JP2005014258A - 保温、保冷シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱線の重複反射を利用して、合成樹脂の発泡シートを使わない保温、保冷シートを実現し、発泡シートにより生じた問題点がことごとく解消される保温、保冷シートを提供すること。
【解決手段】合成樹脂シート2にアルミニウムの蒸着3を施して、熱線の反射による保温、保冷を行わせる保温、保冷シート1において、
この保温、保冷シート1の複数枚を重合接着して複層の保温、保冷シートAとし、該複層の保温、保冷シートAの各アルミニウム蒸着3で熱線の反射を重複して行わせ、所望の保温、保冷効果が得られるようにしたこと。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の暖かさ、冷たさを保持させる保温、保冷シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物品の暖かさ、冷たさを保持させる保温、保冷シートは、アルミニウムの蒸着を施した透明合成樹脂シートと、合成樹脂の発泡シートとを貼り合せて、熱線の反射と断熱とで保温、保冷が行われるようにしている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
公開実用昭和59−153116号明細書(第4頁〜第5頁、第2図

【0004】
しかしながら、アルミニウムの蒸着を施した透明合成樹脂シートと、合成樹脂の発泡シートとを貼り合せる保温、保冷シートは、アルミニウム蒸着を施したシートへ発泡シートを接着するのに高価な接着剤が必要であって、接着の速度は8m/分と遅いため製品コストが高く付いて、しかも、発泡シートを用いる保温、保冷シートは厚さが1mm程度の嵩張るものになるから、保管、輸送等の経費が増加し、更に、発泡シートを用いる保温、保冷シートは、延展し易くなるため他の部材へ貼ることが難しくて、布や皮との縫い合わせはできず、通気用の孔をあけて被服材料等とすることはできないという問題点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの現状に鑑み、熱線の重複反射を利用して、合成樹脂の発泡シートを使わない保温、保冷シートを実現し、発泡シートにより生じた問題点がことごとく解消される保温、保冷シートを提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解消するため、下記の構成を採用することを特徴とする。
合成樹脂シートにアルミニウムの蒸着を施して、熱線の反射による保温、保冷を行わせる保温、保冷シートにおいて、
この保温、保冷シートの複数枚を重合接着して複層の保温、保冷シートとし、該複層の保温、保冷シートの各アルミニウム蒸着で熱線の反射を重複して行わせ、所望の保温、保冷効果が得られるようにしたこと。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る保温、保冷シートの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
図1おいて符号1は、本発明に用いた保温、保冷シートを示す。この保温、保冷シート1は、合成樹脂の透明シート2にアルミニウムの蒸着3を施して、熱線の反射により保温、保冷が行われるようにしたものであり、透明シート2としては、厚さ12ミクロンの透明ポリエステルフィルムを用い、このポリエステルフィルムの一面にアルミニウムの蒸着3を1ミクロンの厚さに施して、単体の総厚を13ミクロンとしてあり、アルミニウムの蒸着3で熱線を反射することにより保温、保冷の効果を得ている。
【0009】
前記保温、保冷シート1は、これを複層にすると各層のアルミニウムの蒸着3で熱線の反射が重複して行われるため、保温、保冷の効果が向上して発泡シートを省いても同等の保温、保冷効果が得られるものと予測して、保温、保冷シート1を図2(a)に示す通り2枚重ね合せ、ポリスチレンの顆粒を溶融した接着剤4で接着層が20ミクロンとなるように接合して、厚さ46ミクロンの複層の保温、保冷シートAを作成した。
【0010】
次に、この複層の保温、保冷シートAを使って図3に示す通りの袋を作って、この袋を5とし、実開昭59−153116号に記載の保温、保冷シートで作った袋を6として、両者に冷やした缶ビール1本を入れ、27℃の室温において保冷効果の対比実験を行った。この際、袋5に入れた缶ビールの温度は9.5℃であり、袋6に入れた缶ビールの温度は10℃であって、0.5℃の温度差があった。
【0011】
上記対比実験の結果は、図6に示す温度変化線図の通りであって、3時間を経過した後の袋5内の缶ビールの温度は16.5℃であり、袋6内の缶ビールの温度は17.6℃であって、この間の温度上昇は袋5側は7.0℃、袋6側は7.6℃であり、いずれも室温27℃よりも約10℃か、それ以上低くて十分な冷たさを保持しており、熱線の反射を2回重複して行えば、予想した通り発泡シートを省いても発泡シートを使用した場合と同等の効果が得られることが実証された。
【0012】
従って、複層の保温、保冷シートAを図2(b)に示す通り、3枚重ねて接着剤4により接合した3層の保温、保冷シートAとするか、更に、保温、保冷シート1の数を4枚、5枚、或いはそれ以上に増して接着剤4により接合した4層、5層或いはそれ以上の多層の保温、保冷シートAとすれば、層数に応じて保温、保冷の効果を向上させることができる。
【0013】
上記複層の保温、保冷シートAは、2層での厚さが46ミクロンであるため、袋寸法に合わせて裁断したシートを2つに折り重ねて、その両側縁に図3に示すに通の熱溶着7を施すと、厚さが92ミクロンという薄さの保温、保冷袋ができて、この袋5は暖かいものや冷たい物を入れて密封状態にして置けば、3時間は程よい暖かさ又は冷たさを保持することが出来る。
【0014】
また、複層の保温、保冷シートAは、紙や合成樹脂シート、布その他の材料8ヘ貼り付けて使用することができる。この場合は、袋や箱を作る材料8の一面へ図4(a)に示す通り接着剤9により複層の保温、保冷シートAを貼り付けて袋や箱等を製作するか、または、できている袋や箱の内側等へ複層の保温、保冷シートAを貼り付けるようにすれば、保温、保冷の効果がない通常の袋や箱等を簡単に保温、保冷の効果がある袋や箱とすることができる。
【0015】
更に、複層の保温、保冷シートAは、段ボール、厚板紙、木板、その他の材料10へも貼り付けて使用することができる。この場合は、包装箱を構成している材料10の一面へ図4(b)に示す通り保温、保冷シートAを接着剤9で貼り付ける。すると、包装箱の各壁面にアルミニウムの蒸着4が設けられて熱線を反射するので、保温、保冷の効果がない通常の包装箱を、従来の発泡スチロール製包装箱に匹敵する保温、保冷効果を有する包装箱とすることも簡単にできる。
【0016】
なお、複層の保温、保冷シートAは、建物の壁、床、天井材等の建築材料11へ貼り付けて使用することができる。この場合は、建築材料11へ図4(c)に示す通り複層の保温、保冷シートAを接着剤9で貼り付けると、建築材料12がアルミニウムの蒸着4を保有することになって、この蒸着4で熱線を反射して保温と保冷を行うので、保温、保冷の効果のない通常の建築材料11を簡単に保温、保冷の効果あるものとすることができる。
【0017】
次に、複層の保温、保冷シートAは、布やシート、その他の被服材料12等と縫い合わせて使用することもできる。この場合は、図5(a)に示す通り、被服材料12等に複層の保温、保冷シートAを重ねて、両者を糸13により縫い合わせる。すると、被服材料12はアルミニウムの蒸着4を備えることになり、この蒸着4によって熱線を反射して、保温、保冷の効果を行うようになる。従って、保温、保冷の効果がない通常の被服材料14を簡単に保温、保冷の効果を有するものとすることができる。
【0018】
また、複層の保温、保冷シートAは、ポリスチレン等のシートだけで構成されて発泡層を有しないため、シート2に孔をあけて使用することができる。この場合は、シート2に図5(b)に示す通り、雨水等は通さないが、空気は流通させる程度の無数の小孔14をあける。すると、無通気性の保温、保冷シートAが通気性を有するようになるので、この保温、保冷シートAを用いて被服等を製作すると、通気性を有して保温、保冷の効果も有する被服を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の効果】
アルミニウムの蒸着を施した合成樹脂シートを複層構造として、断熱用の発泡シートを使用しないから、積層する際の接着は安価な材料で行えて、接着の速度を100〜200m/分と増進されるため、製品コストの大幅なダウンが実現される。
【0020】
発泡シートを使用しないと複層でも50ミクロン以下の厚さに製作できるため、製品が嵩張らず、保管、輸送等の費用削減ができる。
【0021】
シートが延、展等の変形を起しにくいため、各種の他材料へ貼り付け易くて、袋、箱等の包装器材から建築用資材にまで渡って広く利用できて、しかも、布や皮等と縫い合わせることも容易にでき、シート面へ通気のために無数の微細孔をあけることもできるので、保温、保冷シートを被服部門、その他、未利用の分野へも広く活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複層の保温、保冷シートの一部分を破断した斜視図である。
【図2】(a)(b)は同上シートの2層タイプと、3層タイプを示す一部分の拡大断面図である。
【図3】同上シートにより製作した保温、保冷袋の斜視図である。
【図4】(a)(b)(c)は、同上シートと他の材料との張り合わせ例を示す一部分の断面図である。
【図5】同上シートと他の材料を縫い合わせ例を示す一部分の断面図である。
【図6】同上シートに通気性を与える孔をあけた例を示す一部分の断面図である。
【図7】本発明の複層保温、保冷シートで作った袋と、従来の保温、保冷シートで作った袋との保冷効果を対比実験した際の温度変化線図である。
【符号の説明】
1 保温、保冷基シート
A 複層の保温、保冷シート
2 合成樹脂シート
3 アルミニウムの蒸着
4 接着剤

Claims (1)

  1. 合成樹脂シートにアルミニウムの蒸着を施して、熱線の反射による保温、保冷を行わせる保温、保冷シートにおいて、
    この保温、保冷シートの複数枚を重合接着して複層の保温、保冷シートとし、該複層の保温、保冷シートの各アルミニウム蒸着で熱線の反射を重複して行わせ、所望の保温、保冷効果が得られるようにした
    ことを特徴とする保温、保冷シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010082762A3 (ko) * 2008-09-10 2010-10-28 Ki Dong Seo 보온과 보냉 및 가열과 냉각이 가능한 휴대용 케이스
JP2013209125A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Kaneka Corp 積層薄膜体

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