JP2005236554A - 無線中継装置 - Google Patents

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昌彦 内田
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Abstract

【課題】 コストを低減する無線中継装置を提供する。
【解決手段】 移動体通信システムの無線基地局2からの下り帯域の電波を主として受信する下り受信アンテナ3dと、その受信信号のうち下り帯域を選択的に通過させる下り帯域フィルタ4dと、その通過信号を増幅する下り増幅器5dと、その増幅信号による電波を移動局6に送信する下り送信アンテナ7dと、移動局6からの上り帯域の電波を主として受信する上り受信アンテナ7uと、その受信信号のうち上り帯域を選択的に通過させる上り帯域フィルタ4uと、その通過信号を増幅する上り増幅器5uと、その増幅信号による電波を無線基地局2に送信する上り送信アンテナ3uとを備えた。アンテナ間のアイソレーション利用して相手回線の信号を減衰させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動体通信システムの不感知エリアに配置される無線中継装置に係り、コストを低減する無線中継装置に関する。
携帯電話の普及により、ユーザが携帯電話を使用する場所も都市部にとどまらず、都市部以外に拡大している。この需要増加に応じてサービスエリアを拡大するために必然的に新しい地域に無線基地局が設置されてきた。その一方で、既にサービスエリア内と考えられているエリア内に、ビル内、地下鉄等の電波の届かない不感知エリア(不感知ゾーン)が多数存在する。
不感知エリアの幅は数十m〜数百mであるため、これらの不感知エリアに新たな無線基地局を設置するのはコスト面から見ると非常に不利である。そこで、このようなエリアへのサービス確保のために、無線中継装置が考えられている。
図5に示されるように、背景技術の無線中継装置51は、基地局向けアンテナ52と、基地局向けアンテナ共用器53と、下り増幅器54と、移動局向けアンテナ55と、移動局向けアンテナ共用器56と、上り増幅器57とを備える。各アンテナ共用器53,56には、上り信号と下り信号とを分離するための帯域フィルタが内蔵されている。帯域フィルタは共振器で構成されている。
例えば、建造物内が無線基地局からの不感知エリアになっているとすると、基地局向けアンテナ52が建造物外に設置され、移動局向けアンテナ55が建造物内に設置される。
無線基地局2からの下り回線信号は基地局向けアンテナ52に受信され、その受信信号は基地局向けアンテナ共用器53を経て下り増幅器54で増幅され、移動局向けアンテナ共用器56を経て移動局向けアンテナ55から下り回線信号として送信される。移動局6は、この下り回線信号を受信する。
また、移動局6からの上り回線信号は移動局向けアンテナ55に受信され、その受信信号は移動局向けアンテナ共用器56を経て上り増幅器57で増幅され、基地局向けアンテナ共用器53を経て基地局向けアンテナ52から上り回線信号として送信される。無線基地局2は、この上り回線信号を受信する。
このように、無線中継器51を介在させることで、不感知エリアとなっている建造物内においても、移動局6と無線基地局2との間で回線確保ができる。
特開平10−135900号公報
ここで、図5の無線中継器が安定に動作する条件を考察する。
基本要素として、下り増幅器54の利得をA(dB;以下、単位を略する)とし、上り増幅器57の利得をAとすると、この無線中継装置51のループ利得は、2×Aとなる。この無線中継装置51において下り増幅器54或いは上り増幅器57が発振せずに増幅するには、相手側帯域の信号を2×A以上減衰させる必要がある。つまり、図5の無線中継器51が安定に動作する条件は、減衰量が2×A以上ということになる。
図6に、上り回線信号についての利得配分の例を示す。この図では、基地局向けアンテナ共用器及び移動局向けアンテナ共用器に内蔵される帯域フィルタが示されている。即ち、基地局向けアンテナ共用器の下り回線側には、上り回線からの廻り込み信号をカットするための帯域フィルタ61が設けられ、この帯域フィルタ61は上り回線信号に対して−Aの利得(Aの減衰量)を有する。移動局向けアンテナ共用器の下り回線側にも同様の帯域フィルタ62が設けられる。一方、各アンテナ共用器の上り回線側には、下り回線からの廻り込み信号をカットするための帯域フィルタ63,64がそれぞれ設けられ、これらの帯域フィルタ63,64は上り回線信号に対しては利得が0(dB)である。
下り回線信号については、前述とは逆に、帯域フィルタ63,64がそれぞれ−Aの利得を有し、帯域フィルタ61,62は利得が0(dB)である。
このように、基地局向けアンテナ共用器並びに移動局向けアンテナ共用器における上り回線から下り回線或いは下り回線から上り回線への信号廻り込み量を0(dB)としたときには、各アンテナ共用器の帯域フィルタ61,62,63,64の遮断域での利得がそれぞれ−A以下(減衰量がA以上)であることが要求される。言い換えると、各帯域フィルタには相手側帯域の信号を増幅器の増幅率を絶対値で上回る減衰量が要求される。
また、無線中継装置には、他の事業所(電話サービス会社)からの強い信号が入力されると、これらの信号による妨害で通話が遮断されてしまうので、他の事業所の周波数が存在する隣接周波数帯域についても遮断することが要求される。
しかしながら、減衰量を大きくするには共振器のサイズを大きくしなければならないため、上記の要求を満たす帯域フィルタを実現するためには、共振器のサイズが大きくなり、これに伴い無線中継装置全体のコストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、コストを低減する無線中継装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、移動体通信システムの無線基地局からの下り帯域の電波を主として受信する下り受信アンテナと、その受信信号のうち下り帯域を選択的に通過させる下り帯域フィルタと、その通過信号を増幅する下り増幅器と、その増幅信号による電波を移動局に送信する下り送信アンテナと、移動局からの上り帯域の電波を主として受信する上り受信アンテナと、その受信信号のうち上り帯域を選択的に通過させる上り帯域フィルタと、その通過信号を増幅する上り増幅器と、その増幅信号による電波を無線基地局に送信する上り送信アンテナとを備えたものである。
上記下り受信アンテナにおける上記上り送信アンテナからの電波についての減衰量と、上記下り帯域フィルタにおける上り帯域の受信信号についての減衰量と、上記下り増幅器における増幅量と、上記上り受信アンテナにおける上記下り送信アンテナからの電波についての減衰量と、上記上り帯域フィルタにおける上り帯域の受信信号についての減衰量と、上記上り増幅器における増幅量とが相殺されるか又は減衰量の総和が増幅量の総和よりも大きくてもよい。
上記下り受信アンテナと上記上り送信アンテナは、送受信する電波の電界方向が互いに直交してもよい。
上記上り受信アンテナと上記下り送信アンテナは、送受信する電波の電界方向が互いに直交してもよい。
上記下り増幅器と上記下り送信アンテナとの間、及び上記上り増幅器と上記上り送信アンテナとの間に、それぞれの増幅器からの信号が所定レベルを越えたときに作動してそれぞれの送信アンテナに供給される信号を所定レベル以下にさせる減衰器が設けられてもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)コストを低減することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示した本発明に係る無線中継装置1は、移動体通信システムの基地局2に割り当てられたチャンネル周波数の電波を中継増幅するために不感知エリアに設置される。
この無線中継装置1は、基地局2からの下り帯域の電波Edを主として受信する下り受信アンテナ3dと、その受信信号のうち下り帯域を選択的に通過させる下り帯域フィルタ4dと、その通過信号を増幅する下り増幅器5dと、その増幅信号による電波Edを移動局6に送信する下り送信アンテナ7dと、移動局6からの上り帯域の電波Euを主として受信する上り受信アンテナ7uと、その受信信号のうち上り帯域を選択的に通過させる上り帯域フィルタ4uと、その通過信号を増幅する上り増幅器5uと、その増幅信号による電波Euを基地局2に送信する上り送信アンテナ3uとを備えたものである。
一例として、上り帯域は1429〜1439MHz、下り帯域は1477〜1487MHzとする。他事業所の上り帯域は1433〜1453MHz、下り帯域は1491〜1501MHzとする。上り増幅器5u及び下り増幅器5dの利得は、それぞれ60dBとする。不感知エリアの幅は数十mを想定している。
背景技術の無線中継装置(図5)と比較すると、基地局向けアンテナ52に対応する基地局向けアンテナ3が下り受信アンテナ3dと上り送信アンテナ3uとに分けられ、移動局向けアンテナ55に相当する移動局向けアンテナ7が下り送信アンテナ7dと上り受信アンテナ7uとに分けられ、基地局向けアンテナ共用器53及び移動局向けアンテナ共用器56は廃止されている。これにより、上り回線側と下り回線側とが互いに独立化されている。
下り受信アンテナ3dと上り送信アンテナ3uの間、及び下り送信アンテナ7dと上り受信アンテナ7uとの間では、アンテナ間の空間結合量が小さくなる構成がとられている。具体的には、基地局向けアンテナ3及び移動局向けアンテナ7は、それぞれ偏波ダイバーシティ構成がとられている。即ち、下り受信アンテナ3dと上り送信アンテナ3uは、送受信する電波の電界方向が互いに90°で交差している。また、上り受信アンテナ7uと下り送信アンテナ7dは、送受信する電波の電界方向が互いに90°で交差している。これにより、下り受信アンテナ3dと上り送信アンテナ3uの間、及び下り送信アンテナ7dと上り受信アンテナ7uとの間では、それぞれのアンテナが送受信する2偏波間のアイソレーションが20dB以上となる。よって、下り受信アンテナ3dにおける上り送信アンテナ3uからの電波についての減衰量は20dB以上、上り受信アンテナ7uにおける下り送信アンテナ7dからの電波についての減衰量は20dB以上である。これにより、下り受信アンテナ3dは、基地局2からの下り帯域の電波Edを主として受信し、上り送信アンテナ3uからの電波Euは僅かにしか受信しない。また、上り受信アンテナ7uは移動局6からの上り帯域の電波Euを主として受信し、下り送信アンテナ7dからの電波は僅かにしか受信しない。
図2に、無線中継装置1の上り回線信号についての利得配分を示す。
図示のように、下り受信アンテナ3dにおける上り送信アンテナ3uからの電波についての減衰量は20dB(利得は−20dB)、下り帯域フィルタ4dにおける上り帯域の受信信号についての減衰量は80dB(利得は−80dB)、下り増幅器5dにおける増幅量は60dB、上り受信アンテナ7uにおける下り送信アンテナ7dからの電波についての減衰量は20dB(利得は−20dB)、上り帯域フィルタ4uにおける上り帯域の受信信号についての減衰量は0dB、上り増幅器5uにおける増幅量は60dBとなっている。
下り増幅器5d及び上り増幅器5uによるループ利得は120dBである。従って、この無線中継装置1において下り増幅器5d或いは上り増幅器5uが発振せずに増幅するには、上り回線信号を120dB以上減衰させる必要がある。つまり、増幅量と減衰量とが相殺されるか又は減衰量のほうが大きくなっていればよい。
本発明では、基地局向けアンテナ3及び移動局向けアンテナ7において相手回線への信号廻り込み量がそれぞれ−20dBとなっている。従って、残りの−80dBを下り帯域フィルタ4dに割り当てるとよいことになる。背景技術では、上り下りの増幅器の利得が2×Aとしたとき、Aの減衰量を有する帯域フィルタを片側回線に2個必要とする。よって、A=60ならば減衰量の総量で120dB分の帯域フィルタが必要となる。本発明では、80dB分の帯域フィルタが有ればよいので、40dB分だけ共振器のサイズが小さくできる。その結果、無線中継装置1のコストを下げることができる。
下り回線信号の利得配分も、今説明した上り回線信号の利得配分と考え方は同じであるから、ここでも本発明により40dB分だけ共振器のサイズが小さくできる。
この結果、共振器のサイズが小さくできたことにより、無線中継装置1のコストを下げることができる。
図3に、図1の無線中継装置1内の下り回線について、詳しい回路を示す。
下り回線は、入力端子inからの信号のうち下り帯域を選択的に通過させる下り帯域フィルタ4dと、その通過信号を増幅する下り増幅器5dと、その増幅信号を所望の比率で減衰させる可変アッテネータ31と、送信アンテナを駆動するパワーアンプ32と、そのパワーアンプ32の出力レベルを取り出して可変アッテネータ31を制御する電力分岐装置33と、パワーアンプ32の出力から高周波成分を除去して出力端子outへ出力するローパスフィルタ34とを備える。入力端子inが下り受信アンテナに接続され、出力端子outが下り送信アンテナに接続されることは言うまでもない。
入力端子inからの受信信号は、下り帯域フィルタ4dにより、下り帯域以外の成分(上り帯域の成分、他の事業所からの成分など)が−80dBより小さく除去される。通過信号は、可変アッテネータ31を通過し、パワーアンプ32で増幅され、電力分岐装置33を通過して出力端子outから下り送信アンテナに供給される。
電力分岐装置33において、信号レベルが予め設定されたレベル以内であれば、可変アッテネータ31での減衰は行われない。信号レベルが予め設定されたレベル以上であれば可変アッテネータ31で減衰が行われ、信号レベルが予め設定されたレベルに調整される。従って、図2で定めた利得配分が乱されて増幅量が減衰量を越えてしまうことがない。
ローパスフィルタ34では、下り増幅器5dやパワーアンプ32で発生した高調波ノイズをカットしているのでスプリアス特性が改善されている。
上り回線についても図3と同様の構成であることは言うまでもない。
図4に、図1の無線中継装置1の下り帯域フィルタ4dの特性を示す。横軸は周波数(GHz)、縦軸は利得(dB)である。主要なポイントm1〜m5における各軸の数値が付記されている。無線中継装置1の下り帯域1477〜1487MHzではほぼ0dBの通過特性が得られている。一方、無線中継装置1の上り帯域1429〜1439MHzでは利得が−80dB以下の遮断特性が得られている。そして、通過帯域に隣接する他事業所の帯域でも利得が−15以下となる減衰量が確保されている。
上り帯域フィルタ4uにおいても、上り帯域の通過特性と下り帯域の遮断特性及び他事業所の帯域の適宜な減衰特性が実現されていることは言うまでもない。
上記実施の形態では、下り受信アンテナ3dと上り送信アンテナ3u、及び上り受信アンテナ7uと下り送信アンテナ7dは、それぞれ送受信する電波の電界方向が互いに90°で交差するようにして偏波ダイバーシティ構成を実現したが、本発明はこれに限定されない。例えば、下り受信アンテナ3dが最大利得を有する方向と上り送信アンテナ3uが最大利得を有する方向とを同じ向きにし、両アンテナの設置間隔を使用波長以上に離すことにより、信号の回り込み量を20dB以下に減衰させてアイソレーションを確保すればよい。
本発明の一実施形態を示す無線中継装置のブロック構成図である。 図1の無線中継装置の上り回線信号についての利得配分図である。 図1の無線中継装置内部の詳細ブロック構成図である。 図1の無線中継装置の下り帯域フィルタの周波数対利得特性図である。 背景技術の無線中継装置のブロック構成図である。 背景技術の無線中継装置の上り回線信号についての利得配分図である。
符号の説明
1 無線中継装置
2 (無線)基地局
3 基地局向けアンテナ
3d 下り受信アンテナ
3u 上り送信アンテナ
4d 下り帯域フィルタ
4u 上り帯域フィルタ
5d 下り増幅器
5u 上り増幅器
6 移動局
7 移動局向けアンテナ
7d 下り送信アンテナ
7u 上り受信アンテナ

Claims (5)

  1. 移動体通信システムの無線基地局からの下り帯域の電波を主として受信する下り受信アンテナと、その受信信号のうち下り帯域を選択的に通過させる下り帯域フィルタと、その通過信号を増幅する下り増幅器と、その増幅信号による電波を移動局に送信する下り送信アンテナと、移動局からの上り帯域の電波を主として受信する上り受信アンテナと、その受信信号のうち上り帯域を選択的に通過させる上り帯域フィルタと、その通過信号を増幅する上り増幅器と、その増幅信号による電波を無線基地局に送信する上り送信アンテナとを備えたことを特徴とする無線中継装置。
  2. 上記下り受信アンテナにおける上記上り送信アンテナからの電波についての減衰量と、上記下り帯域フィルタにおける上り帯域の受信信号についての減衰量と、上記下り増幅器における増幅量と、上記上り受信アンテナにおける上記下り送信アンテナからの電波についての減衰量と、上記上り帯域フィルタにおける上り帯域の受信信号についての減衰量と、上記上り増幅器における増幅量とが相殺されるか又は減衰量の総和が増幅量の総和よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の無線中継装置。
  3. 上記下り受信アンテナと上記上り送信アンテナは、送受信する電波の電界方向が互いに直交することを特徴とする請求項1又は2記載の無線中継装置。
  4. 上記上り受信アンテナと上記下り送信アンテナは、送受信する電波の電界方向が互いに直交することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の無線中継装置。
  5. 上記下り増幅器と上記下り送信アンテナとの間、及び上記上り増幅器と上記上り送信アンテナとの間に、それぞれの増幅器からの信号が所定レベルを越えたときに作動してそれぞれの送信アンテナに供給される信号を所定レベル以下にさせる減衰器が設けられたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の無線中継装置。
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