JP2005290316A - フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子 - Google Patents

フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子 Download PDF

Info

Publication number
JP2005290316A
JP2005290316A JP2004110972A JP2004110972A JP2005290316A JP 2005290316 A JP2005290316 A JP 2005290316A JP 2004110972 A JP2004110972 A JP 2004110972A JP 2004110972 A JP2004110972 A JP 2004110972A JP 2005290316 A JP2005290316 A JP 2005290316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fullerene
fullerenes
resin particles
particles
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004110972A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinkiyuushi Takasu
真弓子 高巣
Toshifumi Shiratani
俊史 白谷
Hisao Takeuchi
久雄 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2004110972A priority Critical patent/JP2005290316A/ja
Publication of JP2005290316A publication Critical patent/JP2005290316A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 フラーレン類を含有する疎水性樹脂粒子を製造する際に、フラーレン本来の機能を損なうことなく、充分な量のフラーレンを含有させることができ、しかも各種樹脂に対して平均粒径の小さい粒子を得ることができる。
【解決手段】 水性媒体中において、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を主成分とする分散滴を生成させる分散滴生成工程と、前記分散滴から有機溶媒を除去することにより、フラーレン類を含有する疎水性樹脂粒子を得る溶媒除去工程とを実施する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フラーレン類及び樹脂を主成分とする粒子(以下「フラーレン含有樹脂粒子」という。)を製造する方法、並びにそれにより製造されたフラーレン含有樹脂粒子に関する。
フラーレン類は、光誘起電子移動、触媒作用、光伝導性作用など様々な機能を有することが認められ、新しい機能性物質として、幅広い分野での応用が図られている。
フラーレン類を様々な分野に応用するために、フラーレン類としての機能を損なうことなく扱い易くすることが望まれており、これまで幾つかの試みがなされてきた。
例えば、フラーレン類をマトリックス樹脂中に分散させ、フラーレン類が有する機能を持たせた樹脂組成物などの開発が進められてきた。この場合、フラーレン類の機能をより効率的に発現させるためには、マトリックス樹脂中でのフラーレン類の分散性の向上が重要になる。しかし、マトリックス樹脂中ではフラーレンの凝集傾向が強く、フラーレン類をマイクロメートルオーダーで樹脂中に安定に分散させることは困難であった。
そこで、フラーレン類のマトリックス樹脂中での凝集を抑制する手段の一つとして、ナノ粒子状又は分子状のフラーレン類を含有する樹脂粒子を製造する試みがなされてきた。
例えば、特許文献1には、内部空間にフラーレンを含有する中空カーボンファイバーの製造方法の中で、フラーレン共存下でのソープフリー乳化重合で得られたフラーレン含有樹脂粒子について記載されている。しかしながらこの方法は、ラジカル重合過程でフラーレン分子にラジカル移動が起こるため(非特許文献1参照)、ポリマーとの結合等によってフラーレンが化学的に変化して、フラーレン本来の性質が失われてしまう可能性が高い上に、この重合法では、フラーレン含有率の高い粒子を得ることは難しい。
また、特許文献2には、フラーレン類が直接、又はスペーサを介して間接的に、樹脂粒子表面に共有結合したクロマト分離剤が記載されている。しかしながら、この方法ではフラーレン類と樹脂とが化学的に結合しているため、フラーレン類本来の機能が損なわれてしまうおそれがある。
さらに、特許文献3では、フラーレン類を有機溶媒に溶解させた溶液にポリマー微粒子を加えて攪拌し、フラーレン類をこの微粒子に含浸させた後、濾別することによりフラーレン含有樹脂粒子を製造するという方法が記載されている。この方法は、フラーレン類が物理的に樹脂に取り込まれるため、フラーレンの機能が維持されやすいと考えられるが、ポリマー粒子を有機溶媒に直接添加するため有機溶媒に可溶な樹脂には適用できない上、有機溶媒からの効率的な濾別や再分散が困難なため1μm以下の微小粒子を得ることができない、等の制約があった。微小粒子が得られると、例えばフラーレン含有樹脂粒子をマトリックス樹脂と混合して使用する際に、フラーレン類をマトリックス樹脂中でより微分散させられる等の利点がある。
Macromolecules, 1997, 30, 6422-6429 特開2003−105639号公報 米国特許第5308481号明細書 特許第3412975号公報
この様な背景から、充分な量のフラーレン類を、フラーレン本来の機能を損なうことなく含有しており、かつ様々な樹脂について平均粒径の小さい粒子を得ることが可能な、フラーレン含有樹脂粒子の優れた製造方法が要望されていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、フラーレン本来の機能を損なうことなく、充分な量のフラーレンを含有させることができ、しかも有機溶媒に可溶な樹脂からなる粒子や平均粒径の小さい粒子を得ることが可能な、優れたフラーレン含有樹脂粒子の製造方法を提供すること、並びに、有機溶媒に可溶な樹脂からなるフラーレン含有樹脂粒子、及び、従来よりも粒径の小さいフラーレン含有樹脂粒子を提供することに存する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、水性媒体中において、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を主成分とする分散滴を生成させ、更にこの分散滴から有機溶媒を除去することによって、フラーレン類本来の機能を損なうことなく、充分な量のフラーレン類を含有させることができ、しかも有機溶媒に可溶な樹脂からなる粒子や様々な樹脂について平均粒径の小さい粒子も製造することが可能となり、上記課題が効率的に解決されることを見出して本発明を完成させた。
即ち、本発明の趣旨は、フラーレン類を含有する樹脂粒子を製造する方法であって、水性媒体中において、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を主成分とする分散滴を生成させる分散滴生成工程と、前記分散滴から有機溶媒を除去することにより、フラーレン類を含有する疎水性樹脂粒子を得る溶媒除去工程とを備えることを特徴とする、フラーレン含有樹脂粒子の製造方法に存する(請求項1)。
上記の分散滴生成工程において、フラーレン類と疎水性樹脂と有機溶媒とを混合し、これを水性媒体中で乳化分散させることにより、前記の分散滴を生成させることが好ましい(請求項2)。
または、上記の分散滴生成工程において、フラーレン類と有機溶媒とを混合し、これを水性媒体中で疎水性樹脂粒子に含浸させることにより、前記の分散滴を生成させることが好ましい(請求項3)。
また、本発明の別の趣旨は、上記の方法によって製造されたことを特徴とするフラーレン含有樹脂粒子に存する(請求項4)。
また、本発明の別の趣旨は、フラーレン類を含有する樹脂粒子であって、樹脂が有機溶媒に可溶であることを特徴とするフラーレン含有樹脂粒子に存する(請求項5)。
上記の粒子は、平均粒径が1μm以下であることが好ましい(請求項6)。
また、本発明の別の趣旨は、フラーレン類を含有する樹脂粒子であって、平均粒径が1μm以下であることを特徴とするフラーレン含有樹脂粒子に存する(請求項7)。
上記の粒子は、前記のフラーレン類が化学的な変性を受けていないことが好ましい(請求項8)。
本発明のフラーレン含有樹脂粒子の製造方法によれば、フラーレン本来の機能を損なうことなく、充分な量のフラーレンを含有させることができる。しかも、有機溶媒に可溶な樹脂からなるフラーレン含有樹脂粒子や、平均粒径が1μm以下の微細なフラーレン含有樹脂粒子を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明のフラーレン含有樹脂粒子の製造方法は、水性媒体(水相)中において、フラーレン類と疎水性樹脂及び有機溶媒を主成分とする分散滴(油滴)を生成させる工程(分散滴生成工程)と、この分散滴から有機溶媒を除去することにより、フラーレン類と疎水性樹脂を主成分とする粒子を得る工程(溶媒除去工程)とを備えることを特徴とする。なお、本明細書において「分散滴」とは、水性媒体に分散した状態で存在する油滴をいい、油滴中の成分が全て溶解して液体の状態になっているものの他、一部の成分が溶解せず固体として混在しているものも含むものとする。
ここで、分散滴生成工程としては、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒とを混合してから、水性媒体中で乳化分散させることにより、分散滴を生成させる手法(乳化法)と、フラーレン類と有機溶媒とを混合し、これを水性媒体中で疎水性樹脂粒子に含浸させることにより、分散滴を生成させる手法(含浸法)等が挙げられる。
以下、分散滴生成工程として(A)乳化法を用いる場合と(B)含浸法を用いる場合とに分けて、本発明のフラーレン含有樹脂粒子の製造方法を説明する。また、本発明の製造方法によって得られるフラーレン含有樹脂粒子のうち、特徴的なものについても併せて説明する。
[I.フラーレン含有樹脂粒子の製造方法(A)]
<分散滴生成工程(乳化法)>
・フラーレン類:
「フラーレン」とは、炭素原子が球状又はラグビーボール状に配置して形成される閉殻状の骨格(以下「フラーレン骨格」という。)を有する炭素クラスターをいう。その炭素数は通常60以上、136以下の範囲の偶数であり、具体的にはC60、C70、C74、C76、C78、C82、C84、C90、C96及びより高次の炭素クラスターが挙げられる(以下、それぞれの骨格を区別する場合は「C60骨格」「C70骨格」等のように略称する。)。
また、「フラーレン類」とは、フラーレン骨格を含有する化合物又は組成物の総称である。具体的には、フラーレン;フラーレンに化学修飾が施されたもの(フラーレン誘導体);フラーレン又はその誘導体が他の金属原子や化合物とキレートしているもの(フラーレン錯体);フラーレン又はその誘導体がフラーレン骨格内にLa、Y、Sc等の金属原子や化合物を内包しているもの(金属内包フラーレン、メタロフラーレン);He、Ne、Kr、Xe等の希ガスを内包したもの;これらの二量体、三量体等の多量体;並びにこれらの混合物が挙げられる。
本発明で使用されるフラーレン類は特に限定されるものではないが、製造時における原料の入手の容易さから、C60骨格又はC70骨格を有するフラーレン類が好ましい。また、樹脂粒子の製造を効率的に進める観点から、疎水性を備えたフラーレン類が好ましい。ここで「疎水性」のフラーレン類とは、具体的には、常温(20℃〜25℃)における水への溶解度が通常10%未満、好ましくは1%未満の範囲であるフラーレン類をいう。
・疎水性樹脂:
本発明において「疎水性樹脂」とは、水に不溶性を示すか、又は水への溶解性が小さい樹脂をいう。具体的には、常温(20℃〜25℃)における水への溶解度が通常3%未満、好ましくは1%未満の樹脂をいう。
本発明に用いる疎水性樹脂は、上述の疎水性を備えた樹脂であって、且つ、後述の有機溶媒に可溶な樹脂であれば、その種類は特に限定されず、各種の重合体を始めとする合成又は天然の樹脂の中から、目的に応じて任意に選択することが可能である。重合体の場合、その重合形式や組成は特に制限されず、例えば、重縮合で得られる重合体でも付加重合(いわゆるビニル重合)で得られる重合体でも良く、単一種の単量体からなる単独重合体でも複数種の単量体からなる共重合体でも良い。ただし、架橋密度が高いと後述する有機溶媒に不溶となる可能性が高いので、架橋構造を持たないか、又は架橋密度が十分に小さい樹脂を用いることが好ましい。具体的には、単量体に対する架橋剤の仕込量が通常0.1重量%未満、好ましくは0.01重量%未満の樹脂が好適である。
本発明に用いる疎水性樹脂の具体例としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、アセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリエステル、ポリアリレート等や、クロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブチジエンゴム、天然ゴム等の各種エラストマーが挙げられる。これらの樹脂は、何れか一種を単独で用いても良く、複数種を任意の組み合わせで混合して用いてもよい。中でも、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、等が好ましく、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート等が特に好ましい。
なお、疎水性樹脂の製造方法は特に制限されず、使用する樹脂の種類に応じて各種の方法を選択すればよい。疎水性樹脂は有機溶媒に溶解させるため、使用する樹脂の形状は特に限定されず、例えば、単量体を溶液重合、塊状重合、乳化重合等の公知の重合法によって反応させて得られる重合体を使用することができ、特に粒子化する必要はない。
・有機溶媒:
本発明で用いる有機溶媒は、フラーレン類を溶解又は安定に分散させ、且つ、疎水性樹脂を溶解させることが可能であればその種類は特に制限されず、フラーレン類及び疎水性樹脂の種類に応じて任意に選択することが可能である。ここで、フラーレン類の溶解とはフラーレン類が分子分散している状態を指し、安定な分散とはフラーレン類が粒子分散しており、沈降,相分離がなく、目に見えて不均一でない状態を指す。具体例としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、アニソール、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等が挙げられる。中でも、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等の芳香族系の溶媒が好ましい。これらの有機溶媒は、何れか一種を単独で用いても良く、複数種を任意の組み合わせで混合して用いてもよい。
また、1種類の有機溶媒でフラーレン類及び疎水性樹脂の双方に対して溶解性・分散性を示さなくとも、2種以上の混合溶媒がフラーレン類及び疎水性樹脂の双方に対して溶解性・分散性を示してもよい。例えば、何れか一方に対して溶解性・分散性を示す有機溶媒同士で組み合わせでもよい。具体的には、フラーレン類を溶解又は安定に分散させる有機溶媒(フラーレン類用有機溶媒)と、疎水性樹脂を溶解させる有機溶媒(疎水性樹脂用有機溶媒)で、フラーレン用有機溶媒と疎水性樹脂用有機溶媒とが相互に溶解するような組み合わせとなるように選択してもよい。ここで、フラーレン用有機溶媒及び疎水性樹脂用有機溶媒の何れについても、一種を単独で用いても良く、複数種を任意の組み合わせで混合して用いてもよい。また、疎水性樹脂用有機溶媒として利用可能な有機溶媒の例としては、塩化メチレン、クロロホルム等が挙げられる。
上述の特徴に加えて、本発明で使用する有機溶媒は、水系溶媒中で分散滴を安定に生じさせるために、疎水性(水不溶性)を備えていることが好ましい。具体的には、常温(20℃〜25℃)における水への溶解度が通常10重量%未満、好ましくは6重量%未満、より好ましくは3重量%未満の範囲の有機溶媒が好適である。
更に、有機溶媒は後述の様に最終的には分散滴から除去する必要があるので、沸点が高過ぎず、揮発性のある有機溶媒が望ましい。具体的には、沸点が通常200℃以下、好ましくは150℃以下の範囲の有機溶媒が好適である。
・各成分の使用量:
フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を含む油相と、主に水と必要に応じて界面活性剤などを含む水相とを混合、乳化し、O/W型エマルションと成す。
有機溶媒に対するフラーレン類の使用比率は、有機溶媒に完全に溶解させる場合には、使用する有機溶媒に対するフラーレン類の飽和溶解度が上限となる。また、飽和溶解度以上のフラーレン類を用いる場合には、油相中にフラーレン類を安定に微分散させる観点から、有機溶媒に対して通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下の範囲である。フラーレン類の比率が高過ぎると、フラーレン類が疎水性樹脂中に取り込まれず、水相中に析出するおそれが生じる。
有機溶媒に対する疎水性樹脂の使用比率は、有機溶媒に対して通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、また、通常200重量%以下、好ましくは100重量%以下の範囲である。疎水性樹脂の使用比率が高過ぎると油相の粘度が上昇して乳化分散が困難となる一方、低過ぎると生成する水分散体中の粒子濃度が小さくなり、製造効率が悪くなる。特に、フラーレン類の含有量の多いフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、有機溶媒に対する疎水性樹脂の使用比率を低くすることが好ましく、粒径の小さいフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合にも、有機溶媒に対する疎水性樹脂の使用比率を低くすることで、油相の粘度を低く保ち、生成する粒子の粒径を効果的に小さくすることができる。具体的には、平均粒径500nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合、有機溶媒に対する疎水性樹脂の使用比率を50重量%以下とすることが好ましく、30重量%以下とすることがより好ましい。平均粒径100nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合、有機溶媒に対する疎水性樹脂の使用比率を20重量%以下とすることが好ましい。
フラーレン類と疎水性樹脂との使用比率は、目的とするフラーレン含有樹脂粒子に応じて適宜選択すればよいが、具体的には、疎水性樹脂に対するフラーレン類の重量比が、通常0.001%以上、好ましくは0.01%以上、また、通常100%以下、好ましくは
50%以下の範囲である。疎水性樹脂に対するフラーレン類の使用比率が高過ぎると、生成物の長期保存安定性に劣るおそれがある一方、低過ぎると、フラーレン類としての機能が十分に発現しなくなるおそれがある。
・その他の添加剤等:
上述のフラーレン類、疎水性樹脂、及び有機溶媒を混合した物が、乳化分散時の油相を形成することになる。なお、フラーレン類を有機溶媒中に分散させる場合には、更に必要に応じて、油相中でのフラーレン類の分散安定性を向上させる高分子分散剤、その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料などの各種の添加剤を使用しても良い。
高分子分散剤としては、分散安定化作用を示すものであれば特に限定されないが、通常、有機溶媒によく溶け、フラーレン類となじみやすい構造を分子鎖中に持ち、分子量が数千〜数十万の範囲にあるもの、例えばポリアクリル酸部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、ウレタン系分散剤、等が挙げられる。高分子分散剤の使用量は、フラーレン類に対する重量比で通常1%以上、好ましくは10%以上、また、通常300%以下、好ましくは100%以下の範囲である。フラーレン類に対する高分子分散剤の使用比率が高過ぎると、生成物中に残りフラーレン含有樹脂粒子の物性に影響してしまうおそれがある一方、少な過ぎると、有機溶媒中でフラーレン類の凝集が起こり、フラーレン類が樹脂中に均一に取り込まれなくなるおそれがある。
また、分散滴の安定性向上などの目的で、補助安定剤(共界面活性剤)を油相に加えてもよい。適当な補助安定剤の例としては炭素数8〜30のものが挙げられ、具体的には(a)アルカン、例えばヘキサデカン、(b)好ましくはC10〜C30、更に好ましくはC12〜C30のアルキルアクリレート、例えば、ステアリルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、(c)アルキルアルコール、例えばセチルアルコール、(d)アルキルチオール、例えばドデシルメルカプタン、(e)その他、カルボン酸類、ケトン類、アミン類、香料などが挙げられる。本発明においては、水系溶媒に対する溶解度が有機溶媒より低い補助安定剤を選択して使用するのが好ましい。補助安定剤の使用量は、有機溶媒に対して通常0.1重量%以上、40重量%以下の範囲から選択される。
・油相の作製:
油相の各成分(フラーレン類、疎水性樹脂、及び有機溶媒、並びに必要に応じて使用される界面活性剤や高分子分散剤等の添加剤)を攪拌等の手法によって混合し、油相を作成する。混合の順序は特に制限されない。フラーレン類と疎水性樹脂の何れを先に有機溶媒に溶解・分散させても良く、双方を同時に有機溶媒に加えて溶解・分散させても良い。最終的に、フラーレン類が有機溶媒中に溶解又は安定に分散し、且つ、疎水性樹脂が有機溶媒中に溶解した状態が得られれば構わない。
但し、有機溶媒として、フラーレン用有機溶媒と疎水性樹脂用有機溶媒とを組み合わせて用いる場合は、通常は以下の何れかの順序で混合する。
(i)フラーレン用有機溶媒にフラーレン類を加えて溶解又は安定に分散させてから、これに疎水性樹脂用有機溶媒を加えて混合し、更に疎水性樹脂を加えて溶解させる。
(ii)フラーレン用有機溶媒にフラーレン類を加えて溶解又は安定に分散させたものと、疎水性樹脂用有機溶媒に疎水性樹脂を加えて溶解させたものを混合する。
(iii)疎水性樹脂用有機溶媒に疎水性樹脂を加えて溶解させた上で、これにフラーレン用有機溶媒を加えて混合し、更にフラーレン類を加えて溶解又は安定に分散させる。
・水性媒体:
乳化分散時の水相としては、水性媒体が用いられる。水性媒体としては通常は水が用いられるが、上述の有機溶媒との相溶性が十分に低く、かつ水と相溶性を示す媒体であれば、水以外の媒体(非水媒体)を用いてもよい。このような媒体の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン(以下「THF」と略す。)、アセトン等が挙げられる。これらの媒体は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせで混合して用いても良い。特に、水に少量のエタノール、THF等の非水媒体を加えて混合したものを水性媒体として用いることが好ましい。この場合、水に対する非水媒体の使用比率は、通常0.1体積%以上、好ましくは1体積%以上、また、通常200体積%以下、好ましくは100体積%以下とする。
・界面活性剤:
乳化分散の際には、必要に応じて界面活性剤や保護コロイド剤などを使用してもよい。界面活性剤の種類は特に限定されないが、例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が挙げられる。また、保護コロイド剤としては、疎水コロイドの安定化に一般に用いられる水溶性高分子(親水コロイド)ならば特に限定されないが、例としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ゼラチン等のタンパク質等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類、ドデシル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂肪族アルコール硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、アルキル燐酸エステル塩類、アルキルエーテル硫酸塩のポリエチレンオキサイド付加物類、アルキルフェニルエーテル硫酸塩のポリエチレンオキサイド付加物類、アルキルエーテル燐酸塩のポリエチレンオキサイド付加物類、アルキルフェニルエーテル燐酸塩のポリエチレンオキサイド付加物類等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩類、ラウリルピリジニウムクロライド、ラウリルピリジニウムブロマイド、セチルピリジニウムクロライド等のピリジニウム塩類、2−ステアリル−ヒドロキシエチル−2−イミダゾリン誘導体等のイミダゾリニウム塩類、N,N−ジエチル−ステアロアミド−メチルアミン塩酸塩、ポリオキシエチレンステアリルアミン等のアミン塩類等を挙げることができる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリエチレングリコールセチルエーテル等のポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールデシルテトラデシルエーテル等のポリエチレングリコールポリプロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等のポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル類、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、モノミリスチン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル類、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノオレイン酸グリセリルのポリエチレンオキサイド付加物等のグリセリン脂肪酸エステルのポリエチレンオキサイド付加物類、モノパルミチン酸ソルビタンのポリエチレンオキサイド付加物、トリオレイン酸ソルビタンのポリエチレンオキサイド付加物等のソルビタン脂肪酸エステルのポリエチレンオキサイド付加物類、モノラウリン酸ソルビットのポリエチレンオキサイド付加物等のソルビット脂肪酸エステルのポリエチレンオキサイド付加物類、ヒマシ油のポリエチレンオキサイド付加物類等を挙げることができる。また、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤を、それぞれ併用してもよい。
特に、粒径の小さい、平均粒径100nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、イオン性界面活性剤を使用することが好ましく、具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸アンモニウム等のアニオン性界面活性剤、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルピリジニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤を使用することが好ましい。
界面活性剤を用いる場合の使用量は、水性媒体に対して通常0.001重量%以上、また、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下の範囲である。界面活性剤の使用量が多いと生成した粒子中の界面活性剤の残存量が多くなり、粒子の耐水性が悪化するおそれがある。一方、下限は特に制限されないが、粒径500nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、0.01重量%以上とすることが好ましい。
保護コロイド剤を用いる場合の使用量の下限は、水性媒体に対して、通常0.01重量%、好ましくは0.1重量%、また、上限は、通常30重量%、好ましくは10重量%である。保護コロイド剤の使用量が多すぎると粘度が高くなり、分散が不十分になるおそれがあり、少なすぎると乳化不安定になる。なお、界面活性剤、保護コロイド剤を用いる場合は、どちらかを単独で使用してもよいし、両者を併用してもよい。
・水相と油相との比率:
水相と油相との比率は、水相及び油相の合計重量に対する油相の重量の比率の値で、通常80重量%以下、好ましくは50重量%以下、また、通常0.1重量%以上、好ましくは5重量%以上の範囲である。油相の比率が多過ぎると粘度が上がり、乳化が困難になる一方、油相の比率が少な過ぎると生成物中の固形分濃度が低下してしまい、製造効率に劣る。特に、粒径の小さいフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、水相に対する油相の使用比率を小さくすることで生成する粒子の粒径を効果的に小さくすることができる。
・乳化分散の方法:
上述の油相を水相に加えて均一に乳化分散させ、分散滴(油滴)の状態とする。乳化分散を行なう手法は特に制限されず、各種の乳化分散装置を任意に選択して用いることができる。具体的には、スターラー、インペラー方式、インライン攪拌方式、コロイドミル等のミル方式、超音波方式等の装置を用いることができる。特に、粒径の小さいフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合、例えば粒径500nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、ゴーリンホモジナイザー(A.P.V.ゴーリン社製)、マイクロフルーダイザー(マイクロフルーディックス社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)等の高圧乳化分散装置や超音波分散機の使用が好ましい。更に粒径の小さいフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、高圧乳化分散装置の圧力を高めに設定する、出力の高い超音波分散機を使用する、処理時間を長くする、ことなどで、エマルションの油滴を小さくするとよい。また、攪拌乳化機で乳化した後、高圧乳化分散装置で処理するなど、2種以上の乳化装置を併用しても良い。
<溶媒除去工程>
水性媒体中の分散滴から有機溶媒を除去する方法は特に限定されないが、蒸留や、ロータリーエバポレータ等を用いた溶媒の留去等が挙げられる。溶媒除去時の温度は、通常5℃以上、好ましくは10℃以上、また、通常100℃以下、好ましくは60℃以下の範囲である。また、溶媒除去時の圧力は、通常は常圧又は減圧下である。有機溶媒とともに水性媒体が留去されるおそれがある場合は、フラーレン含有樹脂粒子の乾燥を防ぐため、必要に応じて途中で水やその他の水性媒体を加えても良い。また、粒子の分散安定化の目的で、この段階で界面活性剤を添加してもよい。
以上の手順によって、分散滴から有機溶媒が除去されることにより、フラーレン及び樹脂からなる粒子(フラーレン含有樹脂粒子)が、水性媒体中に分散した分散液の状態で得られる。このフラーレン含有樹脂粒子の分散液をそのまま各種用途に供してもよいし、水性媒体からフラーレン含有樹脂粒子を単離した上で各種用途に供しても良い。水性媒体からフラーレン含有樹脂粒子を単離する方法は特に制限されないが、遠心分離や凍結乾燥等の方法が挙げられる。
[II.フラーレン含有樹脂粒子の製造方法(B)]
<分散滴生成工程(含浸法)>
・フラーレン類:
製造方法(B)で使用されるフラーレン類は、製造方法(A)について説明したものと基本的に同様である。
・疎水性樹脂
製造方法(B)で使用される疎水性樹脂の種類は、製造方法(A)の場合と同様の疎水性を備えた樹脂であれば、有機溶媒に可溶なものに制限されず、架橋密度が高く有機溶媒に不溶でも、有機溶媒を吸収して膨潤するもの等も使用できる。具体的には、製造方法(A)において例示した各種の重合体を始めとする合成又は天然の樹脂の中から、目的に応じたものを任意に選択して使用することができる。また、疎水性樹脂の製造方法も特に制限されず、使用する樹脂の種類に応じて各種の方法を選択すればよい。
但し、製造方法(B)の含浸法においては、得られる粒子の形状及び粒径は疎水性樹脂の形状及び粒径に依存することになる。よって疎水性樹脂としては、目的とする粒径に応じて適切な粒径を有する粒子状の疎水性樹脂を選択する必要がある。使用される疎水性樹脂粒子の粒径は特に限定されないが、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常1mm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは500nm以下の範囲である。最終的なフラーレン含有樹脂粒子の粒径は、通常使用する疎水性樹脂粒子の粒径と同等かやや大きくなるため、500nm以下のフラーレン含有樹脂粒子を製造する場合には、500nm以下の疎水性樹脂粒子を使用するのがよい。
粒子状の疎水性樹脂の製造方法は特に限定されないが、原料となる単量体及び重合開始剤を含有する反応液を用意し、必要に応じて乳化剤の共存下で、乳化重合・ミニエマルション重合・マイクロエマルション重合・ソープフリー乳化重合・懸濁重合等の公知の重合法により製造することができる。又は、単量体を溶液重合や塊状重合させて得られる重合体を、機械的粉砕、液中乾燥法、スプレー乾燥法などの各種の粒子化法により所望の大きさに粒子化して製造することもできる。
特に、粒径500nm以下の疎水性樹脂粒子を重合によって製造する方法としては、乳化重合・ミニエマルション重合・マイクロエマルション重合・ソープフリー乳化重合が好ましく、用いられる単量体とは、前記の重合によって重合体とされるもので有ればよく、特に限定されないが、このうち好ましくは、ビニル系の単量体が挙げられる。具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−置換スチレン類、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン等の核置換スチレン類、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン等の核置換ハロゲン化スチレン類等のビニル芳香族類;(メタ)アクリル酸(なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味するものとし、以下も同様とする。)、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;(メタ)アクリルアルデヒド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボン酸誘導体類;N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類;蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物類;アリルアルコール、アリルメチルエーテル、アリルエチルエーテル、アリルメチルケトン、アリル酢酸、アリルフェノール等のアリル化合物類;N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メチロールマレインアミド酸、N−メチロールマレインアミド酸エステル、N−メチロールマレイミド、N−エチロールマレイミド、N−(イソブトキシメチル)アクリルアミド、N−メチロール−p−ビニルベンズアミド等のN−置換不飽和アミド類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルシクロヘキサン、ジイソプロペニルベンゼン等の多官能ビニル化合物類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート類等が挙げられる。なお、前記の単量体は、単独使用の他、2種以上の混合物として使用することができる。重合系内に架橋剤を共存させるか、重合後に得られる樹脂粒子に架橋剤を水性媒体中で作用させることにより、化学架橋された疎水性樹脂粒子を得ることができる。上記で用いられる架橋剤としては、重合体同士を架橋させる能力を有するものであれば、特に限定されないが、前記単量体として例示した中の多官能性単量体やその他重合体の架橋剤として通常用いられているものが挙げられる。その他、重合体の架橋剤としては、例えば、単量体として、カルボニル基含有化合物を用いる場合には、1分子中に複数のヒドラジノ基含有する化合物が挙げられ、エポキシ基含有化合物を用いる場合には、多価アミン系化合物や多価チオール系化合物が挙げられ、これらはいずれも公知の方法を用いて架橋することができる。上記架橋剤の使用量としては、単量体に対して通常0.02重量%以上、好ましくは0.2重量%以上の範囲であるが、あまり多過ぎると架橋が密になり過ぎて膨潤性が低下するため、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは6重量%以下の範囲である。
微小な疎水性樹脂粒子、特に粒径500nm以下の疎水性樹脂粒子の重合による製造では、必要に応じて界面活性剤を使用するのが好ましい。界面活性剤としては、上記例示の各種の界面活性剤の中から、従来より乳化重合・ミニエマルション重合・マイクロエマルション重合に用いられているものを、用いる単量体の種類に応じて使い分けることができる。粒径の小さい、平均粒径100nm以下の樹脂粒子を得たい場合には、アニオン性乳化剤か、もしくはカチオン性乳化剤を使用することが好ましく、具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸アンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルピリジニウムクロライド等を使用することが好ましい。
上記以外にイオン性及び/又はノニオン性反応性乳化剤(重合性界面活性剤)も使用することができ、ラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和基及び界面活性能を有する限り、いかなる反応性乳化剤でもよい。反応性乳化剤は通常、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などのα,β−エチレン性不飽和基と、スルホン酸基またはその塩、第4級アンモニウム塩基などのイオン解離可能な基やアルキレンオキシ基などの親水基を有している乳化剤である。例えば、(メタ)アクリル酸エステルスルホン酸塩類、アルケニルスルホン酸塩類、市販品としてはテラムルS−180A(花王(株)製)、エレミノールJS−2(三洋化成工業社製)、Antox MS−2N(日本乳化剤(株)製)等のアニオン性基、およびα,β−エチレン性不飽和基を有するアニオン性反応性乳化剤、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製)、Antox MS−60(日本乳化剤(株)製)、RA−1000シリーズ(日本乳化剤(株)製)、アデカリアソープSE−10N(旭電化工業社製)等のオキシエチレン鎖とα,β−エチレン性不飽和基を持つアニオン性反応性乳化剤、RF−751(日本乳化剤(株)製)等の第4級アンモニウム塩基およびα,β−エチレン性不飽和基を有するカチオン性反応性乳化剤、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(またはプロピレン)アルケニル(フェニル)エーテル誘導体、市販品としてはアデカリアソープNE−10(旭電化工業社製)、ブレンマーPE−200(日本油脂(株)製)等のノニオン性反応性乳化剤が挙げられる。
・有機溶媒:
製造方法(B)で使用される有機溶媒は、フラーレン類を溶解させ、且つ、疎水性樹脂を溶解させるか、又は疎水性樹脂に吸収されてこれを膨潤させることが可能な有機溶媒であれば、その種類は特に制限されず、フラーレン類及び疎水性樹脂の種類に応じて任意に選択することが可能である。フラーレン類を溶解可能な有機溶媒として、具体的にはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、アニソールなどの芳香族ハロゲン系溶媒、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,1,2,2−テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、デカリンのような脂肪族炭化水素系溶媒、1−メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、1−フェニルナフタレン、1−クロロナフタレン、1−ブロモ−2−メチルナフタレンのようなナフタレン系溶媒、二硫化炭素、2−メチルチオフェン、キノリンなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、何れか一種を単独で用いても良く、複数種を任意の組み合わせで混合して用いてもよい。中でも、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。
上述の特徴に加えて、製造方法(B)で使用される有機溶媒は、水性媒体中でフラーレン類を効率的に含浸させる観点から、製造方法(A)の場合と同様の疎水性(水不溶性)を備えていることが好ましい。また、有機溶媒は後述の様に最終的には分散滴から除去する必要があるので、製造方法(A)の場合と同様の揮発性を備えていることが好ましい。
・水系溶媒:
製造方法(B)で使用される水系溶媒は、製造方法(A)について説明したものと基本的に同様である。
・各成分の使用量:
製造方法(B)では、フラーレン類を有機溶媒に完全に溶解させる必要があることから、有機溶媒に対するフラーレン類の使用比率は、使用する有機溶媒に対するフラーレン類の飽和溶解度が上限となり、比率が高い方が製造効率上好ましい。一方、フラーレン類を溶解状態のまま安定に存在させる観点からは、有機溶媒に対するフラーレン類の飽和溶解度の95%以下が好ましく、90%以下が更に好ましい。有機溶媒に対するフラーレン類の使用比率が高過ぎると、フラーレン類が疎水性樹脂中に取り込まれず、水相中に析出するおそれが生じる。また、粒子のフラーレン含有量を高くしたい場合には、フラーレン類の濃度が高い方が好ましい。低過ぎると疎水性樹脂にフラーレンを含浸させる効率や有機溶媒の使用量の観点で問題となる。
疎水性樹脂に対する有機溶媒の使用比率は、疎水性樹脂に対して通常10重量%以上、好ましくは100重量%以上、また、通常100000重量%以下、好ましくは10000重量%以下の範囲である。有機溶媒の使用比率が低過ぎると、フラーレン類の溶解度との関係により、必要量のフラーレン類を疎水性樹脂に含浸させることができなくなるおそれがある。一方、有機溶媒の使用比率が高過ぎると、疎水性樹脂中に取り込まれ切れずに残った溶媒により、媒体が分離して2層系になってしまうおそれがある。
フラーレン類と疎水性樹脂との使用比率は、目的とするフラーレン含有樹脂粒子に応じて適宜選択すればよいが、具体的には、疎水性樹脂に対するフラーレン類の重量比が、通常0.001%以上、好ましくは0.01%以上、また、通常100%以下、好ましくは50%以下の範囲である。疎水性樹脂に対するフラーレン類の使用比率が高過ぎると、生成物の長期保存安定性が低下するおそれがある一方、低過ぎると、フラーレンの機能が十分に発現しなくなるおそれがある。
また、水性媒体に対する疎水性樹脂の使用量は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは1重量%以上、通常100重量%以下、好ましくは50重量%以下、特に好ましくは30重量%以下の範囲とする。水性媒体に対する疎水性樹脂の使用比率が高過ぎると、分散状態が不安定となり樹脂粒子の融着、合一が起こるおそれがある一方、少な過ぎると、生成物が希薄となり製造効率が低下するおそれがある。
・分散滴の生成手順:
製造方法(B)では、フラーレン類と有機溶媒とを混合し、これを水性媒体中で疎水性樹脂に含浸させることにより、分散滴を生成させる。この際の各成分の混合の順序は特に制限されないが、通常は以下の2通りの手順が挙げられる。
(i)有機溶媒にフラーレン類を溶解させた溶液と、水性媒体に疎水性樹脂粒子を分散させた分散液とを作成し、これらの溶液と分散液を混合する。
(ii)有機溶媒にフラーレン類を溶解させた溶液を水性媒体に分散させてから、更に疎水性樹脂粒子と混合する。
どちらの手順を用いてもよいが、(i)では、フラーレン溶液と分散液を一度に混合すると、樹脂粒子が溶液の全量を吸収できずに分散安定性が壊れるおそれがあるので、一度に混合するよりも、疎水性樹脂粒子の分散液に、フラーレン溶液を樹脂粒子が一度に吸収できる量ずつ徐々に添加するのがよい。(ii)ではフラーレン溶液を水性媒体中で乳化し、より油滴を小さくすることで、樹脂粒子のフラーレン溶液(油滴)の吸収を早くすることができ、吸収量を増大させられる点で(i)よりも有利である。
溶解や分散は、各種の手法を選択して行なうことができる。具体的には、スターラー、インペラー方式、インライン攪拌方式、コロイドミル等のミル方式、超音波方式等の装置を用いることができる。溶解や分散を行なう際の条件も特に制限されないが、温度としては、通常5℃以上、好ましくは10℃以上、また、通常100℃以下、好ましくは40℃以下の範囲であり、圧力としては、通常は常圧又は減圧条件である。
<溶媒除去工程>
溶媒除去工程は、製造方法(A)において説明した手順と基本的に同様の手順で実施することができる。
以上の手順によって、製造方法(A)と同様、水性媒体中に分散したフラーレン含有樹脂粒子の分散液が得られる。なお、フラーレン含有樹脂粒子のフラーレン含有率を高くするためには、得られたフラーレン含有樹脂粒子に対して、更にフラーレン類と有機溶媒との混合液を水性媒体中で含浸させ、再び有機溶媒を除去するという操作を、所望の含有率に到達するまで繰り返してもよい。
得られたフラーレン含有樹脂粒子の分散液は、そのまま各種用途に供してもよいし、水性媒体からフラーレン含有樹脂粒子を単離した上で各種用途に供しても良い。水性媒体からフラーレン含有樹脂粒子を単離する方法は特に制限されないが、遠心分離や凍結乾燥等の方法が挙げられる。
なお、上述のI及びIIのフラーレン含有樹脂粒子の製造方法A及びBにおいては、生成したものが本発明のフラーレン含有樹脂粒子の機能を発現できれば、更に他の添加物等を用いても、他の工程を施してもよいこととする。
[III.フラーレン含有樹脂粒子]
本発明のフラーレン含有樹脂粒子はフラーレン類と樹脂を主成分とする。主成分とするとは、通常粒子の50重量%以上、好ましくは80重量%以上であることをいう。
本発明のフラーレン含有樹脂粒子のフラーレン含有率は、樹脂に対して通常0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、また、通常100重量%以下、好ましくは80重量%以下、より好ましくは50重量%以下の範囲である。
なお、本発明のフラーレン含有樹脂粒子のフラーレン含有率は、公知の方法等で測定することができる。例えば、フラーレン含有樹脂粒子に液体を加え、分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定し、吸収強度を予め作成した検量線と比較してフラーレン類を定量する手法や、HPLC等によりフラーレン含有樹脂粒子の溶液を分離してフラーレン類由来のピーク面積を測定し、これを予め作成した検量線と比較してフラーレン類を定量する手法等が挙げられる。
また、本発明のフラーレン含有樹脂粒子中にフラーレン類が取り込まれていることを確認する手法としては、SEM(走査型電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)による観察等の手法が挙げられる。例えば、本発明のフラーレン含有樹脂粒子の粒径よりも大きな混在物をフィルター等によって分離・除去し、フラーレン含有樹脂粒子中に取り込まれていないフラーレン類の凝集体等を取り除いた後、TEMにより観察した場合、実施例で示す写真(図5)のように、樹脂粒子中にフラーレン類が取り込まれている様子を確認することができる。また、樹脂粒子内のフラーレン類の存在がTEMで確認できない場合(図4)でも、上述の分光光度計やHPLCによる測定を行なうと、フラーレン含有樹脂粒子中にフラーレン類が取り込まれていることが確認され、かつフラーレン類の凝集物が確認されることはない。又は、分光光度計やHPLCから見積もられる量に比べ充分に少量しか顕微鏡観察ではフラーレン類の存在が確認できない場合などには、フラーレン類と樹脂粒子とが単に混在している場合とは異なり、TEMで容易に確認できない大きさでフラーレン類が樹脂粒子内で良好に微分散していることが示唆される。つまり、TEMによってフラーレン類が樹脂粒子の外部に存在しないことを確認した上で、併せて分光光度計やHPLCによる測定を行なうことで、樹脂粒子内部のフラーレン含有率の定量が可能となる。
また、本発明のフラーレン含有樹脂粒子の粒径は、目的とするフラーレン含有樹脂粒子の用途に応じて適切に制御すればよいが、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、また、通常1mm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは1μm以下の範囲である。特に製造方法(B)を用いる場合、得られるフラーレン含有樹脂粒子の粒径は、使用する疎水性樹脂の粒径に依存することになる。
特に、用途によっては、粒径1μm以下の微小なフラーレン含有樹脂粒子(以下「フラーレン含有樹脂微粒子」という。)が望まれる場合があるが、本発明の製造方法によれば、条件を適切に制御することによって、このようなフラーレン含有樹脂微粒子を容易に製造することが可能となる。フラーレン含有樹脂微粒子の平均粒径は用途によって適当に選択すればよいが、通常1μm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下の範囲である。
なお、本発明のフラーレン含有樹脂粒子の平均粒径は、公知の方法で容易に測定することができる。例えば、ハネウェル社製「Microtrack UPA」等の一般的な動的光散乱装置や堀場製作所製「HORIBA LA−500」等の市販のレーザ回折式粒度分布測定装置を用いた方法、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡によって粒径を決定する方法などが挙げられる。特に、粒径500nm以下の微小粒子の場合、動的光散乱装置や電子顕微鏡を用いて粒径を測定するのが好ましい。
また、本発明の製造方法によれば、架橋されていない樹脂を主成分とするフラーレン含有樹脂粒子を製造することもできる。本発明において「架橋されている樹脂」とは、有機溶媒に膨潤する樹脂のことを指すものとする。具体的には、化学架橋構造を持たない同種の線状ポリマーに対して良溶媒である有機溶媒に、同種の樹脂からなるフラーレン含有樹脂粒子を入れた場合に、粒子として膨潤したフラーレン含有樹脂粒子は「架橋されている樹脂」を主成分とするものと判断される。
また、本発明の製造方法によって得られるフラーレン含有樹脂粒子は、フラーレン類が化学的に変性をうけていないことも特徴である。こうした構造であれば、フラーレン骨格と樹脂との共有結合等によりフラーレン本来の機能を損なうことなく、これを充分に発揮することが可能となる。
なお、フラーレン類が化学的に変性をうけていないことを確認する手法としては、例えば、上述のHPLC等の測定において、フラーレン含有樹脂粒子の試料をクロマトグラフに注入してからフラーレン類由来のピークの頂点が現れるまでの保持時間と、製造に用いたフラーレン類の保持時間を比較する手法が挙げられる。フラーレン類が樹脂や他のフラーレンと共有結合していたり酸化等をうけていれば保持時間は異なるものになる。また、HPLCで成分ピークの面積を測定することにより、変性していないフラーレン類の定量が可能である。本発明の「フラーレン類が化学的な変性をうけていないフラーレン含有樹脂微粒子」とは、仕込量に対して、通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上のフラーレン類が、例えばフラーレン含有樹脂粒子のHPLC測定において、保持時間が変化することなく検出されることで判断される。
本発明のフラーレン含有樹脂粒子は、フラーレン類が有する機能と微粒子が有する機能を合わせ持つため、様々な用途に応用可能である。これら用途は特に限定されないが、例えば、耐熱コーティング剤、燃料電池の電解質膜材料、電磁波吸収剤、波長変換材料、絶縁材等の樹脂組成物、医薬、診断薬、化粧品などのあらゆる用途に広く用いることが可能である。
以下、合成例,実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明を詳細に説明するために示すものであり、本発明はその趣旨に反しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
(ソープフリー乳化重合法によるスチレン、ブチルアクリレート、メタクリル酸共重合体(P(St/BA/MAA))の作製)
スチレン6.91g、ブチルアクリレート(BA)2.855g、メタクリル酸(MAA)0.235gを混合し、単量体組成物を得た。攪拌機、環流冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに蒸留水120gを入れ、上記単量体混合物を加えて15分間窒素置換した。このフラスコを80℃のオイルバスに浸し、フラスコ内温が80℃に達した時点で過硫酸カリウム(KPS)0.1gの水溶液を加え、回転速度250rpmで攪拌しながら80℃で8時間、重合反応を行なった。単量体の転化率は98%であった。得られた樹脂の粒径を光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で312nmであった。この樹脂粒子の分散液に対して、回転速度20,000rpmで15分間遠心分離し、上澄みを除去するという操作を2回繰り返して精製した後、乾燥させることによって疎水性樹脂粒子を得た。得られた疎水性樹脂粒子のガラス転移温度は70℃以下であった。
・フラーレン含有率の定量法1(分光光度法):
フラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)をクロロベンゼンに溶解し、所定濃度の溶液を調製した。分光光度計(HITACHI「Spectrophotometer U−3500」)によって、この溶液の吸収スペクトルを測定し、フラーレン溶液濃度と吸収極大波長380nmにおける吸収強度との相関をプロットし、検量線を作製した。
測定対象のフラーレン含有樹脂粒子の水分散体を、フラーレン含有樹脂粒子の平均粒径が100nm以下の場合は0.2μm、100nm〜200nmの場合は0.45μmの開き目径のフィルターでろ過し、フラーレン含有樹脂粒子に取り込まれなかったフラーレン類の凝集塊や粗大粒子などを除去した後、イオン交換によって界面活性剤等のイオン性基を有する物質を除去し、フラーレン含有樹脂粒子を乾燥させた。乾燥粒子にクロロベンゼンを加え、所定の粒子濃度の溶液を調製した。樹脂がクロロベンゼンに溶解しない場合には、40℃で24時間以上インキュベートし、樹脂を膨潤させた。この溶液の吸収スペクトルを測定し、380nmにおける吸収強度より、上記検量線を用いて、フラーレン含有樹脂粒子中のフラーレン含有率を算出した。
・フラーレン含有率の定量法2(HPLC定量):
フラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)8.303mgをトリメチルベンゼン83.165gに溶解して標準液を調製し、標準液のHPLC測定によりフラーレン溶液濃度とピーク面積との検量線を作製した。
測定対象のフラーレン含有樹脂粒子の水分散体をフラーレン含有樹脂粒子の平均粒径が100nm以下の場合は0.2μm、100nm〜200nmの場合は0.45μmの開き目径のフィルターでろ過し、フラーレン含有樹脂粒子に取り込まれなかったフラーレン類の凝集塊や粗大粒子などを除去した。濾液約1gを容量8.9mLの遠沈管に入れ蒸留水を満たし、遠心分離を行なった(回転速度4万rpmで3時間+回転速度5万rpmで3時間)。上澄み液を除去し、沈降物を50℃以下で乾燥させた。乾燥後の固形分にトリメチルベンゼンを加え、所定濃度の溶液を調製してHPLC測定を行ない、C60、C70のピーク面積より、上記検量線を用いてフラーレン含有樹脂粒子中のフラーレン含有率を算出した。
[実施例1]
(製造方法(A)によるフラーレン含有PMMA粒子の合成)
クロロベンゼン8gにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)0.02gとポリメチルメタクリレート(PMMA, Mw75,000)(サイエンティフィックポリマープロダクツ社製)0.4gを溶解し、フラーレン溶液を調製した。ドデシル硫酸ナトリウム0.1gを蒸留水20gに溶解し、ここに上記フラーレン溶液を加え、スターラーで数分間攪拌した。超音波分散機(SMT社「ULTRASONIC HOMOGENIZER UH−600」)にて15分間処理することによりエマルションとした。その後、ロータリーエバポレータにより40〜55℃、減圧下でエマルションからクロロベンゼンを除去し、フラーレン含有PMMA粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られたフラーレン含有PMMA粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で75.5nmであった。「フラーレン含有率の定量法2」のHPLC法によって、分離カラム「YMC AM303(長さ250mm,内径4.6mm)」(山村化学社製)を用いて測定したフラーレン含有PMMA粒子のフラーレン含有率はPMMAに対して4.6重量%であった。原料として使用したフラーレンの高速液体クロマトグラムを図1に、得られたフラーレン含有PMMA粒子の高速液体クロマトグラムを図2に、それぞれ示す。
[実施例2]
(製造方法(A)によるフラーレン含有ポリスチレン粒子の合成)
クロロベンゼン8gにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)0.02gとポリスチレン(PS, Mw190,000)(サイエンティフィックポリマープロダクツ社製)0.4gを溶解し、フラーレン溶液を調製した以外は、実施例1と同様に操作し、フラーレン含有PS粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られたフラーレン含有PS粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で89.3nmであった。「フラーレン含有率の定量法2」のHPLC法によって、分離カラム「YMC AM303(長さ250mm,内径4.6mm)」(山村化学社製)を用いて測定したフラーレン含有PS粒子のフラーレン含有率はPSに対して4.4重量%であった。得られたフラーレン含有PS粒子の高速液体クロマトグラムを図3に示す。
[実施例3]
(製造方法(A)によるフラーレン含有ポリカーボネート粒子の合成)
塩化メチレン2gにビスフェノールAポリカーボネート(アルドリッチ社製)0.4gを溶解した後、クロロベンゼン8gを加えた。更に、フラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)0.02gとヘキサデカン0.08gを加えて、均一なフラーレン溶液を調製した。ドデシル硫酸ナトリウム0.1gを蒸留水20gに溶解し、ここに上記フラーレン溶液を加え、スターラーで数分間攪拌した。超音波分散機(SMT社「ULTRASONIC HOMOGENIZER UH−600」)にて15分間処理することによりエマルションとした。その後、ロータリーエバポレータにより40〜55℃、減圧下でエマルションからクロロベンゼンと塩化メチレンを除去し、フラーレン含有ポリカーボネート粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られたフラーレン含有ポリカーボネート粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で71.2nmであった。「フラーレン含有率の定量法1」の分光光度法によって測定したフラーレン含有ポリカーボネート粒子のフラーレン含有率は樹脂に対して5.3重量%であり、ほぼ仕込み量に相当する量のフラーレンが粒子内に取り込まれていた。また、このフラーレン含有ポリカーボネート粒子のTEM写真(127,500倍)を図4に示す。樹脂粒子内が均一に見えることから、フラーレン類が樹脂粒子内で良好に微分散していると推定される。
[実施例4]
(製造方法(A)によるフラーレン含有P(St/BA/MAA)粒子の合成)
クロロベンゼン8gにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)0.02gと合成例1で作製したP(St/BA/MAA)共重合体0.4gを溶解し、更にヘキサデカン0.08gを加えてフラーレン溶液を調製した以外は、実施例1と同様に操作し、フラーレン含有P(St/BA/MAA)粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られたフラーレン含有P(St/BA/MAA)粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で71.6nmであった。また、このフラーレン含有P(St/BA/MAA)粒子のTEM写真(127,500倍)を図5に示す。樹脂粒子内にフラーレン類(黒色)が取り込まれている様子が確認できる。
[実施例5]
(製造方法(A)による酸化混合フラーレン含有PMMA粒子の合成)
Dieter Heymann, Sergei M. Bachilo, R. Bruce Weisman, Franco Cataldo, Roelof H. Fokkens, Nico M. M. Nibbering, Ronald D. Vis, and L. P. Felipe Chibante, Journal of the American Chemical Society, 122, 11473(2000) に記載の方法によりフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)を処理することで酸化混合フラーレンを得た。
クロロベンゼン8gに酸化混合フラーレン0.004gとPMMA(Mw75,000,サイエンティフィックポリマープロダクツ社製)0.4gを溶解し、フラーレン溶液を調製した以外は、実施例1と同様に操作し、酸化混合フラーレン含有PMMA粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られた酸化混合フラーレン含有PMMA粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で64nmであった。
かくして実施例1〜5で得られるフラーレン含有樹脂微粒子中には、フラーレン類の仕込量の9割以上が取り込まれていた。
含有されるフラーレン類は、127,500倍の透過型電子顕微鏡観察において、その存在が観察される場合(図5[実施例4で得られたフラーレン含有樹脂粒子のTEM写真])と観察されない場合(図4[実施例3で得られたフラーレン含有樹脂粒子のTEM写真])がある。観察される場合においても、フラーレン凝集物は樹脂粒子の粒径を越えることはなく、含有量見合いのサイズとなる。観察されない場合にも、上記定量法によりフラーレンの含有率を測定するとその存在が確認されることから、127,500倍の透過型電子顕微鏡観察では見えないスケールでフラーレンが粒子内に存在していることがわかる。いずれの場合もフラーレンの分子または凝集物が樹脂粒子内に良好に分散されており、フラーレン粉体を直接樹脂に混合する方法に比較して極めて良好な微分散がなされている。
[合成例2]
(乳化重合法によるポリスチレン微粒子の作製)
蒸留水40gに炭酸水素ナトリウム0.009gとドデシル硫酸ナトリウム0.69gを溶解し、ここにスチレン10gを加え、スターラーで数分間攪拌した。攪拌機、環流冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに移し、15分間窒素置換した。フラスコを80℃のオイルバスに浸し、フラスコ内温が70℃に達した時点で、過硫酸カリウム水溶液(KPS0.0265g)を添加し、回転速度200rpmで攪拌しながら80℃で3時間重合を行なった。単量体の転化率は96%であり、得られた疎水性樹脂粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で44nmであった。疎水性樹脂粒子の分散液は3日間透析精製を行なった。
[合成例3]
(乳化重合法による架橋ポリスチレン微粒子の作製)
蒸留水40gに炭酸水素ナトリウム0.009gとドデシル硫酸ナトリウム0.92gを溶解し、溶液Aを調製した。スチレン9.7gと96%ジビニルベンゼン0.3gを混合し、溶液Bを調製した。溶液Aに溶液Bを注入し、スターラーで10分間攪拌した後、攪拌機、環流冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに移し、15分間窒素置換した。フラスコを80℃のオイルバスに浸し、フラスコ内温が70℃に達した時点で、過硫酸カリウム水溶液(KPS0.0265g)を添加し、回転速度200rpmで攪拌しながら80℃で2.5時間重合を行なった。単量体の転化率は98%であり、得られた疎水性樹脂粒子の粒径は光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で44nmであった。疎水性樹脂粒子の分散液は3日間透析精製を行なった。
[実施例6]
(製造方法(B)によるフラーレン含有架橋ポリスチレン粒子の合成)
クロロベンゼン8gにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)0.02gを溶解し、フラーレン溶液を調製した。ドデシル硫酸ナトリウム0.1gを蒸留水20gに溶解し、ここに上記フラーレン溶液を加え、スターラーで数分間攪拌した後、超音波分散機(SMT社「ULTRASONIC HOMOGENIZER UH−600」)にて15分間処理することによりエマルションとした。このエマルションに合成例3で作製した架橋ポリスチレン粒子水分散液を固形分で0.8g添加し、室温で1時間スターラー攪拌することで、架橋PS粒子にフラーレン溶液を吸収、膨潤させた。ロータリーエバポレータにより40〜55℃、減圧下でエマルションからクロロベンゼンを除去し、フラーレン含有架橋PS粒子(フラーレン含有樹脂粒子)の水分散体を得た。得られたフラーレン含有架橋PS粒子の粒径は、光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で48.2nmであった。「フラーレン含有率の定量法1」の分光光度法によって測定したフラーレン含有架橋PS粒子のフラーレン含有率はPSに対して2.9重量%であった。
[実施例7]
(製造方法(B)によるフラーレン含有架橋ポリスチレン粒子の合成)
実施例6と同様にフラーレン溶液とドデシル硫酸ナトリウム水溶液とを、混合、乳化し、エマルションを得た。このエマルションに実施例6で合成したフラーレン含有架橋PS粒子の水分散体を固形分で0.8g添加し、室温で1時間スターラー攪拌することで、フラーレン含有架橋PS粒子に再度フラーレン溶液を吸収、膨潤させた。ロータリーエバポレータにより40〜55℃、減圧下でエマルションからクロロベンゼンを除去し、フラーレン含有架橋PS粒子の水分散体を得た。得られた樹脂粒子の粒径は光ドップラー式粒度分布計(日機装社製「Microtrac粒度分布計」)で測定したところ、体積平均粒径で48.1nmであった。フラーレン含有架橋PS粒子にフラーレン溶液を吸収、膨潤させ、クロロベンゼン除去により収縮させる操作を更に2回繰り返すことで(実施例6からトータルで膨潤→収縮を4回繰り返した。)、最終的に体積平均粒径49.4nmのフラーレン含有架橋PS粒子(フラーレン含有樹脂粒子)を得た。「フラーレン含有率の定量法1」の分光光度法によって測定したフラーレン含有架橋PS粒子のフラーレン含有率はPSに対して12.1重量%であった。
[実施例8]
(製造方法(B)によるフラーレン含有ポリスチレン粒子の合成)
実施例6と同様に調製したフラーレン溶液とドデシル硫酸ナトリウム水溶液とからなるエマルションに、合成例2で作製した化学架橋構造を持たないポリスチレン粒子の水分散液を固形分で0.8g添加したこと以外は、実施例6と同様に操作し、体積平均粒径50.7nmのフラーレン含有PS粒子(フラーレン含有樹脂粒子)を得た。「フラーレン含有率の定量法1」の分光光度法によって測定したフラーレン含有PS粒子のフラーレン含有率はPSに対して2.5重量%であり、ほぼ仕込みに相当する量のフラーレンが粒子に取り込まれていた。
[合成例4]
(液中乾燥法によるポリカーボネート粒子の作製)
塩化メチレン8gにビスフェノールAポリカーボネート(アルドリッチ社製)0.6gを溶解した。ノニオン性界面活性剤「レオドールスーパーTW−O120」(花王社製)0.167gを蒸留水12gに溶解し、ここに上記重合体溶液を加え、スターラーで数分間攪拌した。超音波分散機(SMT社「ULTRASONIC HOMOGENIZER UH−600」)にて15分間処理することによりエマルションとした。その後、ロータリーエバポレータにより40〜55℃、減圧下でエマルションから塩化メチレンを除去し、ポリカーボネート粒子の水分散体を得た。得られた樹脂粒子の粒径は2.7μmであった。0.45μmのフィルターを用いて生成物をろ過し、粒子を濾別した後、40℃で3時間真空乾燥させた。
[比較例1]
(有機溶媒中での含浸法によるフラーレン含有ポリスチレン粒子の合成)
トルエン1.25mlにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)2.5mgを溶解し、フラーレン溶液を調製した。合成例2で作製したポリスチレン微粒子を凍結乾燥し、固形分0.10gを上記フラーレン溶液に加え、室温で3日間スターラー攪拌を行ったところ、ポリスチレン粒子はフラーレン溶液に完全に溶解し、粒子の形状は維持されなかった。化学架橋構造を持たない樹脂粒子は有機溶媒に溶解する可能性があり、化学架橋構造を持たないフラーレン含有樹脂粒子をこの方法で合成するのは困難であることが示された。
[比較例2]
(有機溶媒中での含浸法によるフラーレン含有ポリカーボネート粒子の合成)
クロロベンゼン2.5mlにフラーレン「Mixed Fullerene」(フロンティアカーボン社製)7.5mgを溶解し、フラーレン溶液を調製した。合成例4で作製したポリカーボネート粒子0.10gを上記フラーレン溶液に加え、室温で3日間以上スターラー攪拌を行ない、ポリカ粒子にフラーレン溶液を吸収、膨潤させた。粒子をろ別し、40℃で3時間真空乾燥させ、フラーレン含有ポリカーボネート粒子を得た。「フラーレン含有率の定量法1」の分光光度法によって測定したポリカーボネート粒子のフラーレン含有率はポリカに対して0.38重量%であり、実施例3の本発明の粒子の1/10以下であった。また、仕込んだフラーレンの5.4%しか、樹脂中にとりこまれなかった。ポリカーボネートは化学架橋構造を持たず、クロロベンゼンはポリカを室温では溶解しないが膨潤溶媒である。しかし、架橋PMMA粒子や架橋PS粒子と比べてポリカは膨潤性に劣り、フラーレン含有量を上げるのは困難であった。
本発明のフラーレン含有樹脂粒子は、フラーレン類が有する機能と微粒子が有する機能を合わせ持つため、例えば耐熱コーティング剤、燃料電池の電解質膜材料、電磁波吸収剤、波長変換材料、絶縁材等の樹脂組成物、医薬、診断薬、化粧品などのあらゆる用途に広く用いることが可能である。
実施例1,2で使用したフラーレンの高速液体クロマトグラムである。 実施例1で得られたフラーレン含有樹脂粒子の高速液体クロマトグラムである。 実施例2で得られたフラーレン含有樹脂粒子の高速液体クロマトグラムである。 実施例3で得られたフラーレン含有樹脂粒子のTEM写真である。 実施例4で得られたフラーレン含有樹脂粒子のTEM写真である。

Claims (8)

  1. フラーレン類を含有する樹脂粒子を製造する方法であって、
    水性媒体中において、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を主成分とする分散滴を生成させる分散滴生成工程と、
    前記分散滴から有機溶媒を除去することにより、フラーレン類を含有する疎水性樹脂粒子を得る溶媒除去工程とを備える
    ことを特徴とする、フラーレン含有樹脂粒子の製造方法。
  2. 該分散滴生成工程において、フラーレン類、疎水性樹脂及び有機溶媒を混合し、これを水性媒体中で乳化分散させることにより、前記の分散滴を生成させる
    ことを特徴とする、請求項1記載のフラーレン含有樹脂粒子の製造方法。
  3. 該分散滴生成工程において、フラーレン類と有機溶媒とを混合し、これを水性媒体中で疎水性樹脂粒子に含浸させることにより、前記の分散滴を生成させる
    ことを特徴とする、請求項1記載のフラーレン含有樹脂粒子の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の方法によって製造された
    ことを特徴とする、フラーレン含有樹脂粒子。
  5. フラーレン類を含有する樹脂粒子であって、有機溶媒に可溶である
    ことを特徴とする、フラーレン含有樹脂粒子。
  6. 平均粒径が1μm以下である
    ことを特徴とする、請求項5記載のフラーレン含有樹脂粒子。
  7. フラーレン類を含有する樹脂粒子であって、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする、フラーレン含有樹脂粒子。
  8. 前記のフラーレン類が化学的な変性をうけていない
    ことを特徴とする、請求項5〜7の何れか一項に記載のフラーレン含有樹脂粒子。
JP2004110972A 2004-04-05 2004-04-05 フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子 Withdrawn JP2005290316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004110972A JP2005290316A (ja) 2004-04-05 2004-04-05 フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004110972A JP2005290316A (ja) 2004-04-05 2004-04-05 フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005290316A true JP2005290316A (ja) 2005-10-20

Family

ID=35323606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004110972A Withdrawn JP2005290316A (ja) 2004-04-05 2004-04-05 フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005290316A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008147004A1 (en) * 2007-05-30 2008-12-04 Industry Academic Cooperation Foundation Of Kyunghee University Manufacturing method of fullerene manifold
KR100875508B1 (ko) 2007-05-30 2008-12-24 경희대학교 산학협력단 플러렌 회합체의 제조방법
KR100875509B1 (ko) 2007-05-30 2008-12-24 경희대학교 산학협력단 플러렌 다량체의 제조방법
US7531209B2 (en) 2005-02-24 2009-05-12 Michael Raymond Ayers Porous films and bodies with enhanced mechanical strength
WO2010041750A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 保土谷化学工業株式会社 微細炭素繊維水分散液、該水分散液の製造方法及びそれを用いた物品
US7790234B2 (en) 2006-05-31 2010-09-07 Michael Raymond Ayers Low dielectric constant materials prepared from soluble fullerene clusters
US7875315B2 (en) 2006-05-31 2011-01-25 Roskilde Semiconductor Llc Porous inorganic solids for use as low dielectric constant materials
US7883742B2 (en) 2006-05-31 2011-02-08 Roskilde Semiconductor Llc Porous materials derived from polymer composites
US7919188B2 (en) 2006-05-31 2011-04-05 Roskilde Semiconductor Llc Linked periodic networks of alternating carbon and inorganic clusters for use as low dielectric constant materials
WO2015005353A1 (ja) * 2013-07-08 2015-01-15 Matsuo Yutaka 内包フラーレンの塩およびその製造方法
JP2015028169A (ja) * 2008-10-10 2015-02-12 イメリス グラファイト アンド カーボン スイッツァランド リミティド ポリマー膜でコーティングされた炭素粒子、その製造方法およびその使用
JP2018104549A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 昭和電工株式会社 樹脂組成物、電線ケーブルおよびマスターバッチ

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8034890B2 (en) 2005-02-24 2011-10-11 Roskilde Semiconductor Llc Porous films and bodies with enhanced mechanical strength
US7531209B2 (en) 2005-02-24 2009-05-12 Michael Raymond Ayers Porous films and bodies with enhanced mechanical strength
US7790234B2 (en) 2006-05-31 2010-09-07 Michael Raymond Ayers Low dielectric constant materials prepared from soluble fullerene clusters
US7875315B2 (en) 2006-05-31 2011-01-25 Roskilde Semiconductor Llc Porous inorganic solids for use as low dielectric constant materials
US7883742B2 (en) 2006-05-31 2011-02-08 Roskilde Semiconductor Llc Porous materials derived from polymer composites
US7919188B2 (en) 2006-05-31 2011-04-05 Roskilde Semiconductor Llc Linked periodic networks of alternating carbon and inorganic clusters for use as low dielectric constant materials
KR100875508B1 (ko) 2007-05-30 2008-12-24 경희대학교 산학협력단 플러렌 회합체의 제조방법
KR100875509B1 (ko) 2007-05-30 2008-12-24 경희대학교 산학협력단 플러렌 다량체의 제조방법
WO2008147004A1 (en) * 2007-05-30 2008-12-04 Industry Academic Cooperation Foundation Of Kyunghee University Manufacturing method of fullerene manifold
WO2010041750A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 保土谷化学工業株式会社 微細炭素繊維水分散液、該水分散液の製造方法及びそれを用いた物品
JP2015028169A (ja) * 2008-10-10 2015-02-12 イメリス グラファイト アンド カーボン スイッツァランド リミティド ポリマー膜でコーティングされた炭素粒子、その製造方法およびその使用
WO2015005353A1 (ja) * 2013-07-08 2015-01-15 Matsuo Yutaka 内包フラーレンの塩およびその製造方法
JP2018104549A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 昭和電工株式会社 樹脂組成物、電線ケーブルおよびマスターバッチ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bai et al. Synthesis of narrow or monodisperse poly (divinylbenzene) microspheres by distillation− precipitation polymerization
Pérez et al. Molecularly imprinted nanoparticles prepared by core‐shell emulsion polymerization
Leobandung et al. Monodisperse nanoparticles of poly (ethylene glycol) macromers and N‐isopropyl acrylamide for biomedical applications
Zhou et al. Structure and ultrasonic sensitivity of the superparticles formed by self-assembly of single chain janus nanoparticles
Nikfarjam et al. Surfactant free Pickering emulsion polymerization of styrene in w/o/w system using cellulose nanofibrils
CN113993918A (zh) 中空树脂颗粒的制造方法
JP2005290316A (ja) フラーレン含有樹脂粒子の製造方法及びフラーレン含有樹脂粒子
JP5651272B1 (ja) マイクロカプセル蓄熱材、その製造方法およびその使用
Mohammadi et al. Synthesis and investigation of dual pH‐and temperature‐responsive behaviour of poly [2‐(dimethylamino) ethyl methacrylate]‐grafted gold nanoparticles
Kim et al. Nano-dispersed cellulose nanofibrils-PMMA composite from pickering emulsion with tunable interfacial tensions
Tuncel et al. Electron microscopic observation of uniform macroporous particles. I. Effect of seed latex type and diluent
JP7673740B2 (ja) 中空樹脂粒子の製造方法
Schmid et al. Synthesis of micrometer-sized silica-stabilized polystyrene latex particles
Joyce et al. Polyphenol modification of graphene-stabilized emulsions to form electrically conductive polymer spheres
Cao et al. Facile fabrication of hollow polymer microspheres through the phase-inversion method
He et al. Cagelike polymer microspheres with hollow core/porous shell structures
Liu et al. Preparation of crosslinked composite nanoparticles
JP4780710B2 (ja) コア−シェル型高分子ゲル微粒子及びその製造方法
Yuan et al. Thermotropic color changing nanoparticles prepared by encapsulating blue polystyrene particles with a poly‐N‐isopropylacrylamide gel
JP5134648B2 (ja) 粒子及びそれを製造する方法
KR100589125B1 (ko) 무유화유화중합으로 입도분포도가 균일한 비닐계 고분자입자의 제조방법
KR100751598B1 (ko) 무유화 유화중합으로 다양한 크기와 형태를 갖는 비닐계고분자 입자를 제조하는 방법
Sun et al. Enhancing formation and retention of hollow structural integrity through intermediate and outermost layer design in seeded emulsion polymerization of hollow latex particles
JP4168013B2 (ja) 機能性樹脂微粒子の製造方法
Rodrigues et al. Polymer microspheres: Influence of composition and porosity on filtrate reduction from aqueous fluids

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090522

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090722