JP2005282930A - 溶解炉用燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶解炉用燃焼装置の装置コスト、設置スペース、運転コストを縮減するとともに、溶解対象物に対する加熱効率を高める。
【解決手段】 溶解炉における下部溶解槽2の上方の槽上炉内空間5に向けて炉壁1c,1dの先端吹込口6aから燃焼用酸素含有ガスAを吹き込む燃焼用吹込路6と、炉壁1c,1dにおける先端吹込口6aの近傍、又は、燃焼用吹込路6における先端吹込口6aの近傍から槽上炉内空間5へ向けてガス燃料Gを噴出する燃料噴出器7とを備える溶解炉用燃焼装置において、燃料噴出器7にそれの先端噴出路R1を囲う配置の囲い熱交換路RXを設け、燃料供給路Rから供給されるガス燃料Gを囲い熱交換路RXを通じて先端噴出路R1から噴出させる構造にする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ガラス溶解炉などに用いる溶解炉用燃焼装置に関し、詳しくは、溶解炉における下部溶解槽の上方の槽上炉内空間に向けて炉壁の先端吹込口から燃焼用酸素含有ガスを吹き込む燃焼用吹込路と、前記炉壁における先端吹込口の近傍、又は、前記燃焼用吹込路における先端吹込口の近傍から前記槽上炉内空間へ向けてガス燃料を噴出する燃料噴出器とを備える溶解炉用燃焼装置に関する。
この種の溶解炉用燃焼装置は、燃焼用吹込路からの燃焼用酸素含有ガスの吹き込み供給の下で、槽上炉内空間において燃料噴出器からの噴出ガス燃料を燃焼させることで、下部溶解槽の槽内物を溶解させるものであるが、従来、この種の溶解炉用燃焼装置においては、炉内の下部溶解槽から飛散した高温溶解物の付着や炉内からの熱輻射による燃料噴出器の熱損傷を防止するのに、燃料噴出器の先端噴出路を囲う状態の冷却室を燃料噴出器に設け、この冷却室に冷却水又は冷却用空気を通流させるようにしていた(特許文献1,2参照)。
特開2001−201262号 特開2003−269709号
しかし、上記の従来装置では、燃料噴出器の冷却室に対し冷却水や冷却用空気を通流させるのにポンプやブロアを要するため、装置コスト、設置スペース、運転コストが嵩む問題があり、特に、ガス燃料以外の燃料を用いる既設の溶解炉をCO2発生量の低減を目的としてガス燃料専焼方式に切り換えることが近年望まれるものの、上記ポンプ,ブロアの追加設置が必要なことがガス専焼方式への切り換えの障害になっていた。
また、一般に予熱したガス燃料を燃料噴出器から噴出させれば、カーボンの析出により燃焼炎の輝度が高くなって、溶解槽の槽内物に対する加熱効率が高くなり、経済面及び省エネ面で有利になることが知られているが、上記従来装置では、冷却水や冷却用空気が通流する冷却室により燃料噴出器の先端噴出路が囲まれるため、先端噴出路の通流過程において予熱ガス燃料が冷却水や冷却用空気との熱交換により冷却されてしまい、この為、予熱による効果を得難い問題もあった。
そしてまた、冷却室に冷却水を通流させるものでは、熱損傷を初めとする何らか原因で冷却水の室壁が破損して冷却水が漏出したとき、その漏出水と高温溶解物との接触事故を招く危険性もあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、溶解路用燃焼装置における燃料噴出器の冷却保護に合理的な冷却方式を採用することにより、上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は、溶解炉における下部溶解槽の上方の槽上炉内空間に向けて炉壁の先端吹込口から燃焼用酸素含有ガスを吹き込む燃焼用吹込路と、前記炉壁における先端吹込口の近傍、又は、前記燃焼用吹込路における先端吹込口の近傍から前記槽上炉内空間へ向けてガス燃料を噴出する燃料噴出器とを備える溶解炉用燃焼装置において、
前記燃料噴出器にそれの先端噴出路を囲う配置の囲い熱交換路を設け、燃料供給路から供給されるガス燃料を前記囲い熱交換路を通じて前記先端噴出路から噴出させる構造にしてある点に特徴がある。
この第1特徴構成によれば、燃料噴出器の先端噴出路を囲う配置の囲い熱交換路(従来装置の冷却室に相当)を通じて燃料供給路からのガス燃料を先端噴出路から噴出させるから、そのガス燃料を冷却水や冷却用空気に代わる冷却用流体に利用して燃料噴出器を冷却する形態で、燃料噴出器の熱損傷を防止することができる。
すなわち、燃料噴出器を炉壁における燃料用吹込路の先端吹込口の近傍、又は、燃焼用吹込路における先端吹込口の近傍のいずれに配置する方式の溶解炉についても、炉内の下部溶解槽から飛散した高温溶解物の付着や炉内からの熱輻射による燃料噴出器の熱損傷を、上記の如きガス燃料の冷却用流体としての利用により効果的に防止することができる。
また、仮に囲い熱交換路の路壁が破損してガス燃料が漏出したとしても、燃焼用吹込路からの燃焼用酸素含有ガスの吹き込み供給下において漏出ガス燃料が不安定ながらも炉内で燃焼するだけで、水と高温溶解物の接触事故を招くようなことはなく、この点、安全性にも優れた溶解炉用燃焼装置にすることができる。
そして、このようにガス燃料を冷却用流体に用いることで、装置運転上、ガス燃料を燃料噴出器に送って先端噴出路から噴出させのに本来的に必要なガス燃料送給圧を利用して冷却用流体としてのガス燃料を囲い熱交換路に通流させることができるから、冷却水送給用のポンプや冷却用空気送給用のブロアが不要になり、これにより、先述の従来設備に比べ、装置コスト、設置スペース、運転コストを縮減することができる。
しかも、燃料噴出器に供給されたガス燃料は囲い熱交換路の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換で予熱され、その予熱されたガス燃料が先端噴出路から噴出されるから、カーボン析出により燃焼炎の輝度を高めて炉内下部溶解槽の槽内物に対する加熱効率を高めるといったガス燃料予熱の効果も、専用予熱装置の付加装備を必要とせずに得ることができて、この点で、経済面及び省エネ面で一層優れた溶解炉用燃焼装置にすることができ、ひいては、これらのことから既設の溶解炉あるいは新設の溶解炉を問わずガス専焼方式の採用を促進することができて、環境問題であるCO2発生量の削減にも大きく寄与することができる。
なお、第1特徴構成の実施において、先端噴出路を囲う囲い熱交換路の具体的な構造は、先端噴出路を形成する管を内部に配置した室状(いわゆるジャケット状)のものに限らず、通過ガス燃料を冷却用流体として燃料噴出器を冷却保護し得る構造であれば、その他、種々の構造を採用できる。
本発明の第2特徴構成は、前記囲い熱交換路を、一方向に向けてガス燃料を通過させる一方向流路と、その一方向流路に続いて一方向流路とは逆方向にガス燃料を通過させる他方向流路とが隣接する反転流路構造にしてある点に特徴がある。
この第2特徴構成によれば、ガス燃料を一方向流路に続いて他方向流路を逆向きに通過させるいわゆる反転流動形態で囲い熱交換路に通流させることにより、それら一方向流路と他方向流路との間の仕切壁もいわゆるフィン的な伝熱壁として機能させて、囲い熱交換路の全体としての伝熱面積を大きくする(略言すれば、囲い熱交換路の路長を長くする)ことができ、また設計によっては、それに加え、冷却用流体としてのガス燃料が囲い熱交換路を通過するのに要する時間も長くすることもできる。
そして、その分、ガス燃料を囲い熱交換路の通過過程において一層有効に冷却用流体として機能させることができ、また逆言すれば、囲い熱交換路の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換によるガス燃料の予熱を一層促進することができ、これにより、燃料噴出器の冷却保護を一層効果的なものにし得るとともに、前述の予熱効果を一層効果的に得ることができる。
なお、第2特徴構成の実施において、反転流路構造は、1つの一方向流路と1つの他方向流路とが隣接する一回反転の構造に限られるものでなく、隣接する2つの流路が一方向流路と他方向流路との関係となる3以上の流路を備える2回反転以上の構造にし、そのことで、上記効果をさらに高めるようにしてもよい。
本発明の第3特徴構成は、前記先端噴出路をその基端から先端噴出口に向かって直線状に延びる流路にし、
前記他方向流路として、前記先端噴出路を全長にわたって囲う筒状形状で前記先端噴出路の基端に連通する内側流路を設け、
前記一方向流路として、前記内側流路を全長にわたって囲う筒状形状で前記先端噴出路の先端側において前記内側流路に連通し、かつ、前記先端噴出路の基端側において前記燃料供給路に連通する外側流路を設けてある点に特徴がある。
この第3特徴構成によれば、他方向流路としての筒状の内側流路が直線状の先端噴出路を全長にわたって囲い、また、一方向流路としての筒状の外側流路が内側流路を全長にわたって囲う構造であることから、燃料噴出器の先端噴出路を直線状に延びる流路とすることで、その先端噴出路からの噴出燃料ガスの直進性を高めて、槽上炉内空間の内方へ十分に延びる燃焼炎を形成することにおいて、その直線状に延びる先端噴出路の路長を利用した状態で、囲い熱交換路としての内側流路及び外側流路夫々の路長を大きく確保することができる。
そして、このことにより、燃料噴出器の全体をコンパクトにして燃料噴出器の設置性を高めながら、ガス燃料を囲い熱交換路の通過過程において極力有効に冷却用流体として機能させることができ、また、囲い熱交換路の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換によるガス燃料の予熱を極力促進することができる。
なお、第3特徴構成の実施においては、噴出ガス燃料の直進性(燃焼炎の直進性)を確保する上で、また、上記効果を十分に得る上で、直線状に延びる先端噴出路の路長をその先端噴出路の直径相当寸法の2倍以上にするのが望ましい。
また、第3特徴構成の実施においては、1つの内側流路と1つの外側流路とを重ねる二重の筒状流路構造に限らず、3つ以上の筒状流路をその中に上記内側流路と外側流路との関係となる流路対が一対ないし複数対存在する状態にして重ねる三重以上の筒状流路構造にしてもよい。
本発明の第4特徴構成は、前記先端噴出路の路芯方向視における前記囲い熱交換路の断面積を同方向視における前記先端噴出路の断面積よりも大きくしてある点に特徴がある。
この第4特徴構成によれば、先端噴出路からの噴出ガス燃料の流量(換言すれば、燃料噴出器に対するガス燃料の供給流量)の割に、囲い熱交換路におけるガス燃料の保有量を効果的に大きくすることができて、そのことで、ガス燃料が囲い熱交換路を通過するのに要する時間を長くすることができ、その分、ガス燃料を囲い熱交換路の通過過程において一層有効に冷却用流体として機能させることができ、また、囲い熱交換路の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換によるガス燃料の予熱を一層促進することができる。
〔第1実施形態〕
図1,図2はガラス溶解炉を示し、アーチ型の天井を備えるとともに下部に溶解槽2を備える炉体1を設け、この炉体1の長手方向における一端側の炉壁1aには原料投入口3aを形成し、他端側の炉壁1bの下部には取出口3bを形成してあり、その他端側炉壁1bの外側には取出口3bを通じて溶解槽2に連通させた作業槽2Aを設けてある。
つまり、このガラス溶解炉では、原料投入口3aを通じ原料ガラスを溶解槽2の一端に投入して、この原料ガラスを溶解槽2内で溶融させ、そして、溶解槽2の他端に向かう溶融ガラスMの流動を伴う状態で、取出口3bを通じて潜り堰式に溶融ガラスMを作業槽2Aに送り出すようにしてある。
炉体1の両横側には蓄熱室4を設け、また、炉体1の両横炉壁1c,1dの上部には、燃焼用酸素含有ガスとしての燃焼用空気Aを溶解槽2の上方の槽上炉内空間5に向けて吹き込む複数の燃焼用吹込路6夫々の先端吹込口6a(いわゆるポート)を炉体長手方向(すなわち、溶融ガラスの流れ方向)に並べて形成してあり、これら燃焼用吹込路6は炉体1の左右夫々において蓄熱室4に連通させてある。
また、両横炉壁1c,1dにおける先端吹込口6a各々の下方近傍箇所には、槽上炉内空間5に向けてガス燃料Gを噴出する燃料噴出器7を設け、これら燃料噴出器7からの噴出ガス燃料Gを、燃焼用吹込路6からの燃焼用空気Aの吹き込み供給下において槽上炉内空間5で燃焼させることにより、溶解槽2における原料ガラスを加熱溶融させる。
すなわち、このガラス溶解炉は、燃焼用吹込路6の先端吹込口6a、及び、燃料噴出器7を溶融ガラスの流れ方向に複数並べた所謂サイドポート式で、かつ、燃料噴出器7を横炉壁1c,1dにおける先端吹込口6aの下方近傍に配置する所謂アンダーポート式の溶解炉にしてある。
燃料噴出器7は、左右一方の横炉壁1cに装備のものと左右他方の横炉壁1dに装備のものとを所定時間づつ交互に燃料噴出させるようにし、また、この交互の燃料噴出に同調させた風路切り換えにより、燃料噴出状態にある燃料噴出器7と同じ側の燃焼用吹込路6は、それに連通する蓄熱室4を通じて供給される燃焼用空気Aの吹き込みを行わせるのに対し、燃料噴出停止状態にある燃料噴出器7と同じ側の燃焼用吹込路6は、先端吹込口6a,燃焼用吹込路6、それに連通の蓄熱室4を通じて槽上炉内空間5から燃焼排ガスEを排出する排気路として機能させるようにしてある。
つまり、この交互の燃料噴出、及び、それに同調する風路切り換えにより、左右一方の横炉壁1cの側から槽上炉内空間5に向けて燃焼炎Fを形成する状態と、左右他方の横炉壁1dの側から槽上炉内空間5に向けて燃焼炎Fを形成する状態とを交互に繰り返す交番燃焼を行う。
また、燃焼用吹込路6を排気路として機能させている側の蓄熱室4では、燃焼用吹込路6を通じて導入される燃焼排ガスEの保有熱を蓄熱材に蓄熱するようにし、この蓄熱により、次にその燃焼用吹込路6を通じて燃焼用空気Aを槽上炉内空間5に吹き込む際には、その吹き込み燃焼用空気Aを蓄熱室4の通過過程において蓄熱材により予熱するようにしてある。
このアンダーポート式ガラス溶解炉の燃料噴出器7は、図3,図4に示す如く、燃料供給路Rを形成する管8の先端に連結固定する筒状の基体部材9と、その基体部材9の先端側に連結固定する筒状の外郭部材10と、基体部材9の先端で外郭部材10の内方に位置させる環状の仕切部材11と、その仕切部材11の内方に位置させる有底筒状の噴出路形成部材12とからなり、外郭部材10は、それの基端雌ネジ部10aを基体部材9の先端雄ネジ部9aに螺合することで基端部材9に連結固定し、仕切部材11は、それの基端環状壁部11aの外周部を基体部材9の先端と外郭部材10の内側段部10bとの間に挟み込むことで固定し、また、噴出路形成部材12は、それの基端雄ネジ部12aを仕切部材11の基端環状壁部11aにおける中央雌ネジ孔11bに螺合することで固定する構造にしてある。
外郭部材10の先端には環状の壁部10cを形成してあり、この環状壁部10cの中央孔周縁部に対し噴出路形成部材12の先端を気密に当接させることにより、環状壁部10cの中央孔10dと噴出路形成部材12の内部孔12bとを同芯状に連通させて、これら環状壁部10cの中央孔10dと噴出路形成部材12の内部孔12bとにより、環状壁部10cの中央孔10dを先端噴出口とする構造で直線状に延びる先端噴出路R1を、燃料噴出器7の中心部に形成するようにしてある。
また、外郭部材10と噴出路形成部材12と仕切部材11の基端環状壁部11aとの三者により囲まれる環状の内部空間13は、仕切部材11の基端環状壁部11aから先端側へ突出させた筒状の仕切壁部11cにより内側と外側との2域に仕切るようにし、この仕切りにより、外郭部材10と噴出路形成部材12との間には、先端噴出路R1を全長にわたって同芯状に囲む筒状の内側流路R2と、その内側流路R2を全長にわたって同芯状に囲む筒状の外側流路R3とを形成する構造にしてある。
そして、仕切部材11の基端環状壁部11aに形成してある周方向に並ぶ複数の貫通孔11dにより、先端噴出路R1の基端側において外側流路R3を燃料供給路Rに連通させるとともに、仕切部材11における筒状仕切壁部11cの先端と外郭部材10の環状壁部10cとの間の隙間13aにより、先端噴出路R1の先端側において内側流路R2と外側流路R3とを連通させ、さらに、噴出路形成部材12の基端部に形成した周方向に並ぶ複数の貫通孔12cにより、先端噴出路R1の基端側において内側流路R2を先端噴出路R1に連通させるようにしてある。
つまり、この燃料噴出器7では、燃料供給路Rから供給されるガス燃料Gを仕切部材11の貫通孔11dを通じ外側流路R3に導入して外側流路R3中を先端向きに通過させ、これに続き、そのガス燃料Gを隙間13aを通じ先端側で反転させて内側流路R2中を逆向きに通過させ、そして、そのガス燃料Gを噴出路形成部材12の貫通孔12cを通じ先端噴出路R1の基端側に導入することで、ガス燃料Gを先端側噴出路R1を通じて先端噴出口10dから槽上炉内空間5へ噴出させるようにしてあり、直線状に延びる先端側噴出路R1の通過過程で噴出ガス燃料Gに直進性を与えるようにしてある。
また、直線状に延びる先端噴出路R1を全長にわたって囲う筒状の外側流路R3及び内側流路R2を通じて、ガス燃料Gを先端噴出路R1から噴出させることで、それら外側流路R3及び内側流路R2の通過過程にあるガス燃料Gを冷却用流体として燃料噴出器7を冷却保護するように、さらには、外側流路R3及び内側流路R2の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換によりガス燃料Gを予熱して、その予熱により燃料炎Fの輝度を高めるようにしてある。
なお、噴出燃料ガスGの直進性を高める為、先端噴出路R1の路長Lは先端噴出路R1の直径Dの2倍以上(例えば、L=30mm,D=14mm)にしてあり、また、冷却保護機能を高める為、先端噴出路R1の路芯方向における内側流路R2及び外側流路R3の断面積(環状内部空間13の断面積)は同方向視における先端噴出路R1の断面積よりも大きくして、内側流路R2及び外側流路R3におけるガス燃料Gの保有量を大きく確保するようにしてある。
以上要するに、本第1実施形態の燃料噴出器7では、先端噴出路R1を囲う配置の囲い熱交換路RXとして上記内側流路R2及び外側流路R3を設け、この囲い熱交換路RXを通じて燃料供給路Rからのガス燃料Gを先端噴出路R1から噴出させる構造を採用している。
また、一方向に向けてガス燃料Gを通過させる一方向流路Raとして上記外側流路R3を設けるとともに、その一方向流路Raに続き一方向流路Raとは逆向きにガス燃料Gを通過させる他方向流路Rbとして上記内側流路R2を設けることで、上記囲い熱交換路RXを、一方向流路Raと他方向流路Rbとが隣接する反転流路構造にしてある。
〔第2実施形態〕
図5,図6は第1実施形態で示したガラス溶解炉とは異なる方式のガラス溶解炉を示し、アーチ型の天井を備えるとともに下部に溶解槽22を備える炉体21を設け、この炉体21の長手方向に沿う左右一方の横炉壁21cの炉体長手方向における一端側には原料投入口23aを形成し、炉体長手方向における他端側の炉壁21bの下部には取出口23bを形成してあり、その他端側炉壁21bの外側には取出口23bを通じて溶解槽22に連通させた作業槽22Aを設けてある。
つまり、このガラス溶解炉では、原料投入口23aを通じ原料ガラスを炉体21の横側から溶解槽22の一端に投入して、この原料ガラスを溶解槽22内で溶融させ、そして、溶解槽22の他端に向かう溶融ガラスMの流動を伴う状態で、取出口23bを通じて潜り堰式に溶融ガラスMを作業槽22Aに送り出すようにしててある。
炉体21の長手方向における一端側には2つの蓄熱室24を左右に並べて設け、また、炉体長手方向における一端側の炉壁21aの上部には、燃焼用酸素含有ガスとしての燃焼用空気Aを溶解槽22の上方の槽上炉内空間25に向けて吹き込む2つの燃焼用吹込路26夫々の先端吹込口26aを左右に並べて形成してあり、これら燃焼用吹込路26は左右2つの蓄熱室24に対し各別に連通させてある。
また、2つの燃焼用吹込路26の夫々における先端吹込口26a近傍の路底部には、槽上炉内空間25に向けてガス燃料Gを噴出する燃料噴出器27を、燃焼用吹込路26の路内に突出させた噴出時用の突出姿勢と燃料用吹込路26から下方へ引退させた停止時用の引退姿勢とに自動切り換えさせるように設け、これら燃料噴出器27からの噴出燃料ガスGを、燃焼用吹込路26からの燃焼用空気Aの吹き込み供給下において槽上炉内空間25で燃焼させることにより、溶解層22における原料ガラスを加熱溶融させる。
すなわち、このガラス溶解炉は、燃焼用吹込路26の先端吹込口26a、及び、燃料噴出器27を溶融ガラスの流れ方向の基端側に配置した所謂エンドポート式で、かつ、燃料噴出器27を燃焼用吹込路26における先端吹込口26a近傍の路底部に配置する所謂スルーポート式の溶解炉にしてある。
左右2つの燃料噴出器27は、一方と他方とを所定時間づつ交互に突出姿勢で燃料噴出させるようにし、また、この交互の燃料噴出に同調させた風路切り換えにより、燃料噴出状態にある燃料噴出器27の側の燃焼用吹込路26は、それに連通する蓄熱室24を通じて供給される燃焼用空気Aの吹き込みを行わせるのに対し、燃料噴出停止状態にある燃料噴出器27の側の燃焼用吹込路26は、先端吹込口26a,燃焼用吹込路26、それに連通の蓄熱室24を通じて槽上炉内空間25から燃焼排ガスEを排出する排気路として機能させるようにしてある。
つまり、この交互の燃料噴出、及び、それに同調する風路切り換えにより、一端側路壁21aの右側から槽上炉内空間25に向けて燃焼炎Fを形成する状態と、左側から槽上炉内空間25に向けて燃焼炎Fを形成する状態とを交互に繰り返す交番燃焼を行う。
また、燃焼用吹込路26を排気路として機能させている側の蓄熱室24では、燃焼用吹込路26を通じて導入される燃焼排ガスEの保有熱を蓄熱材に蓄熱するようにし、この蓄熱により、次にその燃焼用吹込路26を通じて燃焼用空気Aを槽上炉内空間25に吹き込む際には、その吹き込み燃焼用空気Aを蓄熱室4の通過過程において蓄熱材により予熱するようにしてある。
このスルーポート式ガラス溶解炉の燃料噴出器27は、図7,図8に示す如く、上底部を弧状にした縦筒状の器体30の底部に燃料供給路Rの形成管28を接続して、その燃料供給路Rにより導かれるガス燃料Gを器体30内の受入室30aに受け入れ、その受け入れたガス燃料Gを器体30の上部前面に形成した左右に並ぶ3つの先端噴出口31から噴出させる構造にしてある。
器体30内の上部には、側面断面形状が上向開口「コ」の字状の複数の底側仕切部材32と器体1の上底部から垂下させた複数の垂壁状仕切板33との交互組み合わせにより、縦姿勢の板間流路rが前後方向に複数並び、かつ、隣接する板管流路rどうしを上端側と下端側とで交互に連通させた流路郡MRを、器体前側と器体後側との夫々に対称構造で形成してあり、これら器体前側及び器体後側の流路群MRどうしの間には、両流路群MRにおいて複数の板管流路rにより形成される蛇行流路を通じて器体30内の受入室30aに連通させる送出室30bを形成してある。
そして、管内を先端噴出路R1とする3本のL字状噴出管34を器体前側の流路群MRに貫通させる状態に配置して、それらL字状噴出管34の後端を送出室30b内で上向に開口させるとともに、それらL字状噴出管34の前端を前記の噴出口31として器体1の上部前面に開口させた構造にしてある。
つまり、この燃料噴出器27では、燃料供給路Rから供給されるガス燃料Gを受入室30aに受け入れたのち、器体前側及び器体後側の流路群MRの夫々において複数の板間流路rにより形成される蛇行流路を通じて複数回にわたり通過向きを反転させながら送出室30bに流入させ、そして、その送出室30bから先端噴出路R1及び先端噴出口31を通じてガス燃料Gを槽上炉内空間25へ噴出させるようにしてある。
また、先端噴出路R1を囲う配置の器体前側及び器体後側の流路群MRの夫々において複数回にわたり反転させながらガス燃料Gを送出室30bに流入させて先端噴出路R1から噴出させることで、両流路群MRにおける複数の板間流路r(蛇行流路)の通過過程にあるガス燃料Gを冷却用流体として燃料噴出器27を冷却保護するように、さらには、複数の板間流路r(蛇行流路)の通過過程における周囲高温雰囲気との熱交換によりガス燃料Gを予熱して、その予熱により燃焼炎Fの輝度を高めるようにしてある。
なお、冷却保護機能を高める為、先端噴出路R1の路芯方向(本例では、L字状噴出管34の縦部分の管芯方向)における両流路群MRの断面積は同方向視における先端噴出路R1の断面積よりも大きくしてある。
以上要するに、本第2実施形態の燃料噴出器27では、先端噴出路R1を囲う配置の囲い熱交換路RXとして、器体前側及び器体後側の流路群MR(具体的には、それら流路群MRにおいて複数の板間流路rにより形成される蛇行流路)を設け、この囲い熱交換路RXを通じて燃料供給路Rからのガス燃料Gを先端噴出路R1から噴出させる構造を採用している。
また、一方向に向けてガス燃料Gを通過させる一方向流路Ra、及び、その一方向流路Raに続き一方向流路Raとは逆向きにガス燃料Gを通過させる他方向流路Rbとして、上端側又は下端側で連通させた互いに隣り合う縦姿勢の板間流路rを設けることで、上記囲い熱交換路RXを、一方向流路Raと他方向流路Rbとが隣接する反転流路構造にしてある。
〔別の実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
本発明の実施において、燃料噴出器7,27の具体的構造は前述の実施形態で示した構造に限らす種々の変更が可能であり、また、燃料噴出器7,27において先端噴出路R1を囲う囲い熱交換路RXの具体的構造も前述の実施形態で示した構造に限らず、例えば、囲い熱交換路RXを形成する管を先端噴出路R1の形成管に対して螺旋状に巻き付ける構造を採用するなど、通過ガス燃料Gを冷却用流体として燃料噴出器7,27を冷却保護し得る構造であれば、種々の変更が可能である。
囲い熱交換路RXを、一方向に向けてガス燃料Gを通過させる一方向流路Raと、その一方向流路Raに続いて一方向流路Raとは逆方向にガス燃料Gを通過させる他方向流路Rbとが隣接する反転流路構造にする場合、それら一方向流路Ra及び他方向流路Rbは、環状断面形状のものや平板状のもの、あるいは、波板状のものなど、どのような形状の流路であってもよい。
燃焼用吹込路6,26から槽上炉内空間5,25に対して吹込み供給する燃焼用酸素含有ガスは、空気に限られるものではなく、ガス燃料Gの燃焼において必要な酸素を得られるものであれば、どのようなガスであってもよい。また、燃料噴出器7,27から噴出させるガス燃料Gも、都市ガス、プロパンガス、工場などでの副生ガスなど、種々のガス燃料を使用できる。
前述の第1実施形態ではサイドポート式でかつアンダーポート式の溶解炉を示し、また、前述の第2実施形態ではエンドポート式でかつスルーポート式の溶解炉を示したが、本発明による溶解炉用燃焼装置は、これらの他、サイドポート式でかつスルーポート式の溶解炉や、エンドポート式でかつアンダーポート式の溶解炉など、種々の形式の溶解炉に適用でき、また、ガラス溶解炉以外の溶解炉にも適用できる。
本発明による溶解炉用燃焼装置は、ガラス溶解炉を初め、種々の溶解炉の溶解用加熱置として利用できる。
第1実施形態に係るガラス溶解炉の正面視断面図 第1実施形態に係るガラス溶解炉の平面視断面図 第1実施形態に係る燃料噴出器の縦断面図及び分解断面図 第1実施形態に係る燃料噴出器の横断面図 第2実施形態に係るガラス溶解炉の側面視断面図 第2実施形態に係るガラス溶解炉の平面視断面図 第2実施形態に係る燃料噴出器の側面視断面図 第2実施形態に係る燃料噴出器の平面視断面図
符号の説明
2,22 溶解槽
5,25 槽上炉内空間
1c,1d,1a 炉壁
6a,26a 先端吹込口
A 燃焼用酸素含有ガス
6,26 燃焼用吹込路
G ガス燃料
7,27 燃料噴出器
R1 先端噴出路
RX 囲い熱交換路
R 燃料供給路
Ra 一方向流路
Rb 他方向流路
10d,31 先端噴出口
R2 内側流路
R3 外側流路

Claims (4)

  1. 溶解炉における下部溶解槽の上方の槽上炉内空間に向けて炉壁の先端吹込口から燃焼用酸素含有ガスを吹き込む燃焼用吹込路と、前記炉壁における先端吹込口の近傍、又は、前記燃焼用吹込路における先端吹込口の近傍から前記槽上炉内空間へ向けてガス燃料を噴出する燃料噴出器とを備える溶解炉用燃焼装置であって、
    前記燃料噴出器にそれの先端噴出路を囲う配置の囲い熱交換路を設け、燃料供給路から供給されるガス燃料を前記囲い熱交換路を通じて前記先端噴出路から噴出させる構造にしてある溶解炉用燃焼装置。
  2. 前記囲い熱交換路を、一方向に向けてガス燃料を通過させる一方向流路と、その一方向流路に続いて一方向流路とは逆方向にガス燃料を通過させる他方向流路とが隣接する反転流路構造にしてある請求項1記載の溶解炉用燃焼装置。
  3. 前記先端噴出路をその基端から先端噴出口に向かって直線状に延びる流路にし、
    前記他方向流路として、前記先端噴出路を全長にわたって囲う筒状形状で前記先端噴出路の基端に連通する内側流路を設け、
    前記一方向流路として、前記内側流路を全長にわたって囲う筒状形状で前記先端噴出路の先端側において前記内側流路に連通し、かつ、前記先端噴出路の基端側において前記燃料供給路に連通する外側流路を設けてある請求項2記載の溶解炉用燃焼装置。
  4. 前記先端噴出路の路芯方向視における前記囲い熱交換路の断面積を同方向視における前記先端噴出路の断面積よりも大きくしてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶解炉用燃焼装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011517759A (ja) * 2008-03-28 2011-06-16 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード バーナ/インジェクタパネル装置
CN104743767A (zh) * 2013-12-30 2015-07-01 肖自江 节能环保玻璃熔制方法及玉兔号月球车形玻璃熔窑

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