JP2005253902A - 電磁調理器用加熱容器およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電磁調理器上に加熱容器を載置して誘導加熱して内容物を加熱する際に、加熱中に該加熱容器の側面に誤って手を触れても火傷することが防止できると共に、熱効率が向上され保温力も向上される電磁調理器用加熱容器を提供する。
【解決手段】 容器本体3の底面が電磁調理器2上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板10と、この金属製の底板10の上方に接続され容器本体3の側部を形成するとともに、内部に真空断熱層22が形成された二重の金属製の内筒20及び外筒21とからなる。金属製の内筒20及び外筒21間の真空断熱層の低部位置23又は外筒21の最低部位置24は、容器本体3を電磁調理器2上に載置したときに誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けないように、金属製の底板10の水平線上又は電磁調理器2への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離Lだけ離間していることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 容器本体3の底面が電磁調理器2上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板10と、この金属製の底板10の上方に接続され容器本体3の側部を形成するとともに、内部に真空断熱層22が形成された二重の金属製の内筒20及び外筒21とからなる。金属製の内筒20及び外筒21間の真空断熱層の低部位置23又は外筒21の最低部位置24は、容器本体3を電磁調理器2上に載置したときに誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けないように、金属製の底板10の水平線上又は電磁調理器2への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離Lだけ離間していることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電磁調理器上に載置されて加熱されるマグカップ、鍋、ケトル、ポット、コップなどの加熱容器と、その製造方法に関する。
ホテルや旅館などには、例えば湯沸かし用等の電磁調理器を置いており、この電磁調理器上にマグカップやポット等の加熱容器を載置し、該電磁調理器の誘導加熱コイルで発生した磁界によって前記加熱容器を誘導加熱して湯等の内容物を加熱するようになっている。
この場合、例えばマグカップ等の加熱容器は、一重のステンレス鋼製の容器で構成されているため、該加熱容器全体が熱くなり、加熱中に該加熱容器の側面に誤って手を触れると火傷する恐れがあった。
また、従来の加熱容器は、前述したように一重のステンレス鋼製の容器であるため、底面から加熱された熱が側面を経て容器全体に伝導されて放熱される結果、保温力が劣り熱効率が悪かった。
この改善策としては、特開平7−290175号公報(特許文献1)の[図16]に示された真空二重容器を使用すれば、上記欠点は解消されよう。
しかし、この公報記載の真空二重容器は、上部開口を除く全周が真空断熱層であるため、底部からの加熱時に熱効率が悪く、外容器のみが加熱され内容器への熱が伝わり難く、熱効率が悪いなどの難点がある。
特開平7−290175号公報
しかし、この公報記載の真空二重容器は、上部開口を除く全周が真空断熱層であるため、底部からの加熱時に熱効率が悪く、外容器のみが加熱され内容器への熱が伝わり難く、熱効率が悪いなどの難点がある。
本発明は、上記従来例の有する問題点を解決しようとするものであり、加熱中に火傷する危険をなくすとともに、保温力及び熱効率を向上させ、できるだけ構成部品を少なくした電磁調理器用加熱容器とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電磁調理器用加熱容器は、基本的には、容器本体の底面が電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板と、この底板の上方に接続されて真空断熱層が形成された金属製の二重筒とからなり、前記二重筒の真空断熱層の低部位置又は外筒の最低部位置は、誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間していることを特徴としている。
すなわち、詳しく説明すると、容器本体の底面が電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板と、この金属製の底板の上方に接続され容器本体の側部を形成するとともに、内部に真空断熱層が形成された二重の金属製の内筒及び外筒とからなり、前記金属製の内筒及び外筒間の真空断熱層の低部位置又は外筒の最低部位置は、前記容器本体を電磁調理器上に載置したときに誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けないように、前記金属製の底板の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間していることを特徴とする(請求項1参照)。
すなわち、詳しく説明すると、容器本体の底面が電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板と、この金属製の底板の上方に接続され容器本体の側部を形成するとともに、内部に真空断熱層が形成された二重の金属製の内筒及び外筒とからなり、前記金属製の内筒及び外筒間の真空断熱層の低部位置又は外筒の最低部位置は、前記容器本体を電磁調理器上に載置したときに誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けないように、前記金属製の底板の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間していることを特徴とする(請求項1参照)。
この場合、真空断熱層の低部位置に対応する外筒の下部と前記金属製の底板との間には環状段部が形成されている(請求項2参照)のが好ましい。
また、前記金属製の内筒及び外筒で囲まれた空間は当初は底部のみが開口されており、この底部開口を環状リングで閉塞するとともに、前記内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間は、真空加熱炉内において、これらの内筒と外筒と環状リングのいずれかに設けた排気孔を介して真空排気した後に、ろう材等の封孔材で真空封止して真空断熱層としたものでよい(請求項3参照)。
なお、排気孔は内筒又は外筒に形成できるが、環状リングに形成すれば、加工し易いなどの利点がある。
また、真空断熱層を形成する真空処理等は周知の技術で行うとよい。
なお、排気孔は内筒又は外筒に形成できるが、環状リングに形成すれば、加工し易いなどの利点がある。
また、真空断熱層を形成する真空処理等は周知の技術で行うとよい。
また、内筒の下端部は外筒の下端部より長く垂設して、該内筒の下端部と前記一重の金属製の底板とは溶接するとともに、前記環状リングと内筒及び外筒とは溶接する(請求項4参照)とよい。
外筒の下部と底板との間に形成された環状段部には底部材を嵌合し、この底部材と内筒との間に環状空隙を設けてある(請求項5参照)のが好ましい。
本発明の第2の発明である電磁調理器用加熱容器の製造方法は、両端が開口した非磁性体のステンレス鋼等からなる金属製筒の一端側を治具等に固定し、他端側を押込み治具等により一端側に向け連続押圧して、上部で連続する二重の内筒及び外筒を形成するとともに前記内筒は外筒より所定寸法長くする。次に、前記内筒の一端には電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の磁性体のステンレス鋼等からなる金属製の底板を溶接等により結合する。そして内筒と外筒で形成された空間の底部を環状リングで閉塞する。更に、内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間は、真空加熱炉内において、これら3者のいずれかに設けた排気孔を介して真空排気した後に、封孔材で真空封止して真空断熱層を形成する。最後に内外両筒の下部に底部材を取り付けて前記溶接部等を隠すことを特徴とする(請求項6参照)。排気孔は環状リングに形成する方が加工し易いので好ましい。
なお、前記底部材には把手を連結する(請求項7参照)のが好ましい。
なお、前記底部材には把手を連結する(請求項7参照)のが好ましい。
請求項1の電磁調理器用加熱容器によれば、金属製の内筒及び外筒間の真空断熱層の低部位置又は外筒の最低部位置は、容器本体を電磁調理器の上に載置したときに、金属製の底板の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間しているとともに、加熱容器の側面だけ真空断熱層としているから、底部からの誘導加熱の際の伝導熱が加熱容器の側面に伝わり難いため、加熱容器の側面の高温化が防止でき、加熱中に加熱容器の側面に誤って手が触れても火傷することが防止できる。
また、電磁調理器に載置される底面側を一重の金属製の底板で構成するとともに、この底板の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間した上方位置に真空断熱層を有する二重の金属製の内筒及び外筒を有することから、前述の如く底部からの加熱の伝導熱が加熱容器の側面に伝わり難いために、底部からの加熱エネルギーは前記一重の金属製の底板に集中することにより熱効率が向上されるばかりか、加熱容器の側面が真空断熱層であるため、加熱容器内の内容物が冷め難く保温力が向上される。
請求項2の電磁調理器用加熱容器によれば、真空断熱層の低部位置に対応する外筒の下部と前記金属製の底板との間には環状段部が形成されているから、上記請求項1に記載の効果がより一層達成できる。
請求項3の電磁調理器用加熱容器によれば、金属製の内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間は、真空加熱炉内において、これらの内筒と外筒と環状リングのいずれかに設けた排気孔を介して真空排気した後に、封孔材で真空封止して真空断熱層としてなるものであるから、環状リングの取付位置を適宜に変更することにより真空断熱層の高さ(長さ)を任意に設定することができるばかりか、内外両筒の空間に環状リングを嵌合するだけで真空断熱層が簡単にできるとともに、請求項2記載の環状段部も形成し易いなどの利点がある。
なお、この場合、排気孔は環状リングに形成すれば、加工し易いので好ましい。
なお、この場合、排気孔は環状リングに形成すれば、加工し易いので好ましい。
請求項4の電磁調理器用加熱容器によれば、内筒の下端部を外筒の下端部より長く垂設することにより請求項2に記載した環状段部が形成できるとともに、内筒の下端部と一重の金属製の底板とをスポット溶接等により溶接するとともに、環状リングと内筒及び外筒とを同様に溶接するものであるから、内筒と金属製の底板、環状リングと内外両筒との結合が溶接により簡単にできる。
請求項5の電磁調理器用加熱容器によれば、外筒の下部と底板との間に形成された環状段部には底部材を嵌合することにより、この底部材によって、請求項4に記載された内筒との下端部と一重の金属製の底板との溶接部、及び環状リングと内筒及び外筒との溶接部を隠すことができるとともに、この底部材に把手を連結できる利点がある。
請求項6の電磁調理器用加熱容器の製造方法によれば、内筒の一端に一重の金属製の底板を結合するとともに、内筒と外筒で形成された空間の底部を環状リングで閉塞すれば、内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間を、公知の真空処理方法により、真空断熱層とすることができる。また内外両筒の下部に簡単に底部材を取り付けることができる。
請求項7によれば、底部材に把手を連結できるので、把手専用の取付部材を設けることなく、底部材が兼用できる利点がある。
本発明の実施例の第1例を図1〜図8に基づいて以下に説明する。
図1は内外両筒の下部に取り付けた底部材の一部を省略した電磁調理器用加熱容器の縦断面図、図2は図1の下部を拡大するとともに底部材全部を省略した部分拡大断面図、図3は内外両筒の下部に底部材全部を取り付けるとともに、電磁調理器上に載置した電磁調理器用加熱容器の縦断面図、図4は底部材に把手を連結した状態を示す部分を縦断した側面図、図5は底部材の斜視図、図6は加熱容器に天蓋を被蓋した全体の側面図、図7は内巻による電磁調理器用加熱容器の製造工程を示す図、図8は外巻による電磁調理器用加熱容器の製造工程を示す図である。
図1は内外両筒の下部に取り付けた底部材の一部を省略した電磁調理器用加熱容器の縦断面図、図2は図1の下部を拡大するとともに底部材全部を省略した部分拡大断面図、図3は内外両筒の下部に底部材全部を取り付けるとともに、電磁調理器上に載置した電磁調理器用加熱容器の縦断面図、図4は底部材に把手を連結した状態を示す部分を縦断した側面図、図5は底部材の斜視図、図6は加熱容器に天蓋を被蓋した全体の側面図、図7は内巻による電磁調理器用加熱容器の製造工程を示す図、図8は外巻による電磁調理器用加熱容器の製造工程を示す図である。
図1〜図4、図6で、1は電磁調理器用の加熱容器であって、この実施例ではマグカップを例示しているが、ポットやコップや鍋などの他の加熱容器にも適用することができる。
この電磁調理器用加熱容器(以下、加熱容器と略称することもある)1は、容器本体3の底面が電磁調理器(図3、図11参照)2の収納凹部2aに載置されて誘導加熱される磁性体(例えばステンレス鋼のSUS430系等)からなる一重の金属製の底板10と、この金属製の底板10の上方に接続され容器本体3の側部を形成するとともに、内部に後述する如く真空断熱層22が形成された非磁性体(例えばステンレス鋼のSUS304系等)からなる二重の金属製の内筒20及び外筒21とを有している。なお、前記金属製の底板10は、ステンレス鋼のSUS304系その他の金属でも加工することによって用いることができるし、また二重の内筒20及び外筒21はステンレス鋼のSUS430系その他の金属でも加工することによって用いることができる。
この電磁調理器用加熱容器(以下、加熱容器と略称することもある)1は、容器本体3の底面が電磁調理器(図3、図11参照)2の収納凹部2aに載置されて誘導加熱される磁性体(例えばステンレス鋼のSUS430系等)からなる一重の金属製の底板10と、この金属製の底板10の上方に接続され容器本体3の側部を形成するとともに、内部に後述する如く真空断熱層22が形成された非磁性体(例えばステンレス鋼のSUS304系等)からなる二重の金属製の内筒20及び外筒21とを有している。なお、前記金属製の底板10は、ステンレス鋼のSUS304系その他の金属でも加工することによって用いることができるし、また二重の内筒20及び外筒21はステンレス鋼のSUS430系その他の金属でも加工することによって用いることができる。
電磁調理器2は、図3に示すように、前記収納凹部2a下面に受プレート61を備えた上カバー60と、上カバー60下部と一体的に結合された下カバー62とからなり、上下両カバー60,62間に形成された空間に半導体スイッチイング素子やダイオードブリッジ63やヒートシンク64等のワークコイル駆動回路等の制御基板65を設けてある。また、上カバー60の受プレート61の下部にはフェライトコア66を有するコイル台67を設け、このコイル台67の上面側には誘導加熱コイル(ワークコイル)68を設けてある。この誘導加熱コイル68の電磁誘導によって受プレート61上に載置した加熱容器1に渦電流を流し、該加熱容器1を発熱させて水などの内容物を加熱する。69,70はサーミスタである。
金属製の内筒20及び外筒21間の真空断熱層22の低部位置23又は外筒21の最低部位置24は、容器本体3を電磁調理器2上に載置したときに、電磁調理器2内に組み込まれた誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けないように、前記金属製の底板10の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けない距離Lだけ離間している。この距離Lはできるだけ長い方が好ましいが、少なくとも5mm以上あればよい。前記誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けない距離Lの基準面は、図1の如く底部材40があって底板10が没入している場合には底部材40下面を、また底部材40が設けていないときには底板10下面を基準面とする。或いは電磁調理器2の受けプレート61などの電磁調理器2への載置面を基準面とする場合もある。
前記金属製の内筒20及び外筒21で囲まれた空間25は当初は底部のみが開口されており(図7のE、図8のE1参照)、この底部開口26を環状リング27で閉塞する。そして内筒20と外筒21と環状リングとで囲まれた空間(最終的には真空断熱層22と同一となるものである。)は、真空加熱炉(図示せず)内において、これらの内筒20と外筒21と環状リング27のいずれか(本実施例では環状リング27)に設けた排気孔28を介して真空排気した後に、ろう材などの封孔材(図示せず)で該排気孔28を真空封止して真空断熱層22としたものである。
また、内筒20の下端部は外筒21の下端部より長く垂設して、該内筒20の下端部と前記一重の金属製の底板10とは突き合わせ溶接などにより溶接29してある。そして、環状リング27と内筒20及び外筒21とも溶接30などにより結合してある。このように構成されているので、真空断熱層22の低部位置23に対応する外筒21の下部と金属製の底板10との間には環状段部31が形成される。なお、溶接30の形成位置は溶接29の形成位置よりも高い位置に形成されているのは勿論である。
この環状段部31には、図5に示すような底部材40を嵌合する(図3参照)。この場合、前記底部材40は外筒21の下端部と嵌合して結合しており、しかも底部材40と内筒20及び底板10との間には環状空隙41を形成し、これにより加熱時に底板10から伝導熱が底部材40や外筒21に伝わらないようにしている。
前記底部材40は、前述したように、内筒20の下端部と底板10との溶接29部や、環状リング27と内筒20及び外筒21との溶接30部を隠す等の利点を有する。また、この底部材40の一部に把手42をビス43等の締結具で固定するとともに、図7又は図8に示す如く内外両筒の製造工程時に取り付けた金具スポット44を介して把手42の側部を固定する。
なお、図1〜図3に示す32は真空断熱層内のガスを吸着するためのゲッターである。
また、排気孔28は、図1及び図2に仮想線で示すように真空断熱層22内において、外筒21側に形成してもよいし、又は図示しないが内筒20側に形成してもよい。この排気孔28は封孔材の飛散防止のために突出させている。
図1〜図3に示す33は環状の凹部であって、これにより底板10の変形防止と加熱面積を大きくする役割を有する。
内筒20と外筒21とは、同一材料からなる1つの筒をプレス加工などにより、又は同一材料からなる1枚の板を曲げ加工などにより成形されるが、その他の成形方法などでも製造できる。
また、排気孔28は、図1及び図2に仮想線で示すように真空断熱層22内において、外筒21側に形成してもよいし、又は図示しないが内筒20側に形成してもよい。この排気孔28は封孔材の飛散防止のために突出させている。
図1〜図3に示す33は環状の凹部であって、これにより底板10の変形防止と加熱面積を大きくする役割を有する。
内筒20と外筒21とは、同一材料からなる1つの筒をプレス加工などにより、又は同一材料からなる1枚の板を曲げ加工などにより成形されるが、その他の成形方法などでも製造できる。
次に、本発明の電磁調理器用加熱容器の製造方法の第1例を図7の(A)〜(G)に沿って以下に説明する。この場合は内巻により内外両筒20、21を製造するものである。
先ず、ロール加工や押し出し加工により製作した必要長さで両端開口した非磁性体からなる金属製筒を用意する(図7の(A)参照)。次に、前記金属製筒50の一端(下端)を固定治具で保持するとともに、他端(上端)を押込み治具で保持する。このとき把手42を取り付けるための金具スポット44を設ける(図7の(B)参照)。そして、前記押込み治具を上下動手段により下降して金属製筒50を固定治具側に押し込む(図7の(C)参照)。この押し込み動作を続けることで上部で連続する二重の内筒20及び外筒21を形成するとともに、前記内筒20は外筒21より所定寸法長くする(図7の(D)参照)。次に、前記内筒20の一端には電磁調理器2上に載置されて誘導加熱される一重の磁性体のステンレス鋼等からなる金属製の底板10を溶接29等により結合する(図7の(E)参照)。
そして、内筒20と外筒21で形成された空間25の底部開口26を環状リング27で閉塞する。このとき環状リング27と内筒20及び外筒21とは溶接30で結合してある(図7の(F)参照)。更に、内筒20と外筒21と環状リング27とで囲まれた空間は、真空加熱炉内において、これら3者のいずれかに設けた排気孔28を介して真空排気した後に、ろう材等の封孔材で真空封止して真空断熱層22を形成する(図7の(G)参照)。排気孔28は本実施例では環状リング27に形成して、加工が容易であるようにしている。最後に、内外両筒20、21の下部(つまり環状段部31)には底部材40を取り付けて前記溶接(29)、(30)部等を隠すようにしている(図3参照)。
なお、底部材40には前述したように把手42をビス43等の締結具などで固定している(図4、図6参照)。
なお、底部材40には前述したように把手42をビス43等の締結具などで固定している(図4、図6参照)。
図8の(C1)〜(G1)は、本発明電磁調理器用加熱容器の製造方法の第2例を示すものであって、この場合は外巻により内外両筒20、21を製造するものである。
この外巻の製造方法の場合においても、前記内巻のときと同様に、図7の(A)及び(B)の工程を経るので、図8では(A)及び(B)に相当する図は省略している。そして、図8の(C1)、(D1)、(E1)、(F1)、(G1)の各工程は、図7の(C)、(D)、(E)、(F)、(G)の各工程に比べて、金属製筒50の他端(上端)側が外巻きにカールし、このカール部が下向きに折れ曲がり外筒21となり、内筒20相当部位は変化しない点で、内巻の図7のものと異なるが、原理的には同様のものである。従って、環状リング27の取り付けや真空断熱層22の形成方法などは内巻の場合と同様である。
なお、この外巻の場合の金具スポット44は内巻の場合と異なり後から設ける。
なお、この外巻の場合の金具スポット44は内巻の場合と異なり後から設ける。
本発明の電磁調理器用加熱容器の製造方法は、前述の第1、第2例に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。
例えば、内筒20と外筒21と底板10とを別部材で構成し、内筒20と外筒21、内筒20と底板10とをそれぞれ溶接などで結合するとともに、環状リング27や真空断熱層22や底部材40などのその他の構成は図7や図8のように構成することもできる。
例えば、内筒20と外筒21と底板10とを別部材で構成し、内筒20と外筒21、内筒20と底板10とをそれぞれ溶接などで結合するとともに、環状リング27や真空断熱層22や底部材40などのその他の構成は図7や図8のように構成することもできる。
または、素材として許容されるのであれば、内筒20と外筒21と底板10とを同一素材からなる一枚の金属製板を用いて、深絞り加工等の適宜加工により、これら内筒20と外筒21と底板10とを一体に形成し、環状リング27や真空断熱層22や底部材40などのその他の構成は図7や図8のように構成することもできる。
次に、本発明者らが、本発明の実施例1の電磁調理器用加熱容器1(以下本発明品という。図11〜図12参照。)と、一重のステンレス鋼製の加熱容器1’(以下従来品という。図9〜図10参照。)とを同一の電磁調理器2の収納凹部2aに載設し、略同一条件のもとにおいて、両加熱容器1、1’で湯沸かしを行った場合に、両加熱容器1、1’の胴体外側面における温度分布状態を比較実験した。
その比較実験の詳細は次の通りである。
室温:20℃
加熱容器内の湯の温度: 従来品は図13で5
本発明品は図14で5
検出温度位置 : 従来品は図10の1、2、3、4 の個所
本発明品は図12の1、2、3、4 の個所
室温:20℃
加熱容器内の湯の温度: 従来品は図13で5
本発明品は図14で5
検出温度位置 : 従来品は図10の1、2、3、4 の個所
本発明品は図12の1、2、3、4 の個所
実験結果
・従来品の図10の1〜4における検出温度は図13に示す通りである。
・本発明品の図12の1〜4における検出温度は 図14に示す通りである。
従って、本発明品は図14で1の個所を除いて、従来品よりも側面温度が低温であることが立証された。
・従来品の図10の1〜4における検出温度は図13に示す通りである。
・本発明品の図12の1〜4における検出温度は 図14に示す通りである。
従って、本発明品は図14で1の個所を除いて、従来品よりも側面温度が低温であることが立証された。
本発明の電磁調理器用加熱容器の実施例の第2例を図15に基づいて以下に説明する。
この実施例のものは、有底筒状に形成した金属製の内筒20と、この内筒20とは別体で該内筒20より短い金属製の外筒21とを用い、前記内筒20の底部を底板10とするとともに、前記外筒21の上下両端開口を径小として、その径小開口部21a、21bのうち上部径小開口部21aは内筒20の上端部20aと溶接80により結合するとともに、下部径小開口部21bは内筒20の下部位置(底板10より所定高さ位置)に同様に溶接81により結合している。そして、内外両筒20,21の空間は第1実施例の場合と同様に真空断熱層22が形成され、その真空断熱層の低部位置23は、前記金属製の底板10の水平線上より少なくとも誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けない距離Lだけ離間しており、これにより金属製の底板10部を電磁調理器2に載置したときに誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けないようにしている。そのため、加熱容器1の外筒21の側面が高温とならないので、手で触れても火傷を負うのを防止できるとともに、熱効率及び保温力が向上される。
この実施例のものは、有底筒状に形成した金属製の内筒20と、この内筒20とは別体で該内筒20より短い金属製の外筒21とを用い、前記内筒20の底部を底板10とするとともに、前記外筒21の上下両端開口を径小として、その径小開口部21a、21bのうち上部径小開口部21aは内筒20の上端部20aと溶接80により結合するとともに、下部径小開口部21bは内筒20の下部位置(底板10より所定高さ位置)に同様に溶接81により結合している。そして、内外両筒20,21の空間は第1実施例の場合と同様に真空断熱層22が形成され、その真空断熱層の低部位置23は、前記金属製の底板10の水平線上より少なくとも誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けない距離Lだけ離間しており、これにより金属製の底板10部を電磁調理器2に載置したときに誘導加熱コイル68による磁界の影響を受けないようにしている。そのため、加熱容器1の外筒21の側面が高温とならないので、手で触れても火傷を負うのを防止できるとともに、熱効率及び保温力が向上される。
この第2実施例の場合の真空断熱層22の形成方法などは第1実施例を参照するとよい。また、ゲッター32は内筒20側に設けることもできる。
本発明の電磁調理器用加熱容器の実施例の第3例を図16に基づいて以下に説明する。
この実施例のものは、金属製の内筒20、金属製の底板10、金属製の外筒21及び真空断熱層22などを前記第2実施例の図15と同様に設けている点では、図15の構成と同様であるが、この図16では、底板10の下面に環状凹部83を有する底板カバー82をスポット溶接等の溶接84等により結合している点で両者は異なる。この底板カバー82があるので、電磁調理器2に該加熱容器1を載置した場合に、底部から誘導加熱した際に底板10などの熱変形が起こり難いとか、底板10の補強になるとか、テーブルなどに載置する場合の脚部ともなるなどの利点がある。
この実施例のものは、金属製の内筒20、金属製の底板10、金属製の外筒21及び真空断熱層22などを前記第2実施例の図15と同様に設けている点では、図15の構成と同様であるが、この図16では、底板10の下面に環状凹部83を有する底板カバー82をスポット溶接等の溶接84等により結合している点で両者は異なる。この底板カバー82があるので、電磁調理器2に該加熱容器1を載置した場合に、底部から誘導加熱した際に底板10などの熱変形が起こり難いとか、底板10の補強になるとか、テーブルなどに載置する場合の脚部ともなるなどの利点がある。
前記底板カバー82は、環状凹部83の代わりに、底板カバー82の上面に複数の陥没凹部(図示せず)を散点状に形成することもでき、その他の構成でもよい。
また、図15、図16で環状段部31に第1実施例で示したよう底部材40を設けることができるし、その場合にこの底部材40と内筒20との間に第1実施例と同様に環状空隙41を設けることもできる。さらに底部材40に把手42を設けることもできる。
なお、図1、図3で、金属製の底板10の底面は底部材40の底面と同一平面とすることができる。このようにする方が、底板10の底面が電磁調理器2の受プレート61に密着するので好ましい。
図15、図16において、内筒20と外筒21とを一体成形し、外筒21の下部径小開口部21bを内筒20の下部と溶接等で結合する構成も実施できる。また、この場合に、底板10部は第1実施例の場合と同様に、内筒20の胴体部と底板10部とを別体とし、該底板10を胴体部に溶接等により結合する構成も実施できる。
本発明は、マグカップ、鍋、ケトル、ポット、コップなどの加熱容器に適用される。また、これらの加熱容器は電磁調理器2に載置されずに、それ自体が単独して使用される場合も含む。
1 電磁調理器用加熱容器
2 電磁調理器
3 容器本体
10 金属製の底板
20 金属製の内筒
21 金属製の外筒
22 真空断熱層
23 真空断熱層の低部位置
24 外筒の最低部位置
27 環状リング
28 排気孔
29 溶接
30 溶接
31 環状段部
33 環状凹部
40 底部材
41 環状空隙
42 把手
50 金属製筒
61 受プレート
68 誘導加熱コイル
80 溶接
81 溶接
82 底板カバー
83 環状凹部
L 誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離
2 電磁調理器
3 容器本体
10 金属製の底板
20 金属製の内筒
21 金属製の外筒
22 真空断熱層
23 真空断熱層の低部位置
24 外筒の最低部位置
27 環状リング
28 排気孔
29 溶接
30 溶接
31 環状段部
33 環状凹部
40 底部材
41 環状空隙
42 把手
50 金属製筒
61 受プレート
68 誘導加熱コイル
80 溶接
81 溶接
82 底板カバー
83 環状凹部
L 誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離
Claims (7)
- 容器本体の底面が電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板と、この金属製の底板の上方に接続され容器本体の側部を形成するとともに、内部に真空断熱層が形成された二重の金属製の内筒及び外筒とからなり、
前記金属製の内筒及び外筒間の真空断熱層の低部位置又は外筒の最低部位置は、前記容器本体を電磁調理器上に載置したときに誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けないように、前記金属製の底板の水平線上又は電磁調理器への載置面より少なくとも誘導加熱コイルによる磁界の影響を受けない距離だけ離間していることを特徴とする電磁調理器用加熱容器。 - 真空断熱層の低部位置に対応する外筒の下部と前記金属製の底板との間には環状段部が形成されている請求項1に記載の電磁調理器用加熱容器。
- 前記金属製の内筒及び外筒で囲まれた空間は当初は底部のみが開口されており、この底部開口を環状リングで閉塞するとともに、前記内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間は、真空加熱炉内において、これらの内筒と外筒と環状リングのいずれかに設けた排気孔を介して真空排気した後に、真空封止して真空断熱層としたものである請求項1または2に記載の電磁調理器用加熱容器。
- 内筒の下端部は外筒の下端部より長く垂設して、該内筒の下端部と前記一重の金属製の底板とは溶接するとともに、前記環状リングと内筒及び外筒とは溶接してある請求項3に記載の電磁調理器用加熱容器。
- 外筒の下部と底板との間に形成された環状段部には底部材を嵌合し、この底部材と内筒との間に環状空隙を設けてある請求項2〜4のいずれかに記載の電磁調理器用加熱容器。
- 両端が開口した金属製筒の一端側を固定し他端側を一端側に向け連続押圧して、上部で連続する二重の内筒及び外筒を形成するとともに前記内筒は外筒より所定寸法長くし、次に、前記内筒の一端には電磁調理器上に載置されて誘導加熱される一重の金属製の底板を結合し、そして内筒と外筒で形成された空間の底部を環状リングで閉塞し、更に、内筒と外筒と環状リングとで囲まれた空間は、これら3者のいずれかに設けた排気孔を介して真空排気した後に、封孔材で真空封止して真空断熱層を形成し、最後に内外両筒の下部に底部材を取り付けることを特徴とする電磁調理器用加熱容器の製造方法。
- 前記底部材には把手を連結してある請求項6に記載の電磁調理器用加熱容器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004111583A JP2005253902A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 電磁調理器用加熱容器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2004111583A JP2005253902A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 電磁調理器用加熱容器およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005253902A true JP2005253902A (ja) | 2005-09-22 |
Family
ID=35080199
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| JP2004111583A Pending JP2005253902A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 電磁調理器用加熱容器およびその製造方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2005253902A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012037753A1 (zh) * | 2010-09-26 | 2012-03-29 | Li Haixiong | 热交换保温容器及加热系统 |
-
2004
- 2004-03-08 JP JP2004111583A patent/JP2005253902A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012037753A1 (zh) * | 2010-09-26 | 2012-03-29 | Li Haixiong | 热交换保温容器及加热系统 |
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