JP2005090902A - 地中熱利用ヒートポンプの構造 - Google Patents

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宜己 岩田
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Yukihiro Ito
幸広 伊藤
Yoshin In
耀晨 殷
Yuichi Niihori
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Abstract

【課題】 熱交換効率を高めることができる新規な地中熱利用ヒートポンプの構造を提供する。
【解決手段】 地中に鉛直方向に埋設されてなる筒状のケーシング1と、このケーシング1内に配設され往路管部2aと復路管部2cと折曲部2bとを有する配管2と、この配管2に接続され該配管2内に熱媒体を循環させるヒートポンプ本体とを備え、上記ケーシング1の中途部から下端側は、地中に形成された水が流れている地層S内に位置してなり、該ケーシング1内には、水が充填されてなるとともに、下端側には、該ケーシング1内の水を強制的に循環させる流体排出ノズル5が配置されてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地中の熱をエネルギーとして利用した地中熱利用ヒートポンプの構造に関し、特に、水が流れている地層に存在する水の熱をエネルギーとして利用した地中熱利用ヒートポンプの構造に関するものである。
近年、地中に埋設した管路内に、例えば、水やブライン,エタノール等の不凍液を循環させることにより、地下水,地層又は大地等の地中の熱を熱源として取り出し、或いは、地中に熱を放出する地中熱利用ヒートポンプシステムが、優れた経済性や自然環境への影響が少ない(二酸化炭素の排出量の削減)点から注目を集めている。このような地中熱利用ヒートポンプは、地中に埋設された管路と、この管路内に上記不凍液を供給し該管路内を循環させるヒートポンプ本体とを構成要素としているものが多く、従来、こうしたヒートポンプとして、例えば、特許文献1に記載された技術が提案されている。この特許文献1に開示された技術は、地中に形成された井戸内に、循環パイプを配置し、この循環パイプ内に不凍液等の媒体を循環させることにより、地上側の熱利用施設の熱交換器に熱的に結合させ、地中熱を地上において利用しようとするものが開示されている。
特許第3375474号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたヒートポンプでは、井戸内において循環パイプに接触する地下水の自然対流速度は極めて遅いため、熱交換効率が悪い。
そこで、本発明は、上述した従来の地中熱利用ヒートポンプの構造が有する課題を解決するために提案されたものであって、熱交換効率を高めることができる新規な地中熱利用ヒートポンプの構造を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、地中に鉛直方向に埋設されてなる筒状のケーシングと、このケーシング内に配設され往路管部と復路管部と折曲部とを有する配管と、この配管に接続され該配管内に熱媒体を循環させるヒートポンプ本体とを備え、上記ケーシングの中途部から下端側は、地中に形成された水が流れている地層内に位置してなり、該ケーシング内には、水が充填されてなるとともに、下端側には、該ケーシング内の水を強制的に循環させる流体排出ノズルが配置されてなることを特徴とするものである。
なお、上記ケーシングは、後述する第2の発明(請求項2記載の発明)を構成するケーシングのように、下端が開放されているものばかりではなく、閉塞されているものであっても良い。特に、下端が閉塞されたケーシングを用いる場合には、該ケーシング内に充填する水に熱伝導率の高い物質や防腐剤等を添加することができる。また、上記流体排出ノズルから排出される流体は、液体又は気体であるが、設備コストやランニングコストの点からすれば、空気を排出するノズルを用いることが望ましい。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記ケーシングの下端は開放され又は該ケーシングの下端側には水が流通する下側流通孔が形成されてなるとともに、該ケーシングの上端側であって前記水が流れている地層に対応した部位には、水が流通する上側流通孔が形成されてなることを特徴とするものである。
本発明(請求項1記載の発明)では、先ず、ケーシングの中途部から下端側は地中に形成された水が流れている地層内に位置していることから、この地層に流れる地下水の熱は、このケーシングから該ケーシング内の水を通ってU字状の配管に伝播させることができ、該配管を流れる熱媒体による熱交換効率を効果的に高めることができる。特に、本発明においては、上記ケーシングの下端側には、該ケーシング内の水を強制的に循環させる流体排出ノズルが配置されてなることから、ケーシング内における水の自然対流を待つことなく、ケーシング内の水の温度分布を一定とすることができるので、一層熱交換効率を高めることができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)では、上記ケーシング内に充填された水は、該ケーシングの下端又は該ケーシングの下端側に形成された下側流通孔や上側流通孔を通って、外部に流出し又は内部に流入することから、配管の素材を介した間接的な熱の伝播ではなく、直接的に地下水の熱を配管に伝播させることが可能となり、しかも、こうした水の流通は上記流体排出ノズルから排出される流体により強制的に行われることから、さらに一層熱交換効率を高めることができる。
以下、本発明の各実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造について説明する。この第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造は、図1に示すように、地面Gから下方にケーシング1が施工されている。このケーシング1は、鉄(又はコンクリート)が素材とされてなるものであり、円筒状に成形され、下端は閉塞されている。なお、図1中、Sは、水が流れている地層である。すなわち、このケーシング1の中途部から下端までは、地下に形成されている水が流れている地層S内に位置している。そして、このケーシング1内には、水Wが充填されている。
また、上述した構成に係るケーシング1内には、U字管2が配管されている。このU字管2は、基端側が、地上の熱利用施設3の図示しないヒートポンプ本体の熱交換器に熱的に結合されてなるものであり、該熱利用施設3から下方に延設された往路管部2aと、この往路管部2aとU字状に折曲された折曲部2bを介して連続してなり基端側は上記熱利用施設3に接続されてなる復路管部2cとから構成されている。また、上記往路管部2aの基端側中途部には、熱交換用のポンプ4が設けられている。したがって、上記ポンプ4が駆動することにより、熱利用施設3側から上記往路管部2a内に流入した図示しない水等の不凍液(熱媒体)は、該往路管部2aを通って下方に移動し、上記折曲部2bを介して、上記復路管部2cから再び熱利用施設3に移動する。すなわち、このU字管2内を流通する不凍液は、上記熱利用施設3とU字管2を循環している。そして、上記ケーシング1の下端側内部に、エアーノズル5が配置されている。このエアーノズル5は、地上Gに設けられたエアーポンプ6とチューブ7を介して接続されており、このエアーポンプ6の駆動により、エアーが放出されるものである。
以下、上述した第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造の動作について詳細に説明する。先ず、夏季における動作を説明すると、上記熱利用施設3において熱された(例えば、摂氏約40度前後の)不凍液が、上記ポンプ4の駆動により、上記U字管2の往路管部2a内に流入し、上記折曲部2b及び復路管部2cを通過することにより、地下水の温度(摂氏約13度前後)と略同じか或いは近い温度に冷やされた状態で、上記熱利用施設3に供給される。このとき、上記ケーシング1内の水であって、上記管部2a,2cの周囲の水は、上記不凍液により温められることにより、自然対流としては(上記エアーポンプ6を駆動させない場合は)、図2中において上向きの矢印で示すように、上昇する。一方、上記管部2a,2cよりはなれた周囲の水は、図2中下向きの矢印で示すように下降する。これは、上記管部2a,2cの周囲の水の対流によるものである。また、これとは反対に、冬季においては、上記熱利用施設3において冷やされた(摂氏約マイナス1度前後の)不凍液が、上記ヒートポンプ本体の駆動により、上記U字管2の往路管部2a内に流入し、上記折曲部2b及び復路管部2cを通過することにより、地下水の温度(摂氏約13度前後)と略同じ温度に熱せられた状態で、上記熱利用施設3に供給される。このとき、上記ケーシング1内の水であって、上記管部2a,2cの周囲の水は、上記不凍液により冷やされることにより下降する。一方、上記管部2a,2cよりはなれた周囲の水は上昇する。すなわち、この第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造では、上記ケーシング1内の水は、該ケーシング1内において自然対流する。一方、上記エアーポンプ6を駆動させ、ノズル5からエアーが放出されると、上記ケーシング1内の水は、強制的に循環させられ、該ケーシング1内の水の温度は、略一定の温度となる。したがって、上記往路管部2aから折曲部2bを通過し復路管部2cを通過する不凍液は、管路2を通過する全過程において効率良く熱交換される。
したがって、この第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造によれば、ケーシング1の中途部から下端側は地中に形成された水が流れている地層S内に位置していることから、この水が流れている地層Sに流れる地下水の熱は、このケーシング1から該ケーシング1内の水を通ってU字管2に伝播させることができ、該U字管2内を流れる熱媒体による熱交換効率を効果的に高めることができる。特に、上記ケーシング1の下端側には、該ケーシング1内の水を強制的に循環させるエアーノズル5が配置されてなることから、ケーシング1内における水の自然対流を待つことなく、ケーシング1内の水の温度分布を一定とすることができるので、一層熱交換効率を高めることができる。
次に、第2の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、前記第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造で説明した各部材と同一の部材に関しては同一の符号を用いる。
この第2の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造は、上記第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造を構成するケーシング1の下端は、図3に示すように、開放されているとともに、該ケーシング1の下端側には、下側流通孔1aが形成されている。この下側流通孔1aは、上記水が流れている地層S内を流れている地下水が該ケーシング1内に流入し、又は該ケーシング1内から水が流れている地層S(外部)に流出する部位である。また、このケーシング1の上端側中途部であって、上記水が流れている地層Sに対応した位置には、該水が流れている地層S内を流れている地下水が該ケーシング1内に流入し、又は該ケーシング1内から水が流れている地層S(外部)に流出する上側流通孔1bが複数個形成されている。なお、上記下側流通孔1aも上側流通孔1bも、上記ケーシング1の周回り方向全体に多数形成されている。
こうした第2の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造によれば、上記エアーノズル5から放出され上昇するエアーにより、ケーシング1内の水は、図4中矢印で示すように、上記上側流通孔1bから強制的に該ケーシング1の外側に排出されるとともに、上記下側流通孔1a又は開放された該ケーシング1の下端から該ケーシング1内に地下水が流入する。したがって、この地中熱利用ヒートポンプの構造によれば、極めて効率的に、ケーシング1内の水の温度を保つことができ、より一層熱交換効率を高めることができる。
なお、上記各実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造では、本発明を構成する流体排出ノズルとして、エアーノズル5を使用したが、水を上向きに放出する図示しないウォーターノズルを使用しても良い。
本発明の第1の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造を示す側断面図である。 図1に示す地中熱利用ヒートポンプの構造の動作を示す側断面図である。 本発明の第2の実施例に係る地中熱利用ヒートポンプの構造を示す側断面図である。 図2に示す地中熱利用ヒートポンプの構造の動作を示す側断面図である。
符号の説明
1 ケーシング
1a 下側流通孔
1b 上側流通孔
2 U字管
2a 往路管部
2b 折曲部
2c 復路管部
4 ポンプ
5 エアーノズル
S 水が流れる地層

Claims (2)

  1. 地中に鉛直方向に埋設されてなる筒状のケーシングと、このケーシング内に配設され往路管部と復路管部と折曲部とを有する配管と、この配管に接続され該配管内に熱媒体を循環させるヒートポンプ本体とを備え、
    上記ケーシングの中途部から下端側は、地中に形成された水が流れている地層内に位置してなり、該ケーシング内には、水が充填されてなるとともに、下端側には、該ケーシング内の水を強制的に循環させる流体排出ノズルが配置されてなることを特徴とする地中熱利用ヒートポンプの構造。
  2. 前記ケーシングの下端は開放され又は該ケーシングの下端側には水が流通する下側流通孔が形成されてなるとともに、該ケーシングの上端側であって前記水が流れている地層に対応した部位には、水が流通する上側流通孔が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の地中熱利用ヒートポンプの構造。
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