JP2005190825A - 車両用前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】 前面レンズ内面に点灯装置等の発熱体からの熱で加熱された空気を連続的に効率よく供給する導風構造を備えた車両用前照灯を提供する。
【解決手段】 車両用前照灯1は、灯室7と、この灯室7内の前面レンズ5の内面5a側に配置された光源9と、この光源9を点灯させる点灯装置11と、上記光源9からの光を前面レンズ5に向けて反射する放物面形状の反射鏡13とを含む。反射鏡13のうち、前面レンズ5内側の直下位置に形成された切欠部分13aからは点灯装置11の上面12が露出しており、この上面12からの熱で加熱された空気が前面レンズ5の内面5aに供給され、前面レンズ5が温められる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、寒冷地あるいは冬期における使用に適した車両用前照灯に関するものである。
寒冷地あるいは冬期においては、自動車等の車両用前照灯の前面レンズ外面に氷雪が付着すると、レンズからの光束が遮られるため安全性を確保することが困難になることがある。そこで、従来、前面レンズ外面への氷雪の付着等を防止する構造を備えた種々の前照灯が提案されている。
特許文献1は、レンズ体に熱線を配線した自動車用ランプを開示するものである。この自動車用ランプは、熱線による熱でレンズ体の外面に付着した氷雪を融解することでレンズからの光束を損なわないようにして自動車の運行上の安全性を確保することが可能である。
しかし、この自動車用ランプでは、細い熱線を配線する場合には多くの熱線をレンズ全体に並べなければ氷雪の融解に必要な熱量を得ることができないばかりか、細く多くの熱線をレンズ体に組み付ける作業は決して容易なものではなく、組み付け費用の増大を招くことになる。太い熱線を用いても、熱線が格子状に目立つためヘッドランプとしてのデザイン性を損ねることがある。
特許文献2は、車両用ランプのレンズ部内面に発熱体としての透明導電膜を付着した車両用ランプのヒータ装置を開示するものである。このヒータ装置は、透明導電膜を使用するため、上記公報で開示された自動車用ランプにおける熱線とは異なり、ランプのデザイン性を損ねることがない。
しかし、このヒータ装置では、透明導電膜の抵抗値が高く、充分な発熱量を確保するために、ある程度高めの電圧を印加して電流を流す必要があり、特に12V電源を備えた車両においてはこの電源電圧だけでは透明導電膜に十分な電流を流すのが困難となり、何らかの昇圧した電源が必要となる。さらに、透明導電膜は高価であり、これを用いた車両用ランプもコスト高となり、好ましくない。
特許文献3は、ランプボディと前面レンズとで形成された灯室内に、放電バルブを備えたランプユニットを設け、上記ランプボディの下端部に、上記放電バルブを点灯させるための点灯回路ユニットを収容するユニット収容室を灯室と隔壁を介して隣接するように形成し、上記隔壁の前部にユニット収容室内空間と灯室内空間とを連通させる連通開口部を形成した車両用前照灯を開示するものである。
しかし、この車両用前照灯では、発熱体としての点灯回路ユニットが隔壁を介して灯室から離れているユニット収容室内に収容されているため、点灯回路ユニットからの熱が連通開口部から前面レンズを到達するよりもむしろ、連通開口部以外のユニット収容室全体から散逸し易く、前面レンズの内面へ加熱された空気を効率よく供給することが困難である。また、点灯回路ユニットから前面レンズへの熱の伝達経路が連通開口部のみであるので、加熱開始当初における一過性の空気移動はあるものの、その後の空気移動が停滞し易く、点灯回路ユニットで加熱された空気を連続的に効率よく前面レンズ内面へ供給することが困難である。
実開昭57−33004号公報(実用新案登録請求の範囲、第2図) 特開平10−289602号公報(請求項1、請求項5、図2) 特開2000−306415号公報(請求項1、図1)
この発明は、従来の車両用前照灯の欠点を克服するためになされたもので、その目的とするところは、前面レンズの内面に点灯装置等の発熱部分から発生する熱により加熱された空気を連続的に効率よく供給する導風構造を備えた車両用前照灯を提供する点にある。
この発明に係る車両用前照灯は、ヘッドランプケースとこのヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、この灯室内の上記前面レンズの後方に配置された光源と、この光源を点灯させる点灯装置とを含み、この点灯装置を上記前面レンズ内側の直下位置に配設したことを特徴とするものである。
この発明に係る車両用前照灯は、ヘッドランプケースとこのヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、この灯室内の上記前面レンズの後方に配置された光源と、この光源を点灯させる点灯装置と、上記前面レンズを含む前室と上記点灯装置および上記光源の発熱部分を含む後室とに上記灯室内を分ける隔壁と、この隔壁の前面に設けられかつ上記光源からの光を上記前面レンズに向けて反射する反射鏡とを含み、上記隔壁の上位置および下位置に上記灯室の上記前室と上記後室とを連通する空気通路を設けると共に、上記点灯装置を上記後室内後方の下位置に配置したことを特徴とするものである。
この発明によれば、ヘッドランプケースとこのヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、この灯室内の上記前面レンズの後方に配置された光源と、この光源を点灯させる点灯装置とを含み、この点灯装置を上記前面レンズ内側の直下位置に配設するように構成したので、外面が低い外気温に接した前面レンズの内面に点灯装置からの熱で加熱された空気を連続的に効率よく供給することができ、これにより前面レンズの外面に付着した氷雪を即座に融解することができると共に、前面レンズの外面への氷雪の付着や再付着を確実に防止することができ、前面レンズを通過する光束を損なうことなく常に視界を良好に保持することで、車両の安全性の確保を図ることができるという効果がある。
この発明によれば、ヘッドランプケースとこのヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、この灯室内の上記前面レンズの後方に配置された光源と、この光源を点灯させる点灯装置と、上記前面レンズを含む前室と上記点灯装置および上記光源の発熱部分を含む後室とに上記灯室内を分ける隔壁と、この隔壁の前面に設けられかつ上記光源からの光を上記前面レンズに向けて反射する反射鏡とを含み、上記隔壁の上位置および下位置に上記灯室の上記前室と上記後室とを連通する空気通路を設けると共に、上記点灯装置を上記後室内後方の下位置に配置するように構成したので、外面が低い外気温に接した前室内の前面レンズの内面に後室内の点灯装置および光源の発熱部分からの熱で加熱された空気を隔壁の上位置に設けた空気通路を介して連続的に効率よく供給し、前面レンズの内面に接触して冷却された空気を隔壁の下位置に設けた空気通路を介して後室内へ戻す一定の空気循環を発生させることができ、これにより前面レンズの外面に付着した氷雪を即座に融解することができると共に、前面レンズの外面への氷雪の付着や再付着を確実に防止することができ、前面レンズを通過する光束を損なうことなく常に視界を良好に保持することで、車両の安全性の確保を図ることができるという効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、図面において左側を前方とし、右側を後方とするものとする。
図1において、車両用前照灯1は、ヘッドランプケース3とこのヘッドランプケース3の前方開口部3aに上部を後方に傾斜させた状態で配置された前面レンズ5とから構成された灯室7と、この灯室7内の前面レンズ5の内面5a側(後方)に配置された光源9と、この光源9を点灯させる点灯装置11と、上記光源9からの光を前面レンズ5に向けて反射する反射鏡13とから概略構成されている。
反射鏡13は、放物面形状をなしており、その最後部には上記光源9が固定されている。反射鏡13のうち、前面レンズ5内側の直下位置には、反射鏡13の切欠部分13aが形成されており、この切欠部分13aからは、ヘッドランプケース3のうち、前面レンズ5内側の直下位置に形成された凹部3b内に収容された点灯装置11の上面12が露出している。
光源9は、反射鏡13の前面13b側に位置する放電バルブ9aと、反射鏡13の後面13c側に位置しかつ上記放電バルブ9aに接続されたランプソケット9bとから概略構成されており、放電バルブ9aは、上記点灯装置11に高圧コード(図示せず)を介して接続されている。
次に動作について説明する。
まず、自動車等の車両に備えられた内燃機関(以下、エンジンという。図示せず)の始動後に、点灯装置11を始動することにより、光源9の放電バルブ9aを点灯する。このとき、前面レンズ5の内面5aに対して上面12を露出する点灯装置11から発せられた熱により、上面12上でかつ前面レンズ5の内面5a直下の空気が加熱され、前面レンズ5の内面5aに沿って上昇して矢印A方向に空気の対流が発生する。このように温められた空気の対流は、前面レンズ5の内面5a全体に下側から上側にかけて接触してゆき、これにより前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められてゆく。前面レンズ5の外面5b上に既に氷雪が付着している場合には、温められた空気の対流により伝播された熱により氷雪が融解され、未だ氷雪が付着していない場合や新たに付着されようとする場合でも、温められた空気の対流により、前面レンズ5への氷雪の付着または再付着が確実に防止される。
なお、前面レンズ5の内面5aに接触して徐々に冷やされた空気は、上部が後方に傾斜した前面レンズ5の内面5aに沿って上昇し、反射鏡13の上部まで移動した後、未だ冷やされていない上昇傾向の熱い空気により押し上げられ、上昇の空間を失って反射鏡13の前面13bに沿って降下し、点灯装置11の上面12上で再び温められて上昇することになる。
また、エンジン(図示せず)の停止後においても、暫くの間は、点灯装置11から発生する熱により前面レンズ5の内面5aを温め続けることが可能であるので、自動車等の車両が一時的に停止する場合でも、前面レンズ5への氷雪の付着や再付着を防止することが可能である。さらに、点灯装置11から発生する熱により灯室7内の温度の急激な低下を防止できるので、灯室7内の光源9等の部品凍結を相当時間、確実に防止することが可能である。
以上のように、この実施の形態1によれば、前面レンズ5内側の直下位置に点灯装置11を配設するように構成したので、前面レンズ5の外面5b上に付着した氷雪を連続的に効率よく融解すると共に、氷雪の付着や再付着を確実に防止することができ、前面レンズ5を通過する光束を損なうことなく常に視界を良好に保持することで、車両の安全性の確保を十分に図ることができるという効果がある。
なお、この実施の形態1では、光源として放電バルブ9a等を備えたものを用いたが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば発光ダイオード(LED)等、他の方式の光源を用いてもよい。この点については、以下の各実施の形態においても同様に代替可能である。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態2における構成要素のうち、実施の形態1における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態2の特徴は、実施の形態1における反射鏡13の切欠部分13aをなくし、その切欠部分13aに相当する反射鏡13の下裾部分13dを点灯装置11の放熱部とするように構成した点にある。すなわち、反射鏡13の下裾部分13dは、他の部分に連続して放物面形状をなすように、他の部分と一体化されている。この反射鏡13の下裾部分13dの下側には、ヘッドランプケース3の凹部3b内に収容された点灯装置11が配置されており、反射鏡13の下裾部分13dは点灯装置11の放熱部として機能している。この実施の形態2においては、断面矩形状の点灯装置11の上面12と反射鏡13の下裾部分13dの下面との隙間空間Bは、前面レンズ5に近い側で狭くなっており、前面レンズ5から離れるにしたがって、徐々に広くなっている。
なお、この反射鏡13の下裾部分13dは、反射鏡13の他の部分とは異なり、伝熱性に優れたアルミニウム等の金属材料で構成されかつその表面に反射鏡13の他の部分と同様の光沢を有するメッキ等の鏡面処理(表面処理)が施されていることが望ましい。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動して光源9の放電バルブ9aを点灯すると、点灯装置11の上面12から放出される熱は、反射鏡13の下裾部分13dに隙間空間Bの空気層を介して伝えられるため、下裾部分13dは温められる。下裾部分13dからの輻射熱は、前面レンズ5の内面5aに供給されると共に、実施の形態1の場合と同様に、前面レンズ5の内面5aに沿って上昇して、温められた空気の対流(矢印A方向)が連続的に発生する。このような温かな空気の対流により、前面レンズ5は約20℃程度にまで温められることになる。
また、エンジン(図示せず)の停止後においても、暫くの間は、点灯装置11からの熱を受けた下裾部分13dからの輻射熱により空気の対流を発生させることが可能であるので、自動車等の車両が一時的に停止する場合でも、前面レンズ5への氷雪の付着を防止することが可能である。さらに、点灯装置11から伝えられた熱により灯室7内の温度の急激な低下を防止できるので、灯室7内の光源9等の部品凍結を相当時間、確実に防止することが可能である。
以上のように、この実施の形態2によれば、反射鏡13の下裾部分13dを点灯装置11の放熱部とするように構成したので、前面レンズ5の外面5b上に付着した氷雪を連続的に効率よく融解すると共に、氷雪の付着や再付着を確実に防止することができ、前面レンズ5を通過する光束を損なうことなく常に視界を良好に保持することで、車両の安全性の確保を十分に図ることができるという効果がある。
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態3における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態3の特徴は、実施の形態2における隙間空間Bを塞ぐように、反射鏡13の下裾部分13dの下側に点灯装置11の上面12を接触させた状態で、前面レンズ5内の直下位置の凹部3b内に点灯装置11を配設した点にある。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動して光源9の放電バルブ9aを点灯すると、点灯装置11の上面12から放出される熱は、反射鏡13の下裾部分13dに直接伝えられて、下裾部分13dが温められるため、隙間空間Bの空気層を介して伝熱する実施の形態2の場合よりも伝熱に伴う熱エネルギ損失を少なくすることが可能である。下裾部分13dからの輻射熱は、前面レンズ5の内面5aに供給されると共に、実施の形態2の場合と同様に、前面レンズ5の内面5aに沿って上昇して、温められた空気の対流(矢印A方向)が連続的に発生する。
また、エンジン(図示せず)の停止後においても、暫くの間は、点灯装置11からの熱を受けた下裾部分13dからの輻射熱により前面レンズ5の内面5aを温め続けることが可能であるので、自動車等の車両が一時的に停止する場合でも、前面レンズ5への氷雪の付着を防止することが可能である。さらに、点灯装置11から伝えられた熱により灯室7内の温度の急激な低下を防止できるので、灯室7内の光源9等の部品凍結を相当時間、確実に防止することが可能である。
以上のように、この実施の形態3によれば、反射鏡13の下裾部分13dの下側に点灯装置11の上面12を接触させるように構成したので、点灯装置11の上面12から放出される熱により反射鏡13の下裾部分13dが直接温められるため、これにより、前面レンズ5の外面5b上に付着した氷雪を連続的に効率よく融解すると共に、氷雪の付着や再付着を確実に防止することができ、前面レンズ5を通過する光束を損なうことなく常に視界を良好に保持することで、車両の安全性の確保を十分に図ることができるという効果がある。
また、この実施の形態3によれば、隙間空間Bの空気層を介して伝熱する実施の形態2の場合よりも伝熱に伴う熱エネルギ損失を少なくすることができるので、実施の形態2の場合よりも少ない熱エネルギで実施の形態2の効果と同等の効果を得ることができるという効果がある。
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4による車両用前照灯の内部構造を示す断面図であり、図5は図4に示した車両用前照灯内に配置される点灯装置の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態4における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態4の特徴は、実施の形態1乃至実施の形態3におけるヘッドランプケース3の凹部3bをなくして、その部分を平坦化し、その平坦部分と反射鏡13の下裾部分13dとの間に形成される隙間空間C内に、この隙間空間Cの断面形状に対応した断面楔形状の点灯装置11を配設した点にある。すなわち、点灯装置11は、前面レンズ5側が薄くかつこの前面レンズ5から離れる側が厚い断面形状を有しており、その上面12を下裾部分13dの下面に可能な限り接近あるいは密着させることが可能である。この上面12から発生し続ける熱は上面12に接近あるいは密着した下裾部分13dに直接的に伝えられるため、下裾部分13dを温めるのに必要な熱エネルギの損失を少なくすることが可能となる。
この実施の形態4における点灯装置11は、図5に示すように、断面楔形状のケース15と、このケース15内のうち、前面レンズ5寄りに配設された比較的薄い集積回路(IC)やトランジスタ等のパワートランジスタ17と、上記ケース内のうち、前面レンズ5から離れた位置に配設された比較的厚いDC/DCトランス19およびコネクタ21とから概略構成されている。この点灯装置11のケース15は、下ケース15aと、この下ケース15aに着脱自在に固定されかつ傾斜した上面12を有する上ケース15bとから概略構成されている。コネクタ21は光源9に高圧コード(図示せず)を介して接続されている。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動して光源9の放電バルブ9aを点灯すると、点灯装置11の上面12から放出される熱は、反射鏡13の下裾部分13dに直接伝えられて、下裾部分13dが温められる。下裾部分13dからの輻射熱は、前面レンズ5の内面5aに供給されると共に、実施の形態2の場合と同様に、前面レンズ5の内面5aに沿って上昇して、温められた空気の対流(矢印A方向)が連続的に発生する。このように温められた空気の対流により、前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められるため、前面レンズ5の外面5b上の氷雪が融解されると共に、氷雪の付着または再付着が確実に防止される。
以上のように、この実施の形態4によれば、隙間空間Cの断面形状に対応した断面楔形状の点灯装置11を配設するように構成したので、実施の形態1乃至実施の形態3における融雪の効果の他に、隙間空間Cの有効利用を通じて灯室7の小型化およびデザイン性の向上を図ることができるという効果がある。
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態5における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態5の特徴は、実施の形態1の場合と同様に、反射鏡13の切欠部分13aから点灯装置11の上面12を露出させかつその上面12に対して反射鏡13の他の部分と同様の光沢を有するメッキ等の鏡面処理(表面処理)を施した点にある。すなわち、反射鏡13の切欠部分13aに、本来、この切欠部分13aに配設されるはずの反射面に代えて、点灯装置11の上面12をその反射面として用いている。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動することで光源9の放電バルブ9aを点灯すると、前面レンズ5の内面5aに対して上面12を露出する点灯装置11から発せられた熱により、上面12上でかつ前面レンズ5の内面5a直下の空気が加熱され、前面レンズ5の内面5aに沿って上昇して、温められた空気の対流(矢印A方向)が連続的に発生する。このように温められた空気の対流により、前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められるため、前面レンズ5の外面5b上の氷雪は融解されると共に、氷雪の付着等が確実に防止される。同時に、点灯装置11の鏡面処理を施した上面12は、反射鏡13の他の部分と同様に、反射鏡として機能する。
以上のように、この実施の形態5によれば、反射鏡13の一部の反射面に代えて、点灯装置11の鏡面処理を施した上面12を配置するように構成したので、実施の形態1乃至実施の形態4における融雪の効果の他に、反射鏡13の一部が反射機能を有しない面に置換されることによって生じる光量の減少を防止し、車両の安全性に必要な光量の確保を図ることができるという効果がある。
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態6における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態6の特徴は、実施の形態1乃至実施の形態5における融雪効果を達成するための熱源として、点灯装置11および光源9を用いるように構成した点にある。すなわち、灯室7内には、反射鏡13を前面に有する隔壁23が設けられている。隔壁23は、灯室7の内部空間を前室7aと後室7bとに分割する。前室7a内には、前面レンズ5および光源9の放電バルブ9aが配設されており、後室7b内には、光源9のランプソケット9bおよび点灯装置11が配設されている。この実施の形態6における点灯装置11は、灯室7の一部を構成するヘッドランプケース3内の後方下位置に配設されている。また、隔壁23には、前面レンズ5に近い上位置に上部空気通路25が形成されており、同様に前面レンズ5に近い下位置には下部空気通路27が形成されている。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動することで光源9の放電バルブ9aを点灯すると、光源9および点灯装置11から発せられた熱により、灯室7の後室7b内の空気が加熱されて、矢印D1で示す気流が発生する。後室7b内の上昇気流は、隔壁23の上部空気通路25を通って前室7a内に移動し、矢印D2で示す下降気流となる。この下降気流は、前面レンズ5の内面5aに接触しながら、隔壁23の下部空気通路27を通って後室7bへ戻り、再度加熱される。このような連続的な空気の対流により、前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められるため、前面レンズ5の外面5b上の氷雪は融解されると共に、氷雪の付着等が確実に防止される。
以上のように、この実施の形態6によれば、灯室7内を、前面レンズ5を含む前室7aと上記点灯装置11および上記光源9を含む後室7bとに分ける隔壁23と、この隔壁23の前面に設けられた反射鏡13とを含み、上記隔壁23の上位置および下位置に上記灯室7の上記前室7aと上記後室7bとを連通する上部空気通路25および下部空気通路27を設けると共に、上記点灯装置11を上記後室7b内後方の下位置に配置するように構成したので、前面レンズ5の内面5aに接触する温められた下降気流を形成することができ、これにより前面レンズ5の外面5b上の氷雪を融解しかつ氷雪の付着等を確実に防止することができるという効果がある。
なお、この実施の形態6における下部空気通路27は、実施の形態2乃至実施の形態4における反射鏡13の下裾部分13dに形成されてもよい。この場合には、下裾部分13dの直下に配置された点灯装置11の上面12からの熱が下部空気通路27を通じて前面レンズ5の内面5aに連続的に効率よく供給することができ、融雪の効果を格段に向上させることができるという効果がある。
実施の形態7.
図8はこの発明の実施の形態7による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態7における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態7の特徴は、実施の形態6において灯室7の後室7bの上位置に送風機(ファン)29を設けた点にある。すなわち、この送風機29は、後室7b内で温められた空気を隔壁23の上部空気通路25を介して前室7a内へ送り込むためのものであり、その駆動源としては点灯装置11の駆動源と共通したものを用いてもよい。
次に動作について説明する。
まず、点灯装置11を始動することで光源9の放電バルブ9aを点灯すると、光源9および点灯装置11から発せられた熱により、灯室7の後室7b内の空気が加熱されて、矢印D1で示す気流が発生する。後室7b内で温められて発生した上昇気流は、送風機29により強制的に移動させられ、隔壁23の上部空気通路25を通って前室7a内に供給されて、矢印D2で示す下降気流となる。この下降気流は、前面レンズ5の内面5aに接触しながら、隔壁23の下部空気通路27を通って後室7bへ戻り、再度加熱される。このような空気の対流により、前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められるため、前面レンズ5の外面5b上の氷雪は融解されると共に、氷雪の付着等が確実に防止される。
以上のように、この実施の形態7によれば、灯室7の後室7bの上位置に送風機29を設けるように構成したので、後室7bから前室7aへの温かな空気の対流を強制的に形成することができ、これにより前面レンズ5の外面5b上の氷雪を融解しかつ氷雪の付着等を確実に防止することができるという効果がある。
この実施の形態7によれば、後室7b内に送風機29を設けるように構成したので、前面レンズ5の外面5bへの氷雪の付着と関係なく、この送風機29を駆動することで得られる温かな空気の対流により、光源9および点灯装置11が過熱状態となる前に空冷することができることから、光源9や点灯装置11等の部品に対する信頼性の向上を図ることができると共に、熱源等に使用する部品の温度定格を下げてコストの低減を図ることができるという効果がある。
実施の形態8.
図9はこの発明の実施の形態8による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態8における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態8の特徴は、前室7a内の空気の温度を常に検出し、その検出された温度データを実施の形態7における送風機29の制御データとして送出する温度センサ31を設けた点にある。すなわち、この温度センサ31は、後室7b内の前方の下位置に配設されており、前室7a内の空気温度を検出する温度検出部31aと、この温度検出部31aにより検出された温度データを送風機29に送出して送風機29のオン・オフを制御する制御部31bとから概略構成されている。制御部31bは、下部空気通路27直下のヘッドランプケース3上に配設されており、送風機29とは電気的に接続されている。温度検出部31aは、制御部31bから下部空気通路27を貫通して前室7aの内部へ延びるプローブとして構成されている。
次に動作について説明する。
まず、温度センサ31の温度検出部31aによる検出温度が所定温度(例えば、0℃)以下であるときに送風機29を始動させるように温度センサ31の制御部31bを設定した場合を想定する。ここで、エンジン(図示せず)の始動に伴って点灯装置11が始動され、光源9の放電バルブ9aが点灯されたとき、温度センサ31の温度検出部31aによる前室7a内の検出温度が所定温度を超えている場合には、送風機29を始動せずに、実施の形態7と同様の空気対流により前面レンズ5を温める。次に、検出温度が所定温度以下である場合には、前面レンズ5の外面5b上に氷雪が付着している可能性があり、送風機29を始動して光源9および点灯装置11から発せられた熱により加熱された空気を強制的に前室7a内に上部空気通路25を通じて供給する。このような温かな空気の対流により、前面レンズ5の外面5bが約20℃程度にまで温められるため、前面レンズ5の外面5b上の氷雪は融解されると共に、氷雪の付着等が確実に防止される。
以上のように、この実施の形態8によれば、送風機29の制御データとしての前室7a内の空気温度を検出する温度センサ31を設けるように構成したので、前室7a内の温度を的確に把握して後室7bから前室7aへの空気の対流を必要に応じて形成し、これにより前面レンズ5の外面5b上の氷雪を融解しかつ氷雪の付着等を確実に防止することができるという効果がある。
変形例.
実施の形態1乃至実施の形態8においては、反射鏡13に備えた放電バルブ9aとランプソケット9bとから構成した光源9を用いたが、この発明はこのようなタイプの光源に限定されるものではなく、公知の種々の光源を用いることが可能である。
図10は、この発明の実施の形態3における変形例による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。図10に示すように、反射鏡13の位置に集光レンズ33を備え、この集光レンズ33の後方位置に光源9を配設し、この光源9と集光レンズ33とを第2の反射鏡35により一体化したタイプの光源を用いてもよい。この場合、反射鏡35内の下位置には、ハイビームとロービームとを切り替えるためのシェード37が設けられている。この例における点灯装置11は、図3に示した実施の形態3と同様に、上面12が反射鏡13の下裾部分13dの下側に接触するように前面レンズ5内の直下位置に配設されている。この例における前面レンズ5の内側に発生する空気の対流は、実施の形態3の場合と同様に、前面レンズ5の外面5b上の氷雪に対する融雪効果を発揮することが可能である。なお、この場合においては、灯室7内に集光レンズ33を備えているので、前面レンズ5のようなレンズ機能を有する部材を敢えて使用する必要はなく、集光レンズ33のレンズカバーとして機能する透明性を有し、寒冷地等における低温条件下での寸法安定性に優れかつ灯室7内で発生する温かな空気の対流によって熱変形しない透明な材質の板であれば如何なるものも使用可能である。
なお、この発明においては、図10に示したタイプの光源を実施の形態3の構成に組み込むことは単に一例であり、他の実施の形態に図10の光源や公知の光源を組み込むことは可能であり、その場合においても、他の各実施の形態と同様に、融雪効果を発揮することができることは言うまでもない。
この発明の実施の形態1による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態2による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態3による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態4による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 図4に示した車両用前照灯内に配置される点灯装置の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態5による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態6による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態7による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態8による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における変形例による車両用前照灯の内部構造を示す断面図である。
符号の説明
1 車両用前照灯、3 ヘッドランプケース、3a 前方開口部、3b 凹部、5 前面レンズ、5a 内面、5b 外面、7 灯室、7a 前室、7b 後室、9 光源、9a 放電バルブ、9b ランプソケット、11 点灯装置、12 上面、13 反射鏡、13a 切欠部分、13b 前面、13c 後面、13d 下裾部分、15 ケース、15a 下ケース、15b 上ケース、17 パワートランジスタ、19 DC/DCトランス、21 コネクタ、23 隔壁、25 上部空気通路、27 下部空気通路、29 送風機(ファン)、31 温度センサ、31a 温度検出部、31b 制御部、33 集光レンズ、35 反射鏡、37 シェード。

Claims (8)

  1. ヘッドランプケースと該ヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、該灯室内の前記前面レンズの後方に配置された光源と、該光源を点灯させる点灯装置とを含み、該点灯装置を前記前面レンズ内側の直下位置に配設したことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 灯室内に光源からの光を前面レンズに向けて反射する反射鏡を設け、該反射鏡の下側位置のうち、前記前面レンズ内側の直下位置に点灯装置を配置し、該点灯装置が配置された前記反射鏡の一部を前記点灯装置の放熱部としたことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  3. 灯室内に光源からの光を前面レンズに向けて反射する反射鏡を設け、点灯装置は、反射鏡の下面に下側から接触するものであることを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  4. 灯室内に光源からの光を前面レンズに向けて反射する反射鏡を設け、点灯装置は、反射鏡の下面と灯室のヘッドランプケースの下面との間に形成される隙間空間に対応して、前面レンズ側が薄くかつ該前面レンズから離れる側が厚い断面楔形状であることを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  5. 灯室内に光源からの光を前面レンズに向けて反射する反射鏡を設け、該反射鏡の反射面と同等の表面処理を施した上面を備えた点灯装置を前記前面レンズ内側の直下位置に前記反射鏡の前記反射面の一部に代えて配置したことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  6. ヘッドランプケースと該ヘッドランプケースの前方開口部に配置された前面レンズとから構成された灯室と、該灯室内の前記前面レンズの後方に配置された光源と、該光源を点灯させる点灯装置と、前記前面レンズを含む前室と前記点灯装置および前記光源の発熱部分を含む後室とに前記灯室内を分ける隔壁と、該隔壁の前面に設けられかつ前記光源からの光を前記前面レンズに向けて反射する反射鏡とを含み、前記隔壁の上位置および下位置に前記灯室の前記前室と前記後室とを連通する空気通路を設けると共に、前記点灯装置を前記後室内後方の下位置に配置したことを特徴とする車両用前照灯。
  7. 灯室の後室内上部に設けられかつ該後室の空気を隔壁の上位置に設けられた空気通路を介して前室内へ送り込むファンをさらに含むことを特徴とする請求項6記載の車両用前照灯。
  8. ファンの制御データとしての灯室の前室内の空気温度を検出する温度センサをさらに含むことを特徴とする請求項7記載の車両用前照灯。
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