JP2005190854A - 燃料電池システム及びその起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動に伴う燃料電池性能の低下を抑えながら、窒素パージをなくすか、あるいは使用量を最小限に抑えることにある。
【解決手段】燃料ガスが流通する燃料ガス流路と酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路を有する燃料電池本体1と、燃料電池本体1に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段4と、燃料電池本体1に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、燃料ガス供給手段4より燃料電池本体1に供給される燃硫ガスを検知する水素検知器6と、この水素検知器6の情報により水素通過時間短縮用ガスを燃料ガス供給手段4と燃料電池本体1とを結ぶ燃料ガス系統に供給する水素通過時間短縮用ガス供給手段5とから構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、酸化剤ガスと燃料ガスを導入して化学反応により発電を行う燃料電池システム及びその起動方法に関する。
燃料電池は、水素等の燃料と空気等の酸化剤を燃料電池本体に供給して、電気化学的に反応させることにより、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して外部へ取り出す発電装置である。
この燃料電池の用途としては、比較的小型であるにもかかわらず高効率で、環境性に優れていることから、工場や病院などの業務用、一般家庭用、自動車用などに採用されている。
燃料電池反応に用いられる燃料ガスとして、水素ボンベあるいは水素吸蔵合金などから水素ガスを供給する場合と、炭化水素系の原燃料を触媒反応によって改質したガスを供給する場合がある。また、酸化剤ガスとして、酸素ボンベから酸素ガスを供給する場合と、空気をブロワあるいはコンプレッサーなどの手段を用いて供給する場合がある。
一方、燃料電池の運転が停止している時は、窒素などの不活性ガスを封入して保管している。しかし、このように不活性ガスを封入しても外気である空気が燃料電池のガス流路に浸入し、ある程度の酸素が燃料極及び酸化剤極の両極に含まれた状態になっている。
このため、従来では、燃料電池の起動時にまず窒素などの不活性ガスを導入して両極の酸素を取り除く、所謂不活性ガスパージを行った後、起動を行っている(例えば。特許文献1、特許文献2)。
図9はかかかる不活性パージを含む一般的な燃料電池の起動手順を説明するためのタイムチャートを示すものである。
図9において、窒素などの不活性ガスで両極をパージした後に、まず燃料極に燃料ガスを導入し、次に酸化剤極に酸化剤ガスを導入する。この場合、反応ガスが電池内に行き渡るまでには、導入開始からある時間遅れがある。
そして、反応ガスが電池内に十分に行き渡ると電池電圧が開回路電圧を示すので、その後に負荷を投入する。
また、燃料電池の起動時に触媒の初期操作を兼ねるために、パージ後に水素と同時に空気を流す方法もある(例えば特許文献3)。
このように燃料ガス導入前に両極を不活性ガスでパージする理由としては、酸素を含む雰囲気中に水素を含むガスを導入して発火しないように酸素濃度を下げること、部分電池による腐食反応を防止することが挙げられる(例えば、特許文献4)。
ここで、図10を参照して部分電池による腐食反応について説明する。
図10は起動時における電池面内での電流の流れを示す図であり、2は燃料極、3は酸化剤極、15はこれら燃料極2及び酸化剤極3間に存する電解質、16は燃料ガス流路、17は酸化剤ガス流路である。
両極が酸素を含む雰囲気である状態において、燃料ガス流路16に水素を含んだ燃料ガスが燃料電池に導入されると、燃料入口付近には水素が存在するため水素電位(0V)であり、燃料出口付近では水素が到達しないため空気電位のままであり、燃料極2面内に出口から入口に向かって電位勾配が生じる。
この電位勾配に従って電流が燃料極2面内に流れると、それを打ち消すように空気極3面内には逆方向の電流が流れる。燃料入口部では水素が(1)式のようにプロトンに分解されて、燃料極2から酸化剤極3への電流を担う。
2→2H++2e- …… (1)
燃料出口部では、電流の担い手であるプロトンは(2)式の反応に従って炭素から生成される。この反応により触媒の担持カーボンが消失し、電池性能を低下させる。
C+2H2O→CO2+4H++4e- …… (2)
特開平9−120830号公報 特開平10−144334号公報 特開2003−142134号公報 US−6514635号公報
上述した燃料電池の起動方法においては、パージ用不活性ガスとして一般に窒素ガスをボンベから供給しているため、ボンベ交換の手間とランニングコストがかかるという課題があった。特に、一般家庭において使用する場合には、窒素ボンベの交換は避けたいという要求がある。また、自動車用においては、起動時にパージするために、起動時間が長くなるという課題もある。
しかし、不活性ガスによるパージを省いて燃料極が酸素を含む雰囲気のままで水素を導入すると、部分電池反応が生じて燃料電池の性能低下を引き起こすという問題がある。
また、このような部分電池反応を抑制する手段として、前述したように窒素ガスなどで燃料極をパージすることによって燃料極の酸素を除去する方法があるが、たとえ窒素ガスでパージしたとしても燃料極の触媒層に吸着した酸素を完全に除去することはできないため、部分電池反応が生じて燃料電池の性能が低下する問題がある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、起動に伴う燃料電池性能の低下を抑えながら、窒素パージをなくすか、あるいは使用量を最小限に抑えることができる燃料電池システム及びその起動方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、燃料ガスが流通する燃料ガス流路と酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路を有する燃料電池本体と、前記燃料電池本体に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池本体に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段とを備えた燃料電池システムにおいて、前記燃料電池システムの起動過程であって、前記燃料ガスが前記燃料ガス供給手段から供給され始めてから前記燃料電池本体から排出され始めるまでの間の任意の時点で、水素通過時間短縮用ガスを前記燃料ガス供給手段と前記燃料電池本体との間を結ぶ燃料ガス系統に供給する。
また、本発明は、燃料ガスが流通する燃料ガス流路と酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路を有する燃料電池本体と、前記燃料電池本体に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池本体に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料ガス供給手段より前記燃料電池本体に供給される燃料ガスを検知する燃料ガス導入検知手段と、この燃料ガス検知手段の情報により水素通過時間短縮用ガスを前記燃料ガス供給手段と前記燃料電池本体とを結ぶ燃料ガス系統に供給する水素通過時間短縮用ガス供給手段とから構成される。
本発明は、起動に伴う燃料電池性能の低下を抑えながら、窒素パージを無くすか、あるいは使用量を最小限に抑えることができる。
本発明の実施形態を説明するにあたり、燃料電池の性能劣化に影響を与える因子である水素通過時間について説明する。燃料極のガス溝に燃料ガスが導入され始めてから電極の反応部全面に水素が行き渡り、燃料極のガス溝から排出されるまでの間(水素通過時間と呼ぶ)は、部分電池反応が生じていることになる。水素通過時間は(3)式で与えられる。
(水素通過時間)=(燃料極の流路体積)/(体積流量) …… (3)
図10に示すように起動時の燃料ガス導入過程において、燃料極2面内に水素と酸素が同時に存在すると部分電池反応が生じ、燃料極2側の水素が存在しない範囲に対面する酸化剤極3側の触媒の担持カーボンが消失する。電池の性能劣化を低減するためには部分電池反応の時間を短縮する、すなわち水素通過時間を短縮することが有効である。
そこで、上記の(3)式により、水素通過時間を短縮するためには燃料極の流路体積を低減するか、燃料導入時の体積流量を増加させるかの2つの手法があるが、燃料極の流路体積は燃料ガス溝流路の圧損、燃料ガスのセル面内の配流、燃料ガスの積層セル間の配流、面内の電流密度分布など他の様々なファクターを考慮して設計・最適化されているため、容易に変更はできない。もう一つの手法である体積流量の増加は、燃料ガス自体の流量を増加させるか、もしくは燃料ガス以外のガスを供給することにより可能だが、起動時の燃料ガス流量を増加させることは排出された燃料ガスの処理や燃料ガスの改質能力の制約などでやはり容易に変更はできない。
したがって、水素通過時間を短縮するには起動時に燃料ガス以外のガスを燃料ガスと併せて燃料電池に供給する方法が有効な手段となり得る。この燃料ガス以外のガスを水素通過時間短縮用ガスと呼ぶ。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明による燃料電池システムの第1の実施形態を示す構成図である。
本燃料電池システムは、燃料極2と酸化剤極3を備えた燃料電池本体1と、燃料ガス供給手段4と、水素通過時間短縮用ガス供給手段5と、燃料ガス導入検知手段として設けられる水素検知器6と、水素通過時間短縮用ガス供給弁7とを備えている。
なお、燃料電池本体1の酸化剤極に酸化剤ガスを供給する図示しない酸化剤ガス供給手段が設けられている。
上記燃料電池本体1の燃料極2と燃料ガス供給手段4は配管で接続され、水素通過時間短縮用ガス供給手段5は水素通過時間短縮用ガス供給弁7を介して燃料電池本体1の燃料極2と燃料ガス供給手段4との間に配管で接続されている。
また、上記水素検知器6は、水素通過時間短縮用ガス供給手段5の接続位置より燃料ガス供給手段4側寄りの配管に接続され、燃料ガス供給手段4より燃料電池本体1の燃料極2に供給される燃料ガスを検知すると、水素通過時間短縮用ガス供給弁7を開制御し、その後予め設定された時間経過すると閉制御するものである。
ここで、上記燃料ガス供給手段4より燃料電池本体1の燃料極2に供給される燃料ガスは、副生水素などの水素を主成分とするガスや都市ガスなどの原燃料ガスを改質することで水素成分を有するガスのことを指し、水素を含まない原燃料ガス(例えば都市ガスなど)は部分電池による腐食反応の原因とならないので、燃料ガスとは区別して扱う。
次にこのように構成された燃料電池システムの起動時の作用を述べる。
図2は燃料電池システムの起動手順を示すタイムチャートである。
いま、燃料ガス供給手段4から燃料ガスが供給され始めると、水素検知手段6により水素が検知され、その検知信号によって水素通過時間短縮用ガス供給弁7が開放される。
すると、水素通過時間短縮用ガス供給手段5より水素通過時間短縮用ガス(窒素ガスなどの不活性ガス)が燃料ガス供給手段4と燃料電池本体1の燃料極2との間の配管に流入し、燃料ガスと併されて燃料電池本体1の燃料極2に供給される。
そして、水素通過時間短縮用ガス供給弁7が開放後、予め設定された時間、つまり燃料ガス及び水素通過時間短縮用ガスが燃料電池本体1の燃料極2から排出されるまでに要する時間経過すると水素通過時間短縮用ガス供給弁7を閉じ、水素通過時間短縮用ガスの供給を停止する。
その後、図示しない酸化剤ガス供給手段より酸化剤ガスを燃料電池本体1の酸化剤極3に供給し、図示しない電圧計により測定される燃料電池本体1の開路電圧の測定値から燃料ガスと酸化剤ガスが供給されていることが確認されると、負荷を接続して発電を開始する。この場合、酸化剤極への酸化剤ガスの供給タイミングは負荷投入前であればよく、特にその制約はない。
これにより、燃料電池本体1の燃料極2には燃料ガスと水素通過時間短縮用ガスとが併せられて流入するので、その体積流量が増加し、水素通過時間を短縮することが可能となる。
ここで、燃料ガスが燃料極を通過する時間と起動停止後の電圧低下量の関係を図3により説明する。
図3はある条件での測定結果に基づいて燃料ガス通過時間と電圧低下量の関係を示すものである。この関係から水素通過時間短縮用ガスを供給しない場合と比較して、燃料ガス通過時間を半分とすると電圧低下量は60%程度に低減できることが分かる。
また、カソード電極の電気化学的白金表面積(ECA)を測定したが、電圧低下量と相関がある結果が得られた。すなわち、起動停止を実施しない場合を1とすると、水素通過時間を短縮することによって起動停止によるECAの低下を低減することができた。
これは図10の部分電池反応のメカニズムにおいて、カソードカーボンの消失を裏付けるものである。この電圧低下量の低減の効果は、運転条件や燃料ガスの種類などによって異なると思われるが、部分電池による性能劣化というメカニズムは共通のものであるので、燃料ガス通過時間の短縮により一定の効果があると考えられる。
ただし、燃料ガスが燃料極2を通過する時間の上限値は、電極の仕様、燃料電池面積の大きさ、ガスマニホールドの大きさなどによって異なるため、一律には決めることができない。
また、燃料電池本体1の燃料極2に燃料ガスが導入される情報を燃料ガス導入検知手段、本例では水素検知器6で検出するようにしているので、燃料ガス通過時間を短縮するための水素通過時間短縮用ガスを供給するタイミングを制御することが可能となる。さらに、燃料電池の用途や耐用年数によるが、燃料ガス通過時間を短縮することで、燃料電池本体の電圧低下量を低減でき、且つ必要なときに必要な流量を供給することによって水素通過時間短縮用ガスの供給量を最小限にすることが可能となる。
一方、水素通過時間短縮用ガスを都市ガスなどの原燃料ガスや発電時の未反応水素を含んだガスなどを水素通過時間短縮用ガス供給手段5に貯蔵することで、窒素などの不活性ガスを使用しなくても起動停止による電池の劣化を抑制することが可能となる。
なお、上記実施形態において、燃料ガス供給手段4の代わりに改質装置8とした場合は、原燃料ガスを改質時に水素と同時に一酸化炭素が生成されるので、燃料ガス導入検知手段として上記の水素検知器6に代えて、一酸化炭素検知器を用いても水素の燃料極2への導入を検知することが可能である。
また、図2では窒素などの不活性ガスによるパージがない場合であるが、課題に挙げたように窒素ガスでパージしても、なお部分電池反応によるカーボンの消失の現象はなくならないので、電池の起動停止回数の機能要求によっては図2の起動手順に加え、燃料ガス導入前に窒素パージをすることもある。
さらに、燃料極のガス溝に水素が導入され始めてから燃料極全面に水素が行き渡るまでの間は部分電池の反応が生じるため、水素通過時間短縮用ガスを供給し始める時間は、部分電池反応の起きている時間を最小にする観点から、燃料ガスが燃料電池本体に供給されるのと同時、あるいは供給前が望ましい。水素が燃料極全体に行き渡れば部分電池による性能低下は生じないので、水素通過時間短縮用ガスの供給を停止しても問題ない。
図4は本発明による燃料電池システムの第2の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第2の実施形態では、図1の燃料ガス供給手段4に代えて改質装置8とし、燃料ガス導入検知手段として改質装置8を構成している改質器およびCO変成器の少なくとも一方に設置された熱電対などの温度検出手段9を設ける構成したものである。
このような構成としても、原燃料の改質が開始されると改質器およびCO変成器は温度上昇を伴うため、その温度を温度検出手段9で検出することで水素の燃料極2への導入を検知し、水素通過時間短縮用ガス供給弁7を前述同様に開閉制御することが可能となるので、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図5は本発明による燃料電池システムの第3の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第3の実施形態では、燃料ガス供給手段4に原燃料が供給される原燃料供給系に原燃料ガス供給弁10を燃料ガス導入検知手段として設け、この原燃料ガス供給弁10を開動作させたことを条件に、水素通過時間短縮用ガス供給弁7を開動作させるガス供給弁制御装置18を設け、燃料電池本体1の燃料極に燃料ガスの導入に併せて水素通過時間短縮用ガスを供給可能な構成としたものである。
このような構成としても、ガス供給弁制御装置18により原燃料が燃料ガス供給手段4に供給されるとほぼ同時に水素通過時間短縮用ガス供給弁7を開制御することが可能となるので、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
前述した第1乃至第3の実施形態では、燃料ガス導入検知手段としていくつかの例を挙げたが、本質的には燃料ガスの導入を検知又は予測できるものであれば、上記以外の手段のものであってもよい。例えばプログラム上のシーケンスから燃料ガスの導入を検知するようにした燃料ガス導入検知手段であってもよい。
図6は本発明による燃料電池システムの第4の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第4の実施形態では、起動時又は発電時に燃料電池本体1の燃料極2から排出された燃料ガスを水素通過時間短縮用ガス供給手段5に導入して貯蔵するようにしたものである。
このような構成としても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られることに加え、窒素ガスなどの不活性ガスが不要となる。
図7は本発明による燃料電池システムの第5の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第5の実施形態では、燃料電池本体1の燃料排出系統と燃料供給系統の間に燃料ガスリサイクル用ブロワ13を設け、燃料ガス導入検知手段として設けられた例えば水素検知器6により燃料電池本体1への燃料ガス導入が検知されると、その信号によって燃料ガスリサイクル用ブロワ13を動作させ、燃料排出系統より排ガスを吸引し、この排ガスを燃料供給系統に導入する構成としたものである。
このような構成としても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られることに加え、窒素ガスなどの不活性ガスを必要としないので、水素通過時間短縮用ガス供給手段への不活性ガスの補給や管理が不要となり、経済的に有利である。
図8は本発明による燃料電池システムの第6の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第6の実施形態では、図8に示すように燃料電池本体1の燃料排出系統に燃料極ガス排出用ブロア14を設け、燃料ガス導入検知手段として設けられた例えば水素検知器6により燃料電池本体1への燃料ガス導入が検知されると、その信号によって水素通過時間短縮用ガス供給弁7を開放すると同時に、燃料極ガス排出用ブロア14を動作させて燃料電池本体1の燃料極より燃料ガスを吸引して水素通過時間を短縮するようにしたものである。
このような構成としても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。特に本構成では、水素通過時間短縮用ガス供給手段5の圧力が低い場合に有効である。
なお、前述した各実施形態において、水素通過時間短縮用ガスは、窒素などの不活性ガスや都市ガスなどの改質前の原燃料ガスであることが望ましいが、二酸化炭素ガス、アルゴンガスなどを用いることができる。また、ボンベやタンクなどに貯蔵された水素を含むガスであってもよい。
本発明による燃料電池システムの第1の実施形態を示す構成図。 同実施形態において、燃料電池システムの起動手順を示すタイムチャート。 同実施形態において、燃料ガスが燃料極を通過する時間と起動停止後の電圧低下量の関係を水素通過時間短縮用ガスを供給しない場合と比較して示すグラフ。 本発明による燃料電池システムの第2の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池システムの第3の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池システムの第4の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池システムの第5の実施形態を示す構成図。 本発明による燃料電池システムの第6の実施形態を示す構成図。 従来の燃料電池システムにおける起動手順を示すタイムチャート。 起動時における電池面内での電流の流れを示す図。
符号の説明
1…燃料電池本体、2…燃料極、3…酸化剤極、4…燃料ガス供給手段、5…水素通過時間短縮用ガス供給手段、6…燃料ガス導入検知手段、7…水素通過時間短縮用ガス供給弁、8…改質装置、9…改質装置内温度測定装置、10…原燃料ガス供給弁、12…燃料ガスバイパスライン、13…燃料ガスリサイクル用ブロワ、14…燃料極ガスの排出ブロワ、15…電解質、16…燃料ガス流路、17…酸化剤ガス流路、18…水素通過時間短縮用ガス供給弁制御装置

Claims (15)

  1. 燃料ガスが流通する燃料ガス流路と酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路を有する燃料電池本体と、前記燃料電池本体に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池本体に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段とを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池システムの起動過程であって、前記燃料ガスが前記燃料ガス供給手段から供給され始めてから前記燃料電池本体から排出され始めるまでの間の任意の時点で、水素通過時間短縮用ガスを前記燃料ガス供給手段と前記燃料電池本体とを結ぶ燃料ガス系統に供給することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  2. 前記水素通過時間短縮用ガスは、不活性ガスであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動方法。
  3. 前記水素通過時間短縮用ガスは、原燃料ガスであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動方法。
  4. 前記水素通過時間短縮用ガスが水素通過時間短縮用ガス貯蔵手段に貯蔵された水素を含むガスであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動方法。
  5. 水素通過時間短縮用ガス供給手段は、前記燃料電池本体の燃料排出系統と燃料供給系統の間に設置された燃料リサイクル手段であり、前記水素通過時間短縮用ガスは前記燃料電池本体から排出された燃料ガスであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動方法。
  6. 燃料ガスが流通する燃料ガス流路と酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路を有する燃料電池本体と、前記燃料電池本体に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池本体に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料ガス供給手段より前記燃料電池本体に供給される燃料ガスを検知する燃料ガス導入検知手段と、この燃料ガス導入検知手段の情報により水素通過時間短縮用ガスを前記燃料ガス供給手段と前記燃料電池本体とを結ぶ燃料ガス系統に供給する水素通過時間短縮用ガス供給手段とからなる燃料電池システム。
  7. 前記燃料ガス導入検知手段は、水素ガス検知手段であることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料ガス供給手段は、改質器とCO変成器とから成り、前記燃料ガス導入検知手段が一酸化炭素ガス検知手段であることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料ガス供給手段は、改質器とCO変成器とから成り、前記燃料ガス導入検知手段が少なくとも前記改質器および前記CO変成器のいずれかに設置された温度検知手段であることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料ガス導入検知手段は、前記燃料供給手段に導入される原燃料供給系に設けられた原燃料ガス供給弁の動作検知手段であることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  11. 前記水素通過時間短縮用ガス供給手段は、水素通過時間短縮用ガス貯蔵手段であることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  12. 前記水素通過時間短縮用ガスは、不活性ガスであることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  13. 前記水素通過時間短縮用ガスは、原燃料ガスであることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  14. 前記水素通過時間短縮用ガスが水素通過時間短縮用ガス貯蔵手段に貯蔵された水素を含んだガスであることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  15. 水素通過時間短縮用ガス供給手段は、前記燃料電池本体の燃料排出系統と燃料供給系統の間に設置された燃料リサイクル手段であり、前記水素通過時間短縮用ガスは前記燃料電池本体から排出された燃料ガスであることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
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