JP2005133902A - 油圧シリンダ - Google Patents

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【課題】 複動式の油圧シリンダにおいて、接続される配管の簡素化及び作動流体の充填の容易化を達成する。
【解決手段】 シリンダ2の外周に外筒12を設けて、これらの間に連通路13を形成する。外筒12に、給排口25、29及びブリード孔26、30を一体に形成し、給排口25を室24を介してシリンダ室11Aに連通させ、給排口29を連通路13を介してシリンダ室11Bに連通させる。ブリード孔26及び30をそれぞれ室24及び連通路13に連通させる。給排口25、29からシリンダ室11A、11Bに作動流体を給排してピストンロッド21を伸縮させる。給排口25、29を集中配置したので、これらに接続される配管を簡素化できる。ブリード孔26、30のブリードプラグ27、31によって、シリンダ室11A、11Bをエア抜きできるので、作動流体を容易に充填することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用サスペンション装置のスタビライザの剛性制御等に用いることができる複動式の油圧シリンダに関するものである。
自動車用サスペンション装置には、旋回時等における車体の過度のローリングを抑制して操縦安定性を向上させるために、トーションバータイプのスタビライザが装着されたものがある。このタイプのスタビライザは、車体側に回動可能に支持されたトーションバーの両端部を左右のサスペンションアームに連結したものであり、左右の車輪の同相変位に対しては、トーションバーが回動して、ばね力を作用させず、逆相変位に対しては、トーションバーが捩れて、ばね力を作用させることにより、乗り心地を低下させることなく、ロール剛性を高めることができる。
また、この種のスタビライザには、例えば特許文献1に記載されているように、トーションバーとサスペンションアームとの間に油圧シリンダを介装して、トーションバーのばね力を適宜調整することにより、車両走行状態に応じてロール剛性の制御を可能としたものがある。
特開平8−268027号公報
次に、スタビライザの剛性制御に使用される従来の複動式油圧シリンダの一例について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、油圧シリンダ1は、作動流体が給排されるシリンダ2内に、ピストンロッド3が連結されたピストン4が摺動可能に嵌装されており、このピストン4によって、シリンダ2内がシリンダ室2A及び2Bの2室に画成されている。シリンダ2の両端部には、シリンダ室2A及び2Bにそれぞれ連通する給排口5、6が設けられた通路部材7、8が溶接されている。これにより、給排口5、6からシリンダ室2A、2Bに作動流体を給排して、ピストンロッド3を伸縮させる。
上記従来の油圧シリンダ1では、次のような問題がある。シリンダ室2A、2Bに作動流体を給排するための給排口5、6がシリンダ2の両端部に配置されているので、給排口5、6に接続される管路が長くなり、配管上、望ましくない。
シリンダ2の両端部に通路部材7、8を溶接しているため、製造工程が煩雑であり、また、シリンダ2の全長(ピストン4のストローク長)に対して、油圧シリンダ1の全長がかなり長くなり、小型化の要請に反する。
一方、特許文献2には、シリンダ部を二重筒構造として、内筒と外筒との間に連通路を形成して、ピストンによって画成された2つのシリンダ室に連通する2つの給排口をシリンダ底部側のブラケット取付部に集中配置することにより、給排口に接続される配管の簡素化を可能とした油圧シリンダが記載されている。
実開昭4−67596号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された油圧シリンダでは、次のような問題がある。油圧シリンダの組付時又はメンテナンス時等において、シリンダ室内に作動流体を充填する際、シリンダ室内のエア抜きを行う必要があるが、このとき、シリンダ室に連通する2つの給排口から真空引きを行うことになるため、作動流体の充填作業が煩雑になり、組付性及びメンテナンス性が悪い。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、配管の簡素化、作動流体の充填の容易化及び製造の容易化を達成することができる複動式の油圧シリンダを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を第1室と第2室とに画成するピストンと、該ピストンに連結されたピストンロッドと、前記第1室に作動流体を給排するための第1給排口と、前記第2室に作動流体を給排するための第2給排口とを備えた油圧シリンダにおいて、
前記シリンダの外周に外筒を設けて、前記シリンダと前記外筒との間に連通路を形成し、前記外筒に、前記第1給排口及び前記第2給排口を設けて、前記第2給排口と前記第2室とを前記連通路を介して連通させ、さらに、前記外筒に、前記第1室及び前記第2室をそれぞれエア抜きするための第1ブリーダ及び第2ブリーダを設けたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る油圧シリンダは、上記請求項1の構成において、前記第1給排口と、前記第2給排口と、前記第1ブリーダと、前記第2ブリーダとを前記外筒に一体に形成したことを特徴とする。
また、請求項3の発明に係る油圧シリンダは、上記請求項1又は2の構成において、前記第1、第2給排口と、前記第1、第2ブリーダとを隣接して配置して、前記第1、第2給排口、又は、該第1、第2給排口に接続される管路によって、前記第1、第2ブリーダを保護するようにしたことを特徴とする。
請求項1の発明に係る油圧シリンダによれば、第1及び第2給排口に接続する管路の配管を簡素化することが可能となり、また、第1及び第2ブリーダによって、第1室及び第2室のエア抜きを容易に行うことができる。
また、請求項2の発明に係る油圧シリンダによれば、一体成形により、製造が容易になり、生産性を向上させることができる。
また、請求項3の発明に係る油圧シリンダによれば、第1及び第2ブリーダの損傷を防止することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る油圧シリンダ10は、円筒状のシリンダ11の外周に略有底円筒状の外筒12を設けた二重筒構造となっており、シリンダ11と外筒12との間に環状の連通路13が形成されている。外筒12内に挿入されたシリンダ11は、一端部が外筒12の底部側の小径部に嵌合され、他端部が外筒12の開口端に螺着されたキャップ14に押圧されることによって固定されている。シリンダ11と外筒12との嵌合部は、Oリング15によってシールされている。シリンダ11の他端部には、ロッドガイド16が嵌合され、ロッドガイド16は、外筒12の開口部に嵌合されたシールケース17に嵌合されている。シールケース17と外筒12との嵌合部はOリング18によってシールされている。キャップ14の内部には、オイルシール19が収容されている。
シリンダ11内には、ピストン20が摺動可能に嵌装されており、ピストン20によってシリンダ11内がシリンダ室11A(第1室)、11B(第2室)の2室に画成されている。ピストン20には、ピストンロッド21の一端部がナット22によって連結されており、ピストンロッド21の他端側は、ロッドガイド16、シールケース17に装着されたロッドシール23、及び、キャップ14に収容されたオイルシール19に挿通されて外部へ延出されている。
外筒12の底部には、シリンダ室11Aと直接連通し、その直径が上方に向かうにつれて徐々に小径となるように、図中上端側が略半球状となった室24が形成されている。外筒12の室24の側壁には、室24内に連通する給排口25(第1給排口)が設けられており、また、室24の最上部に連通するブリード孔26が設けられている。ブリード孔26には、ブリードプラグ27(第1ブリーダ)が取付けられている。
ロッドガイド16には、シリンダ室11Bと連通路13とを連通させる通路28が形成されている。外筒12の底部側の側壁には、連通路13に連通する給排口29(第2給排口)が設けられており、また、連通路13の最上部に連通するブリード孔30が設けられている。ブリード孔30には、ブリードプラグ31(第2ブリーダ)が取付けられている。ここで、ブリード孔26は、給排口25に隣接して配置され、ブリード孔30は、給排口29に隣接して配置されている。
外筒12の底部及びピストンロッド21の先端部には、それぞれ取付アイ32及び33が取付けられている。
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
給排口25、29に給排装置(図示せず)を接続し、給排口25から室24を介してシリンダ室11A内へ作動流体を供給すると共に、シリンダ室11B内の作動流体を通路28及び連通路13を介して給排口29から排出することにより、ピストンロッド21を伸長させることができ、給排口29から通路28及び連通路13を介してシリンダ室11Bへ作動流体を供給すると共に、シリンダ室11A内の作動流体を室24を介して給排口25から排出することにより、ピストンロッド21を短縮することができ、また、給排口25及び29を閉じることにより、ピストンロッド21を固定することができる。
シリンダ室11A、11Bに作動流体を充填する際には、ブリードプラグ27及び29を開くことによって、エア抜きを行うことができ、作動流体を確実に充填することができるので、真空引き等の煩雑な作業が不要となり、油圧シリンダ10の組付性及びメンテナンス性を向上させることができる。このエア抜きに際しては、ブリード孔26を室24の最上部に、ブリード孔30を連通路13の最上部にそれぞれ接続して設けたので、取付アイ32を上方に向けて被取付対象に取付けることにより、効率よく略完全にエア抜きを行うことができる。
給排口25と給排口29とを互いの近傍に並べて集中配置したことにより、これらに接続される管路の配管を簡素化することができる。2つの給排口25、29を外筒の側壁に配置したことにより、ピストン20のストロークを犠牲にすることなく、油圧シリンダ10の全長を短くすることができる。外筒12の底部の取付アイ32の近傍に、給排口25、29とブリード孔26、30とを隣接して配置したので、給排口25、29、又は、これらに接続される管路(図示せず)によって、ブリード孔26、30に取付けられたブリードプラグ27、31を保護することができる。
外筒12は、給排口25、29及びブリード孔26、30を鋳造等によって一体成形することができ、また、外筒12にシリンダ11を挿入することによって、連通路13を形成することができ、溶接等の煩雑な工程が不要となるので、製造工程を簡素化することが可能となる。このとき、外筒12は、ピストン20が摺動するシリンダ11と別体となっているので、鋳造等によって容易に一体成形することが可能である。
なお、本実施形態に係る油圧シリンダ12は、自動車用サスペンション装置のスタビライザの剛性制御に適したものであるが、本発明は、これに限らず、他の複動式の油圧シリンダにも同様に適用することができる。
本発明の一実施形態に係る油圧シリンダの縦断面図である。 従来の自動車用サスペンション装置のスタビライザの剛性制御に用いられる従来の油圧シリンダの縦断面図である。
符号の説明
10 油圧シリンダ、11 シリンダ、11A シリンダ室(第1室)、11B シリンダ室(第2室)、12 外筒、13 連通路、20 ピストン、21 ピストンロッド、25 給排口(第1給排口)、29 給排口(第2給排口)、27 ブリードプラグ(第1ブリーダ)、31 ブリードプラグ(第2ブリーダ)

Claims (3)

  1. シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を第1室と第2室とに画成するピストンと、該ピストンに連結されたピストンロッドと、前記第1室に作動流体を給排するための第1給排口と、前記第2室に作動流体を給排するための第2給排口とを備えた油圧シリンダにおいて、
    前記シリンダの外周に外筒を設けて、前記シリンダと前記外筒との間に連通路を形成し、前記外筒に、前記第1給排口及び前記第2給排口を設けて、前記第2給排口と前記第2室とを前記連通路を介して連通させ、さらに、前記外筒に、前記第1室及び前記第2室をそれぞれエア抜きするための第1ブリーダ及び第2ブリーダを設けたことを特徴とする油圧シリンダ。
  2. 前記第1給排口と、前記第2給排口と、前記第1ブリーダと、前記第2ブリーダとを前記外筒に一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の油圧シリンダ。
  3. 前記第1、第2給排口と、前記第1、第2ブリーダとを隣接して配置して、前記第1、第2給排口、又は、該第1、第2給排口に接続される管路によって、前記第1、第2ブリーダを保護するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧シリンダ。
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