JP2005134657A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現像性及び耐刷性に優れた画像を形成し、現像処理において現像浴内に蓄積する現像カスを著しく低減可能にし、長期間安定に処理をすることができる現像液及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩を含有し、かつ式X−Y−O−(A)n−(B)m−H(式中、Xは芳香族基、Yは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、n、mはそれぞれ0又は1〜100の整数を表す。)で表されるノニオン芳香族エーテル系界面活性剤を1.0質量%〜10質量%含有し、pH8.5〜11.5であり、導電率xが30<x<100mS/cmである現像液で現像を用いて、ネガ型画像形成材料を現像することにより、上記課題が解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コンピュータ等のデジタル信号に基づいて可視光レーザーを走査することにより直接製版できる、いわゆるダイレクト製版可能なネガ型画像形成材料に有用な現像液、および前記現像液を使用する画像形成方法に関する。
従来、平版印刷版としては親水性支持体上に親油性の感光性樹脂層を設けた構成を有するPS版が広く用いられ、その製版方法として、通常はリスフィルムを介してマスク露光後、非画像部を溶解除去することにより所望の印刷版を得ていた。
近年、画像情報をコンピューターにより、電子的に処理、蓄積、出力するディジタル化技術が広く普及し、それに対応した新しい画像出力方式が種々実用化されるようになってきた。その結果レーザー光のような指向性の高い光をディジタル化された画像情報に従って走査し、リスフィルムを介す事無く、直接印刷版を製造するCTP技術が望まれ、これに適応した印刷版用原版を得ることが重要な技術課題となっている。
この光源としてArレーザー(488nm)やFD−YAGレーザー(532nm)、InGaN系半導体レーザー(バイオレットレーザー、350nm〜450nm)が採用され、この光源に感光性を有し、かなりの生産性が確保できる高感度な光重合性感光層を有する平版印刷版が開発され、実用に供されている。
高感度技術としては殆んどが光重合開始系に関するものであり、例えばArレーザー、FD−YAGレーザーに対して高感度な光重合開始系としては、チタノセンとクマリン色素との組み合わせ(例えば、特許文献1〜3参照。)、スチリル系色素とチタノセンとの組み合わせ(例えば、特許文献4参照。)、五員ヘテロ環酸性核を有する色素とチタノセンの組み合わせ(例えば、特許文献5参照。)がそれぞれ開示されている。
またバイオレットレーザーに対して高感度な光重合開始系としては、ナフトフラノン系色素とチタノセンとの組み合わせ(例えば、特許文献6参照。)、カルバゾリルスチリル系色素とチタノセンとの組み合わせ(例えば、特許文献7参照。)等が知られている。
一方、平版印刷版としての機能を安定して発現するためには、現像処理性として、露光部と未露光部と溶解度差(ディスクリミネーション)が大きいことが求められ、これらに関しては現像液に特定の界面活性剤を加えることである程度改良されることが開示されているが(例えば、特許文献8参照。)、さらに性能を付与する上で、重要になるのが、画像部ダメージの低減、及び現像液が常に安定な活性を保持することにある。
しかし、例えば、光重合性組成物を用いたネガ型の画像形成材料の現像にケイ酸カリウムなどを含む、pHが12.5を超える強アルカリ性水溶液が用いられることが報告されており(特許文献9参照)、このような高いpHの現像液は、画像部へのダメージが大きく耐刷性が不十分になる問題点があった。また、長期間の現像処理を続けると、環境例えば炭酸ガス濃度の変化によって、現像液の炭酸ガス吸収量が変化し現像液活性が変動するため、版材性能もその影響を受けて変動しやすいこと、また版材成分が現像層内に蓄積し、配管等の詰まりを生じる等の問題があった。
これに対して、この経時および繰り返しの使用による現像性能の低下を抑えるべく、ガラス基板表面に形成した感光性樹脂組成物層を、例えば、pH10前後の炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの混合水溶液で現像することが提案されている(例えば特許文献10、特許文献11参照)。
しかしながら、本発明者は、これらの現像液を、アルミニウム支持体表面に光重合型感光性樹脂組成物の感光層を有する平版印刷版原版に適用したところ、非画像部での現像性が十分とは言えなかった。 また、顔料を分散させたフォトレジストの現像性の問題を解決するために、アルキルフェノール系界面活性剤を添加したアルカリ現像液が報告されているが(特許文献12参照)、依然として十分な現像性及び耐刷性が得られなかった。
特開平9−268185号公報 特開平6−192309号公報 特開平10−204085号公報 特開平9−80750号公報 特開平10−101719号公報 特開2000−206690号公報 特開2001−42524号公報 特開2003−43703号公報 特開平8−108621号公報 特開平5−88377号公報 特開平11−65126号公報 特開平10−239858号公報
本発明の目的は、耐刷性に優れた画像を形成し、汚れ性にも優れ、現像液の特性に起因する経時的な現像性の低下を生じにくく、さらに現像処理において現像浴内に蓄積する現像カスを著しく低減可能にし、長期間安定に処理をすることができる、画像形成方法を提供することにある。
本発明者は、可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物およびバインダーポリマーを含む画像記録層が形成された光重合型画像形成材料を画像露光した後、特定のノニオン界面活性剤を含有し、かつ導電率が一定範囲でありpH8.5〜11.5の炭酸塩系現像液により現像することにより、非画像部の現像性が向上し、十分な現像性、耐刷性及び汚れ性を確保できることを見出し、上記課題を達成し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、支持体上に、可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物およびバインダーポリマーを含む画像記録層が形成された光重合型画像形成材料を画像露光した後、少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩を含有し、かつ下記式(1)のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤を1.0質量%〜10質量%含有し、pH8.5〜11.5であり、導電率xが30<x<100mS/cmである現像液を用いて現像することを特徴とする画像形成方法に関する。
X−Y−O−(A)n−(B)m−H (1)
(式中、Xは置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Yは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、n、mはそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しnとmは同時に0ではなく、またn若しくはmのいずれかが0である場合にはn及びmは1ではない。)
上記式で示される化合物を含む現像液を、露光した光重合型画像形成材料の現像に用いると、炭酸ガスの影響を受けにくい比較的に低いpH状態においても現像性に優れ、画像部へのダメージ低減による耐刷性向上、また解像力を著しく向上させる作用があることがわかった。また、画像記録層の不溶成分の分散向上剤としても作用するため、長期の処理においても現像層内に蓄積する現像カスを著しく低減できることがわかった。
本発明の画像形成方法によれば、画像形成材料へのダメージが少ない低いpHで十分な現像性を確保できることより、耐刷性と現像性の両立が可能で、さらに現像液の現像活性が炭酸ガスによっても低下しにくく、現像カスによる問題が発しない。
以下に本発明の画像形成方法を詳細に説明する。先ず、本発明の画像形成方法において使用する現像液について説明する。
〔現像液〕
本発明において使用する現像液は、少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩を含有し、かつ特定の構造のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤を1.0質量%〜10質量%を含有し、pH8.5〜11.5であり、導電率xが30<x<100mS/cmである。
(ノニオン芳香族エーテル系界面活性剤)
本発明において使用し得る現像液中に含まれるノニオン芳香族エーテル系界面活性剤は下記一般式(1)で表される。
X−Y−O−(A)n−(B)m−H (1)
(式中、Xは置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Yは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、n、mはそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しnとmは同時に0ではなく、またn若しくはmのいずれかが0である場合にはn及びmは1ではない。)。
上記式にて示される化合物において、式中、Xの芳香族基としてフェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられる。これらの芳香族基は置換基を有していてもよい。置換基としては、炭素原子数1〜100の有機基が挙げられる。有機基の例として下記一般式(I−A)(I−B)について記載する有機基が全て挙げられる。式中、A及びBがともに存在するとき、ランダムでもブロックの共重合体でもよい。
上記式(1)で表される化合物としてより具体的に、下記一般式(I−A)および(I−B)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005134657
(上記式中、R1、R2はそれぞれ水素原子又は炭素原子数1〜100の有機基を表し;p、qはそれぞれ1又は2を表し;Y1、Y2はそれぞれ単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し;r、sはそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しrとsは同時に0ではなく、またr若しくはsのいずれかが0である場合にはr及びsは1ではなく、r'、s'はそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しr'とs'は同時に0ではなく、またr'若しくはs'のいずれかが0である場合にはr'及びs'は1ではない。)
尚、pが2を表しR1が炭素原子数1〜100の有機基であるとき、R1は同一でも異なっていてもよくR1が一緒になって環を構成していてもよく、また、qが2を表しR2が炭素原子数1〜100の有機基であるとき、R2は同一でも異なっていてもよくR2が一緒になって環を構成していてもよい。
上記炭素原子数1〜100の有機基の具体例には、飽和でも不飽和でよく直鎖でも分岐鎖でもよい脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基など、その他に、アルコキシ基、アリーロキシ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、ポリオキシアルキレン鎖、ポリオキシアルキレン鎖が結合している上記の有機基などがある。上記アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよい。
好ましいR1、R2としては、水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アルキルカルバモイル基、アシルオキシ基又はアシルアミノ基、繰り返し単位数5〜20程度のポリオキシアルキレン鎖、炭素原子数6〜20のアリール基、繰り返し単位数5〜20程度のポリオキシアルキレン鎖が結合しているアリール基などがある。
一般式(I−A)及び(I−B)の化合物において、ポリオキシエチレン鎖の繰り返し単位数は好ましくは3〜50、より好ましくは5〜30である。ポリオキシプロピレン鎖の繰り返し単位数は好ましくは0〜10、より好ましくは0〜5である。なお、ポリオキシエチレン部とポリオキシプロピレン部はランダムでもブロックの共重合体でもよい。
一般式(I−A)で表される化合物としては、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
一般式(I−B)で表される化合物としては、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンメチルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルナフチルエーテル、ホリオキシエチレンノニルナフチルエーテル等が挙げられる。
ノニオン芳香族エーテル系界面活性剤は現像液中に、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
現像液におけるノニオン芳香族エーテル系界面活性剤の含有量は、現像液中1〜10質量%が適当であり、より好ましくは2〜8質量%である。ここで添加量が少なすぎると、現像性低下および画像記録層成分の溶解性低下を招き、逆に多すぎると、印刷版の耐刷性を低下させる。
以下に一般式(I−A)又は(I−B)で示されるノニオン芳香族エーテル系界面活性剤の例を示す。



Figure 2005134657














Figure 2005134657










Figure 2005134657
また、本発明の製版方法に使用される現像液は、上記一般式(I−A)および(I−B)で示されるノニオン芳香族エーテル系界面活性剤以外に、さらに以下に記すその他の界面活性剤を加えてもよい。
その他の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンステアレート等のポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート等のソルビタンアルキルエステル類、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレート等のモノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン界面活性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ペンチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ヘキシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩類、ドデシルスルホン酸ソーダ等のアルキルスルホン酸塩類、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸エステル塩類等のアニオン界面活性剤:ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアルキルベタイン類、アミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能であるが、特に好ましいのはアルキルナフタレンスルホン酸塩類等のアニオン界面活性剤である。
これら界面活性剤は単独、もしくは組み合わせて使用することができる。また、これら界面活性剤の現像液中における含有量は有効成分換算で、0.1から20質量%が好ましい。
本発明の画像形成方法で用いる現像液は、上記に説明したノニオン芳香族エーテル系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤を1.0質量%〜10質量%含有し、さらに少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩を含有し、並びにpH8.5〜11.5であり、導電率xが30<x<100mS/cmである。なお、pH及び導電率は、常温(約25℃)で測定した値である。
少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩は現像液中におけるアルカリ剤として作用する。炭酸塩としては、無機アルカリ及び有機アルカリの炭酸塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物、より好ましくは無機アルカリの炭酸塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物が挙げられる。また、炭酸塩の具体例としては、炭酸ナトリウム、同カリウム、及び同アンモニウム、が挙げられ、さらに好ましくは炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムが挙げられる。
炭酸水素塩としては、無機アルカリ及び有機アルカリの炭酸水素塩から選択される少なくとも一種の化合物、より好ましくは無機アルカリの炭酸水素塩からなる群より選択される少なくとも一種の化合物が挙げられる。また、炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、及び同アンモニウム、があげられ、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムが挙げられる。
炭酸塩の現像液中の濃度を0.005〜1mol/L、炭酸水素塩の現像液中の濃度を0.001〜1mol/Lにすることにより、pH8.5〜11.0の領域でpH緩衝性が得られ、また炭酸ガス吸収量も低減ができ好ましい。
また、pHは、8.5〜11.5であることが必須であり、9.0〜11.0であるのが好ましい。また、導電率xは30<x<100mS/cmであることが必須であり、31〜80mS/cmであるのが好ましく、35〜60mS/cmであることがさらに好ましい。
また現像液に、導電率調整剤として、有機酸のアルカリ金属塩類、無機酸のアルカリ金属塩類を更に加えて、導電率を調整することができる。
現像液が炭酸塩と炭酸水素塩の混合物以外のアルカリ金属塩からなる場合は、前記範囲のpHおよび導電率であっても、経時および繰り返しの使用による現像性能の低下が生じる。また、炭酸塩と炭酸水素塩の混合物からなる場合であっても、pHが前記範囲を下回ると、画像形成ができなくなり、前記範囲を上回ると、空気中の炭酸ガスによる劣化等により現像性能の低下が生じる。また、導電率が前記範囲を下回ると、アルミニウム板支持体表面の画像記録層組成物の溶出が困難となって画像形成ができず、前記範囲を上回ると、非画像部に残膜を生じることとなり、いずれも現像性能が低下する。
前記現像液は、アルカリ金属の炭酸塩と炭酸水素塩の両者を同一水中に添加、溶解して作製したものであっても、両者のそれぞれの水溶液を混合して作製したものであってもよい。
また、前記現像液にはアルカリ剤として更に、たとえば第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、および同リチウムなどの無機アルカリ剤および、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ剤を単独もしくは2種以上を組み合わせて混合して用いても良い。
現像液にはキレート剤を含有させてもよい。キレート剤としては、例えば、Na227、Na533、Na339、Na24P(NaO3P)PO3Na2、カルゴン(ポリメタリン酸ナトリウム)などのポリリン酸塩、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのようなアミノポリカルボン酸類の他2−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;2−ホスホノブタノントリカルボン酸−2,3,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ホスホノエタントリカルボン酸−1,2,2、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類を挙げることができる。このようなキレート剤の最適量は使用される硬水の硬度およびその使用量に応じて変化するが、一般的には、使用時の現像液中に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲で含有させる。
本発明の現像液には、上記の成分の他に、必要に応じて以下の様な成分を併用することができる。例えば安息香酸、フタル酸、p−エチル安息香酸、p−n−プロピル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、p−n−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p−2−ヒドロキシエチル安息香酸、デカン酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の有機カルボン酸;イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の有機溶剤;この他、キレート剤、還元剤、染料、顔料、硬水軟化剤、防腐剤等が挙げられる。
上記の現像液は、露光されたネガ型画像形成材料の現像液および現像補充液として用いることができ、自動現像機に適用することが好ましい。自動現像機を用いて現像する場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させてもよい。本発明の画像形成方法においてもこの補充方式が好ましく適用される。上記現像液を後述する画像形成材料の現像に使用することにより、本発明の効果は特に顕著になる。
本発明における画像形成材料は、支持体上に、画像記録層と、任意に保護層とを順次積層してなるものであって、前記画像記録層には可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物、及びバインダーポリマーを含むことを特徴とする。
ここで、「順次積層する」とは、支持体上に、下塗り層、画像記録層、及び保護層がこの順に設けられることを指し、下塗り層、保護層は必要に応じて設けることができ、また目的に応じて設けられる他の層(例えば、中間層、バックコート層、等)の存在を否定するものではない。
〔可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系〕
可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系とは、可視光線〜紫外線波長域の光を吸収して、光重合を開始し得る化合物を含む系を意味する。より具体的には、可視光線〜紫外線波長域、好ましくは330〜700nmに極大吸収波長を有する増感色素と、光重合開始剤との組み合わせが挙げられる。光重合開始剤は2種以上の光重合開始剤を用いてもよい(併用系)。このような光重合開始系として、使用する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々の、増感色素(染料)と、光開始剤あるいは2種以上の光開始剤の併用系を適宜選択して用いることができる。以下に具体例を列挙するがこれらに制限されるものではない。
400nm以上の可視光線、Arレーザー、半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAGレーザーを光源とする場合について、種々の光開始系が提案されており、例えば、米国特許第2,850,445号に記載のある種の光還元性染料、例えばローズベンガル、エオシン、エリスロシンなど、あるいは、染料と開始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377号)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155292号)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−151024号)、3−ケトクマリンと活性剤の系(特開昭52−112681号、特開昭58−15503号)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号、特開昭59−140203号、特開昭59−189340号、特開昭62−174203号、特公昭62−1641号、米国特許第4766055号)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−258903号、特開平2−63054号など)染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開昭64−13140号、特開昭64−13141号、特開昭64−13142号、特開昭64−13143号、特開昭64−13144号、特開昭64−17048号、特開平1−229003号、特開平1−298348号、特開平1−138204号など)ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643号、特開平2−244050号)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−221110号)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン性不飽和化合物を組み合わせた系(特開平4−221958号、特開平4−219756号)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開平6−295061号)、チタノセンとベンゾピラン環を有する色素の系(特開平8−334897号)等を挙げることができる。
また、最近400〜410nmの波長のレーザー(バイオレットレーザー)が開発され、それに感応する450nm以下の波長に高感度を示す光重合開始系が開発されており、これらの光開始系も使用される。例えば、カチオン色素/ボレート系(特開平11−84647号公報)、メロシアニン色素/チタノセン系(特開2000−147763号公報)、カルバゾール型色素/チタノセン系(特開2001−42524号公報)等を挙げることができる。本発明においては特に、光重合開始系がチタノセン化合物を含むことが、感度の点で優れており好ましい。
チタノセン化合物としては、種々のものを用いることができるが、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号各公報に記載されている各種チタノセン化合物から適宜選んで用いることができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙げることができる。
また、光重合開始系が、上述したチタノセン化合物と更にトリアジン化合物を含むことが好ましい。チタノセン化合物と併用するトリアジン化合物の例としては、下記一般式(I)で表されるハロメチルトリアジン化合物が挙げられる。
Figure 2005134657
式中Q1及びQ2は、それぞれ独立にハロメチル基を表し、XはCOOH基を除く、ハメット(Hammett)のσ値が0〜+0.8までの範囲にある電子吸引性置換基を表し、nは0〜5の整数を表す。
なお、本発明においては、ハメットのσ値の定義はレフラー(J. E. Leffler)著、都野雄南訳「有機反応速度論」(東京、廣川書店、1968年発行)に従うものである。
本発明に用いられる一般式(I)で表されるトリアジン化合物において、ハメットのσ値が0〜+0.8までの範囲にある置換基Xの具体例としては、フェニル基、電子吸引基で置換されたフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、アセチル基、エトキシカルボニル基、−PO3H基、アルキル置換ホスホニル基、チオシアノ基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ジメチルスルホニル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヨージル基等を挙げることができる。
この中で好ましいものは、水素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、アセチル基、フェニル基、電子吸引基で置換されたフェニル基である。
一般式(I)で表される具体的な化合物の例としては以下のものを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
















Figure 2005134657


















Figure 2005134657
更に上記光開始系に必要に応じ、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール等のチオール化合物、N−フェニルグリシン、N,N−ジアルキルアミノ芳香族アルキルエステル等のアミン化合物等の水素供与性化合物を加えることにより更に光開始能力が高められることが知られている。これらの光重合開始系の使用量は後述のエチレン性不飽和化合物100重量部に対し、0.05〜100重量部、好ましくは0.1〜70重量部、更に好ましくは0.2〜50重量部の範囲で用いられる。
〔少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物〕
少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物(以下エチレン性不飽和結合含有化合物とも呼ぶ)とは、画像記録層形成組成物が活性光線の照射を受けた時、光重合開始剤の作用により付加重合し、架橋、硬化するようなエチレン性不飽和基を少なくとも一つ有する化合物である。このような付加重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも一つ含む化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつものである。
モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エ−テル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタアクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス[p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ジメチルメタン、ビス−[p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル]ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,5−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマーの混合物も挙げることができる。また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレシビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の例としては、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R')OH (A)
(ただし、RおよびR'はHあるいはCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号の各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。さらに日本接着協会誌Vo1.20, No.7, 300〜308ぺ−ジ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。なお、これらエチレン性不飽和結合含有化合物の使用量は、画像記録層全成分の5〜80質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲で使用される。
〔バインダーポリマー〕
本発明の方法において用いられる画像形成材料の画像記録層中のバインダーポリマー(高分子結合剤)としては、該画像記録層の皮膜形成剤としてだけでなく、アルカリ現像液に溶解する必要があるため、アルカリ水に可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が使用される。
この様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。
また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
また特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特開平11−352691号に記載のポリウレタン樹脂も本発明の用途には有用である。
これら高分子重合体は側鎖にラジカル反応性基を導入することにより硬化皮膜の強度を向上させることができる。付加重合反応し得る官能基としてエチレン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が、又光照射によりラジカルになり得る官能基としてはメルカプト基、チオール基、ハロゲン原子、トリアジン構造、オニウム塩構造等が、又極性基としてカルボキシル基、イミド基等が挙げられる。上記付加重合反応し得る官能基としては、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチリル基などエチレン性不飽和結合基が特に好ましいが、又アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン酸基、燐酸基、カルバモイル基、イソシアネート基、ウレイド基、ウレイレン基、スルフォン酸基、アンモニオ基から選ばれる官能基も有用である。
画像記録層の現像性を維持するためには、バインダーポリマーは適当な分子量、酸価を有することが好ましく、重量平均分子量で5000〜30万、酸価20〜200の高分子重合体が有効に使用される。
これらのバインダーポリマーは画像記録層全組成中に任意な量を混和させることができる。好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜80%である。90重量%以下の場合には形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えるため好ましい。またエチレン性不飽和結合含有化合物とバインダーポリマーは、重量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/2てあり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
〔その他の成分〕
また、上記画像形成材料の画像記録層においては、以上の基本成分の他に画像記録層用組成物(以下、感光性組成物ともいう)の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、画像記録層の固形分に対して約0.01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で画像記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、画像記録層の固形分に対して約0.5%〜約10%が好ましい。
更に画像記録層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15:3、15:4、15:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の添加量は画像記録層用全組成物の約0.5%〜約20%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は画像記録層用全組成物の10%以下が好ましい。
〔画像形成材料の形成方法〕
本発明において、画像形成材料の画像記録層組成物を後述のアルミニウム支持体上に塗布する際には、種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート−3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は1〜50重量%が適当である。
本発明において画像記録層には、塗布面質を向上するために界面活性剤を添加することができる。画像記録層の被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.3〜5g/m2である。更に好ましくは0.5〜3g/m2である。
〔保護層〕
通常、露光を大気中で行う場合には、画像記録層の上に、さらに、保護層を設ける事が好ましい。保護層は、画像記録層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や塩基性物質等の低分子化合物の画像記録層への混入を防止し、大気中での露光を可能とする。従って、この様な保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過は実質阻害せず、画像記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できる事が望ましい。この様な、保護層に関する工夫が従来よりなされており、米国特許第3,458,311号、特開昭55−49729号公報に詳しく記載されている。
保護層に使用できる材料としては、例えば、比較的、結晶性に優れた水溶性高分子化合物を用いる事がよく、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸などのような水溶性ポリマーが知られていが、これらの内、ポリビニルアルコールを主成分として用いる事が、酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも良好な結果を与える。保護層に使用するポリビニルアルコールは、必要な酸素遮断性と水溶性を有するための、未置換ビニルアルコール単位を含有する限り、一部がエステル、エーテル、およびアセタールで置換されていても良い。また、同様に一部が他の共重合成分を有していても良い。ポリビニルアルコールの具体例としては71〜100%加水分解され、分子量が300から2400の範囲のものを挙げる事ができる。
具体的には、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8等が挙げられる。
保護層の成分(PVAの選択、添加剤の使用)、塗布量等は、酸素遮断性・現像除去性の他、カブリ性や密着性・耐傷性を考慮して選択される。一般には使用するPVAの加水分解率が高い程(保護層中の未置換ビニルアルコール単位含率が高い程)、膜厚が厚い程酸素遮断性が高くなり、感度の点で有利である。しかしながら、極端に酸素遮断性を高めると、製造時・生保存時に不要な重合反応が生じたり、また画像露光時に、不要なカブリ、画線の太りが生じたりという問題を生じる。また、画像部との密着性や、耐傷性も版の取り扱い上極めて重要である。即ち、水溶性ポリマーからなる親水性の層を親油性の重合層に積層すると、接着力不足による膜剥離が発生しやすく、剥離部分が酸素の重合阻害により膜硬化不良などの欠陥を引き起こす。
これに対し、これら2層間の接着性を改善すべく種々の提案がなされている。たとえば米国特許第292,501号、米国特許第44,563号には、主にポリビニルアルコールからなる親水性ポリマー中に、アクリル系エマルジョンまたは水不溶性ビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体などを5〜80重量%混合し、重合層の上に積層することにより、十分な接着性が得られることが記載されている。本発明における保護層に対しては、これらの公知の技術をいずれも適用する事ができる。このような保護層の塗布方法については、例えば米国特許第3,458,311号、特開昭55−49729号公報に詳しく記載されている。
さらに、保護層に他の機能を付与する事もできる。例えば、露光に使う、350nmから450nmの光の透過性に優れ、かつ500nm以上の光を効率良く吸収しうる、着色剤(水溶性染料等)の添加により、感度低下を起こすことなく、セーフライト適性をさらに高める事ができる。
(支持体)
次に、画像形成材料の支持体について説明する。支持体は、特に限定されないが、アルミニウム支持体が好ましい。アルミニウム支持体は、寸度的に安定なアルミニウムまたはその合金(例えば珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルとの合金)、またはアルミニウム、アルミニウム合金がラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムまたは紙を意味し、通常その厚さは0.05mm〜1mm程度である。また特開昭48−18327号に記載の複合シートも使用することができる。
アルミニウム支持体は適宜、後述する表面処理が施されることが好ましい。
(砂目立て処理)
砂目立て処理方法は、特開昭56−28893号に開示されているような機械的砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどがある。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。その中でも本発明に有用に使用される表面粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目立てする方法であり、適する電流密度は100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解を行うことが好ましい。
このように砂目立て処理したアルミニウム支持体は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いることにより改善できる。本発明において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、Alの溶解量が5〜20g/m3となるような条件が好ましい。エッチングのあと表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方法及び特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法が挙げられる。なお、本発明で有効に用いられるAl支持体の表面粗さ(Ra)は0.3〜0.7μmである。
(陽極酸化処理)
以上のようにして処理されたアルミニウム支持体は、さらに陽極酸化処理が施されることが好ましい。陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。陽極酸化処理の条件は使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1,412,768号明細書に記載されている、硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第3,511,661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。本発明においては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが好ましく、1g/m2以上であると版に傷が入り難く、10g/m2以下であると製造に多大な電力が不要となり、経済的に有利である。好ましくは、1.5〜7g/m2である。更に好ましくは、2〜5g/m2である。
更に、本発明においては、砂目立て処理及び陽極酸化後、アルミニウム支持体に封孔処理を施してもかまわない。かかる封孔処理は、熱水又は無機塩または有機塩を含む熱水溶液への基板の浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。また本発明のアルミニウム支持体にはアルカリ金属珪酸塩によるシリケート処理又はシリケート処理以外の処理、たとえば弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理などの表面処理がなされてもかまわない。
上記の如く表面処理を施されたアルミニウム支持体上に、前記の光重合性組成物からなる画像記録層を形成することで、本発明の画像形成材料を作製するが、画像記録層を塗設する前に必要に応じて有機または無機の中間層が設けられてもかまわない。
〔中間層〕
本発明における画像形成材料には、画像記録層と支持体との間の密着性や汚れ性を改善する目的で、中間層を設けてもよい。このような中間層の具体例としては、特公昭50−7481号、特開昭54−72104号、特開昭59−101651号、特開昭60−149491号、特開昭60−232998号、特開平3−56177号、特開平4−282637号、特開平5−16558号、特開平5−246171号、特開平7−159983号、特開平7−314937号、特開平8−202025号、特開平8−320551号、特開平9−34104号、特開平9−236911号、特開平9−269593号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平10−161317号、特開平10−260536号、特開平10−282682号、特開平11−84674号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平11−38635号、特開平11−38629号、特開平10−282645号、特開平10−301262号、特開平11−24277号、特開平11−109641号、特開平10−319600号、特開平11−84674号、特開平11−327152号、特開2000−10292号、特開2000−235254号、特開2000−352824号、特願平11−284091号明細書、特開2001−209170号公報等に記載のものを挙げることができる。
〔露光及び現像処理〕
本発明における画像形成材料を、例えば、カーボンアーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ヘリウムカドミニウムレーザー、アルゴンイオンレーザー、FD・YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー、半導体レーザー(350nm〜600nm)等の従来公知の活性光線で画像露光した後、現像処理することにより、アルミニウム板支持体表面に画像を形成することができる。画像露光後、現像までの間に、重合性画像記録層の硬化率を高める目的で50℃〜150℃の温度で1秒〜5分の時間の加熱プロセスを設けることを行っても良い。
また、本発明において画像記録層の上には、前述したように、通常、酸素遮断性を有する保護層が設けてあり、本発明における現像液を用いて、保護層の除去と画像記録層未露光部の除去を同時に行う方法、または、水、温水で保護層を先に除外し、その後未露光部の画像記録層を現像で除去する方法が知られている。これらの水または温水には特開平10−10754号公報に記載の防腐剤等、特開平8−278636号公報に記載の有機溶剤等を含有させることができる。
本発明において、画像形成材料の現像は、常法に従って、0〜60℃、好ましくは15〜40℃程度の温度で、例えば、露光処理した画像形成材料を現像液に浸漬してブラシで擦る等により行う。
さらに自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させても良い。このようにして現像処理された画像形成材料は特開昭54−8002号、同55−115045号、同59−58431号などの各公報に記載されているように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムやデンプン誘導体等を含む不感脂化液で後処理される。本発明において画像形成材料の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができる。また画像形成材料が平版印刷版原版である場合には、上記のような処理により得られた印刷版は特開2000−89478号公報に記載の方法による後露光処理やバーニングなどの加熱処理により、耐刷性を向上させることができる。このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
本発明において画像形成材料が平版印刷版原版である場合には、以上の処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。印刷時、版上の汚れ除去のためプレートクリーナーを使用してもよい。プレートクリーナーとしては、従来より知られているPS版用プレートクリーナーが用いることができ、例えば、CL−1,CL−2,CP,CN−4,CN,CG−1,PC−1,SR,IC(富士写真フイルム株式会社製)等が挙げられる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明するが、勿論、本発明の範囲はこれらにより制限されるものではない。
初めに以下のようにして、画像形成材料として平版印刷版原版(1)〜(4)を作成した。
〔平版印刷版原版(1)〕
厚さ0.3mmの材質1Sのアルミニウム板を水でよく洗浄し、10%水酸化ナトリウムに70℃60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗、その後20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて、1.5%硝酸水溶液中で270クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.30μm(Ra表示)であった。引き続いて、30%の硫酸水溶液中に浸漬し、40℃で2分間デスマットした後、33℃、20%硫酸水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において、50秒陽極酸化したところ厚さが2.7g/m2であった。
このように処理されたアルミニウム版上に、下記組成の中間層用塗布液を塗布し、乾燥塗布重量が2mg/m2に塗布し、100℃で3分乾燥した。
<中間層用塗布液>
下記組成を混合攪拌し、約5分後に発熱が見られ、60分間反応させた後、メタノール20,000gを加えた液。
メタノール 100g
DDP−8(燐酸化合物:日光ケミカル製) 15g
水 10g
燐酸 5g
テトラエトキシシラン 50g
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン 50g
この下塗り層上に、下記組成の光重合性組成物1を乾燥塗布重量が1.5g/m2になるように塗布し、100℃で90秒間乾燥させ感光層を形成した。
<光重合性組成物1>
エチレン性不飽和結合含有化合物(A1) 1.8g
バインダーポリマー(B1) 1.5g
増感色素(C1) 0.15g
光重合開始剤(D1) 0.2g
β−フタロシアニン(F1)分散物 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF177(DIC製) 0.03g
メチルエチルケトン 10g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10g

































Figure 2005134657
このように形成された光重合性感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度500)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2になるように塗布し、100℃で90秒間乾燥させ、平版印刷版原版(1)を得た。
〔平版印刷版原版(2)〕
上記平版印刷版原版(1)において、光重合性組成物1におけるC−1をC−2(後述)に変更した光重合性組成物2を使用した以外は同様の方法で、平版印刷版原版(2)を作成した。
〔平版印刷版原版(3)〕
平版印刷版原版(2)において、光重合性組成物2に更にトリアジン化合物(I)−1を0.1g添加した光重合性組成物3を用いた以外は同様の方法で、平版印刷版原版(3)を作成した。
〔平版印刷版原版(4)〕
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて、1%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理
を行った。その表面粗さを測定したところ、0.45μm(Ra表示)であった。引き続いて、30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸化したところ、厚さが2.7g/m2の陽極酸化被膜が形成された。
上記の陽極酸化被膜が形成されたアルミニウム板に、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体(60/25/15モル比、分子量Mn=3万)を、水/メタノール=5g/95gに溶解した液を塗布量が3mg/m2となるように塗布し、80℃、30秒間乾燥させたものを支持体とした。
この中間層上に、下記組成の光重合性組成物4を乾燥塗布重量が1.5g/m2になるように塗布し、100℃で90秒間乾燥させ感光層を形成した。
<光重合性組成物4>
エチレン性不飽和結合含有化合物(A2) 1.5g
バインダーポリマー(B2) 1.8g
増感色素(C2) 0.1g
上記光重合開始剤(D1) 0.2g
β−フタロシアニン(F1)分散物 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF177(DIC製) 0.03g
メチルエチルケトン 10g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10g


















Figure 2005134657
このように形成された光重合性感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度500)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2になるように塗布し、100℃で90秒間乾燥させ、平版印刷版原版(4)を得た。
これらの平版印刷版原版の内、平版印刷版原版(1)(光重合性組成物1)はFD・YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4)で、平版印刷版原版(2)〜(4)(光重合性組成物2〜4)はVioletレーザー(富士写真フイルム社製ラクセルVx9600CTP)にて、露光量を変え、2400dpiで175線の条件で画像露光した。
現像は下記組成の現像液およびフィニッシングガム液FP−2W(富士写真フイルム社製)を仕込んだ自動現像機(富士写真フイルム社製LP−850PII)で標準処理を行った。
<現像液>
下記成分を水に溶解し、現像液を調製した。
炭酸塩 a mol/L
炭酸水素塩 b mol/L
界面活性剤 c g/L
添加剤 d g/L
エチレンジアミンテトラ酢酸・4Na塩(キレート剤) 2 g/L


Figure 2005134657
[評価]
現像性評価の指標として、アルカリ現像液による非画像部の現像速度を測定し、また、耐刷性評価の指標として、アルカリ現像液の画像記録層への浸透速度を測定した。
以下に、本発明における「アルカリ現像液による非画像部の現像速度」及び「アルカリ現像液の画像記録層への浸透速度」の測定方法について詳細に説明する。
<アルカリ現像液による非画像部の現像速度の測定>
ここで、アルカリ現像液による非画像部の現像速度とは、画像記録層(非画像部)の膜厚(m)を現像に要する時間(sec)で除した値である。本発明における現像速度の測定方法としては、図1に示すように、アルミニウム支持体上に未露光の画像記録層を備えたものを範囲の一定のアルカリ現像液(30℃)中に浸漬し、画像記録層の溶解挙動をDRM干渉波測定装置で調査した。図1に、画像記録層の溶解挙動を測定するためのDRM干渉波測定装置の概略図を示す。本発明においては、640nmの光を用い干渉により膜厚の変化を検出した。現像挙動が画像記録層表面からの非膨潤的現像の場合、膜厚は現像時間に対して徐々に薄くなり、その厚みに応じた干渉波が得られる。また、膨潤的溶解(脱膜的溶解)の場合には、膜厚は現像液の浸透により変化するため、きれいな干渉波が得られない。
この条件において測定を続け、画像記録層が完全に除去され、膜厚が0となるまでの時間(現像完了時間)(s)と、画像記録層の膜厚(μm)より、現像速度を以下の式により求めることができる。この現像速度が大きいものほど、現像液により容易に膜が除去され、現像性が良好であると判定する。
(未露光部の)現像速度=〔画像記録層厚(μm)/記録完了時間(sec)〕
実技性能との対応を得るため、版材の現像性試験をった(現像性評価参照)。
<アルカリ現像液の画像記録層への浸透速度の測定>
また、アルカリ現像液の画像記録層への浸透速度とは、導電性支持体上に前記画像記録層を製膜し、現像液に浸漬した場合の静電容量(F)の変化速度を示す値である。
本発明における浸透性の目安となる静電容量の測定方法としては、図2に示すように、アルカリ現像液(28℃)中に、露光して(光重合性組成物1はFD・YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4)で、露光量を0.25mJ/cm2、光重合性組成物2、3はVioletレーザー(富士写真フイルム社製ラクセルVx9600CTP)にて、露光量を0.05mJ/cm2露光)、硬化した画像記録層を備えたアルミニウム支持体を一方の電極として浸漬し、アルミニウム支持体に導線をつなぎ、他方に通常の電極を用いて電圧を印加する方法が挙げられる。電圧を印加後、浸漬時間の経過に従って現像液が支持体と画像記録層との界面に浸透し、静電容量が変化する
この静電容量が変化するまでにかかる時間(s)と、画像記録層の膜厚(μm)より以下の式により求めることができる。この浸透速度が小さいものほど、現像液の浸透性が低いと判定する。
(露光部の)現像液浸透速度=
〔画像記録層厚(μm)/静電容量変化が一定になるまでに要する時間(s)〕
実技性能との対応を得るため、得られた版材を印刷機にかけ耐刷性試験を行った
(耐刷性評価参照)。
本発明の平版印刷版原版における画像記録層の物性としては、アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上が好ましく、より好ましくは80〜400nm/secであり、更に好ましくは90〜200nm/secである。また、アルカリ現像液の露光部における浸透速度は100nF/sec以下であることが好ましく、より好ましくはは90nF/sec以下、更に好ましくは80nF/sec以下である。
(現像性評価)
富士写真フイルム社製LP−850PIIを用い、表1に記載の現像液により28℃18秒で現像し、実際の非画像部の現像性を観察した。
(耐刷性評価)
平版印刷版原版(1)〜(3)を、光重合性組成物1はFD・YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4)で2400dpiで175線、0.25mJ/cm2で画像露光、光重合性組成物2、3はVioletレーザー(富士写真フイルム社製ラクセルVx9600CTP)にて、2400dpiで175線、0.05mJ/cm2で画像露光した。
露光後、水道水による水洗により保護層を除去した後、富士写真フイルム社製LP−850PIIを用い、28℃18秒で現像した。フィニッシャーは、富士フイルム(株)社製FP−2Wの1:1水希釈液を用いた。
得られた平版印刷版を、小森コーポレーション(株)製印刷機リスロンを用いて印刷し、刷了枚数を耐刷性の指標とした。
(空気中炭酸ガスによるpH低下)
各現像液を富士写真フイルム社製LP−850PIIに仕込み、1日版材を処理せず、放置した後のpH変動を求めた。
(現像カスの評価)
上述の塗布感材20m2を上述の現像液(1リットル)中で現像後、1ヶ月放置し沈降した現像カスの有無を調査した。この結果も示す。
Figure 2005134657








Figure 2005134657























Figure 2005134657























Figure 2005134657
上記表中、現像性評価において○は残膜なしを表し、現像カス評価において○は沈殿なし、△は微量沈殿あり、×は沈殿多量を表す。
表2〜5の結果から明らかなように、本発明の画像形成方法により、画像形成材料へのダメージが少ない比較的低いpH(8.5〜11.5)でも十分な現像性が得られ、良好な耐刷性が得られた。また、現像液のpH変動が小さいことから、炭酸ガスによる現像活性の低下が小さいと考えられる。また、現像カスによる問題もほとんど発生しなかった(表2〜5、現像液1〜13)。一方、本発明の画像形成方法によらず、画像形成を行った場合には、残膜が生じて十分な現像性が確保できなかったり、耐刷性が低下したり、さらに現像カスが現像浴内に沈殿するという現象が見られた(表2〜5、比較現像液14〜19)。
画像記録層の溶解挙動を測定するためのDRM干渉波測定装置の一例を示す概略構成図である。 現像液の画像記録層への浸透性を評価するのに用いられる静電容量の測定方法の一例を示す概略構成図である。

Claims (8)

  1. 支持体上に、可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する重合可能な化合物およびバインダーポリマーを含む画像記録層が形成された光重合型画像形成材料を画像露光した後、少なくとも一種の炭酸塩及び少なくとも一種の炭酸水素塩を含有し、かつ下記式(1)のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤を1.0質量%〜10質量%含有し、pH8.5〜11.5であり、導電率xが30<x<100mS/cmである現像液を用いて現像することを特徴とする画像形成方法:
    X−Y−O−(A)n−(B)m−H (1)
    (式中、Xは置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Yは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、n、mはそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しnとmは同時に0ではなく、またn若しくはmのいずれかが0である場合にはn及びmは1ではない。)。
  2. 該炭酸塩が無機アルカリの炭酸塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、該炭酸水素塩が無機アルカリの炭酸水素塩からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1記載の画像形成方法。
  3. 該炭酸塩が炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸アンモニウムからなる群より選択される少なくとも一種であり、該炭酸水素塩が炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素アンモニウムからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1記載の画像形成方法。
  4. 該現像液が、有機酸のアルカリ金属塩及び無機酸のアルカリ金属塩からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を更に含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 該現像液が、界面活性剤として下記一般式(I−A)および/または(I−B)で示される化合物を少なくとも含有する請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成方法。
    Figure 2005134657
    (上記式中、R1、R2はそれぞれ水素原子又は炭素原子数1〜100の有機基を表し;p、qはそれぞれ1又は2を表し;Y1、Y2はそれぞれ単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し;r、sはそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しrとsは同時に0ではなく、またr若しくはsのいずれかが0である場合にはr及びsは1ではなく、r'、s'はそれぞれ0又は1〜100の整数を表し、但しr'とs'は同時に0ではなく、またr'若しくはs'のいずれかが0である場合にはr'及びs'は1ではない。)。
  6. 可視光線〜紫外線波長域の光に感応する光重合開始系が、330〜700nmに極大吸収波長を有する増感色素と光重合開始剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  7. 光重合開始系がチタノセン化合物を含む、請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 光重合開始系がチタノセン化合物及びトリアジン化合物を含む、請求項6に記載の画像形成方法。
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