JP2005106924A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウォームアップタイムを短縮し、ウォームアップ完了直後に多数枚の連続通紙を可能とした誘導加熱方式の定着装置。
【解決手段】 誘導電流により発熱する加熱ローラ84と加熱ローラ84に対して圧接して配置される加圧ローラ87と、加熱ローラ84に供給する磁束を発生させる誘導コイル83とで構成される定着装置80において、誘導コイル83を温めるための別途に設けた別加熱手段90を有していることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置、及び画像形成装置に用いられる定着装置に関し、さらに詳しくは、該定着装置は誘導加熱を利用してトナー像をシートに定着する定着装置に関する。
電子写真方式の複写機などの画像形成装置には、記録媒体である記録紙ないし転写材などのシート上に転写されたトナー像をシートに定着させる定着装置が設けられている。この定着装置は例えばシート上のトナーを熱溶融させる加熱ローラとも称される定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有している。この定着ローラの中心軸上には発熱体が保持手段により保持されている。発熱体は、例えばハロゲンランプなどの管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されることにより発熱している。しかし、ハロゲンランプで構成された発熱体を備えた上記定着装置においては、ハロゲンランプからの輻射熱を利用して定着ローラを加熱するため、定着ローラ温度が定着に適した所定温度に達するまでの時間(ウォームアップタイム)に比較的長い時間を要していた。その間、使用者は複写機を使用できず、長時間の待機を強いられるという問題があった。長時間のウォームアップタイム短縮のため、多量の電力を印加した場合、消費電力の増大や装置の大型化を招き、電源定格上の制約などの問題も発生する。そこで加熱源として高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案された。
誘導加熱方式の定着装置では、金属胴体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが円心状に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生じた高周波磁界により定着ローラに誘導渦電流を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラ自体にジュール熱を発熱させるようになっている。このような、誘導加熱方式の定着装置であれば電気からの熱への変換効率が極めて向上するため、多量の電力供給なしにウォームアップタイム短縮をはかることができるとともに消費電力も削減することができる。
かかる特徴を有しているが、更に効率的に加熱し定着温度を下げ得るようにするために、誘導コイルにより誘起される誘導電流によって発熱する予備加熱部材を設け、ニップ部に送り込まれるシートを予備加熱する提案もなされている。(例えば特許文献1参照。)
また、電源投入時点から誘導加熱定着装置がコピー又はプリント可能な状態になるまでに要する時間を短縮するために、誘導コイルに流れる誘導電流を検出し、誘導電流の時間変化率を算出し、ルックアップテーブルを参照してコピー又はプリント開始のタイミングを決定する方法が提案されている。(例えば特許文献2参照。)
特開平9−152798号公報 特開2002−99183号公報
誘導加熱方式の定着装置は加熱効率が良好であるとはいえ、加熱する部位は加熱ローラ表皮部分であり、ウォームアップ完了直後は定着器を構成する外装骨格部品、加圧ローラ、誘導コイル部分などは十分に温度が上昇できていない。そのため、ウォームアップ完了直後に連続通紙を行う場合、ニップ部を通過するシートに奪われる熱以外にも、十分温まりきっていない定着周辺部品へも熱を奪われるため、加熱ローラ温度が通紙可能である設定温度を維持できず、温度低下し、定着アンダーオフセットなどの問題が発生する。特に省エネ、ウォームアップタイム短縮を狙った低熱容量タイプの加熱ローラの場合、温度低下への影響も大きい。また、誘導コイルは大部分に金属を使用するため、加熱ローラとは逆に熱容量が大きくなる。誘導コイルは熱伝導性もよく、且つ加熱ローラに近いため、加熱ローラ温度低下への影響は大きく、ウォームアップ直後の連続通紙性能確保は困難な状況となる。
本発明は、ウォームアップタイムを短縮し、ウォームアップ完了直後に多数枚の連続通紙を可能とした誘導加熱方式の定着装置、及びかかる定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決し、かつ目的を達成するために本発明の定着装置は以下のように構成している。
請求項1記載の発明は、「誘導電流により発熱する加熱部材と加熱部材に対して圧接して配置される加圧部材と、前記加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイルとで構成される定着装置において、
前記誘導コイルを温めるための別途に設けた別加熱手段を有していることを特徴とする定着装置。」である。
請求項2記載の発明は、「前記誘導コイルと前記別加熱手段とは熱伝導によって熱伝達が行われる接触構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。」である。
請求項3記載の発明は、「前記別加熱手段はPTC(Positive Temperature oefficient)ヒータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。」である。
前記の課題を解決し、かつ目的を達成するために本発明の画像形成装置は以下のように構成している。
請求項4記載の発明は、「像形成体上に帯電、像露光及び現像を行ってトナー像を形成し、該トナー像を直接又は中間転写体を介して転写材上に転写を行い、定着装置によって転写材上のトナー像の定着を行う画像形成装置において、
前記定着装置は誘導電流により発熱する加熱部材と加熱部材に対して圧接して配置される加圧部材と、前記加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイルとで構成され、前記誘導コイルを温めるための別途に設けた別加熱手段を有していることを特徴とする画像形成装置。」である。
請求項5記載の発明は、「前記別加熱手段は前記誘導コイル非通電時に使用し、誘導コイルを加熱するよう制御する制御手段を有していることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。」である。
請求項1記載の発明によれば、誘導コイルを予め加熱しておくことで、本来誘導コイルへと奪われる熱量も少なく抑えられるので、ウォームアップタイムを短縮することができる。また誘導コイルを予め加熱しておくことにより、定着ローラの熱容量が大きくウォームアップ直後の通紙による加熱ローラの温度低下への影響が小さく抑えられて、ウォームアップ直後の連続通紙性能を向上させることとなる。
請求項2記載の発明によれば、別加熱手段から誘導コイルへは効率の良い熱伝達がなされるので、請求項1の効果をより顕著とすることとなる。
請求項3記載の発明によれば、自己温度制御機能をもったPTCヒータを別加熱手段として採用することにより、ヒータ自体は安価であり、温度センサを付加して使用する必要がなく、画像形成装置がダウンしている状態においても使用可能となるので、使用性において優れた効果を奏することとなる。
請求項4記載の発明によれば、誘導加熱方式の定着装置に別加熱手段を設けることによって、誘導加熱方式の定着装置を用いたときの弱点を補充し、画像形成時のウォームアップタイムを短縮し、ウォームアップ直後の連続通紙を可能とする画像形成装置が提供されることとなる。
請求項5記載の発明によれば、誘導コイル通電時にはコイル自体の発熱によって自然に誘導コイルは温度上昇するので別加熱手段には通電せず、ローパワーモードの待機状態に通電するよう制御がなされるので、電力の合理的な消費がなされて請求項4の効果をより顕著とすることとなる。
本発明の誘導加熱方式の定着装置を用いた画像形成装置の一例について図面を用いて説明する。但し、本発明はかかる構成に限定されるものではない。
図1は用紙の後処理装置を一体的に有するデジタル複写機からなる、電子写真法を利用した画像形成装置の構成を示す模式図である。
図において、画像形成装置本体は自動原稿送り装置1、画像読み取り装置2、画像処理部C、画像形成部3、用紙収納部D、給紙部4、反転排紙・再給紙部5、および、反転搬送部6を有している。
前記自動原稿送り装置1は、原稿を一枚ずつ送り出し、原稿を画像読取位置へと搬送し、画像読取が終わった原稿を所定の場所に排紙処理する装置である。
前記自動原稿送り装置1は、原稿を載置する原稿載置台11、原稿載置台11上に載置された原稿を分離する原稿分離手段12、原稿分離手段12で分離された原稿を搬送する複数のローラを含む原稿搬送手段13、原稿搬送手段13で搬送された原稿を排紙する原稿排紙手段14、原稿排紙手段14によって排紙された原稿を載置する原稿排紙台15、および、両面複写モードにおいて原稿の表裏を反転させるための反転ローラ対からなる原稿反転手段16を有している。
前記原稿載置台11上に載置された複数枚の原稿(不図示)は、原稿分離手段12によって1枚づつ分離され、前記原稿搬送手段13によって画像読取位置を介して搬送される。
原稿読取位置は前記原稿搬送手段13の下方に設けられており、画像読み取り装置2のスリット21を通して原稿の画像が読み取られるようになっている。
画像が読み取られた原稿は、原稿排紙手段14によって原稿排紙台15上へと排紙される。
一方、原稿の両面の画像を読み取る際には、一度片面の画像が読み取られた原稿を原稿反転手段16に導き、原稿の後端が前記原稿反転手段16を構成する反転ローラ対に挟持された状態において当該反転ローラ対を逆回転させて原稿の表裏を反転し、再度、前記原稿搬送手段13で搬送することにより、前記原稿読取位置において他の面(第2面)の画像を読み取ることができる。
このような工程が原稿載置台11上に載置された原稿の枚数分繰り返される。
また、前記自動原稿送り装置1は可倒式に構成されており、この自動原稿送り装置1を起こしてプラテンガラス22上を開放し、当該プラテンガラス22上に原稿を直接載置して複写を行うこともできるように構成してある。
画像読み取り装置2は、原稿の画像を読み取って画像データを得るための装置であり、前記スリット21を介して原稿を照射するランプ231と原稿からの反射光を反射させる第1ミラー232とを一体化してなる第1ミラーユニット23と、前記第1ミラー232からの光を反射させる第2ミラー241と第3ミラー242とを一体化してなる第2ミラーユニット24と、当該第2ミラーユニット24からの反射光を、撮像素子であるCCD(後記)に結像させる結像レンズ25、および、結像レンズ25によって結像された光像を光電変換するライン状のCCD26を有している。
光電変換されたアナログ信号は、アナログ処理後にA/D変換され、画像処理部Cでシェーディング補正、フィルタ処理、あるいは、γ補正等の適宜の画像処理を施されて画像データとされた後、一旦、図示しないメモリに蓄積されるようになっている。
前記自動原稿送り装置1によって送られる原稿を画像読み取り装置2で読み取る態様においては、前記第1ミラーユニット23、および、前記第2ミラーユニット24は、図示の如き位置に固定される。
なお、前記プラテンガラス22上に載置された原稿の画像を読み取る態様においては、前記第1ミラーユニット23と前記第2ミラーユニット24とを、光路長を保ちながら、プラテンガラス22に沿って移動させることにより行う。
画像形成部3は、電子写真プロセスを用いて画像形成する部位であり、光導電性感光層を表面に有するドラム状の像担持体(以下、感光体ドラムという)31、当該感光体ドラム31の表面を一様帯電させる帯電器32、画像処理後の画像データに基づいて作動され、前記感光体ドラム31上を露光して静電荷潜像を形成するための露光手段であるレーザー書込系33、前記感光体ドラム31上に形成される静電荷潜像を反転現像(顕像化)してトナー像となす現像装置(以下、現像器という)34、顕像化された前記トナー像を、例えば、用紙からなる転写材上に転写せしめる転写極35、トナー像が転写された用紙の裏面からACコロナ放電を行い、前記感光体ドラム31上からの用紙の分離を促進する除電器36、および、感光体ドラムを挟んで前記現像器34と略反対側に設けた、転写工程終了後の前記感光体ドラム31の表面を清掃するクリーニング装置37等、公知の画像形成手段を有する。
前記現像器34は、筒状の現像スリーブからなる可回転の現像剤担持体と、前記現像剤担持体に内蔵されていて当該現像担持体の周面上に前記現像剤を吸着せしめるマグネットと、前記現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、前記現像剤担持体の長手方向に現像剤を移送しながら撹拌するスクリュー形状の現像剤撹拌部材とを有する。
更に、前記現像器34による現像動作時に、所定電位のバイアス電圧(直流/交流)が前記現像剤担持体に印加されるが、斯様な構成も公知であるので図示は省略してある。
また、本実施の形態において用いられている現像剤は、スチレンアクリル系の平均粒径6.5μmの重合トナーと、フェライト系の平均粒径60μmのキャリヤを主要成分とする二成分現像剤である。
38は分離後の用紙を、誘導加熱型の定着装置80に向けて搬送する搬送ベルトである。
定着装置80については、後に詳しく説明する。
前記定着装置80の下流には、反転排紙・再給紙部5の構成要素である定着排出ローラ51、切替手段52、排紙ローラ53が備えてある。
なお、前記定着装置80内に示すWは定着ローラ81の表面に接触して設けたクリーニングウェブで、例えば、装置作動中における適宜の時間間隔で図の左側に示す巻き取り芯上に少しづつ巻き取られるようになっている。
上記構成を用いての用紙上への画像形成は、適宜の駆動手段によって矢示の方向に回転する感光体ドラム31を帯電器32により順次帯電した後、レーザー書込系33によるドット露光で原稿画像に対応した静電荷潜像を形成し、現像器34により前記静電荷潜像をトナー像となし、その後、第2給紙手段としてのレジストローラ46の回転開始により給送される用紙P上に、前記転写極35の作用を介して転写させることで達成される。
画像形成開始は、実際には、前記レジストローラ46に用紙Pが到達している状態で、当該レジストローラ46の回転開始に伴う給紙にタイミングを合わせて、前記感光体ドラム31上にトナー像を形成するためのプロセスを開始するようになっている。
そのために、前記転写極35のある転写領域でトナー像と用紙とが重畳するように、露光部から転写極までの距離とレジストローラから転写極までの距離を同一に設定するとともに、感光体ドラム31、レジストローラ46、転写前ローラ47の線速度を同一に設定してある。
転写後の用紙は除電器36の作用により前記感光体ドラム31上から分離され、前記定着装置39の加熱・加圧作用を受けた後、例えば、排紙トレイ(不図示)あるいは後処理装置に向けて装置本体から排出される。
一方、転写領域を通過した感光体ドラム31は更に回転を続け、クリーニング装置37によって残留トナーが除去されて次の画像形成への準備がなされる。
構成の説明に戻って、用紙収納部Dには、用紙Pを積層状態で収納する給紙トレイD1、D2、D3が上下方向に配列してある(用紙Pは給紙トレイD1においてのみ図示)。
また、それぞれの給紙トレイは、給紙部4を構成する要素である専用の給紙ローラ40、41、42と重層防止用の分離手段である一対の分離ローラ403、413、423とを一体的に引き出し可能に設けてある。
前記給紙部4は前記給紙ローラ等の他に、前記給紙トレイD1、D2、D3のそれぞれから前記画像形成部3へと用紙Pを搬送するための搬送手段として、搬送ローラ対(以下、搬送ローラともいう)R1、R2、R3、R4、R5、R6、および、前述したレジストローラ46、転写前ローラ47等を備えている。
45は前記用紙Pの搬送方向にみて前記搬送ローラR6の下流に設けた搬送ローラで、後述する反転搬送部6を介して送り出される用紙の搬送路と、例えば、前記給紙トレイD1から給紙される用紙の搬送路との合流部に設けてある。
反転排紙・再給紙部5は、転写・定着後の用紙Pを反転排紙したり、両面画像形成モードに従って用紙Pを再給紙するための領域であり、定着排出ローラ51により排出された用紙Pをそのまま機外へ排出する場合と、表裏反転させた後に排出する場合と、用紙Pの裏面(第2面)に画像形成するために当該用紙Pを前記レジストローラ46に向けて再給紙する場合とにおいて搬送路を切り替える切替手段52を有している。
画像形成された用紙Pをそのまま、即ち、今、転写した画像面を上側にしたまま排出する場合は、前記切替手段52を図において一点鎖線で示す位置に保持させ、また、画像形成された用紙Pの表裏を反転させて排出する場合は、前記切替手段52を図において実線で示す位置に保持させて、前記定着排出ローラ51により搬送される用紙Pを搬送ローラ55、57が付設されている搬送路中に送り込み、後端が前記搬送ローラ55の手前位置に到達するタイミングで前記ローラ群の作動を停止させ、しかる後、前記搬送ローラ55の回転方向を前記と逆方向に回転せしめることにより、前記切替手段52の左側を通過せしめ、排紙ローラ53を介して機外へ排出する。
更に、第1面に引き続き用紙Pの第2面に画像を形成する両面画像形成モードの場合は、前記切替手段52を図において実線で示す位置に保持させ、定着排出ローラ51により搬送される用紙を、排紙モータで駆動される反転排紙・再給紙部5の各搬送ローラ55、57を介して反転搬送部6に送り込み、当該反転搬送部6において用紙Pの表裏を反転させた後、前記レジストローラ46に向けて送り出すことになる。
前記用紙Pの第2面に転写画像を得る間でのプロセスは前述と同じであり、定着処理後の用紙Pの排紙については、前記したいずれかの形態による。
なお、前記反転搬送部6は、前記搬送ローラ57により搬送される用紙Pを更に右方向に送り込み、その後端を挟持しているタイミングで回転停止した後に逆回転するように駆動制御される搬送ローラ対60を有し、当該搬送ローラ対60の逆回転による左方向への搬送途上から、上方に弧を描いた後に右方向に延びる搬送路に沿って搬送される。
搬送ローラ対60を含む61、62、63、64、65は、前記反転搬送部6の搬送路上に設けた搬送ローラ対である。
図2及び図3には誘導加熱方式の定着装置80の一実施例を示している。図2には定着装置80の給紙方向に対して側断面図を示し、図3には定着装置80の給紙方向に対して直角方向の定着ローラ81の断面図を示している。上方に位置し、加熱状態にある直径φ35mmの定着ローラ81に対して、直径φ40mmの加圧ローラ87は所定の押圧力をもって当接し、ローラ間に形成されたニップ部を通過するトナー像を保持した用紙Pの定着が行われる。
定着ローラ81の内部には固定したコア部82が設けられている。コア部82は磁性材から成り、例えばフェライトコアまたは積層コアが用いられる。コア部82には銅線を複数回巻回して形成された誘導コイル83が直交するように同心状に配置され磁路を形成している。誘導コイル83としては、表面に融着層と絶縁層を持つリッツ銅線が好ましく用いられる。
定着ローラ81内部の固定した誘導コイル83が巻回したコア部82に対して、誘導電流により発熱する中空円筒の加熱ローラ84が僅かの間隙を介して設けられている。加熱ローラ84はローラ軸受86によって支えられ、加熱ローラ84には同芯の駆動ギヤ85が設けられていて、モータ駆動によって回転する歯車と歯合し、加熱ローラ84は回転する。加熱ローラ84表面にはPFA、PTFAなどのフッ素樹脂をコーティングし、トナー付着を防止する離型性層を設けている。
加熱ローラ84の長手方向の中央部近傍には、当接あるいは離間して位置した温度センサSHが設けられていて、加熱ローラ84の表面温度の検知がなされる。定着時には、温度センサSHの検知温度に基づいて加熱ローラ84の表面温度は一定温度を保持するよう制御がなされる。
定着ローラ81に対向して位置した加圧ローラ87は弾性ローラで、中空芯金88とその外周に弾性層89として耐熱シリコンゴム層が設けられていて、更にその外周には離型性層としてPFA、PTFAなどのフッ素樹脂層が設けられている。
本発明においては、誘導コイル83を熱伝導によって温める別加熱手段90が定着ローラ81内または定着ローラ81に接触するよう設けられている。本発明においては、画像形成装置がダウンしている状態の時に誘導加熱方式の誘導コイル83を別加熱手段90、例えばハロゲンヒータや面状発熱ヒータ、ニクロム線、PTC(Positive Temperature Coefficient)などの加熱手段により予め加熱しておくことで、熱容量が大きくウォームアップ直後の加熱ローラ84の温度低下への影響が大きい誘導コイル83の影響を小さく抑えることができる。
また、ウォームアップ時に本来誘導コイル83へと奪われる熱量も少なく抑えられるため、ウォームアップタイムも短縮することができる。但し、誘導コイル83通電時はコイル自体の発熱又は、加熱状態で放置することにより自然に温度は上昇していくため、熱効率の悪い別加熱手段90を使用することは望ましくない。別加熱手段90は導電コイル83非通電の条件、例えば、画像形成装置本体の副電源スイッチがOFFされている時、ローパワーモードでの待機状態(低消費電力モード)などでの使用が望ましい。更に、別加熱手段90としては自己温度制御機能をもったPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータであればヒータ自体安価であり、温度センサを付加させる必要なく、画像形成装置本体がダウンしている時でも使用できるため、使い勝手としては望ましい。
図3には、別加熱手段90の配設例を示している。別加熱手段90Aは直接誘導コイル83に接触し加熱するよう配設された例であり、別加熱手段90Bはコア部82を介して誘導コイル83に熱伝導し加熱するよう配設された例である。
図4には定着装置80の電気制御系の概要を示している。101は演算制御処理を行うCPUで、ダウンモード、ウォームアップモード、ローパワーモード、プリントモード等の動作プログラムを記憶したROM102、RAM103等が接続されていて、CPU101はインターフェース110を介して外部機器に接続されている。インターフェース110の入力側には画像形成装置本体に設けられた主電源スイッチSW(M)、副電源スイッチSW(S)、スタート釦SW(ON)や加熱ローラ84の表面温度を検知する温度センサSHが接続され、インターフェース110の出力側には誘導コイル83や別加熱手段90が接続されている。
主電源スイッチSW(M)のみがONされた状態では、CPU101はROM102からダウンモードでの動作プログラムを呼び出して制御を行い、センサ等の最小限必要とする通電に併せて別加熱手段90への微小電流による通電が行われる。誘導コイル83は別加熱手段90によって加熱され、予め設定した温度まで上昇してその温度状態が維持される。
副電源スイッチSW(S)がONされると、CPU101はROM102からウォームアップモードでの動作プログラムを呼び出して制御を行い、誘導コイル83への通電が行われて加熱ローラ84を加熱し、温度センサSHが所定の定着温度T1に到達したのをCPU101が検知すると、ウォームアップタイムは終了し、コピー動作可能の表示がなされる。このウォームアップタイム中には別加熱手段90への通電は停止して、画像形成条件の調整、設定が併行してなされる。本発明においては、誘導コイル83が予備加熱されているので、ウォームアップタイムを従来に較べて短縮することとなる。
用紙サイズやコピー枚数が設定されてスタート釦SW(ON)をONすると、トナー像を保持した用紙が順次定着装置80を通過して、トナー像の用紙上への融着がなされる。連続コピー時には温度センサSHは加熱ローラ84の表面温度の検知を継続し、表面温度が定着を辛うじて可能とする所定温度T2まで低下したのを検知すると、コピー動作を一時停止して休止時間を設け、温度センサSHによる検知温度が定着温度T1にまで復帰するのを待って、連続コピーが再度行われる。本発明においては、誘導コイル83が予備加熱されているので、加熱ローラ84が連続コピーによって定着温度T1から所定温度T2に低下するまでに定着を可能とする用紙枚数は従来に較べ多数枚を可能とすることとなり、条件によっては上記の休止時間を設ける必要がなくなる。
(テスト)
本発明者は、本発明に先立って前記説明した画像形成装置を用いて下記のテストを行い、本発明の効果を確認している。
(テスト1)別加熱手段90によって誘導コイル83を予備加熱したときの連続通紙性能の効果確認
[条件]環境:20℃/50% 常温常湿環境
現像剤:スチレンアクリル系重合トナー(トナー平均粒径6.5μm)、フ
ェライトキャリア(平均粒径60μm)
ヒータ電力:810Wに固定
[実施方法]温度測定ポイントは誘導コイル(コイル中央部表面)、加熱ローラ(接
触式CA線/表面中央)加熱ローラを表面温度200℃まで加熱する(
ウォームアップ)。200℃に達した直後にA4普通紙片面連続通紙し
、加熱ローラ温度が170℃に達するまでに通紙した紙の通紙枚数を比
較。
Figure 2005106924
図5に示すのは、表1のテスト結果をグラフ表示したもので、誘導コイル83が20℃のときの通紙枚数を基準としたときの加熱ローラ84が200℃から170℃に低下するまでに通紙する通紙枚数比を示している。テスト1のテスト結果は誘導コイル83を予備加熱することにより連続通紙性能が向上することを示している。
(テスト2)別加熱手段90によって誘導コイル83を予備加熱したときのウォームアップタイム短縮の効果確認
[条件]環境:20℃/50% 常温常湿環境
定着器:加熱ローラφ35mm 鉄円筒/加圧ローラφ40mm
現像剤:スチレンアクリル系重合トナー(トナー平均粒径6.5μm)、フ
ェライトキャリア(平均粒径60μm)
[実施方法]温度測定ポイントは誘導コイル(コイル中央部表面)、加熱ローラ(接
触式CA線にて表面中央に設置)。電力1150W負荷、150〜21
0℃間の温度上昇スピードを測定。
Figure 2005106924
テスト2のテスト結果は、誘導コイル83を予備加熱することにより、ウォームアップタイムを短縮する効果が生じていることを示している。
画像形成装置の構成を示す模式図。 定着装置の側断面図。 定着ローラの断面図。 定着装置の電気制御系の概要図。 誘導コイルの温度と通紙枚数比の関係を示すグラフ。
符号の説明
80 定着装置
81 定着ローラ
82 コア部
83 誘導コイル
84 加熱ローラ
87 加圧ローラ
90 別加熱手段
SH 温度センサ(加熱ローラ)

Claims (5)

  1. 誘導電流により発熱する加熱部材と加熱部材に対して圧接して配置される加圧部材と、前記加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイルとで構成される定着装置において、
    前記誘導コイルを温めるための別途に設けた別加熱手段を有していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記誘導コイルと前記別加熱手段とは熱伝導によって熱伝達が行われる接触構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記別加熱手段はPTC(Positive Temperature oefficient)ヒータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 像形成体上に帯電、像露光及び現像を行ってトナー像を形成し、該トナー像を直接又は中間転写体を介して転写材上に転写を行い、定着装置によって転写材上のトナー像の定着を行う画像形成装置において、
    前記定着装置は誘導電流により発熱する加熱部材と加熱部材に対して圧接して配置される加圧部材と、前記加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイルとで構成され、前記誘導コイルを温めるための別途に設けた別加熱手段を有していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記別加熱手段は前記誘導コイル非通電時に使用し、誘導コイルを加熱するよう制御する制御手段を有していることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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