JP2005238564A - 成形用金型およびそれを用いた合成樹脂製品の製法、並びにそれによって得られる合成樹脂製品 - Google Patents

成形用金型およびそれを用いた合成樹脂製品の製法、並びにそれによって得られる合成樹脂製品 Download PDF

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Abstract

【課題】1動作で簡単に成形品を脱型することができ、しかも美麗な仕上がりとなる成形用金型と、それを用いた合成樹脂製品の製法と、その製法によって得られる合成樹脂製品を提供する。
【解決手段】根元部23がベースプレートに取り付けられ先端側に延びる両側面が先端部に向かうほど互いに接近するテーパ状に形成された土台部20と、上記土台部20の両側面に沿ってそれぞれ進退自在に取り付けられ先端部に雌ねじ賦形部31が形成された2個一対の分割賦形部21、22とを有し、この2個一対の分割賦形部21、22が、成形後に、上記土台部23のテーパ状両側面に沿って前進して互いに接近し、上記雌ねじ賦形部31と成形品雌ねじ部との係合が外れるようになっている金型を用いるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、雌ねじ部を有する合成樹脂製品の成形に用いられる金型およびそれを用いた合成樹脂製品の製法、並びにそれによって得られる合成樹脂製品に関するものである。
合成樹脂製のキャップのように、内側にねじ部が形成された形状(雌ねじ部)を有する合成樹脂製品を射出成形で得る場合、成形品を脱型するには、成形品の雌ねじ部と、金型の雌ねじ部賦形部との係合を外さなければならないため、外側の金型を外したのち、内側の金型を回転させて成形品との係合を外す等の工夫が必要である。
例えば、合成樹脂製のキャップを、分割可能な金型を可動側に設け、この金型との間で成形空間を形成する回転可能な金型を固定側に設けるとともに、この成形空間内に出没可能な押圧体をその中心を貫通するように取り付けた金型が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−16017号公報
しかしながら、金型をいちいち回転させて成形品との係合を外して取り出すことは、手間と時間を要し、作業効率が悪いという問題がある。また、成形品が大径であったり、ねじ山数が多いと、金型と成形品の噛み合い面積が大きくなるため両者が離れにくく、無理に離すとねじ山に歪みや損傷が生じるおそれがあるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、1動作で簡単に成形品を脱型することができ、しかも美麗な仕上がりとなる成形用金型と、それを用いた合成樹脂製品の製法と、その製法によって得られる合成樹脂製品の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、雌ねじ部を有する合成樹脂製品の射出成形に用いられる金型であって、ベースプレートと、根元部が上記ベースプレートに取り付けられ先端部に雌ねじ賦形部が形成された第1の金型Aと、上記第1の金型Aの先端部と対峙する位置に配置され、射出成形時に前進して上記第1の金型Aとの間で成形空間を形成し、射出成形後に成形品を保持した状態で後退するよう設定された第2の金型Bとを備え、上記第1の金型Aは、根元部がベースプレートに取り付けられ先端側に延びる両側面が先端部に向かうほど互いに接近するテーパ状に形成された土台部と、上記土台部の両側面に沿ってそれぞれ進退自在に取り付けられ先端部に雌ねじ賦形部が形成された2個一対の分割賦形部とを有し、この2個一対の分割賦形部が、上記第2の金型Bの後退と同時に土台部のテーパ状両側面に沿って前進して互いに接近し、上記雌ねじ賦形部と成形品雌ねじ部との係合が外れるようになっている成形用金型を第1の要旨とする。
また、本発明は、上記成形用金型のなかでも、特に、上記第1の金型Aの土台部が、ベースプレートに対し周方向に回動自在に取り付けられており、上記土台部をベースプレート裏面側から周方向に回動させることにより、第1の金型Aにおける雌ねじ賦形部の周方向の位置が調整できるようになっている成形用金型を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記第1または第2の要旨である成形用金型を用いて、雌ねじ部を有する合成樹脂製品を成形する合成樹脂製品の製法を第3の要旨とし、その製法によって得られる合成樹脂製品を第4の要旨とする。
すなわち、本発明の成形用金型によれば、雌ねじ部を賦形するための第1の金型Aが、土台部と、土台部のテーパ状両側面に沿って進退する分割賦形部とで構成されているため、上記分割賦形部を前進させるだけで、成形品と分割賦形部との係合を外して成形品を簡単に取り出すことができ、作業効率がよい。そして、成形品の雌ねじ部に無理な負担がかからず、美麗な仕上がりとなる。
また、本発明の成形用金型のなかでも、特に、上記第1の金型Aにおける雌ねじ賦形部の位置が、ベースプレート裏面側から調整可能になっているものは、外形状に対する雌ねじ部のねじ始まりの位置を調整する場合、試作品成形後、再び金型全体を開いて雌ねじ部賦形部の位置を調整する必要がないため、さらに優れた作業性を有する。
そして、上記成形用金型を用いた本発明の製法によれば、上記成形用金型の構造的な特徴により、非常に効率よく合成樹脂製品を得ることができる。
また、上記製法によって得られる本発明の合成樹脂製品は、雌ねじ部が美麗に仕上がっており、ねじがしっくりとら合する、優れた製品となる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の成形用金型の最良の形態を示す部分断面説明図である。この成形用金型は、図5に示す、背の低い直方体形状の化粧料容器の蓋部1を、射出成形によって成形するのに用いられるものである。
上記蓋部1は、上面2が正方形状で、その周縁部から下向きに、四角筒状の側面部3が延設されている。また、上記側面部3の内側に、容器本体4の開口部に形成された雄ねじ部5とら合するための雌ねじ部6が延設されている。
上記蓋体1の成形に用いる成形用金型(図1に戻る)は、ベースプレート10と、これに取り付けられる第1の金型Aと、上記第1の金型Aの先端部と対峙する位置に配置され、射出成形時に前進して、上記第1の金型Aとの間で、目的とする蓋部1の形状となる成形空間Pを形成する第2の金型Bとを備えている。そして、これらの金型A,Bは、4枚のガイドプレート11〜14の内側に嵌入保持されている。15、16、17は締め込み用プレートである。また、18は、射出機(図示せず)から射出される合成樹脂材料を金型A内のライナ19に供給するための供給プレートである。
上記第1の金型Aとして、まず、蓋体1(図5参照)の雌ねじ部6を賦形するための型が、土台部20と、2個一対の分割賦形部21、22とを組み合わせた形で設けられている。
上記土台部20は、その根元部23が、ベースプレート10の穴30の段差部に係合するフランジ部になっており、胴体部24の先端側に延びる両側面が、先端部に向かうほど互いに接近するテーパ状に形成されている。また、その内部には、ライナ19の一部が形成された内筒25が嵌入されている。
一方、分割賦形部21、22は、上記土台部20のテーパ状両側面に当接しており、土台部20との連結部に設けられたガイドピン26(図3参照)によって、土台部20のテーパ状両側面に沿って進退するようになっている。そして、図2に示すように、土台部20と組み合わせた形状が略円錐台状になっており、各分割賦形部21、22の先端部には、雌ねじ賦形部31が、略半周分ずつ形成されている。
したがって、上記分割賦形部21、22が、これを保持するガイドプレート11、12とともに先端側に向かって前進すると、両者が互いに接近しながら先端側に突出するようになっている(図3参照)。
また、土台部20の根元部23は、ベースプレート10の穴30の段差部と係合して、周方向に回動自在に保持されている。そして、上記根元部23の外周には、全周の略3分の1の部分に、ギヤ歯32が形成されているとともに、図4に示すように、ベースプレート10の裏面側(成形が行われる側とは反対側)には、穴30の開口縁に、上記ギヤ歯32と部分的に噛み合う係合爪33がねじ止めにより着脱自在に設けられている。したがって、上記係合爪33を、鎖線で示すように外して、上記根元部23のギヤ歯32を、周方向に移動させることにより、分割賦形部21、22の先端に形成された雌ねじ部形成部の周方向の位置を、適宜調整することができるようになっている。なお、上記ギヤ歯32の移動は、根元部23に形成されたねじ穴40に、適宜のねじ棒を差し込んで、矢印のように移動させることによって簡単に行うことができる。
さらに、第1の金型A(図1に戻る)として、上記分割賦形部21、22の周囲に、蓋体1(図5参照)の雌ねじ部6と側面部3との間の部分を賦形するための部分型35が設けられている。
一方、上記第1の金型Aの先端部と対峙する位置に、第1の金型Aとの間で成形空間Pを形成するための第2の金型Bが配置されている。上記第2の金型Bとしては、蓋体1の側面部3の外周面を賦形するための部分型36と、蓋体1の上面2を賦形するための部分型37とが設けられている。
これらの型36、37は、これを保持するガイドプレート13、14とともに進退するようになっており、成形時には、第1の金型Aに向かって前進して成形空間Pを形成し、成形後は成形品を取り出すことができるよう大きく後退するようになっている。
したがって、上記成形用金型によれば、図1に示すように、第1の金型Aおよび第2の金型Bを内部に保持した状態で、プレート類10〜18を圧締し、通常の射出成形と同様にして、成形空間P内で成形を行うことができる。そして、冷却後、プレート類10〜18の圧締を解除し、図3に示すように、第2の金型Bをガイドプレート13、14ごと、図面右方向に後退させると同時に、第1の金型Aの分割賦形部21、22をガイドプレート11、12ごと右方向に前進させ、雌ねじ賦形部31を成形品Qから外すようにする。そして、成形品Qを、部分型36から外すことにより、簡単に成形品Qを得ることができる。
このようにして得られた成形品Q(=蓋体1)は、その雌ねじ部6が、金型の回転等により無理に外されたものではないため、美麗に仕上がっており、相手側の雄ねじ部5(図5参照)としっくりとら合する。
しかも、上記成形用金型によれば、第1の金型Aにおける雌ねじ賦形部31の周方向の位置が、ベースプレート10の裏面から調整できるようになっているため、試作成形によって、外形状とねじ始まりの位置とがずれて、適正な位置関係でら合ができないことが判明した場合に、従来は、金型を全て開いて再調整する必要があったのに対し、この例では、裏面側の締め込み用プレート17および供給プレート18を外すだけで、簡単に調整することができ、作業効率が大幅にアップする、という利点を有している。
なお、上記の例において、第1の金型Aの土台部20に設けたテーパ状両側面のテーパ角度(図1においてθで示す)は、成形品Qの形状や金型開閉時のスペース等を勘案した上で、雌ねじ賦形部31と成形品Qの雌ねじ部6との係合が充分に外れる程度に、分割賦形部21、22を接近させることができる角度に設定される。ちなみに、この例では、θ=7°になっている。
そして、上記の例では、雌ねじ賦形部31の周方向の位置決め調整を、ベースプレート10の裏面側から行えるようにしており、そのために、土台部20の根元部23にギヤ歯32を形成し、ベースプレート10側に係合爪33を着脱自在に設けているが、調整手段は、この構成に限定するものではなく、適宜の手段を用いることができる。例えば、上記ギヤ歯32に噛み合うギヤを設け、このギヤに、つまみネジ等で回転を与えて調整できるようにしてもよい。
もちろん、上記の例は、成形品Qが、外形状が直方体となる容器の蓋体1であることから、ねじ始まりの位置を適正に決める必要があったが(ねじ始まりの位置によっては、蓋体1の角部と容器本体4の角部とがずれてしまう)、円柱状容器の蓋のように、ねじ始まりの位置が特に問題とならない場合は、雌ねじ賦形部31の周方向の位置決め調整機能は、特に設けなくてもよい。
このように、本発明は、図5の蓋体1のような形状に限らず、雌ねじ部を有する各種射出成形品の製造に適用することができる。
本発明の一実施例の部分断面説明図である。 上記実施例に用いられる第1の金型Aの部分的な説明図である。 上記実施例の使用態様の説明図である。 上記実施例に用いられる第1の金型Aの部分的な説明図である。 上記実施例によって得られる製品の説明図である。
符号の説明
20 土台部
21、22 分割賦形部
23 根元部
31 雌ねじ賦形部

Claims (4)

  1. 雌ねじ部を有する合成樹脂製品の射出成形に用いられる金型であって、ベースプレートと、根元部が上記ベースプレートに取り付けられ先端部に雌ねじ賦形部が形成された第1の金型Aと、上記第1の金型Aの先端部と対峙する位置に配置され、射出成形時に前進して上記第1の金型Aとの間で成形空間を形成し、射出成形後に成形品を保持した状態で後退するよう設定された第2の金型Bとを備え、上記第1の金型Aは、根元部がベースプレートに取り付けられ先端側に延びる両側面が先端部に向かうほど互いに接近するテーパ状に形成された土台部と、上記土台部の両側面に沿ってそれぞれ進退自在に取り付けられ先端部に雌ねじ賦形部が形成された2個一対の分割賦形部とを有し、この2個一対の分割賦形部が、上記第2の金型Bの後退と同時に土台部のテーパ状両側面に沿って前進して互いに接近し、上記雌ねじ賦形部と成形品雌ねじ部との係合が外れるようになっていることを特徴とする成形用金型。
  2. 上記第1の金型Aの土台部が、ベースプレートに対し周方向に回動自在に取り付けられており、上記土台部をベースプレート裏面側から周方向に回動させることにより、第1の金型Aにおける雌ねじ賦形部の周方向の位置が調整できるようになっている請求項1記載の成形用金型。
  3. 請求項1または2記載の成形用金型を用いて、雌ねじ部を有する合成樹脂製品を成形することを特徴とする合成樹脂製品の製法。
  4. 請求項3の合成樹脂製品の製法によって得られることを特徴とする合成樹脂製品。
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