JP2005243771A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 露光用光源の短寿命化を招くことなく、光学素子に対する予備加熱を実施する。
【解決手段】 光源101からの露光光108によりマスク111のパターン像を、複数の光学素子を介して感光性基板112に投影する。複数の光学素子の少なくとも2つ以上の光学素子に対して予備加熱用の光を照射する第2光源Lを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投影露光装置に関し、例えば、X線を用いてミラープロジェクション方式によりマスク上のパターンを感光性基板上に転写するX線投影露光装置に用いて好適な投影露光装置に関するものである。
従来、半導体素子などの製造に使用される露光装置は、マスク(レチクル)上に形成された回路パターンを、投影光学系を介してウエハ等の感光性基板上に投影転写する。感光性基板上にはレジストが塗布されており、投影光学系を介した投影露光によりレジストを感光させてマスクパターンに対応したレジストパターンを得ている。
ここで、露光装置の解像力Wは、露光光の波長λと投影光学系の開口数NAとに依存し、次式で表される。
W=k×λ/NA (k;定数)
従って、露光装置の解像力を向上させるためには、露光光の波長λを短くするか、あるいは投影光学系の開口数NAを所定値以上に大きくすることが必要となる。
一般に、投影光学系の開口数NAを所定値以上に大きくすることは光学設計の観点から困難であるため、今後は露光光の短波長化が必要となる。例えば、露光光として波長が248nmのKrFエキシマレーザを用いると0.25μmの解像力が得られ、波長が193nmのArFエキシマレーザを用いると0.18μmの解像力が得られる。
また、露光光としてさらに波長の短いX線を用いた場合には、例えば波長が13nmで0.1μm以下の解像力が得られることになる。この技術は、最近ではEUV(Extreme Ultraviolet、極紫外線、軟X線)リソグラフィとも呼ばれており、従来の光リソグラフィでは実現不可能な45nm以下の解像力を有するリソグラフィ技術として期待されている。
この種のEUVリソグラフィを行うEUV露光装置においては、全ての光学素子は反射系であり、その表面にはEUV光を反射する多層膜などが施されている。EUV光用の多層膜には、Mo/Siなどが用いられているが、その反射率は概ね70%程度であり、残り30%は多層膜に吸収されて熱に変わる。そのため、各ミラーはEUV光の照射により発熱し、ミラーの熱変形(熱膨張)を引き起こして光学系の特性を劣化させる懸念がある。そのため、ミラーの熱変形を抑制するための方策や、効率よくミラーを冷却するための方策が検討されており、ミラーで熱が発生しても光学系の特性を劣化させない工夫が種々検討されている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−190409号公報
しかしながら、上述したような従来技術は、主として熱的な定常状態における特性に対するものであって、EUV光を照射し始めた非定常状態においてはその挙動はさらに複雑であり、定常状態に到達するまでの間に光学系の特性も大きく変動すると考えられる。
従って、その間(非定常状態)に露光動作を行うと、光学系の熱的な非定常状態による特性劣化に起因して良好な像が得られない虞がある。
そこで、露光前に熱的に安定状態にしておくためにEUV光を照射して光学系を予備加熱する、いわゆる暖機運転を行うことも考えられるが、暖機運転で露光用光源を運転した場合、高価な光源の短寿命化を引き起こすとともに、照明光学系を汚染してしまう虞がある。
また、暖機用EUV光によりウエハが感光しないように、ステージにウエハが搭載されていない状態で光学系にEUV光を導入する必要がある。露光を開始するためには、一旦光源の運転を停止し、その後、ウエハをステージに搭載した後に、再度光源の運転を開始する必要がある。
この場合、ウエハをステージに搭載している間にEUV光の照射を停止する時間が存在するため、この間に光学系が冷めてしまい、露光開始時には再び熱的に非定常状態に陥っているという問題が生じる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、露光用光源の短寿命化を招くことなく、光学素子に対する予備加熱を実施できる露光装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、光学素子が熱的に安定した状態での露光処理を可能にする露光装置を提供することである。
なお、本明細書で記載する定常状態とは、光学系(光学素子)の特性変動が露光性能を劣化させない範囲(仕様範囲)に収まっている状態のことである。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図3に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光装置は、光源(101)からの露光光(108)によりマスク(111)のパターン像を、複数の光学素子(CM1〜CM6)を介して感光性基板(112)に投影する露光装置(100)であって、複数の光学素子(CM1〜CM6)に対して予備加熱用の光を照射する第2光源(L)を有することを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、露光前に第2光源(L)から予備加熱用の光(予備加熱光)を照射し、複数の光学素子(CM1〜CM6)を予備加熱することにより、光学素子(CM1〜CM6)を熱的に定常状態(安定状態)とすることができる。このとき、本発明では露光光用の光源(101)については運転を停止させることができるので、光源(101)の短寿命化を防止することができる。また、予備加熱に光を用いているため、1つの光源により複数の光学素子を加熱することが可能である。実際の露光装置では装置内に加熱手段を配置するスペースは限られる。本発明では光学素子の数よりも少ない数の予備加熱用の光源によって光学素子を温めることができるため、装置設計の自由度が増す。
第2光源(L)としては、感光性基板(112)に対して非感光の波長域を有する光を出射することが好ましい。
予備加熱時には光学素子(CM1〜CM6)に照射された予備加熱光が光学素子(CM1〜CM6)から感光基板(112)へ向けて出射されるが、本発明では、予備加熱光により感光基板(112)を感光させることがないため、基板(112)をステージに搭載する際にも予備加熱光を継続して照射できるため、光学素子(CM1〜CM6)が冷めてしまい再度熱的に非定常状態に陥ってしまうことを回避できる。
また、予備加熱用の光の光路範囲としては、露光光(108)の光路範囲の一部と略同一であることが好ましい。
光路範囲とは有効な光束の大きさとその光路のことを意味する。つまり、有効なビームの大きさとそのビームの光路の一部を予備加熱用の光と露光光とで共通とすることにより、例えば光学素子(CM1〜CM6)の温度分布等について露光光の照射時と略同一の状態で光学素子を定常状態とすることができ、より熱的に安定した状態で露光処理を開始することが可能になる。
また、露光光がマスク(111)で反射した後の当該露光光のエネルギ量に基づいて、第2光源(L)の出力を設定することが好ましい。
これにより、露光時に光学素子(CM1〜CM6)に照射されるエネルギ量と略同一のエネルギ量で光学素子(CM1〜CM6)を予備加熱することができ、より熱的に安定した状態で露光処理を開始することが可能になる。
また、複数の光学素子の一部(CM5、CM6)に対して予備加熱用の光を照射する第3光源(LL)を有する構成も好適である。
従って、本発明では、第2光源(L)から照射された予備加熱光が複数の光学素子のいくつか(CM1〜CM4)を反射するうちに途中で照射エネルギ量が低下した場合でも、第3光源(LL)から照射された予備加熱光により、低下した照射エネルギ量を補うことが可能になる。
なお、第3光源(LL)を用いる場合も、感光性基板(112)に対して非感光の波長を有する光を出射する構成や、その光路が露光光の光路の一部と略同一である構成であることが好ましい。
第2光源(L)からの予備加熱用の光は、複数の光学素子のうちマスク(111)からの光を最初に入射する光学素子(CM1)と、マスク(111)との間から光学素子(CM1〜CM6)へ導入される構成を採用可能である。
マスク(111)と投影光学系との間は相対的に光束を入射させる空間を確保しやすいため、ここから予備加熱用の光を導入することが好ましい。
また、予備加熱用の光はマスク(111)にも照射され、光学素子(CM1〜CM6)と同時にマスク(111)も予備加熱する構成も好適である。
本手段によれば、マスクも予備加熱するため、熱的過渡状態から定常状態になったマスク(111)を用いて露光を行うことが可能となる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、照明光学系の汚染を抑制できるとともに、高価な光源の寿命を延ばすことが可能になり、コスト的にも有益となる。また、本発明では、光学素子を定常状態とした後に露光処理を実施できるため、安定した良好なパターン像を基板上に転写することが可能になる。
以下、本発明の露光装置の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
この図に示すEUV露光装置(露光装置)100は、EUV光発生装置(レーザープラズマ光源、光源)101を備えている。このEUV光発生装置101は、球状の真空容器102を備えており、この真空容器102の内部は、図示しない真空ポンプで排気(真空吸引)されている。
真空容器102内の図中上側には、多層膜放物面ミラー104が反射面104aを図中下方(+Z方向)に向けて設置されている。
真空容器102の図中右方(+Y方向)には、レンズ106が配置されており、このレンズの右方には図示しないレーザー光源が配置されている。このレーザー光源は、−Y方向に向けてパルスレーザー光105を放出する。このパルスレーザー光105は、レンズ106によって多層膜放物面ミラー104の焦点位置に集光する。この焦点位置には、ノズル先端から噴き出すキセノン(Xe)ガスが供給されており、集光されたパルスレーザー光105が噴き出したキセノンガス(標的材料103)に照射されるとプラズマ107が生成される。このプラズマ107は、13nm付近の波長帯のEUV光(露光光)108を放射する。
真空容器102の下部には、可視光をカット(遮光)するEUV光フィルター109が設けられている。EUV光108は、多層膜放物面ミラー104によって+Z方向に反射されてEUV光フィルター109を通過し、露光チャンバ110に導かれる。このとき、EUV光108の可視光帯域のスペクトルがカットされる。
なお、本実施の形態においては、標的材料としてキセノンガスを用いているが、キセノンクラスターや液滴等でもよく、ズズ(Sn)等の物質であってもよい。またEUV光発生装置101としてレーザープラズマ光源を用いているが、放電プラズマ光源を採用することもできる。放電プラズマ光源とは、パルス高電圧の放電により標的材料をプラズマ化し、このプラズマからEUV光を放射させるものである。
EUV光発生装置101の図中下方には、露光チャンバ110が設置されている。露光チャンバ110の内部には、照明光学系113が配置されている。照明光学系113は、コンデンサ系の反射鏡、フライアイ光学系の反射鏡等で構成されており(図では簡略化して示されている)、EUV光発生装置101から入射したEUV光108を円弧状に成形し、図中左方(−Y方向)に向けて照射する。
照明光学系113の左方には、反射鏡115が配置されている。この反射鏡115は、円形の凹面鏡であり、反射面115aが図中右方(+Y方向)に向くように、図示しない保持部材により垂直に(Z軸に平行に)保持されている。反射鏡115の図中右方には、光路折り曲げ反射鏡116が配置されている。この光路折り曲げ反射鏡116の図中上方には、反射型マスク111が反射面111aが下向き(+Z方向)になるように水平(XY平面に平行)に配置されている。照明光学系113から放出されたEUV光は、反射鏡115により反射集光された後に、光路折り曲げ反射鏡116を介して、反射型マスク111の反射面111aに達する。
反射鏡115、116は、反射面が高精度に加工された熱変形の少ない低熱膨張ガラス製の基板から構成されている。反射鏡115の反射面115aには、EUV光発生装置101の多層膜放物面ミラー104の反射面104aと同様に、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)とが交互に積層されたMo/Si多層膜が形成されている。
なお、波長が10〜15nmのEUV光を用いる場合には、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)等の物質と、シリコン(Si)、ベリリウム(Be)、4ホウ化炭素(BC)等の物質とを組み合わせた多層膜であってもよい。
反射型マスク111の反射面111aにも多層膜からなる反射膜が形成されている。反射型マスク111の反射膜には、ウエハ(感光性基板)112に転写するパターンに応じたマスクパターンが形成されている。反射型マスク111は、図中上方に図示されたマスクステージ117に取り付けられている。マスクステージ117は、少なくともY方向に移動可能であり、光路折り曲げ反射鏡116で反射されたEUV光は、反射型マスク111上で順次走査される。
反射型マスク111の図中下方には、上から順に投影光学系114、ウエハ(感光性樹脂を塗布した基板)112がそれぞれ配置されている。ウエハ112は、露光面112aが図中上方(−Z方向)を向くように、XYZ方向に移動可能なウエハステージ118上に固定されている。反射型マスク111によって反射されたEUV光は、投影光学系114により所定の縮小倍率(例えば1/4)に縮小されてウエハ112上に結像する。ウエハ112上には、EUV光により感光するレジストが塗布されており、このレジストがマスク111のパターン像に応じて感光することでマスク111上のパターンがウエハ112上に転写される。
図2は、6枚の反射鏡で構成された投影光学系114を示す図である。
この図に示す投影光学系114は、6枚の反射鏡(光学素子)CM1〜CM6を備えており、反射型マスク111で反射されたEUV光をウエハ112に投影する。上流側(反射型マスク111に近い側)の4枚の反射鏡CM1〜CM4は、マスク111上のマスクパターンの中間像を形成する第1反射結像光学系G1を構成し、下流側(ウエハ112に近い側)の2つの反射鏡CM5、CM6は、マスクパターンの中間像をウエハ112上に縮小投影する第2反射結像光学系G2を構成している。
マスク111で反射されたEUV光は、第1凹面反射鏡CM1の反射面R1で反射されて、第2凹面反射鏡CM2の反射面R2で反射される。反射面R2で反射されたEUV光は、開口絞りASを通過して、第3凸面反射鏡CM3の反射面R3及び第4凹面反射鏡CM4の反射面R4で順次反射された後、マスクパターンの中間像を形成する。そして、第1反射結像光学系G1を介して形成されたマスクパターンの中間像からのEUV光は、第5凸面反射鏡CM5の反射面R5及び第6凹面反射鏡CM6の反射面R6で順次反射された後、ウエハ112上にマスクパターンの縮小像を形成する。
すなわち、本実施の形態においてEUV光は、反射鏡CM1〜CM6等の複数の光学素子(以下、単に光学素子と称する)を介してウエハ112上にパターン像を形成する構成となっている。
また、本実施の形態では、露光チャンバ110の内部に、ウエハ112上のレジストに対して非感光の波長域を有する光を予備加熱用の光として照射するランプ(第2光源)Lと、ランプLから照射された光、つまり予備加熱光を反射する反射鏡2とが設けられている。ランプLとしては、可視光、紫外線、赤外線等、レジストに対して非感光の波長域を有するものであればよく、理想的には反射鏡CM1〜CM6におけるMo/Si多層膜による反射率がEUV光の反射率と同等であるような波長域を有するものが好ましい。
また、ランプLの出射する光の拡がり及び反射鏡2の配置は、反射鏡2で反射した予備加熱光が、少なくとも投影光学系114で露光時のEUV光の光路範囲と略同一の光路範囲を進行するように設定されている。さらに、ランプLは、各反射鏡CM1〜CM6への入射光量がEUV光の場合の入射光量(入射エネルギ量)と同等になる強さに設定されている。より詳細には、EUV光がマスク111で反射した後のEUV光の光量(エネルギ量)を予め計測しておき、計測した光量と同等になるようにランプLの出力が設定されている。なお、反射型マスク111も予備加熱をしておく必要がある場合には、ランプLの光をマスク111に入射させ、マスク111から反射した予備加熱光を投影光学系114へ導く構成とすることも可能である。この場合は、マスク111に入射するEUV光の光量を測定し、計測された光量による光学素子の加熱とランプLによる加熱が同等になるようにランプLの出力を設定する。
また、反射鏡2は、駆動装置3によってEUV光の光路上で予備加熱光を反射する予備加熱位置(図1に示す位置)と、EUV光の光路から退避した退避位置との間で移動自在となっている。
上記の構成の露光装置においては、運転開始前にウエハ112をウエハステージ118に搭載し、露光開始位置へ移動させる間に、EUV光の照射を停止させるとともに、反射鏡2を予備加熱位置に移動させてランプLを運転させる。これにより、予備加熱光が投影光学系114内に導入され、反射鏡(光学素子)CM1〜CM6を予備加熱する。
このとき、投影光学系114の直下にウエハ112が位置している場合であっても、当該ウエハ112(のレジスト)が感光しないため、上記の光学素子に対して予備加熱を継続的に行うことができ、暖機運転を実施できる。
そして、これらの光学素子が熱的な定常状態(安定状態)となるまでに必要な予備加熱光の照射時間を予め実験やシミュレーション等で求めておき、この必要照射時間に達するまで暖機運転を実施する。ウエハ112の準備が完了してウエハ112が露光開始位置へ移動し、且つ暖機運転を所定時間実施して、光学素子が定常状態となったら、ランプLの運転を停止するとともに、駆動装置3の駆動により反射鏡2を退避位置まで移動させEUV光の照射を開始する。これにより、マスク111に形成されたパターン像をウエハ112上に投影することができる。
このときの予備加熱光とEUV光との切り替えは極めて短時間で行えるため、その間の光学素子CM1〜CM6の定常状態の乱れは無視できる程度に抑えることができる。
また、ウエハ112に対する露光処理が終了すると、EUV光の照射を停止状態とした後に、反射鏡2を予備加熱位置に移動させランプLの運転を再開させる。そして、露光が終了したウエハを搬出し、次に露光処理を施すウエハをウエハステージ118に搭載して露光処理のための準備を行う。この間、光学素子への予備加熱光の照射は継続して行われているため、光学素子の熱的定常状態は維持される。そして、次処理のウエハの準備が整ったところで、予備加熱光の照射を停止状態とし、反射鏡2を退避位置に移動させた後にEUV光の照射を行いパターン像をウエハ上に投影する。
また、EUV露光装置100あるいは露光処理に関して軽微なトラブルが発生して一時的にレーザー光源あるいはEUV光発生装置101が停止した場合、短時間であっても光学素子は徐々に冷めてしまうが、この場合も上述したウエハ交換時と同様に予備加熱光で光学素子CM1〜CM6を予備加熱しておくことで光学素子CM1〜CM6の熱的定常状態を維持できる。
このように、本実施の形態では、一基のランプLにより複数の光学素子CM1〜CM6を予備加熱できるので、各光学素子毎に予備加熱する場合に比べて効率的であるとともに、EUV光発生装置101を暖機運転で稼働させる必要がなくなる。EUV光発生装置101は、EUV光を発するターゲット材料(Xeガスターゲットや錫製ターゲット等)を消費し、またEUV光源は変換効率が低く投入パワーが非常に大きいため、ターゲット材料をプラズマ化するレーザーエネルギを消費する。さらに、EUV光発生装置101は、ターゲットの種類によってはデブリと称される物質によって照明光学系を汚染し、またプラズマに近い反射鏡ではプラズマや高速イオンにより多層膜にダメージを与える等、非常に消耗が激しい光源(装置)であるが、本実施形態のように暖機運転では運転を停止させるため、高価なEUV光発生装置101の寿命を延ばすことが可能になり、コスト的にも有益となる。
また、本実施の形態では、ウエハ112のレジストに対して非感光な波長域を有する予備加熱光を用いているので、ウエハ112が投影光学系114の直下に位置している場合であっても、暖機運転を停止させることなく、光学素子を定常状態とした後にウエハ112に対する露光処理を実施できる。そのため、従来のように、特に露光処理の初期に光学素子が非定常状態のまま処理を開始することがなくなり、安定した良好なパターン像をウエハ112上に転写することが可能になる。
加えて、本実施の形態では、EUV光の光路範囲と予備加熱光の光路範囲とを略同一とし、また光学素子CM1〜CM6への入射光量も再現精度が要求されるマスク111で反射した後のエネルギ量に基づきEUV光の場合と同等としているので、露光時とほぼ同じ状態で予備加熱することが可能となり、光学素子CM1〜CM6に対する定常状態を容易、且つ迅速に作り出すことができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の露光装置の第2実施形態について図3を参照して説明する。
第2実施形態では、予備加熱用のランプLLをさらに追加配置している点で上記第1実施形態と異なっている。
以下、詳細に説明する。
図3は、第2実施形態における投影光学系114を示す構成図である。
この図に示すように、投影光学系114には、第4凹面反射鏡CM4の近傍にランプLLが配置され、第6凹面反射鏡の近傍に反射鏡4が配置されている。ランプLLは、ランプL同様にウエハ112に対して非感光な波長域を有する予備加熱光を出射するものである。反射鏡4は、ランプLLから照射された予備加熱光を反射するものである。
ランプLLの出射する光の拡がり及び反射鏡4の配置は、反射鏡4で反射した予備加熱光が、第4凹面反射鏡CM4で反射して第5凸面反射鏡CM5へ向かう露光時のEUV光の光路範囲と略同一の光路範囲を進行するように設定されている。さらに、ランプLLは、ランプLが照射した予備加熱光が反射鏡CM1〜CM4で吸収されて低下した光量に相当する光量を出射する強さに設定されている。この反射鏡CM1〜CM4で吸収される予備加熱光の光量は、予め実験やシミュレーション等により求められている。
また、ランプLからの光が反射鏡CM5、CM6に届かないようにして、ランプLによる反射鏡CM1〜CM4の予備加熱と、ランプLLによる反射鏡CM5、CM6の予備加熱を独立させてもよい。
上記の構成のEUV露光装置100においては、予備加熱光として例えば反射鏡CM1〜CM6による吸収が大きい赤外線を用いた場合には、ランプLから射出された予備加熱光の光路の後半部分(ここでは反射鏡CM5、CM6)では光量低下が大きくなり光学素子に十分な加熱ができなくなる可能性があるが、本実施の形態ではランプLLから射出された予備加熱光で反射鏡CM5、CM6を照射することで、反射鏡CM1〜CM4における反射で低下したランプLからの予備加熱光の光量を補完することができ、露光時とほぼ同じ状態で予備加熱することが可能になる。
また、本実施の形態では、ランプLLから射出される予備加熱光もウエハ112のレジストに非感光の波長域を有しているので、ウエハ112が投影光学系114の直下に位置している場合であっても暖機運転を継続させることができ生産効率の向上を期待できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、ランプL、LLがウエハ112のレジストに対して非感光な波長域を有する予備加熱光を射出する構成としたが、例えば投影光学系114から出射してウエハ112へ向かう予備加熱光を遮光するシャッタを設ければEUV光を射出する光源を第2光源、第3光源として用いてもよい。
また、ランプLの配置も上記実施形態で示した配置に限定されるものではなく、投影光学系114の内部に予備加熱光を導入できる位置であればどこでも構わない。例えばEUV光の光源近傍にランプLと反射鏡2と同様の構成を有する反射鏡とを配置し、この反射鏡を駆動することでEUV光の光源とランプLとを切り替え、既存の照明光学系113を介して予備加熱光を投影光学系114の内部に導く構成としてもよい。さらに、照明光学系113の近傍にランプLと反射鏡とを配置し、この反射鏡を駆動することでEUV光の光源とランプLとを切り替える構成や、マスク111の近傍にランプLと反射鏡とを配置し、この反射鏡を駆動することでEUV光の光源とランプLとを切り替える構成、あるいはマスク111の近傍(例えばマスク111の−Z側)にランプLを配置し、マスクステージ117を駆動することでマスク111を一時的に退避させた状態で直接予備加熱光を投影光学系114の内部に導く構成としてもよい。
なお、上記実施の形態で照度を調整して光学素子の暖機運転を実施する場合、暖機運転が露光処理以外(例えばウエハ交換)の処理時間内で終了するように、初期段階では大きな照度で光学素子を照射し、その後整定のために露光処理時と同等の照度で光学素子を照射することが好ましい。
なお、上記各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置100としては、マスク111と基板112とを同期移動してマスク111のパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスク111と基板112とを静止した状態でマスク111のパターンを一括露光し、基板112を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板112上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているツインステージ型の露光装置にも適用できる。
露光装置100の種類としては、基板112に半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージ118やマスクステージ117にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ117、118は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージ117、118の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージ117、118を駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージ117、118に接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージ117、118の移動面側に設ければよい。
基板ステージ118の移動により発生する反力は、投影光学系114に伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP 5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージ117の移動により発生する反力は、投影光学系114に伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP 5,874,820)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。また、特開平8−63231号公報(USP 6,255,796)に記載されているように運動量保存則を用いて反力を処理してもよい。
本願実施形態の露光装置100は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図4に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置100によりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明の一実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。 6枚の反射鏡で構成された投影光学系を示す図である。 第2実施形態に係る投影光学系を示す図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
CM1〜CM6 反射鏡(光学素子)
CM1 第1凹面反射鏡(光学素子)
CM2 第2凹面反射鏡(光学素子)
CM3 第3凸面反射鏡(光学素子)
CM4 第4凹面反射鏡(光学素子)
CM5 第5凸面反射鏡(光学素子)
CM6 第6凹面反射鏡(光学素子)
L ランプ(第2光源)
LL ランプ(第3光源)
2 反射鏡
100 EUV露光装置(露光装置)
101 EUV光発生装置(レーザープラズマ光源、光源)
108 EUV光(露光光)
111 マスク
112 ウエハ(感光性基板)
114 投影光学系

Claims (9)

  1. 光源からの露光光によりマスクのパターン像を、複数の光学素子を介して感光性基板に投影する露光装置であって、
    前記複数の光学素子の少なくとも2つ以上の光学素子に対して予備加熱用の光を照射する第2光源を有することを特徴とする露光装置。
  2. 請求項1記載の露光装置において、
    前記第2光源は、前記感光性基板に対して非感光の波長域を有する光を出射することを特徴とする露光装置。
  3. 請求項1または2記載の露光装置において、
    前記予備加熱用の光の光路範囲は、前記露光光の光路範囲の一部と略同一であることを特徴とする露光装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の露光装置において、
    前記露光光が前記マスクで反射した後の当該露光光のエネルギ量に基づいて、前記第2光源の出力が設定されることを特徴とする露光装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の露光装置において、
    前記複数の光学素子の一部に対して予備加熱用の光を照射する第3光源を有することを特徴とする露光装置。
  6. 請求項5記載の露光装置において、
    前記第3光源は、前記感光性基板に対して非感光の波長を有する光を出射することを特徴とする露光装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の露光装置において、
    前記露光光がX線であることを特徴とする露光装置。
  8. 前記第2光源からの予備加熱用の光は、前記複数の光学素子のうちマスクからの光を最初に入射する光学素子と、前記マスクとの間から前記光学素子へ導入されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 前記予備加熱用の光は前記マスクにも照射され、前記光学素子と同時に前記マスクも予備加熱することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の露光装置。
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