JP2005175183A - 液体加圧機構及びこれを用いた液体制御装置と液体制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体を所定圧力に加圧して微小流量ずつ高精度で添加することが可能な液体加圧機構であり、液体を加圧するための気体が液体に接触することがなく、加圧する気体が直接液体に接触する場合における様々な問題点を解決できる液体加圧機構を提供すること。
【解決手段】 筒状の加圧本体2の一側に薬液等の供給ライン32に接続される出入口3aと収容室12を設け、加圧本体2の他側に圧縮空気等の気体で加圧する加圧室13を設けると共に、加圧室13の気体は、収容室12内の液体と非接触である隔壁6を配置した液体加圧機構である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液体加圧機構及びこれを用いた液体制御装置と液体制御方法に関し、特に、半導体や液晶基板製造工程等で使用され、薬液からなる液体の圧力を一定に制御しながら安定した供給を行うようにした液体加圧機構、及びこれを用いて液体を他の液体である超純水に希釈させるようにした液体制御装置と、液体制御方法に関する。
近年、例えば、半導体製造装置におけるウエハ洗浄工程において、バッチ式洗浄から枚葉式洗浄への方式変更が推進されている。これは、処理されるウエハ毎に最適な洗浄処理を施すことが出来るためである。これに伴い、ウエハ毎に異なる濃度に調整した希釈薬液を供給できるインライン混合できる薬液希釈供給装置の開発が求められている。本発明は、このような要求に応じることを可能にするものである。
希釈薬液を製造する際には、超純水に対して薬液(又はガス)を微小流量で、且つ安定して供給する必要があり、通常は超純水に薬液やガスを添加するための薬液供給装置が使用されている。ウエハ洗浄工程では、ウエハへの金属イオンの付着などを極端に嫌うために、この薬液供給装置を構成する材料がフッ素樹脂であるPTFEやPFAに限定され、さらには、薬液供給装置の動作に伴って油脂やパーティクルと呼ばれる微細な塵埃が発生しないことが要求されている。
しかし、このような超微小流量範囲をカバーできる流量計、調節弁、及びポンプも市場に存在しないのが現状となっている。
このため、例えば、電気伝導率に基づいて酸又はアルカリ添加後の超純水の電気伝導率を測定し、この測定値に基づいて酸又はアルカリの添加量を制御・調節した電子材料用洗浄水の調製装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、窒素ガス加圧管を用いた薬液供給装置があり、超微小流量範囲での薬液の供給を可能にしたものがある。この薬液供給装置は、薬液を純水に対して加圧して添加することにより所定濃度の希釈薬液を得るようにしたものであり、通常は、圧縮ガスとして窒素ガスを用いて加圧管内の薬液を直接加圧するようにしている。
特開2000−208471号公報
しかしながら、特許文献1の電子材料用洗浄水の調製装置は、濃度制御を行うことは可能ではあるが、実際の使用に際して超純水に流量変動が生じた場合に濃度のハンチングが生じるおそれがある。この調製装置は、PTFEやPFEからなる流量計などを製作できないという上述の理由から、原液をある程度まで希釈したものを装置タンクに貯蔵し、これを薬液として超純水に添加しようとしたものであり、高濃度原液をそのまま添加することはできない。このため、高濃度原液の希釈装置の設置が必要となり、装置が大型化・高価格化することになっている。
一方、圧縮ガスを用いて加圧管内の薬液を直接加圧して純水に添加する場合には以下のような問題がある。
すなわち、薬液と圧縮ガスを直接接触させて加圧しているため、薬液中に圧縮ガスが溶解され、使用箇所で減圧されたときにマイクロバブル等の気泡が発生するおそれがあった。また、薬液の雰囲気が圧縮ガス源に拡散してこの薬液によって汚染するおそれがあるため、圧縮ガス加圧ラインからのパージ等の逆拡散対策が必要となり、この逆拡散防止設備のためのコストと運転時のコストも余分にかかっていた。特に、通常この圧縮ガスは窒素ガスであることが多いが、窒素ガスは人体に有害であり、使用するに望ましくないばかりか、例えば、空気と比較した場合、コストがかかるという問題もあった。
また、この薬液供給装置は、装置内の配管構造が複雑になるため、配管内の空気を薬液に置換するときに装置内の空気が抜け難くなるという問題があり、特に、少量ずつ薬液を供給しようとする場合、装置内部の残留空気が更に抜け難くなる場合があるためパージラインを付加する必要がある。
更に、この薬液供給装置は、薬液を蓄積している管内の液面位置を液位センサで測定して液位を制御する、液位制御器と呼ばれる制御器を用いているのが一般的であるが、この液位制御器が故障したり誤作動したりすると、誤って薬液が排気ライン側から大量に流出する可能性があり、この大量排出を防ぐために液位センサを二重化したり、自動弁制御のシーケンスプログラムを工夫したり、或は、薬液が排出側に流出し難くするラインの構造にして薬液の排気ラインへの流出防止を行う必要があり、このため装置が複雑になるという問題もあった。
本発明は、従来の課題点に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、液体を所定圧力に加圧して微小流量ずつ高精度で添加することが可能な液体加圧機構であり、液体を加圧するための気体が液体に接触することがなく、加圧する気体が直接液体に接触する場合における様々な問題点を解決できる液体加圧機構を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、筒状の加圧本体の一側に薬液等の供給ラインに接続される出入口と収容室を設け、加圧本体の他側に圧縮空気等の気体で加圧する加圧室を設けると共に、加圧室の気体は、収容室内の液体と非接触である隔壁を配置した液体加圧機構である。
請求項2に係る発明は、前記隔壁はベローズである液体加圧機構であり、又、請求項3に係る発明は、前記隔壁を含む加圧本体の構成部品は、PFA、PTFE等のフッ素樹脂或はその他の耐薬品性材料である液体加圧機構である。
請求項4に係る発明は、前記収容室に収容する液体は、フッ酸、或は、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、或は、有機酸などの薬液である液体加圧機構である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れかの液体加圧機構を用いた液体制御装置であって、薬液を純水に微小流量ずつ添加して所定濃度に希釈するプロセスユニットと、このプロセスユニットの動作を制御する制御ユニットからなる液体制御装置である。
請求項6に係る発明は、前記プロセスユニット内部に、液体加圧機構から添加される薬液を一定圧に制御して供給可能なオリフィス部材を設けた液体制御装置である。
請求項7に係る発明は、前記オリフィス部材は、圧力損失が流量に比例するような構造である液体制御装置である。
請求項8に係る発明は、液体を連続的に流れる他の液体に微小量ずつ添加してこの液体を希釈させる液体制御方法であって、液体を他の液体に微小流量ずつ添加して所定濃度に希釈するプロセスユニット内部に、液体を加圧して微小量ずつ添加する液体加圧機構及び液体の圧力損失が流量に比例するオリフィス部材を有するラインと、他の液体が流れるラインをそれぞれ設け、液体と他の液体との差圧から各ライン内の液体の流量を制御して希釈濃度を一定に制御するようにした液体制御方法である。
請求項1に係る発明によると、液体を所定圧力に加圧して微小流量ずつ高精度で添加することができ、しかも、圧縮ガスを使用しないため液体中にマイクロバルブ等の気泡が発生することがない。また、コストを抑えることができる。更には、安全に使用することができると共に、液体を極小さい流量によって添加する場合でも、装置内に残留空気が残ったりすることがない液体加圧機構である。
また、他の装置に組み込もうとする場合、装置が複雑になるのを防ぎ、装置の大型化を抑えることができるので、インラインに組み込むことができ、例えば、ウエハ洗浄装置に組み込んだ場合には、クリーンルームのスペース効率を高めることができる。更に、この場合、希釈液の濃度を容易に設定できることに加えて、この濃度を細かく設定できるので、様々な洗浄装置に組み込むことができる液体加圧機構である。
請求項2及び3に係る発明によると、液体と気体とを遮断して液体と気体が接触することを確実に防ぐことができ、加圧気体の品質が低くても金属イオンの付着等を確実に防いで汚染を抑えることができる。
請求項4に係る発明によると、各種の薬液を添加することができ、用途に応じて様々な希釈薬液を得ることができる液体加圧機構である。
請求項5に係る発明によると、容易に前記の液体加圧機構を組込んで小型化が可能な液体制御装置であり、コストを低く抑えることができるので、洗浄装置と一体化した場合、小型化に加えて安価にすることができる。また、この場合、洗浄装置内に濃度発生信号装置を設けることによって、この濃度発生信号装置からの信号に応じて容易に希釈液の濃度を変更することができるので、洗浄装置の処理プロセスを高度化することが可能である。
請求項6に係る発明によると、急激に薬液を添加するおそれがなく、流量の変化に応じて安定した濃度の希釈薬液等の液体にすることができる液体制御装置であり、また、請求項7に係る発明によると、内部を流れる薬液の差圧を正確に測定することができる液体制御装置である。
請求項8に係る発明によると、薬液などの液体の流量と、純水などの他の液体の流量を微調整でき、液体が希釈した他の液体の流量が変化したとしても、これに対応して液体及び他の液体のそれぞれの供給状態を制御することができるため、所望の濃度の希釈薬液等を得ることのできる液体制御方法である。また、RCA洗浄の場合と比較して洗浄工程の低温化の実現や大幅なコスト削減を行うことができ、しかも、高い洗浄効果を得ることができる。
更に、液体中に気体が混入することが無く、精度の高い高品質の希釈薬液を常時得ることが可能な液体制御方法である。
本発明における液体加圧機構の一実施形態を図面に基づいて説明する。図2において、1は液体加圧機構本体であり、この液体加圧機構本体1において、加圧本体2は、キャップ3をPFA材料を切削加工し、筒状体4をPFAチューブによって成形し、これらを溶着している。なお、筒状体4は丸棒状の材料を切削加工して製作してもよい。このように、加圧本体2はPFA、更にはPTFE等のフッ素樹脂によって製作することができる。加圧本体2は、直径、長さ等を調節することによって、加圧本体2をシリンダーとしたときの1ストロークの排出容積を設定することが可能となる。3aは溶着した加圧本体2の一側に設けた液体である薬液等の薬液供給ライン32に接続される出入口であり、この出入口3aから収容室12に薬液を収容可能にしている。また、加圧本体2の他側には、圧縮空気等の気体で加圧する加圧室13を設けると共に、加圧室13の気体が収容室12内の液体と非接触になるようにベローズからなる隔壁6を設けている。この他側は、ステンレス製のエンドフランジ5とフランジ蓋7で、加圧本体2の鍔部2a、隔壁の鍔部6aを挟着した状態でボルト15によって固着して、加圧本体2、エンドフランジ5、フランジ蓋7を一体化している。
なお、ベローズ6を含む加圧本体2の構成部品は、PFA、PTFE等のフッ素樹脂以外にも、その他の耐薬品性材料を使用してもよい。
ガスケット8、9は、軟質PTFE等のフッ素樹脂によって成形され、中心側に取付穴8a、9aをそれぞれ設けている。ベローズ6はPTFE等のフッ素樹脂からなり、このベローズ6と加圧本体2、ベローズ6とフランジ蓋7の間に、ガスケット8、9をそれぞれ介在させてベローズ6の固着側を挟むような状態で前述のようにボルト15で固着している。加圧室13はベローズ6内部の空間であるため、この加圧室13の気体と収容室12の液体とは非接触となる。この加圧室13は、フランジ蓋7に貫通して設けた気体口7aから加圧している。
10はベローズ6内部の加圧室13の先端側に設けた鉄製などの磁気を有する材料から形成した磁気体であり、また、11は磁気を感知可能な磁気センサであり、磁気体10が近接したときにこれを感知可能にしている。磁気センサ11は、伸長側磁気センサ11a、収縮側磁気センサ11bからなり、伸長側磁気センサ11aは、加圧室13内に圧力が加わりベローズ6が伸長した状態の磁気体10を感知することができ、一方、収縮側磁気センサ11bは、ベローズ6が収縮した時の磁気体10を感知して、加圧室13の状態を感知可能にしている。なお、磁気体10は、加圧室13内に設けているので、収容室12内の液体と接触することはなく、金属イオンの発生を防ぐことができるのは勿論である。
収容室12は、加圧室13の加圧量に応じて容積が補数的に変化して、この加圧量に対応した液体の量を収容可能にならしめている。加圧室13を減圧したときには、ベローズ6が液体の圧力で収縮するため、収容室12に出入口3aから液体が吸入される。この液体は収容室12内に一旦充満し、次いで、加圧室13を加圧するとベローズ6が膨張し、液体が所定圧力に加圧されて出入口3aから所定量ずつ排出される。なお、圧力のない液体に対しては、加圧室13内を一旦真空にすることにより液体を収容室12に導入した後に、加圧室13を気体によって加圧することも可能である。
また、薬液を加圧する際に使用する圧縮空気を薬液と非接触にしているので、薬液と圧縮空気を完全に分離した状態で加圧することができ、マイクロバブルが発生することがない。更に、圧縮空気を排気する設備も必要ないためコストがかからず、しかも、この圧縮空気は窒素に比較して低コストであるばかりか、人体に悪影響を与えることもない。
また、液体加圧機構本体1を使用して、薬液を純水に添加する後述の液体制御装置を設ける場合には、配管構造を簡単にすることができ、内部残留空気などのパージラインも設ける必要がない。また、この場合、薬液を収容室12内に一旦充満させるようにしているので、薬液の面位置を測定する必要がなく、薬液が排気ライン側から大量に排出する可能性がない。さらに、薬液ベーパーが逆拡散するするおそれもなく、従って、これらの対策を講じるために装置が複雑になることがない。
次に、上記の液体加圧機構を用いた液体制御装置について説明する。図1は、液体制御装置を示す模式図、図4は液体制御装置の概略説明図であり、液体制御装置本体20は、液体加圧機構本体1を含んだプロセスユニット30と制御ユニット50によって構成される。
図3、4におけるプロセスユニット30において、薬液供給装置25より供給される薬液原液を加圧するための液体加圧機構本体1は、薬液を流すための流路である薬液供給ライン32に設けている。本実施形態においては、液体加圧機構本体1を薬液供給ライン32に対して並列に2つ設けており、何れか一方側の液体加圧機構本体1から薬液を添加している間に他方側の液体加圧機構本体1に液体を補充し、加圧した状態で待機することで常に何れか一方側の液体加圧機構本体1から薬液を添加可能にしている。この液体加圧機構本体1は、さらに2つ以上並列に設けてもよい。また、液体加圧機構本体1を直列に接続すれば、液体制御装置内に設ける自動弁の数量を減らすことができる。なお、本実施形態では、液体の流量制御に流量計を使用しないが、流量計を用いて供給する薬液の流量をフィードバック制御するようにしてもよい。この場合、流量計としては、超音波微小流量計などがある。
31a、31b、31c、31dは液体加圧機構本体1の前後に設けて薬液供給ライン32を開閉する自動弁であり、この自動弁31a、31b、31c、31dをそれぞれ開閉制御することによって加圧機構本体1に薬液が供給される。31a、31cは加圧機構本体1、1の入口側に設けた自動弁であり、31b、31dは出口側に設けた自動弁である。
また、39a、39bは、加圧機構本体1に圧縮空気を給排気する気体供給ライン38を開閉する自動弁であり、この自動弁39a、39bを開閉制御することによって加圧機構本体1への圧縮空気による加圧を制御して加圧機構本体1より添加される薬液の圧力を制御可能にしている。なお、自動弁31a、31b、31c、31d及び自動弁39a、39bやその他の自動弁、及び気液分離管33等の制御は、制御ユニット50内に設けられたシーケンサであるPLC(プログラマブルロジックコントローラ)51によって行われる。
気液分離管33は、薬液供給ライン32に供給する薬液原液に対して混入するおそれのある気泡を除去するために設け、気液分離管33内に気泡が蓄積することにより液体液面が低下し、この液面低下を液位を感知する液位センサ33aが感知すると、自動弁34bを開いて気相のガスをパージし、液面が液位センサ33aの所定量まで回復すると自動弁34bを閉止する。この動作は、シーケンサ51によって制御されて自動的に行われ、薬液供給ライン32に気泡の混入した液体を供給することが無いようにしている。35はオリフィスユニットであり、このオリフィスユニット35に排出するガスを通過させてガスのパージ速度を減じて、一緒に排出されるガスの廃液量が少なくなるようにしている。34aは薬液供給ライン32の入口側に設けた自動弁であり、この自動弁34aの開閉により薬液供給の非常停止を可能にしている。
図5に示すオリフィス部材36は、液体加圧機構本体1より供給された薬液の圧力損失が流量に比例するような特殊な構造に設計されており、薬液通過前後の差圧に比例した流量を流すことを可能にしている。このオリフィス部材36は、圧力調整弁37の操作空気圧力を制御ユニット50の電空変換器(E/P)52で制御することにより液体入口側の圧力を変更可能にしている。
36aはオリフィス部材36を構成する細管であり、この細管36aを適宜の内径、長さ、本数にすることで流量係数を変更可能にしている。細管36aは、PFAなどのフッ素樹脂によって成形され、この細管36aの先端側を図のように溶着封止することで流路を閉じ、液体の流路として必要な本数の細管36aを残すことができる。36bは細管36aを束ねるスリーブであり、細管36aと同様にPFA等のフッ素樹脂によって成形し、細管36aの固着時には溶融PFA(フッ素樹脂)でこのスリーブ36bに溶着封止して長さLにしている。
ここで、細管36aを複数本、並列に並べて接続する場合の本数としては、特に制限はないが、実用上、1〜1000本程度によって構成すればよい。また、細管36aの口径としては、例えば、内径10〜1000μm程度にすればよく、中空糸構造を持つ細管が望ましい。
図1、3において、40は薬液を希釈する純水が流れる純水供給ラインであり、圧力自動調整弁41は、純水の流量が変動したときでも、薬液原液との流路の合流点42における圧力を一定(例えば、0.05MPa)に保つために使用され、純水供給ライン40を流れる純水の流量を調整可能にしている。本実施形態では、圧力自動調整弁41を用いて純水供給ライン40の圧力を調整しているが、純水供給ライン40における純水の圧力が十分に安定している場合には、この圧力自動調整弁41を省略することもできる。
43はオリフィスユニットであり、このオリフィスユニット43によって薬液が添加された後の希釈薬液の速度を減じ、この希釈薬液を安定した状態で洗浄弁45に供給可能にしている。洗浄弁45は希釈薬液を外部に供給可能であり、この希釈薬液は、例えば、ウエハの洗浄などに用いられる。44は流量計であり、圧力自動調整弁41によって圧力の調整された純水の流量を計測している。
このように、プロセスユニット30は、制御ユニット50によって制御されながら薬液を純水に微小流量ずつ添加して、所定濃度に希釈するようにしている。
次に、上記液体加圧機構を用いた液体制御装置における液体制御方法を説明する。
この制御方法は、薬液からなる液体を連続的に流れる他の液体である純水に添加して希釈された希釈薬液である液体を得るようにしたものであり、液体制御装置の制御としては、オリフィス部材36前後の薬液の差圧を正確に制御することにより、薬液の注入量を変化する純水の流量に対して比例制御し、純水に対する薬液の割合を一定に制御するようにしている。
薬液としては、例えば、50重量%フッ酸原液を使用し、この薬液を純水で希釈して、流量0.5〜1.5l/min、濃度0.25〜1.00重量%の希釈フッ酸を製造可能にしている。フッ酸を希釈する場合の他の条件としては、例えば、純水圧力0.10〜0.40MPa、フッ酸原液圧力0.10〜0.40MPa、希釈フッ酸圧力0.05〜0.10MPaが望ましい。
また、この薬液はフッ酸以外であってもよく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の薬液を使用できるが、これに限ることなく、例えば、有機酸なども薬液として使用できる。
液体制御装置本体20は、実際の使用に際しては、図4に示すように、ウエハを洗浄する洗浄装置16内に組み込まれ、液体制御装置本体20より供給される希釈薬液によってウエハを洗浄可能にしている。従って、薬液の希釈濃度設定値としては、洗浄装置16より与えられる、例えば、4〜20mAなどの電気信号によって決定し、洗浄処理するウエハの洗浄条件に応じて希釈濃度を変更可能にしている。
洗浄装置16において、洗浄弁45を開くと、この洗浄弁45の数及び各洗浄弁45の弁開度によって希釈薬液の流量が変化し、希釈薬液の流量の変化に応じてオリフィスユニット43の上流側の圧力が変化する。すなわち、洗浄弁45からの流量が大きくなると圧力が減少し、流量が小さくなると圧力が増加する。
ここで、希釈薬液の圧力が変化するということは、薬液と純水の量が変化するということであり、オリフィスユニット43の上流側の圧力は、オリフィス部材36からの薬液の流量の変化と純水の流量の変化に関係しているため、希釈薬液の圧力変化に応じてこの薬液と純水の供給量を変化させることで、希釈薬液の流量が変化しても所定濃度になるようにするものとする。
薬液側の圧力は、圧力調整弁37によって所定圧に制御され、なお、この圧力制御弁37による圧力制御は、操作空気圧に一定圧力を加えることによって行われている。一方、純水供給ライン40からの純水の流量の変化は、流量計44によって計測され、シーケンサ51に入力される。
シーケンサ51内には、予めオリフィス部材36を流れる流量と差圧(オリフィス部材36入口側の薬液の圧力−合流点42入口側の純水の圧力)の関係がプログラムされている。また、シーケンサ51には、合流点42の入口側の純水の流量と、予め0.25〜1.00重量%の範囲内で設定された薬液の希釈濃度の設定値から、純水の変化した流量に対して必要な薬液の添加量が計算されるようにプログラムされており、先ず、この変化した純水の流量に対応する必要な薬液の添加量がシーケンサ51により計算される。
次いで、この計算された薬液の必要添加量からオリフィス部材36の差圧が計算され、この差圧は、前述のように薬液の圧力−純水の圧力であるため、計算された薬液の差圧と圧力自動調整弁41を流れる純水の圧力より必要な薬液の圧力が求められる。
従って、この薬液の圧力になるように電空変換器52の信号を加減することで、圧力調整弁37の圧力を調整して薬液の添加量を調節し、希釈濃度を一定に保つことが可能となる。電空変換器52による制御は、制御誤差が大きい領域ではフィードフォワード制御によって行われ、一方、制御誤差が小さい場合にはフィードバック制御で制御することによって、より早い制御を実現することが可能となる。
この液体制御方法によると、オリフィス部材36の上流側圧力を制御ユニット50によって制御して純水の流量の変化に対して薬液の流量を即時に追従させることができ、希釈濃度の精度を向上することが可能になる。また、薬液供給装置25から供給される薬液に多少の脈動がある場合にも、プロセスユニット30内の液体加圧機構本体1によって一定圧力に再加圧して薬液を供給するようにしているため、この脈動の影響を受けることがない。また、液体加圧機構本体1は、内部に設けたベローズ6によって薬液の収納部分を空気から隔壁し、また、薬液加圧用の気体として圧縮空気を使用しているため、液体制御装置本体20によって窒素ガスを使用する場合の様々な問題点を解決することができる。
また、液体制御装置本体20は、洗浄装置16に組み込んだ場合インライン型の洗浄装置とすることができるので、バッチ型の薬液希釈装置と比較して次のメリットがある。
すなわち、計量タンク、混合タンク、貯留タンクなどのタンク類が必要ないため、洗浄装置全体を小型化することができ、これによってコストを抑えることができる。また、枚葉式の洗浄装置に組み込むことができるため、バッチ式の場合のように独立したユニットを設置する必要がなく、更なる小型化も可能である。
更に、バッチ式の場合、バッチ混合中の液や貯留液の排出、軽量槽の再調整等が必要となるため濃度変更を行うことが難しいが、インライン型の洗浄装置の場合には、制御ユニット50によって濃度を制御可能であるため容易に濃度変更を行うことができ、ウエハの洗浄工程の途中段階においても、短時間で薬液の濃度変更が可能である。
以上のことによって、例えば、カセット式のウエハ洗浄装置にこの液体制御装置本体20を組み込んだ場合、カセット毎に液体の薬液希釈濃度を対応させるようにその都度変更し、ウエハ毎に最適な洗浄プロセスを実現することができ、効率的な液体制御が可能な枚葉式のウエハ洗浄装置を設けることができる。
本発明は、特に、半導体、液晶基板製造工程等で使用される純水と薬液の液体制御装置における液体加圧機構に好適であるが、その他にも、連続的に流路を流れる液体に対して超微小流量の液体を添加可能であるため、半導体、液晶基板製造工程以外にも広く一般に適用できる。
液体制御装置を示す模式図である。 本発明における液体加圧機構の縦断面図である。 プロセスユニットを示す模式図である。 液体制御装置の概略説明図である。 オリフィス部材を示す正面図である。
符号の説明
1 液体加圧機構本体
2 加圧本体
3a 出入口
6 ベローズ(隔壁)
12 収容室
13 加圧室
20 液体制御装置本体
30 プロセスユニット
32 薬液供給ライン
36 オリフィス部材
40 純水供給ライン
50 制御ユニット

Claims (8)

  1. 筒状の加圧本体の一側に薬液等の供給ラインに接続される出入口と収容室を設け、前記加圧本体の他側に圧縮空気等の気体で加圧する加圧室を設けると共に、加圧室の気体は、前記収容室内の液体と非接触である隔壁を配置したことを特徴とする液体加圧機構。
  2. 前記隔壁はベローズである請求項1記載の液体加圧機構。
  3. 前記隔壁を含む加圧本体の構成部品は、PFA、PTFE等のフッ素樹脂或はその他の耐薬品性材料である請求項1又は2記載の液体加圧機構。
  4. 前記収容室に収容する液体は、フッ酸、或は、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、或は、有機酸などの薬液である請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体加圧機構。
  5. 請求項1乃至4の何れかの液体加圧機構を用いた液体制御装置であって、薬液を純水に微小流量ずつ添加して所定濃度に希釈するプロセスユニットと、このプロセスユニットの動作を制御する制御ユニットからなることを特徴とする液体制御装置。
  6. 前記プロセスユニット内部に、前記液体加圧機構から添加される薬液を一定圧に制御して供給可能なオリフィス部材を設けた請求項5記載の液体制御装置。
  7. 前記オリフィス部材は、圧力損失が流量に比例するような構造である請求項6記載の液体制御装置。
  8. 液体を連続的に流れる他の液体に微小量ずつ添加してこの液体を希釈させる液体制御方法であって、液体を他の液体に微小流量ずつ添加して所定濃度に希釈するプロセスユニット内部に、液体を加圧して微小量ずつ添加する液体加圧機構及び液体の圧力損失が流量に比例するオリフィス部材を有するラインと、他の液体が流れるラインをそれぞれ設け、液体と他の液体との差圧から各ライン内の液体の流量を制御して希釈濃度を一定に制御するようにしたことを特徴とする液体制御方法。
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