記録する際に、アーティファクトを最小にし、かつノイズに対して信号を最適化するのに特に適した信号処理およびデータ収集のための方法および装置に関する。本発明の方法は、繰返し電気干渉を含む他の記録(fMRIおよび録音の間の電気脊髄造影(EMG)信号、心電図(ECG)信号もしくは電気皮膚耐性(GSR)信号の記録、または60Hzのノイズの存在下もしくは電気過渡における伝送を含む)に適用され得る。
【0003】
(発明の背景)
脳波(EEG)および機能的MRI(fMRI)は、同時に記録されるときに、相互アーティファクトを誘導する。脳波(EEG)は、数十年の間、脳の研究についての重要なツールであった。しかしながら、多様な臨床的使用および研究での使用(例えば、てんかん(Ebersole,1997)、睡眠分類(sleep staging)(Rechtschaffen & Kales,1968)および精神生理学)にもかかわらず、ヒトにおけるEEG活性の根本的な発生源については、まだほとんど知られていない。EEGに呼応して記録される機能的MRI(fMRI)によって、これらの供給源を局在化するための方法が提供され得る。EEG信号をfMRIマップについての参照として使用することによって、同時に起こるEEG/fMRIは、特定の脳の機能を調査するための新たな成功への突破口となる。EEGの供給源を局在化するツールとして使用され得るEEGおよびfMRIを同時に記録するためのシステムの必要性が、依然として残っている。
【0004】
EEGおよびfMRIの同時記録は、やりがいがあること(challenging)が証明されている。時間によって変化する磁場(B)は、ワイヤループにおいて起電力(e.m.f.)を誘導する。この起電力は、磁場(B)方向に垂直であり、レンツの法則によって、ワイヤループの断面積と比例し、かつこの垂直な磁場の変化率(dB/dt)と比例する。EEGリード線が、MRスキャナの内側に配置される場合、MRIに対して要求される変化急傾斜場(rapidly changing gradient fields)および高周波(RF)パルスが、EEG信号を不明瞭にする電圧を誘導し得る(Huang−Hellingerら、1995;Ives,Warach,Schmitt,Edelman,& Schomer,1993)。誘導e.m.f.は、電極およびリード線の加熱を引き起こし得る電流を生じ、潜在的に、患者に火傷を与える(Lemieux,Allen,Franconi,Symms,& Fish,1997)。静磁場内のリード線自体の動きはまた、e.m.f.を誘導し;心拍に関連する拍動性の動きでさえも、EEGにおける心弾動図のアーティファクトを生じ、このアーティファクトは、EEG信号それ自体とおおよそ同じ大きさであり得る(Ives,Warach,Schmitt,Edelman,& Schomer,1993;Muriら、1998)。さらに、潜在的に、スキャナへのEEG設備の導入は、磁場の均一性を妨げ、得られるMR画像を歪ませる。
【0005】
高周波数勾配およびRFパルスによって引き起こされるEEGにおける多量のアーティファクトに加えて、大部分のEEG設備の高域フィルタは、一旦MR捕捉が終結すると、長い信号回復時間をもたらす(Krakowら、1999)。てんかんの研究においてこれらの困難性を克服するために使用される1つの方法は、患者が磁石下に置かれる間にスキャニング非存在下でEEGをモニタリングし、次いで、EEG記録において内部発作性スパイクを同定した後に、手動で機能的スキャニングを起こすことである(Krakowら、1999;Seeckら、1998;Warachら、1996)。視覚誘発電位は、EEGおよびfMRIの交互的ブロックを使用して研究されており、ここで、同じ刺激が、各ブロック内に存在する(Bonmassar,Anami,Ives,& Belliveau,1999)。これらの方法において、EEGおよびfMRIは、連続的に獲得され、プロトコルの制限およびデータ解析に伴う問題を生じる。この誘発方法において、EEGの関連した変化は、機能的スキャニングの間見ることができない。問題はまた、非均一的なMR画像対比に伴って存在し、但しT1飽和は、代表的には、(TRおよび効率的なフリップ角に依存して)スキャンの開始から3〜4のTR後まで平衡に達しない。最もしばしば、これは、最初の3〜4のTRにおいて獲得される画像を無視することによって処理されるが、これは、機能的スキャニングにおいて固有の遅延時間を生じる。これは、実際のTRに基づくT1に関連した強度差を補正するスキームを使用することによって、ある程度まで軽減され得る(DuBois & Cohen,2000;Guimaraesら、1998)。この交互的方法において、先の交絡に加えて、EEGおよびfMRIを、直接比較することはできない。
【0006】
(発明の要旨)
上記の従来技術における制限を克服するため、そして本明細書を読んで理解する際に明らかとなる他の制限を克服するために、本発明は、繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録される電気信号のコンタミネーションを減少させる方法を提供する。この方法は、電気信号を獲得する工程であって、ここで、この電気信号を、コンタミネート信号の存在下で記録する工程、およびこのコンタミネート信号の発生に関連した電気信号の間の固定した時点で生じるタイミング信号を検出する工程、を包含する。
【0007】
この方法はさらに、電気信号をデジタル化する工程を包含し、ここで、このデジタル化は、タイミング信号で開始する。次いで、複数のデジタル化された電気信号が解析され、ここで、これらの電気信号を、タイミング信号について同期化して、見積のコンタミネート信号を獲得する。この見積コンタミネート信号を、デジタル化された電気信号から減算して、それによって、電気信号のコンタミネーションを減少させる。好ましい実施形態において、コンタミネート信号を見積るための解析は、電気信号を平均化する工程を包含する。いくつかの実施形態において、コンタミネート信号を見積るための解析は、電気信号の加重平均を算出する工程を包含する。コンタミネート信号の見積は、現在の事象、例えば、n番目の電気信号をコンタミネート信号の先の見積のスカラー倍(w)に加算すること、およびこの第一合計を、級数1+w2+w3+w4・・・+・・・wnを加算することにより得られた第二合計で割ることに偏り得る。コンタミネート信号の見積は、さらに、減算工程の前にスカラー倍され得る。
【0008】
電気生理学的信号(例えば、脳波の記録、電気脊髄造影記録、心電図の記録、または電気皮膚抵抗の測定)を含む電子記録に、特に適している。この方法は、他の型の電子記録(録音を含む)にも、同様に適用可能である。いくつかの実施形態において、干渉は、誘導的に結合された磁場に起因する。干渉はまた、交流(AC)ラインノイズに起因する干渉を含み得る。
【0009】
本発明の方法の1つの有利な特徴は、デジタル化が、コンタミネート信号に対するナイキスト周波数より低いサンプリング周波数で達成され得ることである。1つの実施形態において、得られる電気信号は、電気信号がサンプリングされる周波数のほぼ半分の周波数で、デジタル化前に低域通過フィルタを通過する。フィルタ例えば、低域通過フィルタは、約200Hz未満の信号周波数を通過させ得る。
【0010】
この方法は、被験体の磁気共鳴画像を用いて同時に達成され得る。1つの実施形態において、電気信号は、電気生理学的信号およびコンタミネート信号(勾配活性を含む)を含む。コンタミネート信号の例としては、高周波送信器活性が挙げられる。この方法の好ましい実施形態において、デジタル化は、約200〜約5000サンプル/秒の速度で実施される。デジタル化はまた、200サンプル/秒より低い速度、および5000サンプル/秒より高い速度で実施され得、代表的な速度としては、100サンプル/秒、250サンプル/秒、500サンプル/秒、1000サンプル/秒、2000サンプル/秒、3000サンプル/秒、4000サンプル/秒および6000サンプル/秒が挙げられる。
【0011】
本発明はさらに、デジタル化の前にアナログ減算によって、電気信号からDCオフセットを取り除く方法を提供する。好ましくは、このDCオフセットは、差動増幅器を使用して、測定および電気信号から減算される。1つの実施形態において、DCオフセットは、アナログのデジタルへの変換によって測定され、電気信号における目的の最低周波数と比較して長い期間にわたって平均化される。このような長期間の例は、電気信号における目的の最低周波数よりもおよそ10倍長い。例えば、目的の最低周波数が約3Hzの場合、この時間は約30秒である。1つの実施形態において、アナログ減算は、平均した信号をアナログ電圧に変換し、差動増幅器を通して、電気信号からのこの平均した信号を電気的に減算する工程を包含する。別の実施形態において、DCオフセットは、信号における目的の最低周波数と比較して長い定常時間を有するアナログ積分器において測定される。
【0012】
本発明の方法は、電気生理学的記録のために(例えば、磁気共鳴画像獲得と同時に記録される脳波において)有用である。好ましい実施形態において、電気生理学的記録を使用して、磁気共鳴画像の解析を報告する。この電気生理学的記録は、磁気共鳴信号の強度の変化を統計的に解析する際に使用され得る。
【0013】
この方法は、さらに、磁気共鳴信号の強度の変化と電気生理学的記録の特徴との間の相関を決定する工程を包含し得る。この相関は、統計学的画像、または画像マップを作製するために使用され得、これらは、電気信号と磁気共鳴画像強度との間の関係を表している。1つの実施形態において、電気生理学的記録の特徴は、電気生理学的記録に含まれる、規定された周波数帯の信号強度変化の時間経過を含む。
【0014】
規定された周波数帯は、脳波の臨床的解析のために使用される標準的な範囲に対応して選択され得る。代表的な標準的範囲は、0〜約4Hz(δ帯)、約4〜約8Hz(θ帯)、約8〜約12Hz(α帯)、約12〜約30Hz(β帯)、および約30Hz以上(γ帯)からなる群より選択される。代表的には、この文脈における周波数帯は、300Hzを超えない。1つの実施形態において、この方法はさらに、磁気共鳴血行力学的インパルス応答機能の見積を用いて電気生理学的信号の時間経過を関連付ける(convolving)工程を包含する。この実施形態において、電気生理学的信号の時間経過は、磁気共鳴信号変化の予測される時間経過をより正確に反映するように、適切に条件付けされる。
【0015】
本発明はさらに、電極対の間の電位差を測定することによって、被験体からの電気生理学的記録の間の磁気干渉を減少させる方法を提供し、ここで、この電極対は、電気接続を介して差動増幅器と連絡しており、この方法は、この電気接続を共に巻きつけ、それによって磁気干渉を減少させる工程を包含する。隣接した電極対の間の電位差を測定することにより、被験体からの電気生理学的記録の間の磁気干渉を減少させる方法もまた、提供され、ここで、各電極は、2つのリード線を含み、この方法は、隣接した電極のリード線と共に各リード線を巻きつけ、これによって磁気干渉を減少させる工程を包含する。1つの実施形態において、電気生理学的記録は、脳波記録を含む。この方法は、被験体の磁気共鳴画像と共に同時に実施され得る。
【0016】
本発明はさらに、繰返しコンタミネート信号の存在下で、デジタル化した電気信号を処理するための装置を提供する。この装置は、以下を備える:電気信号の記録を受信するための適合された信号プロセッサ;コンタミネート信号の発生に関連する電気信号の間の固定した時点で生じるタイミング信号を検出するために適合された検出器;見積ったコンタミネート信号を含むための信号アキュムレータ;および電気信号からの平均波形を減算するために適合されたプロセッサ。
【0017】
(詳細な説明)
本発明は、デジタル的にコードされた電気信号のコンタミネーションが、繰返しコンタミネート信号の発生に関連するタイミング信号を使用することによって有意に減少され得るという発見に基づく。このようなタイミング信号を使用して、電気信号から減算され得るコンタミネーションの見積を決定するために、繰返しコンタミネート信号のデジタル化を整列し得る。この方法は、電気生理学的信号(例えば、EEG、ECG、EMGおよび電流皮膚反応(GSR))と共に使用するために、ならびに現在使用される方法(例えば、MRI)に関連するノイズを取り除くために、特に適している。本明細書中で詳細に記載される例は、fMRIの存在下でEEGを記録するための方法の適用を説明しているが、信号処理分野の当業者は、ノイズを減少させる方法が他の電気信号(例えば、録音を含む)の記録に適用可能であることを理解し、ここで、繰返しコンタミネーションの1つ以上の供給源を減少または除去することが望まれている。
【0018】
(定義)
本願において使用される全ての科学用語および技術用語は、他に特定されない限り、当該分野で一般的に使用される意味を有する。本願において使用される場合、以下の用語または成句は、特定の意味を有する。
【0019】
本明細書中で使用される場合、「タイミング信号に関して同期化した電気信号」は、経時的に記録された電気信号に対応するデータが、経時的に記録された電気信号の各々の内で生じるタイミング信号がアライメントによって上書きされるように、整列されることを意味する。この様式で上書きされた電気信号の平均が計算される場合、タイミング信号、およびタイミング信号に対して固定された時間で再発する任意の他の信号が、非再発信号に対して増強される。
【0020】
本明細書中で使用される場合、「ねじれた」は、曲がりくねること、絡み合うこと、またはぐるぐる巻くことによって接続されたことを意味する。電極対と差動増幅器との間の電気的接続は、閉鎖された磁場が十分に減少している場合、十分にねじれている。
【0021】
本明細書中で使用される場合、「a」または「an」は、内容が明確に他を示さない限り、少なくとも1つを意味する。
【0022】
(方法)
本発明は、繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録された電気信号のコンタミネーションを減少する方法を提供する。この方法は、電気信号を獲得する工程であって、ここで、この電気信号が、コンタミネート信号の存在下で記録され、そしてコンタミネート信号の開始に関連して電気信号の間の固定された時間で生じるタイミング信号を検出する工程を包含する。この方法はさらに、電気信号をデジタル化する工程を包含し、ここで、このデジタル化する工程が、タイミング信号と共に開始する。次いで、複数のデジタル化電気信号が分析され、ここで、電気信号は、タイミング信号に関して同期化され、推定されたコンタミネート信号を得る。推定されたコンタミネート信号は、デジタル化された電気信号から減算され、それにより、電気信号のコンタミネーションを減少させる。
【0023】
好ましい実施形態において、コンタミネート信号の概算を得るための分析は、電気信号を平均化する工程を包含する。いくつかの実施形態において、コンタミネート信号の概算を獲得するための分析は、電気信号の重みつきの平均を計算する工程を包含する。重みつき平均の使用は、順応性の人為的結果の減少を達成するために機能し得る。コンタミネート信号の概算は、例えば、n番目の電気信号を、コンタミネート信号の先の概算のスカラー乗法wに加算することにより、そして級数1+w2+w3+w4・・・+・・・wnの合計でこれを除算することによって、最近の事象に対して偏り得る。コンタミネート信号の概算は、減算工程の前にスカラーによって乗算され得る。
【0024】
図19は、本発明の方法において有用な代表的なアナログエレクトロニクスの一般的な機能的ブロック図である。本発明の方法は、必要に応じて、十分に直線の電気信号と共に機能する。図19を参照すると、信号は、入力末端42において示差的に適用される。各リード線44について一致した受動成分を使用して、高周波のような供給源からのコンタミネート信号は、標準的な成分46を使用して示差的に増幅される前に、弱められる。示差的な増幅器46は、一般にオフセット参照入力を備え、その結果は、この末端において生じる電圧は、出力から減算される。サンプルおよびホールドデバイス52を使用して、増幅されたDCオフセット電位(入力から誘導される)は、最初に測定され、次いで、示差的な入力増幅器46に印加される。信号中の目的の最も高い周波数を超えるコンタミネーションの供給源を弱めるために、活性な低域通過フィルタ48が提供される。ろ過信号は、デジタイザ回路に利用可能となる前に、出力増幅器50中で緩衝化される。切り換え手段54は、サンプルに提供され、そして所望の任意の時間で入力DCの検出を可能にする回路を維持する。
【0025】
図19においてモデル化された回路は、磁気共鳴画像化の間に電気泳動信号を記録する問題に特に適切な例である。この図の機能的な論理は、図20においていくらかより詳細に示され、さらに、MRIの1組からEEGデータを伝送する手段を示す。当業者は、この適用または他の適用のための基本的に同じ機能を達成する多数の異なる回路トポロジーが可能であることを、直ぐに理解する。例えば、1つの実施形態において、高域フィルタ後にDCオフセットを提供すること(図14の概略図において示されるように)、または有意なDCオフセットが信号中に存在しない場合にこの工程を全て避けることが所望であり得る。さらに、全ての予想された入力についてその直線範囲のままである示差的な増幅器46について適切なヘッドルームが存在する場合、48についての帯域通過フィルタを交換することが所望であり得る。受動フィルタ44は、入力を、入力示差的増幅器46に達する任意の信号が飽和効果を避けるために適切に低い振幅である場合、除去され得る。
【0026】
図20に示される図を参照すると、被験体1からのEEG信号は、バッテリー電源のヘッド増幅器の入力へ、ねじれた対のリード線3を介して送電される。この入力は、直列インダクタンスおよび平行コンデンサを介するRFの減衰を含む。これらの入力は、シールドドライバー64への入力中に混合され、この出力は、ねじれリード線3を囲む同心性シールド56に適用され、そして被験体1に接続される。この入力は、示差的増幅器58に接続され、この入力は、アイソレーション増幅器(例えば、Burr−Brown CorporationからのISO122)に適用される。このデバイスおよび第2の同様なデバイス62は、被験体に電気的アイソレーションを提供し、そしてEEG記録のために安全因子を加える。アイソレーション増幅器60からの出力は、アナログからデジタルへのコンバータ66によってサンプル化され、そのデジタル出力は、ラッチ68中に記憶され、そしてアナログからデジタルへのコンバータ70によってアナログ電圧に変換される。この出力は、アイソレーション増幅器62による電気的アイソレーション後、示差的な増幅器60へのDC接続63として適用される。
【0027】
このヘッド増幅器からの出力は、EEG信号の所望の範囲の外側の信号を弱めるための低域通過フィルタに提供される。この単一のチャネル出力は、ハードウェアタイマー78によってクロックされたアナログマルチプレクサー74によって他の同様な増幅器の出力と多重化され得る。マルチプレクサー74の出力は、光結合素子76によって光信号に変換され、そして浸透パネル80を介してMR遮蔽室の外側に位置する第2の光結合素子82に対するクロック信号と共に、光ファイバによって伝送される。脱マルチプレクサー82は、複数の増幅器から信号を分離するために使用され、そしてその出力は、後の処理のためのアナログからデジタルへのコンバータへの、長い距離にわたる信号の伝送のための示差的なラインドライバー88に提供される。
【0028】
図21は、本発明の方法の適用を示すフローチャートである。生のデジタル化信号(所望の信号およびコンタミネーションアーティファクトの両方を含む)は、図21の(1)のように示される。本発明者らが最適に作業するために、(1)における信号が忠実に(直線的に)記録され、そしてデジタル化がアーティファクトに対して適切な精度で時刻が決定されることは、強く好ましい。正確な信号を生成するために、アーティファクト(2)の概算は、簡単に生の信号から減算される。必要に応じて、アーティファクトの概算は、信号記録システムに対してアーティファクトを結合させる振幅における差異を説明するために、振幅定数mによって乗算され得る。
【0029】
アーティファクト概算は、以下の通りに計算され得る:各回、新しい生サンプル(1)が利用可能であり、スカラー振幅定数w(4)によって乗算されたアーティファクト(2)の現在の概算に加算される。次いで、この合計信号は、級数1+w+w2+w3+・・・の合計によって除算され、(2)について使用される値と置き換えられるアーティファクト(5)の新しい表示を生じる。wが1未満の数である場合、このプロセスは、漏出性の平均を生じ、ここで、より最近の信号は、より最近でない信号よりも、概算アーティファクト(2)に対してより大きい影響を与える。この様式で、システムは、必要な場合、アーティファクト中の変化を遅らせるように適応する。この開示の目的のために、この実施を「漏出性アバレイジャー」と呼ぶ。
【0030】
より形式的には、R[n]が、収集されたn番目の信号である場合、A[n]は、収集nについての概算のアーティファクトであり、そしてS[n]は、アーティファクトがない信号である:
【0031】
【数1】
上に議論された漏出性アバレイジャーは、時間的に離れたデータの影響は、時間と共に減少する。概算のアーティファクトの履歴を考察することによって、適応的にwを決定することが可能である。このアーティファクトが迅速に変化する場合、wは、より小さいはずである(現在の収集に対するより古いフレームの影響を減少させる)。逆に、アーティファクトが非常に安定している場合、wは、大きいはずである。限界において、アーティファクトが経時的に変化し得ない場合、A[n]は、全てのサンプルの単なる平均であるはずである(w=1)。アルゴリズムがリアルタイムで使用される場合、A[n]は、時間nまで、全てのサンプルの平均である。これが「オフライン」として使用される場合、A[n]は、時間nの前および後の両方で、全てのサンプルの平均である。
【0032】
同様に、mの値を適合的に決定することが可能であり、S[n]とA[n−1]との間の関連を最小化する振幅としてこれを概算する。
【0033】
本発明の方法は、電気的な記録に特に適しており、この方法は、電気生理学的信号(例えば、脳波記録、電気筋運動記録、心電図記録または皮膚電気耐性の測定)を含む。本発明の方法は、録音を含む、他の型の電気的記録にも同様に提供可能である。いくつかの実施形態において、干渉は、誘導的に結合した磁場から生じる干渉を含む。干渉はまた、他の供給源(例えば、交流(AC)ラインノイズ)から生じる干渉を含む。
【0034】
本発明に従って、デジタル化は、コンタミネート信号についてのNyquist速度未満のサンプリング速度で行なわれ得ることが特に有利である。1つの実施形態において、得られた電気信号は、電気信号がサンプル化される周波数の約半数の周波数で、デジタル化の前に低域通過フィルタを通過して得られる。例えば、低域通過フィルタは、約200Hz未満の信号周波数を通過し得る。
【0035】
本発明の方法は、被験体の磁気共鳴画像化と同時に行なわれ得る。1つの実施形態において、電気信号は、電気生理学的信号および勾配活性を含むコンタミネート信号を含む。コンタミネート信号の例は、高周波の伝送活性を含む。本発明の好ましい実施形態において、デジタル化は、1秒当り、約200〜5000サンプルの速度で行なわれ得る。デジタル化は、1秒当り100、250、500、1000、2000、3000、4000および6000サンプルを含む代表的な速度で、1秒当り200サンプル以下で、そして5000サンプルより多く実行され得る。
【0036】
本発明はさらに、デジタル化の前にアナログ減算によって電気信号からDCオフセットを除去する方法を提供する。好ましくは、DCオフセットが測定され、そして差異増幅器を使用して電気信号から減算される。1つの実施形態において、DCオフセットは、アナログからデジタルへの変換によって測定され、そして電気信号における目的の最低の周波数と比較した期間の長さにわたって平均される。このような長い時間の例は、電気信号における目的の最も低い周波数よりも約10倍長い。たとえば、目的の最も低い周波数が、3Hzである場合、期間は、約30秒である。1つの実施形態において、アナログ減算は、平均の信号をアナログ電圧に変換する工程、そして示差的な増幅を介して電気信号から平均信号を電気的に減算する工程を包含する。別の実施形態において、DCオフセットは、信号の最も低い周波数と比較した、一定の長さの時間を有するアナログ積分器中で測定される。
【0037】
本発明の方法は、電気生理学的記録(例えば、磁気共鳴画像の獲得で同時に記録される脳波)に有用である。好ましい実施形態において、電気生理学的記録は、磁気共鳴画像の解釈を通知するために使用される。電気生理学的記録は、磁気共鳴画像信号の強度の変化の統計学的分析において使用され得る。本発明の方法は、磁気共鳴信号の強度における変化と電気生理学的記録の特徴との間の関係を決定する工程をさらに包含する。この関係は、統計学的画像、すなわち電気信号と磁気共鳴信号強度の強度との間の関係を示す、画像マップを作製するために使用され得る。1つの実施形態において、電気生理学的記録の特徴は、電気生理学的記録に含まれる規定の周波数帯における信号強度の変化の時間経過を含む。
【0038】
規定された周波数帯は、脳波の臨床的解釈について使用された標準的な範囲に対応するように選択され得る。代表的な標準範囲は、0〜約4Hz(δ帯)、約4〜約8Hz(θ帯)、約8〜約12Hz(α帯)、約12〜約30Hz(β帯)、および約30Hz以上(γ帯)からなる群より選択される。代表的に、本願についての周波数帯は、300Hzを超えない。1つの実施形態において、本発明の方法は、磁気共鳴血行力学的衝動応答関数の概算を用いる電気生理学的信号の時間経過を巻き込む工程を包含する。この実施形態において、電気生理学的信号の時間経過は、磁気共鳴信号変化の予想された時間経過をより正確に反映するように適切に条件付けられる。
【0039】
本発明はさらに、電極の対の間の電気的な電気位置差を測定することによって、被験体由来の電気生理学的記録の間に磁気干渉を減少させる方法を提供し、ここで、この電極の対は、電気的接続を介して示差的増幅器と連絡し、この方法は、電気的接続をねじる方法を包含し、それにより、磁気的干渉を減少させる。隣接する電極の対の間の電極の差異を測定することによって、被験体由来の電気生理学的記録の間の磁気的干渉を減少させる方法がまた提供され、ここで、各電極は、2つのリード線を含み、この方法は、隣接した電極のリード線と共に各リード線をねじる工程を包含し、それにより、磁気共鳴を減少させる。1つの実施形態において、電気生理学的記録は、脳波記録を含む。この方法は、被験体の磁気共鳴画像化と同時に実行され得る。
【0040】
(装置)
本発明は、繰り返されるコンタミネート信号の存在下で、デジタル化された電気信号を処理する装置をさらに提供する。この装置は、電気信号の記録を受けるように適応された信号プロセッサ90;コンタミネート信号の発生と比較した電気信号の間の固定された時点で発生するタイミング信号を検出するように適応された検出器92;概算されたコンタミネート信号を含む信号アキュミュレータ94;および電気信号から平均波形を減算するように適応されたプロセッサ96を備える。この装置の代表的なバリエーションは、図3、14、19、および20において記載される。
【0041】
電気信号の記録を受けるように適応された信号プロセッサ90は、例えば、サンプルによる測定を介して提供されるDCオフセット参照を有する、Burr Brown Corp.からのINA114のような内蔵型示差的増幅器からなり、そしてNational Semiconductor corporationからのLF298のようなIC、低域ろ過フィルタ、および標準的な操作増幅器ICを使用して全て作製された出力緩衝液を維持する、電子回路(IC)であり得る。この実施形態において、検出器はまた、アナログからデジタルへの変換の手段(例えば、パーソナルコンピューターにインストールされたNational Instruments NI 6031E)を含み得る。
【0042】
コンタミネート信号の発生に関連する電気信号の間の固定された時点で発生するタイミング信号を検出するように適応された検出器92は、例えば、パーソナルコンピューターにインストールされたNational Instruments NI 6031Eのようなアナログからデジタルへの変換器に提供されるTTL適合性トリガー信号を生成する、National Semiconductor corporationからのLN555のようなICを使用して、出力が条件付けられる、オプトアイソレーターICであり得る。
【0043】
信号アキュミュレータ94は、例えば、ベクトルの数のような「C」プログラミング言語におけるソフトウェア、アレイの数のようなNational Instruments LabViewプログラミング言語において実行され得る。例えば、信号アキュミュレータ94は、信号アバレイジャーであり得る。信号平均化に加えて、他の方法は、コンタミネート信号の概算を生成するために使用され得る。
【0044】
電気信号から平均した波長を減算するように適応されたプロセッサ96は、例えば、パーソナルコンピューター上で実行する「C」プログラミング言語またはNational Instruments LabViewプログラミング言語における処理ルーチンとして実行され得る。当業者は、本発明の方法に従って、同じ処理、検出、および蓄積機能を果たす装置の要素の上の例に関するバリエーションを理解する。
【0045】
(同時の記録およびマッピングにおけるEEGおよびfMRIの概要)
脳波記録法(EEG)は、行動性タスクを伴う頭皮から記録された電気信号における変化をプローブするための手段として、そして臨床状態、認知状態、または神経状態についてのマーカーとして、固く確立されている。EEG信号の3次元局在化の決定はあいまいである。なぜなら、複数の電気的双極子の実際の位置と頭皮において検出された電気位置の分布との間の関係は、固有の解決法がないためである。機能的磁気共鳴画像化(fMRI)は、活性がタスク要求と共に増加するかまたは減少する脳の領域を区別するために血液酸化におけるバリエーションに依存する磁気共鳴信号におけるモジュレーションを使用する。以下は、fMRIおよびEEGの同時の記録における技術的問題に対する解決法の組を記載し、そして、2つの方法からのデータは、古典的に規定されたスペクトルバンドにおけるEEG信号強度の関数として、活性が変化する脳の領域を示す断層撮影画像を作製するために組み合わされ得ることを示す。
【0046】
(EEGの重要性および解釈)
脳波記録法(EEG)の研究は、100年以上続いている(Caton 1875)。この現象は、高度に頑強である;主にその電気位置は、発達中の大脳活性と強力に相関する頭の表面に存在すし、そして睡眠段階(RechtshaffenおよびKales 1968;Buchsbaum,Mendelsonら、1982;Benca,Obermeyerら、1992)、感情の状態(Davidson,Schafferら、1985;Davidson 1988;Ekman,Davidsonら、1990;LambertおよびRobertson 1999)、注意(Klimesch,Doppelmayrら、1998;Wrobel 2000)、治療的薬物用量(Loo,Tealeら、1999;Alvarez,Lombaridiら、2000)、および広範な種々の薬物乱用(Cezayirli,Littleら、1975;Maykut 1985;Tokunaga,Takeichiら、1989;AbrahamおよびDuffy 1991;Mannelli,Janiriら、1993;Bauer,Grossら、1997)の循環レベルを有する形質(例えば、「攻撃性(aggressiveness)」(Fishbein,Herningら、1989))で変動する。この測定可能な現象に対するかなりの履歴および注意にも関わらず、EEG信号の起源およびその供給源(おそらく大脳)の位置付けは、まだ知られていない。この状況は、信号を生成する深い双極子のより良い指標を与えるために組み合わされた表面電位の時間的に別々の性質、および頭皮を横切る感情が組み合わされる、誘起された電位(EP、誘起された応答電位すなわちERPとして知られるいくつかの状況において)についていくらかより好ましく、そして特に、皮質表面より有意に下の供給源について、頭皮EPと脳活性の間の関係を直接的に試験することは、非常に困難である。例えば、深部電極を用いる同時記録および外傷との相関によって、脳幹の聴覚性の惹起された応答の生成を位置決めする試みは、信号に存在する波長成分のサブセットのみについて確証的である(StarrおよびAchor 1978;Chiappa,Gladstoneら、1979;AchorおよびStarr 1980b;AchorおよびStarr 1980a;Goldie,Chiappaら、1981;CohenおよびBritt 1982;ChiappaおよびYoung 1985)。
【0047】
Catonが、動物の脳の試験およびタスク惹起された電気的活性に関して最初に報告したとき(Caton 1875)、彼は、機能的活性(感覚刺激)の間に変化した皮質間の電気位置が存在することを決定し得た。Catonは、「種々の検出の弱い電流」は、皮質表面上の異なる位置間に一般に存在することを記述した。数年後、Bergerは、Cartonの皮質電位の特性と類似した特性を有するヒトにおいて、頭皮電位が記録され得ることを記述し(Berger 1929)、そして彼は直ぐに、検体の精神状態に従って、この脳波が変化することを理解した(Berger 1930)。1930年までに、Bergerは、嗜眠状態に関連する8Hzと12Hzとの間の範囲の比較的高い振幅振動である、いわゆるαリズムを記載した。現在、α活性はリラックスした、覚醒状態(通常目を閉じた)に関連することが、受け入れられている。
【0048】
現在、EEGは、臨床神経学における慣用的かつ必須の試験である。EEGは、他のいずれの通常使用可能な手段では集められない診断情報を提供する。実際にその不可欠性は、他の慣用的臨床手段が、広範な領域の大脳神経生理を、高度な時間分解能で評価することを欠くことに由来する。EEGは、大脳皮質機能を時間を追って示すので、任意の臨床的状態において、このような情報が医学的判断を決定する手引きとなるのに役立つ。他の病理的プロセスがしばしば、ニューロン機能に影響し、EEGに影響を与えるので、このような状況は、電気生理的異常に限定されない。これらの病理的プロセスとしては、とりわけ虚血、代謝変化、体重の影響(mass effect)、および感染が挙げられる(Markand 1984)。EEGは、ニューロンの電気生理における異常を示すので、癲癇は通常、EEGを使用する理由となる臨床的問題である(Engel 1984)。過去1世紀のほとんどにわたって認められてきた臨床神経学の中心であるにも関わらず、EEGの基本は、なおほとんど理解されていない。波動を発生させ合計する電位発生装置は、よく理解されている(McNamara 1994)。しかし、頭皮における電場を生じる細胞集団間の相互作用は、研究が困難であることがわかっている。
【0049】
EEGの間にfMRIを実施することにより、相補的な情報を得ることができ、よりEEGが理解でき、そしてEEGが示し得る臨床的状態を得ることができる。頭皮電位と局所的な脳の活性との間の関係を特徴付ける確実な結果がしばしば、医師の特定の異常を単離する手引きとなる大いなる価値を提供することが明らかである。実際、臨床的癲癇に強く関連する発作間のスパイク放電が、外科的に切除可能な病変を同定する機能的MRI(Warach、Ivesら 1996;Seeck、Lazeyrasら 1998;Krakow、Woermannら 1999;Patel、Blumら 1999;Symms、Allenら 1999;Schomer、Bonmassarら 2000)(またはPET(Henry、Sutherlingら 1991))と組み合わせることにおいて使用され得るという散り散りになった報告が既に存在し、MEGを介した断層撮影位置測定は、このような切断の手引きの手段として示唆される(Stefan、Schneiderら 1990)。癲癇発作の間のfMRIの使用はまた、Jacksonの成功により試験された(Jackson、Connellyら、1994)。
【0050】
(睡眠障害および病期分類におけるEEGおよび画像化)
非ヒト哺乳動物における単位活性、刺激研究および病変研究に基づいて、非レム睡眠での脳の活性化領域は、前視床下部、背面部延髄網様体(dorsal bulbar reticular formation)および、孤束核を含む(Jones 2000)。REM活性に関連するとみられる領域(恐らく覚醒を生じる)としては、後視床下部、腹側中脳橋、前脳基底および橋網様体が挙げられる。このような局在化した脳の活性化はまた、機能性ニューロン画像化により、ヒトにおいて可視化されるべきである。PETおよびSPECTの両方を用いて、睡眠段階(電気的脳波記録法で決定される)での局所活性の変化を(それぞれ大脳代謝および血流を介して)試験した。これらの画像化研究は、急速眼球運動(REM)睡眠の活性を生じるのに関連すると考えられる領域が、REM睡眠段階の睡眠の間および非急速眼球運動(NREM)睡眠において活性であることを広範に示した。
【0051】
Maquetとその同僚は、大脳グルコース代謝(rCMRGlc)の速度がNREMの間、覚醒中に比較して全体的に低下し(もっとも注目すべきは視床核において)、REM睡眠のrCMRGlcは、覚醒時に匹敵することを記した(Maquet、Diveら 1990)。さらに、NREM睡眠の深度が大きくなるにつれ(すなわち、皮質の同期性の量が大きくなるにつれ)、rCMRGlcが低くなる(Ingvar、Baldy−Moulinierら 1965;Madsen、Holmら、1991;Maquet、Diveら 1992)。特に興味をそそるのは、大脳の血流の変化が、実質的領域不均一性を示す観測である。rCBFにおけるREMに関連した増大は、橋の被蓋、視床、辺縁領域、皮質領域(特に、前方帯状皮質(anterior cingulate cortex))および視覚関連領域において観察され、側背前前頭皮質(dorsolateral prefrontal cortex)、頭頂皮質(parietal cortex)、後部帯状皮質(posterior cingulate cortex)および楔前部(Madsen、Holmら 1991;Madsen、Schmidtら 1991;Maquet、Petersら 1996;Nofzinger、Mintunら 1997;Braun、Balkinら 1998)。興味あることに、rCBFの増大は、線状体外可視領域において観察されているが、一次視覚皮質においては観察されず、このことから、これらの筆者により仮説が唱えられるように、睡眠中のある種の可視記憶活性化が示され得る(Braun、Balkinら 1998;MaquetおよびPhillips 1998;Maquet 1999)。
【0052】
睡眠の間の画像化に関連した例として、現在の研究は、睡眠の記憶固定についての役割を示唆し、これは、睡眠時における、日中の活性関数としての血流の変化に基づいている(Maquet、Laureysら 2000)。睡眠と種々の精神医学的障害の間に重要な関連もあり(Benca、Obermeyer ら 1992)、睡眠生理学をこれらの問題についてのマーカーとして曝し得る。しかし、PETおよびSPECTの粗い時間分解能(Nofzinger、Mintunら 1998)ならびに睡眠の間の脳の活性における比較的急速な変化に起因して、これらの画像化方法のいずれもこの目的に理想的には適していない。つい最近、fMRIを、睡眠中におこる局在化した信号変化の評価において使用した報告がなされ(Lovblad、Thomasら 1999;Horne 2000)、これはREM中の後頭葉活性の増大および前頭葉の活性の減少を示し、PETでの知見と一致した。しかし、このような研究は、睡眠段階の脳波計による手段による取りこみを伴わずしては決定的とはみなされ得ない(Lovblad、Thomasら 1999)。EEG−fMRIは、優れた解答を提供する。
【0053】
睡眠時の脳波は、特定のパターン周波数および簡略な電気生理学的現象(例えば、k−複合および睡眠紡錘波)で規定され得る。さらに、REM睡眠の間に、筋緊張、断続的な眼球の動きの下行性の抑制があり、NREM睡眠の特徴である皮質の同調性の欠損がある。fMRIの時間分解能力でのみ、これら一過性の事象に関する活性化を研究することが可能である。本発明の1つの適用は、脳の活性領域の変化をfMRIを用いて評価すること、そしてこのような活性を古典的に規定された睡眠構築および睡眠特徴に関連付けることである。例えば、本発明は、外部刺激に対する応答の全般的欠損、運動性産出量の見かけのゲーティングおよび夢の状態の根底にある、脳の活性を理解することを求めるのに使用され得る。現在、機能的MRI(fMRI)は、主にヒトにおいて、脳の活性の限局的領域の局在化に対し、確証する方法である(CohenおよびBookheimer 1994)。fMRI信号が血液中の酸素含量における局所的変化から生じることが想定されている(Ogawa、Leeら 1990a;Ogawa、Leeら 1990b;Kwong、Belliveauら 1992;Ogawa、Tankら 1992)が、この理論は、広範な直接的試験の対象にされておらず、神経電気活性とMRI信号変化間の共役機構は、なお推測の対象である。それにも関わらず、観察される信号増大領域は、ニューロン生理学における広範な文献、およびより最近ではヒトの外科的設置条件における電気皮質造影法の両方によく関連する(Schulder、Maldjianら 1998;Roux、Boulanouarら 1999;Lurito、Loweら 2000)。fMRIの位置測定能力を用いて、応答惹起の研究の解釈を支援する試みをする文献が増えてきている一方で、EEGと機能的MRIにおける知見に折り合いをつける試みをする決定的な報告が不足している。
【0054】
古典的または最近のアルファリズムは、ほとんど後頭、頭頂部および後側頭葉において見出され(AdrianおよびMatthews 1934)、約4ヶ月齢で4Hzの振動の最初の出現が、目が閉じた状態で現れ、目を開くとブロックされる。このリズムの周波数は、年齢と共に増加し、3歳までに約8Hzに達し、約10歳までに平均成人の10Hzの周波数に達する(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。EEGの開始以来、理解されるが、このアルファリズムの機能的意義についてほとんど知られていない;これは本質的にリラックスした覚醒状態を反映し、増大したアルファバンド活性は、根底にある皮質における活性減少に対応すると考えられるため、脳の活性の間接的指標として使用され得る(Shagass 1972)。従って、アルファ活性の減少、すなわち刺激誘導性アルファブロッキングは、「EEG脱同期化関連事象」と言われる(PfurtschellerおよびAranibar 1977)。Davidsonとその同僚は、前方領域で記録されるアルファ非対称が、感情応答性に関連することを示し、これらの非対称が歩行および睡眠において、特徴(trait−like)であるようである(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。動物における研究は、視床がアルファリズムの潜在的ジェネレーターであることを示唆した(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。Lopes da Silvaは、顕著な視床皮質系干渉性をイヌにおいて、外側膝状核と視床枕と皮質の間で実証した(Lopes da Silva、Lieropら 1973;Lopes da Silva、Vosら 1980)。最近、ヒトにおいて、Lindgrenとその同僚らは、EEGアルファ出力と視床の代謝速度の間の逆相関を、正常な対象において、PETを用いて示した(Lindgren、Larsonら 1999)
(fMRIとEEGの組み合わせの挑戦)
最良の状況においてさえ、臨床的環境で記録されるEEG信号は、比較的ノイズが多い。有効な入力抵抗は大きく、信号は小さい。結果としてBoltzmannノイズは、最終的な信号対ノイズの比を制御する典型的な5MΩ入力インピーダンスで、Boltzmannノイズは、有限のバンド幅100Hzを超えるかまたはEEGで使用されても約1.5μV(vrms=
【0055】
【数2】
、ここでkはBoltzmann定数であり、Tは温度、Bはバンド幅およびRは等価抵抗である)である。頭皮電位が典型的に数μVにすぎないので、EEGノイズに対する信号の比(SNR)は、滅多に100:1を超えない。EEGがしばしば、細いバンド幅にわたるスペクトルドメインにおいて分析されるので、バンド限定信号(例えば、アルファ強度)の検出のために有効なSNRは、いくぶん高くなり得る。
【0056】
温度ノイズの限定を超えて、他の因子はさらに、EEGのSNRを減少する。心臓電気信号(EKG)および筋電気信号(EMG)は、コンタミネーションを加える。EKGによる不正確さは、個々にわたって可変性である;これは常に存在するが、EEGより通常小さく、しかしたまに振幅に匹敵するほどになり得る。EMGは典型的に、頭部または顔面筋肉の収縮(例えば、まばたき、渋面など)のつかの間のみのコンタミネーションである。本発明の方法は実際に、被験体が磁力でスキャンされるか否かで存在するEKGのアーティファクトを減少するのに役立つ。総じて、これらのノイズの源は、使用可能な総EG信号の動的範囲を、実質的に全ての目的のために劇的に減少する。
【0057】
(MRI環境におけるノイズ)
EEGについてのノイズ環境は、被験体がMR画像システム内に配置される場合に、完全に悪くなる。しかし、ほとんど全てのノイズ源は、EEGと磁力的に結合する。これらのいくつかは、非生物学的であり、以下が挙げられる:シムおよび場の勾配増幅器における増幅器ノイズ;スキャンの間に場の勾配により誘導された大きな時間−可変磁場、ならびに無線周波数信号は、磁気共鳴誘導のためのスキャナにより生じる。Faradayの法則により、これらの時間−可変磁場による誘導電圧の強度は、磁束の一次時間微分に比例し、従って、磁場の振幅、その一次時間微分および任意の伝導ループにより囲まれた面積領域に比例する。より特異的には:
e.m.f=dφ/dt、
であり、ここでe.m.fは、誘導された起電性出力であり、φは、磁気束である。MR画像化装置において、これらの供給源は、任意の実施方法において減少され得ない。最新の画像化機器におけるMR画像化勾配は、過剰な高い割合で圧倒した;典型的なスキャナ上の場の勾配は、80T/秒であり、従って、主なノイズ源である;最新のMR装置の世代は、局所的な頭部勾配(local head gradient)を備え、2〜3倍速く圧倒した。RFパルスは、たった約50ミリガウスでも、3テスラ操作場で基本振動数128MHzを有する。4000T/sで圧倒するので、これらも、大きなノイズ源である。
【0058】
物理学的ノイズ源もまた存在する。被験体の小さな動きでさえ、大きな静磁場内のリードの動きとしてEEGに結合する。わずかな動きだけでなく、体全体の各鼓動の動き(バリストカルジオグラム)もまた、μVからmV範囲での信号を生じる。
【0059】
(DC補正および一過性の回復)
EEGにおいて使用される頭皮の電位は、時間−可変および静的(DC)成分の両方を含む。しばしば、DC信号は、EEGよりかなり大きいが、本質的に情報がないため、臨床的診断目的に対する興味はほとんどない(ゆっくり変る電位ではなく、本当のDC補正に対する参照に注目)。しかし、これは、EEGに対するトラブルをいくつかの方法において引き起こす。典型的に、DC補正は、EEG信号をデジタル化するのに必要なダイナミックレンジを増大する。例えば、EEG信号は、たった数μVであり得、一方数mVの電位が電極間に存在し得るか、または化学電極電位の結果として存在し得る。信号デジタル化深度は、DC電位に対するEEGの割合により除算される。例えば、10mVのDC補正、10μVのEEG信号、4096の異なるレベルのアナログからデジタルへの変換器(ADC)による12ビット表示の想定は、EEGについてたった4レベルまで減少する。量子化ノイズは、信号を支配するので、明らかにこの損失は、受け入れがたい。
【0060】
これらの理由で、通常のEEG増幅器は、AC結合(広域)入力を備えており、通常コンデンサは、入力からADCへの第1段階の増幅器を分離する。入力は、通常数秒の時間定数を有し、1Hz程度の周波数を減衰させないで通過するようにする。このAC共役の1つの結果は、入力が飽和した場合、信号回復対する時間定数を生じる。これらのフィルタは、非常に低周波数で通過するので、正常範囲の中央に戻るアナログ信号についての回復時間は、非常に長くあり得る。
【0061】
fMRIにおいて、AC共役に関する回復時間は、実質的問題であり、勾配誘導のアーティファクト(数十mV)は、入力段階を飽和するのに十分大きくあり得、これらをポジティブまたはネガティブ供給レールに、数ミリ秒の間固定する。勾配が止まった場合、広域通過フィルタの設定時間は、勾配事象より非常に長く続く。最近の論文のEEG−fMRIの組み合わせ研究は、「EEGは、励起パルスによるアーティファクトを解釈できなかったが、記録は、BURSTの完成後に、1秒未満(およそ100ミリ秒)で読み取り可能になった」と報告した(HennigおよびHodapp 1993;Lovblad、Thomasら 1999)。この問題は、本発明の方法を用いることにより緩和され得、アーティファクトの減少した電極配置および広域通過段階前の飽和しない十分な空きスペースを備えた入力増幅器(ガラス−テフロン(登録商標))を含む。本明細書において開示されるように、本発明はさらに、広域通過フィルタを完全に避けるより完全な解決法を提供する。
【0062】
(勾配ノイズ)
磁気誘導性勾配ノイズは、EEGと比較して、特に反響平面画像化の状況において非常に大きな振幅(代表的スキャナにおいてミリボルト)である。1グループは、このグループがバリストカルジオグラム除去のために開発したスキームに類似する勾配のアーティファクトについて補正スキームを実行した (Allen、Josephsら 2000)。勾配活性の基本振動数がかなり高いので、彼らは、特別な記録ハードウェアを開発し、これらに5kHzのデジタルサンプリング速度よりかなり速くさせ、名目上の勾配波形についてのNyquist周波数に比較して迅速であるよう選択される。不幸なことに、これは十分ではなく、Nyquist速度でのサンプリングは、通過帯域でのより高い周波数のアリアジングに対してのみ保証するが、アーティファクトを有効に除去しない。
【0063】
例えば、EEGの混ざった1000Hzでのシヌソイドからなる所望でない信号が存在し、これは、5kHzでデジタルでサンプリングされると想定される。勾配およびデジタル化活性が別個に計時し、比同調性であるので、アーティファクトがサンプリングされる段階は、2π/5(この周波数で72°または200μs)も変化し得る。サンプリング時間を伸長した場合(画像化実験において典型的に5分以上)、スキャナおよびサンプリング時間の相対的タイミングがこの程度異なるようである。図9は、この影響を示す。このシミュレーションにおいて、アーティファクトは、閉じた範囲で示された時点でサンプリングされると想定される。後に、サンプリングは、200μsの勾配に関してドリフトした(点線、白丸)。異なる信号は、残りのアーティファクトであり、この場合、補正されていない信号よりちょうど17%を超えた。この問題を緩和するために、Allenらのグループは、洗練された内挿スキームを適用し、これは、首尾よく残余のコンタミネーションを最小にする。本発明は、デジタルサンプリング問題の代替的形態に基づく、より有効なアプローチを提供する。
【0064】
本明細書において開示される方法は、一般的にMRIスキャン(特に機能的MRI)の間に存在する最も重篤なノイズ供給源によるEEG信号のコンタミネーションを有効に消去することを可能にする。本明細書で開示される1つの実施形態において、本方法は、EEGのスペクトル規定成分におけるエネルギーに対応する脳の活性の断層撮影マップの構築に使用されている。
【0065】
(理論)
(デジタル化)
勾配活性由来のアーティファクトは、大きく、高周波数で実質的エネルギーを含む。図10は、典型的な反響−平面画像化順序の時間を、典型的な機能的研究において用いるように示す。選択、相および読み出しについての線は、画像化に使用される3つの直交性磁場の勾配の振幅を示す。4番目の線は、ラジオ周波数チャネルのタイミングを示す(振幅エンベロープのみRFに対して示される。搬送周波数の128MHzは、この解像度では見えない)。すぐに明らかなのは、読み取り勾配の非常に高い周波数(1400Hz)振動である(他の勾配の垂直方向の強度の半分で示される)。
【0066】
図11は、未加工の信号を示し、10kHzのサンプリング速度でEEGシステムから記録され、続いて100Hzでのアナログ低域通過フィルタを通される。この図の下部の挿入部に、信号の示した領域の拡大した表示(10倍)を示す。EEGデータがスキャンの間必要とされる場合、MRIの場の勾配は、皮質の信号よりかなり高い電位を誘導する。これ比較して、前の図は、高周波数成分の大きさが、低域通過フィルタにより劇的に減少され、残余のアーティファクトは、勾配自体より長引くことを明らかにする。
【0067】
低域通過フィルタは、1400Hzの振動において少なくとも100倍の減少を提供するが、これは、勾配が動きそして止めるので一過性は除かない。これらは、同様に非常に低周波数でエネルギーを含む。AC結合入力段階は、この慣用的な増幅器において、アーティファクトの延長したリングダウン(ring down)に対して応答性である(以前に暗示された飽和回復)が、当業者(Lovblad、Thomasら 1999)によって報告される0.1〜1秒のリングダウンよりかなりよく、恐らく大部分は、異なる記録装置によってもたらされる減衰に起因し、これは、増幅器が飽和になるのを防ぐ助けをするためである。
【0068】
このデータセット(Allen、Josephsら、2000)に対して、図11に示すように、周期性の平均的な技術を適用する場合、これらは、低周波数成分の影響を減衰するのに理にかなって有効であり、高周波数成分を除去するのにはほとんど無効である。これは、上記のように、非同期性サンプリングに起因する。非常に遅いサンプリングに起因する有意の誤差(最悪の場合)は、最大の移相(ψ)から予測され得る。
【0069】
ε=cos(2πft+ψ)−cos(2πft)
=cos(2πft)(cosψ−1)−sin(2πft)sinψ
所定のサンプリング速度で生じ得る最大の移相ψは、2πf0/fsに等しく、ここでfsは、サンプリング周波数であり、f0は、EPI読み出しの周波数である。2回のスキャン期間の間(図11の下部の2つの伸長した枠)の残余のアーティファクトを比較することで、解除効率が、非同期性の勾配活性タイミングおよびサンプリング装置の結果として不安定であり、これがサンプリング補正(ψ)が時間を超えてドリフトする原因となることを明らかにする。
【0070】
サンプリング速度が増加するにつれて、解除は、より急速になる。小さなαについて近似を用いることで(sinα=αおよびcosα=1)、このレジメンにおいてεがψにほぼ比例することを見出し得る。アーティファクトが100倍まで抑制されなければならない場合、信号は、約100*2*π倍の最高の目的の周波数でデジタル化されなければならない(約880kHz/チャネルの場合(1400Hzの読み出し)であるが、これは、費用と全体のデータの取り扱いの両方の理由から実用的でない)。いずれの場合においても、受容可能なサンプリングエラーは、低域通過フィルタ特性および所望のノイズに対する最終信号に与えられる式により容易に予測可能である。
【0071】
上記のデータは、10kHzでサンプリングされ、信号の高周波数成分に対する2800HzのNyquist判定基準をよく上回る。図12は、アーティファクトを減算することの効果を、単に迅速なサンプリングに基づいて示す。上部に未加工のアーティファクトを示す。以下、サンプリングタイミングおよびスキャナ時間が100、200および400μsecによる同期性(サンプリングの最悪の場合のエラーで10kHz、5kHzおよびNyquist速度の2500Hzの近似にそれぞれ対応する)からドリフトする場合、減算後に残った残余のアーティファクトを示す。直ちに明らかなのは、残余のアーティファクトが、減算後、最小の時間補正でさえ大きいことである。図12の下部のグラフは、より詳細を反響−平面読み出しデータセグメントにおいて示し、単なる減算は、実際にアーティファクトの強度を増大することが、上記等式(および図9)において予想されるように見出され得る。
【0072】
勾配のアーティファクトの減算の有効性は、サンプリング速度、単一のサンプルの繰り返し、適当な時間に独立して有効であり、ある時点でのアーティファクトの補正に対して、完全に使用され得る。この一般的知見を図13に示し、これは低サンプリング速度200Hzにおいて、時間移動の同じ効果を示し、Nyquist速度をよく下回る(勾配活性は、デジタル化EEG信号にアリアジングしている)。前の例のように、残余のアーティファクトの強度が、サンプリングがスキャンタイミングに対して遅れるにつれ増加する。その強度は、より迅速なサンプリングで見られるものと同程度よくない。
【0073】
サンプリングが勾配活性に対して正確にタイミングを合わせられる場合、有意の誤差は、さらに効果的に除去されることが明かである。これが、アーティファクト周波数についてナイキスト周波数サンプリングを必要としないという事実は、おそらく、あまり直感的ではない。時間的推移(移相)および周波数は、「二重(dual)」として理解され得る:アーティファクト減算に必要とされる完全サンプリングは、任意の低いサンプリング速度で、任意のタイミングでかまたは正確に同期化して、無限に高い周波数でサンプリングすることによって達成され得る。880kHzサンプリングを必要とする同じ100:1抑制を得るために、サンプルタイミングは、1/880kHzまたは1.14マイクロ秒の精度を必要とする。理想的には、残りのスキャナティファクトは、EEG信号の熱的ノイズと比較して小さいはずである。アナログフィルタリングおよび適切な記録技術(以下の実施例に概説される)を用いて、スキャナティファクトは、EEGの振幅の約10倍である。100:1のEEG信号:ノイズの比を想定するとき、8.8MHz/チャネルサンプリング(デジタルハードウェアにおいて莫大な費用においてのみ生じ得る)を用いてか、または容易に達成される114ナノ秒タイミング精度を用いてのいずれかで達成され得る、1000倍抑制が、デジタル処理に必要とされる。
【0074】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を説明し、そしてこれを作製および使用する際に当業者を補助するために提示される。実施例は、それ以外で本発明の範囲を制限することを意図しない。
【0075】
(実施例1:同時EEGおよび機能的MRIの獲得)
(方法)
(EEGデバイスおよびリード(lead)配置)
EEGデバイスは、同時EEG/fMRIにおけるアーティファクトを減少させるための多くのハードウェア改変を組み入れ、そしてTelefactor Corporation(W.Conshohocken,PA)によって提供された。信号は、1kΩ/フィートの抵抗を有する10フィートの炭素繊維のリードを介して、コンパクトマグネット適合性局所増幅器(ヘッドボックス(headbox))に接続された塩化銀メッキプラスチックカップ電極を使用して、頭皮から検出する。この設計は、MR画像におけるアーティファクトおよびリード線におけるRFカレントループの誘導の両方を最小化した。
【0076】
特別な二重リード電極を使用するハードワイヤードモンタージュにおいてEEGを記録することによって、望ましくない電流誘導を最小化したリードの配置が、考え出された。それぞれの電極対からのリード線は、それらの全体の長さにわたって一緒にねじられ、それぞれの半球についての連鎖双極モンタージュ(chained bipolar montage)を形成する(fp2−f8、f8−t4、t4−t6、t6−o2、o2−p4、p4−c4、c4−f4、f4−fp2;fp1−f7、f7−t3、t3−t5、t5−o1、o1−p3、p3−c3、c3−f3、f3−fp1)。二重リードは、それぞれの差次的対が一緒にねじられることを可能にした(図1A〜Bおよび図2A)。得られる配置は、電流が誘導され得る頭部において小さなループのみを残す。図2Bに示されるように、運動および勾配切換によって誘導される電流は、自己キャンセルし、継続的ねじれにおいて誘導される電流について、それぞれのリード線において反対方向に流れる。
【0077】
磁気適合性ヘッドボックスは、32個の別々のチャネル入力を含み、それぞれ、差動増幅器が、0.25ミリ秒の時定数を有するRCフィルタに接続される。16個のチャネルが、EEGを記録するために使用され、そして2つのさらなるチャネルが、心電図(EKG)について使用された。EKGは、被験体の背部において心臓の上および下に配置される、一対のねじれた単一リード電極を使用して獲得された。この配置は、リードの動き、従って、呼吸に起因する電気的アーティファクトを最小化する。走査トリガーチャネルはまた、データの後処理を補助するために、TR毎にスキャナからのパルスを受信するために使用された。信号は、高い周波数ノイズをさらに減らすために、0.5〜70Hzのバンドパスを用いて全てのチャネルでフィルタリングした。単一のリードは、czにおいて、さらなる患者の安全手段としてヘッドボックス接地(ground)に接続されるが、モンタージュ参照として使用されなかった。
【0078】
信号を、200HzでサンプリングされたA/Dコンバータを含む、バッテリー電源アイソコーダー(isocoder)に供給し、そしてデジタル信号を、スキャナの電磁的分離を維持するために、光ファイバを介して遮蔽磁気ルームから運び出した。TTLへの変換の後に、データを、Telefactor Digital EEG(D/EEG)に向けた(486コンピュータ)。次いで、EEGデータは、リアルタイムで観測され、そしてさらなるアーティファクトの減衰のために、10baseT Ethernet(登録商標)接続を介して後処理および観測ステーションにオフラインで送られた。
【0079】
(走査プロトコル)
全ての被験体は、MR走査の前に、UCLA Human Subject Protection Committeによって承認された同意書面に著名した。このMR走査は、Advanced NMR Systemによって、エコープラナーイメージング(EPI)用に改変された、General Electric(Waukesha、WI)3Tスキャナで実行された。機能的走査の間、被験体には、いかなる視覚的刺激も聴覚的刺激も提供されなかった。
【0080】
脳全体のスカウト(scout)走査は、最初に、後頭皮質を通るAC−PCラインに平行なスライス面を局在化するために獲得された。次いで、機能的走査の間にEEGを獲得するために、走査プロトコルは、勾配バースト間の読み取り可能なEEGのウィンドウを可能にするために特定された。EPI配列は、TR=4000ms、エコー時間(TE)=45ms、64×64マトリクス、20cm×20cmの視野(FOV)、4mmスライス厚み、およびTR期間にわたって均一の間隔で空けられた6つのスライスを集めるための1mmの隙間を用い、勾配誘導ノイズのそれぞれ90msの期間の間に、読み取り可能なEEGの580msのウィンドウを残して(87%デューティサイクル)、使用される。次いで、EPI配列(TR=6000、TE=54、128×128マトリクス、20cm×20cmFOV)は、解剖学的参照としての使用のために、機能的走査と同一平面で獲得された。
【0081】
(アーティファクト減少後処理)
後処理および観察は、Dell Inspiron 3000 Pentium(登録商標) PCで行った。線を通してD/EEGからデータをインポートした後に、EEGデータは、Telefactor Twin softwareを用いて観測され、そして残余のアーティファクトを除去するために、以下に記載される自社製の(home−built)ソフトウェアを使用してさらに処理された。残余のアーティファクトは、磁場勾配(スライスが獲得される場合に、EEGにおいて現れる)によって誘導されるe.m.fからのノイズおよび心弾動図の両方を含んだ。後者は、まさにEKGのQ波を遅らせるかなり規則的なパターンで生じるが、その形態および振幅は、それぞれのEEGチャネルにおいて異なった。
【0082】
EEG記録における勾配ノイズおよび心弾動図を抑制するために、勾配ノイズは、それぞれのMRスライス獲得の期間の間、EEGデータおよびEKGデータを空にすることによって最初に除かれる。TR毎のトリガーに続いて、走査アーティファクトを含む90msデータセグメントは、ゼロに置き換えられた。従って、MR勾配によって引き起こされる大きな偏りは、さらなるアーティファクト除去において、平均化および減算の間に、EEGデータを悪化(corrupt)させなかった。
【0083】
次に、Allenら、(Allen、Polizzi、Krakow、Fish、&Lemieux、1998)の方法と同様の方法を使用して、EEGのセクションを、心弾動図アーティファクトを得るために、心臓トリガーに続いて、一緒に平均化した。それぞれの心臓パルスの開始を同定するために、被験体のEKGの単一アーティファクトを含まないQRS波セグメント(走査が行われなかった場合、スキャナ内に記録される)を、参照として使用した(図4Aを参照のこと)。この参照波セグメントは、一定時間に、一つの点によって移動された参照セグメントと同じ数のデータ点のEKGデータの部分と比較され、そして各データ部分についての相関係数(CC)を計算した。CCが経験的に選択された値(代表的には、0.7)を越える場合、この閾値交差に続くピークCCは、心弾動図平均化および減算の開始を誘発するために同定された。
【0084】
図4Bは、それぞれのEEGチャネルにおいてデータ上で行われる平均化アルゴリズムおよび減算アルゴリズムを説明する。生のEEGデータ(An)のどのトリガー間セクションも、全ての先行セクションで平均化された。EEGおよびEKGが相関しないはずなので、この方法は、EEG信号を平均化し、そして心弾動図(Bn)のみを残す。データセクションを、心弾動アーティファクトにおけるゆるやかな変化について補正するために、現在のサンプルからそれらの時間的変位を用いて逆に重みを付け、重み平均
【0085】
【数3】
を、重率因子w=0.9で使用して、それぞれのトリガー間セクションにおける心弾動図を計算した。このように、初期のサイクルは、およそ10のセクションの時定数を有する指数関数的に減少する寄与を形成した。平均波(Bn)(それぞれのチャンネルについて別々に計算される)は、そのチャネルの生のEEG(An)から減算されて、アーティファクトを含まない補正EEGを生じる。
【0086】
心拍数における変化に起因するセクションの長さの変動を、点毎にセクションを平均化することによって、考慮した。各セクションにおける第1データ点は、先のセクションにおける第1データ点を用いて平均化され、第2データ点は、先のセクションにおける第2データ点を用いて平均化されたなど。より長いセクションの最後のデータ点は、他の長いセクションにおける対応する点で平均化され、そしてそれぞれの点の重率因子は、このように調節された。あまりに少ない点を平均化したデータを減算することを避けるために、減算は、3つ以上の点が計算に使用された場合のみ実行し、そうでない場合、生のデータが最終記録に残された。
【0087】
(ノイズ減少の特徴付け)
(リードドレスに起因するノイズ減少:模型(phantom)研究)
ねじれ二重リードドレスに起因するノイズ減少を特徴付けるために、走査実験を、生物学的模型(9ポンドの頭のサイズの食料品店のローストチキン)を使用して実行し、そしてねじれ対非ねじれ(untwisted)リード配置を比較した。リードを、模型の標準的な国際的10〜20の位置の近くに対応する距離に配置した。上記の8電極連鎖ねじれモンタージュを、左半球に置き、そして右半球に、マッチング二重リード非ねじれモンタージュを配置した。スカウト走査を、機能的スライスを位置付けて模型を覆うために獲得した。次いで、機能的EPI走査を先に記載されたように実行した。
【0088】
EEGデータは、リードドレスに起因するノイズ減少を定量化するために分析され、
【0089】
【数4】
として、30秒データセグメントを使用して、dBで損失を計算した。ここで、平均は、全てのねじれチャネルおよび全ての非ねじれチャネルにわたって取られた。勾配ノイズ減少は、走査の間の電圧の平方の合計の平方根から、操作をしていないときの電圧の平方の合計の平方根を減算することによって計算され、次いで、上記のような減算を計算された。
【0090】
(リードドレスに起因するノイズ減少:ヒト研究)
さらに、ねじれリードノイズ減少を特徴付けるために、上記研究を、25才齢の正常な男性ボランティアで繰り返した。再び、連鎖ねじれリードセットを、被験体の左半球に配置し、そして被験体の右半球に非ねじれセットを配置した。被験体のEEGを、走査ありおよび走査なしの両方で、MRスキャナの内側で記録した。
【0091】
(スペクトル分析)
EEGについての目的の周波数バンドの外側に入るようにEPI獲得のタイミングを制限することによって、例えば、α活性を研究するために、走査速度は、4画像/秒未満でなければならない、有用なEEGスペクトル情報を保持することが可能であった。これを説明するために、αパワーを和らげることが公知の3つの異なる作業(基礎的な目の開き/目の閉じの作業、数学の作業、および視覚化の作業)の間、25才齢の正常なボランティアを走査した。全ての研究は、上記のように、機能的MRIの間に行われた。ベースラインの目の開き走査が獲得され、次いで、3つの作業が以下のように実行された。
【0092】
目を閉じる作業において、被験体は、最初の2分間、目を空け続け、次の2分間、閉じ続け、次いで、最後の1分の間、開き続けるために、走査の間、言葉の合図を与えられた。次の2つの作業について、被験体は、目を閉じるように言われた。最初に、被験体は、走査の2分間、彼に与えられた4桁の数から7だけ逆に数えるように指示された。この作業が実行されたことを確認するために、被験体は、計数の3分後に彼が終わった数について尋ねられた。第2に、被験体は、再び、走査の2分間、好きな食事を食べることを思い浮かべるように指示された。
【0093】
アーティファクトを除くために、EEGを後処理した後に、それぞれのTRにおけるαパワーを、自社製のソフトウェアを使用して計算した。このソフトウェアを使用して、それぞれのTRを有する、ユーザーが規定したバンドにおけるEEG出力を、Fast Fourier Transformを使用して見出した。αバンドにおけるスペクトル出力を、fMRI信号マップを計算するための参照関数として使用した。
【0094】
(結果)
(リードドレスに起因するノイズ減少:模型研究)
非ねじれリードを使用して模型において記録されたEEGは、それらのねじれ対応物を使用して記録されたEEGよりも、実質的にノイズが多かった。図5は、ねじれリードチャネルおよび非ねじれリードチャネルの両方において、記録したEEGを示す。走査でない場合、ねじれリードは、平均5.4dBだけ、無作為にノイズ出力を減少した。走査の間、勾配は、ねじれリードセットおよび非ねじれリードセットの両方において、大きなアーティファクトを引き起こしたが、このノイズ出力は、ねじれリードにおいて、平均6.3dBだけ減少した。
【0095】
(ボランティアにおけるねじれリード対非ねじれリード)
図6は、EEGデータが、走査が行われなかった場合の、スキャナの内側の正常なボランティアで記録されたことを示す。リードをねじること(ここで、左半球で示されるもの 対 右半球において非ねじれのもの)は、全てのチャネルにわたって、平均7.5dBのノイズを減少した。
【0096】
(アーティファクト後処理に起因するノイズの減少)
図7は、EEGが、後処理の前および後に、機能的MRIの間に、ボランティアで記録されたことを示す。後処理は、有意な勾配およびRFアーティファクト、ならびに心弾動図を除去した。
【0097】
(スペクトルデータ)
図8に示されるデータは、同時EEG/fMRIを使用して、目を空けた、目を閉じた例の間の、正常なボランティアにおいて記録された。ここで、4つのスライスを、2.5秒のTRを用いて獲得した。被験体の目が閉じられる場合、αバンド(8Hzと12Hzとの間)の出力が、有意に増加する。そして期待されるように、このα信号は、被験体の目が空いている場合に、提供されない。
【0098】
(考察)
アナログプレ前処理およびデジタル後処理の組み合わせを使用して、この方法によって、機能的MR走査の間に、きれいなEEGを記録し得る。勾配バースト間でEEGが不明瞭であるが、それぞれのスライス獲得の後に迅速に回復する。次いで、この方法を用いて、機能的走査における脳の適用範囲と記録されたデータにおける使用可能なEEGの画分との間で、交換(trade off)がなされなければならない。所望のスペクトル周波数を重複しないように、スライスの獲得のタイミングに考慮がまたなされなければならない。
【0099】
本発明は、種々のEEG波形の供給源を局在化させるための、潜在的に強力なツールを提供する。EEGが、連続的の代わりに、fMRIで同時に獲得されるので、fMRI参照機能に対する直接的な供給源として使用され得る。このように、活性化マップは、EEGにおいて任意の関連の変化(癲癇におけるスパイクおよび遅い波パターン、スペクトル変化、または落ち着いた事象関連の電位)から作製され得る。
【0100】
(実施例2:同時EEGおよびfMRIにおけるアーティファクトの除去のための方法)
以下に概説される戦略は、デジタル減算ノイズキャンセル(EEG、EEG/fMRIおよび減算されたアーティファクトの平均がノイズを減少するために使用される任意の環境を含む)を含む任意の方法に適用可能である。
【0101】
(方法)
(EEG記録および電極配置)
差次的記録の基礎的なアプローチは、以前に記載されている(Goldman、Cohenら、2000;Goldman、Sternら、2000)。対の銀電極は、電導性電極ゲルに接続された頭皮表面に配置され、そして正常インピーダンスが、それぞれの電極について5kΩ未満であることを確実にするためにチェックされる。電極は、約3kΩ/mの分布抵抗を有する2つの炭素繊維コンダクターに取り付けられる。線は、電磁的摘み上げ(piuckup)を最小化するために、一緒に密接にねじられた隣接電極からのリードを用いて対でドレスされる。この構成は、勾配および心弾動ノイズ供給源からのアーティファクトの約6dBの減衰を提供する(Goldman、Sternら、2000)。
【0102】
(増幅)
磁石内EEGの全体の性能におけるさらなる改善は、より良いアナログエレクトロニクスの使用によって達成され得る。心弾動図が、臨床的EEG(1〜50Hz)に対して最も関心の範囲で実質的エネルギーを含むが、他方の主要な供給源(勾配ノイズおよびRF伝達ノイズ)は、かなり高い基本振動数を有する。例えば、代表的なスキャナにおいて、勾配関連ノイズの圧倒的な大部分は、1400Hzの固定周波数においてであり、有意なエネルギー寄与は、100Hz以下に減少する。もちろん、無線周波数エネルギーは、EEGについての関心の通過バンドの十分に外の、根本的に高い周波数においてである。
【0103】
アーティファクトのアナログ部分の大部分について補正する、非常に単純な回路が、本明細書中に開示される(図14)。最初のゲイン段階は、サンプリングの前に、大きなRF信号を減衰させるための単一極フィルタを特徴とし、そしてアーティファクトが飽和をもたらすことなく、EEG信号をmV範囲にするのに十分なゲインを提供する。次の段階は、(γ範囲EEGが容易に通過するように)200Hzの折点周波数で、30dB/オクターブ減衰を提供する。
【0104】
ACカップリング問題は、最終増幅段階において操作され、これは、低漏出コンデンサにわたって任意のDCオフセットを保存する、再設定可能オフセットヌリング(offset−nulling)回路を含むように配置される。オフセットヌリングスイッチは、例えば、機械的スイッチであり得るか、またはヌリングが、必要とされる場合(おそらくソフトウェアが、信号がデジタル飽和に近いことを検出するとき)に、デジタル制御下で実行され得るように、CMOSスイッチであり得る。pcおよびアセンブリを用いて、このシステムの単一チャネルを使用するために、この設計を減少し得る。実験室の試験条件下で、この回路は、MR走査についてのシステム要件に容易に一致する時間で、10分間、DCオフセットを1%以内に維持し得る。
【0105】
ACカップリング問題は、最終増幅段階で操作され、これは、低漏出コンデンサにわたる任意のDCオフセットを保存する、再設定可能オフセットヌリング回路を含むように配置される。オフセットヌリングスイッチは、例えば、機械的スイッチであり得るか、またはヌリングが、必要とされる場合(おそらくソフトウェアが、信号がデジタル飽和に近いことを検出するとき)に、デジタル制御下で実行され得るように、CMOSスイッチであり得る。この設計は、印刷回路に減少され、そしてこのシステムの単一チャネルが組み立てられた。パーソナルコンピューターおよびアセンブリを用いて、このシステムの単一チャネルを使用するために、この設計を減少し得る。実験室の試験条件下で、この回路は、MR走査についてのシステム要件に容易に一致する時間で、10分間、DCオフセットを1%以内に維持し得る。
【0106】
(画像化)
2人の被験体からの活性マッピングデータ(生のEEGデータについておよびEEGエネルギーマップについて、それぞれのもの)の例が、ここで提供される。両方の被験体は、National Institutes of Health NIHによって開発された形態に基づく手短な神経学的目録および専門委員会により認証された神経学者によって実行された神経学的目録によって評価されるように、神経学的異常も放射線学的異常も有さなかった。目を閉じて走査の間、磁石内で寝ること以外に、被験体は、明白に認識性の作業を行わなかった。
【0107】
全ての走査を、高性能エコー−平面画像化のために、Advanced NMR Systems(Wilmington、MA)によって改変された、General Electric(Waukesha、WI)3.0Tesla Signa(登録商標)で行った(Brady、Cohenら、1991;Cohen、Kelleyら、1996)。アーティファクト拒絶の試験のために、19スライスのエコー−平面データセットを、3秒のTR、TE=45ms、4mmスライス厚みおよび3.125mm平面内分解能(64×64走査マトリクスおよび20cmFOV)を用いて集めて、「BOLD」定数効果についての適切な重みを達成した(Ogawa、Leeら、1990a)。マッピングデータについて、画像に基づくシミング(shimming)(Reese、Davisら、(1995)およびスカウト走査の収集の後に、画像化を、上記のように、勾配エコーEPI走査を使用して実行した。しかし、これらのデータは、4秒のより長いTRおよび4つのみのスライス平面を用いて獲得された。パルス配列は、それぞれのTR期間の開始時に、5マイクロ秒のトリガーパルスを含むように改変され、この先導縁部は、EEGサンプリング獲得の同期化のために使用された。
【0108】
(EEGのデジタル化)
EEGデータを、PCI−1200(National Instruments,Houston,TX)を用い、pc互換性のマイクロコンピュータ上で用いて獲得する。Lab View(National Instruments,Houston,TX)を用いて、ユーザーにより定められた速度で固定数のサンプルを獲得することによりスキャナトリガーのリーディングエッジに応答するサンプリングソフトウェアを開発した。詳細には、3秒間のTRで、各トリガーの後、200Hzの速度で599のサンプルが獲得され得る。これらのデータは、バックグラウンド処理において、直ちにファイルに送られる(flushed);このプロセスを適合させるために、1つのサンプル点が、各TRでドロップされる。
【0109】
(平均化およびアーティファクトの除去)
EEGデータのフレームを、各スキャンTRにより各チャネルから収集し、そしてこのフレームを、各チャネルについて別々に平均化して、スキャナティファクトの正確な表示を生成する。次いで、平均化したシグナルをその各々のチャネルから単に減算することにより、このアーティファクトが除去され得る。次の工程は、特徴的なアーティファクト(例えば、チャネル内およびチャネル全体にわたる形態により容易に認識される目のまばたきおよび顔面の筋肉の動き)についてEEGデータを手動で検査することである。
【0110】
(心弾動図の抑制)
心弾動図の抑制手順の詳細は、Goldmanら(Goldman,Sternら 2000)により以前に公開されており、そして本明細書では簡単に要約するにとどめる。心臓の誘導する動きは、各心拍によりほぼ反復されるので、得られるアーティファクトは、本質的に同一であり、そして所望のEEGに重ね合わされる(superimposed)。このアーティファクトを除去するために、心電図シグナルを用いて心拍が検出され、そして多くの心拍にわたる平均心弾動図が算出され得る。次いで、EEGシグナルからこの平均が減算され得る。もちろん、心弾動図の形態は、各EEGチャネルにおいて異なり、各リードの動きもわずかに異なる。従って、この平均化および減算プロセスは、好ましくは、各EEGリード対について別々に実施される。この方法は、Allenら(Allen,Polizziら 1998)により記載される方法と概念的に類似するが、心弾動図における緩やかな変動が達成される点で詳細に異なる。
【0111】
(画像化処理)
社内で開発されたソフトウェアを用い、標準的なFFT方法(Press,Vetterlingら 1992)を用いて、各TR期間のEEGシグナルにおける5つの異なるスペクトルバンドにおいて別々にパワーを決定した。慣習に従い、0.5〜4Hz(「デルタ」)、4〜8Hz(「シータ」)、8〜12Hz(「アルファ」)、12〜30Hz(「ベータ」)、および30〜70Hz(「ガンマ])のデータを、重ね合わせた。次いで、時間の関数としてこのスペクトルエネルギーのモデルを用いて、脳血液動態応答関数の先験的な(priori)モデル(Cohen 1997)を用いたこのスペクトルデータのたたみこみ(convolution)により、BOLDシグナル変化の予測が概算され得る。このたたみこみは、タイムコースにラグを導入する。このラグは、血液動態の潜伏(latency)の合理的な概算を示すと考えられ、そしてさらに、EEGデータにおけるいくらかの任意のノイズを減少する傾向がある低域通過フィルタとして作用する(図17を参照のこと)。
【0112】
次いで、scanSTAT(UCLA Brain Mapping CenterのURL(http://www.brainmapping.org)で、インターネットを通じて利用可能)をもちいて、この画像に最初に空間的なフィルタかけがなされ、次いで、統計的なマップが形成される。このマップは、各バンドにおけるEEGスペクトルパワーとMRシグナル強度における局所的変動との間の相関を示す。慣習は、赤から黄の色で、正の相関が増加する領域を示し、そして青から藍の色で、負(アンチ)の相関が増加する領域を示すことである。特に、高い負の相関の領域は、減少した血流および代謝活性を示すと解釈される。
【0113】
(結果)
(勾配アーティファクトの抑制)
勾配コイルを駆動するアナログ波形を記録することにより誘因されるサンプリングの原理的な方法を試験し、生理学的シグナル変動に非依存的なこの方法の有効性を決定した。シグナルチャネルからの未修正のシグナルを、図15(上)に示す。次いで、30回の反復の平均を算出し、勾配活性の表示を生成した。この平均化処理は、画像化勾配と無関係のノイズを除去する。最後に、この平均化したシグナルを、未修正シグナルから減算し、修正したシグナルを生成した。これを図15の下部分に示す。修正後、大きな勾配活性を、完全に除去し、そして小さな、無関係のノイズの変動のみが、シグナルの中に残る。
【0114】
23ms続き、この期間中に32の正弦波発振を通過するエコー−プレーナー画像化勾配アーティファクトを、これらのデータについて、4つのみのデータ点でサンプリングする。それによって、デジタル化した波形は、実際の勾配活性の非常に粗い記録であり、ナイキスト周波数よりも十分下である。さらに、勾配波形の形態は、このTR期間中に獲得される19のスライスの各々について大きく異なる。これは、デジタル化が、各々のスライス位置の読み出しに関してわずかに相シフトされるという事実に起因する。勾配パルスの後の増幅器の「リングダウン(ring down)」もまた存在せず、増幅器入力に高域フィルタも存在しない。
【0115】
同様の実験を実施し、単一の差動電極対を用いてヒト頭皮からの電気的な電位を記録した。一旦、被験体が画像化システムに配置されると、スキャンプロトコルは、上記で用いられたプロトコル:3秒間のtrでの14のスライスロケーション、と同様であった。各スライスの獲得は、約38m秒間の勾配活性を必要とし、この勾配は、EEG記録の約20%を不明瞭にすると考えられ得る。いくつかのシステムの非理想的な結果(例えば、EEGリードの小さなインダクタンス)として、いくつかの電気的な「リングダウン」がなおも存在する。図8(下)は、200Hzでサンプリングされ、スキャナにより誘導された、スキャン中の3つのEEG記録を示す。顕著な勾配アーティファクトは、低域通過フィルタリング後にさえ存在する。図16はまた、勾配アーティファクト修正後の一連の20の連続する3秒間の追跡を示す。
【0116】
(EEGエネルギーマッピング)
被験体を、目を開けたまま磁気中にうつ伏せに寝かせた状態でスキャンした。未処理のEEGデータを、上で概説したように処理した(最初に勾配をブランキングし、次いで心弾動図を除去した)。次いで、このデータをフーリエ分析に供し、そして5つの予め規定した周波数のバンドの各々にけるエネルギーを、各TRについて(すなわち、各画像時点について)決定した。それによって、各周波数のバンドについて、別々のタイムコースを作成することが可能であった。
【0117】
被験体を眠らせた状態での4.5分間の期間のアルファバンドおよびシータバンドにおける時間の関数としてのエネルギーを、図17Aに示す。これらのバンドにおけるエネルギーレベルは、最初の分およびこのセッションの半分の間、ほとんど独立しており、そして記録の後半部分は共変するようである。図17Bは、EEGに関する血液動態応答が活性化研究において見られる応答と類似するという(未試験の)推定(例えば(Cohen 1997;CohenおよびDuBois 1999))に基づき、BOLDシグナル応答の推定タイムコースを示す。
【0118】
参照関数として後者を用い、次いで、scanSTATを用いて、各々の予め規定された周波数のバンドにおけるエネルギー強度と共に各々のピクセル位置についての相関マップを算出した。この画像を、最初に簡単な9ピクセルスムージングに供し、ピクセルノイズを減少させた。得られた脳マップを、各々の周波数のバンドとのピクセル相関についての別々のマップと共に、図18A〜Cに示す。この画像は、非常に高度の相関、白質またはCSFにおいてほとんどない人工的な活性化、および実質的な対称性を示す点で注目に値する。これらの全ては、アーティファクトコンテントが低いことを示唆する。有線野外におけるシグナル強度が、アルファレベルの増加と共に、実質的なシグナルの減少を示すこともまた、注目される。
【0119】
(結論)
機能的MRIおよび脳波のデータの融合に対する障害が多く存在するが、記録されたシグナルの相互汚染を消滅させる純粋な技術的挑戦は、いくらかの驚くべき単純さを有するずっと直接的な操作ソリューションを生じたようである。本明細書中で概説されるツールは全て、安価な要素から構築および作製するのに容易である。この完全なソフトウェアソリューションは、LabViewプログラミング環境を用いてスタンドアローンユニットとして作製され得る。高品質集積計器である増幅器(例えば、Texas Instruments CorporationのINA114)(図14)の有用性は、同様に、アナログ操作を容易にする
特定の因子は、このデータが正確に解読され得る程度に影響を及ぼす。例えば、スペクトルEEGシグナルのエネルギーは、それ自体、ほとんど未知である。いくつかの要素(例えば、シータリズム)は、皮質下ジェネレーターにより駆動されると長い間考えられており、そして血液流における増加として反映される視床活性の増加とまことしやかに関連し得る。しかし、アルファリズムは、大脳皮質に対して十分内因性であり得(視床に影響を及ぼすけれども)、そして、しばしば、皮質の静止状態の一種として解釈される。しかし、明らかなことは、頭皮(および恐らくは脳)の電気的電位と磁気共鳴シグナルの強度との間の関係(恐らく皮質血流における増加および減少を示す)の研究を継続することにより、脳波の生理学的基礎をより理解することが可能なはずであることである(Schomer,Bonmassarら 2000)。
【0120】
EEGとfMRIに同時に起こる問題を解決するために開発されたシグナル処理方法は、広範なさらなる適用を有する。例えば、これらの方法は、改変することなく、電気的に誘起された電位(Bonmassar,Anamiら 1999)およびそれらの位置を研究するために、または、逆に、より一時的な「シングルトライアル」により誘起されるMR応答(Buckner,Bandettiniら 1996)を生じるために用いられ得る。完全に統合されたfMRIおよびEEGの臨床的な適用は重要であり、直後の収集は、外科的な設計において使用される他の診断への添加物として、発作供給源位置に存在する可能性がある(Engel 2000)。発作間のスパイクは、皮質表面から記録される場合でさえも、てんかん性の脳において共通して見出され、明確かつ信頼できる供給源位置を提供しない。しかし、近年、発作の病巣に緊密に関連するラットモデルおよびてんかん性ヒト脳において、迅速な波紋が報告されている(Bragin,Wilsonら 2000)。さらに理論的な解釈は、このような活性が、究極的に伝播し、発作間のスパイクとして観察可能な、迅速な自発的な活動電位を示すことである。もしそうならば、このことは、すでに他人が提案しているように(例えば、Warach,Levinら 1994;Warach,Ivesら 1996;Allen,Polizziら 1998;Ramabhadran,Frostら 1999;Hoffmann,Jagerら 2000)、発作間スパイクのfMRIによる局在化が、切除的脳外科を計画するための信頼のできる手段となるという考えに対するさらなる望みを与える。
【0121】
MRイメージングの間に記録されるEEGは、特にノイズが多いが、本明細書で取り組んでいるアーティファクトのほとんどは、低い振幅であるが、従来のEEGに存在する。例えば、心臓の活動、特に心電図は、心弾動図の最小化と同一の様式で補正され得る汚染物である。AC線のノイズは、しばしば同様に存在し、そして誘因されたサンプリングアプローチを使用し、電力線の振動にサンプルの各々のブロックを合わせる(timing)ことにより消滅され得る。これらは、位相固定ループにより容易に検出され得る。
【0122】
十分に特徴付けされたノイズ供給源との正確な同期化に基づくデジタルサンプリング(すなわち、スキャナ勾配タイミングに基づく誘因)は、磁気共鳴映像法を十分超える範囲の適用を有する。例えば、比較可能なアプローチが、AC電力線振動に関連するノイズ供給源を除去するために使用され得る;これらは、デジタル処理されたオーディオからの「ブーンという音(hum)」の除去、蛍光照射からの光点滅、およびデジタル処理されたシグナルの他の汚染物の除去を含む。
【0123】
(実施例3:デジタル脳波計シグナルにおいて利用可能なダイナミックレンジの増加)
EEGにおいて用いられる頭皮の電気的電位は、時間的変化要素および静的(DC)要素の両方を含む。しばしばDCオフセットは、EEGよりもずっと大きいが、臨床診断目的についてほとんど興味が持たれない。なぜならば、それは、本質的に情報を含まないからである。しかし、それは、EEGシグナルをデジタル化するために必要とされる動的範囲を増加させるので、問題を引き起こす。例えば、EEGは、わずか数マイクロボルト(μV)であり得るが、数十ミリボルト(mV)の電位が電極間で存在するか、または化学電極の結果として、この電極が頭皮と接触する場合に電位を生じる。シグナルのデジタル化の深さは、DC電位に対するEEGの比により減少される:10mVのDCオフセット、10μVのEEGシグナル、および12ビットのアナログ−デジタルコンバータ(ADC)を仮定することで、ADCにより表示可能な4096の異なるレベルは、EEGについての4つのみのレベルに減少される。明らかに、これは受け入れられない。なぜならば、量子化ノイズは、記録を支配するからである。
【0124】
この理由のために、従来のEEG増幅器は、ACに連結した(高域通過)入力;通常は、第1段階の増幅器の出力とADCへの入力とを分離するコンデンサを備えている。EEGにおける目的の周波数は、ずっと低くあり得るので、この入力は、代表的には、数秒の時定数を有し、1Hz程度の変動が有意な減衰を伴わずに通過することを可能にする。このAC連結の1つの重要性は、入力が飽和状態の場合、シグナル回復についての時定数を生成することである。なぜならば、これらのフィルタは、非常に低い周波数を通過させるはずであり、その名目上の範囲の中心に戻るアナログシグナルについての修正時間がずっと長くあり得るからである。従来のEEG記録にとって、大きなDCシフトが頻出しないので、これは受け入れ可能である。
【0125】
fMRIにおいて、AC連結に関連する回復時間は、特に問題である。なぜならば、勾配誘導性のアーティファクトは、入力段階を飽和状態に持っていくのに十分大きくあり得るからである。これが生じた場合、それに続く増幅器は、数ミリ秒間、正負いずれかの供給レールで留められ得る。勾配が止まる場合、増幅器は、有意な修正時間を必要とし得、その結果、勾配アーティファクトは、勾配事象を実質的に長く続ける。
【0126】
近年の報告(例えば、Lovbladら)は、減少した勾配活性のBURST(HennigおよびHodapp 1993)配列を使用する場合でさえ、「EEGは、励起パルスにより引き起こされるアーティファクトの間に解読され得ないが、記録は、BURSTの完了後1秒(約100ミリ秒)以内に読み取り可能になる」ことを報告した(Lovblad,Thomasら 1999)。従って、それらが、例えば、2秒間のTR(反復時間)での8スライスの獲得を使用する場合、EEGシグナルは、勾配活性または増幅器回復のいずれかにより時間の半分より多くを覆い隠す。
【0127】
DCオフセットを除去するために、そして飽和の問題を拒絶するために、本発明は、図19に示されるように振舞う回路を提供する。
【0128】
この回路において、代表的に、MRI環境において記録されたEEGに存在する高周波数共通モードのアーティファクトは、差動増幅される前に受動素子を用いて最初に減弱される。差動増幅は、さらに、共通モードのアーティファクトを減少させる。次いで、このデータは、アナログからデジタルへの変換において、アーティファクトを減弱させ、そしてエイリアシングの可能性を最小化するために、高域通過(「アンチエイリアシング」)フィルタに送られる。この回路の最終段階は、このシグナルをさらに増幅する役割と、任意のDCバイアスを除去する役割の、二重の役割を果たす。これは、シグナルと、そのシグナル自体からサンプリングされたDC参照値とを、示差的に比較することによりなされる。サンプリングされたシグナルは、本明細書中で、接地されたスイッチとして図示されるコマンドの下に保存される。
【0129】
図14は、1つの好ましい実施を示す。ここで、第1の高域通過フィルタは、抵抗器−コンデンサ(RC)ネットワーク20からなる。第1の差動増幅器は、統合された計装用増幅器28である。活性な高域通過フィルタは、24dB Butterworthフィルタである。サンプル/保持回路24は、DCシグナルを、非ゼロ入力オフセット電流(それを駆動する増幅器において見出される)のための補正回路を備える低漏出コンデンサ37を通過する電荷として保存する。この最後の示差的な段階は、標準的な演算増幅器34である。
【0130】
図14をより詳細に参照すると、1対の電極は、差動入力増幅器段階20に接続され、並列のコンデンサにより高周波数でバイパスされる。この入力増幅器28自体は、集積回路(例えば、Burr−Brown corporationのINA114)であり得る。1対の適合された5メガΩの抵抗器は、この集積回路にバイアス電流を供給する。増幅器からの出力は、サンプルおよび保持段階24への入力として使用される。この段階は、National Semiconductor corporationのLF398のような集積回路36を用いる。この集積回路は、コンデンサ37を通過するDC電圧を保存する。200kΩの直列抵抗は、サンプルおよび保持段階に5秒の時定数を提供する。このサンプルおよび保持段階の出力は、差動増幅器要素のオフセット参照ピンに適用される。オフセットトリム調節40は、集積回路36における小さな静的なDCオフセットを調節するために提供される。入力39は、サンプルおよび保持デバイス36に提供される。
【0131】
DC修正された出力は、演算増幅器集積回路30および32(例えば、Texas Instruments corporationのTL072)を用いる低域通過フィルタ22の入力に送られる。図14に示される要素の値を用いて、低域通過フィルタは、Chebyshev配置で実施され、選択された通過帯域より上の周波数で、およそ30デシベル/オクターブの減弱を提供する。最後のゲイン段階26は、チャンネルを通過したゲインに適合するためのゲイントリミング調節38を含む。
【0132】
(実施例4:進行中のスキャン活動からの電気的な干渉に対する感度のさらなる減少)
図20に図示されるさらなる好ましい実施形態において、示差的な記録入力段階は、シールドドライバー回路により補充され、進行中のスキャン活動またはリードにおける他の共通モードのシグナルからの電気的な干渉に対する感度をさらに減少させる。この実施形態において、最初の増幅器からの出力は、増幅器の後の要素を飽和させるRFパルスからの循環する電流の可能性を減少させるために、孤立増幅器を通して連結される(図20)。DCオフセットシグナルは、デジタル形式で最初に検出され、次いで、デジタルラッチに保持され、そしてオフセット修正としてデジタル−アナログコンバータを通じて戻される。このオフセット修正もまた、孤立増幅器を通して連結される。この実施形態において、アナログ出力は、グランドループのような因子を通じてMRシグナルの腐敗のいずれの問題も最小化するために、RFシールドルームを通して光学的に連結される。多重化回路の使用を通じたEEGデータの複数のチャネルの記録についての設備が作製される。
【0133】
(参考文献)
【0134】
【表1】
本発明の好ましい実施形態の上記の記載は、例示および説明の目的のために提供された。本発明を開示される正確な形態に徹せられるか、または限定されることを意図しない。多くの改変およびバリエーションは、上記の教示に照らし合わせて可能である。本発明の範囲は、この詳細な記載によってではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
図1Aは、鎖状につながれた双極性二重リード線ドレスのデジタル写真である。連続した電極のリード線は、スキャナティファクトを減少させるために、共に巻きつけられている。
【図1B】
図1Bは、標準的な電極ゲルを使用して被験体1の頭部に装着された電極コネクター2を示す概略図である。コネクターの各々は、2つの電気ワイヤ(代表的に炭素繊維材料から構成されており、磁気アーティファクトを減少させる)に接続されている。隣接した電極のワイヤは、対3となって共に密接に巻き付けられており、単一の電極からのこれら2本のワイヤの各々は、異なる隣接部と共に巻き付けられている。これら電極対は、差動増幅器4の入力を示し、ここで電位差を増幅させて脳波を形成する。増幅器への入力は、対となったリード線が複合ループを囲み、それによって増幅器間のさらなる示差的電位を最小化するように結ばれている。これらのワイヤは、明確さのためにのみ太い線または細い線で描かれている。
【図2A】
図2Aは、二重リード線電極が、どのように各双極性対3をこれらの長さ全体について共に巻き付け、信号を局所の差動増幅器4に直接送達するのかを示す概略図である。
【図2B】
図2Bは、リード線の巻き付けが、e.m.f.が誘導され得る、頭部における小ループのみを、どのように導くのかを示す概略図である。リード線において誘導された電流は運動によって巻き付けられ、勾配の切り替えは、自己解除される。
【図3】
図3は、EEGデータ経路の図である。EEG信号は、局所の差動増幅器4に供給され、デジタル化され、次いで、リアルタイム表示およびオフライン解析のために光ファイバを介してスキャナルーム7から送達される。
【図4】
図4は、心弾動減算アルゴリズムを例示したトレースであり、正常な志願者に関して収集されたデータを使用して示されている。A)被験体のQRS波のセグメントは、それらのEKGに相関され、そしてピーク相関値は、トリガーを起動した(垂直の点線によって示される)。B)次いで、トリガーセグメントに対するトリガーを平均化し、n番目(斜線を施した)のセグメントから側頭に配置することによってセグメントの荷重は次第に少なくなった。C)平均データを生のEEGから減算して、心弾動のないEEGを得た。
【図5】
図5は、巻き付けたリード線および巻き付けていないリード線を使用してMRスキャナ内部で記録された幻像のEEGであり、スキャニングの非存在下およびEPIの間の両方の記録を示す。スキャニングがあるかまたはないかにかかわらず、巻き付けていないリード線を使用して記録されたEEGは、有意にノイズを有した。
【図6】
図6は、巻き付けていないリード線(上図)および巻き付けたリード線(下図)を使用してMRスキャナ内部で記録された正常な志願者の生のEEGである。巻き付けていないリード線を用いて記録されたEEGは、有意にノイズを有した。心弾動は、巻き付けたリード線データにおいて見られるが、巻き付けていないリード線と比較して低下している。
【図7】
図7は、心弾動を取り除くための後処理前(上図)および後処理後(下図)のfMRIの間に、志願者に関して記録されたEEGである。
【図8】
図8は、2.5秒のTRと等しい段階においてfMRIと同時に記録されたEEGのパワースペクトルであり、被験体の眼が閉じたときのα帯(8〜12Hz)の予測される増加を示す。
【図9】
図9は、勾配ノイズ防止における誤差が、サンプリングおよび勾配活性が非同期性である場合にどのように生じるかを示すグラフである。この図において、誤差見積(白丸)を作製するために使用されるサンプリングは、電流サンプル(黒丸)と比較して約200μs変動する。誤差見積の減算は、ダイアモンドによって示されるように、実際は、(17%より高く)残差誤差を増加させる。
【図10】
図10は、図11〜13において使用される勾配エコーEPIパルス配列についてのタイミングを示す。
【図11】
図11(上図)は、10kHzのサンプリングを使用した、画像化の間に得られた未補正の信号および補正した信号を表すグラフである:図11(下図)は、一点鎖線で示される25ミリ秒時間域の拡大図(10倍)である(点線は未補正信号)。アーティファクト抑制は、位相誤差の結果として周期から周期に変化することに注意のこと。
【図12】
図12は、勾配アーティファクト抑制の効率に対するサンプリング速度の効果のシミュレーションを示す図である。一番上のトレースは、エコープラナー画像化配列の間の10kHzにおいて記録された実際のEEGデータである。その下の3つのトレースは、示されるように(10kHz、5kHzおよび2500kHzのサンプリングについての最も悪い場合の誤差)、本来の信号と100μs、200μsおよび400μsの遅れを伴ったサンプルとの間の差異である。下図は、エコープラナー読み出しを行う期間の詳細を示す。
【図13】
図13は、図4に示すものと類似のグラフであり、200Hz(勾配についてナイキスト周波数より十分に低い)でのサンプリングの際のタイミング誤差の効果を示すシミュレーションを示す。この波形は、明瞭に不十分にサンプリングされており(undersampled)、従って前図よりもはっきりと異なっているようである。しかしながら、残存するアーティファクトの大きさは、非常に類似している。下の3本の曲線は、100μs、200μsおよび400μsのタイミング誤差を補正した後に残存するアーティファクトを示す。
【図14】
図14は、fMRIにおいて使用するための低コストオフセットヌル(nulling)の差動増幅器回路の回路図である。電源接続は明確さのために省略する。全てのコンデンサ値は、マイクロファラドである。
【図15】
図15は、3sの繰返し時間(TR)および19個の切片を使用して、誘発された200Hzのサンプリングを用いて記録されたMR勾配活性である。未補正の信号は、単一TRについては一番上に示される。真ん中は、30TR期間の平均を示しており、一番下は、未補正信号と平均信号(「補正した」)との間の差を示す。
【図16】
図16は、エコープラナー機能的画像化の間に補正されたヒトEEGデータである。未補正のデータは、一番下に現れる。それより上は、20の連続的なTR期間からの補正された記録である。
【図17A】
図17Aは、スキャニングの間に獲得されたEEGデータから得られた、周波数および時間の関数としてのエネルギーを示すグラフである。
【図17B】
図17Bは、図9Aにおいて表されたEEGデータについての、見積られたfMRI活性時間経過を示すグラフである。明確にするために、α帯(塗りつぶし線)およびθ帯(一点鎖線)のみを示す。
【図18】
図18A〜Cは、補正係数として示される、5つの周波数帯(図18A左、δ;図18A右、θ;図18B左、α;図18B右、β;図18C、γ)の各々でのスペクトルエネルギーで補正した信号変化の機能的なMRI統計マップである。より低い周波数についての色の倍率(18A)は、補正が全体的により低い場合には異なる。5つ全ての画像は、眼を開いて静止した被験体から得られた、同じ4:30(分:秒)の獲得から算出された。
【図19】
図19は、MRI互換性EEG増幅器の機能的ブロック図である。
【図20】
図20は、fMRIと共に使用するための代替的な差動増幅器回路である。
【図21】
図21は、アーティファクト低下による信号補正の方法を示すフローチャートである。
【図22】
図22は、本発明の装置の構成要素の概略図である。
本出願は、米国仮特許出願第60/225,389号(2000年8月15日に出願)および同第60/267,337号(2001年2月7日に出願)(これら各々の内容全体が本明細書中で参考として援用される)に対する利益を主張する。本出願の全体を通して、種々の刊行物が参照される。これら参考文献の内容は、より完全に当該分野の現状を記載するために、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明は、一般的に、脳波(EEG)の信号および磁気共鳴画像(MRI)信号、ならびに他の環境(ここで電気信号が繰返し干渉に供される)を同時に記録する際に、アーティファクトを最小にし、かつノイズに対して信号を最適化するのに特に適した信号処理およびデータ収集のための方法および装置に関する。本発明の方法は、繰返し電気干渉を含む他の記録(fMRIおよび録音の間の電気脊髄造影(EMG)信号、心電図(ECG)信号もしくは電気皮膚耐性(GSR)信号の記録、または60Hzのノイズの存在下もしくは電気過渡における伝送を含む)に適用され得る。
【0003】
(発明の背景)
脳波(EEG)および機能的MRI(fMRI)は、同時に記録されるときに、相互アーティファクトを誘導する。脳波(EEG)は、数十年の間、脳の研究についての重要なツールであった。しかしながら、多様な臨床的使用および研究での使用(例えば、てんかん(Ebersole,1997)、睡眠分類(sleep staging)(Rechtschaffen & Kales,1968)および精神生理学)にもかかわらず、ヒトにおけるEEG活性の根本的な発生源については、まだほとんど知られていない。EEGに呼応して記録される機能的MRI(fMRI)によって、これらの供給源を局在化するための方法が提供され得る。EEG信号をfMRIマップについての参照として使用することによって、同時に起こるEEG/fMRIは、特定の脳の機能を調査するための新たな成功への突破口となる。EEGの供給源を局在化するツールとして使用され得るEEGおよびfMRIを同時に記録するためのシステムの必要性が、依然として残っている。
【0004】
EEGおよびfMRIの同時記録は、やりがいがあること(challenging)が証明されている。時間によって変化する磁場(B)は、ワイヤループにおいて起電力(e.m.f.)を誘導する。この起電力は、磁場(B)方向に垂直であり、レンツの法則によって、ワイヤループの断面積と比例し、かつこの垂直な磁場の変化率(dB/dt)と比例する。EEGリード線が、MRスキャナの内側に配置される場合、MRIに対して要求される変化急傾斜場(rapidly changing gradient fields)および高周波(RF)パルスが、EEG信号を不明瞭にする電圧を誘導し得る(Huang−Hellingerら、1995;Ives,Warach,Schmitt,Edelman,& Schomer,1993)。誘導e.m.f.は、電極およびリード線の加熱を引き起こし得る電流を生じ、潜在的に、患者に火傷を与える(Lemieux,Allen,Franconi,Symms,& Fish,1997)。静磁場内のリード線自体の動きはまた、e.m.f.を誘導し;心拍に関連する拍動性の動きでさえも、EEGにおける心弾動図のアーティファクトを生じ、このアーティファクトは、EEG信号それ自体とおおよそ同じ大きさであり得る(Ives,Warach,Schmitt,Edelman,& Schomer,1993;Muriら、1998)。さらに、潜在的に、スキャナへのEEG設備の導入は、磁場の均一性を妨げ、得られるMR画像を歪ませる。
【0005】
高周波数勾配およびRFパルスによって引き起こされるEEGにおける多量のアーティファクトに加えて、大部分のEEG設備の高域フィルタは、一旦MR捕捉が終結すると、長い信号回復時間をもたらす(Krakowら、1999)。てんかんの研究においてこれらの困難性を克服するために使用される1つの方法は、患者が磁石下に置かれる間にスキャニング非存在下でEEGをモニタリングし、次いで、EEG記録において内部発作性スパイクを同定した後に、手動で機能的スキャニングを起こすことである(Krakowら、1999;Seeckら、1998;Warachら、1996)。視覚誘発電位は、EEGおよびfMRIの交互的ブロックを使用して研究されており、ここで、同じ刺激が、各ブロック内に存在する(Bonmassar,Anami,Ives,& Belliveau,1999)。これらの方法において、EEGおよびfMRIは、連続的に獲得され、プロトコルの制限およびデータ解析に伴う問題を生じる。この誘発方法において、EEGの関連した変化は、機能的スキャニングの間見ることができない。問題はまた、非均一的なMR画像対比に伴って存在し、但しT1飽和は、代表的には、(TRおよび効率的なフリップ角に依存して)スキャンの開始から3〜4のTR後まで平衡に達しない。最もしばしば、これは、最初の3〜4のTRにおいて獲得される画像を無視することによって処理されるが、これは、機能的スキャニングにおいて固有の遅延時間を生じる。これは、実際のTRに基づくT1に関連した強度差を補正するスキームを使用することによって、ある程度まで軽減され得る(DuBois & Cohen,2000;Guimaraesら、1998)。この交互的方法において、先の交絡に加えて、EEGおよびfMRIを、直接比較することはできない。
【0006】
(発明の要旨)
上記の従来技術における制限を克服するため、そして本明細書を読んで理解する際に明らかとなる他の制限を克服するために、本発明は、繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録される電気信号のコンタミネーションを減少させる方法を提供する。この方法は、電気信号を獲得する工程であって、ここで、この電気信号を、コンタミネート信号の存在下で記録する工程、およびこのコンタミネート信号の発生に関連した電気信号の間の固定した時点で生じるタイミング信号を検出する工程、を包含する。
【0007】
この方法はさらに、電気信号をデジタル化する工程を包含し、ここで、このデジタル化は、タイミング信号で開始する。次いで、複数のデジタル化された電気信号が解析され、ここで、これらの電気信号を、タイミング信号について同期化して、見積のコンタミネート信号を獲得する。この見積コンタミネート信号を、デジタル化された電気信号から減算して、それによって、電気信号のコンタミネーションを減少させる。好ましい実施形態において、コンタミネート信号を見積るための解析は、電気信号を平均化する工程を包含する。いくつかの実施形態において、コンタミネート信号を見積るための解析は、電気信号の加重平均を算出する工程を包含する。コンタミネート信号の見積は、現在の事象、例えば、n番目の電気信号をコンタミネート信号の先の見積のスカラー倍(w)に加算すること、およびこの第一合計を、級数1+w2+w3+w4・・・+・・・wnを加算することにより得られた第二合計で割ることに偏り得る。コンタミネート信号の見積は、さらに、減算工程の前にスカラー倍され得る。
【0008】
電気生理学的信号(例えば、脳波の記録、電気脊髄造影記録、心電図の記録、または電気皮膚抵抗の測定)を含む電子記録に、特に適している。この方法は、他の型の電子記録(録音を含む)にも、同様に適用可能である。いくつかの実施形態において、干渉は、誘導的に結合された磁場に起因する。干渉はまた、交流(AC)ラインノイズに起因する干渉を含み得る。
【0009】
本発明の方法の1つの有利な特徴は、デジタル化が、コンタミネート信号に対するナイキスト周波数より低いサンプリング周波数で達成され得ることである。1つの実施形態において、得られる電気信号は、電気信号がサンプリングされる周波数のほぼ半分の周波数で、デジタル化前に低域通過フィルタを通過する。フィルタ例えば、低域通過フィルタは、約200Hz未満の信号周波数を通過させ得る。
【0010】
この方法は、被験体の磁気共鳴画像を用いて同時に達成され得る。1つの実施形態において、電気信号は、電気生理学的信号およびコンタミネート信号(勾配活性を含む)を含む。コンタミネート信号の例としては、高周波送信器活性が挙げられる。この方法の好ましい実施形態において、デジタル化は、約200〜約5000サンプル/秒の速度で実施される。デジタル化はまた、200サンプル/秒より低い速度、および5000サンプル/秒より高い速度で実施され得、代表的な速度としては、100サンプル/秒、250サンプル/秒、500サンプル/秒、1000サンプル/秒、2000サンプル/秒、3000サンプル/秒、4000サンプル/秒および6000サンプル/秒が挙げられる。
【0011】
本発明はさらに、デジタル化の前にアナログ減算によって、電気信号からDCオフセットを取り除く方法を提供する。好ましくは、このDCオフセットは、差動増幅器を使用して、測定および電気信号から減算される。1つの実施形態において、DCオフセットは、アナログのデジタルへの変換によって測定され、電気信号における目的の最低周波数と比較して長い期間にわたって平均化される。このような長期間の例は、電気信号における目的の最低周波数よりもおよそ10倍長い。例えば、目的の最低周波数が約3Hzの場合、この時間は約30秒である。1つの実施形態において、アナログ減算は、平均した信号をアナログ電圧に変換し、差動増幅器を通して、電気信号からのこの平均した信号を電気的に減算する工程を包含する。別の実施形態において、DCオフセットは、信号における目的の最低周波数と比較して長い定常時間を有するアナログ積分器において測定される。
【0012】
本発明の方法は、電気生理学的記録のために(例えば、磁気共鳴画像獲得と同時に記録される脳波において)有用である。好ましい実施形態において、電気生理学的記録を使用して、磁気共鳴画像の解析を報告する。この電気生理学的記録は、磁気共鳴信号の強度の変化を統計的に解析する際に使用され得る。
【0013】
この方法は、さらに、磁気共鳴信号の強度の変化と電気生理学的記録の特徴との間の相関を決定する工程を包含し得る。この相関は、統計学的画像、または画像マップを作製するために使用され得、これらは、電気信号と磁気共鳴画像強度との間の関係を表している。1つの実施形態において、電気生理学的記録の特徴は、電気生理学的記録に含まれる、規定された周波数帯の信号強度変化の時間経過を含む。
【0014】
規定された周波数帯は、脳波の臨床的解析のために使用される標準的な範囲に対応して選択され得る。代表的な標準的範囲は、0〜約4Hz(δ帯)、約4〜約8Hz(θ帯)、約8〜約12Hz(α帯)、約12〜約30Hz(β帯)、および約30Hz以上(γ帯)からなる群より選択される。代表的には、この文脈における周波数帯は、300Hzを超えない。1つの実施形態において、この方法はさらに、磁気共鳴血行力学的インパルス応答機能の見積を用いて電気生理学的信号の時間経過を関連付ける(convolving)工程を包含する。この実施形態において、電気生理学的信号の時間経過は、磁気共鳴信号変化の予測される時間経過をより正確に反映するように、適切に条件付けされる。
【0015】
本発明はさらに、電極対の間の電位差を測定することによって、被験体からの電気生理学的記録の間の磁気干渉を減少させる方法を提供し、ここで、この電極対は、電気接続を介して差動増幅器と連絡しており、この方法は、この電気接続を共に巻きつけ、それによって磁気干渉を減少させる工程を包含する。隣接した電極対の間の電位差を測定することにより、被験体からの電気生理学的記録の間の磁気干渉を減少させる方法もまた、提供され、ここで、各電極は、2つのリード線を含み、この方法は、隣接した電極のリード線と共に各リード線を巻きつけ、これによって磁気干渉を減少させる工程を包含する。1つの実施形態において、電気生理学的記録は、脳波記録を含む。この方法は、被験体の磁気共鳴画像と共に同時に実施され得る。
【0016】
本発明はさらに、繰返しコンタミネート信号の存在下で、デジタル化した電気信号を処理するための装置を提供する。この装置は、以下を備える:電気信号の記録を受信するための適合された信号プロセッサ;コンタミネート信号の発生に関連する電気信号の間の固定した時点で生じるタイミング信号を検出するために適合された検出器;見積ったコンタミネート信号を含むための信号アキュムレータ;および電気信号からの平均波形を減算するために適合されたプロセッサ。
【0017】
(詳細な説明)
本発明は、デジタル的にコードされた電気信号のコンタミネーションが、繰返しコンタミネート信号の発生に関連するタイミング信号を使用することによって有意に減少され得るという発見に基づく。このようなタイミング信号を使用して、電気信号から減算され得るコンタミネーションの見積を決定するために、繰返しコンタミネート信号のデジタル化を整列し得る。この方法は、電気生理学的信号(例えば、EEG、ECG、EMGおよび電流皮膚反応(GSR))と共に使用するために、ならびに現在使用される方法(例えば、MRI)に関連するノイズを取り除くために、特に適している。本明細書中で詳細に記載される例は、fMRIの存在下でEEGを記録するための方法の適用を説明しているが、信号処理分野の当業者は、ノイズを減少させる方法が他の電気信号(例えば、録音を含む)の記録に適用可能であることを理解し、ここで、繰返しコンタミネーションの1つ以上の供給源を減少または除去することが望まれている。
【0018】
(定義)
本願において使用される全ての科学用語および技術用語は、他に特定されない限り、当該分野で一般的に使用される意味を有する。本願において使用される場合、以下の用語または成句は、特定の意味を有する。
【0019】
本明細書中で使用される場合、「タイミング信号に関して同期化した電気信号」は、経時的に記録された電気信号に対応するデータが、経時的に記録された電気信号の各々の内で生じるタイミング信号がアライメントによって上書きされるように、整列されることを意味する。この様式で上書きされた電気信号の平均が計算される場合、タイミング信号、およびタイミング信号に対して固定された時間で再発する任意の他の信号が、非再発信号に対して増強される。
【0020】
本明細書中で使用される場合、「ねじれた」は、曲がりくねること、絡み合うこと、またはぐるぐる巻くことによって接続されたことを意味する。電極対と差動増幅器との間の電気的接続は、閉鎖された磁場が十分に減少している場合、十分にねじれている。
【0021】
本明細書中で使用される場合、「a」または「an」は、内容が明確に他を示さない限り、少なくとも1つを意味する。
【0022】
(方法)
本発明は、繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録された電気信号のコンタミネーションを減少する方法を提供する。この方法は、電気信号を獲得する工程であって、ここで、この電気信号が、コンタミネート信号の存在下で記録され、そしてコンタミネート信号の開始に関連して電気信号の間の固定された時間で生じるタイミング信号を検出する工程を包含する。この方法はさらに、電気信号をデジタル化する工程を包含し、ここで、このデジタル化する工程が、タイミング信号と共に開始する。次いで、複数のデジタル化電気信号が分析され、ここで、電気信号は、タイミング信号に関して同期化され、推定されたコンタミネート信号を得る。推定されたコンタミネート信号は、デジタル化された電気信号から減算され、それにより、電気信号のコンタミネーションを減少させる。
【0023】
好ましい実施形態において、コンタミネート信号の概算を得るための分析は、電気信号を平均化する工程を包含する。いくつかの実施形態において、コンタミネート信号の概算を獲得するための分析は、電気信号の重みつきの平均を計算する工程を包含する。重みつき平均の使用は、順応性の人為的結果の減少を達成するために機能し得る。コンタミネート信号の概算は、例えば、n番目の電気信号を、コンタミネート信号の先の概算のスカラー乗法wに加算することにより、そして級数1+w2+w3+w4・・・+・・・wnの合計でこれを除算することによって、最近の事象に対して偏り得る。コンタミネート信号の概算は、減算工程の前にスカラーによって乗算され得る。
【0024】
図19は、本発明の方法において有用な代表的なアナログエレクトロニクスの一般的な機能的ブロック図である。本発明の方法は、必要に応じて、十分に直線の電気信号と共に機能する。図19を参照すると、信号は、入力末端42において示差的に適用される。各リード線44について一致した受動成分を使用して、高周波のような供給源からのコンタミネート信号は、標準的な成分46を使用して示差的に増幅される前に、弱められる。示差的な増幅器46は、一般にオフセット参照入力を備え、その結果は、この末端において生じる電圧は、出力から減算される。サンプルおよびホールドデバイス52を使用して、増幅されたDCオフセット電位(入力から誘導される)は、最初に測定され、次いで、示差的な入力増幅器46に印加される。信号中の目的の最も高い周波数を超えるコンタミネーションの供給源を弱めるために、活性な低域通過フィルタ48が提供される。ろ過信号は、デジタイザ回路に利用可能となる前に、出力増幅器50中で緩衝化される。切り換え手段54は、サンプルに提供され、そして所望の任意の時間で入力DCの検出を可能にする回路を維持する。
【0025】
図19においてモデル化された回路は、磁気共鳴画像化の間に電気泳動信号を記録する問題に特に適切な例である。この図の機能的な論理は、図20においていくらかより詳細に示され、さらに、MRIの1組からEEGデータを伝送する手段を示す。当業者は、この適用または他の適用のための基本的に同じ機能を達成する多数の異なる回路トポロジーが可能であることを、直ぐに理解する。例えば、1つの実施形態において、高域フィルタ後にDCオフセットを提供すること(図14の概略図において示されるように)、または有意なDCオフセットが信号中に存在しない場合にこの工程を全て避けることが所望であり得る。さらに、全ての予想された入力についてその直線範囲のままである示差的な増幅器46について適切なヘッドルームが存在する場合、48についての帯域通過フィルタを交換することが所望であり得る。受動フィルタ44は、入力を、入力示差的増幅器46に達する任意の信号が飽和効果を避けるために適切に低い振幅である場合、除去され得る。
【0026】
図20に示される図を参照すると、被験体1からのEEG信号は、バッテリー電源のヘッド増幅器の入力へ、ねじれた対のリード線3を介して送電される。この入力は、直列インダクタンスおよび平行コンデンサを介するRFの減衰を含む。これらの入力は、シールドドライバー64への入力中に混合され、この出力は、ねじれリード線3を囲む同心性シールド56に適用され、そして被験体1に接続される。この入力は、示差的増幅器58に接続され、この入力は、アイソレーション増幅器(例えば、Burr−Brown CorporationからのISO122)に適用される。このデバイスおよび第2の同様なデバイス62は、被験体に電気的アイソレーションを提供し、そしてEEG記録のために安全因子を加える。アイソレーション増幅器60からの出力は、アナログからデジタルへのコンバータ66によってサンプル化され、そのデジタル出力は、ラッチ68中に記憶され、そしてアナログからデジタルへのコンバータ70によってアナログ電圧に変換される。この出力は、アイソレーション増幅器62による電気的アイソレーション後、示差的な増幅器60へのDC接続63として適用される。
【0027】
このヘッド増幅器からの出力は、EEG信号の所望の範囲の外側の信号を弱めるための低域通過フィルタに提供される。この単一のチャネル出力は、ハードウェアタイマー78によってクロックされたアナログマルチプレクサー74によって他の同様な増幅器の出力と多重化され得る。マルチプレクサー74の出力は、光結合素子76によって光信号に変換され、そして浸透パネル80を介してMR遮蔽室の外側に位置する第2の光結合素子82に対するクロック信号と共に、光ファイバによって伝送される。脱マルチプレクサー82は、複数の増幅器から信号を分離するために使用され、そしてその出力は、後の処理のためのアナログからデジタルへのコンバータへの、長い距離にわたる信号の伝送のための示差的なラインドライバー88に提供される。
【0028】
図21は、本発明の方法の適用を示すフローチャートである。生のデジタル化信号(所望の信号およびコンタミネーションアーティファクトの両方を含む)は、図21の(1)のように示される。本発明者らが最適に作業するために、(1)における信号が忠実に(直線的に)記録され、そしてデジタル化がアーティファクトに対して適切な精度で時刻が決定されることは、強く好ましい。正確な信号を生成するために、アーティファクト(2)の概算は、簡単に生の信号から減算される。必要に応じて、アーティファクトの概算は、信号記録システムに対してアーティファクトを結合させる振幅における差異を説明するために、振幅定数mによって乗算され得る。
【0029】
アーティファクト概算は、以下の通りに計算され得る:各回、新しい生サンプル(1)が利用可能であり、スカラー振幅定数w(4)によって乗算されたアーティファクト(2)の現在の概算に加算される。次いで、この合計信号は、級数1+w+w2+w3+・・・の合計によって除算され、(2)について使用される値と置き換えられるアーティファクト(5)の新しい表示を生じる。wが1未満の数である場合、このプロセスは、漏出性の平均を生じ、ここで、より最近の信号は、より最近でない信号よりも、概算アーティファクト(2)に対してより大きい影響を与える。この様式で、システムは、必要な場合、アーティファクト中の変化を遅らせるように適応する。この開示の目的のために、この実施を「漏出性アバレイジャー」と呼ぶ。
【0030】
より形式的には、R[n]が、収集されたn番目の信号である場合、A[n]は、収集nについての概算のアーティファクトであり、そしてS[n]は、アーティファクトがない信号である:
【0031】
【数1】
上に議論された漏出性アバレイジャーは、時間的に離れたデータの影響は、時間と共に減少する。概算のアーティファクトの履歴を考察することによって、適応的にwを決定することが可能である。このアーティファクトが迅速に変化する場合、wは、より小さいはずである(現在の収集に対するより古いフレームの影響を減少させる)。逆に、アーティファクトが非常に安定している場合、wは、大きいはずである。限界において、アーティファクトが経時的に変化し得ない場合、A[n]は、全てのサンプルの単なる平均であるはずである(w=1)。アルゴリズムがリアルタイムで使用される場合、A[n]は、時間nまで、全てのサンプルの平均である。これが「オフライン」として使用される場合、A[n]は、時間nの前および後の両方で、全てのサンプルの平均である。
【0032】
同様に、mの値を適合的に決定することが可能であり、S[n]とA[n−1]との間の関連を最小化する振幅としてこれを概算する。
【0033】
本発明の方法は、電気的な記録に特に適しており、この方法は、電気生理学的信号(例えば、脳波記録、電気筋運動記録、心電図記録または皮膚電気耐性の測定)を含む。本発明の方法は、録音を含む、他の型の電気的記録にも同様に提供可能である。いくつかの実施形態において、干渉は、誘導的に結合した磁場から生じる干渉を含む。干渉はまた、他の供給源(例えば、交流(AC)ラインノイズ)から生じる干渉を含む。
【0034】
本発明に従って、デジタル化は、コンタミネート信号についてのNyquist速度未満のサンプリング速度で行なわれ得ることが特に有利である。1つの実施形態において、得られた電気信号は、電気信号がサンプル化される周波数の約半数の周波数で、デジタル化の前に低域通過フィルタを通過して得られる。例えば、低域通過フィルタは、約200Hz未満の信号周波数を通過し得る。
【0035】
本発明の方法は、被験体の磁気共鳴画像化と同時に行なわれ得る。1つの実施形態において、電気信号は、電気生理学的信号および勾配活性を含むコンタミネート信号を含む。コンタミネート信号の例は、高周波の伝送活性を含む。本発明の好ましい実施形態において、デジタル化は、1秒当り、約200〜5000サンプルの速度で行なわれ得る。デジタル化は、1秒当り100、250、500、1000、2000、3000、4000および6000サンプルを含む代表的な速度で、1秒当り200サンプル以下で、そして5000サンプルより多く実行され得る。
【0036】
本発明はさらに、デジタル化の前にアナログ減算によって電気信号からDCオフセットを除去する方法を提供する。好ましくは、DCオフセットが測定され、そして差異増幅器を使用して電気信号から減算される。1つの実施形態において、DCオフセットは、アナログからデジタルへの変換によって測定され、そして電気信号における目的の最低の周波数と比較した期間の長さにわたって平均される。このような長い時間の例は、電気信号における目的の最も低い周波数よりも約10倍長い。たとえば、目的の最も低い周波数が、3Hzである場合、期間は、約30秒である。1つの実施形態において、アナログ減算は、平均の信号をアナログ電圧に変換する工程、そして示差的な増幅を介して電気信号から平均信号を電気的に減算する工程を包含する。別の実施形態において、DCオフセットは、信号の最も低い周波数と比較した、一定の長さの時間を有するアナログ積分器中で測定される。
【0037】
本発明の方法は、電気生理学的記録(例えば、磁気共鳴画像の獲得で同時に記録される脳波)に有用である。好ましい実施形態において、電気生理学的記録は、磁気共鳴画像の解釈を通知するために使用される。電気生理学的記録は、磁気共鳴画像信号の強度の変化の統計学的分析において使用され得る。本発明の方法は、磁気共鳴信号の強度における変化と電気生理学的記録の特徴との間の関係を決定する工程をさらに包含する。この関係は、統計学的画像、すなわち電気信号と磁気共鳴信号強度の強度との間の関係を示す、画像マップを作製するために使用され得る。1つの実施形態において、電気生理学的記録の特徴は、電気生理学的記録に含まれる規定の周波数帯における信号強度の変化の時間経過を含む。
【0038】
規定された周波数帯は、脳波の臨床的解釈について使用された標準的な範囲に対応するように選択され得る。代表的な標準範囲は、0〜約4Hz(δ帯)、約4〜約8Hz(θ帯)、約8〜約12Hz(α帯)、約12〜約30Hz(β帯)、および約30Hz以上(γ帯)からなる群より選択される。代表的に、本願についての周波数帯は、300Hzを超えない。1つの実施形態において、本発明の方法は、磁気共鳴血行力学的衝動応答関数の概算を用いる電気生理学的信号の時間経過を巻き込む工程を包含する。この実施形態において、電気生理学的信号の時間経過は、磁気共鳴信号変化の予想された時間経過をより正確に反映するように適切に条件付けられる。
【0039】
本発明はさらに、電極の対の間の電気的な電気位置差を測定することによって、被験体由来の電気生理学的記録の間に磁気干渉を減少させる方法を提供し、ここで、この電極の対は、電気的接続を介して示差的増幅器と連絡し、この方法は、電気的接続をねじる方法を包含し、それにより、磁気的干渉を減少させる。隣接する電極の対の間の電極の差異を測定することによって、被験体由来の電気生理学的記録の間の磁気的干渉を減少させる方法がまた提供され、ここで、各電極は、2つのリード線を含み、この方法は、隣接した電極のリード線と共に各リード線をねじる工程を包含し、それにより、磁気共鳴を減少させる。1つの実施形態において、電気生理学的記録は、脳波記録を含む。この方法は、被験体の磁気共鳴画像化と同時に実行され得る。
【0040】
(装置)
本発明は、繰り返されるコンタミネート信号の存在下で、デジタル化された電気信号を処理する装置をさらに提供する。この装置は、電気信号の記録を受けるように適応された信号プロセッサ90;コンタミネート信号の発生と比較した電気信号の間の固定された時点で発生するタイミング信号を検出するように適応された検出器92;概算されたコンタミネート信号を含む信号アキュミュレータ94;および電気信号から平均波形を減算するように適応されたプロセッサ96を備える。この装置の代表的なバリエーションは、図3、14、19、および20において記載される。
【0041】
電気信号の記録を受けるように適応された信号プロセッサ90は、例えば、サンプルによる測定を介して提供されるDCオフセット参照を有する、Burr Brown Corp.からのINA114のような内蔵型示差的増幅器からなり、そしてNational Semiconductor corporationからのLF298のようなIC、低域ろ過フィルタ、および標準的な操作増幅器ICを使用して全て作製された出力緩衝液を維持する、電子回路(IC)であり得る。この実施形態において、検出器はまた、アナログからデジタルへの変換の手段(例えば、パーソナルコンピューターにインストールされたNational Instruments NI 6031E)を含み得る。
【0042】
コンタミネート信号の発生に関連する電気信号の間の固定された時点で発生するタイミング信号を検出するように適応された検出器92は、例えば、パーソナルコンピューターにインストールされたNational Instruments NI 6031Eのようなアナログからデジタルへの変換器に提供されるTTL適合性トリガー信号を生成する、National Semiconductor corporationからのLN555のようなICを使用して、出力が条件付けられる、オプトアイソレーターICであり得る。
【0043】
信号アキュミュレータ94は、例えば、ベクトルの数のような「C」プログラミング言語におけるソフトウェア、アレイの数のようなNational Instruments LabViewプログラミング言語において実行され得る。例えば、信号アキュミュレータ94は、信号アバレイジャーであり得る。信号平均化に加えて、他の方法は、コンタミネート信号の概算を生成するために使用され得る。
【0044】
電気信号から平均した波長を減算するように適応されたプロセッサ96は、例えば、パーソナルコンピューター上で実行する「C」プログラミング言語またはNational Instruments LabViewプログラミング言語における処理ルーチンとして実行され得る。当業者は、本発明の方法に従って、同じ処理、検出、および蓄積機能を果たす装置の要素の上の例に関するバリエーションを理解する。
【0045】
(同時の記録およびマッピングにおけるEEGおよびfMRIの概要)
脳波記録法(EEG)は、行動性タスクを伴う頭皮から記録された電気信号における変化をプローブするための手段として、そして臨床状態、認知状態、または神経状態についてのマーカーとして、固く確立されている。EEG信号の3次元局在化の決定はあいまいである。なぜなら、複数の電気的双極子の実際の位置と頭皮において検出された電気位置の分布との間の関係は、固有の解決法がないためである。機能的磁気共鳴画像化(fMRI)は、活性がタスク要求と共に増加するかまたは減少する脳の領域を区別するために血液酸化におけるバリエーションに依存する磁気共鳴信号におけるモジュレーションを使用する。以下は、fMRIおよびEEGの同時の記録における技術的問題に対する解決法の組を記載し、そして、2つの方法からのデータは、古典的に規定されたスペクトルバンドにおけるEEG信号強度の関数として、活性が変化する脳の領域を示す断層撮影画像を作製するために組み合わされ得ることを示す。
【0046】
(EEGの重要性および解釈)
脳波記録法(EEG)の研究は、100年以上続いている(Caton 1875)。この現象は、高度に頑強である;主にその電気位置は、発達中の大脳活性と強力に相関する頭の表面に存在すし、そして睡眠段階(RechtshaffenおよびKales 1968;Buchsbaum,Mendelsonら、1982;Benca,Obermeyerら、1992)、感情の状態(Davidson,Schafferら、1985;Davidson 1988;Ekman,Davidsonら、1990;LambertおよびRobertson 1999)、注意(Klimesch,Doppelmayrら、1998;Wrobel 2000)、治療的薬物用量(Loo,Tealeら、1999;Alvarez,Lombaridiら、2000)、および広範な種々の薬物乱用(Cezayirli,Littleら、1975;Maykut 1985;Tokunaga,Takeichiら、1989;AbrahamおよびDuffy 1991;Mannelli,Janiriら、1993;Bauer,Grossら、1997)の循環レベルを有する形質(例えば、「攻撃性(aggressiveness)」(Fishbein,Herningら、1989))で変動する。この測定可能な現象に対するかなりの履歴および注意にも関わらず、EEG信号の起源およびその供給源(おそらく大脳)の位置付けは、まだ知られていない。この状況は、信号を生成する深い双極子のより良い指標を与えるために組み合わされた表面電位の時間的に別々の性質、および頭皮を横切る感情が組み合わされる、誘起された電位(EP、誘起された応答電位すなわちERPとして知られるいくつかの状況において)についていくらかより好ましく、そして特に、皮質表面より有意に下の供給源について、頭皮EPと脳活性の間の関係を直接的に試験することは、非常に困難である。例えば、深部電極を用いる同時記録および外傷との相関によって、脳幹の聴覚性の惹起された応答の生成を位置決めする試みは、信号に存在する波長成分のサブセットのみについて確証的である(StarrおよびAchor 1978;Chiappa,Gladstoneら、1979;AchorおよびStarr 1980b;AchorおよびStarr 1980a;Goldie,Chiappaら、1981;CohenおよびBritt 1982;ChiappaおよびYoung 1985)。
【0047】
Catonが、動物の脳の試験およびタスク惹起された電気的活性に関して最初に報告したとき(Caton 1875)、彼は、機能的活性(感覚刺激)の間に変化した皮質間の電気位置が存在することを決定し得た。Catonは、「種々の検出の弱い電流」は、皮質表面上の異なる位置間に一般に存在することを記述した。数年後、Bergerは、Cartonの皮質電位の特性と類似した特性を有するヒトにおいて、頭皮電位が記録され得ることを記述し(Berger 1929)、そして彼は直ぐに、検体の精神状態に従って、この脳波が変化することを理解した(Berger 1930)。1930年までに、Bergerは、嗜眠状態に関連する8Hzと12Hzとの間の範囲の比較的高い振幅振動である、いわゆるαリズムを記載した。現在、α活性はリラックスした、覚醒状態(通常目を閉じた)に関連することが、受け入れられている。
【0048】
現在、EEGは、臨床神経学における慣用的かつ必須の試験である。EEGは、他のいずれの通常使用可能な手段では集められない診断情報を提供する。実際にその不可欠性は、他の慣用的臨床手段が、広範な領域の大脳神経生理を、高度な時間分解能で評価することを欠くことに由来する。EEGは、大脳皮質機能を時間を追って示すので、任意の臨床的状態において、このような情報が医学的判断を決定する手引きとなるのに役立つ。他の病理的プロセスがしばしば、ニューロン機能に影響し、EEGに影響を与えるので、このような状況は、電気生理的異常に限定されない。これらの病理的プロセスとしては、とりわけ虚血、代謝変化、体重の影響(mass effect)、および感染が挙げられる(Markand 1984)。EEGは、ニューロンの電気生理における異常を示すので、癲癇は通常、EEGを使用する理由となる臨床的問題である(Engel 1984)。過去1世紀のほとんどにわたって認められてきた臨床神経学の中心であるにも関わらず、EEGの基本は、なおほとんど理解されていない。波動を発生させ合計する電位発生装置は、よく理解されている(McNamara 1994)。しかし、頭皮における電場を生じる細胞集団間の相互作用は、研究が困難であることがわかっている。
【0049】
EEGの間にfMRIを実施することにより、相補的な情報を得ることができ、よりEEGが理解でき、そしてEEGが示し得る臨床的状態を得ることができる。頭皮電位と局所的な脳の活性との間の関係を特徴付ける確実な結果がしばしば、医師の特定の異常を単離する手引きとなる大いなる価値を提供することが明らかである。実際、臨床的癲癇に強く関連する発作間のスパイク放電が、外科的に切除可能な病変を同定する機能的MRI(Warach、Ivesら 1996;Seeck、Lazeyrasら 1998;Krakow、Woermannら 1999;Patel、Blumら 1999;Symms、Allenら 1999;Schomer、Bonmassarら 2000)(またはPET(Henry、Sutherlingら 1991))と組み合わせることにおいて使用され得るという散り散りになった報告が既に存在し、MEGを介した断層撮影位置測定は、このような切断の手引きの手段として示唆される(Stefan、Schneiderら 1990)。癲癇発作の間のfMRIの使用はまた、Jacksonの成功により試験された(Jackson、Connellyら、1994)。
【0050】
(睡眠障害および病期分類におけるEEGおよび画像化)
非ヒト哺乳動物における単位活性、刺激研究および病変研究に基づいて、非レム睡眠での脳の活性化領域は、前視床下部、背面部延髄網様体(dorsal bulbar reticular formation)および、孤束核を含む(Jones 2000)。REM活性に関連するとみられる領域(恐らく覚醒を生じる)としては、後視床下部、腹側中脳橋、前脳基底および橋網様体が挙げられる。このような局在化した脳の活性化はまた、機能性ニューロン画像化により、ヒトにおいて可視化されるべきである。PETおよびSPECTの両方を用いて、睡眠段階(電気的脳波記録法で決定される)での局所活性の変化を(それぞれ大脳代謝および血流を介して)試験した。これらの画像化研究は、急速眼球運動(REM)睡眠の活性を生じるのに関連すると考えられる領域が、REM睡眠段階の睡眠の間および非急速眼球運動(NREM)睡眠において活性であることを広範に示した。
【0051】
Maquetとその同僚は、大脳グルコース代謝(rCMRGlc)の速度がNREMの間、覚醒中に比較して全体的に低下し(もっとも注目すべきは視床核において)、REM睡眠のrCMRGlcは、覚醒時に匹敵することを記した(Maquet、Diveら 1990)。さらに、NREM睡眠の深度が大きくなるにつれ(すなわち、皮質の同期性の量が大きくなるにつれ)、rCMRGlcが低くなる(Ingvar、Baldy−Moulinierら 1965;Madsen、Holmら、1991;Maquet、Diveら 1992)。特に興味をそそるのは、大脳の血流の変化が、実質的領域不均一性を示す観測である。rCBFにおけるREMに関連した増大は、橋の被蓋、視床、辺縁領域、皮質領域(特に、前方帯状皮質(anterior cingulate cortex))および視覚関連領域において観察され、側背前前頭皮質(dorsolateral prefrontal cortex)、頭頂皮質(parietal cortex)、後部帯状皮質(posterior cingulate cortex)および楔前部(Madsen、Holmら 1991;Madsen、Schmidtら 1991;Maquet、Petersら 1996;Nofzinger、Mintunら 1997;Braun、Balkinら 1998)。興味あることに、rCBFの増大は、線状体外可視領域において観察されているが、一次視覚皮質においては観察されず、このことから、これらの筆者により仮説が唱えられるように、睡眠中のある種の可視記憶活性化が示され得る(Braun、Balkinら 1998;MaquetおよびPhillips 1998;Maquet 1999)。
【0052】
睡眠の間の画像化に関連した例として、現在の研究は、睡眠の記憶固定についての役割を示唆し、これは、睡眠時における、日中の活性関数としての血流の変化に基づいている(Maquet、Laureysら 2000)。睡眠と種々の精神医学的障害の間に重要な関連もあり(Benca、Obermeyer ら 1992)、睡眠生理学をこれらの問題についてのマーカーとして曝し得る。しかし、PETおよびSPECTの粗い時間分解能(Nofzinger、Mintunら 1998)ならびに睡眠の間の脳の活性における比較的急速な変化に起因して、これらの画像化方法のいずれもこの目的に理想的には適していない。つい最近、fMRIを、睡眠中におこる局在化した信号変化の評価において使用した報告がなされ(Lovblad、Thomasら 1999;Horne 2000)、これはREM中の後頭葉活性の増大および前頭葉の活性の減少を示し、PETでの知見と一致した。しかし、このような研究は、睡眠段階の脳波計による手段による取りこみを伴わずしては決定的とはみなされ得ない(Lovblad、Thomasら 1999)。EEG−fMRIは、優れた解答を提供する。
【0053】
睡眠時の脳波は、特定のパターン周波数および簡略な電気生理学的現象(例えば、k−複合および睡眠紡錘波)で規定され得る。さらに、REM睡眠の間に、筋緊張、断続的な眼球の動きの下行性の抑制があり、NREM睡眠の特徴である皮質の同調性の欠損がある。fMRIの時間分解能力でのみ、これら一過性の事象に関する活性化を研究することが可能である。本発明の1つの適用は、脳の活性領域の変化をfMRIを用いて評価すること、そしてこのような活性を古典的に規定された睡眠構築および睡眠特徴に関連付けることである。例えば、本発明は、外部刺激に対する応答の全般的欠損、運動性産出量の見かけのゲーティングおよび夢の状態の根底にある、脳の活性を理解することを求めるのに使用され得る。現在、機能的MRI(fMRI)は、主にヒトにおいて、脳の活性の限局的領域の局在化に対し、確証する方法である(CohenおよびBookheimer 1994)。fMRI信号が血液中の酸素含量における局所的変化から生じることが想定されている(Ogawa、Leeら 1990a;Ogawa、Leeら 1990b;Kwong、Belliveauら 1992;Ogawa、Tankら 1992)が、この理論は、広範な直接的試験の対象にされておらず、神経電気活性とMRI信号変化間の共役機構は、なお推測の対象である。それにも関わらず、観察される信号増大領域は、ニューロン生理学における広範な文献、およびより最近ではヒトの外科的設置条件における電気皮質造影法の両方によく関連する(Schulder、Maldjianら 1998;Roux、Boulanouarら 1999;Lurito、Loweら 2000)。fMRIの位置測定能力を用いて、応答惹起の研究の解釈を支援する試みをする文献が増えてきている一方で、EEGと機能的MRIにおける知見に折り合いをつける試みをする決定的な報告が不足している。
【0054】
古典的または最近のアルファリズムは、ほとんど後頭、頭頂部および後側頭葉において見出され(AdrianおよびMatthews 1934)、約4ヶ月齢で4Hzの振動の最初の出現が、目が閉じた状態で現れ、目を開くとブロックされる。このリズムの周波数は、年齢と共に増加し、3歳までに約8Hzに達し、約10歳までに平均成人の10Hzの周波数に達する(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。EEGの開始以来、理解されるが、このアルファリズムの機能的意義についてほとんど知られていない;これは本質的にリラックスした覚醒状態を反映し、増大したアルファバンド活性は、根底にある皮質における活性減少に対応すると考えられるため、脳の活性の間接的指標として使用され得る(Shagass 1972)。従って、アルファ活性の減少、すなわち刺激誘導性アルファブロッキングは、「EEG脱同期化関連事象」と言われる(PfurtschellerおよびAranibar 1977)。Davidsonとその同僚は、前方領域で記録されるアルファ非対称が、感情応答性に関連することを示し、これらの非対称が歩行および睡眠において、特徴(trait−like)であるようである(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。動物における研究は、視床がアルファリズムの潜在的ジェネレーターであることを示唆した(PetersenおよびEeg−Olofsson 1971)。Lopes da Silvaは、顕著な視床皮質系干渉性をイヌにおいて、外側膝状核と視床枕と皮質の間で実証した(Lopes da Silva、Lieropら 1973;Lopes da Silva、Vosら 1980)。最近、ヒトにおいて、Lindgrenとその同僚らは、EEGアルファ出力と視床の代謝速度の間の逆相関を、正常な対象において、PETを用いて示した(Lindgren、Larsonら 1999)
(fMRIとEEGの組み合わせの挑戦)
最良の状況においてさえ、臨床的環境で記録されるEEG信号は、比較的ノイズが多い。有効な入力抵抗は大きく、信号は小さい。結果としてBoltzmannノイズは、最終的な信号対ノイズの比を制御する典型的な5MΩ入力インピーダンスで、Boltzmannノイズは、有限のバンド幅100Hzを超えるかまたはEEGで使用されても約1.5μV(vrms=
【0055】
【数2】
、ここでkはBoltzmann定数であり、Tは温度、Bはバンド幅およびRは等価抵抗である)である。頭皮電位が典型的に数μVにすぎないので、EEGノイズに対する信号の比(SNR)は、滅多に100:1を超えない。EEGがしばしば、細いバンド幅にわたるスペクトルドメインにおいて分析されるので、バンド限定信号(例えば、アルファ強度)の検出のために有効なSNRは、いくぶん高くなり得る。
【0056】
温度ノイズの限定を超えて、他の因子はさらに、EEGのSNRを減少する。心臓電気信号(EKG)および筋電気信号(EMG)は、コンタミネーションを加える。EKGによる不正確さは、個々にわたって可変性である;これは常に存在するが、EEGより通常小さく、しかしたまに振幅に匹敵するほどになり得る。EMGは典型的に、頭部または顔面筋肉の収縮(例えば、まばたき、渋面など)のつかの間のみのコンタミネーションである。本発明の方法は実際に、被験体が磁力でスキャンされるか否かで存在するEKGのアーティファクトを減少するのに役立つ。総じて、これらのノイズの源は、使用可能な総EG信号の動的範囲を、実質的に全ての目的のために劇的に減少する。
【0057】
(MRI環境におけるノイズ)
EEGについてのノイズ環境は、被験体がMR画像システム内に配置される場合に、完全に悪くなる。しかし、ほとんど全てのノイズ源は、EEGと磁力的に結合する。これらのいくつかは、非生物学的であり、以下が挙げられる:シムおよび場の勾配増幅器における増幅器ノイズ;スキャンの間に場の勾配により誘導された大きな時間−可変磁場、ならびに無線周波数信号は、磁気共鳴誘導のためのスキャナにより生じる。Faradayの法則により、これらの時間−可変磁場による誘導電圧の強度は、磁束の一次時間微分に比例し、従って、磁場の振幅、その一次時間微分および任意の伝導ループにより囲まれた面積領域に比例する。より特異的には:
e.m.f=dφ/dt、
であり、ここでe.m.fは、誘導された起電性出力であり、φは、磁気束である。MR画像化装置において、これらの供給源は、任意の実施方法において減少され得ない。最新の画像化機器におけるMR画像化勾配は、過剰な高い割合で圧倒した;典型的なスキャナ上の場の勾配は、80T/秒であり、従って、主なノイズ源である;最新のMR装置の世代は、局所的な頭部勾配(local head gradient)を備え、2〜3倍速く圧倒した。RFパルスは、たった約50ミリガウスでも、3テスラ操作場で基本振動数128MHzを有する。4000T/sで圧倒するので、これらも、大きなノイズ源である。
【0058】
物理学的ノイズ源もまた存在する。被験体の小さな動きでさえ、大きな静磁場内のリードの動きとしてEEGに結合する。わずかな動きだけでなく、体全体の各鼓動の動き(バリストカルジオグラム)もまた、μVからmV範囲での信号を生じる。
【0059】
(DC補正および一過性の回復)
EEGにおいて使用される頭皮の電位は、時間−可変および静的(DC)成分の両方を含む。しばしば、DC信号は、EEGよりかなり大きいが、本質的に情報がないため、臨床的診断目的に対する興味はほとんどない(ゆっくり変る電位ではなく、本当のDC補正に対する参照に注目)。しかし、これは、EEGに対するトラブルをいくつかの方法において引き起こす。典型的に、DC補正は、EEG信号をデジタル化するのに必要なダイナミックレンジを増大する。例えば、EEG信号は、たった数μVであり得、一方数mVの電位が電極間に存在し得るか、または化学電極電位の結果として存在し得る。信号デジタル化深度は、DC電位に対するEEGの割合により除算される。例えば、10mVのDC補正、10μVのEEG信号、4096の異なるレベルのアナログからデジタルへの変換器(ADC)による12ビット表示の想定は、EEGについてたった4レベルまで減少する。量子化ノイズは、信号を支配するので、明らかにこの損失は、受け入れがたい。
【0060】
これらの理由で、通常のEEG増幅器は、AC結合(広域)入力を備えており、通常コンデンサは、入力からADCへの第1段階の増幅器を分離する。入力は、通常数秒の時間定数を有し、1Hz程度の周波数を減衰させないで通過するようにする。このAC共役の1つの結果は、入力が飽和した場合、信号回復対する時間定数を生じる。これらのフィルタは、非常に低周波数で通過するので、正常範囲の中央に戻るアナログ信号についての回復時間は、非常に長くあり得る。
【0061】
fMRIにおいて、AC共役に関する回復時間は、実質的問題であり、勾配誘導のアーティファクト(数十mV)は、入力段階を飽和するのに十分大きくあり得、これらをポジティブまたはネガティブ供給レールに、数ミリ秒の間固定する。勾配が止まった場合、広域通過フィルタの設定時間は、勾配事象より非常に長く続く。最近の論文のEEG−fMRIの組み合わせ研究は、「EEGは、励起パルスによるアーティファクトを解釈できなかったが、記録は、BURSTの完成後に、1秒未満(およそ100ミリ秒)で読み取り可能になった」と報告した(HennigおよびHodapp 1993;Lovblad、Thomasら 1999)。この問題は、本発明の方法を用いることにより緩和され得、アーティファクトの減少した電極配置および広域通過段階前の飽和しない十分な空きスペースを備えた入力増幅器(ガラス−テフロン(登録商標))を含む。本明細書において開示されるように、本発明はさらに、広域通過フィルタを完全に避けるより完全な解決法を提供する。
【0062】
(勾配ノイズ)
磁気誘導性勾配ノイズは、EEGと比較して、特に反響平面画像化の状況において非常に大きな振幅(代表的スキャナにおいてミリボルト)である。1グループは、このグループがバリストカルジオグラム除去のために開発したスキームに類似する勾配のアーティファクトについて補正スキームを実行した (Allen、Josephsら 2000)。勾配活性の基本振動数がかなり高いので、彼らは、特別な記録ハードウェアを開発し、これらに5kHzのデジタルサンプリング速度よりかなり速くさせ、名目上の勾配波形についてのNyquist周波数に比較して迅速であるよう選択される。不幸なことに、これは十分ではなく、Nyquist速度でのサンプリングは、通過帯域でのより高い周波数のアリアジングに対してのみ保証するが、アーティファクトを有効に除去しない。
【0063】
例えば、EEGの混ざった1000Hzでのシヌソイドからなる所望でない信号が存在し、これは、5kHzでデジタルでサンプリングされると想定される。勾配およびデジタル化活性が別個に計時し、比同調性であるので、アーティファクトがサンプリングされる段階は、2π/5(この周波数で72°または200μs)も変化し得る。サンプリング時間を伸長した場合(画像化実験において典型的に5分以上)、スキャナおよびサンプリング時間の相対的タイミングがこの程度異なるようである。図9は、この影響を示す。このシミュレーションにおいて、アーティファクトは、閉じた範囲で示された時点でサンプリングされると想定される。後に、サンプリングは、200μsの勾配に関してドリフトした(点線、白丸)。異なる信号は、残りのアーティファクトであり、この場合、補正されていない信号よりちょうど17%を超えた。この問題を緩和するために、Allenらのグループは、洗練された内挿スキームを適用し、これは、首尾よく残余のコンタミネーションを最小にする。本発明は、デジタルサンプリング問題の代替的形態に基づく、より有効なアプローチを提供する。
【0064】
本明細書において開示される方法は、一般的にMRIスキャン(特に機能的MRI)の間に存在する最も重篤なノイズ供給源によるEEG信号のコンタミネーションを有効に消去することを可能にする。本明細書で開示される1つの実施形態において、本方法は、EEGのスペクトル規定成分におけるエネルギーに対応する脳の活性の断層撮影マップの構築に使用されている。
【0065】
(理論)
(デジタル化)
勾配活性由来のアーティファクトは、大きく、高周波数で実質的エネルギーを含む。図10は、典型的な反響−平面画像化順序の時間を、典型的な機能的研究において用いるように示す。選択、相および読み出しについての線は、画像化に使用される3つの直交性磁場の勾配の振幅を示す。4番目の線は、ラジオ周波数チャネルのタイミングを示す(振幅エンベロープのみRFに対して示される。搬送周波数の128MHzは、この解像度では見えない)。すぐに明らかなのは、読み取り勾配の非常に高い周波数(1400Hz)振動である(他の勾配の垂直方向の強度の半分で示される)。
【0066】
図11は、未加工の信号を示し、10kHzのサンプリング速度でEEGシステムから記録され、続いて100Hzでのアナログ低域通過フィルタを通される。この図の下部の挿入部に、信号の示した領域の拡大した表示(10倍)を示す。EEGデータがスキャンの間必要とされる場合、MRIの場の勾配は、皮質の信号よりかなり高い電位を誘導する。これ比較して、前の図は、高周波数成分の大きさが、低域通過フィルタにより劇的に減少され、残余のアーティファクトは、勾配自体より長引くことを明らかにする。
【0067】
低域通過フィルタは、1400Hzの振動において少なくとも100倍の減少を提供するが、これは、勾配が動きそして止めるので一過性は除かない。これらは、同様に非常に低周波数でエネルギーを含む。AC結合入力段階は、この慣用的な増幅器において、アーティファクトの延長したリングダウン(ring down)に対して応答性である(以前に暗示された飽和回復)が、当業者(Lovblad、Thomasら 1999)によって報告される0.1〜1秒のリングダウンよりかなりよく、恐らく大部分は、異なる記録装置によってもたらされる減衰に起因し、これは、増幅器が飽和になるのを防ぐ助けをするためである。
【0068】
このデータセット(Allen、Josephsら、2000)に対して、図11に示すように、周期性の平均的な技術を適用する場合、これらは、低周波数成分の影響を減衰するのに理にかなって有効であり、高周波数成分を除去するのにはほとんど無効である。これは、上記のように、非同期性サンプリングに起因する。非常に遅いサンプリングに起因する有意の誤差(最悪の場合)は、最大の移相(ψ)から予測され得る。
【0069】
ε=cos(2πft+ψ)−cos(2πft)
=cos(2πft)(cosψ−1)−sin(2πft)sinψ
所定のサンプリング速度で生じ得る最大の移相ψは、2πf0/fsに等しく、ここでfsは、サンプリング周波数であり、f0は、EPI読み出しの周波数である。2回のスキャン期間の間(図11の下部の2つの伸長した枠)の残余のアーティファクトを比較することで、解除効率が、非同期性の勾配活性タイミングおよびサンプリング装置の結果として不安定であり、これがサンプリング補正(ψ)が時間を超えてドリフトする原因となることを明らかにする。
【0070】
サンプリング速度が増加するにつれて、解除は、より急速になる。小さなαについて近似を用いることで(sinα=αおよびcosα=1)、このレジメンにおいてεがψにほぼ比例することを見出し得る。アーティファクトが100倍まで抑制されなければならない場合、信号は、約100*2*π倍の最高の目的の周波数でデジタル化されなければならない(約880kHz/チャネルの場合(1400Hzの読み出し)であるが、これは、費用と全体のデータの取り扱いの両方の理由から実用的でない)。いずれの場合においても、受容可能なサンプリングエラーは、低域通過フィルタ特性および所望のノイズに対する最終信号に与えられる式により容易に予測可能である。
【0071】
上記のデータは、10kHzでサンプリングされ、信号の高周波数成分に対する2800HzのNyquist判定基準をよく上回る。図12は、アーティファクトを減算することの効果を、単に迅速なサンプリングに基づいて示す。上部に未加工のアーティファクトを示す。以下、サンプリングタイミングおよびスキャナ時間が100、200および400μsecによる同期性(サンプリングの最悪の場合のエラーで10kHz、5kHzおよびNyquist速度の2500Hzの近似にそれぞれ対応する)からドリフトする場合、減算後に残った残余のアーティファクトを示す。直ちに明らかなのは、残余のアーティファクトが、減算後、最小の時間補正でさえ大きいことである。図12の下部のグラフは、より詳細を反響−平面読み出しデータセグメントにおいて示し、単なる減算は、実際にアーティファクトの強度を増大することが、上記等式(および図9)において予想されるように見出され得る。
【0072】
勾配のアーティファクトの減算の有効性は、サンプリング速度、単一のサンプルの繰り返し、適当な時間に独立して有効であり、ある時点でのアーティファクトの補正に対して、完全に使用され得る。この一般的知見を図13に示し、これは低サンプリング速度200Hzにおいて、時間移動の同じ効果を示し、Nyquist速度をよく下回る(勾配活性は、デジタル化EEG信号にアリアジングしている)。前の例のように、残余のアーティファクトの強度が、サンプリングがスキャンタイミングに対して遅れるにつれ増加する。その強度は、より迅速なサンプリングで見られるものと同程度よくない。
【0073】
サンプリングが勾配活性に対して正確にタイミングを合わせられる場合、有意の誤差は、さらに効果的に除去されることが明かである。これが、アーティファクト周波数についてナイキスト周波数サンプリングを必要としないという事実は、おそらく、あまり直感的ではない。時間的推移(移相)および周波数は、「二重(dual)」として理解され得る:アーティファクト減算に必要とされる完全サンプリングは、任意の低いサンプリング速度で、任意のタイミングでかまたは正確に同期化して、無限に高い周波数でサンプリングすることによって達成され得る。880kHzサンプリングを必要とする同じ100:1抑制を得るために、サンプルタイミングは、1/880kHzまたは1.14マイクロ秒の精度を必要とする。理想的には、残りのスキャナティファクトは、EEG信号の熱的ノイズと比較して小さいはずである。アナログフィルタリングおよび適切な記録技術(以下の実施例に概説される)を用いて、スキャナティファクトは、EEGの振幅の約10倍である。100:1のEEG信号:ノイズの比を想定するとき、8.8MHz/チャネルサンプリング(デジタルハードウェアにおいて莫大な費用においてのみ生じ得る)を用いてか、または容易に達成される114ナノ秒タイミング精度を用いてのいずれかで達成され得る、1000倍抑制が、デジタル処理に必要とされる。
【0074】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を説明し、そしてこれを作製および使用する際に当業者を補助するために提示される。実施例は、それ以外で本発明の範囲を制限することを意図しない。
【0075】
(実施例1:同時EEGおよび機能的MRIの獲得)
(方法)
(EEGデバイスおよびリード(lead)配置)
EEGデバイスは、同時EEG/fMRIにおけるアーティファクトを減少させるための多くのハードウェア改変を組み入れ、そしてTelefactor Corporation(W.Conshohocken,PA)によって提供された。信号は、1kΩ/フィートの抵抗を有する10フィートの炭素繊維のリードを介して、コンパクトマグネット適合性局所増幅器(ヘッドボックス(headbox))に接続された塩化銀メッキプラスチックカップ電極を使用して、頭皮から検出する。この設計は、MR画像におけるアーティファクトおよびリード線におけるRFカレントループの誘導の両方を最小化した。
【0076】
特別な二重リード電極を使用するハードワイヤードモンタージュにおいてEEGを記録することによって、望ましくない電流誘導を最小化したリードの配置が、考え出された。それぞれの電極対からのリード線は、それらの全体の長さにわたって一緒にねじられ、それぞれの半球についての連鎖双極モンタージュ(chained bipolar montage)を形成する(fp2−f8、f8−t4、t4−t6、t6−o2、o2−p4、p4−c4、c4−f4、f4−fp2;fp1−f7、f7−t3、t3−t5、t5−o1、o1−p3、p3−c3、c3−f3、f3−fp1)。二重リードは、それぞれの差次的対が一緒にねじられることを可能にした(図1A〜Bおよび図2A)。得られる配置は、電流が誘導され得る頭部において小さなループのみを残す。図2Bに示されるように、運動および勾配切換によって誘導される電流は、自己キャンセルし、継続的ねじれにおいて誘導される電流について、それぞれのリード線において反対方向に流れる。
【0077】
磁気適合性ヘッドボックスは、32個の別々のチャネル入力を含み、それぞれ、差動増幅器が、0.25ミリ秒の時定数を有するRCフィルタに接続される。16個のチャネルが、EEGを記録するために使用され、そして2つのさらなるチャネルが、心電図(EKG)について使用された。EKGは、被験体の背部において心臓の上および下に配置される、一対のねじれた単一リード電極を使用して獲得された。この配置は、リードの動き、従って、呼吸に起因する電気的アーティファクトを最小化する。走査トリガーチャネルはまた、データの後処理を補助するために、TR毎にスキャナからのパルスを受信するために使用された。信号は、高い周波数ノイズをさらに減らすために、0.5〜70Hzのバンドパスを用いて全てのチャネルでフィルタリングした。単一のリードは、czにおいて、さらなる患者の安全手段としてヘッドボックス接地(ground)に接続されるが、モンタージュ参照として使用されなかった。
【0078】
信号を、200HzでサンプリングされたA/Dコンバータを含む、バッテリー電源アイソコーダー(isocoder)に供給し、そしてデジタル信号を、スキャナの電磁的分離を維持するために、光ファイバを介して遮蔽磁気ルームから運び出した。TTLへの変換の後に、データを、Telefactor Digital EEG(D/EEG)に向けた(486コンピュータ)。次いで、EEGデータは、リアルタイムで観測され、そしてさらなるアーティファクトの減衰のために、10baseT Ethernet(登録商標)接続を介して後処理および観測ステーションにオフラインで送られた。
【0079】
(走査プロトコル)
全ての被験体は、MR走査の前に、UCLA Human Subject Protection Committeによって承認された同意書面に著名した。このMR走査は、Advanced NMR Systemによって、エコープラナーイメージング(EPI)用に改変された、General Electric(Waukesha、WI)3Tスキャナで実行された。機能的走査の間、被験体には、いかなる視覚的刺激も聴覚的刺激も提供されなかった。
【0080】
脳全体のスカウト(scout)走査は、最初に、後頭皮質を通るAC−PCラインに平行なスライス面を局在化するために獲得された。次いで、機能的走査の間にEEGを獲得するために、走査プロトコルは、勾配バースト間の読み取り可能なEEGのウィンドウを可能にするために特定された。EPI配列は、TR=4000ms、エコー時間(TE)=45ms、64×64マトリクス、20cm×20cmの視野(FOV)、4mmスライス厚み、およびTR期間にわたって均一の間隔で空けられた6つのスライスを集めるための1mmの隙間を用い、勾配誘導ノイズのそれぞれ90msの期間の間に、読み取り可能なEEGの580msのウィンドウを残して(87%デューティサイクル)、使用される。次いで、EPI配列(TR=6000、TE=54、128×128マトリクス、20cm×20cmFOV)は、解剖学的参照としての使用のために、機能的走査と同一平面で獲得された。
【0081】
(アーティファクト減少後処理)
後処理および観察は、Dell Inspiron 3000 Pentium(登録商標) PCで行った。線を通してD/EEGからデータをインポートした後に、EEGデータは、Telefactor Twin softwareを用いて観測され、そして残余のアーティファクトを除去するために、以下に記載される自社製の(home−built)ソフトウェアを使用してさらに処理された。残余のアーティファクトは、磁場勾配(スライスが獲得される場合に、EEGにおいて現れる)によって誘導されるe.m.fからのノイズおよび心弾動図の両方を含んだ。後者は、まさにEKGのQ波を遅らせるかなり規則的なパターンで生じるが、その形態および振幅は、それぞれのEEGチャネルにおいて異なった。
【0082】
EEG記録における勾配ノイズおよび心弾動図を抑制するために、勾配ノイズは、それぞれのMRスライス獲得の期間の間、EEGデータおよびEKGデータを空にすることによって最初に除かれる。TR毎のトリガーに続いて、走査アーティファクトを含む90msデータセグメントは、ゼロに置き換えられた。従って、MR勾配によって引き起こされる大きな偏りは、さらなるアーティファクト除去において、平均化および減算の間に、EEGデータを悪化(corrupt)させなかった。
【0083】
次に、Allenら、(Allen、Polizzi、Krakow、Fish、&Lemieux、1998)の方法と同様の方法を使用して、EEGのセクションを、心弾動図アーティファクトを得るために、心臓トリガーに続いて、一緒に平均化した。それぞれの心臓パルスの開始を同定するために、被験体のEKGの単一アーティファクトを含まないQRS波セグメント(走査が行われなかった場合、スキャナ内に記録される)を、参照として使用した(図4Aを参照のこと)。この参照波セグメントは、一定時間に、一つの点によって移動された参照セグメントと同じ数のデータ点のEKGデータの部分と比較され、そして各データ部分についての相関係数(CC)を計算した。CCが経験的に選択された値(代表的には、0.7)を越える場合、この閾値交差に続くピークCCは、心弾動図平均化および減算の開始を誘発するために同定された。
【0084】
図4Bは、それぞれのEEGチャネルにおいてデータ上で行われる平均化アルゴリズムおよび減算アルゴリズムを説明する。生のEEGデータ(An)のどのトリガー間セクションも、全ての先行セクションで平均化された。EEGおよびEKGが相関しないはずなので、この方法は、EEG信号を平均化し、そして心弾動図(Bn)のみを残す。データセクションを、心弾動アーティファクトにおけるゆるやかな変化について補正するために、現在のサンプルからそれらの時間的変位を用いて逆に重みを付け、重み平均
【0085】
【数3】
を、重率因子w=0.9で使用して、それぞれのトリガー間セクションにおける心弾動図を計算した。このように、初期のサイクルは、およそ10のセクションの時定数を有する指数関数的に減少する寄与を形成した。平均波(Bn)(それぞれのチャンネルについて別々に計算される)は、そのチャネルの生のEEG(An)から減算されて、アーティファクトを含まない補正EEGを生じる。
【0086】
心拍数における変化に起因するセクションの長さの変動を、点毎にセクションを平均化することによって、考慮した。各セクションにおける第1データ点は、先のセクションにおける第1データ点を用いて平均化され、第2データ点は、先のセクションにおける第2データ点を用いて平均化されたなど。より長いセクションの最後のデータ点は、他の長いセクションにおける対応する点で平均化され、そしてそれぞれの点の重率因子は、このように調節された。あまりに少ない点を平均化したデータを減算することを避けるために、減算は、3つ以上の点が計算に使用された場合のみ実行し、そうでない場合、生のデータが最終記録に残された。
【0087】
(ノイズ減少の特徴付け)
(リードドレスに起因するノイズ減少:模型(phantom)研究)
ねじれ二重リードドレスに起因するノイズ減少を特徴付けるために、走査実験を、生物学的模型(9ポンドの頭のサイズの食料品店のローストチキン)を使用して実行し、そしてねじれ対非ねじれ(untwisted)リード配置を比較した。リードを、模型の標準的な国際的10〜20の位置の近くに対応する距離に配置した。上記の8電極連鎖ねじれモンタージュを、左半球に置き、そして右半球に、マッチング二重リード非ねじれモンタージュを配置した。スカウト走査を、機能的スライスを位置付けて模型を覆うために獲得した。次いで、機能的EPI走査を先に記載されたように実行した。
【0088】
EEGデータは、リードドレスに起因するノイズ減少を定量化するために分析され、
【0089】
【数4】
として、30秒データセグメントを使用して、dBで損失を計算した。ここで、平均は、全てのねじれチャネルおよび全ての非ねじれチャネルにわたって取られた。勾配ノイズ減少は、走査の間の電圧の平方の合計の平方根から、操作をしていないときの電圧の平方の合計の平方根を減算することによって計算され、次いで、上記のような減算を計算された。
【0090】
(リードドレスに起因するノイズ減少:ヒト研究)
さらに、ねじれリードノイズ減少を特徴付けるために、上記研究を、25才齢の正常な男性ボランティアで繰り返した。再び、連鎖ねじれリードセットを、被験体の左半球に配置し、そして被験体の右半球に非ねじれセットを配置した。被験体のEEGを、走査ありおよび走査なしの両方で、MRスキャナの内側で記録した。
【0091】
(スペクトル分析)
EEGについての目的の周波数バンドの外側に入るようにEPI獲得のタイミングを制限することによって、例えば、α活性を研究するために、走査速度は、4画像/秒未満でなければならない、有用なEEGスペクトル情報を保持することが可能であった。これを説明するために、αパワーを和らげることが公知の3つの異なる作業(基礎的な目の開き/目の閉じの作業、数学の作業、および視覚化の作業)の間、25才齢の正常なボランティアを走査した。全ての研究は、上記のように、機能的MRIの間に行われた。ベースラインの目の開き走査が獲得され、次いで、3つの作業が以下のように実行された。
【0092】
目を閉じる作業において、被験体は、最初の2分間、目を空け続け、次の2分間、閉じ続け、次いで、最後の1分の間、開き続けるために、走査の間、言葉の合図を与えられた。次の2つの作業について、被験体は、目を閉じるように言われた。最初に、被験体は、走査の2分間、彼に与えられた4桁の数から7だけ逆に数えるように指示された。この作業が実行されたことを確認するために、被験体は、計数の3分後に彼が終わった数について尋ねられた。第2に、被験体は、再び、走査の2分間、好きな食事を食べることを思い浮かべるように指示された。
【0093】
アーティファクトを除くために、EEGを後処理した後に、それぞれのTRにおけるαパワーを、自社製のソフトウェアを使用して計算した。このソフトウェアを使用して、それぞれのTRを有する、ユーザーが規定したバンドにおけるEEG出力を、Fast Fourier Transformを使用して見出した。αバンドにおけるスペクトル出力を、fMRI信号マップを計算するための参照関数として使用した。
【0094】
(結果)
(リードドレスに起因するノイズ減少:模型研究)
非ねじれリードを使用して模型において記録されたEEGは、それらのねじれ対応物を使用して記録されたEEGよりも、実質的にノイズが多かった。図5は、ねじれリードチャネルおよび非ねじれリードチャネルの両方において、記録したEEGを示す。走査でない場合、ねじれリードは、平均5.4dBだけ、無作為にノイズ出力を減少した。走査の間、勾配は、ねじれリードセットおよび非ねじれリードセットの両方において、大きなアーティファクトを引き起こしたが、このノイズ出力は、ねじれリードにおいて、平均6.3dBだけ減少した。
【0095】
(ボランティアにおけるねじれリード対非ねじれリード)
図6は、EEGデータが、走査が行われなかった場合の、スキャナの内側の正常なボランティアで記録されたことを示す。リードをねじること(ここで、左半球で示されるもの 対 右半球において非ねじれのもの)は、全てのチャネルにわたって、平均7.5dBのノイズを減少した。
【0096】
(アーティファクト後処理に起因するノイズの減少)
図7は、EEGが、後処理の前および後に、機能的MRIの間に、ボランティアで記録されたことを示す。後処理は、有意な勾配およびRFアーティファクト、ならびに心弾動図を除去した。
【0097】
(スペクトルデータ)
図8に示されるデータは、同時EEG/fMRIを使用して、目を空けた、目を閉じた例の間の、正常なボランティアにおいて記録された。ここで、4つのスライスを、2.5秒のTRを用いて獲得した。被験体の目が閉じられる場合、αバンド(8Hzと12Hzとの間)の出力が、有意に増加する。そして期待されるように、このα信号は、被験体の目が空いている場合に、提供されない。
【0098】
(考察)
アナログプレ前処理およびデジタル後処理の組み合わせを使用して、この方法によって、機能的MR走査の間に、きれいなEEGを記録し得る。勾配バースト間でEEGが不明瞭であるが、それぞれのスライス獲得の後に迅速に回復する。次いで、この方法を用いて、機能的走査における脳の適用範囲と記録されたデータにおける使用可能なEEGの画分との間で、交換(trade off)がなされなければならない。所望のスペクトル周波数を重複しないように、スライスの獲得のタイミングに考慮がまたなされなければならない。
【0099】
本発明は、種々のEEG波形の供給源を局在化させるための、潜在的に強力なツールを提供する。EEGが、連続的の代わりに、fMRIで同時に獲得されるので、fMRI参照機能に対する直接的な供給源として使用され得る。このように、活性化マップは、EEGにおいて任意の関連の変化(癲癇におけるスパイクおよび遅い波パターン、スペクトル変化、または落ち着いた事象関連の電位)から作製され得る。
【0100】
(実施例2:同時EEGおよびfMRIにおけるアーティファクトの除去のための方法)
以下に概説される戦略は、デジタル減算ノイズキャンセル(EEG、EEG/fMRIおよび減算されたアーティファクトの平均がノイズを減少するために使用される任意の環境を含む)を含む任意の方法に適用可能である。
【0101】
(方法)
(EEG記録および電極配置)
差次的記録の基礎的なアプローチは、以前に記載されている(Goldman、Cohenら、2000;Goldman、Sternら、2000)。対の銀電極は、電導性電極ゲルに接続された頭皮表面に配置され、そして正常インピーダンスが、それぞれの電極について5kΩ未満であることを確実にするためにチェックされる。電極は、約3kΩ/mの分布抵抗を有する2つの炭素繊維コンダクターに取り付けられる。線は、電磁的摘み上げ(piuckup)を最小化するために、一緒に密接にねじられた隣接電極からのリードを用いて対でドレスされる。この構成は、勾配および心弾動ノイズ供給源からのアーティファクトの約6dBの減衰を提供する(Goldman、Sternら、2000)。
【0102】
(増幅)
磁石内EEGの全体の性能におけるさらなる改善は、より良いアナログエレクトロニクスの使用によって達成され得る。心弾動図が、臨床的EEG(1〜50Hz)に対して最も関心の範囲で実質的エネルギーを含むが、他方の主要な供給源(勾配ノイズおよびRF伝達ノイズ)は、かなり高い基本振動数を有する。例えば、代表的なスキャナにおいて、勾配関連ノイズの圧倒的な大部分は、1400Hzの固定周波数においてであり、有意なエネルギー寄与は、100Hz以下に減少する。もちろん、無線周波数エネルギーは、EEGについての関心の通過バンドの十分に外の、根本的に高い周波数においてである。
【0103】
アーティファクトのアナログ部分の大部分について補正する、非常に単純な回路が、本明細書中に開示される(図14)。最初のゲイン段階は、サンプリングの前に、大きなRF信号を減衰させるための単一極フィルタを特徴とし、そしてアーティファクトが飽和をもたらすことなく、EEG信号をmV範囲にするのに十分なゲインを提供する。次の段階は、(γ範囲EEGが容易に通過するように)200Hzの折点周波数で、30dB/オクターブ減衰を提供する。
【0104】
ACカップリング問題は、最終増幅段階において操作され、これは、低漏出コンデンサにわたって任意のDCオフセットを保存する、再設定可能オフセットヌリング(offset−nulling)回路を含むように配置される。オフセットヌリングスイッチは、例えば、機械的スイッチであり得るか、またはヌリングが、必要とされる場合(おそらくソフトウェアが、信号がデジタル飽和に近いことを検出するとき)に、デジタル制御下で実行され得るように、CMOSスイッチであり得る。pcおよびアセンブリを用いて、このシステムの単一チャネルを使用するために、この設計を減少し得る。実験室の試験条件下で、この回路は、MR走査についてのシステム要件に容易に一致する時間で、10分間、DCオフセットを1%以内に維持し得る。
【0105】
ACカップリング問題は、最終増幅段階で操作され、これは、低漏出コンデンサにわたる任意のDCオフセットを保存する、再設定可能オフセットヌリング回路を含むように配置される。オフセットヌリングスイッチは、例えば、機械的スイッチであり得るか、またはヌリングが、必要とされる場合(おそらくソフトウェアが、信号がデジタル飽和に近いことを検出するとき)に、デジタル制御下で実行され得るように、CMOSスイッチであり得る。この設計は、印刷回路に減少され、そしてこのシステムの単一チャネルが組み立てられた。パーソナルコンピューターおよびアセンブリを用いて、このシステムの単一チャネルを使用するために、この設計を減少し得る。実験室の試験条件下で、この回路は、MR走査についてのシステム要件に容易に一致する時間で、10分間、DCオフセットを1%以内に維持し得る。
【0106】
(画像化)
2人の被験体からの活性マッピングデータ(生のEEGデータについておよびEEGエネルギーマップについて、それぞれのもの)の例が、ここで提供される。両方の被験体は、National Institutes of Health NIHによって開発された形態に基づく手短な神経学的目録および専門委員会により認証された神経学者によって実行された神経学的目録によって評価されるように、神経学的異常も放射線学的異常も有さなかった。目を閉じて走査の間、磁石内で寝ること以外に、被験体は、明白に認識性の作業を行わなかった。
【0107】
全ての走査を、高性能エコー−平面画像化のために、Advanced NMR Systems(Wilmington、MA)によって改変された、General Electric(Waukesha、WI)3.0Tesla Signa(登録商標)で行った(Brady、Cohenら、1991;Cohen、Kelleyら、1996)。アーティファクト拒絶の試験のために、19スライスのエコー−平面データセットを、3秒のTR、TE=45ms、4mmスライス厚みおよび3.125mm平面内分解能(64×64走査マトリクスおよび20cmFOV)を用いて集めて、「BOLD」定数効果についての適切な重みを達成した(Ogawa、Leeら、1990a)。マッピングデータについて、画像に基づくシミング(shimming)(Reese、Davisら、(1995)およびスカウト走査の収集の後に、画像化を、上記のように、勾配エコーEPI走査を使用して実行した。しかし、これらのデータは、4秒のより長いTRおよび4つのみのスライス平面を用いて獲得された。パルス配列は、それぞれのTR期間の開始時に、5マイクロ秒のトリガーパルスを含むように改変され、この先導縁部は、EEGサンプリング獲得の同期化のために使用された。
【0108】
(EEGのデジタル化)
EEGデータを、PCI−1200(National Instruments,Houston,TX)を用い、pc互換性のマイクロコンピュータ上で用いて獲得する。Lab View(National Instruments,Houston,TX)を用いて、ユーザーにより定められた速度で固定数のサンプルを獲得することによりスキャナトリガーのリーディングエッジに応答するサンプリングソフトウェアを開発した。詳細には、3秒間のTRで、各トリガーの後、200Hzの速度で599のサンプルが獲得され得る。これらのデータは、バックグラウンド処理において、直ちにファイルに送られる(flushed);このプロセスを適合させるために、1つのサンプル点が、各TRでドロップされる。
【0109】
(平均化およびアーティファクトの除去)
EEGデータのフレームを、各スキャンTRにより各チャネルから収集し、そしてこのフレームを、各チャネルについて別々に平均化して、スキャナティファクトの正確な表示を生成する。次いで、平均化したシグナルをその各々のチャネルから単に減算することにより、このアーティファクトが除去され得る。次の工程は、特徴的なアーティファクト(例えば、チャネル内およびチャネル全体にわたる形態により容易に認識される目のまばたきおよび顔面の筋肉の動き)についてEEGデータを手動で検査することである。
【0110】
(心弾動図の抑制)
心弾動図の抑制手順の詳細は、Goldmanら(Goldman,Sternら 2000)により以前に公開されており、そして本明細書では簡単に要約するにとどめる。心臓の誘導する動きは、各心拍によりほぼ反復されるので、得られるアーティファクトは、本質的に同一であり、そして所望のEEGに重ね合わされる(superimposed)。このアーティファクトを除去するために、心電図シグナルを用いて心拍が検出され、そして多くの心拍にわたる平均心弾動図が算出され得る。次いで、EEGシグナルからこの平均が減算され得る。もちろん、心弾動図の形態は、各EEGチャネルにおいて異なり、各リードの動きもわずかに異なる。従って、この平均化および減算プロセスは、好ましくは、各EEGリード対について別々に実施される。この方法は、Allenら(Allen,Polizziら 1998)により記載される方法と概念的に類似するが、心弾動図における緩やかな変動が達成される点で詳細に異なる。
【0111】
(画像化処理)
社内で開発されたソフトウェアを用い、標準的なFFT方法(Press,Vetterlingら 1992)を用いて、各TR期間のEEGシグナルにおける5つの異なるスペクトルバンドにおいて別々にパワーを決定した。慣習に従い、0.5〜4Hz(「デルタ」)、4〜8Hz(「シータ」)、8〜12Hz(「アルファ」)、12〜30Hz(「ベータ」)、および30〜70Hz(「ガンマ])のデータを、重ね合わせた。次いで、時間の関数としてこのスペクトルエネルギーのモデルを用いて、脳血液動態応答関数の先験的な(priori)モデル(Cohen 1997)を用いたこのスペクトルデータのたたみこみ(convolution)により、BOLDシグナル変化の予測が概算され得る。このたたみこみは、タイムコースにラグを導入する。このラグは、血液動態の潜伏(latency)の合理的な概算を示すと考えられ、そしてさらに、EEGデータにおけるいくらかの任意のノイズを減少する傾向がある低域通過フィルタとして作用する(図17を参照のこと)。
【0112】
次いで、scanSTAT(UCLA Brain Mapping CenterのURL(http://www.brainmapping.org)で、インターネットを通じて利用可能)をもちいて、この画像に最初に空間的なフィルタかけがなされ、次いで、統計的なマップが形成される。このマップは、各バンドにおけるEEGスペクトルパワーとMRシグナル強度における局所的変動との間の相関を示す。慣習は、赤から黄の色で、正の相関が増加する領域を示し、そして青から藍の色で、負(アンチ)の相関が増加する領域を示すことである。特に、高い負の相関の領域は、減少した血流および代謝活性を示すと解釈される。
【0113】
(結果)
(勾配アーティファクトの抑制)
勾配コイルを駆動するアナログ波形を記録することにより誘因されるサンプリングの原理的な方法を試験し、生理学的シグナル変動に非依存的なこの方法の有効性を決定した。シグナルチャネルからの未修正のシグナルを、図15(上)に示す。次いで、30回の反復の平均を算出し、勾配活性の表示を生成した。この平均化処理は、画像化勾配と無関係のノイズを除去する。最後に、この平均化したシグナルを、未修正シグナルから減算し、修正したシグナルを生成した。これを図15の下部分に示す。修正後、大きな勾配活性を、完全に除去し、そして小さな、無関係のノイズの変動のみが、シグナルの中に残る。
【0114】
23ms続き、この期間中に32の正弦波発振を通過するエコー−プレーナー画像化勾配アーティファクトを、これらのデータについて、4つのみのデータ点でサンプリングする。それによって、デジタル化した波形は、実際の勾配活性の非常に粗い記録であり、ナイキスト周波数よりも十分下である。さらに、勾配波形の形態は、このTR期間中に獲得される19のスライスの各々について大きく異なる。これは、デジタル化が、各々のスライス位置の読み出しに関してわずかに相シフトされるという事実に起因する。勾配パルスの後の増幅器の「リングダウン(ring down)」もまた存在せず、増幅器入力に高域フィルタも存在しない。
【0115】
同様の実験を実施し、単一の差動電極対を用いてヒト頭皮からの電気的な電位を記録した。一旦、被験体が画像化システムに配置されると、スキャンプロトコルは、上記で用いられたプロトコル:3秒間のtrでの14のスライスロケーション、と同様であった。各スライスの獲得は、約38m秒間の勾配活性を必要とし、この勾配は、EEG記録の約20%を不明瞭にすると考えられ得る。いくつかのシステムの非理想的な結果(例えば、EEGリードの小さなインダクタンス)として、いくつかの電気的な「リングダウン」がなおも存在する。図8(下)は、200Hzでサンプリングされ、スキャナにより誘導された、スキャン中の3つのEEG記録を示す。顕著な勾配アーティファクトは、低域通過フィルタリング後にさえ存在する。図16はまた、勾配アーティファクト修正後の一連の20の連続する3秒間の追跡を示す。
【0116】
(EEGエネルギーマッピング)
被験体を、目を開けたまま磁気中にうつ伏せに寝かせた状態でスキャンした。未処理のEEGデータを、上で概説したように処理した(最初に勾配をブランキングし、次いで心弾動図を除去した)。次いで、このデータをフーリエ分析に供し、そして5つの予め規定した周波数のバンドの各々にけるエネルギーを、各TRについて(すなわち、各画像時点について)決定した。それによって、各周波数のバンドについて、別々のタイムコースを作成することが可能であった。
【0117】
被験体を眠らせた状態での4.5分間の期間のアルファバンドおよびシータバンドにおける時間の関数としてのエネルギーを、図17Aに示す。これらのバンドにおけるエネルギーレベルは、最初の分およびこのセッションの半分の間、ほとんど独立しており、そして記録の後半部分は共変するようである。図17Bは、EEGに関する血液動態応答が活性化研究において見られる応答と類似するという(未試験の)推定(例えば(Cohen 1997;CohenおよびDuBois 1999))に基づき、BOLDシグナル応答の推定タイムコースを示す。
【0118】
参照関数として後者を用い、次いで、scanSTATを用いて、各々の予め規定された周波数のバンドにおけるエネルギー強度と共に各々のピクセル位置についての相関マップを算出した。この画像を、最初に簡単な9ピクセルスムージングに供し、ピクセルノイズを減少させた。得られた脳マップを、各々の周波数のバンドとのピクセル相関についての別々のマップと共に、図18A〜Cに示す。この画像は、非常に高度の相関、白質またはCSFにおいてほとんどない人工的な活性化、および実質的な対称性を示す点で注目に値する。これらの全ては、アーティファクトコンテントが低いことを示唆する。有線野外におけるシグナル強度が、アルファレベルの増加と共に、実質的なシグナルの減少を示すこともまた、注目される。
【0119】
(結論)
機能的MRIおよび脳波のデータの融合に対する障害が多く存在するが、記録されたシグナルの相互汚染を消滅させる純粋な技術的挑戦は、いくらかの驚くべき単純さを有するずっと直接的な操作ソリューションを生じたようである。本明細書中で概説されるツールは全て、安価な要素から構築および作製するのに容易である。この完全なソフトウェアソリューションは、LabViewプログラミング環境を用いてスタンドアローンユニットとして作製され得る。高品質集積計器である増幅器(例えば、Texas Instruments CorporationのINA114)(図14)の有用性は、同様に、アナログ操作を容易にする
特定の因子は、このデータが正確に解読され得る程度に影響を及ぼす。例えば、スペクトルEEGシグナルのエネルギーは、それ自体、ほとんど未知である。いくつかの要素(例えば、シータリズム)は、皮質下ジェネレーターにより駆動されると長い間考えられており、そして血液流における増加として反映される視床活性の増加とまことしやかに関連し得る。しかし、アルファリズムは、大脳皮質に対して十分内因性であり得(視床に影響を及ぼすけれども)、そして、しばしば、皮質の静止状態の一種として解釈される。しかし、明らかなことは、頭皮(および恐らくは脳)の電気的電位と磁気共鳴シグナルの強度との間の関係(恐らく皮質血流における増加および減少を示す)の研究を継続することにより、脳波の生理学的基礎をより理解することが可能なはずであることである(Schomer,Bonmassarら 2000)。
【0120】
EEGとfMRIに同時に起こる問題を解決するために開発されたシグナル処理方法は、広範なさらなる適用を有する。例えば、これらの方法は、改変することなく、電気的に誘起された電位(Bonmassar,Anamiら 1999)およびそれらの位置を研究するために、または、逆に、より一時的な「シングルトライアル」により誘起されるMR応答(Buckner,Bandettiniら 1996)を生じるために用いられ得る。完全に統合されたfMRIおよびEEGの臨床的な適用は重要であり、直後の収集は、外科的な設計において使用される他の診断への添加物として、発作供給源位置に存在する可能性がある(Engel 2000)。発作間のスパイクは、皮質表面から記録される場合でさえも、てんかん性の脳において共通して見出され、明確かつ信頼できる供給源位置を提供しない。しかし、近年、発作の病巣に緊密に関連するラットモデルおよびてんかん性ヒト脳において、迅速な波紋が報告されている(Bragin,Wilsonら 2000)。さらに理論的な解釈は、このような活性が、究極的に伝播し、発作間のスパイクとして観察可能な、迅速な自発的な活動電位を示すことである。もしそうならば、このことは、すでに他人が提案しているように(例えば、Warach,Levinら 1994;Warach,Ivesら 1996;Allen,Polizziら 1998;Ramabhadran,Frostら 1999;Hoffmann,Jagerら 2000)、発作間スパイクのfMRIによる局在化が、切除的脳外科を計画するための信頼のできる手段となるという考えに対するさらなる望みを与える。
【0121】
MRイメージングの間に記録されるEEGは、特にノイズが多いが、本明細書で取り組んでいるアーティファクトのほとんどは、低い振幅であるが、従来のEEGに存在する。例えば、心臓の活動、特に心電図は、心弾動図の最小化と同一の様式で補正され得る汚染物である。AC線のノイズは、しばしば同様に存在し、そして誘因されたサンプリングアプローチを使用し、電力線の振動にサンプルの各々のブロックを合わせる(timing)ことにより消滅され得る。これらは、位相固定ループにより容易に検出され得る。
【0122】
十分に特徴付けされたノイズ供給源との正確な同期化に基づくデジタルサンプリング(すなわち、スキャナ勾配タイミングに基づく誘因)は、磁気共鳴映像法を十分超える範囲の適用を有する。例えば、比較可能なアプローチが、AC電力線振動に関連するノイズ供給源を除去するために使用され得る;これらは、デジタル処理されたオーディオからの「ブーンという音(hum)」の除去、蛍光照射からの光点滅、およびデジタル処理されたシグナルの他の汚染物の除去を含む。
【0123】
(実施例3:デジタル脳波計シグナルにおいて利用可能なダイナミックレンジの増加)
EEGにおいて用いられる頭皮の電気的電位は、時間的変化要素および静的(DC)要素の両方を含む。しばしばDCオフセットは、EEGよりもずっと大きいが、臨床診断目的についてほとんど興味が持たれない。なぜならば、それは、本質的に情報を含まないからである。しかし、それは、EEGシグナルをデジタル化するために必要とされる動的範囲を増加させるので、問題を引き起こす。例えば、EEGは、わずか数マイクロボルト(μV)であり得るが、数十ミリボルト(mV)の電位が電極間で存在するか、または化学電極の結果として、この電極が頭皮と接触する場合に電位を生じる。シグナルのデジタル化の深さは、DC電位に対するEEGの比により減少される:10mVのDCオフセット、10μVのEEGシグナル、および12ビットのアナログ−デジタルコンバータ(ADC)を仮定することで、ADCにより表示可能な4096の異なるレベルは、EEGについての4つのみのレベルに減少される。明らかに、これは受け入れられない。なぜならば、量子化ノイズは、記録を支配するからである。
【0124】
この理由のために、従来のEEG増幅器は、ACに連結した(高域通過)入力;通常は、第1段階の増幅器の出力とADCへの入力とを分離するコンデンサを備えている。EEGにおける目的の周波数は、ずっと低くあり得るので、この入力は、代表的には、数秒の時定数を有し、1Hz程度の変動が有意な減衰を伴わずに通過することを可能にする。このAC連結の1つの重要性は、入力が飽和状態の場合、シグナル回復についての時定数を生成することである。なぜならば、これらのフィルタは、非常に低い周波数を通過させるはずであり、その名目上の範囲の中心に戻るアナログシグナルについての修正時間がずっと長くあり得るからである。従来のEEG記録にとって、大きなDCシフトが頻出しないので、これは受け入れ可能である。
【0125】
fMRIにおいて、AC連結に関連する回復時間は、特に問題である。なぜならば、勾配誘導性のアーティファクトは、入力段階を飽和状態に持っていくのに十分大きくあり得るからである。これが生じた場合、それに続く増幅器は、数ミリ秒間、正負いずれかの供給レールで留められ得る。勾配が止まる場合、増幅器は、有意な修正時間を必要とし得、その結果、勾配アーティファクトは、勾配事象を実質的に長く続ける。
【0126】
近年の報告(例えば、Lovbladら)は、減少した勾配活性のBURST(HennigおよびHodapp 1993)配列を使用する場合でさえ、「EEGは、励起パルスにより引き起こされるアーティファクトの間に解読され得ないが、記録は、BURSTの完了後1秒(約100ミリ秒)以内に読み取り可能になる」ことを報告した(Lovblad,Thomasら 1999)。従って、それらが、例えば、2秒間のTR(反復時間)での8スライスの獲得を使用する場合、EEGシグナルは、勾配活性または増幅器回復のいずれかにより時間の半分より多くを覆い隠す。
【0127】
DCオフセットを除去するために、そして飽和の問題を拒絶するために、本発明は、図19に示されるように振舞う回路を提供する。
【0128】
この回路において、代表的に、MRI環境において記録されたEEGに存在する高周波数共通モードのアーティファクトは、差動増幅される前に受動素子を用いて最初に減弱される。差動増幅は、さらに、共通モードのアーティファクトを減少させる。次いで、このデータは、アナログからデジタルへの変換において、アーティファクトを減弱させ、そしてエイリアシングの可能性を最小化するために、高域通過(「アンチエイリアシング」)フィルタに送られる。この回路の最終段階は、このシグナルをさらに増幅する役割と、任意のDCバイアスを除去する役割の、二重の役割を果たす。これは、シグナルと、そのシグナル自体からサンプリングされたDC参照値とを、示差的に比較することによりなされる。サンプリングされたシグナルは、本明細書中で、接地されたスイッチとして図示されるコマンドの下に保存される。
【0129】
図14は、1つの好ましい実施を示す。ここで、第1の高域通過フィルタは、抵抗器−コンデンサ(RC)ネットワーク20からなる。第1の差動増幅器は、統合された計装用増幅器28である。活性な高域通過フィルタは、24dB Butterworthフィルタである。サンプル/保持回路24は、DCシグナルを、非ゼロ入力オフセット電流(それを駆動する増幅器において見出される)のための補正回路を備える低漏出コンデンサ37を通過する電荷として保存する。この最後の示差的な段階は、標準的な演算増幅器34である。
【0130】
図14をより詳細に参照すると、1対の電極は、差動入力増幅器段階20に接続され、並列のコンデンサにより高周波数でバイパスされる。この入力増幅器28自体は、集積回路(例えば、Burr−Brown corporationのINA114)であり得る。1対の適合された5メガΩの抵抗器は、この集積回路にバイアス電流を供給する。増幅器からの出力は、サンプルおよび保持段階24への入力として使用される。この段階は、National Semiconductor corporationのLF398のような集積回路36を用いる。この集積回路は、コンデンサ37を通過するDC電圧を保存する。200kΩの直列抵抗は、サンプルおよび保持段階に5秒の時定数を提供する。このサンプルおよび保持段階の出力は、差動増幅器要素のオフセット参照ピンに適用される。オフセットトリム調節40は、集積回路36における小さな静的なDCオフセットを調節するために提供される。入力39は、サンプルおよび保持デバイス36に提供される。
【0131】
DC修正された出力は、演算増幅器集積回路30および32(例えば、Texas Instruments corporationのTL072)を用いる低域通過フィルタ22の入力に送られる。図14に示される要素の値を用いて、低域通過フィルタは、Chebyshev配置で実施され、選択された通過帯域より上の周波数で、およそ30デシベル/オクターブの減弱を提供する。最後のゲイン段階26は、チャンネルを通過したゲインに適合するためのゲイントリミング調節38を含む。
【0132】
(実施例4:進行中のスキャン活動からの電気的な干渉に対する感度のさらなる減少)
図20に図示されるさらなる好ましい実施形態において、示差的な記録入力段階は、シールドドライバー回路により補充され、進行中のスキャン活動またはリードにおける他の共通モードのシグナルからの電気的な干渉に対する感度をさらに減少させる。この実施形態において、最初の増幅器からの出力は、増幅器の後の要素を飽和させるRFパルスからの循環する電流の可能性を減少させるために、孤立増幅器を通して連結される(図20)。DCオフセットシグナルは、デジタル形式で最初に検出され、次いで、デジタルラッチに保持され、そしてオフセット修正としてデジタル−アナログコンバータを通じて戻される。このオフセット修正もまた、孤立増幅器を通して連結される。この実施形態において、アナログ出力は、グランドループのような因子を通じてMRシグナルの腐敗のいずれの問題も最小化するために、RFシールドルームを通して光学的に連結される。多重化回路の使用を通じたEEGデータの複数のチャネルの記録についての設備が作製される。
【0133】
(参考文献)
【0134】
【表1】
本発明の好ましい実施形態の上記の記載は、例示および説明の目的のために提供された。本発明を開示される正確な形態に徹せられるか、または限定されることを意図しない。多くの改変およびバリエーションは、上記の教示に照らし合わせて可能である。本発明の範囲は、この詳細な記載によってではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
図1Aは、鎖状につながれた双極性二重リード線ドレスのデジタル写真である。連続した電極のリード線は、スキャナティファクトを減少させるために、共に巻きつけられている。
【図1B】
図1Bは、標準的な電極ゲルを使用して被験体1の頭部に装着された電極コネクター2を示す概略図である。コネクターの各々は、2つの電気ワイヤ(代表的に炭素繊維材料から構成されており、磁気アーティファクトを減少させる)に接続されている。隣接した電極のワイヤは、対3となって共に密接に巻き付けられており、単一の電極からのこれら2本のワイヤの各々は、異なる隣接部と共に巻き付けられている。これら電極対は、差動増幅器4の入力を示し、ここで電位差を増幅させて脳波を形成する。増幅器への入力は、対となったリード線が複合ループを囲み、それによって増幅器間のさらなる示差的電位を最小化するように結ばれている。これらのワイヤは、明確さのためにのみ太い線または細い線で描かれている。
【図2A】
図2Aは、二重リード線電極が、どのように各双極性対3をこれらの長さ全体について共に巻き付け、信号を局所の差動増幅器4に直接送達するのかを示す概略図である。
【図2B】
図2Bは、リード線の巻き付けが、e.m.f.が誘導され得る、頭部における小ループのみを、どのように導くのかを示す概略図である。リード線において誘導された電流は運動によって巻き付けられ、勾配の切り替えは、自己解除される。
【図3】
図3は、EEGデータ経路の図である。EEG信号は、局所の差動増幅器4に供給され、デジタル化され、次いで、リアルタイム表示およびオフライン解析のために光ファイバを介してスキャナルーム7から送達される。
【図4】
図4は、心弾動減算アルゴリズムを例示したトレースであり、正常な志願者に関して収集されたデータを使用して示されている。A)被験体のQRS波のセグメントは、それらのEKGに相関され、そしてピーク相関値は、トリガーを起動した(垂直の点線によって示される)。B)次いで、トリガーセグメントに対するトリガーを平均化し、n番目(斜線を施した)のセグメントから側頭に配置することによってセグメントの荷重は次第に少なくなった。C)平均データを生のEEGから減算して、心弾動のないEEGを得た。
【図5】
図5は、巻き付けたリード線および巻き付けていないリード線を使用してMRスキャナ内部で記録された幻像のEEGであり、スキャニングの非存在下およびEPIの間の両方の記録を示す。スキャニングがあるかまたはないかにかかわらず、巻き付けていないリード線を使用して記録されたEEGは、有意にノイズを有した。
【図6】
図6は、巻き付けていないリード線(上図)および巻き付けたリード線(下図)を使用してMRスキャナ内部で記録された正常な志願者の生のEEGである。巻き付けていないリード線を用いて記録されたEEGは、有意にノイズを有した。心弾動は、巻き付けたリード線データにおいて見られるが、巻き付けていないリード線と比較して低下している。
【図7】
図7は、心弾動を取り除くための後処理前(上図)および後処理後(下図)のfMRIの間に、志願者に関して記録されたEEGである。
【図8】
図8は、2.5秒のTRと等しい段階においてfMRIと同時に記録されたEEGのパワースペクトルであり、被験体の眼が閉じたときのα帯(8〜12Hz)の予測される増加を示す。
【図9】
図9は、勾配ノイズ防止における誤差が、サンプリングおよび勾配活性が非同期性である場合にどのように生じるかを示すグラフである。この図において、誤差見積(白丸)を作製するために使用されるサンプリングは、電流サンプル(黒丸)と比較して約200μs変動する。誤差見積の減算は、ダイアモンドによって示されるように、実際は、(17%より高く)残差誤差を増加させる。
【図10】
図10は、図11〜13において使用される勾配エコーEPIパルス配列についてのタイミングを示す。
【図11】
図11(上図)は、10kHzのサンプリングを使用した、画像化の間に得られた未補正の信号および補正した信号を表すグラフである:図11(下図)は、一点鎖線で示される25ミリ秒時間域の拡大図(10倍)である(点線は未補正信号)。アーティファクト抑制は、位相誤差の結果として周期から周期に変化することに注意のこと。
【図12】
図12は、勾配アーティファクト抑制の効率に対するサンプリング速度の効果のシミュレーションを示す図である。一番上のトレースは、エコープラナー画像化配列の間の10kHzにおいて記録された実際のEEGデータである。その下の3つのトレースは、示されるように(10kHz、5kHzおよび2500kHzのサンプリングについての最も悪い場合の誤差)、本来の信号と100μs、200μsおよび400μsの遅れを伴ったサンプルとの間の差異である。下図は、エコープラナー読み出しを行う期間の詳細を示す。
【図13】
図13は、図4に示すものと類似のグラフであり、200Hz(勾配についてナイキスト周波数より十分に低い)でのサンプリングの際のタイミング誤差の効果を示すシミュレーションを示す。この波形は、明瞭に不十分にサンプリングされており(undersampled)、従って前図よりもはっきりと異なっているようである。しかしながら、残存するアーティファクトの大きさは、非常に類似している。下の3本の曲線は、100μs、200μsおよび400μsのタイミング誤差を補正した後に残存するアーティファクトを示す。
【図14】
図14は、fMRIにおいて使用するための低コストオフセットヌル(nulling)の差動増幅器回路の回路図である。電源接続は明確さのために省略する。全てのコンデンサ値は、マイクロファラドである。
【図15】
図15は、3sの繰返し時間(TR)および19個の切片を使用して、誘発された200Hzのサンプリングを用いて記録されたMR勾配活性である。未補正の信号は、単一TRについては一番上に示される。真ん中は、30TR期間の平均を示しており、一番下は、未補正信号と平均信号(「補正した」)との間の差を示す。
【図16】
図16は、エコープラナー機能的画像化の間に補正されたヒトEEGデータである。未補正のデータは、一番下に現れる。それより上は、20の連続的なTR期間からの補正された記録である。
【図17A】
図17Aは、スキャニングの間に獲得されたEEGデータから得られた、周波数および時間の関数としてのエネルギーを示すグラフである。
【図17B】
図17Bは、図9Aにおいて表されたEEGデータについての、見積られたfMRI活性時間経過を示すグラフである。明確にするために、α帯(塗りつぶし線)およびθ帯(一点鎖線)のみを示す。
【図18】
図18A〜Cは、補正係数として示される、5つの周波数帯(図18A左、δ;図18A右、θ;図18B左、α;図18B右、β;図18C、γ)の各々でのスペクトルエネルギーで補正した信号変化の機能的なMRI統計マップである。より低い周波数についての色の倍率(18A)は、補正が全体的により低い場合には異なる。5つ全ての画像は、眼を開いて静止した被験体から得られた、同じ4:30(分:秒)の獲得から算出された。
【図19】
図19は、MRI互換性EEG増幅器の機能的ブロック図である。
【図20】
図20は、fMRIと共に使用するための代替的な差動増幅器回路である。
【図21】
図21は、アーティファクト低下による信号補正の方法を示すフローチャートである。
【図22】
図22は、本発明の装置の構成要素の概略図である。
Claims (38)
- 繰返し干渉コンタミネーションの存在下で記録された電気信号のコンタミネーションを減少させる方法であって、該方法は、以下:
(a)電気信号を獲得する工程であって、該電気信号が、コンタミネート信号の存在下で記録される、工程;
(b)該コンタミネート信号の発生に関連して、該電気信号の間に固定された時点において生じるタイミング信号を検出する、工程;
(c)該電気信号をデジタル化する工程であって、該デジタル化は、該タイミング信号より開始される、工程;
(d)複数のデジタル化された電気信号を分析する工程であって、該電気信号に、該タイミング信号に関して同期性をもたせて、見積られたコンタミネート信号を獲得する、工程:および
(e)該デジタル化された電気信号から該見積られたコンタミネート信号を減算する工程であって、これにより、該電気信号のコンタミネーションを減少させる、工程、
を包含する、方法。 - 前記コンタミネート信号の見積を得るための分析が、前記電気信号を平均する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記コンタミネート信号の見積を得るための分析が、前記電気信号の重量平均を計算する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記コンタミネート信号の見積が、最新の事象に付勢される、請求項3に記載の方法。
- 請求項4に記載の方法であって、前記コンタミネート信号の見積は、前記コンタミネート信号の優先見積のスカラー倍(w)に加算されたn番目の電気信号からなる第1合計を、級数の1+w2+w3+w4・・・+・・・+wnを加算することによって得られた第2合計で除算する工程を包含する、方法。
- 前記電子記録が、電気生理学的信号を含む、請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記除算工程(e)の前に、前記コンタミネート信号の見積に、スカラーを乗算する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 請求項4に記載の方法であって、前記電気生理学的信号は、脳波記録、電気脊髄造影記録、心電図記録、または電流皮膚耐性の測定を含む、方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記干渉が、誘導結合型磁場から生じる干渉を含む、方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法であって、前記干渉が、交流(AC)ラインのノイズから生じる干渉を含む、方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記デジタル化は、前記コンタミネート信号に対して、ナイキスト周波数より低いサンプリング周波数において実施される、方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法であって、前記工程(a)において得られた電気信号を、前記デジタル化の前に、該電気信号がサンプリングされる周波数の約1/2の周波数で、低域通過フィルタに通過させる、方法。
- 前記低域通過フィルタは、約200Hzより低い信号周波数を通過させる、請求項12に記載の方法。
- 前記方法が、被験体の磁気共鳴像とともに実施される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記電気信号が、電気生理学的信号を含み、そして前記コンタミネート信号が、勾配活性を含む、請求項14に記載の方法。
- 前記電気信号が、電気生理学的信号を含み、そして前記コンタミネート信号が、高周波数の伝達活性を含む、請求項15に記載の方法。
- 前記デジタル化が、1秒当たり約200〜約5000個のサンプルの速度で実施される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- 前記デジタル化の前にアナログ減算によって前記電気信号からDCオフセットを除去する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記DCオフセットを、差動増幅器を使用して測定し、そして前記電気信号から除算する、請求項18に記載の方法。
- 請求項19に記載の方法であって、前記DCオフセットを、アナログからデジタルへの変換により測定し、そして目的の、前記電気信号の最も低い周波数と比較して長い期間にわたって平均する、方法。
- 前記期間が、目的の、前記電気信号の最も低い周波数よりも約10倍長い、請求項20に記載の方法。
- 前記アナログ除算が、前記平均した信号をアナログ電圧に変換する工程、および差動増幅を介して、該平均した信号を前記電気信号から電気的に除算する工程を包含する、請求項20または21に記載の方法。
- 前記DCオフセットが、目的の、前記信号の最も低い周波数と比較して長い、時定数を有するアナログ積分器において測定される、請求項19に記載の方法。
- 前記時定数が、目的の最も低い前期周波数の約10倍である、請求項23に記載の方法。
- 前記電気生理学的記録が、脳波図を含み、磁気共鳴像の獲得とともに記録される、請求項7に記載の方法。
- 前記電気生理学的記録が、前記磁気共鳴像の解釈を特徴付けるために使用される、請求項25に記載の方法。
- 前記電気生理学的記録が、前記磁気共鳴信号の強度変化の統計学的な分析に使用される、請求項25または26に記載の方法。
- 前記磁気共鳴信号の強度変化と前記電子生理学的記録の特徴との相関を決定する工程をさらに包含する、請求項25〜27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記相関が、前記電気信号と前記磁気共鳴信号の強度との間の関連を示す、統計学的な画像を作製するために使用される、請求項28に記載の方法。
- 前記電気生理学的記録の特徴は、該電気生理学的記録に含まれる、規定された周波数帯における信号強度の変化の時間経過を含む、請求項28に記載の方法。
- 前記規定された周波数帯が、前記脳波図の臨床的解釈のために使用される標準的な領域に対応する、請求項30に記載の方法。
- 請求項31に記載の方法であって、前記標準的な領域は、0〜約4Hz(Δ帯)、約4〜約8Hz(θ帯)、約8〜約12Hz(α帯)、約12〜約30Hz(β帯)、約30以上(γ帯)からなる群から選択される、方法。
- 前記電気生理学的信号の時間経過を、前記磁気共鳴の血行力学的なインパルス応答機能の見積と関連付ける工程をさらに包含する、請求項25〜32のいずれか1項に記載の方法。
- 一対の電極間での電位差を測定することによって、被験体からの電気生理学的な記録の間の磁気的干渉を減少させる方法であって、該一対の電極は、電気的な接続を介して差動増幅器と連絡し、該方法は、該電気的接続を共に巻き付け、これにより、磁気的干渉を減少させる工程を包含する、方法。
- 一対の隣接する電極間での電位差を測定することによって、被験体からの電気生理学的な記録の間の磁気的干渉を減少させる方法であって、各々の電極は、2本のリード線を備え、該方法は、各リード線を隣接する電極のリード線と共に巻き付け、これにより、磁気的干渉を減少させる工程を包含する、方法。
- 前記電気生理学的記録が、脳波記録を含む、請求項34または35に記載の方法。
- 請求項34〜36のいずれか1項に記載の方法であって、該方法は、被験体の磁気共鳴像とともに実施される、方法。
- 繰返しコンタミネート信号の存在下で、デジタル化された電気信号を処理するための装置であって、該装置は、以下:
(a)電気信号の記録を受信するために適用された、信号プロセッサ90;
(b)該コンタミネート信号の発生に関連して、電気信号の間に固定された時点において生じるタイミング信号を検出するために適用された、検出器92;
(c)信号アキュムレーター94;ならびに
(d)電気信号から、平均した波形を除算するために適用された、プロセッサ96、
を備える、装置。
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