JP2005201637A - 超音波を用いた物体検出装置 - Google Patents

超音波を用いた物体検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 雑音源だけを用いた計測では、検出物体からの反射波スペクトル中の計測に有効な特定スペクトルが、不要な他のスペクトルノイズに埋もれてしまいスペクトル成分を有効に分離することが容易ではなく、物体までの距離や形状が精度良く計測できない。
【解決手段】 超音波の送信及び受信を行う超音波振動子102と超音波信号発生装置103と受信信号処理装置104をもち、上記超音波振動子102は上記超音波信号発生装置で発生させた連続スペクトルの白色雑音及び任意のスペクトル信号を連続状又はパルス状でも送信可能である構成を有し、対象物体を計測する最適な周波数を連続スペクトルの白色雑音で決定し、その周波数を用い空間スキャンを行うことでより高精度の物体検出ができる、超音波を用いた物体検出装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波により物体を検出可能で、例えば、検出物体の方向、位置、距離、形状などを計測可能な、超音波を用いた物体検出装置に関する。
雑音源を用いて観測目標の方位や形状等を計測する音響計測装置及び可視化装置が特許文献1に開示されている。
特開平11−211824号公報
しかしながら、雑音源だけを用いた計測では、検出物体からの反射波スペクトル中の、計測に有効な特定スペクトルが、不要な他のスペクトルノイズに埋もれてしまい、スペクトル成分を有効に分離することが容易ではない。つまり、物体までの距離や形状が精度よく求まらない。 本発明は、上記の課題を解決するもので、対象物体を計測する最適な又は適した周波数を連続スペクトルの白色雑音で決定し、その周波数を用い空間スキャンを行うことでより高精度の物体検出ができる、超音波を用いた物体検出装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明によれば、連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させるとともに超音波周波数の情報を基に物体検出用スペクトル信号を発生させる超音波信号発生装置と、
上記超音波信号発生装置で発生させた上記連続スペクトルの白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で発振可能で、かつ、上記超音波信号発生装置で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で発振可能な超音波発振素子と、
検出物体からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能で、かつ、上記検出物体からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能な超音波受信素子と、
上記超音波発振素子により発振された上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体の検出に適した超音波周波数を決定するとともに、決定した超音波周波数の情報を上記超音波信号発生装置に送信する一方、上記超音波発振素子により発振された上記物体検出用スペクトル信号の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体を検出する受信信号処理装置とを備え、
上記超音波信号発生装置により発生させた上記連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子から、上記検出物体に向けて発振し、上記検出物体からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子で受信し、上記超音波受信素子で受信された反射波のスペクトル分析を行い上記検出物体の検出に適した超音波周波数を上記受信信号処理装置により決定し、上記受信信号処理装置により決定した上記超音波周波数の情報を基に上記超音波信号発生装置で上記物体検出用スペクトル信号を発生させ、発生させた上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子で発振し、上記検出物体からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子で受信して、上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を上記受信信号処理装置で行い、上記検出物体を検出する、超音波を用いた物体検出装置を提供する。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、超音波の連続スペクトルの白色雑音を用い、物体検出に最適な又は適した超音波周波数・波数を決定し、その周波数での超音波による空間スキャンを行うことにより、より高精度に検出物体の存在する方向、検出物体までの距離、検出物体の形状、構成要素物性などの情報が得られるという有利な効果が得られる。
以下に 、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する前に、まず、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1の態様によれば、連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させるとともに超音波周波数の情報を基に物体検出用スペクトル信号を発生させる超音波信号発生装置と、
上記超音波信号発生装置で発生させた上記連続スペクトルの白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で発振可能で、かつ、上記超音波信号発生装置で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で発振可能な超音波発振素子と、
検出物体からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能で、かつ、上記検出物体からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能な超音波受信素子と、
上記超音波発振素子により発振された上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体の検出に適した超音波周波数を決定するとともに、決定した超音波周波数の情報を上記超音波信号発生装置に送信する一方、上記超音波発振素子により発振された上記物体検出用スペクトル信号の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体を検出する受信信号処理装置とを備え、
上記超音波信号発生装置により発生させた上記連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子から、上記検出物体に向けて発振し、上記検出物体からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子で受信し、上記超音波受信素子で受信された反射波のスペクトル分析を行い上記検出物体の検出に適した超音波周波数を上記受信信号処理装置により決定し、上記受信信号処理装置により決定した上記超音波周波数の情報を基に上記超音波信号発生装置で上記物体検出用スペクトル信号を発生させ、発生させた上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子で発振し、上記検出物体からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子で受信して、上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を上記受信信号処理装置で行い、上記検出物体を検出する、超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、あらゆる形態の超音波スペクトル及び超音波波形を送信及び受信可能な装置構成であり、超音波発振素子及び超音波受信素子を超音波の送信信号及び受信信号レベル等に対し、個別に最適な設計が可能である。また、超音波発振素子及び超音波受信素子を分離して配置可能であるため、種々の検出物体からの反射波を有効に受信検出するよう超音波発振素子及び超音波受信素子を最適位置にそれぞれ配置することもできる。
本発明の第2の態様によれば、上記超音波発振素子と上記超音波受信素子が同一の超音波送信・受信素子より構成されている、第1の態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第2の態様により、超音波の送信を行う超音波発振素子と受信を行う超音波受信素子が同一のものであるので、装置の小型化、低コスト化が可能となる。
本発明の第3の態様によれば、上記超音波信号発生装置は、上記受信信号処理装置により決定した上記超音波周波数の情報を基に上記物体検出用スペクトル信号を複数個発生させ、上記複数個発生させた上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を上記超音波発振素子で連続波状又はパルス波状で発振させる、第1又は2の態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第3の態様により、検出物体の数、検出物体それぞれの存在する方向、検出物体までの距離、検出物体の形状、構成要素物性がどのようであっても、その検出物体に応じてその検出物体に最適な又は適した物体検出用の単一又は複数の超音波周波数及び超音波波数を決定することができる。
本発明の第4の態様によれば、上記超音波発振素子(102)は、上記検出物体に適した超音波周波数を用い、超音波を連続波状又はパルス波状又はシングアラウンドで発振し、上記検出物体を含む空間スキャンを発振波のビームフォーミングにより2次元的又は3次元的に行うことを特徴とする、第3の態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第4の態様により、検出物体の数、検出物体それぞれの存在する方向、検出物体それぞれまでの距離、検出物体それぞれの形状、構成要素物性を高精度に検出することが可能となる。
本発明の第5の態様によれば、上記超音波の送信及び受信を行う超音波素子が1次元アレイ状に配置され、上記1次元アレイ状に配置された上記超音波素子は固定又は超音波の上記検出物体を含む空間スキャン方向に駆動可能である構造を有することを特徴とする、第1〜4のいずれか1つの態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第5の態様により、比較的シンプルな構造で3次元空間情報が得られる。1次元アレイは容易に作製可能であり送受信信号系も複雑ではない。しかも、1次元アレイの配列方向の発振波のビームフォーミングは電気的に可能であり、1次元のスキャンつまり2次元的な空間の情報は静止の状態で得られる。3次元的な空間の情報は、1次元アレイを、1次元アレイの配列方向と直交方向に駆動すれば得られる。また、大きく空間探査方向を変更する場合には、1次元アレイの配列方向にも駆動系が必要となる。
本発明の第6の態様によれば、上記超音波の送信及び受信を行う超音波素子が2次元アレイ状に配置され、上記2次元アレイ状に配置された上記超音波素子は、固定又は超音波空間スキャン方向に駆動可能である構造を有することを特徴とする、第1〜4のいずれか1つの態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第6の態様により、1次元アレイよりも素子構造及び送受信信号系は複雑にはなるが、2次元アレイは静止の状態で空間の3次元超音波スキャンが可能であり、1次元アレイのように空間の3次元情報取得のための1次元アレイ駆動機構が不要となり、装置構成自体は簡素化される。しかし、大きく空間探査方向を変更する場合には、2次元アレイの方向を変える駆動系が必要となる。
本発明の第7の態様によれば、上記受信信号処理装置の処理結果を表示する表示装置をさらに有することを特徴とする、第1〜6のいずれか1つの態様に記載の超音波を用いた物体検出装置を提供する。
本発明の第7の態様により、必要に応じて処理結果を数字表示、各種のグラフ表示、2次元又は3次元静止画像表示、2次元又は3次元動画表示することにより、情報の理解を高めることができる。
以下、本発明の一実施形態の超音波を用いた物体検出装置について図面を参照しながら説明する。
まず、図1を参照しながら、本発明の上記実施形態による超音波を用いた物体検出装置の概要を説明する。図1は、上記実施形態の超音波を用いた物体検出装置の概念図である。
図示されている、大気中での超音波を用いた物体検出装置は、超音波の送信及び受信可能な超音波送信・受信素子102が2次元アレイ状に複数個配置されて構成された送信・受信装置101と、送信・受信装置101に接続されかつ超音波の信号を発生させる信号発生装置103と、送信・受信装置101と信号発生装置103とに接続されかつ超音波の検出物体100からの反射波信号を解析処理する信号処理装置104と、信号処理装置104に接続されかつ反射信号の信号処理結果を表示する表示装置105とより構成されている。送信・受信装置101を構成する、図1の超音波の送信及び受信を行う超音波送信・受信素子102は、4x4のマトリックスで例示してある。送信・受信装置101を構成する超音波送信・受信素子102の個数は、必要に応じて増減させてもかまわない。
上記超音波信号発生装置103は、連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させるとともに超音波周波数の情報を基に物体検出用スペクトル信号を発生させる。
上記超音波送信・受信素子102は、超音波発振素子として機能するときは、上記超音波信号発生装置103で発生させた上記連続スペクトルの白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で発振可能であり、かつ、上記超音波信号発生装置103で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で発振可能である。
また、上記超音波送信・受信素子102は、超音波受信素子として機能するときは、検出物体100からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能であり、かつ、上記検出物体100からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能である。
上記受信信号処理装置104は、上記超音波送信・受信素子102により発振された上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体100に反射しかつ上記超音波送信・受信素子102で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体100の検出に適した超音波周波数を決定するとともに、決定した超音波周波数の情報を上記超音波信号発生装置103に送信する一方、上記超音波送信・受信素子102により発振された上記物体検出用スペクトル信号の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体100に反射しかつ上記超音波送信・受信素子102で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体100を検出する。
このような構成による上記検出物体100を検出する方法の概略を、まず、説明する。
最初に、上記超音波信号発生装置103により、連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させる。
次いで、上記超音波信号発生装置103で発生させた上記連続スペクトルの白色雑音信号を基に、上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で上記超音波送信・受信素子102から、空気中、すなわち、検出物体100を含む検出対象空間に向けて発振する。
次いで、上記検出物体100を含む検出対象空間からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波送信・受信素子102で受信する。
次いで、上記超音波送信・受信素子102で受信された反射波のスペクトル分析を上記受信信号処理装置104により行い、上記検出物体100の検出に適した超音波周波数を決定するとともに、決定した超音波周波数の情報を上記超音波信号発生装置103に送信する。
次いで、決定された超音波周波数の情報を基に、物体検出用スペクトル信号を上記超音波信号発生装置103により発生させる。
次いで、上記超音波信号発生装置103で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に、上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で上記超音波送信・受信素子102から、空気中、すなわち、検出物体100を含む検出対象空間に向けて発振する。
次いで、上記検出物体100を含む検出対象空間からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波送信・受信素子102により受信する。
次いで、上記超音波送信・受信素子102で受信した反射波のスペクトル分析を信号処理装置104で行い、上記検出物体100を検出する。
次に、図2に基づき、上記物体検出装置による物体検出の手順を詳細に示す。また、図3に送信スペクトル及び受信スペクトルの波形図を挙げる。
まず、超音波信号発生装置103により、連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させて、その周波数決定用白色雑音信号を超音波発振素子102に送る(ステップS201)。
次いで、超音波信号発生装置103で発生させた連続スペクトルの白色雑音信号に基づき、超音波送信・受信素子102より、超音波の連続スペクトルの白色雑音301を、検出物体100などを含む検出対象空間に向けて連続波状に発振する(ステップS202)。図3(a)は、超音波送信・受信素子102より連続波状に発振された超音波の連続スペクトルの白色雑音301の強度と周波数分布との関係を示す。
次いで、超音波送信・受信素子102より検出物体100などを含む検出対象空間に向けて連続波状に発振された超音波の連続スペクトルの白色雑音301は、検出物体100などに到達し、検出物体100などで連続波状に反射される。このとき、超音波の連続スペクトルの白色雑音301が検出物体100などで反射されるか否かは、検出物体100などの超音波送信方向沿いの長さと超音波の連続スペクトルの白色雑音301の波長との関係による。超音波の連続スペクトルの白色雑音301の波長が検出物体100などの上記長さよりも十分に長い場合(例えば、白色雑音301の波長が検出物体100などの上記長さよりも10倍程度長い場合)、つまり超音波周波数が十分に低い場合(例えば、白色雑音301の波長が検出物体100などの上記長さよりも1/10倍程度低い場合)、超音波は検出物体100などにより反射されない。超音波が検出物体100などにより効率良く反射されるのは、超音波の波長が検出物体100などの上記長さよりも十分に短い、つまり、超音波周波数が十分に高い場合である。この関係を図示すると、図3(b)のような強度と周波数との関係のグラフになる。すなわち、白色雑音301のうちのある周波数の範囲では強度が一定となる、言い換えれば、検出物体100で反射することにより強度が一定となる、波形302となる。
検出物体100などにより反射されて帰ってきた連続波状の超音波は、超音波送信・受信素子102で受信される(ステップS203)。受信された超音波の波形の周波数と強度との関係は、上記検出物体100などと超音波の波長の関係と超音波の空間伝播特性の重ね合わせになる。超音波の空間伝播特性を表すものとして、超音波周波数特性と伝播距離特性がある。超音波周波数特性は、超音波伝播減衰は超音波の周波数が高いほど大きい。伝播距離減衰は、超音波が伝播する距離が長いほど減衰が大きい。これらの伝播特性を表したものが図3(c)である。超音波送信・受信素子102で連続波状に受信される(ステップS203)超音波波形は、図3(b)の波形302と図3(c)の波形303との重ね合わせとして、図3(d)の波形304のようになる。図3(d)の波形304には、特定周波数fpのところに強度最大の点が存在する。この特定周波数fpが、検出物体100を最適に又は適切に検出する周波数である。図3(d)の波形304は、検出物体100が単純形状の単一物質でできた微小物体で単一ピークが存在する例である。しかし、現実の物体検出では、複数の物体が任意の場所に存在し、物体形状も複雑であり、物体の構成物質も一様ではない。つまり、超音波の反射率、吸収率等が違い多様に存在しているような場が一般的である。このような場合には、図3(e)の波形305に示すように、多数のスペクトルピークが存在する。これらのピークは、その場に存在する物質のそれぞれの特性を把握するために、それぞれに最適な又は適した周波数である。一例として、図3(e)の波形305では3個のスペクトルピークf1,f2,f3がある場合を示しており、それぞれのスペクトルピークf1,f2,f3に対応した3種類の特性を有する物質が存在する可能性があることがわかる。
次いで、受信された検出物体100からの反射波のスペクトル解析を、超音波送信・受信素子102に接続された信号処理装置104で行う(ステップS204)。このスペクトル解析により、ある程度の検出物体100の存在する方向、検出物体100までの距離、検出物体100の形状、構成要素物性がわかり、詳細に空間スキャンするための最適周波数及び波数も信号処理装置104により決定することができる(ステップS205)。
次いで、検出を高精度に行うために、上記信号処理装置104により決定された上記最適周波数及び波数信号を信号発生装置103に送信して、信号発生装置103で物体検出用スペクトル信号を発生させる(ステップS206)。
次いで、上記超音波信号発生装置103で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に、上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を、超音波送信・受信素子102からビームフォーミングさせて、検出物体100を含む検出対象空間に向けて、連続波状又はパルス波状に発振する(ステップS207)。このとき、超音波送信・受信素子102を、例えば図示しない駆動機構により、横方向に移動させれば、超音波の送信方向を横方向に移動させて空間スキャンすることが可能となるとともに、例えば図示しない駆動機構により、縦方向に移動させれば、超音波の送信方向を縦方向に移動させて空間スキャンすることが可能となる。このような空間スキャンを、必要な情報に応じて、横方向又は縦方向のみの2次元的に行ったり、又は、横方向と縦方向の両方の3次元的に行うことができる。特に、検出物体までの距離情報が重要視される場合は、シングアラウンドと組み合わせても良い。
上記の空間スキャンにより得られた連続波状反射波又はパルス波状反射波は、超音波送信・受信素子102で受信させ(ステップS207)、信号処理装置104で反射波解析が行われ(ステップS209)、高精度に検出された検出物体100の存在する方向、検出物体100までの距離、検出物体100の形状、構成要素物性の情報が得られる。
このようにして得られた情報は、モニタなどの表示装置105に送られ、必要に応じた数字表示、各種のグラフ表示、2次元又は3次元静止画像表示、2次元又は3次元で表示装置105により動画表示させる(ステップS210)等することにより、検出物体100の情報の理解を高めることができる。
いかなる場合においても、送信超音波のスペクトル形状及び連続波又はパルス波等の条件は、必要な情報に応じて決定されるものであり、上記の説明は1例に過ぎない。
上記のようにすることにより、超音波の連続スペクトルの白色雑音を用い、物体検出に最適な超音波周波数・波数を決定し、その周波数で超音波の空間スキャンを行うことにより、より高精度に、検出物体100の存在する方向、検出物体100までの距離、検出物体100の形状、構成要素物性の情報が得られる。
特に、例えば、図4に示すように、2種類の検出物体100Aと100Bとがあり、検出物体100Aに比べて検出物体100Bは小さくかつ物体検出装置の近い位置にある場合、従来のように1種類の周波数fを使用すれば、検出物体100Aからの反射波のスペクトル内に検出物体100Bの反射波のスペクトルが埋もれてしまい、両者を分離することができず、検出物体100Aは検出できても、それより小さい検出物体100Bは検出できなかった。これに対して、上記実施形態の上記物体検出装置によれば、白色雑音発振時の反射波から、検出物体100Aに適したスペクトルピークfaと検知検出物体100Bに適したスペクトルピークfbとを検出することができて、検出物体100Aに適した特定周波数faを持つ超音波を発振して検出物体100Aの反射波を検出するとともに、検出物体100Bに適した特定周波数fbを持つ超音波を発振して検出物体100Bの反射波を検出することができて、検出物体100Aと検出物体100Bの両方を精度良く検出することが可能となる。
よって、上記物体検出装置を、ロボットの目やロボットアームの先端などに装着して、ロボットの移動などの各種動作やアームの移動などの各種の制御に使用することもできる。また、侵入物体を検出するためのセキュリティ装置として使用することも可能である。 なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、送信・受信装置101を構成する超音波送信・受信素子102を同一の素子が構成せずに、超音波発振素子及び超音波受信素子を別々に備えるようにして、超音波の送信信号及び受信信号レベル等に対し、それぞれ個別に最適に設計することもできる。また、超音波発振素子及び超音波受信素子を分離して配置すれば、種々の検出物体からの反射波を有効に受信検出するよう超音波発振素子及び超音波受信素子を最適位置にそれぞれ配置することができる。
本発明にかかる超音波を用いた物体検出装置は、対象物体を計測する最適な又は適した周波数を連続スペクトルの白色雑音で決定し、その周波数を用い空間スキャンを行うことでより高精度の物体検出ができて、超音波により検出物体の存在する方向、検出物体の位置、検出物体までの距離、検出物体の形状などを計測する場合等に有用である。
本発明の一実施形態の超音波を用いた物体検出装置の構成の概略図である。 上記物体検出装置による物体検出の手順を示す工程図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)はそれぞれ、連続スペクトル送信スペクトル、反射波の周波数依存、超音波の減衰の周波数依存、反射波の単純例、反射波の一般例を示す強度と周波数との関係を示すグラフである。 上記物体検出装置による2種類の物体検出状態を説明する説明図である。
符号の説明
100, 100A, 100B 検出物体
101 送信受信装置
102 超音波送信・受信素子
103 信号発生装置
104 信号処理装置
105 表示装置

Claims (7)

  1. 連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を発生させるとともに超音波周波数の情報を基に物体検出用スペクトル信号を発生させる超音波信号発生装置(103)と、
    上記超音波信号発生装置(103)で発生させた上記連続スペクトルの白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で発振可能で、かつ、上記超音波信号発生装置で発生させた上記物体検出用スペクトル信号を基に上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で発振可能な超音波発振素子(102)と、
    検出物体(100)からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能で、かつ、上記検出物体(100)からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を受信可能な超音波受信素子(102)と、
    上記超音波発振素子(102)により発振された上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体の検出に適した超音波周波数を決定するとともに、決定した超音波周波数の情報を上記超音波信号発生装置に送信する一方、上記超音波発振素子により発振された上記物体検出用スペクトル信号の連続波状又はパルス波状の超音波が上記検出物体に反射しかつ上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を行い、上記検出物体を検出する受信信号処理装置(104)とを備え、
    上記超音波信号発生装置(103)により発生させた上記連続スペクトルの周波数決定用白色雑音信号を基に上記白色雑音を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子(102)から、上記検出物体(100)に向けて発振し、上記検出物体(100)からの上記連続スペクトルの白色雑音の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子(102)で受信し、上記超音波受信素子(102)で受信された反射波のスペクトル分析を行い上記検出物体(100)の検出に適した超音波周波数を上記受信信号処理装置(104)により決定し、上記受信信号処理装置(104)により決定した上記超音波周波数の情報を基に上記超音波信号発生装置(103)で上記物体検出用スペクトル信号を発生させ、発生させた上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を連続波状又はパルス波状で上記超音波発振素子(102)で発振し、上記検出物体(100)からの上記物体検出用スペクトル信号の連続波状反射波又はパルス波状反射波を上記超音波受信素子(102)で受信して、上記超音波受信素子で受信した反射波のスペクトル分析を上記受信信号処理装置(104)で行い、上記検出物体(100)を検出する、超音波を用いた物体検出装置。
  2. 上記超音波発振素子と上記超音波受信素子が同一の超音波送信・受信素子(102)より構成されている、請求項1に記載の超音波を用いた物体検出装置。
  3. 上記超音波信号発生装置(103)は、上記受信信号処理装置(104)により決定した上記超音波周波数の情報を基に上記物体検出用スペクトル信号を複数個発生させ、上記複数個発生させた上記物体検出用スペクトル信号を含む超音波を上記超音波発振素子(102)で連続波状又はパルス波状で発振させる請求項1又は2に記載の超音波を用いた物体検出装置。
  4. 上記超音波発振素子(102)は、上記検出物体に適した超音波周波数を用い、超音波を連続波状又はパルス波状又はシングアラウンドで発振し、上記検出物体を含む空間スキャンを発振波のビームフォーミングにより2次元的又は3次元的に行うことを特徴とする、請求項3に記載の超音波を用いた物体検出装置。
  5. 上記超音波の送信及び受信を行う超音波素子が1次元アレイ状に配置され、上記1次元アレイ状に配置された上記超音波素子は、固定又は超音波の上記検出物体を含む空間スキャン方向に駆動可能である構造を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の超音波を用いた物体検出装置。
  6. 上記超音波の送信及び受信を行う超音波素子が2次元アレイ状に配置され、上記2次元アレイ状に配置された上記超音波素子は、固定又は超音波空間スキャン方向に駆動可能である構造を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の超音波を用いた物体検出装置。
  7. 上記受信信号処理装置の処理結果を表示する表示装置をさらに有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の超音波を用いた物体検出装置。
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