JP2005201725A - 使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用済みイオン交換樹脂処理溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを効率よく低コストで無機化することができる使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法を提供する。
【解決手段】 使用済みイオン交換樹脂に含まれる放射性物質を酸液により溶離し分離して溶離液とし、この溶離液を分解槽に導入して流動させ、該分解槽内を流動する間に溶離液に紫外線を照射するとともにオゾンを吹込み、溶離液の酸化を促進させ、該溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを無機形態のC-14iに変える。
【選択図】 図2
【解決手段】 使用済みイオン交換樹脂に含まれる放射性物質を酸液により溶離し分離して溶離液とし、この溶離液を分解槽に導入して流動させ、該分解槽内を流動する間に溶離液に紫外線を照射するとともにオゾンを吹込み、溶離液の酸化を促進させ、該溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを無機形態のC-14iに変える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、原子力発電所等の施設に貯蔵されている放射性イオン交換樹脂を無機安定化処理する使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法に関する。
使用済燃料の再処理工場等の核燃料サイクル施設では、放射性廃棄物として使用済みイオン交換樹脂が発生する。使用済みイオン交換樹脂は、例えば特許第2930394号公報に記載されているように、溶離処理装置において硫酸で放射性物質を溶離して、放射性物質を含む廃液と、放射性物質を除去した樹脂とに分離する。
前者の溶離廃液はセメント固化して比較的浅い地層中の最終処分坑に処分される計画であるが、これには放射性核種であるC-14で構成される有機物が含まれている。最終処分する廃棄物中に有機形態のC-14oが含まれていると、無機形態のC-14iに比べて処分場での被曝危険性が増大する。
図5は横軸に経過時間(年)をとり、縦軸に線量当量(μSv/年)をとって、各種放射性物質の減衰を示す特性線図である。図中にて特性線Aはヨウ素129(I-129)、特性線Bはテクネチウム99(Tc-99)、特性線Cは無機形態カーボン14(C-14i)、特性線Dは汚染物起源の有機形態カーボン14(C-14o)、特性線Eは放射化物起源の有機形態カーボン14(C-14oa)、特性線Fは塩素36(Cl-36)、特性線Gはニッケル59(Ni-59)、特性線Hは特性線A〜Gを合成した総量をそれぞれ示した。図から明らかなように、無機形態のC-14i(特性線C)に比べて有機形態のC-14oおよびC-14oa(特性線D,E)による線量当量値が高い。
このような有機形態のC-14oを最終処分廃棄物が含む場合は、被曝危険性が増大するので、最終処分場を遮蔽する人工バリアを強固にする必要がある。しかし、人工バリアは砂とベントナイトとを混合したベントナイト混合土からなるものであり、この厚みを厚くすることは建設コストの増大を招くことになる。
そこで、最終処分場の負担軽減を目的として、最終処分する廃棄物中の有機形態のC-14oを無機化する無機化処理方法が特許文献1および特許文献2にそれぞれ提案されている。
特開平11−64590号公報
特公平6−72957号公報
しかしながら、前者の無機化処理方法においては、溶離液を高温高圧下で熱分解するために、複雑かつ高度な構造の装置が必要になり、装置コストおよび運転コストがともに増大する。
一方、後者の無機化処理方法においては、多段の拡散透析槽に溶離液を繰り返し通過させて処理するために、処理に時間がかかり、少量の処理には適しているが、大量の液を効率よく処理するには適していない。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、使用済みイオン交換樹脂処理溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを効率よく低コストで無機化することができる使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法は、使用済みイオン交換樹脂に含まれる放射性物質を酸液により溶離し分離して溶離液とし、この溶離液を分解槽に導入して流動させ、該分解槽内を流動する間に溶離液に紫外線を照射するとともにオゾンを吹込み、溶離液の酸化を促進させ、該溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを無機形態のC-14iに変えることを特徴とする。
本発明によれば、廃樹脂溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを効率よく無機化できるので、処理コストを大幅に低減することができる。これにより最終処分場の人工バリア層の厚みを当初計画の半分程度の厚さに抑えることができる。
上記の分解槽内に複数の紫外線ランプを多段に配置し、分解槽内を流動する溶離液に紫外線を照射すると、有機物の酸化分解反応が促進され、有機形態のC-14oを無機形態のC-14iに効率よく変えることができる。また、これと組み合せて、複数の配管を介して分解槽の下部からオゾンを吹込むと、有機物の酸化分解反応がさらに促進される。
さらに、上記の分解槽の内部を仕切り、溶離液を通流させる通路が上部と下部に交互に開口する複数の仕切を用いて、これら複数の仕切に沿って溶離液を前記分解槽内で上昇と下降を繰り返させると、小型の分解槽において効率よく酸化分解反応を促進させることができる。
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は廃樹脂溶離液処理の流れの概要を示す図である。
図1は廃樹脂溶離液処理の流れの概要を示す図である。
SRSTにある使用済み樹脂を溶離処理設備に送り(工程S1)、酸液を添加して溶離し、溶離液を濃縮する(工程S2)。このうち固形分は焼却炉で焼却し(工程S3)、液分は濃縮廃液タンク2で濃縮する(工程S4)。濃縮廃液タンク2は、濃縮器で濃縮された放射能濃度の高い濃縮廃液を長期間貯蔵し、濃縮廃液の放射能を減衰させるものである。
濃縮廃液タンク2から無機化処理設備に廃液を送り、有機形態カーボン14(C-14o)を無機化処理する(工程S5)。無機化処理水の一部は濃縮廃液タンク2に返戻され、濃縮廃液タンク2の他の一部は固化処理設備で固化処理する(工程S6)。最終的には固化処理容器を地層中の最終処分場に搬送し、処分坑のなかに定置し、これをベントナイトブロック等で遮蔽する(工程S7)。
次に、図2〜図4を参照して無機化処理設備について説明する。
無機化処理設備は、濃縮廃液タンク2を有する溶離処理設備に隣接して設けられ、図2に示すように、TOC分解槽10、薬液タンク3、処理水タンク4、オゾン発生器5、廃オゾン分解セル6、および出力安定器盤8などを備えている。濃縮廃液タンク2にはラインL1を通って濃縮器(図示せず)で濃縮された放射能濃度の高い濃縮廃液が導入され、半減期が短い放射性物質を減衰させるために長期間にわたり貯蔵されるようになっている。
TOC分解槽の一方側面10aの下部には濃縮廃液タンク2に連通する廃液供給ラインL2が接続されている。廃液供給ラインL2にはポンプP2および流量制御弁が取り付けられ、濃縮廃液タンク2からTOC分解槽10内に供給される溶離廃液の流量が調整されるようになっている。
廃液供給ラインL2の流量制御弁の下流側には薬液ラインL3が挿入されている。薬液ラインL3にはポンプP3および流量制御弁が取り付けられ、TOC分解槽10に導入される直前の溶離廃液に薬液として水酸化ナトリウム溶液が添加されるようになっている。
TOC分解槽の他方側面10aの下部には処理水タンク4に連通する排水ラインL4が接続されている。また、TOC分解槽の底面10bにも処理水タンク4に連通する別の複数の排水ラインL7が接続されている。前者の排水ラインL4は処理水タンク4の上部に連通し、後者の排水ラインL7は処理水タンク4の下部にそれぞれ連通している。
TOC分解槽の上面10cには雑用水供給源(図示せず)に連通する複数の水洗浄ラインL6が接続されている。この水洗浄ラインL6はTOC分解槽10の内部を経由して上記の排水ラインL7に連通している。なお、TOC分解槽10ではラインL2,L4を通る液の流れの方向とラインL6,L7を通る洗浄水の流れの方向とが直交するクロスフロー方式を採用している。また、処理水タンク4のドレインラインL5は濃縮廃液タンク2に連通し、TOC分解槽10の内部を洗浄した洗浄排水が濃縮廃液タンク2にポンプP5で送られるようになっている。
TOC分解槽の底面10bには複数のノズル(図示せず)がほぼ等ピッチ間隔に開口している。これら複数のノズルはオゾン発生器5に連通する複数のオゾン供給ラインL81〜L86にそれぞれ接続されている。オゾン供給ラインL81〜L86には制御弁V1〜V6および流量計F1〜F6がそれぞれ取り付けられ、TOC分解槽10内を流れる溶離廃液に所定量のオゾンが吹込まれるようになっている。なお、オゾン発生器5は、0.7kWの電源を備える真空放電型であり、そのオゾン発生能力は25g/hr程度である。
TOC分解槽の上面10cには廃オゾン分解セル6に連通する複数のベントラインL9が接続されている。廃オゾン分解セル6は、廃液の分解反応に寄与しなかった未反応オゾンを分解して無害化するものである。なお、ベントラインL9には廃オゾン分解セル6の下流側にオゾンモニタ7が取り付けられ、排気中のオゾン残存量が検出されるようになっている。
TOC分解槽10についてさらに詳しく説明する。
TOC分解槽10は、図3および図4に示すように、基台20の上に処理水タンク4、廃オゾン分解セル6およびポンプP5などとともに設けられている。TOC分解槽10は、連続する複数の分解室12を備える連続式分解槽であり、その容量は約20リットルである。廃オゾン分解セル6は、TOC分解槽10からベントラインL9を通って出てくる排気中に含まれる未反応のオゾンを分解するものであり、そのサイズは内径約100mm×高さ約500mmである。
TOC分解槽10の内部は複数の仕切11により仕切られ、複数の縦長の分解室12が形成されている。TOC分解槽10内で溶離廃液をジグザグに通流させるため、すなわち分解室12の仕切11に沿って溶離廃液を上昇または下降を繰り返させるために、仕切11の上部または下部に交互に連通路が開口している。
各分解室12内には発光灯14がそれぞれ挿入されている。発光灯14はTOC分解槽の上端部から下端部まで仕切11とほぼ平行に設けられている。各発光灯14はTOC分解槽の上面10cのUVランプ13にそれぞれ接続され、分解室12内の隅々に至るまで所定波長の紫外線が照射されるようになっている。UVランプ13は1本当り120Wであり、6本がTOC分解槽10内に設けられている。なお、UVランプ13の電源はコントロール室の出力安定器盤8により制御されるようになっている。
(実施例)
次に、上記の装置を用いて溶離廃液を実際に処理した実施例を説明する。
次に、上記の装置を用いて溶離廃液を実際に処理した実施例を説明する。
処理条件は次の通りである。
1)溶離廃液中の有機形態C-14oの濃度;10ppm
但し、濃縮廃液タンク2からサンプリングして測定した値である。
但し、濃縮廃液タンク2からサンプリングして測定した値である。
2)溶離廃液の供給量;20リットル/時間
3)オゾン吹込み量;0.5g/リットル・時間
4)紫外線の照射量;36W/リットル
処理結果は次の通りである。
3)オゾン吹込み量;0.5g/リットル・時間
4)紫外線の照射量;36W/リットル
処理結果は次の通りである。
1)処理水中の有機形態C-14oの濃度;0.1ppm以下
但し、処理水タンク4からサンプリングして測定した値である。
但し、処理水タンク4からサンプリングして測定した値である。
本発明は、原子力発電所等の施設に貯蔵されている放射性イオン交換樹脂を無機化して安定化することに利用される。
2…廃樹脂濃縮タンク(使用済み樹脂溶離廃液貯槽)、3…薬液タンク、
4…処理水タンク、5…オゾン発生器、6…廃オゾン分解セル、
7…オゾンモニタ、8…出力安定器盤、
10…TOC分解槽、10a…側面、10b…底面、10c…上面、
11…仕切、12…分解室、13…UVランプ、14…発光灯、
19…流量調整部、20…基台、
L1〜L9…ライン、
P2,P3,P5…ポンプ、
F1〜F6…流量計、
V1〜V6…バルブ。
4…処理水タンク、5…オゾン発生器、6…廃オゾン分解セル、
7…オゾンモニタ、8…出力安定器盤、
10…TOC分解槽、10a…側面、10b…底面、10c…上面、
11…仕切、12…分解室、13…UVランプ、14…発光灯、
19…流量調整部、20…基台、
L1〜L9…ライン、
P2,P3,P5…ポンプ、
F1〜F6…流量計、
V1〜V6…バルブ。
Claims (4)
- 使用済みイオン交換樹脂に含まれる放射性物質を酸液により溶離し分離して溶離液とし、この溶離液を分解槽に導入して流動させ、該分解槽内を流動する間に溶離液に紫外線を照射するとともにオゾンを吹込み、溶離液の酸化を促進させ、該溶離液中に含まれる有機形態のC-14oを無機形態のC-14iに変えることを特徴とする使用済みイオン交換樹脂処理溶離液の無機化処理方法。
- 前記分解槽内に多段に設けられた複数の紫外線ランプを用いて、前記分解槽内を流動する溶離液に紫外線を照射することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記分解槽の下部に開口する複数の配管を備えたオゾン発生器を用いて、前記分解槽内を流動する溶離液にオゾンを吹込むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記分解槽の内部を仕切り、溶離液を通流させる通路が上部と下部に交互に開口する複数の仕切を用いて、これら複数の仕切に沿って溶離液を前記分解槽内で上昇と下降を繰り返させることを特徴とする請求項1記載の方法。
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010223739A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Toshiba Corp | 防錆剤含有廃液処理関連施工方法及び関連システム |
| KR101102438B1 (ko) | 2010-04-19 | 2012-01-05 | (주)한국원자력 엔지니어링 | 중수로형 원자력발전소의 고준위 방사성 폐수지 발생 감소를 위한 폐수지 처리시스템 |
| US10640653B2 (en) | 2012-05-11 | 2020-05-05 | Omya International Ag | Sustainable adsorbable polymers |
-
2004
- 2004-01-14 JP JP2004006822A patent/JP2005201725A/ja not_active Withdrawn
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