JP2005142984A - 透光性アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な導電性を有し、透明性が高く視界の妨げとならないうえに複雑な形状にも対応可能な透光性アンテナを提供することを目的としている。
【解決手段】透光性のアンテナであって、透明基板上に、線幅2〜40μmの格子状等、任意の幾何学模様パターンからなる導電層を形成したことを特徴としている。また、前記導電層のパターンピッチが、送信または受信する波長の1/4以下かつ線幅の10倍以上であることを特徴とする。前記導電層は、金属箔をエッチングすることにより形成したもの、金属細線を略平行に配列したもの、あるいは金属細線を略平行に配列した複数の配線体を互いに導通するように組み合わせることにより形成したもの、導電性インクを印刷することにより形成したもの、感光性導電性インクを透明基板に塗布し、露光、現像によりパターン形成したもの、合成繊維の短繊維を平織りした織布に金属めっきを施したものとすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、透光性を有するアンテナに関し、特には、自動車の窓ガラス等に貼り付けて使用される透光性アンテナに関するものである。
従来、ガラスなどの透明性の基板材に対してその透過性を有効に保ってアンテナを形成する場合、a)きわめて細い導電性のワイヤを用いて透過光をさえぎらないようにアンテナ形状にガラス表面に貼り付ける構造、b)それらのワイヤをガラス内部に一体形成する構造、c)アンテナをガラスで挟み込む構造が採用されてきた。また、さらにはd)導電性のワイヤもしくはシートなどでその必要となる透過部分の周辺にループ上にアンテナを形成してきた。
良好なアンテナとしての特性を得るために、e)金属箔や、金属、グラファイト、カーボンブラック等の導電性粒子をアクリル樹脂等のバインダーに高濃度で混入し、塗布したり、あるいはこれらのフィラーを高濃度でプラスチックに混入したりする方法が考えられる(特許文献1参照)。また、f)蒸着等のドライプレーティング法により、透明な導電膜を作製する方法も考えられる。
光の透過性を必要とする部位に使用する透明なアンテナ材としては、前記a)〜d)の構造のほか、さらに積極的に透明性を維持し自由な形状に加工するために、g)透明基板に、透明導電性高分子膜もしくは透光性金属薄膜もしくは酸化物半導体透明導電膜、またはこれらの複合膜を形成してアンテナとする構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開昭58−91777号公報 特開2001−136014号公報
しかしながら、上述のa)の構造の場合、細いワイヤを用いることで広帯域化が難しく、アンテナを基材に固定する方法が必要となる。b)の構造の場合、製造工程が複雑となる。またa)の場合と同じような特性に関する問題が生ずる。c)の構造の場合も、同様に基材の透過性を維持しようとすると、a)、b)と同じ様なアンテナの構造でさらに2枚の基材間に挟み込むということで、接着の問題、端部のシーリングなど新たな問題が生ずる。d)の構造では、開口面の透過性の維持という面では十分であるが、基材周辺にループ上にアンテナを配置するということでアンテナの配置、形状の自由度に制限を及ぼす。
上述のe)の構造の場合、金属、グラファイト、カーボンブラック等は、可視領域の光の透過性は無く、そのため、そのまま数μm程度の薄膜にしても、とうてい透明にはならない。したがって、金属箔の場合は、前記電解金属箔でも厚みが20〜50μm程度、化学メッキで数μmであり、光の透過性はよくない。導電性粒子を樹脂中にバインドしたものは、使用する導電性粒子の粒子径が0.1〜25μm程度で、また該粒子は高濃度で混入されるため、やはり透明性はよくない。また、f)蒸着等のドライプレーティング法によると、透明な導電膜は作製が可能であるが、複雑な形状の被着体には採用できない。
さらに、上述のg)の構造の場合、アンテナとして十分な機能を発揮させるための導電性である0.5Ω以下レベルの表面抵抗率を、透明性を維持しつつ得ることは非常に困難であり、実用上十分な特性を有するアンテナ材は得られていなかった。
そこで、本発明は、十分な導電性を有し、透明性が高く、視界の妨げとならないうえに、複雑な形状にも対応可能な透光性アンテナを提供することを目的としている。
本発明は、上記従来の問題点を解決したものであり、透光性のアンテナであって、透明基板上に、線幅2〜40μmの格子状に代表される幾何学模様のパターンからなる導電層を形成したことを特徴としている。また、前記導電層のパターンピッチが、送信または受信する波長の1/4以下かつ線幅の10倍以上であることを特徴としている。
さらに、前記導電層が、金属箔をエッチングすることにより形成したものであること、金属細線を略平行に配列したもの、あるいは金属細線を略平行に配列した複数の配線体を互いに導通するように組み合わせることにより形成したものであること、導電性インクを印刷することにより形成したものであること、感光性導電性インクを透明基板に塗布し、露光、現像によりパターン形成したものであること、合成繊維の短繊維を平織りした織布に金属めっきを施したものであることをそれぞれ特徴としている。
さらに、透明基板と導電層との間に、透明高誘電体物質層を形成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、低抵抗材料からなる視界の妨げとならないレベルの細線の組み合わせによるパターンを導電層としているので、十分な導電性を有し、透明性が高く、視界の妨げとならないうえに、形状の自由度の高い製法を採用することが可能なので、複雑な形状にも対応可能な透光性アンテナを提供することが可能となる。
本発明に使用される透明基板としては、透明なガラス板、透明なプラスチックシートまたはフィルム等が例示され、具体的には光線透過率50%以上、ヘイズ5%以下程度のものを選択することがよい。意匠性を考慮し着色されている基板も使用可能であるが、汎用性の点からは、無色透明のものが好ましく、この場合は光線透過率を80%程度以上のものとすることが好ましい。
透明基板上に形成される導電層は、線幅2〜40μmのストライプ状、格子状または幾何学模様からなるパターンからなるものとする必要がある。線幅が2μmを下回るパターンの形成は実務上非常に困難であり、生産性に悪影響を及ぼす恐れがあり、線幅が40μmを上回ると、パターンの存在が認識可能なレベルとなり、視界を妨げる恐れが生じる。
導電層を形成するパターンの形状は、ストライプ状、格子状、千鳥格子状、ハニカム状、多角形の集合体形状等、任意の幾何学模様形状に設定可能であり、これが面状導電体としてさらに任意のアンテナ形状を形成し、アンテナとして機能する。なお、単なるストライプ状とするよりは、格子状、千鳥格子状、ハニカム状、多角形の集合体形状として縦横に細かく導通する形状とすることで、部分的に断線等を生じた場合にも、複数の導電細線が断線部を補完し、機能を損なうことを回避することが可能である。
導電層のパターンピッチは、送信または受信する波長の1/4以下かつ線幅の10倍以上とすることがよい。パターンピッチを、送信または受信する波長の1/4以下とすることで、パターンが形成されたエリアにおいて、電波に対して擬似的に面状導電体として作用させることができる。また、パターンピッチを線幅の10倍以上とすることで、良好な透光性、具体的には、導電層において約80%以上の透光性を得ることができる。具体的には、例えば3GHzの電波の送受信を行う場合で、パターン線幅を20μmとした場合、波長は100mmであるのでパターンピッチは0.2〜25mmの範囲から選択することができる。この際、導電層の性能と所望の導電性を考慮して、最終的にパターンピッチを決定すればよい。上述したように、部分的な断線を他の導電細線で補完するという観点からはピッチは細かいほうが望ましく、1mm以下とすることがより好ましい。
導電層を形成する材料としては、金属箔、金属細線、導電性インク、金属めっきを施した合成繊維を使用することが可能である。視界を妨げないという観点から、導電層は黒色であることが好ましく、例えば自動車用のアンテナとして用いる場合、少なくとも室内側を黒色とすることが好ましい。導電層自体が黒色あるいは暗色のものを選択することもできるし、別途黒色層を設けることも可能である。
導電層として金属箔を使用する場合、電解銅箔、圧延銅箔、電解ニッケル箔、ステンレス箔、アルミ箔等を使用することが可能であり、厚さは、形成する線幅の2倍以下程度とすることでエッチング法によるパターン形成が可能となる。透明基板に金属箔を貼り合わせるために、接着剤を使用したり、蒸着、スパッタリング等の方法により金属薄膜を形成した後に、電解めっき等の方法により金属箔を成長、形成したりする方法を採用することができる。金属箔と透明基板との接着強度を強固なものとするために粗面化処理を施した金属箔を使用することができ、この際、エッチングにより金属箔を除去した部分に粗面が転写され、透明性が劣化するが、透明基板と屈折率の近似した材料を充填することにより再度透明化することが可能である。
金属箔によりパターンを形成する方法としては、エッチング法を採用することが、生産性、品質安定性、量産性の点から好ましい。エッチング法について具体的に説明すると、上述の方法により透明基板に金属箔を積層一体化し、この上にエッチングレジスト層を形成する。UV露光等によりパターンとなる部分を硬化させ、現像して非パターン部となる金属箔を露出させる。適当なエッチング液により金属箔の露出した部分を除去し、最後にレジスト層を剥離して、所望のパターンを有する金属箔からなる導電層を得ることができる。
導電層として金属細線を使用する場合、ステンレス線、ニッケル線、タングステン線、りん青銅線、真鍮線等のものを使用することができる。直径は材質により細線化可能な太さが異なるが、5〜40μmの範囲から選択することがよい。5μmを下回るものは作製が困難であると共に、取り扱いも難しく、製品歩留まりに悪影響を及ぼすおそれがあり、また、金属細線の直径がそのままパターン幅となるため、前述した理由により40μmを上回ることは好ましくない。
金属細線によりパターンを形成する方法としては、固定層を形成した透明基板上にノズルから金属細線を繰り出し、随時固定しながら所望のパターンを形成していく方法、円筒形のドラムの外周に、固定層を形成した透明基板を、固定層が外側になるようにセットし、ドラムを回転させながら、金属細線をドラムの回転軸方向に一定速度で移動させつつ繰り出して、透明基板上の固定層に巻きつけていき、金属細線を伴った透明基板を切り開いて、所望のピッチで平行に配列した金属細線を得る方法、平行に配列した金属細線を伴った透明基板2枚を互いに垂直方向に貼り合わせ、格子状の配線体を得る方法が採用できる。
導電層として導電性インクを使用する場合、金属、カーボン、金属酸化物等の適当な導電性付与フィラーと樹脂バインダーと適宜の有機溶剤を含む導電インクを使用することができる。より細いパターンで高い導電性を得るためには金属系の導電性付与フィラーを用いることが好ましく、中でも銀を含む導電インクを用いることがもっとも好ましい。これは、体積固有抵抗が低いこと、粒子同士の接触抵抗が低いこと、空気中での熱処理等による酸化劣化が起きにくいこと、粒子径を細かくすることで粒子同士が融着し、より高い導電性の発現が可能であるという理由に基づく。
導電インクによりパターンを形成する方法としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法等の各種印刷法が適用可能である。中でも、本発明においては線幅40μm以下の細いパターン形成が必要であることから、凹版オフセット印刷、スクリーン印刷を適用することが好ましい。
導電層として感光性導電インクを使用する場合は、上述の導電インクのバインダーとして感光性樹脂を使用し、これを用いてパターン形成するには、感光性導電性インクを透明基板に塗布し、露光、現像することにより達成することができる。この方法によれば、上述した印刷法と比較し、厚さの大きいパターンを形成することがより簡単となり、また、フォトプロセスを応用するため、パターンエッジの直線性、精度の優れたものを得ることが可能となる。
導電層として合成繊維の短繊維を平織りした織布に金属めっきを施したものを用いることもできる。具体的には、ポリエステル等の直径20〜35μmの短繊維を、100メッシュ/インチ程度に平織りした織布に銅をめっきし、導電性を付与したものを透明基板に固定して導電層とすればよい。
本発明の透光性アンテナは、例えば図1〜6に示すように、透明基板2,22上(図4、6では図示せず)に、導電層3,31,32,33が面状導電体としてアンテナ形状(図2,4:折り曲げ型、図5:ループ型、図6:分岐型)に形成され、透光性アンテナ1,11,12,13とされる。この際、導電層3,31,32,33をアンテナ形状とする方法は、透明基板上にはじめから選択的にアンテナ形状に作製する方法(図1,5)、透明基板の全面に導電層を形成した後、これを透明基板ごとアンテナ形状に打ち抜き加工してアンテナ形状に作製する方法(図4,6)が例示される。
透光性アンテナの破損防止のため角部をR形状としたり、任意の箇所に補強材を貼り付ける等の追加工を施したりすることは任意である。
本発明においては、アンテナを長くすることなく、長波長の電波にも対応できるように、導電層の少なくとも一方面側に高誘電率物質層を設けることが好ましい。高誘電率物質としては、BaO−Ti0、TiO、BaO、Sn0、In、CdO、CdSnO、PLLZT、PLZT、SiO、SiOなどの透明高誘電体物質層5を積層することが可能である。なお、これらのセラミックスは、比誘電率が4〜200であり、透明基板2を構成するガラスやフィルムに比較して高い比誘電率を有する。これらは単独の膜として形成してもよいし、適宜の透明バインダーに分散して形成することも可能であり、金属箔の接着剤、金属細線の固定層等に分散して用いることも可能である。
次に、本発明の実施例、比較例を挙げる。
表1に示す材料、構成、製法で本発明の透光性アンテナ、および比較例としての透光性アンテナを作製した。表中、「PET」はポリエチレンテレフタレート、「PC」はポリカーボネート、「エポキシ」はエポキシ系透明接着剤、「SR」は透明シリコーンゴム、「アクリル」は透明アクリル系粘着剤、「銅箔」は片面粗面処理電解銅箔、「W線」はタングステン線、実施例3における「銀インク」は、ポリビニルブチラールをベースとし、銀粉末を分散した銀インク、実施例4における「銀インク」は、ネガ型感光性アクリル系樹脂をベースとし、銀粉末を分散した銀インク、「銅めっきポリエステル」は、ポリエステルの単繊維を平織りした後に黒色銅めっきを施したもの、「カーボンインク」は、ウレタン系樹脂をベースとし導電性カーボンブラックおよびグラファイトを分散したカーボンインク、パターン形成法の「エッチング」はネガタイプドライフィルムレジストを用いたエッチングによる方法、「線巻き」は円筒形のドラムの外周に固定層を形成した透明基板を固定層が外側になるようにセットし、ドラムを回転させながら金属細線をドラムの回転軸方向に一定速度で移動させつつ繰り出して、透明基板上の固定層に巻きつけていき、金属細線を伴った透明基板を切り開いて、所望のピッチで平行に配列した金属細線を得る方法、「露光現像」はパターンとして残したい部分にUV光を照射して感光性導電性インク層の少なくとも表層部を硬化させた後現像することでパターンを得る方法、アンテナ形成法の「部分」は部分的に導電層を形成したもの、「打ち抜き」は全面に導電層を形成した後基板ごと打ち抜き加工したものを、それぞれ示す。
評価方法は次のとおりである。
光線透過率:各実施例、比較例の透光性電磁波シールド部材における、可視光線(波長400〜700nm)の分光透過率を測定し、その最低値を記載した。
視認性:各実施例、比較例の透光性アンテナを、自動車のフロントガラスに貼り付け、目視により外側視界の視認性を下記の基準で評価した。
(評価基準)
×:導電パターンがはっきりと認識され、視界の妨げとなった。
△:かすかに導電パターンが認識され視界の妨げとなった。
○:導電パターンは認識できず、視界を確保した。
◎:導電パターンはまったく認識できず、非常に良好な視界を確保した。。
結果を表1に示す。
実施例1~4においては、導電層のパターン線幅が十分に小さく、良好な光線透過率、視認性を得た。
実施例5では、導電層を形成する銅めっきポリエステルの線径が35μmと他の実施例と比較し若干大きめであったため、視認性評価がわずかに劣ったが、実使用上まったく問題の無いレベルであった。
実施例6では、銅箔パターン形成後にBaO誘電体層をゾルゲル法により形成した。他の特性に悪影響は認められなかった。
比較例1においては、導電層のパターン幅を50μmと本発明の範囲を超えて大きくしたため、光線透過率は維持したものの視認性が劣るものとなり、実用に耐えるものではなかった。
比較例2においては、さらに線幅を増し、パターン形成を行った。導電層のパターンははっきりと認識され、視界を妨げた。
本発明の実施例を示す平面模式図である。 本発明の実施例を示す部分断面拡大模式図である。 本発明の導電パターンを示す部分平面拡大模式図である。 本発明の他の実施例を示す平面模式図である。 本発明の他の実施例を示す平面模式図である。 本発明の他の実施例を示す平面模式図である。
符号の説明
1,11,12,13 透光性アンテナ
2,22 透明基板
3,31,32,33 導電層
3A 導電パターン
4,41,42 電極

Claims (8)

  1. 透明基板上に、線幅2〜40μmの格子状に代表される幾何学模様のパターンからなる導電層を形成したことを特徴とする透光性アンテナ。
  2. 前記導電層のパターンピッチが、送信または受信する波長の1/4以下かつ線幅の10倍以上であることを特徴とする請求項1記載の透光性アンテナ。
  3. 前記導電層が、金属箔をエッチングすることにより形成したものであることを特徴とする請求項1または2記載の透光性アンテナ。
  4. 前記導電層が、金属細線を略平行に配列したもの、あるいは金属細線を略平行に配列した複数の配線体を互いに導通するように組み合わせることにより形成したものであることを特徴とする請求項1または2記載の透光性アンテナ。
  5. 前記導電層が、導電性インクを印刷することにより形成したものであることを特徴とする請求項1または2記載の透光性アンテナ。
  6. 前記導電層が、感光性導電性インクを透明基板に塗布し、露光、現像によりパターン形成したものであることを特徴とする請求項1または2記載の透光性アンテナ。
  7. 前記導電層が、合成繊維の短繊維を平織りした織布に金属めっきを施したものであることを特徴とする請求項1または2記載の透光性アンテナ。
  8. 透明基板と導電層との間に、透明高誘電体物質層を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の透光性アンテナ。
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