JP2005281152A - 経皮吸収製剤 - Google Patents

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Abstract


【課題】 独力で患部に正確に当接させることが可能で、しかも長時間貼付した場合の皮膚かぶれ、ヒリヒリ感を抑えることが可能な新型の経皮吸収製剤、当該製剤の使用に好適な肌着、当該製剤固定用の巻付け体を提供する。
【解決手段】 可撓性支持体と、該可撓性支持体の一面に設けられた患部に当接する経皮吸収性薬剤含有層と、該可撓性支持体の他面に設けられた被服に貼着される粘着剤層とを含む。前記薬剤含有層上に、薬剤放出制御層が積層されてていもよく、前記薬剤含有層は、薬剤を含浸させた布帛であってもよい。
【選択図】 図1


Description

本発明は、経皮吸収薬を体表面に貼付するパップ剤、プラスター等に該当する新型貼り薬に関するもので、体表面への刺激を少なくし、貼付しにくい部位にも簡単に適用できるようにした経皮吸収製剤及び当該経皮吸収製剤と組合わせて用いるのに有効な肌着及び薬剤固定用巻付け体に関する。
肩こりや関節痛、腰痛、筋肉痛等の消炎、鎮痛治療として、支持体に経皮吸収薬を塗布した所謂貼り薬が、手軽で有効な薬剤として利用されている。
貼り薬といわれるものは、粘着テープ型のプラスター剤と、ガーゼや不織布等に経皮吸収性薬剤を含ませたパップ剤に大別される。
これら貼り薬(経皮吸収製剤)は、いずれも、皮膚から薬が吸収されるように、患部体表面に貼着して使用されるものであり、粘着剤をもって体表面に貼着させている。具体的構成としては、例えば、非特許文献1で示されているように、支持体21上に、薬剤を分散させた薬剤含有粘着剤層22を積層したもの(図5(a));支持体21上に薬剤貯蔵層23を設け、さらにその上(体表面側)に、粘着剤層24を設けて(図5(b))、薬剤が徐々に粘着剤層に拡散して皮膚に到達浸透するようにしたもの;支持体21上に粘着剤層25を積層し、周縁26を残して経皮吸収薬剤貯蔵層27を積層したもの(図5(c))で、周縁の粘着剤により皮膚に貼着される構成が一般に採用されている。図5中、30は薬剤含有層や粘着剤層を使用直前まで外界から保護するためのライナーである。
このような経皮吸収製剤は、肌に直接貼着することから、患部の汗や汚れをよく拭き取ってから貼着しないと、粘着剤の付着性が悪くなるという問題がある。特に図5(c)の構成では、粘着面積が小さいことから、粘着力の強い粘着剤を使用しないと、患部に貼着固定できないという問題がある。
しかし、粘着力の強い粘着剤を使用したものは、剥がすときに激しい痛みを生じ、また長時間貼着し続けたり、頻繁に同じ箇所に貼着していると、粘着剤にかぶれたり、ヒリヒリ感で、皮膚がただれたりすることもある。このため、医療用貼付シートに用いられる粘着剤に関しては、種々の検討がなされている。また、皮膚かぶれを軽減するために、粘着剤を工夫するだけでなく、基材や粘着剤層の厚みや水分透過性、水分蒸散性などを工夫した貼付剤も提案されている(特許文献1)。
さらに、図5(a)の構成では、皮膚に対する刺激性だけでなく、薬剤が均一に分散されるようにする必要があるため、粘着剤に関する選択をさらに難しいものにしている。このように薬物含有粘着剤層の場合、粘着剤と薬剤の溶解性のバランスが悪いと、十分な薬効を得られるないといった問題があることから、特許文献2では、薬物貯蔵層形成膜を支持体に設け、粘着剤層とを別々の層として支持体上に積層したもの、すなわち、図5(b)の構成を主体とした検討がなされている。
一方、皮膚かぶれとは別に、冷感湿布薬では、貼付直後のヒンヤリ感が悪寒に類似するなど、使用感の改善が求められている。さらに、背中などに貼りたいとき、患部が本人に見えない、あるいは患部に手が届かない等の理由から、独力ではうまく貼付できず、一旦貼付したものを貼り直そうとしても、剥がすときに皺がよったりして、貼り直しもうまくできないという問題もあった。
独力で、片手操作でも皺等を寄せることなく貼付させることを目的とした経皮吸収性薬剤シートとしては、特許文献3に、薬面シートの背面を接着して支持し得る弱粘着面を設けたホルダー部を添付配備した薬用シートセットが提案されている。
特開平6−271461号 特開2000−355535号 特開2001−247454号 北崎寧昭ら、「初歩から学ぶ粘着剤」工業調査会発行、2001年5月20日、p.62−63
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、独力で患部に正確に当接させることが可能で、しかも長時間貼付した場合の皮膚かぶれ、ヒリヒリ感を抑えることが可能な新型の経皮吸収製剤を提供することにある。
本発明の経皮吸収製剤は、可撓性支持体と、該可撓性支持体の一面に設けられた患部に当接する経皮吸収性薬剤含有層と、該可撓性支持体の他面に設けられた被服に貼着される粘着剤層とを含む。
前記薬剤含有層上に、薬剤放出制御層が積層されてていもよい。また前記薬剤含有層は、薬剤を含浸させた布帛であってもよい。前記製剤の両面、すなわち粘着剤層と経皮吸収性薬剤含有層(薬剤放出制御層が積層されている場合には経皮吸収性薬剤含有層に代えて薬剤放出制御層)が、それぞれ保護シート又はフィルムで覆われていてもよい。
本発明の肌着は、上記本発明の経皮吸収製剤を脱着可能に取付けるための肌着であって、伸縮性素材で構成され、かつ該肌着の身体接触面側には、相対する身体部位が示されている。
本発明の薬剤固定用巻付け体は、頭部、手足、又は首の患部に上記本発明の経皮吸収製剤を当接させるための薬剤固定用巻付け体であって、前記患部を含む頭部、手足、又は首に巻付けられる帯状基材の長手方向端部に該基材を環状にするための係合手段が設けられている。
本発明の経皮吸収製剤は、皮膚に当接するが、粘着剤で皮膚に直接貼着させないので、粘着剤成分による皮膚かぶれ、ヒリヒリ感を防止することができる。また本発明の肌着又は本発明の薬剤固定用巻付け体を使用することにより、従来独力で貼付することが困難であった患部や頭髪などの粘着シートを適用できない患部にも正確に当接させることができ、しかも患部に直接貼付した場合と同程度に肌に密着させることができ、所望の薬効を得ることができる。
本発明の経皮吸収製剤の一実施形態について、図1に基づいて説明する。
この経皮吸収製剤4は、可撓性支持体1の一面に経皮吸収性薬剤含有層2が設けられ、他面に粘着剤層3が設けられている。
従って、粘着剤層3を肌着等の被服の裏面(肌当接面)の患部に該当する位置に貼着し、その肌着を着用すると、経皮吸収性薬剤含有層2が患部に当接することになる。
可撓性支持体1は、体表面に添うような可撓性を有するフィルム状又はシート状の支持体であればよく、具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム等の合成樹脂製フィルム、不織布、織布、編み物等の布帛などを用いることができる。肌着に貼着したときに目立たないように、薄いフィルム又はシートが好ましく用いられる。また、支持体1は、粘着剤層3の粘着剤中に薬剤含有層2の薬剤が拡散したり、薬剤含有層中に粘着剤が拡散したりすることがないように、支持体1は粘着剤及び薬剤不透過性のものが好ましく用いられる。従来公知の粘着シートを用いて、その粘着剤が塗布されていない側の綿に薬剤含有層を積層してもよい。
経皮吸収性薬剤含有層2に用いられる経皮吸収性薬剤としては、従来より貼り薬に用いられている薬剤を用いることができる。つまり、皮膚から浸透し、毛細血管を通じて全身に分布する全身作用型薬剤、皮膚からの浸潤により組織中に移行する局所作用型薬剤のいずれも適用できる。具体的には、冷感湿布に用いられる消炎・鎮痛成分であるインドメタシンやセイヨウトチノキエキス、アルニカチンキ、フェルビナク、ケトプロフェンフルルビプリフェンや、カンフル、メントール等の清涼剤;あるいは温感湿布に用いられるトウガラシエキス;さらには血管を広げるために心臓病に使用される貼り薬ではニトログリセリンや硝酸イソソルビド;気道を広げて呼吸を楽にするために使用する貼り薬としてはツロブテロール、癌による痛み止めとして用いる貼り薬としてはフェンタニル;ステロイドなどのホルモン剤を用いることができる。
これらの薬剤は、適宜マトリックスに分散等させて、必要量含有させればよい。
薬剤含有層2に用いられるマトリックスとしては、皮膚刺激性の少ない材料で、薬剤に対して影響を及ぼさない材料、薬剤分散性に優れた材料が好ましく用いられる。具体的には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコールポリアクリル酸などの親水性ポリマーを主体とするものが好ましく用いられる。
なお、経皮吸収性薬剤含有層2は、患部へ直接貼着されるわけではないので、肌への付着性、密着性は要求されない。従って、経皮吸収性薬剤含有層2に用いられるマトリックスについては粘着力を考慮することなく、薬剤との親和性、薬剤放出制御性、肌への低刺激性を考慮して選択すればよい。
図1に示す経皮吸収製剤4は、支持体1、薬剤含有層2、及び粘着剤層3からのみ構成されているが、本発明の経皮吸収製剤の構成はこれに限定されず、さらに経皮吸収性薬剤含有層2上に薬剤放出制御層(図示せず)を積層したり、経皮吸収性薬剤含有層2として経皮吸収性薬剤を吸収させた不織布やガーゼ等の織布などの布帛を用いてもよい。かかる構成を採用することにより、経皮吸収性薬剤の徐放性を調節することが容易になる。
粘着剤層3は、肌着等の被服に貼着するための粘着剤で構成される層であり、患部に対してずれたりしないように、被服に対する密着性と、剥がしたときの糊残りがないことが要求される。具体的には、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びこれらとビニルモノマーとの共重合体等のアクリル系粘着剤;シリコーンゴム、ポリプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、SBRなどのゴム系粘着剤などがを用いることができる。粘着剤層3に用いられる粘着剤は、被服への糊残りが無いようにすること以外は、皮膚に対する刺激性は考慮しなくてもよいので、付着性(粗面接着、タック)を主として、選択すればよい。
粘着剤層3及び経皮吸収性薬剤含有層2は、使用直前まで外界から保護するために、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂製フィルム、離型フィルム、アルミホイル等の保護シート又はフィルムで覆われていることが好ましい。経皮吸収性薬剤含有層2上に、薬剤放出制御層がさらに積層されて、これが経皮吸収製剤の体表面側の最表面となっている場合には、薬剤放出制御層が保護シート又はフィルムで覆われることになる。
以上のような構成を有する経皮吸収製剤は、保護シート又はフィルム(以下、両者を区別しないときは、単に「保護カバー」という)を有する場合には、使用時にこれらの保護カバーを剥がし、粘着剤層3を肌着の裏面(体表面当接面)の患部相当位置に貼着する。このままの状態で肌着を着用すれば、患部に経皮吸収性薬剤含有層2が当接することになる。経皮吸収性薬剤含有層2の保護カバーは、肌着に貼着するときに剥がしておいてもよいし、肌着を着用した後、剥がしてもよい。
肌着に体表面密着性に優れた肌着、具体的には伸縮性素材からなる肌着を着用することにより、肌に直接経皮吸収製剤を貼着しなくても、患部に密着させることができる。しかも、皮膚に貼着していないので、着用時に感じるヒンヤリ感が苦手な使用者は、肌着を貼着した後、肌着と経皮吸収製剤との間に適宜空気をいれることによって、緩和させることができる。そして、長時間密着状態が続いても、経皮吸収性薬剤含有層2には、粘着剤が含まれていないので、粘着剤によるかぶれを防止できる。さらに、薬剤マトリックスとして、皮膚に優しい親水性物質を広範な範囲から選択することができるので、従来よりも肌に対してより優しい材料を選択することができる。
本発明の経皮吸収製剤は、通常、着用する肌着、好ましくは身体に対して密着性のよい肌着であれば好ましく使用できるが、特に、本発明の下着と組合わせて用いることが好ましい。
本発明の経皮吸収製剤と組合わせて用いる下着は、伸縮性素材で構成され、かつ該肌着の身体接触面側には、例えば図2に示すように、身体部位が記載されている。記載される身体部位は、湿布薬が多用される筋肉部位であってもよいし、心臓薬やホルモン剤、呼吸器系薬剤の場合には組織部位が示されていてもよい。
本発明の肌着を構成する伸縮性素材とは、メリヤス編みの編み方を工夫することにより伸縮性を付与したものであってもよいし、綿、ポリエステルに伸縮性に優れたウレタンを混紡、混織した伸縮性を有する繊維、糸を用いた編布、織布であってもよい。要するに、従来より多用されている身体に密着性のよい肌着素材を利用することができる。
本発明の肌着は、肌着の裏面(身体接触面)に、身体部位が記載されているので、目的とする患部が肌着のどのあたりに位置するのかを知ることができ、これにより肌着に貼着した製剤を患部に当接させることができる。また、肌着の裏側に記載されているので、外側から目立たず、外出する場合であっても、下着の上に着用する衣服が薄手あるいは薄い色のものを選択することが可能となる。
頭部や手足、首といった肌着を着用しない部位に対しては、本発明の製剤固定用巻付け体と組合わせて用いることにより、本発明の経皮吸収製剤は適用可能となる。
図3に、本発明の固定用巻付け体の一実施形態を示す。この固定用巻付け体は、帯状基材11の長手方向端部に、当該巻付け体を環状とすることができるような係合手段を備えている。係合手段は、図3(a)に示すようにマジックテープ12であってもよいし、図3(b)に示すようなフック部13aと該フックを引っかけるためのリング状部13bとの組合わせであってもよい。
帯状基材11としては、特に限定しないが、体表面に添うように、かつ肌に優しい素材、洗濯等が可能な素材であることが好ましく、織物、不織布、編み物、タオル地などで構成されていることが好ましい。
このような固定用巻付け体の患部対応部分に、上記本発明の経皮吸収製剤の粘着剤層を貼着し、図4に示すように基材11を環状にして患部に巻付ければよい。患部には、粘着剤が当接することはないので、後頭部のように、髪の毛があるために湿布薬を適用できなかった部位についても適用可能となる。また、経皮吸収製剤を取り代えるだけで、固定用巻付け体は再利用可能であるから、経済的である。
本発明の経皮吸収製剤は、粘着剤による皮膚かぶれがなく、貼付直後のヒリヒリ感やヒンヤリ感を緩和できるので、長時間または長期的に継続して経皮吸収薬を適用され続ける使用者に対する貼り薬として有用である。
また、本発明の肌着は、患部の位置を特定するのが困難な場合や、患部位置に正確に貼付した場合に、本発明の経皮吸収製剤とともに使用すると有効である。
また、本発明の固定用巻付け体は、頭部や手足といった肌着が装着されない部位に経皮吸収薬剤を適用したい場合に有効である。
本発明の経皮吸収製剤の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の肌着の一実施形態の前身ごろ側の構成を示す模式図である。 本発明の固定用巻付け体の一実施形態を示す構成模式図である。 本発明の固定用巻付け体の使用例を示す図である。 従来の経皮吸収製剤の構成を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1 可撓性支持体
2 経皮吸収性薬剤含有層
3 粘着剤層
4 経皮吸収製剤
11 帯状基材
12,13 係合手段

Claims (6)

  1. 可撓性支持体と、
    該可撓性支持体の一面に設けられた患部に当接する経皮吸収性薬剤含有層と、
    該可撓性支持体の他面に設けられた被服に貼着される粘着剤層とを
    含む経皮吸収製剤。
  2. 前記薬剤含有層上に、薬剤放出制御層が積層されている請求項1に記載の経皮吸収製剤。
  3. 前記薬剤含有層は、薬剤を含浸させた布帛である請求項1又は2に記載の経皮吸収製剤。
  4. 前記製剤の両面は、それぞれ保護シート又はフィルムで覆われている請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収製剤を脱着可能に取付けるための肌着であって、
    伸縮性素材で構成され、かつ該肌着の身体接触面側には、相対する身体部位が示されている肌着。
  6. 頭部、手足、又は首の患部に請求項1〜3のいずれかに記載の経皮吸収製剤を当接させるための薬剤固定用巻付け体であって、
    前記患部を含む頭部、手足、又は首に巻付けられる帯状基材の長手方向端部に該基材を環状にするための係合手段が設けられている薬剤固定用巻付け体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009185013A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Yoshiyuki Hanyu 肌着に貼る湿布
WO2010052491A3 (en) * 2008-11-05 2010-08-12 Collarguard Limited Collar protector
WO2019045060A1 (ja) * 2017-09-01 2019-03-07 ユニ・チャーム株式会社 機能性物品

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