JP2005291152A - コンプレッサインペラと駆動軸との結合構造、およびこの結合構造を備えた装置 - Google Patents

コンプレッサインペラと駆動軸との結合構造、およびこの結合構造を備えた装置 Download PDF

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利彦 西山
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Abstract


【課題】 耐久性および組立性に優れたコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造、およびこの結合構造を備えた装置を提供すること。
【解決手段】ターボチャージャにおいて、コンプレッサインペラ13側には貫通穴ではなく、有底の挿入穴20を設けた。このため、応力集中を生じにくくでき、耐久性を大幅に向上させることができる。また、駆動軸15とコンプレッサインペラ13とを螺合させるのではなく、嵌合穴部20Aおよび嵌合軸部15Aにより互いを締まりばめの嵌合のみで結合させた。従って、嵌合部分の同芯度により精度良く組立できるうえ、駆動軸の変形やねじ山部分のかじり等が一切発生せず、組立性も良好である
【選択図】 図2

Description

本発明は、コンプレッサインペラと駆動軸との結合構造、およびこの結合構造を備えた装置に関する。
従来より、排気ターボチャージャ(以下、排気ターボと略す)を構成するコンプレッサインペラは、タービンと一体に設けられた駆動軸に対してナットによって固定されていた。つまり、コンプレッサインペラには軸方向に貫通した貫通孔が穿設されており、この貫通孔に駆動軸を挿通するとともに、駆動軸の先端側に刻設されたねじ部分にナットを螺合し、締め付けて固定していたのである。
しかし、このような結合構造では、コンプレッサインペラに貫通孔が設けてあるために、その軸方向の中程で応力集中が生じやすく、耐久性を向上させるには限界があった。
そこで、貫通孔の代わりに、コンプレッサインペラに軸方向に沿った有底のねじ穴(貫通していない穴)を設け、このねじ穴に駆動軸を螺合させる結合構造が提案されている(例えば、特許文献1)。また、この特許文献1では、螺合部分のがたをなくしたり、同芯度を向上させるために、穴と駆動軸との締まりばめによる嵌合部分が設けられている。
この結合構造によれば、ねじ穴は駆動軸が確実に螺合される程度に短くてよいから、軸方向の中程まで設ける必要がなく、応力集中が生じにくいのである。
特許第2794338号公報
しかしながら、特許文献1に記載の結合構造では、その結合に際し、コンプレッサインペラ側のねじ穴に駆動軸が先ず螺合し、螺合させていく途中で互いが嵌合する。このため、螺合部分で得られる同芯度が嵌合部分に影響し、本来は嵌合部分によって得るはずの同芯度が正確にでないという問題が生じる。
また、螺合部分と嵌合部分とで同芯度に大きな違いがあると、螺合部のがたがなくなった状態で螺合が進むことになり、駆動軸が全体的に撓むなど、変形する可能性もある。
なお、コンプレッサインペラ側を加熱し、コンプレッサインペラ側の螺合部分や嵌合部分を膨張させた状態で駆動軸を挿入する場合でも(焼きばめ)、駆動軸の挿入時点では変形しないが、挿入後、常温に戻されるに従って同芯度のずれによる影響が顕著となり、やはり変形は免れない。
一方、この問題を解決するために、螺合部分と嵌合部分との間隔を長くし、ねじ穴への駆動軸の挿入にあたって先ず、基端側で互いを嵌合させ、嵌合を進めて行きながら先端側での螺合を開始させることも考えられる。
しかし、螺合部分と嵌合部分との間隔が長くなることで、ねじ穴も当然に長くなるから、以前と同様に応力集中が生じやすくなる。また、嵌合部分と螺合部分との同芯度がずれている場合には、嵌合部分での同芯度が優先されることにより、螺合が思うようにいかず、無理に螺合すると、ねじ山をかじったり、全体的に変形する可能性が依然としてある。 焼きばめによって結合した場合でも同様である。
本発明の目的は、耐久性および組立性に優れたコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造、およびこの結合構造を備えた装置を提供することにある。
本発明の請求項1に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、
前記コンプレッサインペラの裏面側に設けられた突起部と、この突起部から軸方向の沿って設けられた有底の駆動軸挿入穴とを備え、この挿入穴と前記駆動軸とが締まりばめ嵌合のみで結合していることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、請求項1に記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造において、前記コンプレッサインペラおよび前記駆動軸には、回転方向への相互間の滑りを抑制する滑り抑制手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、請求項1または請求項2に記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造において、前記コンプレッサインペラおよび前記駆動軸には、軸方向への相互間の抜けを抑制する抜け抑制手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、請求項3に記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造において、前記抜け抑制手段は、所定温度以上で縮径または拡径する形状記憶合金製のスナップリングを含んで構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、請求項4に記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造において、前記スナップリングの形状変態温度は、前記コンプレッサインペラおよび前記駆動軸の実用使用温度よりも高いことを特徴とする。
本発明の請求項6に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造において、前記コンプレッサインペラの突起部端面と前記駆動軸の外周部分に設けられた段差部との間には、スリーブおよびスラストカラーが押圧挟持されるか、またはスリーブおよびスラストカラーの一体部材が押圧挟持されていることを特徴とする。
一方、本発明の請求項7に係る装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造を備えていることを特徴とする。
以上において、請求項1の発明によれば、コンプレッサインペラ側には貫通穴ではなく、有底の挿入穴を設けるので、応力集中が生じにくく、耐久性が向上する。また、駆動軸とコンプレッサインペラとを螺合させるのではなく、互いを締まりばめの嵌合のみで結合するため、嵌合部分の同芯度により精度良く組立が行われるうえ、駆動軸の変形やねじ山部分のかじり等が一切発生せず、組立性も良好である。
請求項2の発明によれば、コンプレッサインペラおよび駆動軸の間で滑りが生じないように滑り抑制手段を設けるので、コンプレッサインペラが回り止めされ、駆動軸側の空転が防止される。
ここで、滑り抑制手段としては、駆動軸側に二面幅や、その他の断面多角形状、断面非円形状の加工を施し、コンプレッサインペラ側をこの部位に係合する形状にすることが考えられる。
請求項3の発明によれば、コンプレッサインペラおよび駆動軸の間で抜けが生じないように抜け抑制手段を設けるので、駆動軸からコンプレッサインペラが抜けて周囲の例えばハウジングとの接触が確実に防止されるようになる。
なお、抜け抑制手段は、嵌め合い部分の摩擦力を補うものではなく、スナップリング等の簡易なものであってよい。
請求項4の発明によれば、スナップリングが所定温度以上で変形する形状記憶合金製であるから、コンプレッサインペラと駆動軸との結合を解除して互いを分解する時には、これらを加熱するだけでよく、強力な引抜力等が不要とされ、容易に分解されるようになる。
なお、このようなスナップリングとしては、Ti−Ni合金にAu(金)、Pd(パラジウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハウニウム)などを添加したTi−Ni基三元高温形状記憶合金等を使用することができる。
請求項5の発明によれば、スナップリングの形状変態温度は、コンプレッサインペラおよび駆動軸の実用使用温度よりも高いため、当該結合構造が適用された装置が通常稼働している間は、コンプレッサインペラと駆動軸とが外れる心配がなく、分解時のみ加熱して外れるようになる。
請求項6の発明によれば、コンプレッサインペラの端面と駆動軸の段差部との間でスリーブおよびスラストカラーを押圧挟持するので、これらの部材がコンプレッサインペラおよび駆動軸と一層確実に一体回転するようになり、それらの焼き付き等が防止される。
この際、請求項2の滑り抑制手段をスリーブおよびスラストカラーにも適用することで、一体での回転がより確実に行われるようになる。
なお、必要に応じてスリーブおよびスラストカラーを一体部材で形成した場合でも、本発明を適用できる。
請求項7の発明によれば、前記のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造が適用されているので、前述した本発明の目的を達成できる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第2実施形態以降において、次説する第1実施形態と同じ部材には同一符合を付し、第2実施形態以降でのそれらの詳細な説明を省略または簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るコンプレッサインペラ13と駆動軸15との結合構造が適用されたターボチャージャ1を示す断面図、図2は、ターボチャージャ1の要部を示す断面図である。
ターボチャージャ1は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンに搭載されるものであって、図示しないエンジンへの吸気管路の途中に接続されるコンプレッサ11と、排気管路の途中に接続される排気タービン12とを備える。コンプレッサ11は、回転することで外部からの吸気を圧縮するコンプレッサインペラ13を有している。排気タービン12は、流入する排気ガスによって回転するタービンホイール14を有し、また、これらのタービンホイール14とコンプレッサインペラ13とは駆動軸15で結合されており、ハウジング16によって回転可能に支持されている。そして、駆動軸15は、タービンホイール14と一体で鋳造されたスチール製であり、コンプレッサインペラ13はアルミ製の鋳造品である。
以下には、コンプレッサインペラ13と駆動軸15との結合部分について詳説する。
コンプレッサインペラ13の裏側の中央、つまりタービンホイール14と対向する側の中央には、当該タービンホイール14側に突出した突起部19が設けられている。そして、この突起部19から軸方向の奥側に向かって挿入穴20が設けられている。
この挿入穴20は、駆動軸15を挿入するための穴であるが、コンプレッサインペラ13を貫通する従来のような貫通孔ではなく、有底の穴である。また、図2に拡大して示すように、挿入穴20は、奥側が断面円形の嵌合穴部20Aとなっており、開口側がより大きな径で、かつ浅い平行な二面を有する太鼓型の係合穴部20Bとなっている。また、嵌合穴部20Aと係合穴部20Bとの間には、面取りされたチャンファー面20Cが形成されている。
一方の駆動軸15の先端側には、コンプレッサインペラ13の挿入穴20に挿入されてその嵌合穴部20Aと嵌合するする嵌合軸部15Aが設けられ、嵌合軸部15Aよりも基端側には、係合穴部20Bと係合する係合軸部15Bが設けられている。
嵌合軸部15Aと嵌合穴部20Aとの嵌合状態は、焼きばめによる締まりばめとされている。すなわち、アルミ製のコンプレッサインペラ13を約150℃に加熱して嵌合穴部20Aを拡径しておき、その間にスチール製の駆動軸15(タービンホイール14と一体)を嵌合させ、常温に戻して縮径させて締まりばめにする。この他に、従来のようなねじ止めといった構造はなく、コンプレッサインペラ13と駆動軸15とは、嵌合のみによって結合されている。
そのような嵌合軸部15Aに設けられた円周溝15Cには、略C字形状のスナップリング21が取り付けられている。スナップリング21は形状記憶合金製であり、ターボチャージャ1の実用温度の範囲では適当な弾性力を有しており、図示した径寸法に維持されているが、ターボチャージャ1の実用温度を超えた例えば約150℃(所定温度)以上、約600℃以下では縮径し、円周溝15C内に埋没する。
従って、嵌合軸部15Aを嵌合穴部20Aに嵌合するにあたっては、スナップリング21を常温の状態で円周溝15Cに嵌め込んでおき、加熱されたコンプレッサインペラ13に対してそのまま挿入し、チャンファー面20Cに当接することで縮径させた後、嵌合穴部20A側の円周溝20Dに達した時に拡径させて係止させる。以上で、コンプレッサインペラ13が駆動軸15から抜けることはない。つまり、このスナップリング21および円周溝15C,20Dにより、本発明の抜け抑制手段22が構成されている。
これに対して、コンプレッサインペラ13を駆動軸15から外す時は、コンプレッサインペラ13を駆動軸15側と共に150℃以上に加熱し、こうすることでスナップリング21も加熱して縮径させ、円周溝20Dとの係止状態を解除し、コンプレッサインペラ13を抜き取ることが可能である。
さて、係合軸部15Bは、いわゆる二面幅とされており、平行な一対の係合面15Dを有している。そして、この係合面15Dを含む外周部分全域が係合穴部20Bと係合している。このことにより、コンプレッサインペラ13と駆動軸15とは、回転方向への相対的な滑りが抑制され、それぞれ空転しないようになっている。つまり、この二面幅を形成する平坦な係合面15Dおよびこれと係合する係合穴部20Bにより、本発明の滑り抑制手段23が構成されている。
ところで、この二面幅の係合面15Dは、基端側に向かって所定長さに連続して形成されている。係合面15Dおよびこの部分の外周部分には、コンプレッサインペラ13の突起部19の端面19Aと二面幅の基端側の段差部15Eとで押圧挟持されるようにして、スリーブ24およびスラストカラー25が配置されている。コンプレッサインペラ13を駆動軸15に締まりばめによって嵌合させるのと同時に、スリーブ24およびスラストカラー25が挟持されるのである。この際、前述したスナップリング21および円周溝20Dは互いにテーパ面で係止しており、このテーパ面によっても、コンプレッサインペラ13はスリーブ24側に押し付けられるようになっており、挟持力の向上が図られている。
以上に説明した結合構造では、コンプレッサインペラ13、駆動軸15(タービンホイール14)、スリーブ24、およびスラストカラー25が一体で回転する。そして、これらは、ラジアル方向にはフルフロートベアリング26(図1)で支持され、スラスト方向には、スリーブ24およびスラストカラー25間に配置されたスラストベアリング27で支持されている。また、図2に示すように、コンプレッサインペラ13側では、スリーブ24に嵌め込まれ、かつ保持リング28によって保持された2重のシールリング29によってオイルシールされている。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)すなわち、ターボチャージャ1においては、コンプレッサインペラ13側には貫通穴ではなく、有底の挿入穴20が設けられているので、応力集中を生じにくくでき、耐久性を大幅に向上させることができる。また、駆動軸15とコンプレッサインペラ13とが螺合しているのではなく、嵌合穴部20Aおよび嵌合軸部15Aにより互いが締まりばめの嵌合のみで結合されているため、嵌合部分の同芯度により精度良く組立できるうえ、駆動軸の変形やねじ山部分のかじり等が一切発生せず、組立性も良好である。
(2)また、コンプレッサインペラ13が駆動軸15から抜けないように、スナップリング21を用いた抜け抑制手段22が設けられているので、駆動軸15からコンプレッサインペラ13が抜けるのを抑制でき、ハウジング16内部との接触を確実に防いで損傷等を防止できる。
(3)この際、スナップリング21は、所定温度以上で変形する形状記憶合金製であるから、コンプレッサインペラ13を駆動軸15から外して分解する時には、これらをその温度以上に加熱するだけでよく、強力な引抜力等を不要にでき、容易に分解できる。また、コンプレッサインペラ13はアルミ製であり、スチール製の駆動軸15よりも熱膨張率が大きいから、加熱することで挿入穴20側を拡径でき、コンプレッサインペラ13をより容易に外すことができる。
(4)そして、スナップリング21の形状変態温度は、コンプレッサインペラ13および駆動軸15の実用使用温度よりも大きいため、ターボチャージャ1が通常稼働している間は、コンプレッサインペラ13と駆動軸15とが外れる心配がなく、分解時のみ加熱して外すことができる。
(5)さらに、コンプレッサインペラ13および駆動軸15の間で滑りが生じないように、二面幅を形成する平坦な係合面15Dおよびこれと係合する係合穴部20Bによりなる滑り抑制手段23が設けられているから、コンプレッサインペラ13の回り止めを確実に行え、駆動軸15側の空転を防止できる。しかも、係合面15Dは構造が簡素であるから、フライス加工等によって簡単に形成できる。
(6)加えて、駆動軸15の係合面15Dには、スリーブ24およびスラストカラー25も係合しているため、駆動軸15と共にそれらスリーブ24およびスラストカラー25をも一体で確実に回転させることができる。
(7)それらのスリーブ24およびスラストカラー25は、駆動軸15の係合面15Dに係合されているだけでなく、コンプレッサインペラ13の端面19Aと駆動軸15の段差部15Eとの間で押圧挟持されているため、それらをコンプレッサインペラ13および駆動軸とより確実に一体回転させることができ、スリーブ24およびスラストカラー25の焼き付きを防止できる。
〔第2実施形態〕
図3には、本発明の第2実施形態が示されている。
本実施形態では、スリーブおよびスラストカラーを一体化したスリーブカラー(一体部材)30が用いられている点、これに伴ってスラストベアリング27は、図4に示すように、馬蹄形とされている点、およびスナップリングの代わりに、スプリング等で付勢された鋼球を有するボールラッチ(抜け抑制手段)31が嵌合軸部15A回りに複数(図3では1つのみを図示)設けられている点で、第1実施形態とは異なる。他の構成は第1実施形態と同様である。
ここで、本実施形態では、スリーブカラー30に対しては、その径方向からスラストベアリング27を嵌め込んでおき、嵌め込まれた状態のスリーブカラー30を、ハウジング16内に収容されてあるタービンホイール14の駆動軸15に挿通させ、そして、コンプレッサインペラ13を嵌合させる。
なお、図4において、符合「27A」は、スリーブカラー30と接触するパッド部であり、符合「27B」は、スリーブカラー30との間で潤滑油を介在させるテーパランド部である。
このような本実施形態では、前述の(3)、(4)の効果を得ることはできないが、第1実施形態と同じかまたは類似した構成により、他の効果を同様に得ることができる。また、本実施形態では、以下の効果がある。
(8)すなわち、スリーブカラー30は、スリーブとスラストカラーを一体化した形状なので、この一部品を用意するだけでよく、部品点数を低減できる。
(9)また、スラストベアリング27は馬蹄形であるから、スリーブカラー30を用いた場合でも、スラストベアリング27を支障なくスリーブカラー30に嵌め込むことができる。
〔第3実施形態〕
図5には、本発明の第3実施形態が示されている。
本実施形態では、スリーブ24には雌ねじ部24Aが刻設され、駆動軸15には雄ねじ部15Fが刻設され、互いに螺合している。そして、この螺合により、スラストカラー25は段差部15Eに押し付けられている。従って、コンプレッサインペラ13の端面19Aはスリーブ24およびスラストカラー25を挟持しておらず、スリーブ24には当接していない。また、二面幅による係合面15Dは、嵌合軸部15Aと雄ねじ部15Fとの間に設けられている。他の構成は、前記第1実施形態または第2実施形態と同様である。
このような本実施形態では、その特有な構成により、以下の効果がある。
(10)スリーブ24を駆動軸15に螺合させ、締め付けるることでスラストカラー25を挟持する構造であるから、スリーブ24ごとコンプレッサインペラ13で挟持する構造に比し、コンプレッサインペラ13でスリーブ24を押し付ける必要がなく、嵌合軸部15Aと嵌合穴部20Aとの嵌合状態をより良好に維持できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、スリーブ24およびスラストカラー25がコンプレッサインペラ13を用いて挟持されたり、スリーブ24を螺合させることでスラストカラー25が挟持される構造であったが、図6に示すように、スナップリング32でスリーブ24およびスラストカラー25を段差部15Eとの間で挟持してもよい。
図6において、スナップリング32は、縮径する方向に付勢力を有するものであり、一旦広げた状態にして円周溝15Gに嵌め込まれる。また、嵌め込まれた状態において、スリーブ24およびスラストカラー25を押圧するために、スナップリング32および円周溝15Gにはそれぞれテーパ面が形成されている。
前期実施形態によれば、抜け抑制手段22を構成するスナップリング21は、所定温度以上で縮径するものであったが、所定温度で拡径するものであってもよく、このような場合には、コンプレッサインペラ13を加熱して外す場合に、スナップリングが嵌合穴部20A側の円周溝20Dに収まるようになり、コンプレッサインペラ13と共に外れることになる。
前記実施形態では、本発明のコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造をターボチャージャに適用した例を示したが、本発明の結合構造はターボチャージャのみならず、任意の流体(気体、液体等)を圧送するポンプ等に適用してもよいし、空調用の送風機等に適用してもよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、内燃機関に取り付けられるターボチャージャの他、任意の流体を圧送するポンプや、空調用の送風機等に利用できる。
本発明の第1実施形態に係るコンプレッサインペラと駆動軸との結合構造が適用された装置を示す断面図。 前記第1実施形態の要部を示す断面図。 本発明の第2実施形態を示す断面図。 前記第2実施形態に用いられる部材を示す正面図。 本発明の第3実施形態を示す断面図。 本発明の変形例を示す断面図。
符号の説明
1…ターボチャージャ(装置)、13…コンプレッサインペラ、15…駆動軸、15E…段差部、19…突起部、20…挿入穴、21…スナップリング、22…抜け抑制手段、23…滑り抑制手段、24…スリーブ、25…スラストカラー、30…スリーブカラー(一体部材)、31…ボールラッチ(抜け抑制手段)。

Claims (7)

  1. コンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記コンプレッサインペラ(13)の裏面側に設けられた突起部(19)と、
    この突起部(19)から軸方向の沿って設けられた有底の駆動軸挿入穴(20)とを備え、
    この挿入穴(20)と前記駆動軸(15)とが締まりばめ嵌合のみで結合している
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  2. 請求項1に記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記コンプレッサインペラ(13)および前記駆動軸(15)には、回転方向への相互間の滑りを抑制する滑り抑制手段(23)が設けられている
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記コンプレッサインペラ(13)および前記駆動軸(15)には、軸方向への相互間の抜けを抑制する抜け抑制手段(22)が設けられている
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  4. 請求項3に記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記抜け抑制手段(22)は、所定温度以上で縮径または拡径する形状記憶合金製のスナップリング(21)を含んで構成されている
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  5. 請求項4に記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記スナップリング(21)の形状変態温度は、前記コンプレッサインペラ(13)および前記駆動軸(15)の実用使用温度よりも大きい
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造において、
    前記コンプレッサインペラ(13)の突起部端面(19A)と前記駆動軸(15)の外周部分に設けられた段差部(15E)との間には、スリーブ(24)およびスラストカラー(25)が押圧挟持されるか、またはスリーブおよびスラストカラーの一体部材(30)が押圧挟持されている
    ことを特徴とするコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のコンプレッサインペラ(13)と駆動軸(15)との結合構造を備えていることを特徴とする装置(1)。
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