JP2005201024A - 布製軽量防水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】突発的な水害に対し、地下建造物などに対する水の流入を簡易迅速に防止する防水装置を提供する。
【解決手段】建造物入口の両端に支柱1を取付け、当該入口の床に防水布7を収納した蓋付筒状物を埋め込む。支柱1と筒状物が形成するU字空間を床下から広げる防水布7と支柱に納められた防水金具3をもって完全に封じ、高水位の水に対する堰とする。
【選択図】図7

Description

本発明は集中豪雨による都市型水害などの不慮の水位上昇による、地下車庫や低地建造物などへの浸水被害防止や、河川氾濫などによる高水位の水を堰止め、建造物の入口からの浸水を防止する装置に関するものである。
従来、豪雨洪水などの不慮の水位上昇による建造物への浸水を防ぐとき、土嚢などを積み重ねて対応してきた。しかし、土嚢は一つ当たり平均20キログラム以上あり、これを数個から数十個も積み重ねることは、子女には不可能な重労働である。また、土嚢による防水は完全なものではなく、地下建造物などへの水の流入を土嚢のみで防ぐことが困難であった。近年、金属防水板(防潮板)が市場に出回り始めたが、その多くの防水板は、かなりの重量があり、動力可動式(高価であり、取付け場所に制約がある)以外のものでは着脱に複数人を必要とした。また、大きな防水板の収納場所を確保することは難しかった。
以上の点をまとめると、本発明の課題は下記の通りである。
イ.土嚢による防水は、重量物である土嚢を多数積み重ねることが必要なため、人手と時間がかかる。また、土嚢による防水は完全ではない。
ロ.防水板(防潮板)による防水は、動力式では構造が大掛かりであり、一般的な床下からせり出す方式では床下に埋め込む部分が大きく、工事規模と経費が嵩むことになる。動力を電気で供給する場合、建造物の変電設備は多くが地下にあり、過去に変電設備が先に浸水してしまい、せっかくの防水板が動作しなかった例もある。また、動力源のない場所への取付けは難しい。
ハ.金属製防水板で着脱式のものは、防水板の収納場所から設置場所への運搬、取付けに人手がかかる。また、金属製防水板は重量物であり、マンションなどの管理人の多くは力の弱い老人であるため運搬設置が困難である。このように軽量な防水装置が求められていた。
本発明は前記の課題を解決するために以下のような手段を講じた。第1に、建造物入口の両端に固定したL字型支柱を設け(図1)、入口床部に防水布を畳んで納めた蓋つき金属筒を埋め込む(図2)。防水布はあらかじめ当該金属筒内側底面に密着固定してあり、蓋を外して防水布を引き出し、広げることが出来る(図3)。防水布の左右両面には固定用の金属リングを数箇所ずつ取付ける。当該支柱正面には防水布のリングを引留める金具が縦方向に、防水布のリング位置に対応して数個づつあり、止水効果のある弾性ゴムがこの金具の左右に縦方向に張付いている。当該支柱の、正面に対して直角の面に複数の操作ハンドルを設け、操作ハンドルの先端に、防水布のリングをまたいで固定する形状のコの字型防水金具を、可動的に連結固定する。
防水操作時、防水布を床下の金属筒内から引き出し、防水布の引留めリングを支柱の引留め金具に掛ける。これにより、防水布にかかる水圧は、支柱の引止め金具が受け持つことになる。操作ハンドルを2aから2bに操作すると(図4)、防水金具が3aから3bに動き、てこの力で防水布が防水金具の弾性ゴムに挟まれる形で支柱正面と下面に同時に圧迫され密接する。これにより浸水を防止する。当該支柱には、操作ハンドルが自然に戻らないように、ハンドルの動きを規制するストッパー(図5)13を取付ける。
本発明は、当該支柱と床部に埋め込んだ金属筒の間の空間を防水布で塞いだ構造を一体として防水装置とする。浸水しようとする水は外側から防水布と弾性ゴムの隙間(図4)(A)に入り込もうとするが、防水装置地内部に入るまでに、複数箇所の隙間(図4)(A)(B)(C)(D)を通り抜けなければならず、防水効果が非常に高い。
操作方法は簡易であり、(1)床に埋め込まれた筒の蓋を外し、(2)収納された防水布を広げて左右の支柱に引留め、(3)ハンドルを回転して固定する。防水装置の大部分が軽量の布製であり、水害などの緊急時、力の弱い子女でも老人でも操作が可能である。
第2に、床に埋め込む金属筒と左右の支柱部分を一体成型した、U字型枠(図7)を提供する。これにより、入口を塞ぐ空間の左右下隅の防水効果が上がる(図4参考)。
第3に、床面に収納埋め込みが困難な場合、あらかじめ防水布を密着取付けしておいた金属板を、床に後付けする方法(図8)を提供する。床にはナットを数箇所埋め込んでおき、弾性ゴムの面を下にして、当該金属板をボルトで取付ける。これにより、建造物床面に最小限のキズで防水装置を取付けることが出来る。
第4に、金属製防水板の上部に防水布を密着取付けし、金属製防水板は支柱にクレセントで取付け、防水布は本発明の引留めリングと防水金具で取付ける、金属板と防水布の合成使用形態(図9)を提供する。着脱式の金属防水板は水圧に対する強度が大きく、幅の広い間口に取付けるには有効であるが、重量が嵩む為、人手による運搬可能な1枚の大きさ(間口幅×高さ)には限度がある。水害の予想水位が高い場合、金属製防水板を2段、3段に積み上げなければならず、設置に時間がかかる。金属製防水板に防水布を組み合わせれば、防水布で防水水位の高さに対応出来、防水装置全体の軽量化が図られる。支柱の長ささえ十分であれば、防水布の高さ変更は容易であるから、水害予想水位に変更があった場合でも防水布を交換することで簡単に対応できる。二つの方式を組み合わせることで、広い間口幅の建造物でも防水布のみのタイプより水圧に負けない強度を持ちながら、金属製防水板を積み重ねるよりも軽量で、迅速に取付けが可能である。
支柱に取付けた操作ハンドルは入口正面に対して直角方向に動作する。防水装置の取付け操作時、このハンドルの先端が支柱より飛び出してしまい、このままでは外部歩行者に対して危険である。その対策として、当該ハンドルにトルク制御部を設け、中折れ式にする。防水布圧接方向に力を加えて固定した後、トルクを加えるとさらに折れて収納できるようにする。これにより、ハンドル先端で外部歩行者を傷つけることがなくなる。
以下、本発明を実施例に従って説明する。
本発明の防水装置は、ビル、地下駐車場などの入口開口部の両側柱または壁面に、(図1)の支柱1と、1に対し左右対称に製作した支柱2を、互いに向き合わせる方向で取付けた一対の構造と、開口部床面に埋め込みまたは露出で取付けた防水布(図3)との組み合わせ、またはこれらを一体成型したもの(図7)で構成される。
防水布を収めたU字型筒状物と支柱を接合、一体成型した枠タイプ(図7)を施工する場合を説明する。入口開口部の床を溝切、はつり処理し、枠を埋め込む。支柱部と入口柱または壁面の取付けは、溶接、ボルト止めなどで固定の後、防水コーキング処理をする。支柱には、あらかじめ操作ハンドル、コの字型防水金具、引留め金具がついている(図1)。一体枠の床部には防水布が折り畳まれた状態で入っていて(図2)、普段使用しないときは蓋がかかっている。
水圧が張力に変わるため、防水布には(イ)キャンバス地などの丈夫な布に防水加工したもの、(ロ)塩化ビニルなどの化学合成物で伸縮性のない厚手で折り畳める布状のもの、(ハ)ガラス繊維、鉱物繊維など丈夫な素材を布状にし、防水加工したもの、等を用いることを提案できる。この防水布は、ステンレスなど、錆に強い素材で作ったU字型筒状物の内側に、弾性ゴムにはさんだ状態でステンレスボルト締めにて取付ける。防水布の左右端を補強し、リベット加工したリングなど、引止金具を縦に数箇所取付ける。(図3)
水害の予報が発せられた時点で、ビルや駐車場の管理人は、防水装置の蓋を外し、中の防水布を広げて支柱にある引留め金具に掛けて固定し、操作ハンドルを下から上方向にハンドルストッパーで固定される位置まで回す。すると支柱内部の防水金具により防水布が弾性ゴムで挟み込まれ、防水処置が完成される。
この防水装置は、防水布を弾性ゴムで挟み込む強さがポイントである。ハンドルを2箇所以上取付けることで両手で操作が出来、弾性ゴムを押しつぶす方向の力を大きくすることができる。
電気動力などで収納部から防水布を引き出し、防水操作、収納操作を自動的に行う防水装置を提案する。防水布は、ゼンマイ状金具で固定された二重円筒管の内管15に固定されている。内管はゼンマイ17の力で回転し、外管16の中で防水布を巻き取った状態になっている。(図10)防水布は下端をU字型筒状物の底面に密着固定される。二重円筒管は両端を支柱内部でモーターで回転するベルト(チェーンも可)に固定される。このベルトはU字型筒状物の中で接触するシャフトを通じて、左右支柱内部で同じ動きをする。ベルトに密接したギアの働きにより、コの字型防水金具も連動する。
防水布収納時、二重円筒管は床下のU字型筒状物の中にある。(図11)防水操作を始めると、モーターの動力によりベルトが二重円筒管を持ち上げていくことにより防水布が引き出される。防水に必要な高さに防水布が引き出されるタイミングで、ベルトに連動したコの字型防水金具が、二重円筒管から出た防水布を支柱の弾性ゴムに挟み固定し、防水操作が終了する。(図12)コの字型防水金具は、ベルトとシャフトの動く箇所を避けて防水動作をする。モーター及び電気部品は、支柱上部の、水に没しない高さに設置する。
収納操作はベルトの逆転によって行われる。防水布は二重円筒管内部のゼンマイにより巻き取られ収納される。モーターの代わりにクランクハンドル21などを接続することも出来る。この場合、手動であるが防水操作の簡便化、迅速化を図ることができる。手を汚さずに済むという評価も期待できる。
防水布は、経年変化による劣化、実際の使用による傷つきなどで防水効果が落ちるので、簡単に交換できる構造になっている(図3)。防水布は弾性ゴムと金具で挟み、ステンレスボルトでU字溝に固定されている。これを取り外し、新しい防水布と弾性ゴムを取付ける。支柱に取付けた弾性ゴ厶も同時に交換すれば、再び完全な防水効果を発揮するようになる。
本発明の防水装置は、地下鉄入口、地下駐車場入口、地下階のある建造物入口などへの設置が予想されるが、外部のため管理者の管理が行き届かない場合も予想される。むやみないたずらの危険を避けるため、支柱部分にもカバーをすることが妥当であろう。(図13)は支柱に被せるカバーの提案である。このカバーに鍵をかけることは、緊急時の操作を遅らせることになるが、事故防止でもあり、管理者の任意とする。また、床下に埋め込んだ防水布やU字溝にゴミが入ると、弾性ゴムと防水布の間にゴミが挟まり、防水効果を損なう恐れがあるので、定期の清掃など管理の徹底を希望する。
本発明の支柱立体図である。(取付け時、建造物外部から入口を見て右側にあたる) 本発明の防水布をU字型筒状物に収めた断面図である。 図2のb−b線による、防水布を広げた状態の平面図である。 図1の支柱をa方向から見た、防水布を引留め固定し、ハンドルを操作した立面図である。 本発明のハンドルを固定するガイド金具である。 図1のa−a線による断面図である。 図1の支柱と図3の筒状物を一体成型した図である。 防水布を露出取付けした実施例である。 本発明の防水布と金属防水板の組み合わせ使用例である。 防水布を二重円筒に巻き取っている状態(断面図) 本発明の電動操作型防水装置である。 本発明の支柱に被せ、中の構造物を保護するカバーである。
符号の説明
1 支柱
2 操作ハンドル
2a 操作前のハンドル位置
2b 操作時のハンドル位置
3 コの字型防水金具
3a 操作前の防水金具
3b 操作時の防水金具
4 引留め金具
5 弾性ゴム
6 鍵取付け穴
7 防水布
8 U字型筒状物
9 蓋
10 ボルトナット
11 防水布取付け金属板
12 引留めリング
13 ストッパー
14 金属製防水板
15 内管
16 外管
17 ゼンマイ
18 シャフト
19 ベルト
20 モーター
21 クランクハンドル
22 支柱カバー
23 南京錠など

Claims (4)

  1. 建造物の入口左右の両端に支柱を向かい合わせに固定し、該当入口床面に、底面をあらかじめ固定密着した防水布を収納した溝型金属筒を固定し、この防水布を広げて両端支柱に引留め固定し、支柱と防水布の端面を弾性ゴムを付けた防水金具等で挟み込んで防水を完全なものとする軽量防水装置。
  2. 防水布の床面への固定を、金属板に防水布と弾性ゴムを密着させた金物を床面に埋め込んだネジ等により固定する、防水布の着脱可能な軽量防水装置。
  3. 既知の金属防水板の上端に防水布を固定密着し、防水布と支柱の固定を請求項1に示した方法による、水位の上昇に対する防水効果を高めた、防水板と布を組み合わせた軽量防水装置。
  4. 作動操作、収納操作時、電気動力または手動で回転する軸とベルトにより円筒状収納部より引出し、収納する防水布による防水装置。
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Cited By (7)

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