JP2005143151A - 環状パワーモジュール - Google Patents

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Yasuhiko Nishi
康彦 西
Nobuyuki Hirano
信行 平野
Akira Fukuda
晃 福田
Takashi Hoshino
孝志 星野
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Abstract

【課題】パワーモジュール及びモータが設置される部位のスペース効率を向上するとともに、モータの相数を容易に変更できるようにする。
【解決手段】例えば電源側の第1環状導体21と設置側の第2環状導体22とを同心円上に配置し、第1環状導体21と第2環状導体22との間にインバータのハイアーム側スイッチング素子とローアーム側スイッチング素子を備えるパワー素子部23a〜23fを接続し、各相毎に、両スイッチング素子31,32同士の接続点から金属部材等で直接モータコイル12a〜12fの接続端子9に接続する。モータとインバータとの間の配線を省略でき、またこれらの冷却装置を共用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータを駆動するためのパワー素子部を備える環状パワーモジュールに関するものである。
従来、例えばハイブリッドカーのエンジンモータを駆動するために、パワーモジュールとして図21のようなインバータ装置1が使用されていた。このインバータ装置1は、車両走行用の三相交流電動機であるモータ2を駆動する三相インバータであって、モータ2のU相、V相及びW相の各相におけるそれぞれのハイアーム側スイッチング素子3a,3b,3cとして例えばSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイスやNチャネルのパワーMOSFET等を有し、また各相におけるそれぞれのローアーム側スイッチング素子4a,4b,4cとして例えばSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイスやNチャネルのパワーMOSFET等を有する。
ハイアーム側スイッチング素子3a,3b,3cのドレインはプラス(+)側電源Pに共に接続され、同じくその各ソースはそれぞれ同相のローアーム側スイッチング素子4a,4b,4cの各ドレインに接続されている。また、ローアーム側スイッチング素子4a,4b,4cのソースは共にマイナス(−)側Nに接続されている。さらに、各スイッチング素子3a,3b,3c,4a,4b,4cに対して、これらが電流を流す方向とは反対側に電流を流すフリーホイールダイオード5a,5b,5c,6a,6b,6cがそれぞれ並列に接続されている。そして、ハイアーム側スイッチング素子3a,3b,3cの各ソースとローアーム側スイッチング素子4a,4b,4cの各ドレインとの接続点の電圧が、モータ2のU相、V相及びW相の各相に接続される。
ここで、図21中の符号7a,7b,7c,8a,8b,8cは、各スイッチング素子3a,3b,3c,4a,4b,4cの制御入力端子であるゲート端子を示しており、所定の制御部からゲート端子7a,7b,7c,8a,8b,8cに与えられる制御信号に応じたタイミングで、各スイッチング素子3a,3b,3c,4a,4b,4cがオンオフする。
尚、各スイッチング素子3a,3b,3c,4a,4b,4cとしては、一般的なインバータで使用されているものであれば図21のようなパワーMOSFETに限られず、パワー接合トランジスタまたはIGBTなどの他のスイッチング素子が使用されることもある。
ここで、従来においては、図22の如く、インバータ装置1とモータ2とを互いに別個独立したユニットとして個別に構成し、インバータ装置1の各相の出力端子9a,9b,9cとモータ2との間にパワーケーブル10a,10b,10cを配線していた。
また、一般にインバータ装置1とモータ2は双方とも発熱するため、それぞれに冷却装置(図示省略)を設置していた。
従来では、上述のように、図22の如く、パワーモジュールとしてのインバータ装置1とモータ2とを互いに別個独立したユニットとして個別に構成していたため、インバータ装置1の各相の出力端子9a,9b,9cとモータ2との間にパワーケーブル10a,10b,10cを配線する必要があった。このため、大きな配線スペースを必要とした。
また、従来では、パワーモジュールとしてのインバータ装置1とモータ2のそれぞれに冷却装置を設置する必要があったため、スペース効率が悪かった。例えば、水または油等の冷媒を配管を通じて供給する場合は、その配管の設置スペースが必要であり、また配策レイアウトも煩雑となっていた。
あるいは、空冷によりインバータ装置(パワーモジュール)1及びモータ2を冷却する場合、空冷スペースが多大に必要となっていた。
さらにまた、従来においては、通常、U相、V相及びW相の3相の制御をインバータ装置1で行っていたが、相数を増加するなどの回路設計上の変更を行う場合には、その分パワーケーブル10a,10b,10cを新たに配線しなければならず、不便であった。
そこで、本発明の課題は、パワーモジュール及びモータが設置される部位のスペース効率を向上するとともに、モータの相数を容易に変更し得る環状パワーモジュールを提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、モータを駆動するためのパワー素子部を備える環状パワーモジュールであって、前記モータの外周に沿って環状に形成された環状導体と、前記モータ内のモータコイルと同数、その数を整数で割った数または整数倍の数に設けられ、前記環状導体に接続され、前記モータコイルに近傍する位置に配置されて当該モータコイルにそれぞれ接続される前記パワー素子部とを備えるものである。
請求項2に記載の発明は、前記環状導体が、前記モータの外周に沿って環状に形成されて第1の電位に設定される第1環状導体と、前記第1環状導体に非接続とされ、且つ前記モータの外周に沿って環状に形成されて第2の電位に設定される第2環状導体とを含み、前記各パワー素子部が、前記第1環状導体と前記第2環状導体との間に接続されるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の環状パワーモジュールであって、前記各パワー素子部が、前記第1環状導体と前記前記モータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第1のスイッチング素子と、前記第2環状導体と前記前記モータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第2のスイッチング素子とをそれぞれ備えるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記モータの外装の内部に組み込まれるものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の環状パワーモジュールであって、前記モータがバスリング型モータであって、前記第1環状導体及び前記第2環状導体の少なくとも一方が、前記モータのバスリングである。
請求項6に記載の発明は、請求項2、請求項3または請求項5に記載の環状パワーモジュールであって、前記第1環状導体と前記第2環状導体との間で、前記パワー素子部が設置された領域以外の部分に接続された他の電気部品をさらに備えるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の環状パワーモジュールであって、前記第2の電位が接地電位であり、前記第2環状導体が、最も外周に配置されるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記モータに対する各相毎に、複数の前記パワー素子部が並列に設けられ、各相における複数の前記パワー素子部が、前記環状導体の環形状に沿って均等距離に離間配置されたものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記パワー素子部の各相同士の離間距離が、前記環状導体の環形状に沿って均等に設定されたものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記モータに対する各相毎に、複数の前記パワー素子部が並列に設けられ、各相における複数の前記パワー素子部が、前記環状導体の環形状に沿って均等距離に離間配置され、且つ、前記パワー素子部の各相同士の離間距離が、各相における複数の前記パワー素子部同士の離間距離に等しい距離で、前記環状導体の環形状に沿って均等に設定されたものである。
請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記環状導体及び前記パワー素子部を保持するとともに、内部に冷媒流路が形成された保持体をさらに備えるものである。
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、前記環状導体の内部に、冷媒流路が形成されたものである。
尚、本明細書及び特許請求の範囲において、「均等」及び「等しい」という用語は、必ずしも厳密に「完全な均等」を意味するだけでなく、ある程度のばらつきを許容しつつ大まかな意味で均等であり、または等しければよい。この場合に許容されるばらつきは、製造上の寸法誤差によるばらつきと、設計上の意図的な寸法上のばらつきとの両方が含まれる。したがって、本明細書及び特許請求の範囲において、「均等距離」及び「等しい距離」という用語も、厳密に均等な寸法で設定された距離を意味するだけでなく、ある程度の寸法上のばらつきを許容しつつ大まかな意味で均等に設定された距離をも含むものである。
請求項1及び請求項2に記載の発明の環状パワーモジュールは、環状導体(請求項2では第1環状導体及び第2環状導体)にパワー素子部を接続して環状に形成し、このパワー素子部をモータ内の各モータコイルに近傍する位置で当該各モータコイルにそれぞれ接続しているので、パワー素子部からモータコイルまでを接続するためのパワーケーブルを省略でき、配線省略によってスペース効率を大幅に向上することができる。
また、モータとパワー素子部を近接配置しているので、モータに対する冷却装置と環状パワーモジュールに対する冷却装置とを共用することができる。例えば、水または油等の冷媒を配管を通して冷却する場合の配管の設置スペースが少なくて済み、あるいは、空冷する場合は空冷スペースが少なくて済む。したがって、冷却装置についてのスペース効率をも向上することができる。
さらに、環状導体(請求項2では第1環状導体及び第2環状導体)が環状に形成されるので、パワー素子部の冷却部材として空気接触面積を大きくとることができ便利である。
さらにまた、環状パワーモジュール内で環状導体の任意の位置にパワー素子部を設置することが可能であるので、モータコイルの個数変更(モータの相数の変更)等の回路設計上の変更を行う場合に、製造工程においてその設計変更に容易に対応できるだけでなく、従来のようにパワーケーブルを新たに配線する必要がないため、便利である。
また、請求項2に記載の発明の環状パワーモジュールは、環状導体が、モータの外周に沿って環状に形成されて第1の電位に設定される第1環状導体と、第1環状導体に非接続とされ、且つモータの外周に沿って環状に形成されて第2の電位に設定される第2環状導体とを含んでいるため、両環状導体の間の間隙や、モータと環状導体との間の間隙を空冷スペースとして利用できる利点がある。
請求項3に記載の発明の環状パワーモジュールは、各パワー素子部が、第1環状導体とモータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第1のスイッチング素子と、第2環状導体とモータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第2のスイッチング素子とをそれぞれ備えるよう構成されるので、この環状パワーモジュールをインバータ装置として利用することが可能である。この場合、インバータ装置とモータとの配線を省略でききることによるスペース効率の向上を図ることができ、またインバータ装置の発熱とモータの発熱とを単一の冷却装置で冷却できる。
請求項4に記載の発明では、環状パワーモジュールがモータの外装の内部に組み込まれるので、スペース効率が向上するだけでなく、環状パワーモジュール一体型のモータとして取り扱いが便利である。特に、請求項3のように環状パワーモジュールがインバータ装置である場合に有効である。
請求項5に記載の発明の環状パワーモジュールは、モータがバスリング型モータであって、第1環状導体及び第2環状導体の少なくとも一方を、モータのバスリングで兼用しているので、部品コストが低減するとともに、スペース効率をさらに向上することができる。
請求項6に記載の発明の環状パワーモジュールは、第1の電位と第2の電位との間に接続される他の電気部品がある場合に、第1環状導体と第2環状導体との間の領域であって、パワー素子部を接地した以外の余ったスペースに他の電気部品を接地することができるので、さらにスペース効率を向上することができる。特に、請求項3のように環状パワーモジュールがインバータ装置である場合に、直流電源側であるP(+)端子とローアーム側スイッチング素子の接地側であるN端子との間にダイオードやコンデンサ等の他の電気部品が接続されるのが通常であるため、この電気部品を、外付けではなく第1環状導体と第2環状導体との間の余った領域に容易に接続することができ便利である。
請求項7に記載の発明の環状パワーモジュールは、第2の電位が接地電位であり、第2環状導体が最も外周に配置されるので、この第2環状導体を自動車のボディ等の接地部位に容易に接続でき、マイナス(−)側Nを接地と共用することにより配線効率が向上する。
請求項8に記載の発明の環状パワーモジュールは、各相において同時に動作するパワー素子部同士が均等な間隔で互いに離間しているので、発熱分布を分散させることができる。したがって、各相において同時に動作するパワー素子部同士を不均等な間隔で離間させる場合に比べて、放熱効率を向上できる。
請求項9に記載の発明の環状パワーモジュールは、各相同士の離間間隔を均等にしているので、発熱分布を分散させることができる。したがって、各相同士の間隔を不均等に設定する場合に比べて、放熱効率を向上できる。
請求項10に記載の発明の環状パワーモジュールは、全てのパワー素子部を環状パワーモジュールの全体に亘って均等な離間間隔で配置することができ、発熱分布を均等に分散させることができる。したがって、放熱効率を大幅に向上できる。
請求項11に記載の発明の環状パワーモジュールは、保持体内に冷媒流路を形成し、また請求項12に記載の発明の環状パワーモジュールは、環状導体の内部に冷媒流路を形成しているので、この冷媒流路に冷媒を流すことで、冷却効果を向上することができる。
{第1の実施の形態}
<構成>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュール11の一例を示す図、図2はこの環状パワーモジュール11が適用される自動車を示すブロック図、図3は環状パワーモジュール11の一部拡大破断斜視図である。尚、この実施形態では、理解の容易という便宜上の理由から、環状パワーモジュール11をモータ12と別体に構成している例を説明する。
この環状パワーモジュール11は、図1の如く、断面円形に形成された例えば三相交流電動機であるモータ12の外周の全周に亘って設置されたものであり、例えば図2の如く、ハイブリッドカー13の走行用のモータ(エンジンモータ)12を駆動するインバータ装置として適用される。尚、図2中の符号14はタイヤ、符号15はガソリンエンジン、符号16は発電機、符号17はバッテリ、符号18は高電圧リレー、符号19は昇圧コンバータをそれぞれ示している。また、モータ12の例として、この実施形態では、図1の如く、U相、V相及びW相の三相それぞれに2個ずつの合計6個のモータコイル12a〜12fを有したものを適用している。
そして、この環状パワーモジュール11は、直流電源を供給するよう互いに離間して近接配置された一対の環状導体21,22と、両環状導体21,22の間に接続される複数(6個のモータコイル12a〜12fを備えるモータ12の場合は6個)のパワー素子部23a〜23fとを備える。
各環状導体21,22は、例えば銅または銅合金等の導電材料が使用されて、モータ12の外周形状に対応して円環形状に形成されたバスバーである。両環状導体21,22は、同心円状に2重に配置され、且つ互いに離間した状態で設置される。
一方の環状導体(第1環状導体)21は、図21においてハイアーム側スイッチング素子3a,3b,3cのドレインをプラス(+)側電源Pの電位(第1の電位)に共通に接続するため配線に相当するバスバーであり、他方の環状導体(第2環状導体)22は、図21においてローアーム側スイッチング素子4a,4b,4cのソースを共通にマイナス(−)側の電位(第2の電位)に設定するため配線に相当するバスバーである。そして、図3のように第1環状導体21の同心円上の外周側に第2環状導体22が配置される。
個々のパワー素子部23a〜23fは、それぞれ少なくとも1組のスイッチング素子31,32を備える。各パワー素子部23a〜23fの例として、1個のパワー素子部23aを図4に示す。このパワー素子部23aは、図4の如く、図21中の符号3a,3b,3cに相当するハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31と、同じく符号4a,4b,4cに相当するローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32とが対になってそれぞれ構成され、この一対のスイッチング素子31,32から構成される各パワー素子部23a〜23fが、モータ12の6個の各モータコイル12a〜12fにそれぞれ一対一に対応して、当該各モータコイル12a〜12fの接続端子9に近傍する位置にそれぞれ設置される。また、他のパワー素子部23b〜23fも図4に示したパワー素子部23aと同様の構成である。各パワー素子部23a〜23fの各スイッチング素子31,32は、例えばNチャネルのパワーMOSFET、JFET、IGBTまたはSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイス等が使用される。
これらのスイッチング素子31,32は、ベアチップを適用しても差し支えないが、組立性を考慮し、組み立て構造のパッケージが用いられる。このようにパッケージ構造を採用することにより、パッケージ間の空間を空冷スペースとして利用できる利点がある。
この各パワー素子部23a〜23f内の一対のスイッチング素子31,32は、ソースとドレインの関係が逆転すること以外は、互いに同一の素子構造を有している。具体的に、図4に示したパワー素子部23aのハイアーム側スイッチング素子31は、底面にドレイン電極33が形成され、一側面にソース電極34が形成され、他の側面にゲート電極35が形成された箱形の部材として構成されており、また、ローアーム側スイッチング素子32は、上面にソース電極36が形成され、一側面にドレイン電極37が形成され、他の側面にゲート電極38が形成された箱形の部材として構成されている。ただし、ハイアーム側スイッチング素子31のドレイン電極33とローアーム側スイッチング素子32のソース電極36とは実際には同一の構成であって、また、ハイアーム側スイッチング素子31のソース電極34とローアーム側スイッチング素子32ドレイン電極37とも実際には同一の構成である。即ち、両スイッチング素子31,32は同一の構造を有する部品を、互いに天地が逆転するように設置されるだけで、それぞれのスイッチング素子31,32がハイアーム側スイッチング素子31とローアーム側スイッチング素子32として機能するものである。この点について、他のパワー素子部23b〜23fも、図4に示したパワー素子部23aと同様である。
そして、ハイアーム側スイッチング素子31のソース電極34と、ローアーム側スイッチング素子32のドレイン電極37とが同一方向に臨むように並置され、さらにハイアーム側スイッチング素子31のソース電極34とローアーム側スイッチング素子32のドレイン電極37とが、図3に示した出力端子39に共に接続される。
そして、出力端子39は、モータ12の6個のモータコイル12a〜12fのうち最も近傍に配置されるモータコイル12a〜12f(図1)の接続端子9に直接に係合するなどして接続される。
また、ハイアーム側スイッチング素子31のドレイン電極37は、ハンダまたは導電接着材により第1環状導体21に面接続され、またローアーム側スイッチング素子32のソース電極34はハンダまたは導電接着材により第2環状導体22に面接続される。
さらに、各スイッチング素子31,32のゲート35,38は、図21中の制御入力端子であるゲート端子7a,7b,7c,8a,8b,8cに相当する接続部材41(図3)を通じて、個別にフラットケーブル等の電線束42として束ねられた複数の制御線42a〜42f(図4)のいずれかに個々に接続される。
この環状パワーモジュール11のモータ12が6個のモータコイル12a〜12fを有する回路構成例を示した図が図5である。尚、ハイアーム側スイッチング素子31及びローアーム側スイッチング素子32の符号を1個のパワー素子部23aのみ表示し、他のパワー素子部23b〜23fについては符号31,32を省略しているが、他のパワー素子部23b〜23fも同様にハイアーム側スイッチング素子31及びローアーム側スイッチング素子32を備えていることに変わりはない。
図5において、第1のパワー素子部23aと第4のパワー素子部23dがモータ12のU相のスイッチ切替を行い、第2のパワー素子部23bと第5のパワー素子部23eがモータ12のV相のスイッチ切替を行い、第3のパワー素子部23cと第6のパワー素子部23fがモータ12のW相のスイッチ切替を行うよう、各相のモータコイル12a〜12fに近傍して配置されている。
また、全てのパワー素子部23a〜23fにおいて、ハイアーム側スイッチング素子31のドレイン電極33が第1環状導体21に共通に接続され、さらに、全てのパワー素子部23a〜23fにおいて、ローアーム側スイッチング素子32のソース電極36が第2環状導体22に共通に接続されている。そして、第1環状導体21は直流電源側であるP(+)端子45(図6参照)に接続され、第2環状導体22は接地側であるN(−)端子46(図6参照)に接続される。
そして、図5の如く、U相の第1及び第4のパワー素子部23a,23dは、そのハイアーム側スイッチング素子31の各ゲート電極35が共に第1の制御線42aに接続され、同じくそのローアーム側スイッチング素子32の各ゲート電極38が共に第2の制御線42bに接続される。また、V相の第2及び第5のパワー素子部23b,23eは、そのハイアーム側スイッチング素子31の各ゲート電極35が共に第3の制御線42cに接続され、同じくそのローアーム側スイッチング素子32の各ゲート電極38が共に第4の制御線42dに接続される。さらにW相の第3及び第6のパワー素子部23c,23fは、そのハイアーム側スイッチング素子31の各ゲート電極35が共に第5の制御線42eに接続され、同じくそのローアーム側スイッチング素子32の各ゲート電極38が共に第6の制御線42fに接続される。このように構成することで、インバータ装置としての環状パワーモジュール11では、各制御線42a〜42fからの信号により、U相、V相及びW相の三相毎に、ハイアーム側スイッチング素子31のオンオフとローアーム側スイッチング素子32のオンオフを行うことができる。尚、図5中の符号UHはU相のハイアーム側スイッチング素子31をオンオフするための制御信号、符号ULはU相のローアーム側スイッチング素子32をオンオフするための制御信号、符号VHはV相のハイアーム側スイッチング素子31をオンオフするための制御信号、符号VLはV相のローアーム側スイッチング素子32をオンオフするための制御信号、符号WHはW相のハイアーム側スイッチング素子31をオンオフするための制御信号、符号WLはW相のローアーム側スイッチング素子32をオンオフするための制御信号をそれぞれ示している。これらの制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLは、PWM制御信号として与えられる。
そして、環状パワーモジュール11は、同心円上に配置された一対の環状導体21,22と、6個のパワー素子部23a〜23fと、制御線42a〜42f用の電線束42とが、例えば図6に示したような絶縁樹脂製の封止保護体47によって封止される。尚、図6中の符号49aは、図5に示した電線束42の各制御線42a〜42fに制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLを入力するための制御信号入力端子48が設置される制御信号入力コネクタである。そして、図5に示した外部接続用のP(+)端子45、N(−)端子46及び制御信号入力端子48が備えられたコネクタ部49aのみが、封止保護体47から外部に対して接続可能に露出されるように構成される。
尚、望ましくは、制御信号入力端子48のコネクタ部49aに、制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLを入力するための外部の制御部(図示省略)のユニットが直接嵌合接続される。これにより、環状パワーモジュール11と制御部との間の配線が省略され、更に省スペース化が実現できるものである。
<使用方法>
上記構成の環状パワーモジュール11は、図1及び図5の如く、モータ12の外周に設置され、各パワー素子部23a〜23fの出力端子39(図3)が、モータ12の6個のモータコイル12a〜12fのうち最も近傍に配置されるモータコイル12a〜12f(図1)の接続端子9に直接係合するなどして接続される。
そして、所定の制御部(図示省略)からの制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLが制御信号入力端子48に与えられると、この制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLは、電線束42の制御線42a〜42f(図4及び図5)を通じて各パワー素子部23a〜23fの各スイッチング素子31,32にゲート入力され、この制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLに応じたタイミングで、各パワー素子部23a〜23fの各スイッチング素子31,32がオンオフする。
そして、この環状パワーモジュール11がモータ12の外周の全周に亘って配置され、さらに各パワー素子部23a〜23fの出力端子39(図3)が、モータ12の6個のモータコイル12a〜12fのうち最も近傍に配置されるモータコイル12a〜12f(図1)の接続端子9に直接接続されるため、図22のようにインバータ装置1とモータ2とを互いに別個独立したユニットとして個別に構成していた従来例に比べて、パワーケーブル10a,10b,10cを配線する必要がなくなる。したがって、パワーケーブル10a,10b,10cの省略によりスペース効率を大幅に向上することができる。
また、従来では、インバータ装置1とモータ2のそれぞれに冷却装置を設置する必要があったが、この実施形態では、環状パワーモジュール11をモータ12の外周に近接配置しているので、モータ12に対する冷却装置と環状パワーモジュール11に対する冷却装置とを共用することができる。例えば、水または油等の冷媒を配管を通して冷却する場合の配管の設置スペースが少なくて済み、あるいは、空冷する場合は空冷スペースが少なくて済む。したがって、冷却装置についてのスペース効率をも向上することができる。
そして、両環状導体21,22の間の間隙や、モータ12と第1環状導体21との間の間隙を空冷スペースとして利用できる利点もある。
さらに、両環状導体21,22が、モータ12の外周の全周に亘って形成されているので、パワー素子部23a〜23fの冷却部材として空気接触面積を大きくとることができ便利である。
さらにまた、環状パワーモジュール11内で環状導体21,22の任意の位置にパワー素子部23a〜23fを設置することが可能であるので、相数を増加するなどの回路設計上の変更を行う場合に、製造工程においてその設計変更に容易に対応できるだけでなく、従来のようにパワーケーブルを新たに配線する必要がないため、便利である。
これらのことから、パワーモジュール11及びモータ12が設置される部位のスペース効率を向上するとともに、モータ12の相数を容易に変更することが可能となる。
また、接地側の第2環状導体22を第1環状導体21より外周側に配置しているので、この第2環状導体22を自動車のボディ等の接地部位に容易に接続でき、配線効率が向上する。
さらに、制御信号入力端子48のコネクタ部49aに、制御信号UH,UL,VH,VL,WH,WLを入力するための外部の制御部(図示省略)のユニットが直接嵌合接続される場合は、環状パワーモジュール11と制御部との間の配線が省略され、更に省スペース化が実現できる。
さらにまた、スイッチング素子31,32のパッケージ間の空間を空冷スペースとして利用できる利点がある。
尚、この実施形態において、各パワー素子部23a〜23fの各スイッチング素子31,32の配置構成が、図4のように互いに側方に並置するようになっているが、その他、図7のように、上下方向に積層して配置してもよい。この場合においても、ハイアーム側スイッチング素子31のソース電極34と、ローアーム側スイッチング素子32のドレイン電極37とが同一方向に臨むように積層され、さらにハイアーム側スイッチング素子31のソース電極34とローアーム側スイッチング素子32のドレイン電極37とが、図3に示した出力端子39に共に接続される。また、ハイアーム側スイッチング素子31のドレイン電極37は、ハンダまたは導電接着材により第1環状導体21に面接続され、またローアーム側スイッチング素子32のソース電極34はハンダまたは導電接着材により第2環状導体22に面接続される。
かかる図7の構成を採用しても、図4の構成と同様の効果を得ることができる。
{第2の実施の形態}
図8は本発明の第2の実施の形態に係る環状パワーモジュール11の複数のパワー素子部23a〜23fのうちの1個(23a)を示す側面視断面図、図9は同じくその金属配線を中心とした展開図である。尚、この実施形態においては、上記の第1の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。
このパワー素子部23aは、図8及び図9の如く、組み立て構造のパッケージ構造としたもので、ハイアーム側スイッチング素子である第1のスイッチング素子(パワーMOSFET、JFET、IGBTまたはSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイス等)51の下面に形成されたドレイン電極が、第1の導電板52の上面にハンダまたは導電接着材を用いてマウント接続され、またローアーム側スイッチング素子である第2のスイッチング素子(パワーMOSFET、JFET、IGBTまたはSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイス等)53の下面に形成されたドレイン電極が、第2の導電板54の上面にハンダまたは導電接着材を用いてマウント接続されている。第1の導電板52と第2の導電板54とは、非接続で並置される。
また、第1のスイッチング素子51の上面に形成されたソース電極は、金属片等の接続部材55を通じて第2の導電板54に接続される。これにより、ハイアーム側スイッチング素子(パワーMOSFET、JFET、IGBTまたはSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイス等)51のソースとローアーム側スイッチング素子(パワーMOSFET、JFET、IGBTまたはSiC、GaN、Cなどの高温動作可能なワイドバンドギャップデバイス等)53のドレインとが第2の導電板54を通じて接続されていることになる。
そして、この第2の導電板54には、その一方向(図9中の右方向)に向けて、モータ12に接続するための出力端子56が一体的に延設されている。
また、このパワー素子部23aには、第1の導電板52及び第2の導電板54のいずれにも非接続に並置された第3の導電板57が設けられている。この第3の導電板57は、金属片等の接続部材58を通じて、第2のスイッチング素子53のソース電極に接続されている。また、この第3の導電板57には、その他方向(図9中の上方向)に向けて、第2のスイッチング素子53のソース電極を接地するための接地用金属部材59が一体的に延設され、この接地用金属部材59が2箇所の折曲線61,62で上面視谷折りに折曲されることにより、接地用金属部材59の一部63が図8のように第1の導電板52と平行に且つ上下逆方向に配置される。
さらに、第1のスイッチング素子51のゲート電極は、リード線等の電線65で一のゲート入力用端子66に接続され、また第2のスイッチング素子53のゲート電極は、リード線等の電線67で一のゲート入力用端子68に接続されている。
かかる状態で、例えばエポキシ樹脂等の絶縁樹脂により、第1の導電板52の下面、接地用金属部材59の一部63の上面及び出力端子56が外部に露出するよう、略矩形状にモールド成形されて、図8に示したパワー素子部23aが完成する。尚、図8及び図9では、例として一のパワー素子部23aのみを図示しているが、他のパワー素子部23b〜23fも同様の構成とされる。
ここで、この実施形態のパワー素子部23a〜23fの下面には、ハイアーム側スイッチング素子である第1のスイッチング素子51のドレイン電極が接続された第1の導電板52が露出されており、この第1の導電板52は、図7に示したパワー素子部23aの符号33(ハイアーム側スイッチング素子31ドレイン電極)に相当する。
また、この実施形態のパワー素子部23a〜23fの上面には、ローアーム側スイッチング素子である第2のスイッチング素子53のソース電極が接続された接地用金属部材59が露出されており、この接地用金属部材59は、図7に示したパワー素子部23aの符号36(ローアーム側スイッチング素子32のソース電極)に相当する。
また、この実施形態のパワー素子部23a〜23fの出力端子56は、図7に示したパワー素子部23aの出力端子39に相当する。
そして、図1及び図5に示した第1の実施の形態と同様に、各パワー素子部23a〜23fのハイアーム側スイッチング素子である第1のスイッチング素子51のドレインに接続された第1の導電板52が、第1環状導体21に面接続されて直流電源側であるP(+)端子45に接続され、またローアーム側スイッチング素子である第2のスイッチング素子53のソースに接続された接地用金属部材59が、接地側であるN(−)端子46に接続される。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このような構成の第2の実施の形態によると、第1の実施の形態と同様の回路構造を取ることができ、よって同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、第1のスイッチング素子51と第2のスイッチング素子53とを同一のパッケージとして一体的に構成しているので、各パワー素子部23a〜23fとしての取り扱いに便利である。
尚、この実施形態では、絶縁樹脂等によりモールドしていたが、両スイッチング素子51,53を一体的にパッケージとして取り扱うことが可能であれば、どのような構成であってもよい。
{第3の実施の形態}
図10は本発明の第3の実施の形態に係る環状パワーモジュール11の一部拡大側面図である。なお、図10では第1の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。
この実施の形態の環状パワーモジュール11は、各パワー素子部23a〜23fにおいて、ハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31とローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32とを、出力端子71を介装して縦方向に積層した構成となっている。尚、図10では、例として一のパワー素子部23aについてのみ図示しているが、他のパワー素子部23b〜23fにおいても同様の構成となる。
ハイアーム側スイッチング素子31の下面には、ドレイン電極Dが形成され、このドレイン電極Dが、ハンダまたは導電接着材等により第1環状導体21の外周面に面接続されている。
またハイアーム側スイッチング素子31の上面にはソース電極Sが形成されており、そのソース電極Sが、ハンダまたは導電接着材等により出力端子71の下面に面接続されている。
さらに、ローアーム側スイッチング素子32の上面には、ソース電極Sが形成され、このソース電極Sが、ハンダまたは導電接着材等により第2環状導体22の内周面に面接続されている。
さらにまた、ローアーム側スイッチング素子32の下面には、ドレイン電極Dが形成され、このドレイン電極Dが、ハンダまたは導電接着材等により出力端子71の上面に面接続されている。
各スイッチング素子31,32のゲート電極は、それぞれの側面に形成されており、第1の実施の形態と同様に、これらのゲート電極はフラットケーブル等の電線束を通じて外部の制御部からの制御信号を受けるように構成される。ただし、各スイッチング素子31,32のゲート電極、電線束及び外部の制御部は、図10においては図示省略している。
出力端子71は、図11に示すような形状の金属片で構成されており、その両面で両スイッチング素子31,32に面接続するための基部72と、この基部の中央部から側方に張り出して形成されてリード線等に接続するための接続部73とが一体的に形成されてなる。接続部73は、リード線等を通じてモータ12の各相に接続される。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
この実施形態においても、第1の実施の形態と同様の回路構造を取ることができ、よって同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、極めて簡単な構成を実現できる利点がある。
尚、この実施形態では、各パワー素子部23a〜23fにおいて、ハイアーム側スイッチング素子31とローアーム側スイッチング素子32とを、出力端子71を介装して縦方向に積層した構成としているが、例えば、図12の如く、ハイアーム側スイッチング素子31とローアーム側スイッチング素子32とを出力端子71の基部72の長手方向にずらして配置しても差し支えない。この場合は、各スイッチング素子31,32の外径の寸法誤差や、両環状導体21,22の配置状の寸法誤差が生じた場合でも、これらの寸法誤差を、出力端子71の配置角度が僅かに変わるだけで吸収することができ便利である。
{第4の実施の形態}
図13は本発明の第4の実施の形態に係る環状パワーモジュール11を示す図である。なお、図13では第1の実施の形態及び第3の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。この実施の形態の環状パワーモジュール11は、ハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31の下面のドレイン電極Dと第1環状導体21の内周面との間に、側面視コ字形の導電性の緩衝部材75を設けるとともに、ローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32の下面のドレイン電極Dと出力端子71の上面との間にも、同様の緩衝部材76を設ける。緩衝部材75,76としては、例えば1枚の金属片を側面視コ字形になるよう折曲形成したものが適用される。その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
かかる構成によると、自動車に環状パワーモジュール11を搭載する場合、走行中に生じる振動を緩衝部材75,76が吸収するため、耐久性に優れた環状パワーモジュール11を提供することができる。
また、第1環状導体21と第2環状導体22との間隙に対して、各スイッチング素子31,32の高さ寸法が低すぎる場合に、これらの間隙内で両スイッチング素子31,32を支障なく接続するための中継端子として機能する。このため、スイッチング素子31,32の高さ寸法を気にすることなく両環状導体21,22を配置することができ、設計が容易になる。
尚、この実施形態では、各パワー素子部23a〜23fとして、1個のハイアーム側スイッチング素子31と1個のローアーム側スイッチング素子32を使用していたが、例えば図14のように、複数のハイアーム側スイッチング素子31a,31bと複数のローアーム側スイッチング素子32a,32bをそれぞれ並列に接続してもよい。この場合であっても、緩衝部材75,76を用いて振動を吸収し、また高さ寸法の調整を容易に行うことができる。
また、この実施形態では、緩衝部材75,76を、各スイッチング素子31,32のドレイン電極D側に接続していたが、それぞれのスイッチング素子31,32のソース電極S側に接続しても差し支えないことは言うまでもない。
{第5の実施の形態}
図15は本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュール11を示す模式図、図16は同じくその回路図である。なお、図15及び図16では第1の実施の形態〜第4の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。
この実施の形態の環状パワーモジュール11は、三相交流電動機であるモータ12の外周の全周に亘って設置される点で、上記した第1の実施の形態〜第4の実施の形態と同様であるが、図15及び図16の如く、プラス(+)側電源Pの電位(第1の電位)に接続するバスバーである第1環状導体21と、マイナス(−)側電源Nの電位(第2の電位)に接続するバスバーである第2環状導体22とが互いに同径に形成されて平行に配置され、この平行配置された両環状導体21,22の間に複数のパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dが、U相、V相及びW相のそれぞれにおいて複数個ずつ並列に接続されている。
例えばU相231においては、ハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31とローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32とをそれぞれ備えた4個のパワー素子部231a〜231dが第1環状導体21と第2環状導体22との間に並列に接続され、これらの4個のパワー素子部231a〜231dにおいて、ハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31とローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32との接続点が、U相231用の出力配線71aを通じて出力端子9に接続される。
また、V相232及びW相233においても同様であり、それぞれ4個ずつのパワー素子部232a〜232d,233a〜233dが第1環状導体21と第2環状導体22との間に並列に接続され、各パワー素子部232a〜232d,233a〜233dのハイアーム側スイッチング素子(第1のスイッチング素子)31とローアーム側スイッチング素子(第2のスイッチング素子)32との接続点がV相232及びW相233用の出力配線71aに接続される。
ここで、各パワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dは、図4、図7、図8、図10、図12、図13及び図14に示したうちのいずれの構成であっても差し支えない。
そして、図17の如く、各相231,232,233において、それぞれのパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dは、環状パワーモジュール11の円周方向に沿って均等距離Laだけ離間した状態で一列に配列されている。
また、各相231,232,233同士の離間距離Lbも均等とされている。
このように、円環形の環状パワーモジュール11において各相231,232,233の配置を均等距離Lbで離間させ、さらに各相231,232,233の内部のパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233d同士も均等距離Laで離間させて配置しているので、このように均等距離La,Lbでなく離間させる場合に比べて、環状パワーモジュール11全体の発熱を円周方向に均等に分布させることができ、故に、放熱効率を向上できる。
尚、放熱のための構成としては、図18のように、両環状導体21,22及びパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dを封止するための絶縁樹脂製の保持体(封止保護体)47の内部に、両環状導体21,22及びパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dから気密状及び水密状に隔離された中空状の冷媒流路81を形成し、その冷媒流路81の一端の冷媒供給孔82から冷媒を供給するとともに、冷媒流路81の他端の冷媒排出孔83から冷媒を排出するようにすればよい。この場合、冷媒は液状のものであっても気体であっても差し支えない。
あるいは、図19のように、第1環状導体21及び第2環状導体22のいずれか一方または両方の内部に、気密状及び水密状に隔離された中空状の冷媒流路85を形成し、その冷媒流路85の一端の冷媒供給孔86から冷媒を供給するとともに、冷媒流路85の他端の冷媒排出孔87から冷媒を排出するようにしてもよい(図19では第2環状導体22の内部にのみ冷媒流路85を形成した例を示している)。この場合も、冷媒は液状のものであっても気体であっても差し支えない。
このようにすれば、環状パワーモジュール11の冷却効果を大幅に向上することが可能である。
以上の各実施形態においては、理解の容易という便宜上の理由から、環状パワーモジュール11をモータ12と別体に構成している例を説明したが、モータ12の外装の内部に環状パワーモジュール11を一体的に形成してもよいことは勿論である。この場合において、モータ12がバスリング型モータである場合、モータ12内のバスリングを、第1環状導体21及び/または第2環状導体22としてそのまま流用すれば、部材の共用化によりコストを削減でき、且つスペース効率が大幅に効率するとともに、単体としてのモータ12にインバータ装置(環状パワーモジュール11)を組み込んだ構成となって取り扱いが極めて便利になる利点がある。
また、上記各実施形態では、第1環状導体21の径を第2環状導体22より小さく設定し、第1環状導体21の外周に第2環状導体22を同心円上に配置していたが、逆に、第1環状導体21の径を第2環状導体22より大きく設定し、第1環状導体21の内周に第2環状導体22を同心円上に配置してもよい。
さらに、上記各実施形態では、第1環状導体21と第2環状導体22とを同心円状に配置していたが、第1環状導体21と第2環状導体22とを同径に形成し、これらを互いに側方に並べて設置して、その間の間隙部分にパワー素子部23a〜23fを介在させるように接続してもよい。
さらにまた、上記実施形態では、モータ12として三相交流電動機を例にあげて説明したが、それ以外のN相(2相または4相以上)の交流電動機であっても差し支えない。
また、環状パワーモジュール11をインバータ装置として適用する場合、ハイアーム側スイッチング素子31の直流電源側であるP(+)端子45とローアーム側スイッチング素子32の接地側であるN(−)端子46との間にコンデンサ等の他の部品を接続することが通常行われるが、第1環状導体21と第2環状導体22との間隙部分を利用して、この間隙部分にコンデンサ等の他の部品を容易に形成または設置することが可能である。この場合、第1環状導体21と第2環状導体22とがモータ12の全周に亘って配置されているにも拘わらず、その全周のうちでパワー素子部23a〜23fが設置される領域が限られるため、全周のうちで余った領域に、ダイオード等の他の部品を容易に設置したり、コンデンサを形成することができる。
さらに、上記実施形態では、パワー素子部23a〜23fが、モータ12内のモータコイル12a〜12fと同数に設けられていたが、その数を整数で割った数または整数倍の数に設けられてもよい。
さらにまた、図18に示した保持体(封止保護体)47の内冷媒流路81及び図19に示した環状導体21,22内の冷媒流路85は、第5の実施の形態に限って形成される必要はなく、第1の実施の形態〜第4の実施の形態の構成において形成されても差し支えない。
また、図17に示した第5の実施の形態では、各相231,232,233内のパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233d同士の離間距離を均等距離Laとし、各相231,232,233同士の離間距離をも均等距離Lbとしていたものの、LaとLbとが等しく設定されていない状態を図17に図示して説明していた。しかしながら、例えば図20の如く、各相231,232,233内のパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233d同士の離間距離Laと、各相231,232,233同士の離間距離Lbとを、全て等しく設定してもよい。こうすることにより、円環形の環状パワーモジュール11内における全てのパワー素子部231a〜231d,232a〜232d,233a〜233dが全て均等ピッチで配列されることになり、環状パワーモジュール11全体の発熱を円周方向に均等に分布させることができ、さらに放熱効率を大幅に向上できる利点がある。
本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュールとモータとの配置関係を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュールとしてのインバータ装置が設置された自動車を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュールを示す一部拡大破断斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部の一対ののスイッチング素子を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュール及びモータを示す接続配線図である。 本発明の第1の実施の形態に係る環状パワーモジュールの外観を示す斜視図である。 本発明の他の実施例に係る環状パワーモジュールのパワー素子部の一対ののスイッチング素子を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す側面視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す展開図である。 本発明の第3の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す一部拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部の出力端子を示す平面図である。 本発明の他の実施例に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す一部拡大断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す一部拡大断面図である。 本発明の他の実施例に係る環状パワーモジュールのパワー素子部を示す一部拡大断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールを示す模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールを示す回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部の配列状態を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールの冷媒流路の一例を示す模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールの冷媒流路の他の例を示す模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る環状パワーモジュールのパワー素子部の配列状態の変形例を示す図である。 一般的なモータのパワーモジュールとしてのインバータ装置を示す回路図である。 従来のパワーモジュールとしてのインバータとモータとの接続関係を示す図である。
符号の説明
11 環状パワーモジュール
12 モータ
12a〜12f モータコイル
21,22 環状導体
23a〜23f パワー素子部
31 ハイアーム側スイッチング素子
32 ローアーム側スイッチング素子
33,37 ドレイン電極
34,36 ソース電極
35,38 ゲート電極
39 出力端子
41 接続部材
42 電線束
42a〜42f 制御線
42b 制御線
42c 制御線
42d 制御線
42e 制御線
47 封止保護体
48 制御信号入力端子
49a コネクタ部
231,232,233 各相
231a〜231d,232a〜232d,233a〜233d パワー素子部
81 冷媒流路
82 冷媒供給孔
83 冷媒排出孔
85 冷媒流路
86 冷媒供給孔
87 冷媒排出孔

Claims (12)

  1. モータを駆動するためのパワー素子部を備える環状パワーモジュールであって、
    前記モータの外周に沿って環状に形成された環状導体と、
    前記モータ内のモータコイルと同数、その数を整数で割った数または整数倍の数に設けられ、前記環状導体に接続され、前記モータコイルに近傍する位置に配置されて当該モータコイルにそれぞれ接続される前記パワー素子部と
    を備える環状パワーモジュール。
  2. 前記環状導体が、
    前記モータの外周に沿って環状に形成されて第1の電位に設定される第1環状導体と、
    前記第1環状導体に非接続とされ、且つ前記モータの外周に沿って環状に形成されて第2の電位に設定される第2環状導体と
    を含み、
    前記各パワー素子部が、前記第1環状導体と前記第2環状導体との間に接続されることを特徴とする環状パワーモジュール。
  3. 請求項2に記載の環状パワーモジュールであって、
    前記各パワー素子部が、
    前記第1環状導体と前記前記モータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第1のスイッチング素子と、
    前記第2環状導体と前記前記モータ内のモータコイルとの接続と遮断とを切り替える第2のスイッチング素子と
    をそれぞれ備える、環状パワーモジュール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記モータの外装の内部に組み込まれることを特徴とする、環状パワーモジュール。
  5. 請求項2または請求項3に記載の環状パワーモジュールであって、
    前記モータがバスリング型モータであって、
    前記第1環状導体及び前記第2環状導体の少なくとも一方が、前記モータのバスリングであることを特徴とする環状パワーモジュール。
  6. 請求項2、請求項3または請求項5に記載の環状パワーモジュールであって、
    前記第1環状導体と前記第2環状導体との間で、前記パワー素子部が設置された領域以外の部分に接続された他の電気部品をさらに備える、環状パワーモジュール。
  7. 請求項2に記載の環状パワーモジュールであって、
    前記第2の電位が接地電位であり、
    前記第2環状導体が、最も外周に配置されることを特徴とする、環状パワーモジュール。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記モータに対する各相毎に、複数の前記パワー素子部が並列に設けられ、
    各相における複数の前記パワー素子部が、前記環状導体の環形状に沿って均等距離に離間配置されたことを特徴とする環状パワーモジュール。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記パワー素子部の各相同士の離間距離が、前記環状導体の環形状に沿って均等に設定されたことを特徴とする環状パワーモジュール。
  10. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記モータに対する各相毎に、複数の前記パワー素子部が並列に設けられ、
    各相における複数の前記パワー素子部が、前記環状導体の環形状に沿って均等距離に離間配置され、且つ、前記パワー素子部の各相同士の離間距離が、各相における複数の前記パワー素子部同士の離間距離に等しい距離で、前記環状導体の環形状に沿って均等に設定されたことを特徴とする環状パワーモジュール。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記環状導体及び前記パワー素子部を保持するとともに、内部に冷媒流路が形成された保持体をさらに備える、環状パワーモジュール。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の環状パワーモジュールであって、
    前記環状導体の内部に、冷媒流路が形成されたことを特徴とする環状パワーモジュール。
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