JP2005201352A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、オイルシールの損傷を回避しつつ、動力伝達装置単体での潤滑油の充填を可能にした動力伝達装置提供することにある。
【解決手段】本発明の動力伝達装置は、ハウジング2の軸導出用開口部6を通じて、外部へ突き出る出力シャフト7の端部外周面に、トランスファ20の入力シャフト22と連結可能な連結軸14を嵌合して取付け、この連結軸の外周面と軸導出用口部の内周面との間にオイルシール18を設けて、これらの間をシールするようにした。これにより、動力伝達装置単体でも、内部に潤滑油19を充填させておくことができるうえ、トランスファを着脱してもオイルシール自身には影響はないから、オイルシールの損傷が回避される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ハウジングの軸導出用開口部から突き出た回転軸の端部に、他機器の軸部が連結される構造の動力伝達装置に関する。
4輪駆動車の動力伝達系の多くは、前進段や後進段の変速を行うトランスミッション(動力伝達装置)の出力シャフトに、同出力シャフトからの出力を前輪や後輪へ分配する動力分配装置や、2輪駆動や4輪駆動に切り換える切換機構などが付いたトランスファ(動力取り出し装置;他機器)を連結して構成されている。この動力伝達系の多くは、トランスミッション、トランスファに求められる潤滑性能の要求を満足させるために、トランスミッション、トランスファ毎に潤滑油を収容させる構造が採用されている。
このため、4輪駆動車の動力伝達系では、内部の潤滑油が漏れないよう、トランスミッション、トランスファ毎に内部を密封させている。この密封に際し、トランスミッションの出力シャフト(回転軸)とトランスファの伝達シャフト(軸部)とが連結される部分では、トランスミッションの出力側における密封構造として、トランスミッションのハウジング内面に設けたオイルシールを、出力シャフトに組付くトランスファの伝達シャフトの端部外周面に弾接させる構造が用いられている。
具体的には出力シャフト端と伝達シャフト端とを連結する構造の多くは両シャフト端を嵌合構造で同一軸線上に連結する構造が用いられているために、従来、トランスミッションの出力側を密封させる構造には、出力シャフト端を外部へ導く軸導出用開口部の内周面にオイルシールを設けておき、同出力シャフト端がトランスファの伝達シャフト端と嵌合する際、オイルシールの内周部を伝達シャフトの外周面に弾接させる構造が用いられている。(例えば特許文献1を参照)。
特開平11−348586号公報
このような4輪駆動車の動力伝達系では、先ず、トランスミッションの組み立て後に潤滑油をトランスミッション内部に充填させてトランスミッションの作動確認が行われ、その後、内部の潤滑油が排出される。そして、トランスミッションとトランスファとが結合された状態から、それぞれトランスミッション、トランスファに潤滑油をフルに充填させることが行われている。
ところで、近時、車両組み立ての簡素化、具体的にはトランスミッションへの潤滑油の再充填の省略化の要求が高く、トランスミッションの単体のときでも、潤滑油を充填させておくことが求められるようになってきた。
ところが、トランスミッション単体のときは、ハウジング内面にオイルシールが取付けられているものの、同オイルシールの中央部は開口しているので、トランスミッションのハウジング内に潤滑油を充填させても、トランスミッション単体を搬送するときなどの際、オイルシールの開口部からハウジング内部の潤滑油が外部へ漏れ出るおそれがある。
このため、従来のシール構造は、トランスミッション単体における潤滑油の封入には適しない問題がある。しかも、同シール構造は、トランスファの着脱を行うたびに、トランスファンの伝達シャフト端が、トランスミッションのオイルシールに挿脱されるために、オイルシールが損傷しやすい問題もある。
そこで、本発明の目的は、オイルシールの損傷を回避しつつ、動力伝達装置単体での潤滑油の充填を可能にした動力伝達装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、ハウジングの軸導出用開口部を通じて、外部へ突き出る回転軸の一端部外周面に、他機器の軸部と連結可能な中間部材を嵌合して取付け、この中間部材の外周面と該外周面を囲む軸導出用開口部の内周面との間に、両者間をシールするオイルシールを設ける構成を採用した。
請求項2に記載の発明は、さらに確実に中間部材に対するシールが行われるよう、回転軸の外周面と、該外周面に嵌まる中間部材の内周面との間にシール部材を介在させる構成を採用した。
請求項3に記載の発明は、簡単な中間部材の構造で、軸部との連結性が確保されるよう、中間部材は、一端部が回転軸の一端部外周面に嵌合され、他端部が他機器の軸部の外周面と嵌合可能な筒状部材を採用した。
請求項4に記載の発明は、中間部材のずれがもたらす支障を回避するよう、中間部材が軸方向へずれるのを規制する規制部材を備えた構成とした。
請求項1に記載の発明によれば、動力伝達装置の他機器が連結される側は、中間部材の外周面とハウジング内面とに配置されるオイルシールにより、ハウジング内部から潤滑油が漏れ出ないようシールされる。
したがって、動力伝達装置単体でも、内部、すなわちハウジング内部に潤滑油を充填させておくことができる。しかも、オイルシールは、他機器を着脱してもオイルシール自身には影響はなく、他機器の着脱でオイルシールが損傷する心配はない。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、中間部材の内周部に対してもシールがなされるから、一層、高いシール性のもとで、ハウジング内部に潤滑油を封入させておくことができるといった効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加え、簡素な中間部材で、シール性と他機器との連結性の双方を確保することができるといった効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加え、中間部材は、定位置に位置決められるから、確実なる動力伝達が期待できる。しかも、オイルシールの変形や劣化を抑えることができる、といった効果を奏する。
[一実施形態]
以下、本発明を図1〜図4に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は例えば4輪駆動車の動力伝達系を示していて、同図中1は例えば手動式のトランスミッション(本願の動力伝達装置に相当)、20は同トランスミッション1に組付く例えば手動切換式のトランスファ(動力取り出し装置;本願の他機器に相当)を示す。
トランスファ20について説明すると、21はケーシングである。このケーシング21は、例えばフロントケーシング部21a、センタケーシング部21b、リヤケーシング部21cなどを結合して構成されている。またケーシング21のうちフロントケーシング部21aには入力シャフト22(本願の軸部に相当)が組込まれ、リヤケーシング部21cには後輪用の出力シャフト(図示しない)が組込まれ、センタケーシング部21bから側方へ張り出すケーシング部分21dには前輪用の出力シャフト23が組込まれている。なお、トランスミッション1と組付く結合座20dは、フロントケーシング21aの前端部に形成してある。入力シャフト22の外側の端部は、結合座20dがあるフロントケーシング21aの前端部より前方へ延びている。この延出端にスプライン軸部22aが形成されていて、スプライン軸部22aから動力が入力される構造にしてある。
ケーシング21の内部には、入力シャフト22から入力された駆動力をそれぞれ前・後輪用出力シャフト23(一方だけ図示)へ分配させる動力分配機構(図示しない)や例えば操作レバー(図示しない)の操作にしたがって2輪駆動や4輪駆動に切り換える切換機構(図示しない)などが収められている。なお、24は入力シャフト22の根元側をフロントケーシング部21aに回転自在に支持する軸受、25は動力分配機構を構成するギヤ機構(一部だけ図示)を示している。また軸受24の内面と入力シャフト22の外周面との間の隙間、及び軸受24の外面と軸受24を支持している環状部26の内面との間の隙間は、環状部26の開口端内面と入力シャフト22の外面との間に組付けたオイルシール27によってシールされている。残る出力シャフト23の周囲の隙間も、同様に例えばオイルシール(図示しない)でシールされていて、これらのシールによりトランスファ20のケーシング21の内部を密封にしている。この密封化したケーシング21内に、トランスファ20の各機器の潤滑に適した潤滑油(図示しない)が封入させてある。
一方、トランスミッション1について説明すると、2はハウジングである。ハウジング2は、例えばクラッチハウジング3を有するフロントハウジング部3a、リヤハウジング部3bなどを結合して構成されている。このうちフロントハウジング部3aには、入力シャフト(図示しない)が組付けられている。またフロントハウジング部3aおよびリヤハウジング部3b内には、入力シャフトと連なるようにメインシャフト(図示しない)が組付けられている。またメインシャフトのリヤ側の端部は、リヤハウジング部3b内のリヤ側を区画する壁部5aに形成されている軸導出用の開口部6を通じて、リヤハウジング部3b外へ突き出ている。この突き出たメインシャフトの端部によりトランスミッション1の出力シャフト7(本願の回転軸に相当)を構成している。なお、トランスファ20と組付く結合座9は、リヤハウジング部3bの外郭部材を形成する壁部5bを軸導出用開口部6から後方へ延ばした地点に形成してある。これらフロントハウジング部3aやリヤハウジング部3b内に、例えば常時噛合式の複数の歯車式変速機構(図示しない)や、例えばトランスファ20に設けてあるチェンジレバー8の操作に連動して歯車変速機構を切り換えるシフトリンケージ機構(図示しない)が収めてある。なお、6aは軸入力用開口部6から内側へ続く筒状部、10は同筒状部6aに設置された、上記出力シャフト7を回転自在に支持する軸受を示す。
このトランスミッション1の結合座9に、トランスファ20の結合座20dが締結具、例えばボルト12で締結され、トランスミッション1のハウジング2とトランスファ20のケーシング21とを結合させている。またトランスミッション1の出力シャフト7は、トランスミッション1のハウジング2とトランスファ20のケーシング21の結合を利用して、トランスファ20のスプライン軸部22aに連結させている。この出力シャフト7の連結構造には、トランスミッション単体でも、トランスミッション1の密封化が確保される構造が用いられている。この構造が図2〜図4に渡り詳しく示されている。
同構造について説明すると、図2〜図4中13は、出力シャフト7の外側に突き出た端部に形成されたスプライン軸部、14は連結軸(本願の中間部材に相当)である。
このうちスプライン軸部13の根元部には、Oリング装着用の段部13aが形成されている。なお、この段部13a内にはOリング15が装着してある。
連結軸14は、内面全体にスプライン溝16が形成された筒状部材、ここでは円筒部材で構成されている。この連結軸14は、出力シャフト7端、入力シャフト22端と挿脱可能な形状に形成されている。なお、連結軸14の軸方向中間の内面に形成された環状の係合溝14aには、内周部が連結軸14の内側へ突き出るように、スナップリング17(本願の規制部材に相当)が係合させてある。
この連結軸14は、図4に示されるように一方の端部をスプライン軸部13に外嵌(スプライン嵌合)させることによって、出力シャフト7の端部外周に取付けてある。具体的には連結軸14は、端部内面(一方)に形成されているOリング用の段差14bで、Oリング15を押し潰す地点まで嵌挿させてある。そして、連結軸14の残りの端部、すなわちスナップリング17から片側の端部(他方)が、スプライン軸部13から前方へ突き出て、トランスファ20の入力シャフト22と接続する部分を形成している。
ここで、連結軸14が挿通する軸導出用開口部6の内面、すなわち開口部6を形成しているハウジング内面には、環状のオイルシール18が取付けられている。
そして、このオイルシール18の内周部分が連結軸14の外周面に弾接され、オイルシール18で連結軸14の外周面と軸導出用開口部6の内周面との間の隙間をシールしている。この出力シャフト7側のシール構造とにより、ハウジング2の内部を密閉させている。なお、トランスミッション1の入力シャフト側の開口部はエンジンとの結合により密閉されている。この密封化したハウジング2内に、トランスミッション1の各機器の潤滑に適した潤滑油19が封入させてある。
このトランスミッション1の出力シャフト7に装着した連結軸14が、図3に示されるようにトランスミッション1のハウジング2とトランスファ20のケーシング21との結合に伴い、トランスファ20の入力シャフト22、すなわちスプライン軸部22aに外嵌(スプライン嵌合)され、図2に示されるようにトランスミッション1の出力シャフト7とトランスファ20の入力シャフト22とを同一軸線上で連結させている。これにより、図1に示されるようなトランスミッション1とトランスファ20とが一体となった4輪駆動車の動力伝達系を構成している。
このように連結軸14、オイルシール18を用いて、トランスミッション1の出力シャフト7側(トランスファ20と連結する側)をシールすると、常にトランスミッション1の内部は密封状態が保たれるので、出力シャフト7が挿通する開口から潤滑油19が漏れ出るおそれがなくなる。
それ故、トランスミッション1は、トランスファ20と連結した後に潤滑油19を充填できるだけでなく、エンジンに取付けられた単体のときでも、トランスミッション1の内部、すなわちハウジング2に潤滑油19を充填(封入)させておくことができる。しかも、オイルシール18により、トランスミッション1の連結軸14の外周面とハウジング内面との間をシールする構造は、ギヤ装着のため端側を細径とした出力シャフト7の機能性を損なうことがない。そのうえ、連結軸18はトランスミッション1に装着される部品であるから、組立作業の工程、さらにはメンテナンスなどで、トランスファ20をトランスミッション1から着脱しても、オイルシール自身には影響はなく、オイルシール18が損傷するおそれはない。
加えて、こうした効果をもたらす連結軸14には、トランスミッション1の出力シャフト端、トランスファ20の入力シャフト端に嵌合される筒状部材が用いてあるので、簡単な構造で、出力シャフト7と入力シャフト22の連結が行える利点がある。
しかも、連結軸14の内周面と出力シャフト7の外周面との間も、それら間に介在されるOリング15によってシールされるので、一層、高いシール性が確保できる。
そのうえ、連結軸14は、スナップリング17により、無用な連結軸14の軸方向の動きが規制されるので、連結軸14が出力シャフト端と入力シャフト端との間からずれることはなく、確実にトランスファ20へ動力を伝達させることができる。加えて、連結軸14は、スナップリング17により、定位置に位置決められるから、オイルシール18の変形や劣化は抑えられ、高いシール性を維持することができる。
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば上述した一実施形態では、トランスミッションと、トランスファを例に挙げたが、これに限らず、他の動力伝達装置に本発明を適用してもよく、要は回転軸がハウジングから突出し、他機器の軸部がこの回転軸の突出端に連結可能になっている動力伝達装置であればよい。
本発明の一実施形態の動力伝達装置を示す一部切欠した断面図。 動力伝達装置とトランスファとが連結された部分を拡大して示す一部切欠した断面図。 同連結部分から分離して、動力伝達装置単体、トランスファ単体に分けた状態を示す一部切欠した断面図。 同動力伝達装置における連結軸の取付構造を説明するための断面図。
符号の説明
1…トランスミッション(動力伝達装置)、2…ハウジング、6…軸導出用開口部、7…出力シャフト(回転軸)、14…連結軸(中間部材)、15…Oリング(シール部材)、17…スナップリング(規制部材)、18…オイルシール、19…潤滑油、20…トランスファ(他機器)、22…入力シャフト(他機器の軸部)。

Claims (4)

  1. 内部に潤滑油が収容され、かつ壁部には前記内部と連通する軸導出用開口部を有するハウジングと、
    一端部が前記導出用開口部から外部へ突出され、他端部が前記ハウジング内で回転自在に支持され、かつ導出用開口部から突き出た一端部が他機器の軸部に連結可能な回転軸と、
    を備えた動力伝達装置において、
    前記回転軸の一端部外周面に嵌合されて取付けられた、前記他機器の軸部と連結可能な中間部材と、
    前記中間部材の外周面と該外周面を囲む前記軸導出用開口部の内周面との間に設けられ、両者間をシールするオイルシールと
    を具備したことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記回転軸の外周面と、該外周面に嵌まる前記中間部材の内周面との間には、両者間をシールするシール部材が介在されていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記中間部材は、一端部が前記回転軸の一端部外周面に嵌合され、他端部が前記他機器の軸部の外周面と嵌合可能な筒状部材から構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記中間部材が軸方向へずれるのを規制する規制部材を備えて構成してあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の動力伝達装置。
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