JP2005264672A - ブロック間継手構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プレキャストブロック11,12間でせん断力を伝達するためのブロック間継手構造であって、一方のブロック12に固定し、他方のブロック側に突出して配置される棒体2と、前記棒体2の突出した表面に配置する縁切り材4と、前記縁切り材4の外周に配置される緩衝材3と、前記緩衝材3と他方のブロック11の凹部111の間に充填する充填材5と、からなるものである。
【選択図】図1
Description
例えば、水底にプレキャスト函体を並べて水底トンネルを構築する沈埋工法では、隣接する沈埋函a,aの間でせん断力を伝達するためにせん断キーを設ける。図4に従来のブロック間継手構造を示す。従来から実施されている構造では、鉛直せん断キーbと水平せん断キーcを分けて配置している。
鉛直せん断キーbには、鋼構造を使用するのが一般的であり、沈埋函a,a同士を接合した後に函内の水を排水して、鉛直せん断キーbの端面を対面する沈埋函aの端面に溶接する。また、水平せん断キーcには鉄筋コンクリート構造を使用するのが一般的であり、函内を排水後に床版上に構築する道床コンクリートの一部に凹部と凸部を形成し、嵌合させることによって水平せん断力を伝達する。
<1>鉛直せん断キー及び水平せん断キーの接合や構築は、函内を排水した後に現場でおこなうべき作業が多く、工期が長期化する原因になる。
<2>鉛直せん断キーを対向する沈埋函に設けた仮受けブラケット上に設置して両者を接合することになる。このため、高い設置精度が要求され、設置作業に時間がかかる。
<1>一方のブロックから突出する棒体を、大きめに形成した他方のブロックの凹部に挿入することで接合がおこなえる。このため、厳格な据付精度を必要とせず、迅速にブロックを接合することができる。
<2>一方のブロックと棒体は縁切り材によって縁が切られ、棒体の軸方向及び軸周りの回転方向の拘束がほとんどない。このため、地震などによってこれらの方向の力が発生しても、ブロック間継手構造が破損することがない。
<3>一方のブロックと棒体の間に緩衝材を配置しているため、棒体の支点がせん断弾性バネとして働き、継手構造に過剰な応力が発生することを防ぐことができる。
ブロック11,12は、鉄筋コンクリート、鋼材、鋼板とコンクリートの複合材などで製作するプレキャストブロックをいう。ブロック11,12は、水底トンネルを構築するために水底に沈設する沈埋函、アンダーパスを構築するためのカルバート函体などに使用できる。ブロック11,12の断面形状は矩形、楕円形など任意に選択することができる。
ブロック間継手構造は、対向するブロック11,12間を連結する継手部の構造である。継手部には、せん断力を伝達するための棒体2、棒体2の外周に配置される緩衝材3、緩衝材3と棒体2の間に配置される縁切り材4、ブロック11に設けた凹部111と緩衝材3の間に充填する充填材5などが配置される。
棒体2は、2つのブロック11,12間に跨って配置して、せん断力に対抗する部材である。棒体2には、鋼管、鋳鉄管、鋼棒などの棒状部材が使用できる。棒体2の材質、形状、配置本数は、ブロック11,12間に作用するせん断力に合わせて任意に設定することができる。
例えば、円筒形の鋼管を利用して棒体2とすることができる。鋼管の中空部には、必要に応じてコンクリート等の間詰材21を充填して耐力を向上させることができる。
棒体2は、一方のブロック12に固定する。例えばブロック12がコンクリート製の場合、棒体2の一部を埋め込むことによって固定する。また、ブロック12の接合側端面が鋼材である場合は、棒体2を溶接によって固定することもできる。
縁切り材4は、ブロック11に充填材5を介して最終的に固定される緩衝材3と棒体2との縁を切って、棒体2を軸方向の拘束から開放するための部材である。縁切り材4を配置することで、棒体2の軸方向の移動は局所的に非拘束となる。
縁切り材4は、例えば表面の摩擦係数が小さいアンボンドテープを棒体2の表面に貼り付けることによって配置することができる。また、低摩擦材料を塗布することによって配置することもできる。この縁切り材4を貼り付けた後に後述する緩衝材3を配置する。縁切り材4は、一方のブロック12から突出する部分にのみ配置する。
緩衝材3は、棒体3とブロック11の間に配置する弾性部材である。緩衝材3は、地震や波浪などよって一時的に強い力がブロック間に作用した場合に、緩衝材3を変形させることによってせん断弾性バネとて挙動し、継手構造に過剰な応力が発生することを防ぐものである。また、緩衝材3が弾性変形することによって、棒体2の軸周りの回転角を吸収でき、拘束モーメントの発生を抑えることができる。すなわち、極めて弱い回転バネであるといえる。
緩衝材3はあまり厚く配置すると、ブロック間11,12に段差を生じるような相対変位を発生させる原因ともなりかねないため、他の継手部の構造に影響を与えない程度の厚さに留めるのが好ましい。
緩衝材3には、例えば硬度が40度程度のゴム系充填材が使用できる。例えば縁切り材4を配置した棒体2の外形よりも大きな内径を有する底付き円筒管31を型枠として設置し、底付き円筒管31と縁切り材4の隙間にゴム系充填材を充填して緩衝材3を形成する。
充填材5は、ブロック11に形成した凹部111と緩衝材3の間に充填する固結材である。例えば、グラウトモルタル、セメントミルク、コンクリート、接着剤などが使用できる。
ブロック11には、予め棒体2の突出した部分を収容する凹部111を形成しておく。凹部111を棒体2の突出部より大きく形成しておけば、ブロックの設置精度が低かったり、施工誤差を生じていたりする場合でも、容易に2つのブロック11,12を接合することができる。
工場にて棒体2に縁切り材4及び緩衝材3を取り付ける。棒体2には鋼管を使用し、コンクリートを間詰材21として鋼管内部に充填する。
棒体2の突出させる部分にはアンボンドテープを縁切り材4として貼り付ける。そして、底付き円筒管31のいずれの内面からも間隔を置いた位置に棒体2の縁切り材4を貼り付けた部分を挿入して仮置きをする。この状態でゴム系充填材を底付き円筒管31の内部に充填すれば、棒体2の周囲に緩衝材3が配置される。
以上の棒体2の加工作業は工場にて実施することができるため、精度よく、効率的に実施できる。
ブロック11,12は、鉄筋コンクリートによって陸上の製作ヤードで製作する。ブロック12の接合方向の端面の例えば4隅に、棒体2の緩衝材3を配置していない部分を埋設する。取り付け方法としては、例えばブロック12の端面を形成するための型枠に、棒体2の緩衝材3を配置した側を固定して型枠をセットし、型枠の内側にコンクリートを打設することによって棒体2とブロック12を一体化する。また、接合時に棒体2を受け入れる側のブロック11には、棒体2を挿入する位置に凹部111を形成しておく。
ブロック11,12の貫通方向の端部には、例えば突起したガイド部7とそれを受け入れる陥没部を形成するのが好ましい。例えば、ブロック12の一方の端面の一部を突起させて構築し、その表面にゴムシートなどの緩衝材を貼り付けて矩形せん断キー型のガイド部7を形成する(図2参照)。
予め水底に沈設しておいた既設のブロック11の隣に、棒体2を固定したブロック12を沈設する。そして、緩衝材3に包まれた棒体2をブロック11の凹部111に挿入する。ここで、凹部111を据付誤差に応じて余裕のある大きさに形成しておくことで、据付精度に左右されずブッロク11,12同士を接合することができる。また、ブロック12の端面に設けたガイド部7も嵌合させて接合する。
ブロック12が引き寄せジャッキなどで引き寄せられてブロック11と衝突すると、一次止水材61が変形して一次止水が完了する。そして、ブロック11,12内の水を排水して気中状態になった後に二次止水材62を取り付ける。
そして、凹部111にグラウトモルタルを充填材5として注入して、凹部111と緩衝材3(または底付き円筒管31)の隙間を充填材5で満たす。図3に充填材5の充填方法を示す。充填材5は、注入管51から凹部111内に向けて注入し、エア抜き用の排出管52から充填材5が排出されれば、凹部111の隙間が充填材5で満たされたことが確認できる。
12・・ブロック
111・凹部
2・・・棒体
21・・間詰材
3・・・緩衝材
4・・・縁切り材
5・・・充填材
Claims (2)
- プレキャストブロック間でせん断力を伝達するためのブロック間継手構造であって、
一方のブロックに固定し、他方のブロック側に突出して配置される棒体と、
前記棒体の突出した表面に配置する縁切り材と、
前記縁切り材の外周に配置される緩衝材と、
前記緩衝材と他方のブロックの凹部の間に充填する充填材と、からなる、ブロック間継手構造。
- 請求項1記載のブロック間継手構造において、
前記棒体を鋼管によって形成し、
前記縁切り材をアンボンドテープによって形成し、
前記緩衝材をゴム系充填材によって形成したことを特徴とする、ブロック間継手構造。
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