JP2005178155A - 樹脂コンベヤベルトの形状修正方法及び形状修正装置 - Google Patents

樹脂コンベヤベルトの形状修正方法及び形状修正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂コンベヤベルトに発生したベルト側部やベルト中央部における波打ち形状やソリといった形状の不具合を樹脂層に影響を与えることなく修正し、樹脂コンベヤベルトイの不良率を減少させることができる方法を提供する。
【解決手段】心体帆布2と樹脂層3とを積層した樹脂コンベヤベルト1の形状修正方法であって、樹脂コンベヤベルト1を樹脂層3の融点よりも10〜20℃低い温度に心体帆布2側から加熱し、0.5〜2.0kN/mの張力をかけた状態で心体帆布2側を冷却ロールに接触させることによって冷却するとともに形状を修正する。
【選択図】図3

Description

搬送用の樹脂コンベヤベルトに係り、詳しくはベルトの波打ちやソリの問題を解消することができる樹脂コンベヤベルトの製造方法、形状修正方法及び形状修正装置に関するものである。
搬送用のベルトとして、例えば特許文献1や特許文献2に示すような心体帆布に樹脂層を積層した構造の樹脂コンベヤベルトがある。これらのベルトは食品搬送や様々なものの搬送に用いられている。物品の搬送をするためには搬送面が平坦であることが望ましいが、このベルトを構成する材料である心体帆布の形状が元々波打っているような場合は、樹脂層を積層してベルトとなった後でも、図4に示すようにベルト側部における波打ち20、中央部における波打ち21やその他ソリなどの形状の不具合が発生してしまうことがある。
特開2001−63811号公報 特開2003−48611号公報
平坦であるはずのベルトの搬送面に波打ちやソリといった変形部分があると、物品の搬送に悪影響を及ぼさない程度であればよいが、変形が大きくなるとその部分が不良箇所となってしまい切除して使用しなければならない。比較的長い周長を有するコンベヤベルトの場合はこのような不良箇所が連続して必要長さ存在しないものでなければならず生産効率を低下させる原因となっていた。また、搬送性能への影響が少なかったとしても、外観上好ましくないといった問題があった。
しかし、このような変形部分が発生したとしてもそれを修正することはあまり行われない。その理由として修正をするためにはベルトを加熱しなければならないが、加熱することによって通常ベルトの搬送面側である樹脂層の表面状態が変化し、物品の搬送性能に悪影響を及ぼすことがあることが挙げられる。
そこで本発明は、心体帆布に樹脂層を積層した樹脂コンベヤベルトにおいて波打ちやソリといった問題が発生してもそれを修正することによって平坦なベルトとすることができる樹脂コンベヤベルトの製造方法、形状修正方法及び形状修正装置の提供を目的とする。
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、少なくとも1層の心体帆布に少なくとも1層の樹脂層を積層した構成からなる樹脂コンベヤベルトの形状修正方法において、樹脂コンベヤベルトを樹脂層の融点よりも10〜20℃低い温度に心体帆布側から加熱し、0.5〜2.0kN/mの張力をかけた状態で心体帆布側を冷却ロールに接触させることによって冷却するとともに形状を修正することを特徴とする。
請求項2では、樹脂コンベヤベルトが冷却ロールを離脱する時のベルト表面温度が30℃以下である樹脂コンベヤベルトの形状修正方法としている。
請求項3では、樹脂コンベヤベルトの加熱手段が近赤外線ヒータである樹脂コンベヤベルトの形状修正方法としている。
請求項4では、樹脂コンベヤベルトの繰出しロールと、繰出されたベルトを心体帆布側から加熱する加熱手段と、加熱されたベルトを冷却するとともにベルトの形状を修正する冷却ロールと、冷却後のベルトを巻き取る巻取りロールからなり、樹脂コンベヤベルトが冷却ロールから離脱した時のベルト表面温度が30℃以下になるようしたことを特徴とする。
樹脂コンベヤベルトの樹脂層が溶融しない温度で心体帆布側から加熱した状態で、所定の張力をかけ冷却ロールに対してある程度の面圧がかかった状態で心体帆布側の面を接触させ冷却することによって、樹脂層に影響を与えずにベルトの波打ちやソリを修正することができるので、今まで不良として破棄していた部分を修正して正常品とすることができ、不良率を減らすことができる。また性能上不良とならなくても外観上好ましくなかったものを良好なものに修正することもできる。
加熱手段として近赤外線ヒータを用いることによって、高分子材料の固有振動数に近い波長のエネルギーを照射することから高い加熱効率を得ることができる。
本発明の形状修正方法によって修正される樹脂コンベヤベルト1は図1に示すように、心体帆布2の表面に樹脂層3を積層接着したものであり、図1に示す例では心体帆布2、樹脂層3ともに1層のみであるが、これらが複数層あるものでも構わない。
心体帆布2は、低伸度高強力な織製帆布、具体的にはアラミド繊維やポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維などからなる糸からなる帆布を使用することができる。
また前記の繊維からなる糸としては、例えばフィラメントの長繊維を引き揃えるか、または撚り合わせて1本あたりの繊度が1000〜2000デニールのヤーンを、さらに2本乃至10本撚り合わせてなるコードをもって平織、マット織、綾織または朱子織にて織製する。なお、心体帆布の構成コード1本あたりの繊度が1000〜2000デニールのヤンのより回数は50回数/m〜100回数/mとする。そして、心体帆布2を構成して、ベルト長手方向の縦コードおよびベルト幅方向の横コードの本数、すなわちコード密度は5cmあたり10〜50本程度とする。また、コード本数のバラツキは心体帆布全幅および全長にわたり±0.5本以内に構成され、これによってベルト自体の局部的な伸び現象が抑制され、またベルトの応力集中による早期切断という最悪の事態を未然に阻止することができる。
また、樹脂コンベヤベルトの走行時に発生する蛇行を抑制するために、心体帆布2を構成する縦方向のコード撚り方向について、縦コードは1本ごとにS方向撚りとZ方向撚りの糸を交互に組合せることも可能である。
心体帆布2に積層する樹脂層3としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂を用いることができる。
本発明の樹脂コンベヤベルトの形状修正方法では、例えば図2に示すように前記樹脂素材を押出機5によってシート状に押出成形し、押出直後の高温、半溶融状態で心体帆布2と積層してロール6、7間で加圧して両者を積層接着して得られた樹脂コンベヤベルト1に適用する。また、図示はしないが心体帆布2と樹脂層3を平プレスによりラミネーションする方法でも構わない。
製造後一旦冷却した樹脂コンベヤベルト1を図3に示すような形状修正装置を用いて修正を行う。繰出ロール10に巻きつけられた樹脂コンベヤベルト1を順次繰出してロール11に掛け渡し、次いで心体帆布2側から加熱手段12であるヒータで加熱し、樹脂層3が溶融しない温度であって樹脂層3に用いた樹脂素材の融点よりも10〜20℃低い温度になるまで加熱し、加熱後に冷却ロール13に接触させて樹脂コンベヤベルト1を冷却し、その後巻取ロール14で巻き取る。
また、ロール10、11、13、14間に掛け渡した樹脂コンベヤベルト1には0.5〜2.0kN/mの張力がかけられており、冷却する際に一定の圧力を持って冷却ロール13に圧接するようにしている。そうすることによって、波打ちやソリといった形状面での不具合のない樹脂コンベヤベルト1を製造することができる。
冷却ロール13から離脱するときに樹脂コンベヤベルト1の表面温度を30℃以下にすることが好ましく、冷却ロールの径や冷却性能を含めて樹脂コンベヤベルト1の巻き掛け角度θを設定する必要がある。
一度積層して冷却した樹脂コンベヤベルト1を再度加熱することになるので、樹脂層3が軟化して表面形状が変形してしまう恐れがあるが、上記のような温度設定でしかも心体帆布2側から加熱することによって樹脂層3を変形させることなく波打ちやソリといった不具合形状をなくすことができる。樹脂層3側から加熱すると樹脂層3が変形してしまう。
心体帆布2側から加熱手段12で加熱する際の温度は樹脂層3に用いた樹脂素材の融点よりも10〜20℃低い温度ということであるが、融点との差が10℃未満であると樹脂層3が軟化して表面形状が変わったり変形したりし、20℃を超えると加熱が不十分になり樹脂コンベヤベルトの波打ちやソリが残ってしまうので好ましくない。
また樹脂コンベヤベルト1にかける張力が0.5kN/m未満であると冷却ロール13に十分に押し付けられていないのでやはり波打ちやソリが残ってしまうことがあり、2.0kN/mを超えると加熱状態で張力を掛け伸張させている際の歪みが残り形状に悪影響を与えるため好ましくない。
樹脂コンベヤベルト1が冷却ロール13から離脱する際のベルト表面温度が30℃を超えると冷却が不十分であり、波打ちやソリが形状として残ってしまうことがあり好ましくない。また例えば0°未満にするなどあまりに温度を下げすぎても樹脂コンベヤベルト1の屈曲性が悪くなってロールに沿いにくく、ベルトの物性を低下させることにもなるので好ましくない。
加熱手段12としては、電熱板、熱風ヒータ、ハロゲンヒータ、遠赤外線ヒータ、近赤外線ヒータ等どれでも構わないが、高分子材料の固有振動数に近い波長のエネルギーを照射することができる近赤外線ヒータを用いることが熱効率の面で好ましい。
冷却ロール13による冷却は樹脂コンベヤベルト1を冷却ロール13に圧接した状態で30℃以下になるまで冷却するものとする。それ以上で冷却ロール13から離してしまうと波打ちやソリが残ってしまうことがある。
次に本発明の効果を確認するために、本発明を実施した例を次に示す。
樹脂コンベヤベルトとしてはポリエステル繊維からなる心体帆布に熱可塑性ポリウレタン樹脂からなる樹脂層を積層したものを用いた。また、図3のような構成の樹脂コンベヤベルトの形状修正装置を用いて行い、ヒータは近赤外線ヒータ(定格電圧230V、定格出力4.2kW)を用いた。また、冷却ロールはφ1000mm径の金属製のロールであり、内部に水を通すことによって冷却を行った。ベルト速度は0.7m/minにて走行させ、張力は1.0kN/mとしている。加熱方法は樹脂コンベヤベルトの心体帆布側から加熱を行い、樹脂層側の温度が130〜140℃となるように加熱した。また、冷却は冷却ロールから離脱する出口の部分で樹脂コンベヤベルトの温度が25℃となっていた。
この条件で600mmの樹脂コンベヤベルトの形状を修正し、修正前の状態と修正後の状態を比較した。波打ち箇所は目視で数を確認し、ソリの大きさは高さを測ってその平均値を取った。その結果を表1に示す。
Figure 2005178155
表1の結果からわかるように本発明の樹脂コンベヤベルトの形状修正方法をコンベヤベルトに適用することによって、問題となっていたベルト側部やベルト中央部における波打ち、またソリを修正することができる。
本発明は、心体帆布と樹脂層を積層したタイプの薄型で波打ちやソリが発生しやすい樹脂コンベヤベルトの形状を修正する方法に係るものであり、物品を搬送するための樹脂コンベヤベルトの形状を修正に適用することができる。
本発明の形状修正方法を適用する樹脂コンベヤベルトの断面図である。 心体帆布と樹脂層を積層しているところの断面図である。 本発明の樹脂コンベヤベルトの形状修正装置の概要図である。 ベルトに波打ちが発生した様子を示す概要図である。
符号の説明
1 樹脂コンベヤベルト
2 心体帆布
3 樹脂層
5 押出機
6 圧着ロール
7 圧着ロール
10 繰出ロール
11 ロール
12 加熱手段
13 冷却ロール
14 巻取ロール

Claims (4)

  1. 少なくとも1層の心体帆布に少なくとも1層の樹脂層を積層した構成からなる樹脂コンベヤベルトの形状修正方法において、樹脂コンベヤベルトを樹脂層の融点よりも10〜20℃低い温度に心体帆布側から加熱し、0.5〜2.0kN/mの張力をかけた状態で心体帆布側を冷却ロールに接触させることによって冷却するとともに形状を修正することを特徴とする樹脂コンベヤベルトの形状修正方法。
  2. 樹脂コンベヤベルトが冷却ロールを離脱する時のベルト表面温度が30℃以下である請求項1記載の樹脂コンベヤベルトの形状修正方法。
  3. 樹脂コンベヤベルトの加熱手段が近赤外線ヒータである請求項1〜2記載の樹脂コンベヤベルトの形状修正方法。
  4. 心体帆布に樹脂層を積層した樹脂コンベヤベルトを繰り出す繰出ロールと、繰出されたベルトを心体帆布側から加熱する加熱手段と、加熱されたベルトを冷却するとともにベルトの形状を修正する冷却ロールと、冷却後のベルトを巻き取る巻取りロールからなり、樹脂コンベヤベルトが冷却ロールから離脱した時のベルト表面温度が30℃以下になるようしたことを特徴とする樹脂コンベヤベルトの形状修正装置。
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