JP2005113003A - ポリカーボネート樹脂用添加剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はポリカーボネート樹脂用添加剤、及びそれを含有するポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、優れた耐衝撃特性、耐熱性、電気的特性等により、OA(オフィスオートメーション)機器分野、電気・電子機器分野、自動車分野、建築分野等の分野において幅広く利用されている。
しかし、OA機器ハウジング等の大型成形部品においては、樹脂の流動性が悪く、高温高圧の成形条件を必要とし、成形加工性において劣るものであった。このため、ポリカーボネート樹脂の成形加工性を改良することが望まれていた。
一般に、可塑剤として塩化ビニル樹脂等に使用されるジオクチルフタレートやトリクレジルフォスフェート等は、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させることができるが、ポリカーボネート樹脂との相溶性が悪く、樹脂の物性や耐熱性を著しく低下させる。また、特許文献1には可塑剤としてトリメリット酸エステル類が記載されており、このトリメリット酸エステル類は、相溶性の問題は改良しているが、耐熱性の観点からまだ十分満足できるものではない。
特公平6−57783号公報
本発明の課題は、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させ、樹脂物性、耐熱性及び外観に悪影響を与えることなく、加工性を改良することのできる、ポリカーボネート樹脂用添加剤を提供することにある。
本発明は、式(I)で表される化合物を含有するポリカーボネート樹脂用添加剤(以下、本発明の添加剤という)、及びポリカーボネート樹脂と、本発明の添加剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物、並びに更に熱可塑性樹脂を含有する、ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
[式中、Aはメチレン基又は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは1〜10の数(Aが炭素数2〜4のオキシアルキレン基の場合、nは平均付加モル数を示す)、Xは水素原子、水酸基又は−COOR(Rは炭素数1〜22のアルキル基)で表される基、mは1〜3の整数を示し、複数個のX及びmは同一でも異なっていても良い。]
本発明の添加剤は、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させ、樹脂物性、耐熱性及び外観に悪影響を与えることなく、加工性を改良することができる。
[本発明の添加剤]
本発明の添加剤は、式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という)を含有する。
本発明の添加剤は、式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という)を含有する。
化合物(I)は、式(II)
(式中、X及びmは前記の意味を示す。)
で表されるカルボン酸、その低級アルキルエステル又はその無水物と、式(III)
HO−(A)n−OH (III)
(式中、A及びnは前記の意味を示す。)
で表される化合物、及び必要により、式(IV)
ROH (IV)
(式中、Rは前記の意味を示す。)
で表される化合物とを、ジブチルスズオキシド等の金属系触媒を用いて反応させることにより得ることができる。
で表されるカルボン酸、その低級アルキルエステル又はその無水物と、式(III)
HO−(A)n−OH (III)
(式中、A及びnは前記の意味を示す。)
で表される化合物、及び必要により、式(IV)
ROH (IV)
(式中、Rは前記の意味を示す。)
で表される化合物とを、ジブチルスズオキシド等の金属系触媒を用いて反応させることにより得ることができる。
式(II)で表されるカルボン酸、その低級アルキルエステル又はその無水物としては、トリメリット酸又はその無水物、フタル酸又はその無水物、p−ヒドロキシ安息香酸又はその炭素数1〜3の低級アルキルエステル等が挙げられ、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸メチルが好ましく、無水トリメリット酸が更に好ましい。
式(III)で表される化合物としては、炭素数1〜10のアルキレンジオール、アルキレン基の炭素数2〜4でオキシアルキレン基の平均付加モル数1〜10のポリオキシアルキレングリコール等が挙げられ、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、数平均分子量200〜1000のポリエチレングリコール、数平均分子量200〜1000のポリプロピレングリコール、数平均分子量200〜1000のポリオキシテトラメチレングリコールが好ましい。
尚、数平均分子量は、水酸基価(JIS K0070に基づいて測定)を用いて下記式より算出した値である。
数平均分子量=[(56.1×官能基数)/水酸基価]×1000
式(IV)で表される化合物としては、炭素数1〜22、好ましくは6〜14の1価アルコールが挙げられる。
式(IV)で表される化合物としては、炭素数1〜22、好ましくは6〜14の1価アルコールが挙げられる。
化合物(I)としては、ポリカーボネート樹脂成形時の耐熱性や樹脂の酸化分解の観点から、数平均分子量が500以上、更に500〜2000、特に800〜1500で、且つ酸価が1.0mgKOH/g以下、特に0.5mgKOH/g以下であるものが好ましい。
尚、化合物(I)の数平均分子量は、実施例に記載された測定法により測定された値である。また、酸価は、JIS K0070に基づいて測定した値である。
本発明の添加剤は、ポリカーボネート樹脂の充分な流動性や優れた成形加工性を得る観点から、化合物(I)を好ましくは90重量%以上、更に好ましくは95重量%以上含有する。
本発明の添加剤には、化合物(I)以外に、化合物(I)の製造における未反応分等を含有することができる。
[ポリカーボネート樹脂]
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂としては、2価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートが好ましい。2価フェノールとカーボネート前駆体との反応は、溶液法あるいは溶融法等があり、具体的には2価フェノールとホスゲンの反応、2価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応等が挙げられる。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂としては、2価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートが好ましい。2価フェノールとカーボネート前駆体との反応は、溶液法あるいは溶融法等があり、具体的には2価フェノールとホスゲンの反応、2価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応等が挙げられる。
2価フェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。この他、2価フェノールとして、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げられる。これらの2価フェノールは、それぞれ単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。特に好ましい2価フェノールは、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料としたものである。
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、2価フェノールのジハロホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等である。
なお、ポリカーボネート樹脂は、分岐構造を有していてもよく、分岐剤としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α’’−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログリシン、トリメリット酸、1,3−ビス(o−クレゾール)等が挙げられる。また、分子量の調節のためには、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−クミルフェノール等が用いられる。
また、ポリカーボネート樹脂として、ポリカーボネート部とポリオルガノシロキサン部を有する共重合体、あるいはこの共重合体を含有するポリカーボネート樹脂を用いることもできる。また、共重合体としては、テレフタル酸等の2官能性カルボン酸又はそのエステル形成誘導体等のエステル前駆体の存在下にポリカーボネートの重合反応を行うことによって得られるポリエステル−ポリカーボネート樹脂であってもよい。さらに、種々なポリカーボネート樹脂を適宜混合して使用することもできる。
ポリカーボネート樹脂は、機械的強度及び成形性の点から、その粘度平均分子量は、10,000〜100,000のものが好ましく、特に14,000〜40,000のものが好ましい。尚、ここで粘度平均分子量(Mv)は、実施例に記載された測定法により測定された値である。
[ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂と、本発明の添加剤を含有するが、更に熱可塑性樹脂を含有することもできる。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂と、本発明の添加剤を含有するが、更に熱可塑性樹脂を含有することもできる。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
本発明に用いられるスチレン系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン等のモノビニル系芳香族単量体20〜100重量%、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体0〜60重量%、及びこれらと共重合可能なマレイミド、(メタ)アクリル酸メチル等の他のビニル系単量体0〜50重量%からなる単量体又は単量体混合物を重合して得られる重合体が挙げられる。これらの重合体として、ポリスチレン(GPPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)等が挙げられる。
また、スチレン系樹脂としてゴム質重合体変性スチレン系樹脂も好ましく利用できる。この変性スチレン系樹脂としては、好ましくは、少なくともスチレン系単量体がゴム質重合体にグラフト重合した耐衝撃性スチレン系樹脂である。ゴム変性スチレン系樹脂としては、例えば、ポリブタジエン等のゴム質重合体にスチレンが重合した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジエンにアクリロニトリルとスチレンとが重合したABS樹脂、ポリブタジエンにメタクリル酸メチルとスチレンが重合したMBS樹脂等があり、ゴム変性スチレン系樹脂は、2種以上を併用することができるとともに、前記のゴム未変性であるスチレン系樹脂との混合物としても使用できる。
本発明に用いられるポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸及びそのエステル生成誘導体、例えばジメチルテレフタレート及びテレフタロイルジクロリド等の芳香族ジカルボン酸と、炭素数2〜10の脂肪族ジオール、例えばエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、あるいは長鎖のグリコール(分子量約6000まで)、例えばポリ(テトラメチレングリコール)等から選ばれる少なくとも1種のジオールとのポリエステルが挙げられる。好適なポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ−1,4−ブチレンテレフタレート等である。
本発明に用いられるアクリル系樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる単量体の重合体又は共重合体が挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメタクリル酸を、(メタ)アクリロニトリルはアクリロニトリル又はメタクリロニトリルを意味する。
本発明の組成物中のポリカーボネート樹脂と、熱可塑性樹脂との重量比は、加工性、耐衝撃性及び透明性の観点から、ポリカーボネート樹脂/熱可塑性樹脂=100/0〜50/50が好ましく、100/0〜60/40が更に好ましい。
本発明の組成物中の、本発明の添加剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂の充分な流動性や優れた成形加工性を得る観点から、ポリカーボネート樹脂と熱可塑性樹脂の合計量100重量部に対し、0.1〜10重量部が好ましく、1〜5重量部が更に好ましい。
本発明の組成物中のポリカーボネート樹脂の含有量は、本発明の目的を達成する観点から、50重量%以上が好ましく、70重量%以上が更に好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、外観改善、帯電防止、耐候性改善、剛性改善等の目的でポリカーボネート樹脂に通常用いられる他の添加剤を必要により適宜配合することができるが、その配合量は5重量%以下が好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の添加剤、ポリカーボネート樹脂、更には熱可塑性樹脂や他の添加剤を適当な割合で配合し、混練することにより得られる。このときの配合及び混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラー等で予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等を用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。なお、ポリカーボネート樹脂や熱可塑性樹脂以外の含有成分は、あらかじめ、これらの樹脂と溶融混練した、マスターバッチとして添加することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記の溶融混練成形法により得られたペレットとして、あるいはこのペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、発泡成形法等により各種成形品として製造することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られる成形品としては、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、テープレコーダー、ビデオデッキ、パソコン、プリンター、電話機、情報端末機、冷蔵庫、電子レンジ等のOA機器、家庭電化製品、電気・電子機器のハウジングや各種部分品等が挙げられる。
本発明は、式(I)で表される化合物を含有するポリカーボネート樹脂用添加剤を使用することに特徴があり、この添加剤を用いることにより、ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させ、樹脂物性、耐熱性及び外観に悪影響を与えることなく、加工性を改良することができる。本発明の効果が発現する理由は定かではないが、本発明の添加剤が芳香環を導入した構造である等によって、樹脂との相溶性が優れる結果に基づいて、樹脂を構成するポリマー分子間の摩擦抵抗が低減するために本発明の効果が発現するものと考えられる。
尚、以下の合成例において、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、下記条件で測定した。
カラム:TSK PWXL+G4000PWXL+G2500PWXL(いずれも東ソー(株)製)
カラム温度:40℃
検出器:RI又はUV(210nm)
溶離液:0.2mol/L リン酸緩衝液/アセトニトリル(9/1)
流速:1.0mL/min
注入量:0.1mL
標準:ポリエチレングリコール
合成例1
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、1,4−ブタンジオール45.0g(0.5モル)、n−デカノール379.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.31g(0.05重量%)を仕込み、窒素吹き込み下、220〜230℃の条件で酸価が0.5mgKOH/g以下になるまで脱水エステル化反応を行った。その後、過剰のn−デカノールを留去するため、180℃、0.4kPaの条件でトッピングを行い、添加剤1を得た(数平均分子量:1034)。
カラム:TSK PWXL+G4000PWXL+G2500PWXL(いずれも東ソー(株)製)
カラム温度:40℃
検出器:RI又はUV(210nm)
溶離液:0.2mol/L リン酸緩衝液/アセトニトリル(9/1)
流速:1.0mL/min
注入量:0.1mL
標準:ポリエチレングリコール
合成例1
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、1,4−ブタンジオール45.0g(0.5モル)、n−デカノール379.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.31g(0.05重量%)を仕込み、窒素吹き込み下、220〜230℃の条件で酸価が0.5mgKOH/g以下になるまで脱水エステル化反応を行った。その後、過剰のn−デカノールを留去するため、180℃、0.4kPaの条件でトッピングを行い、添加剤1を得た(数平均分子量:1034)。
合成例2
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、1,6−ヘキサンジオール59.0g(0.5モル)、n−オクタノール312.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.28g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤2を得た(数平均分子量:950)。
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、1,6−ヘキサンジオール59.0g(0.5モル)、n−オクタノール312.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.28g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤2を得た(数平均分子量:950)。
合成例3
1L四つ口フラスコに無水フタル酸177.6g(1.2モル)、平均分子量400のポリエチレングリコール240.0g(0.6モル)、n−デカノール227.5g(1.44モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.32g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤3を得た(数平均分子量:976)。
1L四つ口フラスコに無水フタル酸177.6g(1.2モル)、平均分子量400のポリエチレングリコール240.0g(0.6モル)、n−デカノール227.5g(1.44モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.32g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤3を得た(数平均分子量:976)。
合成例4
1L四つ口フラスコに平均分子量850のポリオキシテトラメチレングリコール510.0g(0.6モル)、p−ヒドロキシ安息香酸メチル191.5g(1.26モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.70g(0.1重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件でエステル交換反応を行った後、200℃、0.4kPaの条件で過剰のp−ヒドロキシ安息香酸メチルを留去して、添加剤4を得た(数平均分子量:1090)。
1L四つ口フラスコに平均分子量850のポリオキシテトラメチレングリコール510.0g(0.6モル)、p−ヒドロキシ安息香酸メチル191.5g(1.26モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.70g(0.1重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件でエステル交換反応を行った後、200℃、0.4kPaの条件で過剰のp−ヒドロキシ安息香酸メチルを留去して、添加剤4を得た(数平均分子量:1090)。
合成例5
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、トリエチレングリコール75.0g(0.5モル)、n−オクタノール312.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.29g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤5を得た(数平均分子量:982)。
1L四つ口フラスコに無水トリメリット酸192.0g(1.0モル)、トリエチレングリコール75.0g(0.5モル)、n−オクタノール312.0g(2.4モル)、触媒としてジブチルスズオキシド0.29g(0.05重量%)を仕込み、合成例1と同様の条件で反応及びその後の処理を行い、添加剤5を得た(数平均分子量:982)。
実施例1〜7及び比較例1〜5
下記に示す樹脂成分100重量部に、合成例1〜5で得られた本発明の添加剤1〜5又は下記に示す比較添加剤1〜2を表1〜3に示す割合で配合し、押出機(ラボプラストミル2軸押出機、東洋精機(株)製)に供給し、260℃で溶融混練し、ペレット化した。尚、すべての実施例及び比較例において、酸化防止剤としてイルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)0.1重量部及びイルガノックス1076(チバガイギー(株)製)0.2重量部をそれぞれ配合した。得られたペレットを、80℃で12時間乾燥し、下記方法で性能を評価した。結果を表1〜3に示す。
下記に示す樹脂成分100重量部に、合成例1〜5で得られた本発明の添加剤1〜5又は下記に示す比較添加剤1〜2を表1〜3に示す割合で配合し、押出機(ラボプラストミル2軸押出機、東洋精機(株)製)に供給し、260℃で溶融混練し、ペレット化した。尚、すべての実施例及び比較例において、酸化防止剤としてイルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)0.1重量部及びイルガノックス1076(チバガイギー(株)製)0.2重量部をそれぞれ配合した。得られたペレットを、80℃で12時間乾燥し、下記方法で性能を評価した。結果を表1〜3に示す。
<樹脂成分>
・PC単独系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA1900(出光石油化学(株)製)
・PC/ABSアロイ系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA2200(出光石油化学(株)/サンタックAT−05(日本アイアンドエル(株)製)(表2に示す配合割合)
・PC/PETアロイ系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA2500(出光石油化学(株)/MA523(三菱レイヨン(株)製)(表3に示す配合割合)
<比較添加剤>
比較添加剤1:ジオクチルフタレート、分子量:390
比較添加剤2:n−オクチルトリメリテート、分子量:546
<性能評価方法>
・スパイラルフロー長さ(SFL):成形温度280℃、金型温度80℃、肉厚2mm、幅10mm、射出圧110MPaの条件で測定、単位cm
・曲げ弾性率:ASTM D790に準拠(試験条件:23℃、4mm)、単位MPa
・アイゾット衝撃強度(IZOD):ASTM D256に準拠、23℃(肉厚1/8インチ)、単位kJ/m2
・耐熱安定性試験
PC単独系:板状の成形品をカラーメーター(スガ試験機(株)製)によりYI(イエローインデックス)を測定し、試験前後のΔYIで示した。
・PC単独系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA1900(出光石油化学(株)製)
・PC/ABSアロイ系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA2200(出光石油化学(株)/サンタックAT−05(日本アイアンドエル(株)製)(表2に示す配合割合)
・PC/PETアロイ系:ポリカーボネート樹脂、タフロンA2500(出光石油化学(株)/MA523(三菱レイヨン(株)製)(表3に示す配合割合)
<比較添加剤>
比較添加剤1:ジオクチルフタレート、分子量:390
比較添加剤2:n−オクチルトリメリテート、分子量:546
<性能評価方法>
・スパイラルフロー長さ(SFL):成形温度280℃、金型温度80℃、肉厚2mm、幅10mm、射出圧110MPaの条件で測定、単位cm
・曲げ弾性率:ASTM D790に準拠(試験条件:23℃、4mm)、単位MPa
・アイゾット衝撃強度(IZOD):ASTM D256に準拠、23℃(肉厚1/8インチ)、単位kJ/m2
・耐熱安定性試験
PC単独系:板状の成形品をカラーメーター(スガ試験機(株)製)によりYI(イエローインデックス)を測定し、試験前後のΔYIで示した。
PC/ABSアロイ系及びPC/PETアロイ系:アロイ系ではシルバーが多量に発生した場合は測定値に妥当性がなくなるため、成形品表面の状態を目視し、以下の5段階で評価した。
5:変色が見られない
4:わずかに変色が見られる
3:黄変
2:褐色に変色
1:黒に近い褐色に変色
・樹脂の粘度平均分子量(Mv)
PC単独系:ウベローゼ型粘度計にて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求めた後、次式にてMvを算出し、試験前後の変化量ΔMvで示した。
4:わずかに変色が見られる
3:黄変
2:褐色に変色
1:黒に近い褐色に変色
・樹脂の粘度平均分子量(Mv)
PC単独系:ウベローゼ型粘度計にて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求めた後、次式にてMvを算出し、試験前後の変化量ΔMvで示した。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
PC/ABSアロイ系:樹脂ペレット又は成形品を小片に砕いたものをアセトン中に一昼夜放置した後、不溶分を濾別し、塩化メチレンに溶解したのち不溶分を100メッシュ金網で濾別し、PC単独系と同様の方法でΔMvを求めた。
PC/ABSアロイ系:樹脂ペレット又は成形品を小片に砕いたものをアセトン中に一昼夜放置した後、不溶分を濾別し、塩化メチレンに溶解したのち不溶分を100メッシュ金網で濾別し、PC単独系と同様の方法でΔMvを求めた。
PC/PETアロイ系:樹脂ペレット又は成形品を小片に砕いたものを塩化メチレンにて6時間ソックスレー抽出を行い、抽出分を取り出し、PC単独系と同様の方法でΔMvを求めた。
・外観:射出成形温度300℃で15分間、樹脂を滞留させ、その着色や成形物の表面を下記基準で評価した。
○:着色がなく、シルバーの発生もない
△:着色がなく、シルバーの発生がやや見られる
×:着色、シルバーの発生が著しい
・外観:射出成形温度300℃で15分間、樹脂を滞留させ、その着色や成形物の表面を下記基準で評価した。
○:着色がなく、シルバーの発生もない
△:着色がなく、シルバーの発生がやや見られる
×:着色、シルバーの発生が著しい
Claims (7)
- 式(I)で表される化合物の分子量が500以上で、且つ酸価が1.0mgKOH/g以下である、請求項1記載のポリカーボネート樹脂用添加剤。
- ポリカーボネート樹脂と、請求項1又は2記載の添加剤を含有する、ポリカーボネート樹脂組成物。
- 更に熱可塑性樹脂を含有する、請求項3記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリカーボネート樹脂と、熱可塑性樹脂との重量比が、ポリカーボネート樹脂/熱可塑性樹脂=100/0〜50/50である、請求項3又は4記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載の添加剤の含有量が、ポリカーボネート樹脂と熱可塑性樹脂の合計量100重量部に対し、0.1〜10重量部である、請求項3〜5いずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項4〜6いずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003349002A JP2005113003A (ja) | 2003-10-08 | 2003-10-08 | ポリカーボネート樹脂用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003349002A JP2005113003A (ja) | 2003-10-08 | 2003-10-08 | ポリカーボネート樹脂用添加剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005113003A true JP2005113003A (ja) | 2005-04-28 |
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ID=34540986
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003349002A Pending JP2005113003A (ja) | 2003-10-08 | 2003-10-08 | ポリカーボネート樹脂用添加剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005113003A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007016079A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 光拡散性ポリカーボネート系樹脂組成物、および同樹脂組成物を用いた光拡散板 |
| JP2009102536A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-05-14 | Teijin Ltd | 共重合ポリカーボネート樹脂およびその製造方法 |
| WO2012157766A1 (ja) | 2011-05-19 | 2012-11-22 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 高流動性ポリカーボネート共重合体、高分子量化された芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法、及び芳香族ポリカーボネート化合物 |
| WO2019151236A1 (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 株式会社Adeka | ポリカーボネート樹脂用添加剤、これを含有するポリカーボネート樹脂組成物およびその成形体 |
-
2003
- 2003-10-08 JP JP2003349002A patent/JP2005113003A/ja active Pending
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| KR20140035412A (ko) | 2011-05-19 | 2014-03-21 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 고유동성 폴리카보네이트 공중합체, 고분자량화된 방향족 폴리카보네이트 수지의 제조 방법, 및 방향족 폴리카보네이트 화합물 |
| US9353216B2 (en) | 2011-05-19 | 2016-05-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | High-fluidity polycarbonate copolymer, process for production highly polymerized aromatic polycarbonate resin and aromatic polycarbonate compound |
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| WO2019151236A1 (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 株式会社Adeka | ポリカーボネート樹脂用添加剤、これを含有するポリカーボネート樹脂組成物およびその成形体 |
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