JP2004509584A - 起動過渡電圧抑制回路を用いた電子安定器 - Google Patents

起動過渡電圧抑制回路を用いた電子安定器 Download PDF

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Abstract

1個以上の冷陰極蛍光ランプに給電する第1パワースイッチ及び第2パワースイッチを含むパワー段を具えたLCDのバックライトインバータに関するものである。コントローラは制御信号を発生して、所定しきい値レベルに等しいかこれを超える電圧レベルを有するIC電源入力信号を受けて、前記第1及び第2パワースイッチを駆動する定常状態の内部発振信号を供給する。過渡状態防止回路は、少なくとも前記IC電源入力信号が前記所定の電圧しきい値に達する時点まで前記第2パワースイッチを非導通状態に維持する。あるいはまた、過渡状態防止回路が、少なくとも前記IC電源入力信号が前記所定の電圧しきい値に達する時点まで前記第2パワースイッチを非導通状態に維持し、これに加えて、少なくとも前記ICへの電源電圧がしきい値に達する時点まで前記コントローラの発振器が内部的に発生する前記発振信号の発生を防止する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は一般に蛍光ランプ安定器に関するものであり、特に、減光可能な冷陰極蛍光ランプ(CCFL)と共に使用する、過渡現象防止を行う回路に関するものである。
【0002】
(従来技術)
電子安定器では、安全上及び信頼性の理由で、開回路保護が往々にして必要になる。ランプ即ち負荷を安定器の出力に接続していない際には、保護が存在しなければ、非常に大きい不所望な電圧が安定器の出力の両端に発生する。この無負荷の場合には、ランプを接続した公称出力よりも5倍高いオーダーの電圧(例えば700ボルトの代わりに3500ボルト)が発生し得る。この過電圧条件は、安定器の構成要素を損傷させ得るか、そして/あるいは安定器を不所望な状態にさせて、最終的に安定器を損傷させ得る。
【0003】
米国特許第5,680,017号、第6,011,360号、及び第6,084,361号に記載のランプ駆動回路においては、過電圧保護が必要であり、これらの特許の内容は参考文献として本明細書に含める。
【0004】
図1に、従来技術による液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトインバータを示し、全体的に参照番号100で表わす。LCDのバックライトインバータは通常、ランプL1 8及びランプL2 10のようなランプを動作させるパワー段モジュール6を具えている。ランプ8及び10は、デスクトップコンピュータ(図示せず)の液晶ディスプレイ(LCD)を照射するものとすることができるが、これに限定されない。LCDバックライトインバータ100はさらに、起動論理モジュール16、短絡/開放保護モジュール15、及び制御IC(集積回路)20を具えている。なおパルス幅変調モジュールを少し変更して図1の構成に含めて、IC20とパワー段モジュール6との間の信号を制御することができる。
【0005】
IC20は、ランプ電流及びランプ電圧を測定することによってランプの電力を調整すること、制御信号及び非制御信号を受信し出力すること、前記パワー段モジュールの一部として含まれるパワースイッチ(図示せず)を駆動するための内部発振信号を発生すること含む多数の機能を実行する。
【0006】
図1に2つの制御信号G1及びG2を示し、これらはパワー段モジュール6の内部のハーフブリッジスイッチを駆動するための出力制御信号を表わし、これらの信号は、パワー段モジュール6の内部の変圧器の電力を調整してランプL1及びL2を駆動する。起動論理モジュール16は、通常動作条件下ではIC20に給電し(信号CHIP_Vddを参照)、そして障害条件下では、あるいは起動論理モジュール16へのイネーブル(許可)信号が無効状態の際には常に、IC20の受電を防止する。起動時には、信号CHIP_Vddがランプ(直線)的に上昇してしきい値電圧Vdonに達する。しきい値電圧Vdonに達した後には、IC20が発振モードにあると称する。以下に説明するように、起動論理モジュール16はさらに、IC20をディスエーブル(禁止)状態にして、検出した過電圧がIC20を損傷させることを防止する。
【0007】
図2は、図1の特定要素を表わし、さらに図1のパワー段モジュール6の詳細回路図を提供するものである。パワー段モジュール6は、前記ランプを点弧させるための高い起動電圧(例えば1700Vrms(実効値)以上)を供給する電圧供給型ハーフブリッジ共振コンバータ、及びオン状態において高効率(85%以上)でランプを点灯させ続けるための駆動電流源にもとづくものである。図2に示すように、パワー段モジュール6は2個のパワースイッチM1 31及びM2 32を具えている。この具体例では、スイッチM1 31はハイ(高)側のパワーMOSFETスイッチであり、スイッチM2 32はロー(低)側のパワーMOSFETスイッチである。代替例では、これらのパワースイッチは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)として具体化することもできる。定常状態の動作モードでは、ハーフブリッジスイッチM1及びM2の各々はそれぞれ、互いに重複しないゲート信号G1及びG2で駆動する。図に示すように、前記パワースイッチは、インダクタT3 37、変圧器T1 36、T2 28、及びキャパシタC39及びC40から構成されるL−L−C共振回路に給電するための共通点33を有するハーフブリッジのトポロジ(接続関係)に配置する。ランプL1 8を変圧器T1 36の2次巻線に、ランプL2 10を変圧器T2 38の2次巻線に、安定化キャパシタなしで接続しているように示してある。好適例では、ランプL1 8及びL2 10が冷陰極蛍光ランプ(CCFL)である。異なる応用では、ランプL1 8及びL2 10の所に他の種類の負荷が位置することは当業者にとって周知である。安定化キャパシタを使用しないことによって、出力変圧器が扱う無効電力が最小化される。2個のランプL1 8、L2 10は、共通の接地及び共通のランプ電流測定抵抗RSENSEを共用する。
【0008】
パワースイッチM2 32は、IC20が供給する制御信号G2 46によって交番的に導通すべく駆動し、パワースイッチM1 31は、IC20が供給する制御信号G1 48によって交番的に導通すべく駆動する。ランプ電力の調整は、閉ループの帰還制御によって行う。ランプ電圧は、出力変圧器T1 36及びT2 38の2次側の密結合巻線から得て、ランプ電流は、ランプに直列結合した抵抗RSENSEの両端で検出する。RSENSEの両端で検出したランプ電流を、IC20のピンL11及びL12への入力として供給して、ランプの平均電流を表現する。そしてIC20がハーフブリッジの周波数を、コントローラへの基準入力が指示する所望のランプ電力を達成するような方向にもっていく。この場合には、基準入力はコントローラへのDIM入力ピンである。
【0009】
引き続き図2を参照して従来技術の液晶ディスプレイのバックライトインバータについて記述し、起動時の過渡的な過電圧の発生から保護することが不可能であることについての、従来技術の限界を示す。
【0010】
最初に(即ち起動中に)は、パワースイッチM31及びM32は非導通状態にある。ENABLE信号がオフ状態であることの結果として、入力信号CHIP_Vdd43はオフ状態である。インバータ100の入力Vddを回路に供給して、これにより、C3 40及びC1 41が同一の容量値を有することの結果として、C3 40とC1 41の間の共通点における節点電圧VNODE40がVdd/2まで充電昇圧される。ENABLE信号42をオン状態に切り換えた時点では、電源電圧Vdd44から供給されるIC20の電源電圧CHIP_Vdd44が0ボルトから徐々に充電昇圧されて、この電圧がIC20のVddというラベルのピンに供給される。IC20の電源電圧CHIP_Vdd43は徐々に充電昇圧されてしきい値電圧Vdonに達する。しきい値レベルVdonに達するよりも前に、IC20がこの電源電圧に応答して、ピンG2を有効にして、出力信号G2がM2 32をオン状態に維持して、ハイ側のパワースイッチ31をオフ状態に維持するようにする。
【0011】
前述したように、CHIP_Vddがしきい値レベルVdonに達するよりも前には、IC20は発振しない。ICの電源電圧CHIP_Vdd43がしきい値レベルVdonに達するよりも前には、M2 32をオン状態に維持して、これによりT2、T1、T3、及びM2を通る径路を構成し、これにより節点VNODE40をがボルトまで放電降圧されるようにする。このことは検出インダクタT3 37におけるDCオフセット(非対称性)を生じさせて、このDCオフセットは線54における不平衡の検出信号に変換される。この電圧非対称性がIC20の入力インダクタ電流検出ピンRINDによって検出されて、この電圧非対称性は前記ハーフブリッジの周波数を、共振周波数に向けて不所望に低くもっていく。特に、信号G2及びG1が不所望に低い周波数で尚早に発振し始めて、これによりロー側及びハイ側のパワースイッチM2 32及びM1 31のそれぞれを、不所望に低い周波数で駆動する。この低いスイッチング周波数は、共振インダクタT3、変圧器T1 36、T2 38、及びキャパシタC39とC40が形成するL−L−C共振回路の共振周波数に近く、これにより起動電圧に過渡状態を生じさせるという点で不所望である。
【0012】
パワースイッチM31及びM32を駆動する周波数が不所望に低いことは、コントローラの種類が周波数コントローラとは対照的なオン時間コントローラであることの結果である。オン時間コントローラについては米国特許第6,084,361号に詳細に記載されている。オン時間コントローラは間接的な方法によって特徴的にスイッチング周波数を制御する。特に、外部インダクタ=sなるゼロ交差の検出に応答して周波数制御を実行する。これとは対照的に、周波数コントローラは外部検出信号に依存せずに周波数制御を実行し、従って過渡状態の過電圧をより免れにくい。
【0013】
図3は、上述した過程を示す波形図である。図に示すように、チャンネル1はICの電源電圧CHIP_Vdd43を示し、これは電圧Vdd44から供給される。IC20はCHIP_Vdd43が所定のしきい値レベルVdonに達するより前には、M2 32のゲートをオン状態に維持する。CHIP_Vddに関連するこの時間(即ちCHIP_Vddがしきい値レベルVdonに達するより前の時間)には、Aで示すように(チャンネル4参照)M2ゲートが不所望に低い周波数で動作することになる。チャンネル2は電圧VNODE40を表わし、この電圧は起動中、即ちVdonに達するより前に、M2 32によって構成される接地への径路によって最初に0ボルトに放電降圧される。結果的に、VNODE40が0から増加して、上述したようにT3 37内のインダクタ電流に非対称性が生じる。チャンネル3に、IC20のRIND入力によって検出した結果的なインダクタ電流の非対称性を示す(波形の左側寄りの非対称のスパイクに注目されたい)。チャンネル4に、検出した非対称性の影響を示す。特に、最初に、L−L−Cの直列共振周波数付近の不所望に低いスイッチングレートまたはスイッチング周波数で駆動されるスイッチM2 32が、起動時の過渡状態の過電圧を生じさせる(区間Aを参照)。なお、キャパシタC1 41及びC3 40が比較的大容量(例えば各々100μF)であり、従って節点VNODE40がVdd/2(点Bを参照)に安定するのに比較的長い過渡時間を要するので、この過渡状態はより長時間(例えば400μs)持続する。この時間中には、ゲートM2 32の低いスイッチングレートが、VNODE40が再びVdd/2に安定するまで持続する
【0014】
従来技術の構成の他の不所望な結果は、長い過渡状態によってインバータが起動不能になり得るということである。
【0015】
従って、より安定した起動条件でランプを動作させる液晶ディスプレイのバックライトインバータを提供することが望まれる。過電圧防止回路は特に、インダクタ電流波形が再び対称になるために必要な比較的長い過渡時間を提供すべきものである。
【0016】
(発明の開示)
本発明は、従来技術に関連する問題を克服すべく改善した液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトを提供するものである。特に本発明は、LCDのバックライトインバータにおける起動時の過渡状態(即ち過電圧状態)を防止する回路を提供するものである。
【0017】
本発明による第1の好適例は改善したLCDのバックライトインバータを提供するものであり、このバックライトインバータは、1つ以上の負荷(例えばランプ)に給電する第1パワースイッチ及び第2パワースイッチを含むパワー段と、所定しきい値に等しいかあるいは所定しきい値を超えるIC電源電圧を受けて、制御信号を発生して、前記第1及び第2パワースイッチを駆動する定常状態の内部発振信号を供給するコントローラと、少なくとも前記IC電源電圧が前記所定の電圧しきい値に達する時点まで前記第2パワースイッチを非導通状態に維持する過渡状態防止回路とを具えている。
【0018】
本発明による第2の好適例は改善したLCDのバックライトインバータを提供するものであり、このバックライトインバータは、1つ以上の負荷(例えばランプ)に給電する第1パワースイッチ及び第2パワースイッチを含むパワー段と、前記電圧源の電圧レベルに相当する電圧レベルを有するIC電源入力信号を受けて、内部的に発生する発振信号に対応して、前記第1及び第2パワースイッチを駆動する信号を発生して出力するコントローラと、少なくとも前記IC電源入力信号が所定しきい値に達する時点まで、前記発振器が内部的に発生する前記発振信号の発生を防止する過渡状態防止回路とを具えている。
【0019】
本発明の以上の特徴は、以下の図面を参照した本発明の実施例の詳細な説明から、より明らかになり、容易に理解することができる。
【0020】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
各図面において、同一参照番号は原則的に、同一、機能的に同様、及び/または構造的に同様の構成要素を示す。
【0021】
ここで、先に開示した本発明の過渡状態防止回路の好適な実施例について、図4〜図6を参照して説明し、これらの図では同一参照番号は同一あるいは同様の構成要素を表わす。ここに開示する実施例は、少なくとも1個のLCDランプ(負荷)を制御する液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトインバータ用に設計したものであるが、本明細書に開示する過渡状態防止システムの実施例は、負荷を動作させるために過渡状態防止が必要なあらゆる用途に用いることができる。
【0022】
第1実施例
図4は、本発明の過渡状態防止回路の第1実施例の詳細回路図であり、全体的に参照番号9で示す。図4の回路9は2入力ANDゲート51を具え、その一方の入力を、関連するRC時定数を有するRC直列回路の中点に接続する。このRC回路は抵抗R52及びキャパシタC53を含む。これらの抵抗及びキャパシタ値は、特定用途に必要な時定数値(即ちR52×C53)によって決まる。起動中及びその後の動作中には、電圧CHIP_Vdd43を抵抗R52に印加する。なお代案の実施例では、パルス幅変調の減光論理モジュールを採用する場合には、図4の過渡状態防止回路9をパルス幅変調の減光論理モジュールの一部に含めることができる。
【0023】
第1実施例によるLCDのバックライトインバータの動作を以下に説明する。IC20の出力ピンG2が信号G2 46を出力して、この信号を過渡状態防止回路9への入力として、ANDゲート51の入力Aに供給する。ANDゲートの入力Bは前記R−C回路の中点Xに接続する。上記のように、起動時にCHIP_Vddを印加して、これにより、点X及び入力Bにおける電圧がRC時定数に従って増加する。こうして、ANDゲート51の入力Bへのハイ(高値)信号が、前記RC時定数(即ちR52×C53)によって規定される所定時間だけ遅延して、これにより、信号G2によるANDゲート51からの出力が遅延する。この遅延時間は十分長い時間に固定して、CHIP_Vddがしきい値電圧レベルVdonに達するのに十分な時間だけ出力信号G2 46が遅延し得るようにする。一旦RC時定数を過ぎると、入力Bがハイになってハイに留まって、ANDゲート51の出力は入力Aにおける信号G2に従う。これにより回路9が、前記遅延時間よりも前にパワースイッチM2が信号G2によって動作することを防止して、前に規定した過渡電圧の発生を防止する。このことは、パワースイッチM2 32の動作を、少なくとも電圧インバータ100の入力Vdd44から供給される信号CHIP_Vdd43がしきい値レベルVdonに達する時点まで十分に遅延させて(即ち出力信号G2を遅延させて)、このパワースイッチがL−C直列共振回路の共振周波数に近い不所望に低い周波数で振動することによって不所望な起動時の過渡電圧が生じることを防止することによって達成される。
【0024】
図5は、図4について上述した過程を示す波形図であり、ここで横軸はチャンネル毎に正規化してある。図に示すように、チャンネル1は信号CHIP_Vddを表わし、この信号は従来技術のように、電圧インバータ100の入力Vdd44から供給される。しかし図3に示す波形とは対照的に、図5のチャンネル2は、信号VNODE40は一定かつ正の値に留まるが、過渡状態防止回路9によって生成した信号G2における遅延によってCHIP_Vddが値Vdonまで増加して、これによりM2がオフ状態に維持される。一般にRC時定数の遅延時間は、この遅延を、コントローラの電源電圧がしきい値に達することができるくらい十分長くするという要求条件のみによって、いくらか左右される。従来技術の場合のように、CHIP_Vdd43がしきい値まで上昇するために限定量の時間を必要とするが、しかし従来技術の場合とは対照的に、チャンネル2〜4に示すように、VNODE(チャンネル2)が値0まで放電降圧しないという従来技術に存在することの結果として、不所望な起動時の過渡電圧が発生しない。VNODE40が放電しない(この期間中に過渡状態防止回路9がスイッチングゲートM2を不動作状態に維持するので)ことの結果として、RIND検出ピン(チャンネル3)がインダクタ電流の非対称性を検出しない。従って、スイッチングゲートM2がこれに応答して低周波数で振動しない(チャンネル4)。むしろ、少なくともCHIP_Vddがしきい値に達するまで出力ゲート信号G2をオフ状態に維持して、スイッチングゲートM2が図に示す適切なスイッチング周波数で動作できるようにする。
【0025】
第2実施例
図6は、全体的に参照符号9Aで示す本発明の過渡現象防止回路を具えた第2実施例の詳細回路図であり、この過渡現象防止回路を図6Aにより詳細に示す。回路9Aは2入力NANDゲート71を具えて、その一方の入力を、関連するRC時定数(即ちR52×C53)を有するRC回路の中点Xに接続する。なお代案の実施例では、パルス幅変調(PWM)減光論理回路を採用する場合には、図6の過渡現象防止回路をパルス幅変調(PWM)減光論理モジュールの一部に含めることができる。回路9が提供する過渡現象防止は、起動中にIC20の内部発振の実行を防止することによって実現することができる。こうすることに当たり、出力ピンG2が有効になることを防止して、これにより、IC20の入力ピン電圧がしきい値レベルVdonに達するよりも前に、ロー(低値)側のパワースイッチM2 32が導通状態に移行することを防止する。
【0026】
図6及び図6Aに示すように、動作中には、IC20の出力ピンG2(図6参照)が信号G2を出力して、この信号を過渡現象防止回路9AのNANDゲート71への第1入力に供給する。NANDゲート71の第2入力は、R52及びC53から構成されるRC回路の中点Xから供給する。図6AのRC回路については、中点Xにおける電圧が、時定数RC中にCHIP_Vdd(ハイ値)から0まで低下する。このため起動中には、NANDゲート71の出力がG2IN信号とは逆になる。前述したように、起動中にはIC20がG2をハイに維持して、これにより起動中には、G2INがハイに維持されて、NANDゲート71の出力はローである。
【0027】
過渡状態防止回路9Aは2つの出力を供給し、第1の出力信号OSC_ENABLE73はp−チャンネルFETであるQ1 64(図6参照)の入力に至る線を通る。他の実施例では、Q1をバイポーラPNP(トランジスタ)で具現することができる。p−チャンネルFETのゲートに印加したロー信号が、このゲートをオン状態に維持する効果を有することは周知である。図6Aに示すように、OSC_ENABLE73はNANDゲート71の出力Yによって供給され、このため上述したように、前記RC回路のRC時定数によって規定される時間中はローに保持されて、Q1 64のゲートをオン状態に維持する。Q1 64をオン状態に維持することによって、電源CHIP_Vddによって入力ピンCFを実質的にハイ電圧に維持して、これにより出力信号G2の振動を防止する。このことは例えば、G2のような振動信号を発生するために使用する発振器のキャパシタの電圧を維持することによって行なうことができる。
【0028】
これにより、RC時定数(R52×C53)によって規定される時間中にG2の振動を防止することによって、起動中にIC20が不所望な周波数で内部発振を行なうことを防止することができる。RC時定数が経過した後には、RC回路の中点Xから供給される入力Bがローになる。入力Bがローになると、(入力AにおけるG2INにかかわらず)NANDゲート71の出力がハイに維持されて、結果的にOSC_ENABLEがハイに保持されて、これによりQ1 64がオフ状態になり、このためCFがハイに維持されていないので発振が可能になる。
【0029】
なお、RC時定数R52×C53によって規定される持続時間中にIC20における内部発振の発生を防止することに加えて、スイッチM2 32もR52×C53の時定数によって規定される同じ時間区間中にオフ状態に維持される。このことは、ANDゲートI4 75の出力(Z)を論理値ローに維持することの結果として達成される。NANDゲート71から供給される入力Cによって、ANDゲートI4 75の出力における論理値ローが維持されて、起動中にはこの出力が、R52×C53の時定数によってローに維持される。起動後には、NANDゲート71の出力は上述したようにハイになり、このためANDゲート75の出力は、入力Dにおける入力信号G2INに従う。
【0030】
エミッタフォロワ回路77の出力G2OUTは、ANDゲート75の出力Zと実質的に同一になる。ANDゲート75の出力Zはエミッタフォロワ77に供給されて、このエミッタフォロワは実質的に、信号Z75を過渡状態防止回路9Aの第2出力信号G2OUTとして伝える信号バッファとして作用する。
【0031】
本明細書に開示した好適例に種々の変更を加え得ることは明らかであり、そして以上の説明は限定的なものではなく、単に好適例を例示したものと解釈すべきである。当業者は本発明の請求項の範囲内で、他の変更を想定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるLCDバックライトインバータのブロック図である。
【図2】パワー段モジュールの詳細回路図を含む図1のバックライトインバータのより詳細な回路図である。
【図3】図2の従来技術のLCDバックライトインバータにおいて過渡電圧が発生する様子を示す波形図である。
【図4】本発明の第1実施例により構成した改良型LCDバックライトインバータの電子回路図である。
【図5】図4の実施例において過渡電圧が除去される様子を示す波形図である。
【図6】本発明の第2実施例により構成した改良型LCDバックライトインバータの電子回路図である。
【図6A】本発明の第2実施例により構成した改良型LCDバックライトインバータの電子回路図である。

Claims (10)

  1. 負荷に給電するスイッチモードコンバータであって、
    定常状態の動作中に少なくとも1つの負荷を動作させる第1パワースイッチ及び第2パワースイッチを含むパワー段と;
    コントローラの電源電圧を受けて、前記第1及び第2パワースイッチを駆動する定常状態の内部発振信号を供給するコントローラと;
    少なくとも前記コントローラの電源電圧がしきい値に達する時点まで、前記パワー段が動作することを防止する過渡状態防止回路と
    を具えていることを特徴とするスイッチモードコンバータ。
  2. 少なくとも前記コントローラの電源電圧がしきい値に達するまで、前記過渡状態防止回路が前記第2パワースイッチを非導通状態に維持することを特徴とする請求項1に記載のスイッチモードコンバータ。
  3. 少なくとも前記コントローラの電源電圧が前記しきい値に達する時点まで、前記過渡状態防止回路が、前記コントローラの発振器が前記内部発振信号を発生することを防止することを特徴とする請求項1に記載のスイッチモードコンバータ。
  4. 前記過渡状態防止回路が、関連するRC時定数を有する抵抗及びキャパシタを具えて、少なくとも前記コントローラの電源電圧が前記しきい値に達する時点まで前記第2パワースイッチを非導通状態に維持することを特徴とする請求項2または3に記載のスイッチモードコンバータ。
  5. 前記RC時定数が、少なくとも前記コントローラの電源電圧が前記しきい値に達する時点までの間、前記パワースイッチを駆動する前記パワー段に入力される制御信号のうちの1つを遅延させるような値であることを特徴とする請求項4に記載のスイッチモードコンバータ。
  6. 前記第1及び第2パワースイッチを、ハーフブリッジのトポロジに結合したN−チャンネルのパワーMOSFETから構成したことを特徴とする請求項1に記載のスイッチモードコンバータ。
  7. 前記スイッチモードコンバータが液晶ディスプレイのバックライトインバータであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチモードコンバータ。
  8. 前記負荷が蛍光ランプであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチモードコンバータ。
  9. 前記蛍光ランプが冷陰極蛍光ランプであることを特徴とする請求項8に記載のスイッチモードコンバータ。
  10. 前記冷陰極蛍光ランプが液晶ディスプレイ用の照明を提供することを特徴とする請求項9に記載のスイッチモードコンバータ。
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